JPH01204912A - 無水マレイン酸共重合体粒子の製造方法 - Google Patents

無水マレイン酸共重合体粒子の製造方法

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JPH01204912A
JPH01204912A JP3050888A JP3050888A JPH01204912A JP H01204912 A JPH01204912 A JP H01204912A JP 3050888 A JP3050888 A JP 3050888A JP 3050888 A JP3050888 A JP 3050888A JP H01204912 A JPH01204912 A JP H01204912A
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JP
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maleic anhydride
carbon atoms
copolymer
alkyl
vinyl
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JP3050888A
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Inventor
Shoji Otani
大谷 庄治
Yoshiyuki Muroi
室井 愛行
Masahiro Fukuda
昌弘 福田
Rikio Tsushima
津嶌 力雄
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は無水マレイン酸共重合体粒子の製造方法に関す
るもの・であり、さらに詳しくは接着剤、分散剤、乳化
安定剤、バインダー、徐放性薬剤組成物、紙用サイズ剤
、セメント混和剤等として有用な、無水マレイン酸共重
合体粒子を、球状のかつ粒径のそろった一次粒子として
得る方法に関するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕従来よ
り、無水マレイン酸共重合体としては種々のものが開発
され、例えば木材用、紙用の接着剤、塗料・インキ用バ
インダー、無機顔料等の分散剤、乳化重合用安定剤、紙
用サイズ剤、セメント混和剤などの用途に供されている
が、特にコンクリートの流動性を長時間保持するセメン
ト混和剤、いわゆるスランプロス防止剤として有用であ
る。
このような無水マレイン酸共重合体の中では、従来より
、オレフィン−無水マレイン酸共重合体の水溶性塩がセ
メント混和剤として知られている(特開昭51−101
024号公報等)が、例えば、特開昭60−16851
号公報、特開昭61−26543号公報等には、炭素数
2〜8のオレフィンと無水マレイン酸との共重合体その
ものをセメント配合物に添加することにより、セメント
配合物の流動性を長時間保持し、しかも流動性を一定に
保ち、その結果セメント配合物の施工性、作業性を著し
く改善しうろことが示されている。セメント配合物中の
セメント粒子は、通常、水和反応による化学的凝集と、
粒子間引力による物理的凝集とにより、徐々に流動性を
失うが、このようなセメント配合物に予め上記共重合体
を添加しておけば、該共重合体がセメントから溶出した
アルカリによって加水分解を起こして水溶性となり、徐
々に表面から水に溶は出す(徐放作用)ことによってセ
メント分散性を発揮するので、セメント配合物の流動性
が長時間保持されると推定されている。
この方法においては、セメント粒子の化学的物理的凝集
によるスランプロスの速度と、該無水マレイン酸共重合
体の加水分解速度とのバランスが、セメント配合物のス
ランプロスを防止するために、最も重要な要素となると
されている。
該共重合体の加水分解速度は、その分子量及び粒径によ
って左右される。スランプロス防止剤として有用な該共
重合体の分子量は500〜20.000の範囲内である
ことが好ましい。一方、粒径は0.1〜1 、000−
の範囲内であることが望ましく、特に好ましくは0.1
−10I!mの範囲である。
しかるに、このような粒径を有する無水マレイン酸共重
合体は、通常の方法では得難く、通常は粒径20//I
11〜数ミリの凝集体又は塊状物として得られるため、
これを湿式又は乾式の粉砕法にて所望の粒径まで細粒化
する必要がある。しかしながら、かかる粒径まで粉砕を
行うことは、例えば湿式のサンドミル等でいかに効率良
く、粉砕が行われたとしても、多大のエネルギーを要し
、製造コストの増加要因となる。更には、粉砕法によっ
て得られる該共重合体粒子は不定形であり、また非常に
広い粒径分布を有するために、前述の徐放速度を一定に
制御するのが困難である。また、添加剤として用いる際
には、例えば水スラリー状態で保存されるが、粒径の大
きい粒子が沈降を起こし、品質が不均一となる不都合を
生じる。
このような理由から、該共重合体粒子としては、形状が
一定であり(例えば球状)、かつ粒径分布が狭いものが
望まれている。
一方、上記のようなオレフィンやスチレン系単量体等と
無水マレイン酸との共重合体を得る方法として、沈澱重
合によるものが多数提案されている。これは、単量体を
溶解し得るが重合体は溶解しない溶媒中で重合を行わし
め、粉末、粒状あるいは塊状として重合体を得る方法で
ある。溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン等
の低級ケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプ
ロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等の低級エス
テル類、ヘンゼン、キシレン、トルエン、エチルベンゼ
ン、n−又はL−ブチルベンゼン、イソプロピルベンゼ
ン等の芳香族系溶媒、ヘキサン、リグロイン等の炭化水
素系溶媒及びこれらの混合物などが用いられる。
本発明者らが、実際にこれらの溶媒を用いて検討したと
ころによると、単にこれらの重合溶媒を用いた沈澱重合
では、それぞれ次のような欠点が見られた。
即ち、アセトン等の低級ケトン類を用いた場合には、溶
媒自体の極性が強く、生成する共重合体を一部溶解して
しまう結果、収率が低く、反応器壁への付着物量が多(
、更に得られる粒子は30〜数100−の不定形の凝集
体であった。
次に、特公昭49−6396号公報及び特開昭61−9
1208号公報に見られるような、酢酸イソプロピル、
酢酸ブチル等のエステル系溶媒を用いた場合には、やは
り反応器壁への付着物が多かった。この場合、平均分子
量10万以上の共重合体を得ようとした場合には粒径1
1tm前後の粒子形成が見られたが、分子量を5万以下
にすると、粒形が全くくずれ、不定形の凝集体となって
しまった。
また、特開昭60−99110号公報に見られるような
、エチルベンゼン等の芳香族系溶媒を用いた場合、共重
合体の溶解性が低下するため、確かに反応器壁への付着
量は少なくなったが、得られる共重合体は20〜50−
の粒径を有する不定形の凝集体で、前述のような用途に
供するには、やはり粉砕手段が必要であった。
更に、ヘキサン等の炭化水素系溶媒を用いた場合、無水
マレイン酸が溶解しないため、重合が均一に行われず、
不均一相のまま反応させたとしても塊状の重合物が得ら
れ、取り扱いが困難であった。
この他、混合溶媒を使用する方法(特公昭49−165
51号公報等)が提案されているが、本共重合体を一次
粒子で得ることは困難である。
一方、このような重合溶媒の中に分散剤を存在させて沈
澱重合を行う方法が提案されている。
分散剤としては、炭素数20以上のα−オレフィンと無
水マレイン酸との共重合体(特公昭62−5927号公
報)、炭素数2〜8のα−オレフィンと無水マレイン酸
との共重合体のハーフエステルまたはハーフアミド(特
開昭51−95489号公報)、エチレン−ビニルエス
テル共重合体(特開昭54−156092号公報)など
が挙げられ1.確かに反応器壁付着量は低減するものの
、共重合体は10〜数110lIrの粒径であり、10
−以下の微粒子のみを収率よく得るには至っていない。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、無水マレイン酸及びこれと共重合可能
なビニル系単量体の共重合体を、球状で、しかも粒径分
布が単分散で、且つ凝集体を形成せず、粒径が約10−
以下の一次粒子として得る方法を提供することである。
本発明の他の目的は、無水マレイン酸及びこれと共重合
可能なビニル系単量体との沈澱重合を行うに際し、反応
器壁、撹拌羽根等への重合体の付着が無く、該共重合体
粒子を高収率で得ることのできる方法を提供することで
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上記の従来技術の課題を解決するために
鋭意検討を重ねた結果、無水マレイン酸及びこれと共重
合可能なビニル系単量体を共重合させるに際し、特定の
化合物の存在下に沈澱重合させることによって、上記目
的が達成されることを見出し、本発明を完成させるに至
った。
即ち、本発明は、無水マレイン酸及びこれと共重合可能
な1種または2種以上のビニル系単量体を共重合させる
に際し、それらの単量体を溶解するが、得られる共重合
体は溶解しない溶媒中で、−数式(1) 〔式中、R,、R,及びR3はそれぞれ独立に、炭素数
8〜22の直鎖または分枝の高級アルキルまたはアルケ
ニル基、炭素数8〜22の高級ヒドロキシアルキルまた
はヒドロキシアルケニル基、炭素数1〜2の低級アルキ
ル基、炭素数1〜2のヒドロキシアルキル基またはヘン
シル基のいずれかを表し、それらのうち少なくとも1個
は上記高級アルキルまたはアルケニル基、或いは上記高
級ヒドロキシアルキルまたはヒドロキシアルケニル基の
いずれかである。〕 で表される3級アミン化合物の存在下で、ラジカル重合
を行うことを特徴とする、無水マレイン酸共重合体粒子
の製造方法を提供するものである。
本発明において、無水マレイン酸と共重合可能なビニル
系単量体(以下、共単量体という)としては、炭素数2
〜22のオレフィン、スチレン系単量体、炭素数1〜2
2のアルキル基をもつアルキルビニルエーテル、炭素数
2〜22の脂肪族カルボン酸のビニルエステルのいずれ
かが好ましい。
炭素数2〜22のオレフィンとしてはエチレン、プロピ
レン、イソブチレン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、シクロペンテン、2−メチル−
1−ブテン、シクロヘキセン、2−メチル−1−ペンテ
ン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペン
テン、2−エチル−1−ブテン、ジイソブチレン、デセ
ン、ドデセン、オクタデセンなど、直鎖又は分枝のオレ
フィンを挙げることができる。
スチレン系単量体としては、スチレン、2−メチルスチ
レン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、α−
メチルスチレン等を挙げることができる。
炭素数1〜22のアルキル基をもつアルキルビニルエー
テルとしては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエ
ーテル、ブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテ
ル、ステアリルビニルエーテル等を挙げることができる
炭素数2〜22の脂肪族カルボン酸−のビニルエステル
としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン
酸ビニル、ステアリン酸ビニル等を挙げることができる
本発明においては、これら共単量体の1種又は2種以上
を無水マレイン酸と共重合させるが、上記に例示したも
のの中でも、炭素数2〜8の低級オレフィン、スチレン
系単量体、炭素数1〜4のアルキル基をもつ低級アルキ
ルビニルエーテルが好ましく用いられ、特にイソブチレ
ン、スチレンが好適である。
本発明においては、上記共単量体として、主に油溶性の
単量体を用いるが、得られる共重合体粒子の特性を調節
する等の目的で、アクリル酸、メタクリル酸、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル
アミド、ビニルピロリドン等の親水性ビニル系単量体を
適宜共存させて重合を行うこともできる。
本発明において、無水マレイン酸と共単量体(2種以上
を用いる場合はそれらの合計量)とのモル比は、172
〜2/1の範囲であることが望ましく、より好ましくは
1/1.2〜1.2/1の範囲である。
本発明において用いられる、無水マレイン酸及び前記共
単量体を溶解するが、得られる共重合体は溶解しない溶
媒としては、ベンゼン、キシレン、トルエン、エチルベ
ンゼン、n−又はt−ブチルベンゼン、イソプロピルベ
ンゼン等の芳香族系溶媒、及び酢酸メチル、酢酸エチル
、酢酸イソプロピル、プロピオン酸メチル等の低級エス
テル系溶媒が挙げられ、これらは単独でも2種以上を混
合しても用いうるが、特にトルエン、イソプロピルベン
ゼン、エチルベンゼン等のアルキルベンゼン類が好まし
い。これらの溶媒の量は、得られる共重合体の濃度が5
〜35重量%になるような量が好ましい。
本発明において用いられる、−数式(I)で表される3
級アミン化合物の具体例としては、例えば以下の各式で
示されるものが挙げられるが、特にこれらに限定される
ものではない。
C1゜11□+  N    Clglhv  N  
  Clatl:+t  NCIOH21Cl8113
7      Cll3C+ zllzs      
Cl b11+i      C11lICI411□
9−NC,411□、−CIICII□−NCZI1.
OHOll   C1h C8111?          Cl81135C1
llll?  N        C1al13s  
NI C5ll+t                Cla
ll:+sC,、I+2□−C1l  Cb旧3 C61113CII  Cl1l+□2−Nl 01l          C11ll□z   C1
l   C61113C+4829 ■ CzHz、 N ClJi* 本発明は、上記の3級アミン化合物を分散剤として用い
て、無水マレイン酸及びこれと共重合可能なビニル系単
量体を沈澱重合法により共重合させるものである。
上記の3級アミン化合物の使用量は、無水マレイン酸1
00重量部に対して0.05〜20重量部であることが
好ましい。0.05重量部より少ない場合は分散剤とし
ての効果が乏しく、一方、20重量部より多く用いても
分散剤としての効果は特に向上せず、逆に分散剤が無水
マレイン酸共重合体の本来の性能を阻害することが多く
なるので好ましくない。
本発明においては、前述のような溶媒中で、上記3級ア
ミン化合物及びラジカル重合開始剤の存在下で、常法に
従い沈澱重合を行う。
ラジカル重合開始剤としては、キュメンヒドロパーオキ
サイド、t−ブチルヒドロパーオキサイド、ベンゾイル
パーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネー
ト、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムな
どの過酸化物、2,2゛−アゾビスイソブチロニトリル
、2.2゛−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)などのアゾ系の開始剤等が挙げられるが、特に“こ
れらに限定されるものではない。
これら重合開始剤の使用量は、無水マレイン酸に対し、
0.1〜20モル%が好適である。
上記3級アミン化合物は、重合の初期から反応系中に存
在させておくのが良いが、重合開始剤及び単量体は、重
合の初期にまとめて一括添加しても良いし、重合の進行
に伴い、徐々に添加しても良い。
重合温度は、使用する重合開始剤の分解温度や、使用す
る溶媒の沸点に合わせて選択されるが、通常は30〜1
50°C1好ましくは40〜100 ’Cの範囲で行わ
れる。重合温度が低すぎると重合速度の低下をきたし、
高すぎると生成する共重合体が、反応器壁に付着し易く
なったり、塊状となり易くなる。
重合反応の時間は、通常1〜15時間の範囲で適宜設定
される。
また、反応は加圧状態で行ってもよいし、共単量体をそ
のままもしくは溶液として滴下しながら、またはガス状
の単量体であればこれを吹き込みながら、常圧下で行っ
てもよい。
このようにして、特定の3級アミン化合物の存在下に沈
澱重合を行うことにより、目的とする無水マレイン酸共
重合体粒子が得られる。
共重合体の平均分子量は通常約200,000以下であ
るが、分子量の調節はモノマー濃度、開始剤の使用量、
重合温度等の条件設定によっても行えるし、通常用いら
れる連鎖移動剤、例えばラウリルメルカプタン、イオウ
等のイオウ系化合物、芳香族アミン、脂肪族アミン等の
窒素系化合物、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン
化合物などの存在下に重合を行う方法によっても可能で
ある。
本発明は、目的とする共重合体の分子量が比較的小さい
場合、即ち、該共重合体の粒子形状のくずれや、反応器
壁への付着、収率の低下等が起こり易くなる、約50 
、000以下に設定したい場合において、特に有用とな
る。
本発明の方法により得られる無水マレイン酸共重合体粒
子は、電子顕微鏡により観察すると、どの部分も球状で
あり、しかも粒径分布がほとんど単分散である。得られ
る粒子の大きさは、溶媒の種類、用いる3級アミン化合
物の種類及び量、反応条件等によって変化するが、通常
0.1〜3μの範囲内である。
また、本発明により得られる粒子は、はとんど−成粒子
であり、そのまま目的の用途に供されるが、例えば高温
時に多少の凝集があったとしても、水に分散したり、あ
るいはごく簡単な解砕により、もとの−次粒子に戻すこ
とができる。
〔発明の効果〕
以上、詳細に説明した通り、本発明の方法によれば、無
水マレイン酸共重合体を、球状でしかも粒径分布がほと
んど単分散であり、且つ凝集体を形成しない一次粒子と
して得ることができる。
さらにまた本発明によって、反応器壁、撹拌羽根への付
着をなくし、高収率で該共重合体粒子を得ることができ
る。これによって従来困難であった比較的低分子量の該
共重合体粒子の製造を容易に行うことができる。
従って収率向上によりコストダウンが図れる他、本発明
で挙げたところの、コンクリート用スランプロス防止剤
等としての用途に対して、従来行われていた粉砕法によ
る細粒化の煩雑さ、多大のエネルギーロスという問題点
を解決できる上に、優れた性能安定性を与えることがで
きる。
更には、他の用途、例えば顔料の分散剤、エマルジョン
やラテックスの乳化安定剤、塗料・インキ用バインダー
、紙用サイズ剤、徐放性薬剤組成物などに対しても、溶
解、中和などが行い易くなり、作業性及び性能の安定性
の面で著しく改善することが可能となる。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
尚、例中の「部」は「重量部」である。
実施例−1 撹拌装置、ガス導入管、温度計、冷却管を備え、冷却管
の先にはガスバッグのついたlI!、セパラブルフラス
コに、トルエン607部、無水マレイン酸68.6部及
びトリイソステアリルアミン2.9部を入れ、窒素雰囲
気中撹拌下に、70°Cまで昇温した。重合開始剤とし
て2.2゛−アゾビスイソブチロニトリル6.8部を添
加し、続いで別に用意したボンベから、イソブチレンガ
スをガス導入管から溶液中に導いた。反応温度を70°
Cに保ったまま、イソブチレンガスを3時間で45部(
無水マレイン酸に対するモル比1.14)を連続的に吹
き込んだ。イソブチレンガスの導入開始後、溶液はすぐ
に白濁し、またガスバッグは膨らまないため、ガスが溶
液に効率良く吸収され、重合反応が起こっていることが
わかった。
ガス吹き込み終了後、さらにその温度で3時間撹拌下に
熟成した後、冷却した。ポリマーの沈澱物を含んだスラ
リー状の反応液を取り出し、濾過、乾燥して105部の
ポリマーの白色粉末を得た。このポリマーは、イソブチ
レンと無水マレイン酸のモル比1:1の共重合体で、仕
込み無水マレイン酸に対する収率は97.7%と高いも
のであった。なお、反応液を取り出したセパラブルフラ
スコを点検したが、容器の内壁や撹拌羽根には、はとん
どポリマーの付着は見られなかった。
また、得られたポリマーを水に分散し、N a OII
で当量中和して水溶液とした後、ゲルパーミェーション
クロマトグラフィーで分子量を測定したところ、重量平
均分子量12.700 (ポリスチレンスルホン酸Na
換算)であった。
また、得られたポリマー粉末を電子顕微鏡で観察したと
ころ、球状のきれいに粒径のそろった粒子であった。さ
らにこのポリマー粉末を水に分散し、光透過型遠心沈降
粒度分布測定器(■品性製作所製5ACP−3)で粒径
及び粒径分布を測定したところ、粒径0.754の位置
に単一ピークが現れ、はとんど凝集体を形成していない
ことがわかった。
実施例−2 実施例−1において、トリイソステアリルアミンをジイ
ソステアリルメチルアミンに変える以外は、実施例−1
と全く同様にして沈澱重合を行った。重合終了後、スラ
リー状の反応液を取り出し、濾過、乾燥して104部の
ポリマーの白色粉末を得た。これは、仕込み無水マレイ
ン酸に対して96.5%の高収率であった。セパラブル
フラスコを点検したが、付着物は全く無かった。次に実
施例−1と同様にして分子量を測定したところ、重量平
均分子1t13,100であった。
また得られたポリマーを電子顕微鏡で観察したところ、
どの部分も粒径0.47声の球状単分散粒子であった。
実施例−3 撹拌装置、ガス導入管、温度計、冷却管を備え、冷却管
の先にはガスバッグのついた1j2セパラブルフラスコ
に、エチルベンゼン580部、無水マレイン酸68,6
部及びトリミリスチルアミン2.9部を入れ、窒素雰囲
気中撹拌下相、75°Cまで昇温した。重合開始剤とし
てラウロイルパーオキサイド16.4部を添加し、続い
てガス導入管からイソブチレンガスを溶液中に導いた。
反応温度を75°Cに保ったまま、イソブチレンガスを
2.5時間にわたって53部(無水マレイン酸に対する
モル比1.35)を連続的に吹き込んだ。ガスは溶液に
効率良く吸収され、ポリマーが析出した。吹き込み終了
後もそのままの温度で3時間、撹拌下に熟成した。ポリ
マーの沈澱物を含んだスラリー状の反応液を取り出し、
濾過し、さらにn−ヘキサンで洗浄した後、乾燥させ、
106部のポリマーの白色粉末を得た。仕込み無水マレ
イン酸に対する収率は98.3%と高いものであった。
また、反応液を取り出したセパラブルフラスコを点検し
たが、容器の内壁や撹拌羽根には、はとんどポリマーの
付着は見られなかった。
また、得られたポリマーについて実施例−1と同様にし
て分子量を測定したところ、重量平均分子量16.20
0であった。
さらに得られたポリマー粉末を電子顕微鏡で観察したと
ころ、きれいな球状単分散粒子が得られているのがわか
った。さらに実施例−1と同様にして粒径及び粒径分布
を測定したところ、粒径0.59μの位置にピークが現
れ、はとんど凝集物が無いことがわかった。
実施例−4 実施例−1のイソブチレンガスの代わり、に、スチレン
72.8部(無水マレイン酸に対するモル比1.0)を
3時間で連続的に滴下する以外は実施例−1と同様の方
法で行った。
137部の白色粉末が得られ(収率97%)、これはス
チレンと無水マレイン酸との交互共重合体であった。反
応器内壁や撹拌羽根へのポリマーの付着は全く見られな
かった。実施例−■と同様に分子量及び粒径の分析を行
ったところ、重量平均分子量13,300、粒径は0.
4−であり、はとんど凝集物のない単分散粒子であった
比較例−1 実施例−1において、トリイソステアリルアミンを添加
しないで、イソブチレンと無水マレイン酸の沈澱重合を
行った。重合終了後、スラリー状の反応液を取り出し、
濾過、乾燥して76.5部のポリマーの白色粉末を得た
。仕込み無水マレイン酸に対する収率は71%で低かっ
た。
また、反応液を取り出したセパラブルフラスコを点検し
たところ、容器の内壁や撹拌羽根にポリマーが多量に付
着しており、この付着物をかき落として重量を測定した
ところ、29部であった。実施例−1と同様にして得ら
れた粉末ポリマーの分子量を測定したところ、重量平均
分子量は12.200で、分子量については実施例−1
とほとんど変わらなかったが、これを電子顕微鏡で観察
したところ、粒子形成は全く見られず、はとんどが20
〜100−の不定形の固まりであった。
比較例−2 実施例−3において、トリミリスチルアミンを入れない
で、他は全く同様にして沈澱重合を行った。重合終了後
、濾過し、さらにn−ヘキサンで洗浄した後、乾燥させ
、97.5部のポリマーの白色粉末を得た。仕込み無水
マレイン酸に対する収率は90.4%であった。また、
反応容器を点検したところ少量の付着物が見られ、かき
取って重量を測定すると8.0部であった。得られた粉
末ポリマーの重量平均分子量は7,600であった。さ
らに電子顕微鏡で観察したところ、粒子形成は全く見ら
れず、20〜数100岬の不定形の凝集体であった。
比較例−3 実施例−1において、トリイソステアリルアミンの代わ
りに、次式で表されるイソブチレンと無水マレイン酸の
共重合体のハーフエステル(重量平均分子量10,00
0)を用いて沈澱重合を行った。
実施例−1と同様の操作を行った結果、反応器壁、撹拌
羽根への付着は比較的少なり6.4部であった。しかし
ながら得られたポリマー粉末を電子顕微鏡で観察すると
粒子形成は全く見られず、やはり30〜100−の不定
形の固まりであった。
出願人代理人  古 谷   馨

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、無水マレイン酸及びこれと共重合可能な1種または
    2種以上のビニル系単量体を共重合させるに際し、それ
    らの単量体を溶解するが、得られる共重合体は溶解しな
    い溶媒中で、一般式( I ) ▲数式、化学式、表等があります▼( I ) 〔式中、R_1、R_2及びR_3はそれぞれ独立に、
    炭素数8〜22の直鎖または分枝の高級アルキルまたは
    アルケニル基、炭素数8〜22の高級ヒドロキシアルキ
    ルまたはヒドロキシアルケニル基、炭素数1〜2の低級
    アルキル基、炭素数1〜2のヒドロキシアルキル基また
    はベンジル基のいずれかを表し、それらのうち少なくと
    も1個は上記高級アルキルまたはアルケニル基、或いは
    上記高級ヒドロキシアルキルまたはヒドロキシアルケニ
    ル基のいずれかである。〕 で表される3級アミン化合物の存在下で、ラジカル重合
    を行うことを特徴とする、無水マレイン酸共重合体粒子
    の製造方法。 2、無水マレイン酸と共重合可能なビニル系単量体が、
    炭素数2〜22のオレフィン、スチレン系単量体、炭素
    数1〜22のアルキル基をもつアルキルビニルエーテル
    又は炭素数2〜22の脂肪族カルボン酸のビニルエステ
    ルのいずれかである請求項1記載の無水マレイン酸共重
    合体粒子の製造方法。
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