JPH01250346A - マレイミド類のアクリロニトリル溶液の輸送ならびに貯蔵方法 - Google Patents

マレイミド類のアクリロニトリル溶液の輸送ならびに貯蔵方法

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JPH01250346A
JPH01250346A JP20312288A JP20312288A JPH01250346A JP H01250346 A JPH01250346 A JP H01250346A JP 20312288 A JP20312288 A JP 20312288A JP 20312288 A JP20312288 A JP 20312288A JP H01250346 A JPH01250346 A JP H01250346A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はマレイミド類をアクリロニトリルの溶液として
輸送ないし貯蔵する方法に関するものである。
マレイミド類は樹脂、医薬、農薬などの原料として有用
な化合物であるが、本発明は取扱いが容易で安全かつl
!J串なマレイミド類の輸送ならびに貯蔵方法を提供す
るものである。
〔従来の技術〕
従来、常温で固体のマレイミド類は粉体、フレーク、タ
ブレットなどの形状で取扱われているのが一般的である
。しかしながら、このような形態の7レイミド類中には
7レイミド類の微粉末が含まれている。
とくにこのような固体状のマレイミド類の移送中、7レ
イミド類の粉化が進み、マレイミド類の微粉末が多ωに
発生する。
マレイミド類そのものは人体に対して刺激性があり、特
に微粉末を吸入すると鼻腔、咽喉を刺激し、咳、くしゃ
みが出、また皮膚に付着したまま放置すると炎症をおこ
すなど好ましくない性質を有している。それゆえ、この
ような微粉末を含有しているマレイミド類を取扱う場合
には、できるかぎり皮膚への接触をさけるよう厳重な注
意を払う必要がある。
したがって、マレイミド類の輸送に際してできるだけ微
粉末を発生しないようにしたり、また移送後のマレイミ
ド類から微粉末を除去するために多大の労力を要してい
る。
さらに、固体物質の移送は、多くの場合、紙袋、ドラム
缶、コンテナなどに固体物質を充填し輸送されるが、こ
れらの場合どうしてもマレイミド類と人体との接触がさ
けられず、人体に7レイミド類の微粉末が付着すること
は不可避である。
加えて、人体と接触しないようにするために固体物質の
配管による移送は基本的にむつかしく配管移送中に管内
を閉塞したりするために、これら固体物質を安定に移送
するために、固体の形、大きさ、比重などにきびしい制
約が課せられる。
このように、常温で固体のマレイミド類の輸送または移
送方法には数々の困難な問題があると言わざるをえない
。同様のことは、その貯蔵方法についてもいえる。
一方、マレイミド類をアクリロニトリルの溶液として移
送、輸送あるいは貯蔵する方法が特開昭62−1261
67号公報に開示されている。
この方法は、マレイミド類を取扱う上で上述のような問
題点を解決できるという点ですぐれた方法といえる。
通常、マレイミド類のアクリロニトリル溶液はタンクロ
ーリ−重、バルクコンテナー、タンク貨車、あるいはタ
ンカーなどを用いて輸送される。
しかしながら、マレイミド類をかかるアクリロニトリル
溶液の形態で移送または輸送することは7レイミド類の
輸送効率が悪い、いいかえればマレイミド類単位重量当
りの輸送コストが高くついてしまうために経済的な方法
ではないという欠点があった。
そこで、輸送コストを出来るだけ安価にするために高濃
度のアクリロニトリル溶液の形で輸送することも考えら
れるが、アクリ0ニトリル溶液中の7レイミド類濃度を
上げることによって、マレイミド類はアクリロニトリル
溶液から容易に析出してしまい溶液全体がスラリー化あ
るいは固化してしまう、それゆえ輸送あるいは貯蔵上か
えって取扱いが困難になってしまう欠点も指摘されるの
である。
また、このようなマレイミド類の析出を防止するために
は、7クリロニトリル溶液の輸送あるいは貯蔵のための
槽あるいは輸送配管、バルブなどを高い温度で保温する
必要があり、そのために非常に複雑かつ高価な保温、段
端を必要とするという経済的に大きな問題もひきおこす
かかる問題は特に冬期あるいは寒冷地でのアクリロニト
リル溶液での輸送にとって重大かつ致命的となるのであ
る。そればかりか、アクリロニトリルの沸点が77.3
℃(760mHO)と低いこと、毒性が強くきわめて引
火性が高いということを考えるとアクリロニトリル溶液
を高い温度で保持するということは安全上問題があると
いわざるをえない。
そればかりか、通常用いられるマレイミド類のアクリロ
ニトリル溶液は金属に対する腐食性が著しく、工業用に
一般に用いられる炭素鋼、ステンレス鋼などはマレイミ
ド類−アクリロニトリル溶液と短期間接触するだけでW
&食されてしまうという現象が散見される。
しかもその貯蔵中に溶液中に不溶解分が発生し、!F液
全全体黒ずんでくるという現象も起り、マレイミド類が
かなり変質し、商品価値を失ってしまうという問題も生
じている。
かくして、マレイミド類の7クリロニトリル溶液を安定
に貯蔵し輸送しうる方法が工業的に強く要望されるとこ
ろとなった。
C発明が解決しようとする問題点〕 本発明の目的は上記問題点を解決し、金属材料を全く腐
食させないだけでなく、マレイミド類の7クリロニトリ
ル溶液の変質を防止するとともにマレイミド類をアクリ
ロニトリルから析出させにくくすることにより、高い品
質のマレイミド類の高濃度溶液を低い温度でも容易に安
全かつ安価に輸送あるいは貯蔵する方法を提供すること
にある。
C問題を解決するための手段) かかる目的を達成するために、本発明者等は鋭意検討し
た結果、アクリロニトリルそのもの、および高純度のマ
レイミド類の7クリロニトリル溶液は共に全く金属に対
して腐食性を有していないことを見出した。
さらに、マレイミド類中の腐食性不純物を種々検討した
ところ、マレイミド類中の酸成分が金腐材Fl腐食の原
因となっていることが明らかになったのである。
さらに驚くべきことに、マレイミド類のアクリロニトリ
ル溶液の安定性もマレイミド類中の酸成分の吊により著
しく変化することがわかったのである。
かくして、マレイミド類の7クリロニトリル溶液の金属
に対する腐食性および安定性の悪さの原因がマレイミド
類中の酸成分にあること、さらに、重合禁止剤の共存下
においてかかる酸分の少ないマレイミド類は極めて安定
に存在しうることが判明した。
マレイミド類がスチレン等のモノマー中において、重合
禁止剤の共存下でさえも容易に変質してしまうという事
実からすると、このような重合性の高い化合物が安定に
共存しうるということは、全り驚りべきことである。そ
ればかりか、マレイミド類のアクリロニトリル溶液から
の析出は、マレイミド類の純度が高くなればなるほど飽
和溶解度付近で容易に析出してしまうが、それに対して
マレイミド類のアクリロニトリル溶液中に100以上、
好ましくは200〜ioo、oooの平均分子量を有し
、かつマレイミド類とアクリロニトリルに対して不活性
な化合物を共存させることによってマレイミド類をアク
リロニトリル溶液から析出させにくくすることができ、
低温でも容易に取扱えるような安定な過飽和溶液を調整
できるということを見出し、本発明を完成するにいたっ
た。
in度のマレイミド類のアクリロニトリル溶液に比較的
分子量の大きい化合物を加えることにより、マレイミド
類の結晶化を防止させることができ、過飽和溶液として
安定かつ安全に取扱えるということは全く驚くべきこと
であり、まさに当該溶液での取扱い上人ぎい進歩である
と言わざるをえない。
すなわち、本発明はマレイミド類を含有するアクリロニ
トリル溶液を、該溶液中の酸分が、含有されるマレイミ
ド類に対し0.31 ffi%以下となるように調整し
、さらに重合禁止剤およびマレイミド類とアクリロニト
リルに対して不活性な平均分子量が100以上の化合物
を共存せしめて取扱うことを特徴とするマレイミド類の
輸送ならびに貯蔵方法である。
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明の方法により輸送ならびに貯蔵できるマレイミド
類としては、例えば、N−メチルマレイミド、N−エチ
ルンレイミド、N−へヤシルマレイミド、N−オクチル
マレイミド、N−ドデシル7レイミド、N−ベンジルマ
レイミド、N−シクロへキシルマレイミド、N−7エニ
ルマレイミド、N−ニトロフェニルマレイミド、N−メ
トキシン1ニルマレイミド、N−メチルフェニルマレイ
ミド、N−カルボキシフェニルマレイミド、N−ヒドロ
rジフェニルマレイミド、N−クロルフェニルマレイミ
ド、N−ジメチルフェニルマレイミド、N−ジクロルフ
ェニル7レイミド、N−プロムク1ニルマレイミド、N
−ジブロムフェニルマレイミド、N−トリクロルフェニ
ルマレイミド、N−トリブロムフェニルマレイミドなど
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
マレイミド類中に存在する酸成分とは、マレイミド類製
造時において使用される酸触媒、たとえば硫m、p−ト
ルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、オルンリン酸
、ビロリン酸、メタリン酸、トリクロロ酢酸等の無機あ
るいは有機酸またはマレイミド類製造時に副生ずる不純
物、たとえばマレイン酸、フマル酸、マレインアミド酸
、フマルアミド酸等である。
また無水酸F1等のカルボンmM水物を用いてマレイミ
ド類を脱水環化する方法によりマレイミド類を製造する
場合には、生成水との反応により副生ずる酢酸も製品の
マレイミド類の中に含まれる。
これらの酸成分は通常マレイミド類の精製法によっても
ちがうが、製品マレイミド類中通常0.01〜5重ω%
の範囲で存在している。
マレイミド類のアクリロニトリル溶液による金腐の腐食
を防止するためには、マレイミド類中のこれら酸成分を
0.3重量%以下にしなければならない。マレイミド類
中の酸成分を減少せしめる方法としては、マレイミド類
の十分なる水洗により酸成分を除去する方法、マレイミ
ド類製造時において反応条件を選択することにより酸性
不純物のn1生を抑制する方法、などがある。
しかしながら、マレイミド類の製造方法としてマレイン
アミド酸を無水酢酸を用いて脱水イミド化する方法、ア
クリロニトリル中マレインアミド類を無水酢酸を用いて
脱水イミド化する方法など、これら無水酢酸を用いる方
法は、十分な水洗あるいはアルカリ洗浄を行っても製品
マレイミド類中の酸分を0.3%以下にすることはきわ
めてむつかしく、その安定な貯蔵を工業的に行うにはな
お問題がある。むしろ、有機溶媒中で酸触媒を用いて合
成せしめる方法により、製造したマレイミド類の方が酸
分の除去が容易であり好ましい。さらに好ましい実施態
様としては、このように製造したマレイミド類を水洗し
たのち、さらに蒸留することにより高純度に精製せしめ
る方法が挙げられるが、酸分の除去法としてはこれらに
限定されるものではない。
固体状のマレイミド類をアクリロニトリルに溶解させる
に際し用いられる重合禁止剤としは例えば、メトキシベ
ンゾキノン、p−メトキシフェノール、フェノチアジン
、ハイドロキノン、アルキル化ジフェニルアミン類、メ
チレンブルー、tert−ブチルカテコール、tert
−ブチルハイドロキノン、ジメチルジチオカルバミン酸
亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸銅、ジブチルジチオ
カルバミンテル類、メルカプトベンズイミダゾール、ト
リフェニルホスファイト類、アルキルフェノール類、ア
ルキルビスフェノール類、ヒンダードフェノール類など
が挙げられるが、これらに限定されるものではない。そ
の使用量はマレイミド類のアクリロニトリル溶液に対し
て0. 0001〜1.0重量%、好ましくは0. 0
01〜0.5重fi%である。尚、重合禁止剤の種類に
ついては、製造する重合体の種類、重合の方法、使用す
る開始剤などを勘案して選択される。例えば、ABS樹
脂、As樹脂等のスチレン系樹脂において、最終製品と
して白色度の高い重合体が望まれる場合には、重合禁止
剤としてヒンダードフェノール類が有効である。
この理由は明らかでないが、当該化合物がマレイミド類
のアクリロニトリル溶液の存在中あるいは重合中などに
おいて生成する最終製易者色性不純物の発生を効果的に
制御する作用を有しているためと考えられる。
アクリロニトリル溶液中に共存させるべき化合物は、ア
クリロニトリルあるいはマレイミド類と反応しない不活
性なもので平均分子量が100以上、好ましくは200
〜100, 000の範囲のものであればよい。
具体的な例としては、以下のものがあげられる。
(a)アクリロニトリル、マレイミド類、スチレン、メ
チルスチレン、エチルスチレン、ブタジェン、メタクリ
ル酸エステル類、アクリル酸エステル類からなる群から
選ばれた少なくとも1種からなるオリゴ7−および/ま
たはポリマー。
(b)次式■から■で示される化合物 (ただし、式中R1、R2は水素、炭素数1〜20のア
ルキル基、フェニル基、ベンジル基、シクロへ1シル基
、ピリジル基、キノリル基およびこれらの基にハロゲン
置換、カルボVシ基置換、ニトロ基置換のあるものの中
から選ばれるものである。) などがあげられるが、これらに限定されるものではない
当該化合物の使用量はアクリロニトリル溶液中のマレイ
ミド類に対して0.01〜20重量%、好ましくは0.
1〜10重ω%である。
当該化合物の効果としては、その種類および添加量によ
っても異なるが、概して当該化合物1型理%の添加量に
より約5〜40℃にわたってアクリロニトリル溶液から
のマレイミド類の析出温度を低くすることができる。
0.01重量%未満の添加は効果が低く、逆に2Clf
fi%を越える量の添加は重合時において重合反応がす
みやかに進行せず、ざらに最終の重合体の物性を損うと
いう問題がある。
また、重合禁止剤そのものが100以上の分子量を有し
ておりかつ溶液中への天吊の添加が許容出来る場合には
、当該重合禁止剤単独の添加により目的を達成しうるこ
とは言うまでもない。
なお、当該化合物の種類および酊もアクリロニトリル溶
液を使用してなる最終重合体の種類、重合の方法、重合
条件などを勘案して選択されることももちろんである。
マレイミド類をアクリロニトリルへ溶解させる温度はア
クリロニトリルの沸点以下であることが好ましく、アク
リロニトリルが高い蒸気圧を有するところから通常40
〜60℃で溶解が行なわれ、しかるのち−10〜50”
Cの範囲において取扱われる。
なお、溶解方法については、基本的にいずれの方法も採
用できるが、マレイミド類と当該化合物にアクリロニト
リルを投入してもよいし、アクリロニトリル中に当該化
合物およびマレイミド類を溶解させてもよい。この時使
用するマレイミド類は固体でもよいし、液体でもよい。
さらに、好ましい実施形態においては、アクリロニトリ
ルのオリゴマーおよび/あるいはポリマーを含有するア
クリロニトリルにマレイミド類を溶解させる方法などが
考えられるが、もちろんこれらに限定されるものではな
い。
マレイミド類のアクリロニトリル溶液中の濃度は溶液を
取扱う温度、当該化合物の添加量等によりて決められる
が、通常アクリ0ニトリル溶液中ンレイミド類濃度が高
いほど輸送コストが安価になることから40〜90重量
%の濃度が好ましい。
〔発明の効果〕
以上本発明について説明したが、本発明によりえられる
利点は以下のとおりである。すなわち、(1)マレイミ
ド類を人体へ直接接触させることなく液体として容易に
扱え、輸送、貯蔵が簡生で安全である。
(2)高濃度の7レイミド類を低い温度で、マレイミド
類を析出させることなく安定かつ安全に取扱うことがで
きる。
(3)111度のマレイミド類の輸送および貯蔵が容易
にできるため輸送、貯蔵コストが安価である。
(4)高濃度のマレイミド類を安定かつ安全に取扱うこ
とができるため、当該溶液を用いてマレイミド類含有量
の高い最終重合物を得ることができる。
(5)汎用の工業材料である炭素鋼、ステンレス鋼が貯
蔵容器として使用できるため、取扱い設備の費用が安価
である。また、これら溶液の輸送に要するタンクローリ
−、タンク貨車、タンカー、バルクコンテナー等に特殊
な材質のものを必要とせず、汎用に使用されているもの
を使用できるため安価に輸送できる。
このように、本発明方法をもってすればマレイミド類を
安価にかつ安全に製造供給出来るのである。
〔実 施 例〕
以下、本発明を実施例によってさらに詳しく説明する。
実施例 1 撹拌機と冷却管を取付けた500m1のフラスコ中に、
下記組成に調整したN−フェニルマレイミド200g、
アクリロニトリル1000,1)−メトヤシフェノール
10qを加えた。
N−フェニルマレイミド組成 N−フェニルマレイミド   99.6 m 1%2−
アニリノ−N−フェ ニルスクシンイミド      0.3  II(分子
1266> N−フェニルマレインアミド  0,1〃酸 (分子量
191) 全酸分量(N−フェニルマレ  0.1〃インアミド酸
のみ) 水浴温度を調整し、内温を50℃としたところ、すみや
かに溶解し、完全に澄明な黄色のアクリロニトリル溶液
がえられた。
この溶液の飽和溶解温度は、45℃であるが、この溶液
を25〜30℃にまで冷却してもN−フェニルマレイミ
ドの結晶の析出は見られず、また、この温度範囲ではげ
しく撹拌しても安定であった。
さらに、水浴温度を調整し、2011m×40IIIR
×2s大きさの炭素鋼テストピースを入れて内温50℃
で30日間保持したところ、保持後の溶液の澄明度は変
わらず、溶液中に全く異物は見られなかった。また、炭
素鋼テストピースに全く腐食は見られなかった。
続いて、この溶液から減圧下でアクリロニトリルを蒸発
留去させたところ、彩やかな黄色の結晶をえた。
このものの純度を液体クロマトグラフィーで測定したと
ころ、99.6重量%、全く変化は見られちられなかっ
た。
比較例 1 実施例1において下記組成のN−フェニルマレイミドを
用いた以外は全く同様にした。
N−7工ニルマレイミド組成 N−フェニル7レイミド   99.1 m吊%2−ア
ニリノ−N−フェ ニルスクシンイミド     0.05  〃(分子量
266) N−フェニルマレイミド   0.4 ポリマー 注) N−フェニルマレインアミ  0.1 ド醒 (分子ff1191) リ   ン   酸                
       0.15     〃7レイン酸   
       0.20  〃酸成分凹合計     
   0.45  〃この溶液を冷却していったところ
30℃においてはじめて結晶の析出が見られた。
ちなみに、この溶液の飽和溶解温度は45℃であった。
さらに、実施例1と同様にしてこの溶液を50℃で30
日問保存したところ溶液はかっ色に変化し、不溶解物が
多聞に生成し、全く澄明性を失っていた。
さらに、炭素鋼テストピースの表面は初期の金属光沢を
失っており、明らかに腐食が見られた。
次に、この溶液からアクリロニトリルを留去させたとこ
ろ、黄かつ色の固体をえた。
液体クロマトグラフィーによる分析の結果、このものの
純度は97.3重量%であり、明らかに変質しているこ
とがわかった。
注)  20QのN−フェニル7レイミドの結晶を35
0dのメタノールに25℃で溶解せしめ、0.45μm
の孔径を有するが紙で濾過後乾燥して測定した。
実施例 2 実施例1において重合禁辻剤をp−メトキシフェノール
10IItgに加えて、トリエチレングリコールビス(
3(3−t−アブルー5−メチル−4−とドロ1ジフエ
ニル)プロピオネート)0.5Qを追加した。この溶液
を冷却していったところ、25℃ではじめてN−フェニ
ルマレイミドの結晶が析出した。
なお、この溶液の飽和溶解温度は45℃であった。さら
に、この溶液を30℃ではげしく撹拌しても安定であり
、全く結晶の析出は見られなかった。
さらに、水浴温度を調整し、20am+X40awx2
mの大きさの炭素鋼テストピースを入れて内温50℃で
90日保持したところ、保持後の溶液の澄明度は変わら
ず、溶液中に全く異物は見られなかった。炭素鋼の腐食
も見られなかった。
続いて、この溶液から減圧下でアクリロニトリルを留去
させたてころ、彩やかな黄色の結晶をえた。
このものの純度を液体クロマトグラフィーで測定したと
ころ、99.6重■%であり、全く変質は見られなかっ
た。
(ただし、重合禁止剤を含まない純度に換算した。) 実施例 3 実施例1において下記組成に調整したN−フェニルマレ
イミドを用いた以外は全く同様にした。
N−フェニルマレイミド組成 N−フェニルマレイミド   99.5 !l II%
2−アニリノ−N−フェ ニルスクシンイミド     0.05  〃(分子f
f1266) N−フェニルマレイミド    0.4〃ポリマー (メタノール不溶解弁) N−フェニルマレインアミ  0.05  〃ド酸 耐酸分量合計 (N−フェニル7レイミド  0.05  〃ミド酸) この溶液の飽和溶解温度は45℃であるが、この溶液を
30℃に冷却してはじめて結晶の析出が見られた。
さらに、50℃で30日間保持したのち、溶液からアク
リロニトリルを留出せしめ、N−フェニルマレイミド純
度を測定したところ99.5121[%であり、全く変
質は見られなかった。
実施例4〜6 下記組成に調整したN−フェニルマレイミドをp−メト
1ジフエノール、tert−ブチルカテコール、2.4
ビス=(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロヤシ−
3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)1.3.5−トリア
ジン各々0.02.0.01.0.1重間%の共存下ア
クリロニトリルに溶解せしめ、各々の濃度に磐いて60
℃、30日間保存し、保存後の析出温度とN−フェニル
マレイミドの純度を測定し得られた結果を第1表に示し
た。
N−2工ニル7レイミド組成 N−フェニルマレイミド   98.5111%2−7
ニリノーN−フェ ニルスクシンイミド      0.5〃(分子126
6) N−フェニルマレインアミ   0.1〃ドM(分子!
!1191 ) 化   合   物  (^)*0.9〃(分子層36
4) 化合物 (^) 第     1     表 注) (g)      (0)     (’C)    
 (”C)    (2)量%)4   170   
 200    32    3   98.55  
 100    200    45   27   
98.56    80    200    50 
  34   98.5注) ただし、重合禁止剤を含
まない純度に換算した。
実施例7〜16 実施例4〜6において用いたと同じ組成に調整したN−
フェニルマレイミド200qとp−メトキシフェノール
O,OO3重量%対溶液およびもう1つの重合禁止剤の
種類と量をかえて、アクリロニトリル100Gに溶解せ
しめ、60℃、30日間保存し、保存後の析出温度とN
−フェニルマレイミドの純度を測定しえられた結果を第
2表に示した。
比較例2〜4 下記組成をもつN−フェニルマレイミドを用いて析出温
度を測定した。結果を第3表に示す。
N−フェニルマレイミド組成 N−フェニルマレイミド  99.9重量%無ホマレイ
ン酸  0.1〃 (分子量98) 第     3     表 さらに、これら比較例2〜4の溶液を60℃で30日間
保存したところ、保存前澄明であったものが白濁し溶液
の粘度も上昇して明らかに重合していることがわかった

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)マレイミド類を含有するアクリロニトリル溶液を
    、該溶液中の酸分が、含有されるマレイミド類に対し0
    .3重量%以下になるように調整し、さらに重合禁止剤
    およびマレイミド類とアクリロニトリルとに対して不活
    性な平均分子量が100以上の化合物を共存せしめて取
    扱うことを特徴とするマレイミド類の輸送ならびに貯蔵
    方法。
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