JPH01203649A - 内燃機関の燃料噴射導管およびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、内燃機関の燃料噴射導管に関し、特に据込み
加工によって形成された少なくとも１つの押圧ニップル
を有する。内燃機関の燃料噴射導管、およびその製造方
法に関する。

［従来の技術］ この種の噴射導管としては、請求項１の前置部に記載の
形式のもの、即ち、内燃機関の燃料噴射導管であって、
その少なくとも一方の端部に、密封用円錐部を備え据込
み加工された押圧ニップルを有し、この押圧ニップルが
、該円錐部の密封面の塑性変形によって、押圧ニップル
の密封面に比べて硬い密着対象部材の、該円錐部の円錐
角（α）に適合した凹形円錐面に密接する役割を行い１
袋ナツトの凹状円錐面に支持されるように定められた押
圧ニップルの後部の支持面が１球状セグメントの形状を
有し、この球状セグメントが。

導管の外周部に湾曲部を経て移行するようにされた形式
のものがある。

そのような２例えば西ドイツ特許第１９３７９７５号お
よび西ドイツ特許第２１３８０４３号明細書に記載され
ている噴射導管を製造するには、従来の技術によって炭
素の少ない非合金鋼９例えば５ｔ３０Ａｉ＋からなるＤ
ＩＮ７３０００による管が使用されている。この管は、
押圧ニップルを据込み加工によって形成する場合に生じ
る冷間変形が、亀裂を起こすことなく僅かな応力を生じ
るだけで行われるようにするため、押圧ニップルを据込
み加工によって形成する以前に常態化するように軟化焼
鈍される、押圧ニップルを据込み加工によって形成する
以前に軟化焼鈍された管は、噴射導管として一連の下記
利点を提供する。押圧ニップルの後部に隣接する特に振
動負荷の作用する壊れ易い部分における繰返し曲げ応力
疲労強度が極く僅か害われるだけである。さらに、内燃
機関に設置する際に続いて行われる噴射導管の湾曲は、
極めて僅少な力を要するだけであり、したがって簡単な
工具によって可能である。さらに、噴射導管を曲げる場
合に極く僅かな跳ね返り作用が生ずるだけであり、した
がって良好な曲げ精度が得られ、特に押圧ニップルの密
封面の部分の材料を、押圧ニップルと比較して硬い密着
対象部材の凹形円錐面の密封面に押しつけた際に塑性変
形し、したがって良好な密封が得られる。

しかしながら、従来の方法でつくられたそのような噴射
導管の場合、使用される管の事前の軟化焼鈍が製造経費
を著しく高＜シ、焼鈍の残滓によって噴射導管をよごす
危険のあることが欠点である。さらに、事前の充分な軟
化焼鈍によって。

据込み加工によって形成された押圧ニップルの後方にあ
る球状部分の材料もかなり軟化し、したがって押圧ニッ
プルのこの支持面が９袋ナツトの反覆着脱の際に急速に
摩耗する。

［発明が解決しようとする課題］ 本発明の基本的な目的は、軟化焼鈍に起因する。焼鈍の
残滓による汚れ及び押圧ニップルの支持面の摩耗を防ぐ
ことにより、前述の欠点を回避し同時に従来の一般的な
噴射導管のすべての重要な利点を保持して、極めて廉価
に製造し得るように、冒頭に述べた形式の噴射導管を改
良することである。

［課題を解決するための手段］ この目的は９本発明によれば、請求項第１項の特徴部分
に記載の構成によって達成される。即ち２本発明の内燃
機関の噴射導管は、噴射導管が冷間加工により硬化した
ままの鋼管から形成され、押圧ニップルが該鋼管の据込
み加工によって形成され、密着対象部材の凹形円錐面へ
の押圧ニップルの密封用円錐部の接触面の範囲にある材
料部分が誘導加熱により軟化焼鈍されていることを特徴
とする。また１本発明による内燃機関の噴射導管の製造
方法は請求項第７項に記載の通りである。即ち２本発明
による内燃機関の噴射導管の製造方法は、噴射導管の原
材料として冷間加工により硬化したままの鋼管が使用さ
れ、先ず押圧ニップルが該鋼管の据込み加工によって形
成され１次に該押圧ニップルが、密着対象部材の凹形円
錐面への押圧ニップルの密封用円錐部の接触面の範囲に
ある材料部分が１局部的に限定された誘導加熱によって
軟化焼鈍される。

尚特許請求の範囲に付した参照符号は理解を容易にする
ためのものであり、必ずしも図示の態様に限定すること
を意図するものではない。

本発明による構成は、先ず１本発明に関係し“球状ニッ
プル”という名称で知られており西ドイツ特許箱　１９
３７９７５号及び西ドイツ特許第２１３８０４３号明細
書に記載されている湾曲した移行部を有する押圧ニップ
ルが、冷間加工により硬化した鋼からなる原材料におい
ても、事前軟化焼鈍を行わずに亀裂を生じることなく、
常温で据込み加工によって形成し得るのに十分良好に冷
間塑性変形加工に適合するという認識を基本にしている
。このようにすることによって２０％までの製造コスト
減少が達成される。

これに反して１例えばＤＩＮ７３３６５による他の形式
のニップルは、冷間加工により硬化した管にかなりの亀
裂の発生なしには、据込み加工によって押圧ニップルを
形成することが不可能である。

この場合、“冷間加工により硬化した”（ｚｕｇｂｌａ
ｎｋｈａｒｔ）鋼管とは２例えば下記の特性を有する材
料５ｔ３０Ａｌ！からなるＤＩＮ２３９１に準拠する鋼
管を意味している。

ａ）硬さ　　　　　　　１９５〜２０５　Ｈｖ５（ビッ
カース硬さ） ｂ）　（破断）伸び率　１６％ Ｃ）引張り強度　　　５２５〜８１０　Ｎ／ｍＪ（Ｎ−
ニュートン） ｄ）降伏点または　　４７０　Ｎ／ｍｄ０．２限界 ｅ）組織　　　　　　僅少のパーライト成分を有する冷
間塑性変形されたフェラ イト組織 「作用」 本発明によって設けられた球状ニップルの形状が好都合
であるため、冷間加工により硬化した鋼からなる管に据
込み加工を行う場合でも僅少な応力が生じるだけであり
、したがって冷間加工により硬化した鋼管からなる従来
の一般的な噴射導管に比べて押圧ニップルの後部の境界
部における繰り返し曲げ応力による疲労強度が明らかに
向上する結果になる。この場合、実際に行われた測定の
結果、繰り返し曲げ応力疲労強度が１５％以上向上され
ることが判明した。

冷間加工により硬化した鋼からなる本発明による噴射導
管を曲げる場合、確かに大きな跳ね返り作用が発生する
が、冷間加工により硬化した鋼管が極めて均質であるた
め、この大きな跳ね返り作用も同様に極めて均一であり
、したがって９曲げ工具を使用する場合、この跳ね返り
作用が欠点にならないように正確に配慮することができ
る。同様に使用可能な機械的な曲げ方法は、実際に判っ
ているように１発生する曲げ力の問題を処理することが
できる。

本発明による噴射導管のその他の利点は、対応する袋ナ
ツトの凹状円錐面に支持するのに使用される球状ニップ
ルの球セグメント状の後方の支持面が、完全に予め軟化
焼鈍された管からなる従来の技術による噴射導管の場合
に比べて硬いため。

この支持面に対して袋ナツトを締める場合に生じる摩耗
が著しく減少され、したがって１本発明による噴射導管
を頻繁に着脱することができる。

本発明による噴射導管の好適な実施態様において、所定
材料部分の軟化焼鈍（再結晶焼鈍）が。

約　０．４ないし約　０．８ｍｍ（特に好ましくは約０
．５ｍ＋ｓ）の深さに約７００℃の温度で行われること
が好ましい。この再結晶焼鈍された球状ニップルの密封
用円錐部の軟い材料部分は、従来の技術によって全体が
予め軟化焼鈍された噴射導管における公知の球状ニップ
ルの密封用円錐部と同じ特性が得られ９本発明において
ほぼ下記の値になる。

ａ）硬さ　　　　　　　１１５〜１２５１１ｖ５ｂ）伸
び率　　　　　３８９６ Ｃ）引張り強さ　　　　３８０　Ｎ／ｍ１ｄ）降伏点ま
たは　　２２０　Ｎ／ｍｊ０．２限界 ０）組織　　　　　　微粒子再結晶化組織本発明による
噴射導管に対して、非合金であるか、または管を引抜く
のに適する限りにおいて合金化された。高炭素鋼からな
る管が使用される場合、密着対象部材に対して押圧ニッ
プルを問題なく密封することが維持されるにも拘らず、
特に押圧ニップルに隣接する導管部においても噴射導管
の極めて良好な繰り返し曲げ応力疲労強度が得られ、さ
らに、敷設された噴射導管における振動の抑制に要する
費用のかなりの低減、およびこのような噴射導管を取外
した場合でも著しく向上された再使用可能性が得られる
。

低炭素の非合金の鋼からなる管が使用された場合、従来
の一般的な製造方法に比較して約２０％の経費の節減に
なる。

本発明による噴射導管のその他の好適な実施態様は、特
許請求の範囲の従属請求項２〜６に示適変形量が不足し
、それより大きく深いと過度の変形が生ずるので好まし
くない。

請求項３の特徴により、特定の軟化焼鈍された材料部分
１３の形成により、最適の密封が得られると共にその隣
接部分の強度及び硬度をできる限り高く保持することが
できる。

請求項４．５（低炭素−２高炭素鋼）により。

燃料噴射導管の異った要求特性に適合できる。なお低炭
素鋼としては炭素含有間約０．２５％以下を称し、それ
より高含量のものを高炭素鋼と称する。

請求項６は、材料として特別に高い要求に対応する場合
１合金鋼を用いることを規定する。

本発明による噴射導管の好適な製造方法は、請求項第８
項、第９項に示されている。

請求項８は好ましい焼鈍温度の基準（約７００℃）を示
す。

請求項９は、最小の応力及び最小のクラック生成傾向を
実現するための、押圧ニップルの最適な据込加工方法を
示す。

［実施例］ 本発明を実施例によって図面を参照して詳細に説明する
。

図に示されている本発明の実施態様による燃料噴射導管
１は、すでに前に説明したように冷間加工により硬化し
たままの鋼からなる原材料から製造されている。噴射導
管１の一方の端部（または図示されていないが両端部）
に、−点鎖線で示され閉じられた押出し工具２内で据込
み加工によって形成された押圧ニップル３が設けられて
いる。

この押圧ニップル３は、据込み加工の際に形成された密
封用円錐部４を有し、この密封用円錐部４は、その密封
面５によって密着対象部材７の約６０″の円錐角αに合
わせられた凹形円錐面６を密封するのに使用される。こ
の密着対象部材７は。

例えば燃料を噴射導管１を通して噴射ノズル（図示せず
）に供給する噴射ポンプの構成要素である場合がある。

押圧ニップル３の後部支持面は１球部分または球セグメ
ント８からなり９袋ナツト１０を凹状円錐面９で支持す
るのに使用される。押圧ニップル３を密着対象部材７に
密閉するように合わせるため２袋ナツトｌＯが一般的な
方法で密着対象部材７の外部ねじ１１にねじ込まれる。

図示された前述の押圧ニップル３は、特に公知の方法で
袋ナツト１０を締めた場合に押圧ニップル３の自動定心
作用を保証する球セグメント８によって球体を想起させ
るため、“球状ニップル′とも呼ばれる。

図に概略的に示されている押出し工具２は、使用される
材料が、冷間加工性能余力をまだ有しており噴射導管に
必要な管の引抜きに関して適合する限りにおいて、炭素
を多く含むか（約０．２５％をこえる）またはさらに合
金化された任意の冷間加工により硬化した鋼からなる噴
射導管１に１図示の押圧ニップル３（または他のこのよ
うに形成された“球状ニップル゛）を据込み加工によっ
て容易に形成することができる。本発明によって、予め
軟化焼鈍せずに押圧ニップル３が据込み加工によって冷
間加工により硬化した鋼管から製作ができる。従来の技
術に比べて硬い噴射導管の前述の利点を完全に利用する
には９次の事項について考慮する必要がある。

押圧ニップルを一体的に形成する以前の特別″な工程に
おいて軟化焼鈍された従来の技術による在来の一般的な
炭素量の少ない鋼（０，２５％以下）からなる旧Ｎ７３
０００による噴射導管の場合、明らかに密着対象部材７
の硬さに比べて軟い押圧ニップルが生じる。したがって
１袋ナツトｌＯを締めてニップルの密封面を凹形円錐面
６に圧着した場合、この密封面が塑性変形するため、信
頼性のある密封が保証される。このような密封作用は、
荒い運転条件、特に内燃機関における振動負荷下におい
て重要である。したがって、従来の技術の場合には、−
船釣な球状ニップルの球部分または球セグメントを形成
する同様に軟かな材料が１袋ナツトｌＯを締める際に比
較的早期に摩耗を受け、したがってそのような通常の噴
射導管は、僅かな回数の組立動作の後に使用不能になる
ことを余儀なくされた。

これに反して１図に示され予め軟化焼鈍を施さずに冷間
加工により硬化した鋼から形成された本発明による押圧
ニップル３の場合には、適当に硬い球部分８の利点すな
わち袋ナツト１０を着脱する際の著しく高い耐摩耗性が
得られる。

特に、押圧ニップル３を形成した直後でも、その密封面
５が同様に硬いため１袋ナツトｌＯを締めた場合、押圧
ニップル３の密封面５に塑性変形を生じることができな
い。この欠点を除去するため、噴射導管１に据込み加工
によって形成された押圧ニップル３が、密着対象部材７
の凹形円錐面６への密封用円錐部４の接触面の部分にあ
る１図において一点鎖線で示されている材料部分１３に
おいて、前述の材料パラメータがこの材料部分１３に生
じるように、誘導加熱によって軟化焼鈍（再結晶化焼鈍
）される。その場合、軟化焼鈍された材料部分１３が１
図から判るように密着対象部材７における密封用円錐部
４の接触面に延び、しかも−方では密封用円錐部４の延
長部に、他方ではその自由端部にある端面１４にまで延
びている。

その場合、誘導加熱による軟化焼鈍は、従来の適当な方
法で押圧ニップル３のまわりに設けられた在来の交流電
力誘導コイルによって行われる誘導コイルに電流を流し
た場合、誘導コイルの形状およびその押圧ニップル３に
対する幾何学的な配置によって定まる材料部分に、うず
電流が誘導され、その結果１局部的に制限され正確に制
御可能な加熱作用が行われ、したがって、材料部分１３
の形状、すなわちその面の広がりおよび深さを正確に定
めることができるだけでなく、加熱温度および場合によ
っては電流の流れを適当に制御した場合、加熱後の冷却
温度を所望の温度に定めることができる。

したがって、この場合に利用される誘導加熱による軟化
焼鈍の特別な利点は、特に、完全に限定され予め設定可
能な材料部分１３が、希望通りに正確に部分限定されて
軟化焼鈍されることである。

［発明の効果］ 冷間加工され硬化したままの鋼管を燃料噴射導管材料と
して使用することにより、焼鈍費用の節約のみならず、
焼鈍時の残滓による表面汚損のおそれのない鋼管の使用
が可能となる。

さらに、押圧ニップル形成後きわめて限定された範囲に
おいて誘導加熱による焼鈍を行うとしたことにより、密
封表面だけの軟化が行われるので９袋ナツトによる摩耗
のおそれのない反復着脱が可能となり、取外し後の再使
用に有利となる。

一方１円錐部の接触面においては上記の軟化焼鈍により
良好密封性能が得られる。又誘導加熱による焼鈍を行う
としたので製品不良となるような汚れのつかない良好な
表面が得られ、更には温度範囲、加熱範囲の極めて良好
な制御が可能となる。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示す断面図である。 １・・・燃料噴射導管、　　３・・・押圧ニップル。 ４・・・密封用円錐部、　　５・・・密封面。 ６・・・凹形円錐面、　　　７・・・密着対象部材。 ８・・・支持面、　　　　　９・・・凹状円錐面。 ｌＯ・・・袋ナツト、　　　　　ｔａ・・・材料部分。 １４・・・端面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １）内燃機関の燃料噴射導管であって、その少なくとも
   一方の端部に、密封用円錐部を備え据込み加工された押
   圧ニップルを有し、この押圧ニップルが、該円錐部の密
   封面の塑性変形によって、押圧ニップルの密封面に比べ
   て硬い密着対象部材の、該円錐部の円錐角（α）に適合
   した凹形円錐面に密接する役割を行い、袋ナットの凹状
   円錐面に支持されるように定められた押圧ニップルの後
   部の支持面が、球状セグメントの形状を有し、この球状
   セグメントが、導管の外周部に湾曲部を経て移行するよ
   うにされた形式のものにおいて、噴射導管が冷間加工に
   より硬化したままの鋼管から形成され、押圧ニップルが
   該鋼管の据込み加工によって形成され、密着対象部材の
   凹状円錐面への押圧ニップルの密封用円錐部の接触面の
   範囲にある材料部分が誘導加熱により軟化焼鈍されてい
   ることを特徴とする、内燃機関の燃料噴射導管。 ２）軟化焼鈍された材料部分（１３）の厚さが、０．４
   〜０．６ｍｍであることを特徴とする、請求項１記載の
   噴射導管。 ３）軟化焼鈍された材料部分（１３）が、密着対象部材
   （７）への密封用円錐部（４）の接触面を越えて密封用
   円錐部（４）の延長部の方へ延びていると共に、密封用
   円錐部の自由端部にある押圧ニップル（３）の端面（１
   ４）に延びていることを特徴とする、請求項１または２
   記載の噴射導管。 ４）前記鋼管が、低炭素の非合金の鋼管であることを特
   徴とする、請求項１ないし３のいずれかに記載の噴射導
   管。 ５）前記鋼管が、高炭素の鋼管であることを特徴とする
   、請求項１ないし３のいずれかに記載の噴射導管。 ６）前記鋼管が、合金鋼から形成されていることを特徴
   とする、請求項１ないし３のいずれかに記載の噴射導管
   。 ７）噴射導管の原材料として冷間加工により硬化したま
   まの鋼管が使用され、先ず押圧ニップルが該鋼管の据込
   み加工によって形成され、次に該押圧ニップルが、密着
   対象部材の凹形円錐面への押圧ニップルの密封用円錐部
   の接触面の範囲にある材料部分が、局部的に限定された
   誘導加熱によって軟化焼鈍されることを特徴とする、噴
   射導管の製造方法。 ８）前記材料部分の軟化焼鈍が、再結晶焼鈍として７０
   ０℃の基準温度で行われることを特徴とする、請求項７
   記載の方法。 ９）前記据込み加工が、密閉された液圧加圧工具内で行
   なわれることを特徴とする、請求項７または８記載の方
   法。