JPH0123147Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は電子写真複写機における転写紙ガイド
板の位置決め変位装置に関する。

給紙装置から感光体ドラムへ、さらに定着装置
から排紙トレイに至る転写紙搬送経路上には、一
般の給紙装置と同様に、転写紙を正しく導びくた
めのガイド板が配設される。とりわけ、レジスト
ローラと感光体ドラムとの間に配設されるガイド
板は、転写紙を適切な角度で感光体ドラム表面へ
案内する重要な役割りを果すもので、この取付け
が正確でないと、紙の進入が安定せず、転写紙先
端の画像が乱れたり、転写紙と画像の先端が一致
しないなど、正常なコピーが得られない。したが
つて、以上のような観点に立てば感光体ドラムと
ガイド板は、高い精度でしかも十分に近接させて
取付けなければならないが、反面、複写機におい
ては、定期点検とかジヤム紙の処理等に際してし
ばしば感光体ドラムやガイド板を着脱させなけれ
ばならないから、感光体面の損傷を防ぐといつた
観点に立てば、両者にはある程度の間隔を保持さ
せておく必要がある。

このような相反する２つの問題に対するこれま
での解決手法としては、レバー等を操作してガイ
ド板を感光体ドラムから退避させるような装置が
使用されてきていたが、このような装置では、点
検、処理後にセツト忘れを起し易く、また、この
セツト忘を防止するためにさらに、セーフテイス
イツチ等を設けなければならなくなつて、コスト
上昇を招くといつた不都合があつた。

本考案は、かかる問題を解消すべく、感光体ド
ラムあるいはガイド板の着脱操作に当つて、ガイ
ド板を自動的に解除位置、セツト位置に移動させ
得る簡単な装置を提供するもので、以下に本考案
の詳細を図面に基づいて説明する。

第１図は電子写真装置の給紙系統を示す構成図
で、１は給紙カセツト、２は給紙コロ、３は転写
紙をレジストローラ４に導びくガイド板、５は本
考案の特徴部分をなすガイド板で、その外側ガイ
ド板５１は、第２図に示すように、そのレジスト
ローラ４側の端部に設けたヒンジ部５２によつて
機枠に枢支され、バネ５３により図中矢印方向の
回動習性が与えられている。５４はこの外側ガイ
ド板５１の先端部に近い外側に付設された板バネ
で、感光体ドラム７の押え板８の外周縁から突出
した位置決め突縁８ａに圧接して外側ガイド板５
１を正常な位置に保持するもの。５５は外側ガイ
ド板５１の内側に突出したスペーサで、基準とな
る内側ガイド板５９との間に一定の間隔を保つよ
うにするもの。９は転写及び転写紙分離用の帯電
器、１０は転写紙搬送ベルト、１１は定着ロー
ラ、１２は排紙コロをそれぞれ示している。

上述した実施例において、感光体ドラム７が押
え板８によつて保持されている通常の使用状態に
おいては、押え板８の位置決め突縁８ａが、板バ
ネ５４を介して外側ガイド板５１を図中時計方向
に押圧している。このため、外側ガイド板５１
は、基準となる内側ガイド板５９の一側に自己の
スペーサ５５を接触させて位置決め保持され、そ
の先端を感光体ドラム７の表面近傍に臨ませて、
搬送されてきた転写紙を適切な角度で感光体ドラ
ム７表面に送り込むガイド機能を果す。

感光体ドラム７を引出すべく押え板８が取外さ
れると、位置決め突縁８ａによる支持をなくした
外側ガイド板５１は、バネ５３の付勢力によつて
矢印Ａ方向、つまり感光体ドラム７の表面からそ
の先端を退避させる方向に回動する。これにより
感光体ドラム７は外側ガイド板５１と接触するこ
となく抜き出すことができる。

外側ガイド板５１の解除範囲は、その一部が機
枠６に接触することにより制限を受け、この状態
のもとでは板バネ５４が押え板８の位置決め突縁
８ａの取付け領域内に入り込んでいるから（第２
図）、再び押え板８を取付ける場合には、まずそ
の位置決め突縁８ａによつて外側ガイド板５１を
バネ５３に抗して時計方向に回動させる必要があ
る。このようにして押え板８が取付けられると、
外側ガイド板５１も再び元の位置に戻され、正常
な転写紙ガイド機能を回復する。

なお、ジヤム紙の処理等に際して外側ガイド板
５１を解除する場合についても上述したと同様な
操作によつて行われる。

以上述べたように本考案によれば、感光体押え
部材を利用して、これを取外したときは転写紙ガ
イド板を解除位置に、取付けたときは正常位置に
位置するよう関連付けたものであるから、感光体
を着脱させる際には自動的にガイド板を解除位置
に退避させて、感光体面の損傷を未然に阻止する
ことができる。しかも、ガイド板を解除位置に位
置させた際には、少くともその一部が押え部材の
取付け領域内に入り込むようにして、押え部材を
取付ける場合にはガイド部材を正常位置に変位さ
せなければならないようにしてあるため、簡単な
装置にもかかわらず、操作ミスによる事故を防止
することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例をなすガイド板解除
装置を備えた電子写真複写機の要部の構成図、第
２図は同上装置の作動を示す説明図である。 ４……レジストローラ、５……ガイド板、５１
…５４……板バネ、５５……スペーサ、６……機
枠、７……感光体ドラム、８……押え板、８ａ…
…位置決め突縁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 電子写真複写機に、感光体の表面から離れた解
   除位置へ回動する習性が付与された転写紙ガイド
   板を配設するとともに、上記感光体を軸方向に支
   持する着脱自在な感光体押え部材の周縁一部に、
   装着時に上記解除位置にある上記ガイド板の一部
   と当接して該ガイド板を上記感光体の表面に近接
   した転写紙ガイドのための正常位置へと位置決め
   変位させる位置決め部を突設した電子写真複写機
   におけるガイド板の位置決め変位装置。