JPH01247571A - 希土類金属−鉄族金属ターゲットおよびその製造方法 - Google Patents

希土類金属−鉄族金属ターゲットおよびその製造方法

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JPH01247571A JP7730988A JP7730988A JPH01247571A JP H01247571 A JPH01247571 A JP H01247571A JP 7730988 A JP7730988 A JP 7730988A JP 7730988 A JP7730988 A JP 7730988A JP H01247571 A JPH01247571 A JP H01247571A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、光磁気記録媒体として用いられる希土類金属
−鉄族金属ターゲットおよびその製造方法に関する。
〔従来の技術〕
最近、ガラスあるいは樹脂基板上にスパッタリング法を
用いて所望組成の希土類金属−鉄族金属系の薄膜を形成
し、これを記録媒体として用いた書き換え可能で高密度
記録が可能な光磁気ディスクの開発が行なわれている。
このスパッタリングに用いられるターゲットの製造方法
としては、従来以下のようなものが提案されていた。
(1)所望組成の希土類金属−鉄族金属合金を真空中ま
たは不活性ガス雰囲気中で溶解した後、同じく真空中あ
るいは不活性ガス中で所定の形状に鋳造してターゲット
を製造する方法(日経二二一マテリアル1986年11
月24日号P61)。
(2)所望組成の合金を真空中または、不活性ガス雰囲
気中で、溶解、鋳造してインゴットを作成し、このイン
ゴットを粉砕して得られた粉末を加圧焼結する方法(特
開昭61−91336号)。
(3)希土類金属粉末と鉄族金属粉末を所望組成に混合
し、この混合粉末を液相発現温度未満の温度範囲で加圧
焼結する方法(特開昭61−99640号)。
(4)  目標成分よりも鉄族金属量が少ない鉄族金属
−希土類金属粉末を溶解・粉砕法により製造し、前記合
金粉末と鉄族金属粉末とを所望組成に混合した後、成形
し、焼結する方法(特開昭60−230903号)。
しかしながら、前記(1)の製造方法でターゲットを作
成した場合、 (a)  U造時に添加元素の偏析が生じやすく均質な
ターゲットを得にくい。
(b)  希土類金属−鉄族金属系合金は非常に脆性な
金属間化合物を形成するため、鍛造などの組織均均質化
プロセスがとりにくい。このため、鋳造時に生じた巣な
どの欠陥を除去することが不可能である。
(c)  材質的に脆いため、ターゲット形状に加工す
る際、チッピングや割れを生じやすく機械加工が非常に
困難である。またボンディング時およびスパッタ時の熱
応力でターゲットが割れてしまう。
(d)  本製造方法によるターゲットをスパッタして
作成した薄膜の組成は、ターゲット組成から7〜10a
t%近く鉄族金属室側にずれを生じ、薄膜組成の制御が
難しい。
などの問題点がある。
前記(2)の製造方法でターゲットを作成した場合、均
質なターゲットは製造可能であるが粉末の構成粒子自体
が脆い金属間化合物より成るため前記(1)のプロセス
で製造したターゲットと同様の問題点がある6 前記(3)の製造方法で作成した場合、(a)  希土
類金属は酸素との親和力が強いため、粉末作成時、粉体
の取扱い時および加圧焼結時に希土類金属が酸化し、低
酸素の成形体を得られない場合がある。このような成形
体をスパッタリング用ターゲットとして使用した場合、
ターゲット中の含有酸素が薄膜の内部にとり込まれて、
希土類金属を選択的に酸化するため薄膜の磁気特性、特
に保磁力Heが大きく変動する。
(b)  スパッタリングの初期において、鉄族金属相
より希土類金属相の部分が優先的にスパッタされ、その
後に鉄族金属相および希土類金属相のスパッタリング速
度が平衡に達するという挙動を示す。このため薄膜の組
成が安定するまでに長時間のブリスパッタを行なう必要
があり、ターゲットの使用効率が悪い。
という問題点がある。
前記(4)の製造方法、具体的には(4)の公開特許公
報で実施例として開示されている、鉄族金属−希土類金
属系の合金粉末に1〜10重量%程度の鉄族金属を所望
組成になるよう混合し、前記混合粉末を圧粉成形し、次
いで焼結を行なった場合、(a)  薄膜組成が安定す
るまでのブリスパッタに要する時間は前記(3)の製造
方法によるターゲットと比較して短時間となるが、ター
ゲット組成と薄膜組成間のずれが大きく、また薄膜面内
で組成変化量も大きい。
(b)  混合粉を圧粉成形後、不活性ガス中または、
真空中で、焼結するだけでは、成形体の密度があがらず
、ターゲット中に空孔が残存した状態となり、これがス
パッタリング時の異常放電の原因となること。
(c)  機械加工の点から見ると、前記(1)、(2
)の製造方法によるターゲットと比較して改善されては
いるが、材料中に含有している希土類金属は全て鉄族金
属との金属間化合物として存在するため、旋盤などで機
械加工する際、割れやチッピングを生じやすい。
などの問題点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
以上説明した従来技術の問題点のほとんどを解決したタ
ーゲットとして特開昭62−70550号に、希土類金
属と鉄族金属との金属間化合物と、鉄族金属相とが焼結
によって結合した微細な混合組織を有するターゲットが
開示されている。
すなわち、希土類金属粉末と鉄族金属粉末とを所望組成
に混合し1次いで液相発現温度未満の温度で加圧焼結し
希土類金属と鉄族金属からなる成形体を形成し、その後
液相発現温度以上の温度で成形体を短時間加熱すること
により成形体中の希土類金属を金属間化合物に変換し、
上記組織のターゲットを得るものである。
このターゲットによると、金属間化合物に変換された希
土類金属は、単体の場合よりもスパッタリング速度が低
下して鉄族金属単体のスパッタリング速度に近づき、こ
の結果従来から提起されていた薄膜組成の不安定という
問題が解決され、かつターゲット中に存在している鉄族
金属によって、加工性が十分に保証される強度をも具備
することが可能である。
しかるに本発明者の検討によると、特開昭62−705
50号に開議された技術においても以下の問題点を有し
、より一層の改善が望まれるところである。
すなわち、 (a)  第10回日本応用磁気学会誌学術講演概要集
(1986,P128〜P129)によれば、ターゲッ
トと薄膜間の組成ずれは、希土類金属、鉄族金属、希土
類金属−鉄族金属金属間化合物の量比を適正に制御する
ことで改善可能なことが報告されている。
しかるに特開昭62−70550号のように熱処理によ
って組織制御する方法では、 i)鉄族金属単体周辺の金属間化合物層が異常成長する
、 ii)特開昭62−70550号公報の第6図のCによ
ると鉄族金属単体相、金属間化合物相の他に、希土類金
属のα相と希土類金属−鉄族金属金属間化合物相とから
なる共晶合金相が存在しているが、この共晶合金相内の
希土類金属のα相と希土類金属−鉄族金属金属間化合物
の晶出量および形状を制御することが非常に困難である
、 1ii)組織にムラを生じやすい、 などの欠点がある。したがって、上記のターゲットを用
いてスパッタリングを行なった場合、i)スパッタ時間
が長時間になると膜組成や特性が変動する、 ii)ターゲット組成が全く同じものでも、熱処理のロ
フトが異なれば膜組成、特性が異なる。いわゆるロット
間のばらつきが大きいという問題点がある。
(b)  機械的強度の面からすると、鉄族金属周辺に
存在する脆弱な希土類金属−鉄族金属金属間化合物を薄
くする必要があるが、前述のように異常成長により層厚
が厚くなり好ましくない。
(c)  希土類金属粉末と鉄族金属粉末の混合物を焼
結したターゲットは、酸素含有量がもともと高くなりや
すい上、熱処理を行なうので最終製品は高酸素になり易
く、薄膜特性に悪影響を及ぼす。
(d)  希土類金属と鉄族金属のみからなるターゲッ
トから得られた薄膜は、耐食性が不十分であり磁気特性
の劣化という問題がある。
本発明は、以上説明した問題点を解決したターゲットお
よびその製造方法の提供を目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、希土類金属−鉄族金属からなる共晶合金相と
鉄族金属相とが希土類金属と鉄族金属との金属間化合物
を主体とする固相拡散接合層により結合した組織を有し
、Ti、Al、Cu、Cr。
Nb、Ta、PdおよびPtの一種または二種以上を原
子%で15%以下含有することを特徴とする希土類金属
−鉄族金属ターゲット、および希土類金属のα相と、該
希土類金属と鉄族金属とからなる金属間化合物相とが均
一微細に晶出した組織を有する希土類金属−鉄族金属合
金粉末に、ターゲット目標組成に対し不足分の鉄族金属
粉末ならびにT x + A l t Cu + Cr
 t N b r T a t P dおよびPtの一
種または二種以上を原子%で15%以下混合したのち、
真空または不活性ガス雰囲気下で前記希土類金属−鉄族
金属合金粉末の組織を保持しつつ加圧焼結することを特
徴とする希土類金属−鉄族金属ターゲットの製造方法で
ある。
本発明ターゲットの特徴は、第1に希土類金属−鉄族金
属からなる共晶合金相が、極めて均一かつ微細に分散し
た希土類金属−鉄族金属金属開化金物晶出相と希土類金
属のα相とから構成されていることである。これは、ア
トマイズ法等の急冷凝固処理によって得られた希土類金
属のα相と。
該希土類金属と鉄族金属とからなる金属間化合物相とが
均一微細に晶出した組織を有する希土類金属−鉄族金属
合金粉末を一方の原料粉末として用い、この組織を保持
すべく液相発現温度未満で加圧焼結していることによる
本発明ターゲットは、以上のような均一微細な組織を有
しているため、ターゲットとそれをスパッタリングした
薄膜間の組成ずれを極めて小さくし、さらにスパッタリ
ングに先立って行なわれるプリスパッタリングの時間を
短縮することができる。
第10回日本応用磁気学会誌学術講演概要集(1986
、P128)によれば、複合ターゲット、すなわち希土
類金属単体と鉄族金属単体より構成されるターゲットを
スパッタした場合、希土類金属より鉄族金属が側方にス
パッタされ易く、その結果、薄膜組成は鉄族金属貧にな
る0反対に金属間化合物より構成されるターゲットの場
合は、鉄族金属より希土類金属が側方にスパッタされ易
いため、薄膜組成が鉄族金属富になると報告されている
。これに対し本発明によれば、前述のように希土類金属
のα相と希土類金属−鉄族金属金属間化合物からなる共
晶合金相、さらに固相接合相および鉄族金属相が均一、
かつ微細に分散するため、希土類金属スパッタ粒子と鉄
族金属スパッタ粒子の放出方向の異方性が緩和され、こ
の結果組成ずれが小さくなるものと思われる。
ブリスパッタ時間が短縮される理由としては、(1)特
開昭62−70550号に述べられているような鉄族金
属と希土類金属の間のスパッタリング速度の差と比較し
て、鉄族金属と希土類金属−鉄族金属金属間化合物の間
のスパッタリング速度の差の方が小さい、 (2)急冷処理により希土類金属−鉄族金属合金粉末を
作成するため、希土類金属のα相と金属間化合物相が均
一かつ微細に分散している。つまり希土類金属相は細か
く分断された形で晶出しているため、微視的に見ると希
土類金属のスパッタ速度は変わらないにもかかわらず、
希土類金属のα相のスパッタリング速度が金属間化合物
相のスパッタリング速度と等しくなるような効果が得ら
れる、 ことにあるものと考えられる。
本発明ターゲットの第2の特徴は、希土類金属と鉄族金
属との金属間化合物を主体とする拡散接合層が極めて薄
いことである。
これは、接合層が液相発現温度未満の加圧焼結による同
相拡散接合層によるものだからである。
このように拡散接合層が薄く、組織にむらを生ずること
がないために、スパッタ時間が長時間となっても安定し
た薄膜特性を得ることができ、かつ機械的強度を劣化さ
せることがないのである。
本発明によれば、この接合層を10μm以下と非常に薄
く制御することが可能である1機械的強度の面から言え
ば、30μm以下に制御することが望まれる。
本発明ターゲットの第3の特徴は、T x t A 1
 yCu r Cr t N b y T a ? P
 dおよびPtの一種または二種以上を含有しているこ
とである。
前述の如く希土類金属と鉄族金属のみからなるターゲッ
トから得られた薄膜は、耐食性が不十分であり磁気特性
の劣化という問題があるが、本発明ではこれを防止する
ためにT ip A l I Cu tCr、Nb、T
a、PdおよびPtの一種または二種以上を含有せしめ
ている。添加量は、あまり多すぎると磁気特性に悪影響
をおよぼすので15at%以下とする。
本発明ターゲットにおいて、希土類金属には従来から公
知のTb、Gd、Dy、Nd、Sm、Ha、Tm等の1
種または2種以上を用いることができる。その含有量は
15at%未満および45at%を越えると光磁器記録
媒体としての機能を有する薄膜を得ることが困難になる
ので、15−45at%とする必要がある。
一方、鉄族金属についても従来から用いられているFe
、GoおよびNiの1種または2種以上を適用すること
ができる。
以上より本発明における金属間化合物とは、たとえばF
e2Tbのみならず、F e Co T b等のように
異種の鉄族金属と希土類金属との化合物を含む概念であ
ることは言うまでもない。
次に製造方法について説明する。
本発明においては、まず希土類金属−鉄族金属合金粉末
および鉄族金属粉末が用意される0本発明の特徴は希土
類金属−鉄族金属合金粉末を急冷凝固処理により得る点
であり、この急冷凝固処理により粉末レベルで希土類金
属のα相と金属間化合物との均一、微細化を達成する。
したがって、組成面からみれば、希土類金属と鉄族金属
との組成が共晶組織を発現する組成範囲内にある必要が
ある。
急冷凝固処理の手法としては、合金溶湯から製造する不
活性ガスアトマイズ法、真空アトマイズ法、回転ロール
法等、および前記組成範囲内にある電極を用いる回転電
極法等が適用できる。水冷ロール法、回転電極法等にお
いても合金の酸化防止のために雰囲気は真空、あるいは
不活性ガス雰囲気とする必要がある。
なお、第2図にガスアトマイズ後のFe−Tb合金粉末
のミクロ金属組織写真を示すが、α−TbとFe2Tb
が均一微細に晶出した組織である。
また希土類金属−鉄族金属合金粉末は、純希土類金属粉
と比較して格段に耐酸化性に優れているため、ターゲツ
ト材中の含有酸素量を希土類金属粉末と鉄族金属粉末の
混合物を焼結したものと比較して500〜1000pp
n+以上も減らすことが可能である。
本発明では、上記希土類金属−鉄族金属合金粉末の他に
、鉄族金属ならびにTi、Al、Cu。
Cr、Nb、Ta、PdおよびPtの一種または二種以
上を添加する。添加の形態は、鉄族金属、Ti、Al、
Cu、Cr、Nb、Ta、PdおよびPtの一種または
二種以上をそれぞれ単独であるいは相互に合金化して添
加する、また鉄族金属とTi、Al、Cu等との合金で
添加する、等により実施される。
原料粉末の平均粒径は1m以下であることが望ましい。
これは、平均粒径が1msを越えると成形体中に不均一
部を生じ、これをターゲットして用いた場合、得られる
薄膜の組成が部分的に不均一となるからである。
以上の原料粉末を混合した後、液相発現温度未満の温度
で加圧焼結を行なう。
加圧焼結の温度を液相発現温度未満とするのは。
液相発現温度以上の温度にすると、鉄族金属相と希土類
金属−鉄族金属共晶合金相との間の接合層が異常に成長
し、成形体の機械的強度が低下すること、および希土類
金属−鉄族金属からなる共晶合金相に晶出している希土
類金属のα相が消滅してしまうことによる。望ましくは
液相発現温度未満の温度から(液相発現温度未満−10
0℃)の範囲内。
更に望ましくは液相発現温度未満の温度から(液相発現
温度未満−30℃)の範囲内である。なお液相発現温度
の一例を上げると、Tb−Feの場合840℃、Tb−
Fe−Goの場合、695℃、Tb−Gd−Feの場合
630℃である。
以上の液相発現温度未満の加圧焼結により接合層の極薄
化を達成できるのは前述の通りであるが、さらに、 i)原料粉末レベルで得られている希土類金属のα相と
金属間化合物の量および良好な分散状態の維持、制御が
容易になされる、 ii)組織中にむらを生じさせることがない、1ii)
酸素含有量を低レベルに抑制できる。
といった効果が得られ、長時間スパッタ時の薄膜特性の
安定化に寄与するものである。
加圧焼結の手法としては、熱間静水圧プレス(HIP)
、ホットプレス、熱間パック圧延、熱間パック鍛造等を
適用できる。具体的な条件としては熱間静水圧プレスの
場合、液相発現温度未満から(液相発現温度未満−30
℃)の範囲内かつ不活性ガス圧1000〜2000気圧
で、2〜3時間保持すると、鉄族金属相と希土類金属−
鉄族金属共晶合金相との間の拡散接合層の厚さを、10
〜30μ1以内に抑えることが可能で、成形体の密度も
97%以上に達する。
ホットプレスの場合、密度98以上の成形体を得ようと
する場合、加熱温度を液相発現温度未満から(液相発現
温度末a−10℃)以内、成形圧力1.50kg/cd
以上で2時間程度保持することが望ましい。
熱間パック圧延、熱間パック鍛造の場合は、加熱温度は
HIPと同様で良いが、1バスごとの圧下率を10%以
内にして加工する必要がある。
〔実施例〕
第1表に実施例に用いた試料の組成(粉末も含む)を示
す。全試料とも平均粒径0.:3m以下の粉末を使用し
た。粉末の作成方法について述べると本発明では、Tb
−Fe粉末については、溶融塩電解法で製造した70.
2at%Tb−Fe組成の低酸素合金(酸素130Pρ
m)へ目櫻組成になるように、FeまたはTbを加えて
、底部に溶湯噴射用ノズルの付いたルツボに装入した。
前記ルツボをガスアトマイズ装置内にi2置した後、装
置内をto−’−10−’ torr台まで真空に引き
、高周波誘導で加熱を行なってルツボ内の溶解原料を溶
解した。溶湯温度が約1200℃に達した段階で原料は
完全に溶解するため。
溶湯にArガス圧力を印加すると同時に噴射用ノズルの
弁を開いてガスアトマイズを行なった。上記の方法で作
成したTb−Fe粉の酸素量は、平均で1200ppm
程度であった。溶解原料としては前記のようなTb−F
e共晶合金の他、純Tb、純Feを所定量秤量して用い
ることも可能であるが、市販の高純度Tbの含有酸素量
が900〜1200ρp11であること、原料が完全に
溶解するまでの温度が高く、また溶解時間も長時間とな
ることから、作成したTb−Fe粉の平均酸素含有量は
2200ppn+にも達する。
このため、Tb−Fa共晶点組成合金などの希土類金属
−鉄族金属系共晶合金を溶解原料の主体とすることが望
ましい。実施例で用いたFe、Go。
Fe−Co、 Fe−Ti、 Fe−Coo−Ti等の
粉末についてもTb−Fe粉と同様にアルゴンガスアト
マイズを用いて製造した。その際の粉末の平均酸素量は
、Fe 250ppm、 Go 80ppm、 Fe−
Ti 200ppm、 Fe−Co−Ti 210pp
mであった。
上記の希土類金属−鉄族金属、および鉄族金属等それぞ
れのガスアトマイズ粉を用いて、第1表混合物組成の欄
に示すそれぞれの組成になるよう秤量、添加した後、V
型混合器内に装入し、混合中に粉末が酸化しないように
、混合器内を一度真空に引いた後で、Arガスで置換し
た。粉末混合に関しては、可能な限り均一な混合粉末を
作るため、積算回転数で6000回以上回転を加えた。
次に混合粉末を軟鋼製カプセルに充填し、カプセル内部
を10−’ torr以上に真空排気をした後で、40
0℃に加熱し、カプセル全体が400℃に達した後で5
時間保持した状態のまま封入を行なった。
前記カプセルを熱間静水圧プレス装置(HI P)を用
いて、温度685℃、 1200気圧、2Hr保持の加
圧焼結を実施した。
なお、比較例11はTb粉、Fe粉、Co粉をホットプ
レス装置で685℃、150kg/dで2時間加圧焼結
したものである。
焼結を完了した成形体より旋盤と平面研削盤を用いて外
側の鉄皮を除去した後で、直径101maX厚さ3Iの
薄膜評価用ターゲット、抗折力測定用試験片、および酸
素量分析用試料を加工した。
薄膜評価には、高周波電源を有するマグネトロンタイプ
のスパッタ装置を用いて、0.15a++の板厚を有す
るコーニング社製の7059ガラス上に成膜を行なった
。成膜条件は高周波出力400w、Arガス圧5 x 
to′□3torr、ターゲットとガラス基板間の距離
は70III11で、成膜時にはガラス基板を回転せず
、ターゲットとガラス基板を対向させている。
第2表に本発明および比較例のターゲットの含有酸素量
、抗折力および前記ターゲットを用いて成膜した薄膜の
組成を示す。本発明によるターゲットの含有酸素量は、
いずれも1l100pp以下で10kg/cJ以上の良
好な抗折力を有している。
このように良好な抗折力を有している理由は、ターゲッ
ト中に存在する鉄族金属相の効果によるものと考えられ
る。
また、薄膜組成の点でも、ターゲット組成に比して鉄族
金属盲側に2atx以内しかずれを生ぜず。
かつ膜中の耐食性元素の含有量もターゲット組成とほぼ
同程度であることがわかる。
次に、ガラス基板上に形成された薄膜の耐食性を評価し
た。評価に用いた試料は、試料No、10(本発明)と
試料No、11(比較例)であり、評価方法は温度65
℃、相対湿度9椙の環境下に薄膜が形成された基板を置
き、50時間ごとにガラス基板をとり出し、その磁性を
測定することにより行なった。
第1図に結果を示す。
試料No、10は試料時間が長期に渡っても保磁力(H
e)の変動が小さいことがわかる。それに対し、試料N
o、11は短時間から保磁力(He)が変動し始め試験
時間200Hr以降、垂直磁化膜ではなくなった。
上記の現象は、Tbが優先的に酸化され、特性がFe側
に移行し始め、最終的にはアモルファス組成をはずれた
ため生じたものと思われる。
〔発明の効果〕
以上説明のように本発明によれば、ターゲット組成と薄
膜組成のずれが小さく、かつ良好な耐食性を有する薄膜
が得られるため、産業に大きな利益を与える。
【図面の簡単な説明】
第1図は、耐食性評価試験の結果を示すグラフ、第2図
は、本発明ターゲットに供する合金粉末のミクロ金属組
織写真である。 ■ 第1図 時闇(Hr ) 第  2  図 C,% 4. g Q )

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 希土類金属−鉄族金属からなる共晶合金相と鉄族金
    属相とが希土類金属と鉄族金属との金属間化合物を主体
    とする固相拡散接合層により結合した組織を有し、Ti
    、Al、Cu、Cr、Nb、Ta、PdおよびPtの一
    種または二種以上を原子%で15%以下含有することを
    特徴とする希土類金属−鉄族金属ターゲット。 2 希土類金属のα相と、該希土類金属と鉄族金属とか
    らなる金属間化合物相とが均一微細に晶出した組織を有
    する希土類金属−鉄族金属合金粉末に、ターゲット目標
    組成に対し不足分の鉄族金属粉末ならびにTi、Al、
    Cu、Cr、Nb、Ta、PdおよびPtの一種または
    二種以上を原子%で15%以下混合したのち、真空また
    は不活性ガス雰囲気下で前記希土類金属−鉄族金属合金
    粉末の組織を保持しつつ加圧焼結することを特徴とする
    希土類金属−鉄族金属ターゲットの製造方法。
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