JPH0120294Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は食品、飲料、あるいはトイレタリー製
品、接着材等を収納する容器に取り付け、使用の
前までは完全に密封が保証され、かつ使用時には
簡単に開封できるキヤツプに関するものである。

〈従来の技術〉 従来より、不正使用防止や内容物保護のため、
容器口部に取り付け、使用の前までは密封されて
おり、使用する際に開封するキヤツプが用いられ
ている。これらには、使用前には先端が密封され
たキヤツプがついており、使用時に先端が開放さ
れたキヤツプに交換するものや、キヤツプの先端
に蓋部材がねじ等で嵌合されているもの、あるい
は先端部をカツターなどで切り取るもの等があつ
た。

〈考案が解決しようとする課題〉 しかしながら上記したキヤツプにおいては、先
端が密閉されたものと、開封されたものの二種類
のキヤツプを用意しなければならないためコスト
が高くなつたり、開封時の操作が面倒であるなど
の問題点があつた。また開封時に指が注出口に触
れることがあり、手が汚れる、逆に内容物が汚染
される等の問題点もあつた。

〈課題を解決するための手段〉 本考案はこれらの課題を解決するためになされ
たもので、容器口部に取付けられ、注出用筒体が
一体成形されたキヤツプ本体と、該キヤツプ本体
の注出用筒体を覆うためのオーバーキヤツプから
なり、該注出用筒体の中程には開封用の環状Ｖ溝
が設けられ、かつオーバーキヤツプの内面には前
記環状Ｖ溝に入り込む肉厚部が形成され、該肉厚
部の上端には環状Ｖ溝の上縁に嵌合する突条が設
けられていることを特徴とする易開封性キヤツプ
である。

〈作用〉 本考案の易開封性キヤツプは、注出用筒体の環
状Ｖ溝にオーバーキヤツプの肉厚部及び突条が嵌
合しておりオーバーキヤツプが外れず、外力が加
わつても、環状Ｖ溝部分に外力が集中して折れる
のを肉厚部が防ぐ。

また開封する時は、注出用筒体の環状Ｖ溝にオ
ーバーキヤツプの下端部を注出用筒体の環状Ｖ溝
の位置まで持ち上げてから、折り曲げると環状Ｖ
溝の最も細い部分が切断され、導孔が開口されて
注出が可能になる。

〈実施例〉 本考案の実施例を図面を用いて詳細に説明す
る。

第１図は本考案の易開封性キヤツプの一部断裁
正面図であり、容器本体の口部（図示せず）に取
付けられるキヤツプ本体ＡとオーバーキヤツプＢ
とからなり、各々合成樹脂等により一体成形する
ことが好ましい。

キヤツプ本体Ａは内面に螺子１を有する取付け
部２と注出用筒体３とからなり、該取付け部２と
注出用筒体３は導孔４により連通している。また
注出用筒体３の中程には開封用の環状Ｖ溝５が設
けられている。ここで前記導孔４はこの環状Ｖ溝
５を越えるところまで設けられている。

他方、オーバーキヤツプＢは前記注出用筒体３
を覆うためのものであり、前記環状Ｖ溝５内に入
り込む肉厚部６がその内面に設けられ、その肉厚
部６の上部には突条７が設けられていて、前記環
状Ｖ溝５の上縁７に嵌合する位置に設定されてい
る。

キヤツプ本体Ａの環状Ｖ溝上縁に突条７が嵌合
するようにオーバーキヤツプＢを組み込むと本考
案の易開封性キヤツプとなる。この状態において
は輸送時などにオーバーキヤツプＢが外れること
がなく、注出用筒体３がオーバーキヤツプＢに保
護されているので衛生的であり、また外力がはた
らいても環状Ｖ溝が折れるのを防ぐことができ
る。

本考案のキヤツプを使用するときには、該オー
バーキヤツプＢを下端部が環状Ｖ溝５の位置まで
持ち上げてから折り曲げ、環状Ｖ溝５の最も細い
部分より上の頭部８を切断することにより、導孔
４が開口されて注出可能となる。

〈考案の効果〉 本考案は上記のような構成であり、カツター等
を用いることなく導孔を簡単に開口させることが
できる。しかもオーバーキヤツプを装着したまま
開封できるので、開口部に指が触れることがな
く、非常に衛生的である。

またオーバーキヤツプには注出用筒体の環状Ｖ
溝に当たる部分に肉厚部と突条が設けられている
ので、輸送時等においてオーバーキヤツプが外れ
ることはない。外力がはたらいても、肉厚部の折
り曲げ強度が高いので、この部分から折れ曲がる
ことはなく、従つて注出用筒体の環状Ｖ溝が切断
されるのを防ぐことができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
易開封性キヤツプの一部断裁正面図であり、第２
図は第１図の拡大断面図である。 Ａ……キヤツプ本体、Ｂ……オーバーキヤツ
プ、１……螺子、２……取付け部、３……注出用
筒体、４……導孔、５……環状Ｖ溝、６……肉厚
部、７……突条、８……頭部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 容器口部に取付けられ、注出用筒体が一体成形
   されたキヤツプ本体と、該キヤツプ本体の注出用
   筒体を覆うためのオーバーキヤツプとからなり、
   該注出用筒体の中程には開封用の環状Ｖ溝が設け
   られ、かつオーバーキヤツプの内面には前記環状
   Ｖ溝に入り込む肉厚部が形成され、該肉厚部の上
   端には環状Ｖ溝の上縁に嵌合する突条が設けられ
   ていることを特徴とする易開封性キヤツプ。