JPH0338092Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 イ 産業上の利用分野 本考案は牛乳、ジユース等の容器用口部に関す
るものである。

ロ 従来の技術 従来牛乳の容器の口部として口縁部に蓋体の一
部を折曲可能にしたヒンジ部で接続し蓋体を一枚
の板体にて形成して、ヒンジ部以外は蓋体を口縁
部に薄く接続させた口部は提供されている。

ハ 解決すべき問題点 上記の従来の口部に於ては蓋体を押圧し、或は
引き上げることにより薄く接続した部分は破れ、
蓋体はヒンジ部で折曲可能になるので引き上げ口
部を開け牛乳等を流出させる。

蓋体は一旦開けると口部との係合は出来ず、蓋
体としての性能を果すことが出来ない。従つて牛
乳等の内容物を一回にて処理する場合はよいが、
何回にも渡つて使用する場合には蓋体を別に求め
たり、他の容器に移したりする必要が生じ、使用
上不便であつた。

ニ 問題点を解決するための手段 上記の問題点を解決するためには薄膜接続部を
破り、蓋体を一旦口部からヒンジ部に係合乃至嵌
合係止させることが必要であり、そのため本考案
に於ては、引張部を形成させた蓋体を折曲可能に
したヒンジ部で口縁部に接続し、蓋体と口縁部に
嵌合する摺接部を夫々形成させると共に、少なく
とも蓋体の摺接部は斜状乃至曲面状に下方を膨ら
ませ更に蓋体にヒンジ摺接部以外は口縁部に薄く
接続させたことを特徴とする。

ホ 実施例 １は蓋体で、適宜厚の板体２とその外周或いは
外周よりやや内方に垂下させた摺接部３により構
成させてある。板体２或いはその外周を厚く形成
させるときは、その外周が摺接部３となるもので
もよい。４は蓋体１上に設けた引張部で指のかか
る如く丸穴を穿設したり、突起５を設けて摘み易
いように形成する。６は口縁部でその外周に設け
る取付部７の厚さよりも厚く或いは高く形成し、
前記摺接部３との摺接部８を形成している。該口
縁部６には、蓋体１の一部がヒンジ部９により接
続され、該ヒンジ部９により蓋体１は折曲自在と
なつている。

図に示す実施例に於て、蓋体１はその摺接部３
が口縁部６の摺接部８に対し内側に接触する如く
構成しているがその反対に外側に接触させてもよ
い。又摺接部３はヒンジ部９に近い方を低く、離
れるに従い高く形成しているが、同じ高さに形成
することも出来ること勿論である。更に摺接部
３、特にヒンジ部９より遠い部分はヒンジ部９を
中心として回動する方向に、即ち下方に膨れる斜
状乃至曲面状に形成するのがよく、同時に摺接部
８もそれに対応する形状にするのがよい。１０は
摺接部３に形成させた突隆で、摺接部８に溝１１
を設け係合する如くしてある。この場合、突隆１
０、溝１１は反対に設けてもよい。蓋１は、その
摺接部３の下端を口縁部６の上端に外力により破
れるように薄く接続してある。該接続は蓋体１の
板体２を口縁部６の上端に為してもよい。

上記製品はプラスチツクにより一体成型するの
が最適であるが、紙、金属等においても形成でき
るし、又容器と一体成型も可能である。

使用に当つては、引張部４を摘んで上方に引上
げることにより接続部１２を破くか、蓋体１を下
方に押圧することにより接続部１２を破き、ヒン
ジ部９を除いて蓋体１を口縁部６から離間させ
る。そして引張部４により蓋体１を引上げ口縁部
６から容器内の内容物を排出させる。必要に応じ
蓋体１をヒンジ部９を基点として回動させ口縁部
６に押入嵌合させ、突隆１０と溝１１を係合させ
施栓する。

ヘ 考案の作用効果 上記の如き本考案によれば引張部を形成させた
蓋体を折曲可能にしたヒンジ部で口縁部に接続
し、蓋体と口縁部に嵌合する摺接部を夫々形成さ
せると共に、少なくとも蓋体の摺接部は斜状乃至
曲面状に下方を膨らませ更に蓋体にヒンジ摺接部
以外は口縁部に薄く接続させたことを特徴とする
ので、開栓は引張部の引上げ或は蓋体の押圧加工
により極めて容易に為しうると共に、必要に応じ
蓋体を口縁部に押入させることにより蓋体１の摺
接部３が口縁部６の摺接部と嵌合し施栓を為すこ
とが出来る。又摺接部に設ける突隆、溝により更
には摺接部をヒンジ部を中心にＲ状に形成させる
ことにより施栓が確実に行われる。

この結果、牛乳、ジユース、油等の液体容器或
いは洗剤等の粉粒体容器たる、紙、プラスチツ
ク、金属缶等の口部として一回限りの使用容器に
対しても開栓後にも施栓できることになり飲み残
し、使い残しも容易に且つ衛生的安全に使用する
ことが出来ることになつた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例平面図、第２図は同上
縦断側面図、第３図は同上正面図である。 １……蓋体、２……板体、３……摺接部、６…
…口縁部、８……摺接部、９……ヒンジ、１２…
…接続部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 引張部を形成させた蓋体を折曲可能にしたヒン
   ジ部で口縁部に接続し、蓋体と口縁部に嵌合する
   摺接部を夫々形成させると共に、少なくとも蓋体
   の摺接部は斜状乃至曲面状に下方を膨らませ更に
   蓋体にヒンジ摺接部以外は口縁部に薄く接続させ
   たことを特徴とする容器用口部。