JPH01204911A - 無水マレイン酸共重合体粒子の製造方法 - Google Patents

無水マレイン酸共重合体粒子の製造方法

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JPH01204911A
JPH01204911A JP3050788A JP3050788A JPH01204911A JP H01204911 A JPH01204911 A JP H01204911A JP 3050788 A JP3050788 A JP 3050788A JP 3050788 A JP3050788 A JP 3050788A JP H01204911 A JPH01204911 A JP H01204911A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は無水マレイン酸共重合体粒子の製造方法に関す
るものであり、さらに詳しくは接着剤、分散剤、乳化安
定剤、バインダー、徐放性薬剤組成物、紙用サイズ剤、
七メン旨昆和剤等として有用な、無水マレイン酸共重合
体粒子を、球状のかつ粒径のそろった一次粒子として得
る方法に関するものである。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕従来よ
り、無水マレイン酸共重合体としては種々のものが開発
され、例えば木材用、紙用の接着剤、塗料・インキ用バ
インダー、無機顔料等の分散剤、乳化重合用安定剤、紙
用サイ、ズ剤、セメント混和剤などの用途に供されてい
るが、特にコンクリートの流動性を長時間保持するセメ
ント混和剤、いわゆるスランプロス防止剤として有用で
ある。
このような無水マレイン酸共重合体の中では、従来より
、オレフィン−無水マレイン酸共重合体の水溶性塩がセ
メント混和剤として知られている(特開昭51−101
024号公報等)が、例えば、特開昭60−16851
号公報、特開昭61−26543号公報等には、炭素数
2〜8のオレフィンと無水マレイン酸との共重合体その
ものをセメント配合物に添加することにより、セメント
配合物の流動性を長時間保持し、しかも流動性を一定に
保ち、その結果セメント配合物の施工性、作業性を著し
く改善しうろことが示されている。セメント配合物中の
セメント粒子は、通常、水和反応による化学的凝集と、
粒子間引力による物理的凝集とにより、徐々に流動性を
失うが、このようなセメント配合物に予め上記共重合体
を添加しておけば、該共重合体がセメントから溶出した
アルカリによって加水分解を起こして水溶性となり、徐
々に表面から水に溶は出す(徐放作用)ことによってセ
メント分散性を発揮するので、セメント配合物の流動性
が長時間保持されると推定されている。
この方法においては、セメント粒子の化学的・物理的凝
集によるスランプロスの速度と、該無水マレイン酸共重
合体の加水分解速度とのバランスが、セメント配合物の
スランプロスを防止するために、最も重要な要素となる
とされている。
該共重合体の加水分解速度は、その分子量及び粒径によ
って左右される。スランプロス防止剤として有用な該共
重合体の分子量は500〜20.000の範囲内である
ことが好ましい。一方、粒径は0.1〜1,000−の
範囲内であることが望ましく、特に好ましくは0.1〜
10tlTnの範囲である。
しかるに、このような粒径を有する無水マレイン酸共重
合体は、通常の方法では得難く、通常は粒径20I!m
〜数ミリの凝集体又は塊状物として得られるため、これ
を湿式又は乾式の粉砕法にて所望の粒径まで細粒化する
必要がある。しかしながら、かかる粒径まで粉砕を行・
うことは、例えば湿式のサンドミル等でいかに効率良く
、粉砕が行われたとしても、多大のエネルギーを要し、
製造コストの増加要因となる。更には、粉砕法によって
得られる該共重合体粒子は不定形であり、また非常に広
い粒径分布を有するために、前述の徐放速度を一定に制
御するのが困難である。また、添加剤として用いる際に
は、例えば水スラリー状態で保存されるが、粒径の大き
い粒子が沈降を起こし、品質が不均一となる不都合を生
じる。
このような理由から、該共重合体粒子としては、形状が
一定であり(例えば球状)、かつ粒径分布が狭いものが
望まれている。
一方、上記のようなオレフィンやスチレン系単量体等と
無水マレイン酸との共重合体を得る方法として、沈澱重
合によるものが多数提案されている。これは、単量体を
溶解し得るが重合体は溶解しない溶媒中で重合を行わし
め、粉末、粒状あるいは塊状として重合体を得る方法で
ある。溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン等
の低級ケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプ
ロピル、酢酸ブチル、プロピオン酸メチル等の低級エス
テル類、ヘンゼン、キシレン、トルエン、エチルベンゼ
ン、n−又はt−ブチルベンゼン、イソプロピルベンゼ
ン等の芳香族系溶媒、ヘキサン、リグロイン等の炭化水
素系溶媒及びこれらの混合物などが用いられる。
本発明者らが、実際にこれらの溶媒を用いて検討したと
ころによると、単にこれらの重合溶媒を用いた沈澱重合
では、それぞれ次のような欠点が見られた。
即ち、アセトン等の低級ケトン類を用いた場合には、溶
媒自体の極性が強く、生成する共重合体を一部溶解して
しまう結果、収率が低く、反応器壁への付着物量が多く
、更に得られる粒子は30〜数100−の不定形の凝集
体であった。
次に、特公昭49−6396号公報及び特開昭61−9
1208号公報に見られるような、酢酸イソプロピル、
酢酸ブチル等のエステル系溶媒を用いた場合には、やは
り反応器壁への付着物が多かった。この場合、平均分子
量10万以上の共重合体を得ようとした場合には粒径1
−前後の粒子形成が見られたが、分子量を5万以下にす
ると、粒形が全くくずれ、不定形の凝集体となってしま
った。
また、特開昭60−99110号公報に見られるような
、エチルベンゼン等の芳香族系溶媒を用いた場合、共重
合体の溶解性が低下するため、確かに反応器壁への付着
量は少なくなったが、得られる共重合体は20〜50犀
の粒径を有する不定形の凝集体で、前述のような用途に
供するには、やはり粉砕手段が必要であった。
更に、ヘキサン等の炭化水素系溶媒を用いた場合、無水
マレイン酸が溶解しないため、重合が均一に行われず、
不均一相のまま反応させたとしでも塊状の重合物が得ら
れ、取り扱いが困難であった。
この他、混合溶媒を使用する方法(特公昭49−165
51号公報等)が提案されているが、木共重合体を一次
粒子で得ることは困難である。
一方、このような重合溶媒の中に分散剤を存在させて沈
澱重合を行う方法が提案されている。
分散剤としては、炭素数20以上のα−オレフィンと無
水マレイン酸との共重合体(特公昭62−5927号公
報)、炭素数2〜8のα−オレフィンと無水マレイン酸
との共重合体のハーフエステルまたはハーフアミド(特
開昭51−95489号公報)、エチレン−ビニルエス
テル共重合体(特開昭54−156092号公報)など
が挙げられ、確かに反応器壁付着量は低減するものの、
共重合体は10〜数110l1の粒径であり、10−以
下の微粒子のみを収率よく得るには至っていない。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、無水マレイン酸及びこれと共重合可能
なビニル系単量体の共重合体全、球状で、しかも粒径分
布が単分散で、且つ凝集体を形成せず、粒径が約10−
以下の一次粒子として得る方法を提供することである。
本発明の他の目的は、無水マレイン酸及びこれと共重合
可能なビニル系単量体との沈澱重合を行うに際し、反応
器壁、撹拌羽根等への重合体の付着が無く、該共重合体
粒子を高収率で得ることのできる方法を提供することで
ある。
〔課題を解決するための手段〕  。
本発明者らは、上記の従来技術の課題を解決するために
鋭意検討を重ねた結果、無水マレイン酸及びこれと共重
合可能なビニル系単量体を共重合させるに際し、特定の
化合物の存在下に沈澱重合させることによって、上記目
的が達成されることを見出し、本発明を完成させるに至
った。
即ち、本発明は、無水マレイン酸及びこれと共重合可能
な1種又は2種以上のビニル系単量体を共重合させるに
際し、それらの単量体を溶解するが、得られる共重合体
は溶解しない溶媒中で、セルロースエステル又はセルロ
ースエーテルの存在下で、ラジカル重合を行うことを特
徴とする、無水マレイン酸共重合体粒子の製造方法を提
供するものである。
本発明において、無水マレイン酸と共重合可能なビニル
系単量体(以下、共単量体という)としては、炭素数2
〜22のオレフィン、スチレン系単量体、炭素数1〜2
2のアルキル基をもつアルキルビニルエーテル、炭素数
2〜22の脂肪族カルボン酸のビニルエステルのいずれ
かが好ましい。
炭素数2〜22のオレフィンとしてはエチレン、プロピ
レン、イソブチレン、1−ブテン、2−ブテン、1−ペ
ンテン、1−ヘキセン、シクロペンテン、2−メチル−
1−ブテン、シクロヘキセン、2−メチル−1−ペンテ
ン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペン
テン、2−エチル−1−ブテン、ジイソブチレン、デセ
ン、ドデセン、オフタデ七ンなど、直鎖又は分枝のオレ
フィンを挙げることができるスチレン系単量体としては
、スチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン
、4−メチルスチレン、α−メチルスチレン等を挙げる
ことができる。
炭素数1〜22のアルキル基をもつアルキルビニルエー
テルとしては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエ
ーテル、ブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテ
ル、ステアリルビニルエーテル等を挙げることができる
炭素数2〜22の脂肪族カルボン酸のビニルエステルと
しては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリン酸
ビニル、ステアリン酸ビニル等を挙げることができる。
本発明においては、これら共単量体の1種又は2種以上
を無水マレイン酸と共重合させるが、上記に例示したも
のの中でも、炭素数2〜8の低級オレフィン、スチレン
系単量体、炭素数1〜4のアルキル基をもつ低級アルキ
ルビニルエーテルが好ましく用いられ、特にイソブチレ
ン、スチレンが好適である。
本発明においては、上記共単量体として、主に油溶性の
単量体を用いるが、得られる共重合体粒子の特性を調節
する等の目的で、アクリル酸、メタクリル酸、2−ヒド
ロキシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル
アミ・ド、ビニルピロリドン等の親水性ビニル系単量体
を適宜共存させて重合を行うこともできる。
本発明において、無水マレイン酸と共単量体(2種以上
を用いる場合はそれらの合計量)とのモル比は、172
〜2/1の範囲であることが望ましく、より好ましくは
1/1.2〜1.2/1の範囲である。
本発明において用いられる、無水マレイン酸及び前記共
単量体を溶解するが、得られる共重合体は溶解しない溶
媒としては、ベンゼン、キシレン、トルエン、エチルベ
ンゼン、n−又はt−ブチルベンゼン、イソプロピルベ
ンゼン等の芳香族系溶媒、及び酢酸メチル、酢酸エチル
、酢酸イソプロピル、プロピオン酸メチル等の低級エス
テル系溶媒が挙げられ、これらは単独でも2種以上を混
合しても用いうるが、特にトルエン、イソプロピルベン
ゼン、エチルベンゼン等のアルキルベンゼン類が好まし
い。これらの溶媒の量は、得られる共重合体の濃度が5
〜35重量%になるような量が好ましい。
本発明において用いられる、セルロースエステル又はセ
ルロースエーテルとしては、セルロースアセテート、セ
ルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セル
ロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテー
トブチレート、セルロースアセテートフタレート、メチ
ルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース
、ヒドロキシエチルセルロース、ベンジルセルロース、
エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチル
セルロース、シアノエチルセルロース等が挙げられ、特
に用いる溶媒に溶は易いものが好ましく、セルロースア
セテートブチレート、エチルセルロース、エチルヒドロ
キシエチルセルロース等の油溶性セルロース誘導体、な
かでもエチルセルロースが好ましい。
本発明は、上記のセルロースエステル又はセルロースエ
ーテルを分散剤として用いて、無水マレイン酸及びこれ
と共重合可能なビニル系単量体を沈澱重合法により共重
合させるものである。
上記セルロース誘導体としては、ゲルパーミェーション
クロマトグラフィーで求めた重量平均分子量(ポリスチ
レン又はポリスチレンスルホン酸ソーダ換算)が1 、
000〜800.000のものが適しており、好ましく
は10,000〜250.000のものである。分子量
が1.000より小さいか、あるいは800,000を
越えるセルロース誘導体では、無水マレイン酸共重合体
を合成する際に分散剤としての効果を示さない。
上記セルロース誘導体の使用量は、無水マレイン酸10
0重量部に対して0.05〜20重量部が望ましい。0
.05重量部より少ない場合は分散剤としての効果が乏
しく、一方、20重量部より多く用いても分散剤として
の効果は特に向上せず、また得られた共重合体粒子の性
能を損なうことになるので、好ましくない。
本発明においては、前述のような溶媒中で上記セルロー
ス誘導体及びラジカル重合開始剤の存在下で、常法に従
い、沈澱重合を行う。
ラジカル重合開始剤としては、キュメンヒドロパーオキ
サイド、L−ブチルヒドロパーオキサイド、ベンゾイル
パーオキサイド、ジイソプロピルパーオキシカーボネー
ト、ラウロイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
ベンゾエート、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムな
どの過酸化物、2.2°−アゾビスイソブチロニトリル
、2,2”−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)などのアゾ系の開始剤等が挙げられるが、特にこれ
らに限定されるものではない。
これら重合開始剤の使用量は、無水マレイン酸に対し、
0.1〜20モル%が好適である。
上記セルロース誘導体は、重合の初期から反応系中に存
在させておくのが良いが、重合開始剤及び単量体は、重
合の初期にまとめて一括添加しても良いし、重合の進行
に伴い、徐々に添加しても良い。
重合温度は、使用する重合開始剤の分解温度や、使用す
る溶媒の沸点に合わせて選択されるが、通常は30〜1
50°C1好ましくは40〜100°Cの範囲で行われ
る。重合温度が低すぎると重合速度の低下をきたし、高
すぎると生成する共重合体が、反応器壁に付着し易くな
ったり、塊状となり易くなる。
重合反応の時間は、通常1〜15時間の範囲で適宜設定
される。
また、反応は加圧状態で行ってもよいし、共単量体をそ
のままもしくは溶液として滴下しながら、またはガス状
の単量体であればこれを吹き込みながら、常圧下で行っ
てもよい。
このようにして、特定のセルロース誘導体の存在下に沈
澱重合を行うことにより、目的とする無水マレイン酸共
重合体粒子が得られる。
共重合体の平均分子量は通常約200 、000以下で
あるが、分子量の調節はモノマー濃虞、開始剤の使用量
、重合温度等の条件設定によっても行えるし、通常用い
られる連鎖移動剤、例えばラウリルメルカプタン、イオ
ウ等のイオウ系化合物、芳香族アミン、脂肪族アミン等
の窒素系化合物、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲ
ン化合物などの存在下に重合を行う方法によっても可能
である。
本発明は、目的とする共重合体の分子量が比較的小さい
場合、即ち、該共重合体の粒子形状のくずれや、反応器
壁への付着、収率の低下等が起こり易くなる、約50,
000以下に設定したい場合において、特に有用となる
本発明の方法により得られる無水マレイン酸共重合体粒
子は、電子顕微鏡により観察すると、どの部分も球状で
あり、しかも粒径分布がほとんど単分散である。得られ
る粒子の大きさは、溶媒の種類、用いるセルロース誘導
体の種類及び量、反応条件等によって変化するが、通常
0.1〜3−の範囲内である。
また、本発明により得られる粒子は、はとんど−次粒子
であり、そのまま目的の用途に供されるが、例えば高温
時に多少の凝集があったとしても、水に分散したり、あ
るいはごく簡単な解砕により、もとの−次粒子に戻すこ
とができる。
〔発明の効果〕
以上、詳細に説明した通り、本発明の方法によれば、無
水マレイン酸共重合体を、球状でしかも粒径分布がほと
んど単分散であり、且つ凝集体を形成しない一次粒子と
して得ることができる。
さらにまた本発明によって、反応器壁、撹拌羽根への付
着をなくし、高収率で該共重合体粒子を得ることができ
る。これによって従来困難であった比較的低分子量の該
共重合体粒子の製造を容易に行うことができる。
従って収率向上によりコストダウンが図れる他、本発明
で挙げたところの、コンクリ−1・用スランプロス防止
剤等としての用途に対して、従来行われていた粉砕法に
よる細粒化の煩雑さ、多大のエネルギーロスという問題
点を解決できる上に、優れた性能安定性を与えることが
できる。
更には、他の用途、例えば顔料の分散剤、エマルジョン
やラテックスの乳化安定剤、塗料・インキ用バインダー
、紙用サイズ剤、徐放性薬剤組成物などに対しても、溶
解、中和などが行い易くなり、作業性及び性能の安定性
の面で著しく改善することが可能となる。
〔実施例〕
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
尚、例中のr部」は「重量部」である。
実施例−1 撹拌装置、ガス導入管、温度計、冷却管を備え、冷却管
の先にはガスバッグのついた12セパラブルフラスコに
トルエン607部、無水マレイン酸68.6部及ヒエチ
ルセルロース〔パーキュレス社製 エチルセルロースN
−7,エトキシル含有率48%、分子量62,000 
(ポリスチレン換算))3.4部を入れ、窒素雰囲気中
撹拌下に70°Cまで昇温した。重合開始剤として、2
,2゛−アゾビスイソブチロニトリル6.8部を添加し
、続いて別に用意したボンベから、イソブチレンガスを
ガス導入管から溶液中に導いた。反応温度を70°Cに
保ったまま、イソブチレンガスを3時間で45部(無水
マレイン酸に対するモル比1.14)を連続的に吹き込
んだ。イソブチレンガスの導入開始後、溶液はすぐに白
濁し、又ガスバッグは膨らまないため、ガスが溶液に効
率良く吸収され、重合反応が起こっていることがわかっ
た。
ガス吹き込み終了後、更にその温度で2時間撹拌下に熟
成した後、冷却した。ポリマーの沈澱物を含んだスラリ
ー状の反応液を取り出し、濾過、乾燥して106部のポ
リマーの白色粉末を得た。仕込み無水マレイン酸に対す
る収率は98.1%と高かった。尚、反応液を取り出し
たセパルブルフラスコを点検したが、容器の内壁や撹拌
羽根にはほとんどポリマーの付着は見られなかった。
又、得られたポリマーを水に分散し、N a O!Iで
当量中和して水?蓄液とした後、ゲルパーミェーション
クロマトグラフィーで分子量を測定したところ、重量平
均分子fi14,200 (ポリスチレンスルホン酸N
a換算)であった。
一方、得られたポリマー粉末を電子顕微鏡で観察したと
ころ、きれいな球状単分散粒子であった。更に、このポ
リマー粉末を水に分散し、光透過型遠心沈降粒度分布測
定器(■製法製作所製5ACP−3)で粒径及び粒径分
布を測定したところ、粒径0.35trmの位置に単一
ピークが現れ、はとんど凝集体を形成していないことが
わかった。
実施例−2 X 施例−1のエチルセルロースN−7の代わりにバー
キュレス社製エチルセルロースN −200〔エトキシ
ル含有率48%、分子量216,000(ポリスチレン
換算)〕を用いる他は、実施例−■と同様の方法で重合
を行った。
その結果、105部のイソブチレンと無水マレイン酸共
重合体粉末が得られ、収率は97.8%で、反応器内壁
、撹拌羽根にはポリマーの付着は全く見られなかった。
又、得られたポリマー粒子は0.2μnの単分散粒子で
あった。
実施例−3 実施例−1のイソブチレンガスの代わりにスチレン72
.8部(無水マレイン酸に対するモル比1.0)を3時
間で連続的に滴下する以外は実施例−1と同様の方法で
行った。
139部の白色粉末が得られ(収率98%)、これはス
チレンと無水マレイン酸との交互共重合体であった。反
応器内壁や撹拌羽根へのポリマーの付着は全く見られな
かった。実施例−1と同様に分子量及び粒径の分析を行
ったところ、重量平均分子量13,100、粒径は0.
4pmであり、はとんど凝集物のない単分散粒子であっ
た。
比較例−1 実施例−1において、エチルセルロースを添加しないで
、イソブチレンと無水マレイン酸の沈澱重合を行った。
重合終了後、スラリー状の反応液を取り出し、濾過、乾
燥して76.5部のポリマーの白色粉末を得た。仕込み
無水マレイン酸に対する収率は、71%で低かった。ま
た、反応液を取り出したセパラブルフラスコを点検した
ところ、容器の内壁や撹拌羽根にポリマーが多量に付着
しており、この付着物をかき落として重量を測定したと
ころ、29部であった。
実施例−1と同様にして得られた粉末ポリマーの分子量
を測定したところ、重量平均分子量12.200で、分
子量については実施例−1とほとんど変わらなかったが
、電子顕微鏡で観察したところ、粒子形成は全く見られ
ず、はとんど20〜100 ttmの不定形の塊であっ
た。
比較例−2 実施例−1においてエチルセルロースの代わりに次式で
表されるイソブチレンと無水マレイン酸の共重合体のハ
ーフエステル(重量平均分子110.000)を用いて
沈澱重合を行った。
実施例−1と同様の操作を行った結果、反応器壁、撹拌
機への付着は比較的少なく、6.4部であった。しかし
ながら、得られたポリマー粉末を電子顕微鏡で観察する
と粒子形成は全く見られず、やはり30〜100−の不
定形の塊であった。
出願人代理人  古 谷   馨

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、無水マレイン酸及びこれと共重合可能な1種又は2
    種以上のビニル系単量体を共重合させるに際し、それら
    の単量体を溶解するが、得られる共重合体は溶解しない
    溶媒中で、セルロースエステル又はセルロースエーテル
    の存在下で、ラジカル重合を行うことを特徴とする、無
    水マレイン酸共重合体粒子の製造方法。 2、無水マレイン酸及びこれと共重合可能な1種又は2
    種以上のビニル系単量体を共重合させるに際し、それら
    の単量体を溶解するが、得られる共重合体は溶解しない
    溶媒中で、エチルセルロースの存在下で、ラジカル重合
    を行うことを特徴とする、無水マレイン酸共重合体粒子
    の製造方法。 3、無水マレイン酸と共重合可能なビニル系単量体が、
    炭素数2〜22のオレフィン、スチレン系単量体、炭素
    数1〜22のアルキル基をもつアルキルビニルエーテル
    又は炭素数2〜22の脂肪族カルボン酸のビニルエステ
    ルのいずれかである請求項1又は2記載の無水マレイン
    酸共重合体粒子の製造方法。
JP3050788A 1988-02-12 1988-02-12 無水マレイン酸共重合体粒子の製造方法 Expired - Lifetime JP2635076B2 (ja)

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