JPH01190738A - 樹脂用機能性付与剤 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、ピッチ系炭素繊維（以下、ピッチ系ＣＦと略
す。）とポリアクリルニトリル系炭素繊維（以下ＰＡＮ
系ＣＦと略す。）、カーどンゾラック、グラファイト等
との組合せよりなるベレット状等に賦形された樹脂用機
能性付与剤に関するもので、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂の補強、導電性、摺動性、電磁遮蔽性等の機能化の目
的で用いられるものである。

（従来の技術及び発明が解決しようとする課題）熱可塑
性樹脂や熱硬化性樹脂の補強、導電性、摺動性等の機能
化の目的においては従来よりＰＡＮ系ＣＦ、ガラス繊維
、ピッチ系ＣＦ、カーピンブラック、グラファイト等の
フィラーは広く使用されてきた。この場合、特に−船釣
な成形方法である射出成形においては、樹脂ベレットと
炭素繊維等のチョツプドファイバーやミルドファイバー
、カーボンブラック等のパウダーを目的に応じて配合し
押出し機にて混合ペレット化した後射出成形するのが通
常の操作方法である。また押出し機にかける前操作とし
てミキサーで混合分散させることもよく行なわれること
である。このような一連の操作圧おいて炭素繊維のミル
ドファイバーやカーボンブラック等の粉末を取扱う際は
粉の飛散等による作業環境上の問題、押出し機への供給
時の作業性や生産性などの諸点において改善されるべき
点が多い。

一方多くの用途分野においてコストダウンは大きな課題
の一つであり、フィラーの占める割合も大きいことから
フィラーの添加量を減らすことやフィラー自体のコスト
ダウン、高性能化も強く望″まれているところである。

またコストや作業性、生産性あるいは要求性能等々によ
り異なるが、糧種の機能化のためには単一のフィラーだ
けでなく種々のフィラーが同時に用いられることが多い
。

例えばピッチ系ＣＦはＰＡＮ系ＣＦに比べ安価でありか
つ比較的容易にペレット化できるため導電材や摺動材分
野でよく用いられている。しかしながら、単独での添加
においては補強効果や導電性も必ずしも満足できるもの
ではなく、かかる効果を発揮するのに１５〜３０重量％
の添加が必要であるため結果的に割高なものとなってし
まう。

（課題を解決するための手段） 本発明者らは、比較的安価なピッチ系ＣＦ’！−樹脂用
フィラーとして用いる場合の諸問題、即ち補強効果が少
ない、少量添加において導電性が不十分、粉の飛散等の
作業性環境、取扱い作業性が不十分である等を改善、改
良することを目的に鋭意検討した結果、ピッチ系ＣＦと
ＰＡＮ系ＣＦ、カービンブラック、グラファイト等とを
樹脂・々インダーで結合し、ペレット状等に賦形するこ
とが極めて効果的であることが判り、かつコストパーフ
ォーマンスも良いことが判明し本発明に至った。

即ち、本発明は、（Ａ）ピッチ系ＣＦと（Ｂｊ　ＰＡＮ
系ＣＦ、ガラス繊維、無機あるいは有機繊維ウィスカー
、金属繊維あるいは粉末、カービンブラック、グラファ
イト、二硫化モリブデン、フッ素樹脂粉末、フェライト
の中から選ばれる少なくとも１種のフィラーとを比較的
少量の（Ｃ）樹脂／＜インダーで結合してなることを特
徴とする樹脂用機能性付与剤を提供する。

本発明で用いられるピッチ系ＣＦは比較的安価な汎用タ
イプのもので石炭系、石油系いずれのピッチから製造さ
れるものでも良い。繊維の形状は特に制限されることな
く使用できるが、コストや作業性を考えてマント状物や
チョツプドファイ・ぐ−が好ましい。例えば（株）ドナ
ツク製のピンチ系ＣＦはフィラメントの形状が曲状で一
次製品がマット状であり、このもの全直接用いることは
コスト的にモ且ツカ−ビンブラック、グラファイト等の
粉末フィラーを分散させる上でも有利である。

かかる（株）ドナツク製のピッチ系ＣＦは比各積が９　
ｃｍ３／　１１以上で、アスペクト比が２００〜１５０
０のものが好ましい。次に特にピッチ系ＣＦの低い強度
を補う目的で配合するＰＡＮ系ＣＦ、ガラス繊維、無機
あるいは有機繊維ウィスカー、金属繊維も市販の種々の
形状のものが使用できるがチョツプドファイバーあるい
はミルドファイ／？−が作業性の点等より好ましい。Ｐ
ＡＮ系ＣＦ及びガラス繊維は好捷しくけ収束されていな
いものが良い。

本発明では、ピッチ系ＣＦと他のフィラーとの配合比率
は用途、要求性能、使用フィラーにより賦形化に難易の
差があるため必ずしも特定できないが、目的に合せ広い
範囲で選択することができる。

例えば、強度向上の目的でＰＡＮ；ｖ＋ｃＦのチョツプ
ドファイバーを用いる場合、ピッチ系ＣＦ／ＰＡＮ系Ｃ
Ｆ　＝　１０／９０〜９９／１のほぼ任意の重量割合が
可能であるがコスト、賦形化時の作業性、補強効果など
を考えるとピッチ系ＣＦ　／　ＰＡＮ系ＣＦ＝　６０／
４０〜８５／１５の重量範囲が好ましい。また導電性向
上の目的でカーボンブラックを用いる場合、特に比表面
積の大きい吸油量の高いものは賦形化がやや難しくなる
ためピッチ系ＣＦ　／　ＰＡＮ系ＣＦ＝６０／４０〜９
８／２　、好ましくは８０／２０〜９５１５の重量範囲
が好ましい。ピッチ系ＣＦと組合されるものは要求目的
に応じて必ずしも１種である必要はなく多種類混合する
ことも何ら問題なく出来る。

例えばピッチ系ＣＦ単独では達し得ない強度が要求され
、且つ優れた摺動性が求められる用途においてはＰＡＮ
系ＣＦ、グラファイト、二硫化モリブデン、フッ素樹脂
粉末を目的に応じた量で組合せることが可能である。

また、本発明の機能性付与剤には、要求物性を損わない
範囲で必須のフィラー以外のフィラー例えばシリカデル
、タルク、炭酸カルシウム等も添加できる。

本発明で用いられる樹脂バインダーとしては、水分散性
エポキシ樹脂、レゾール型フェノール樹脂、溶剤可溶型
熱可塑性樹脂、例えばアルコール可溶のポリアミド、ノ
オキサン可溶ポリエチレンテレフタレ〜ト等が挙げられ
、勿論これらに制限されるものではない。樹脂バインダ
ーの使用量は、用いるフィラーの種類や量、賦形後の密
度、機能性付与剤が用いられる樹脂に悪影響を及ぼさな
い程度の量等々の点から異なるが、得られる機能性付与
剤中０．５〜２０重量％で十分である。

次に、本発明の機能性付与剤の製造の一例について述べ
る。

液状の樹脂バインダー全ピッチ系ＣＦマットあるいはチ
ョソグドファイバー若しくはピッチ系ＣＦと他の繊維フ
ィラーとの混合物に含浸あるいは散布雰脩等により処理
し、それに例えばグラファイトなどのパウダーは処理し
たマット上に均質に所定量分散させ続いて押出し機に類
した装置にて押出すことによりペレット状、ヌードル状
、顆粒状、粒状等に賦形される。用いる装置の構造は生
産量、賦形後の形状等により変りうるが一般的にはピッ
チ系ＣＦ／フィラー混合物を送り込むためのスクリュ一
部を、突出部にそれら混合物を切断するカッターと賦形
・押出しのためのノズル部を備えたものであれば良く、
各部の材質、ノズルの径、数、長さ等はフィラーの種類
、賦形後の形状等に応じて設計することが可能である。

本発明の機能性付与剤は、熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹
脂に添加してそれらにｍ能性を付与する。

機能性が付与され得る樹脂としては、ポリアミド、熱可
塑性ポリニスデル（ＰＥＴ　、　ＰＢＴ　）ポリフェニ
レンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリスチレ
ン、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等の熱可塑性樹脂；エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリスチリルピリ
ジン系樹脂（ＰＳＰ樹脂）、ビスマレイミド樹脂等の熱
硬化性樹脂が挙げられる。又、かかる樹脂に配合される
機能性付与剤の量は、目的とする性能によって異なるが
、通常配合された組成物中３〜４０重量％が適当である
。

（発明の効果） 本発明の機能性付与剤は各種樹脂の高機能化の目的で添
加するフィラーとして取扱い性、作業性、ニス）　ノＰ
−フォーマンス等が改善されたものであり、特にピッチ
系ＣＦの不十分な点を補う、即ち補強、摺動性、導電性
等の向上に有益である。

（実施例） 次いで本発明全実施例によりさらに説明する。

尚、例中の部及びチは重量基準である。

実施例１ （株）ドナツク袈の汎用型ピンチ系ＣＦマット状物（比
容積５０（７）Ｓ／９、嵩密度的０’、　０２１１／♂
、見かけ厚さ１０〜１５露、糸の基本物性；糸径的１３
．５μ、引張り強度的６０〜７０ｋｌ？／Ｗ２、弾性率
約３７００ゆ／Ｗ１２）上に均質に水溶性エポキシ樹脂
（吉村油化（株）製Ｅ−１０２２）７ａ：マットに対し
１％（エポキシ樹脂固型分として）を散布しマット表面
を処理した。マットに対する溶液量は１００／３０〜４
０であった。処理したマット上に予め解繊された切れ端
のＰＡＮ系ＣＦの６■チヨツプドフアイバー（東邦レー
ヨン（株）製、引張強度３３０に９／■２、弾性率２４
，０００ｋｇ／簡２）をマットに対し３０％分全均質に
重ねた。このものを市販されている多孔のノズルを備え
た小型に充てん押し続いて乾燥することでピッチ系ＣＦ
の糸長が約３５０〜４５０μｍ、ＰＡＮ系ＣＦの糸長が
約０．８〜１．５ｍｍ、複合化ペレットの嵩密度的０．
２０１１／１ｙｎ５のものが得られた。複合ペレットの
形状保持率（一定量をとり１　ｋｇ７ｃｍ２の圧力を１
〜３秒間印加した後１■メツシユの篩上にとり数回振っ
た後メツシュを通過した量を測定）は９５％以上であっ
た。得られた複合化ペレントヲナイロン−６６に対し２
０％添加し通常の方法で押出しペレット化後射出成形し
た。このものの機械的物性を未強化樹脂及びピッチ系Ｃ
Ｆ３０％添加したものと比較し表１に示した。

実施例２ （株）ドナツク製ピッチ系ＣＦマットに東洋紡績（株）
製ＰＥＴ　（バイロン３０Ｐ）をＴＨＦ’に溶解し比も
のを固型分として１０ｑ６マツト表面に均質に散布処理
した（マット／　ＰＥＴ溶液＝　１００／１２０　）　
、次いでこの上にライオン＠）製ケッチンブラックＥＣ
をマットに対し１５％分散させた上で実施例１と同じ装
置にて切断、賦形化し嵩密度０．１８１１／ｌｙｎ’の
複合化ベレットヲ得た。形状保持率は約９０％であっ念
。得らｎた複合化ペレットをＡＢＳ樹脂に対し１５チ添
加し通常の方法で射出成形したものの物性を未強化樹脂
及びピッチ系ＣＦ３０％添加したものと比較し表２に示
し念。

表　　２ 実施例３ （株）ドナツク裂ピッチ系ＣＦマットに東しく株）製共
重合ナイロン（０Ｍ８０００　）　’にメタノールに溶
解し、固型分として２チ分をマット表面に均質に散布処
理した（マット／メタノール溶液＝１００／１００）次
いで天然グラファイト及びフッ素樹脂（ＰＴＦＥ　）　
／ｆクダーを各々マットに対しＩＣＩ及び５％を均質に
分散させた。このものを実施例１゜２と同様に処理し嵩
密度０．２１１７αの複合化ベレット’ｔ−得た。形状
保持率は９５％以上であった。

得られた複合化ベレッ）　全ＰＰＳ樹脂に対し２０チ添
加し通常の方法で射出成形したものの物性を未強化樹脂
及びピッチ系ＣＦ３０％添加したものと比較し表３に示
した。

／／− 〆 表　　　３ （注）傘１ｊｌ擦ｉ数は、Ｐ＝３ｋｇ／ｍ２＋Ｖ＝２０
ｃｍ／ｓ相手材５４５Ｃにて測定。

＊２　摩耗量ハ、Ｐ＝２．５ｋＰ／ｍ２．　Ｖ　＝２９
０ｚ／ｓで相手材８４５Ｃにて５分間運転後のもの。

中３　限界Ｐｖ値は、Ｖ＝５０ｘ／♂に固定しＰを変え
ていった場合の値。

実施例１〜３より明らかなようにピッチ系ＣＦ単独の場
合と比較して目的とする物性要求を上回る効果があり、
且つ一連の操作の際の取扱い性、例えば粉の飛散が少な
い、押出しペレット化時に充てんし易く作業性、生産性
が向上する等の利点があった。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、（Ａ）ピッチ系炭素繊維と（Ｂ）ポリアクリルニト
   リル系炭素繊維、ガラス繊維、無機あるいは有機繊維ウ
   ィスカー、金属繊維あるいは粉末、カーボンブラック、
   グラファイト、二硫化モリブデン、フッ素樹脂粉末、フ
   ェライトの中から選ばれる少なくも１種のフィラーとを
   比較的少量の（Ｃ）樹脂バインダーで結合してなること
   を特徴とする樹脂用機能性付与剤。 ２、該樹脂バインダー（Ｃ）の量が０．５〜２０重量％
   であることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の樹
   脂用機能性付与剤。