JPH0526828B2 - - Google Patents
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- JPH0526828B2 JPH0526828B2 JP59057314A JP5731484A JPH0526828B2 JP H0526828 B2 JPH0526828 B2 JP H0526828B2 JP 59057314 A JP59057314 A JP 59057314A JP 5731484 A JP5731484 A JP 5731484A JP H0526828 B2 JPH0526828 B2 JP H0526828B2
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Landscapes
- Reinforced Plastic Materials (AREA)
- Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
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Description
本発明は炭素繊維で強化された熱可塑性樹脂射
出成形品に関するものであり、本発明の熱可塑性
樹脂射出成形品は優れた電気的特性及び機械的特
性を有する。 熱可塑性樹脂を炭素繊維で強化し熱可塑性樹脂
の電気的特性、機械的特性等を改良することは広
く工業的に行われている。炭素繊維で強化された
熱可塑性樹脂成形品を得る方法として射出成形法
が一般的である。射出成形法で得られる従来の炭
素繊維強化熱可塑性樹脂成形品は、炭素繊維のチ
ヨツプをあらかじめ押出機で所定量混合しペレツ
ト化したものを射出成形機で成形する方法に依つ
て得ている。従来法で得られる射出成形品中の炭
素繊維は、押出機及び射出成形機での混練により
炭素繊維が切断され通常1.5mm以下の長さに成る。 一方炭素繊維は熱可塑性樹脂に較べて価格が高
くその優れた特性改良効果にも拘らず応用範囲が
限られているのが現状である。 本発明者は少い配合量で従来と同等の機械的強
度、電気的特性を付与する炭素繊維強化射出成形
品について鋭意検討し、熱可塑性樹脂射出成形品
中の炭素繊維の径及び長さを規定することにより
達成し得ることを見出した。即ち、本発明は炭素
繊維で強化された熱可塑性樹脂射出成形品におい
て、単繊維径が2〜10μmの炭素繊維が該射出成
形品100重量部に対し40重量部以下であり、かつ
炭素繊維のフイラメント各々に強化しようとする
熱可塑性樹脂と相溶性のある熱可塑性樹脂で被覆
処理することにより1.5mm〜15mmの長さの炭素繊
維が該射出成形品100重量%に対し5〜35重量%
存在することを特徴とする熱可塑性樹脂射出成形
品である。 本発明の炭素繊維強化熱可塑性樹脂射出成形品
を得るに際して通常行われる炭素繊維のチヨツプ
を押出機で熱可塑性樹脂に混練配合しペレツト化
し、これを射出成形する方法では炭素繊維が切断
し目標とする長さの炭素繊維を含有する射出成形
品を得ることができない。本発明の熱可塑性樹脂
射出成形品を得る為には、熱可塑性樹脂を炭素繊
維と共に射出成形するに際し炭素繊維の長さは
1.5〜15mm(好ましくは3〜8mm)である必要が
ある。より具体的に説明すると射出成形用材料と
して炭素繊維のロービングに熱可塑性樹脂を被覆
しこれを1.5〜15mm(好ましくは3〜8mm)に切
断したペレツトから射出成形する方法、あるいは
熱可塑性樹脂ペレツトと1.5〜15mm(好ましくは
3〜8mm)の炭素繊維のチヨツプをドライ・ブレ
ンドし射出成形に供する方法又は上記チヨツプを
射出成形機のベント孔より挿入して成形する方法
などがある。これらの方法において炭素繊維を均
一に射出成形品中に分散させる為には該炭素繊維
のフイラメントの各々に強化しようとする熱可塑
性樹脂との相溶性のある熱可塑性樹脂で被覆処理
されている必要がある。本発明で使用される炭素
繊維としては、ポリアクリロニトリル、ピツチ等
を原料として作られた通常のものを用いることが
できるが、熱可塑性樹脂中での分散性より2μ以
上である必要がある。又射出成形品中で所望の長
さに保持させるには10μ以下の径のものを用いる
必要がある。 本発明において機械的特性、電気的特性の大巾
な改良効果が得られるのは炭素繊維の長さが1.5
mm以上であり最低5重量%存在することにより同
量の1.5mm以下の炭素繊維を添加した場合に較べ
その補強効果は格段に優れる。更により顕著な改
良効果は繊維長が3mm以上で得られる。一方8mm
以上の繊維長なものを得るには成形性が悪くなり
15mm以上では実質的に射出成形ができない。同様
に配合量についても射出成形品中で35重量%以上
本発明範囲の繊維長の炭素繊維を存在させること
は射出成形が実質的に不可能である。 本発明で使用される熱可塑性樹脂としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン共重合体等のポリオレフイン、ポリスチレ
ン、スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS
樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン重合体(ABS樹脂)等のスチレン系樹脂、ポ
リフエニレンエーテル樹脂、ポリアミド、ポリア
セタール、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート
樹脂等通常射出成形に供される熱可塑性樹脂の単
体あるいは混合物が使用される。更にこれら樹脂
に可塑剤、離型剤、安定剤あるいは他の充填剤
(カーボンブラツク、ガラス繊維、アルミ等)が
配合されたものも使用し得る。以下実施例をもつ
て示す。 実施例 1 炭素繊維のロービング(7μφのモノフイラメン
ト24000本)を固形分50%のAS樹脂(AN=25
%)エマルジヨンに浸漬し乾燥した。乾燥後の組
成は炭素繊維80重量%、AS樹脂20重量%であつ
た。この表面処理された炭素繊維ロービングに
ABS樹脂(旭化成工業(株)製スタイラツク101)を
押出被覆し長さ5.5mmのペレツトに切断した。本
ペレツト中の炭素繊維含有量は15.5重量%であつ
た。本ペレツトを通常の射出成形により成形し該
射出成形品の炭素繊維長、物性の測定を行つた。
その結果を第1表に示す。 実施例 2 実施例1と同じAS樹脂で被覆された炭素繊維
ロービング及びABS樹脂を用い同じ方法で炭素
繊維を20重量%含有する5.5mmのペレツトを得、
実施例1と同一評価を行つた。その結果を第1表
に示す。 実施例 3 炭素繊維のロービング(7μφのモノフイラメン
ト24000本)を固形分50重量%のアタクチツク
ポリプロピレン エマルジヨンに浸漬した後乾燥
した。このものにポリプロピレン(密度=0.90
g/c.c.、MFR=3)を押出被覆し長さ3.5mmのペ
レツトを得た。このものの炭素繊維含有量は15重
量%である。このペレツトを通常の射出成形機で
成形し該射出成形品中の炭素繊維長及び物性の評
価を行つた。その結果を第1表に示す。 実施例 4 炭素繊維のロービング(7μφのモノフイラメン
ト24000本)をエチレン−酢酸ビニル共重合体
(酢酸ビニル含有量=20重量%)エマルジヨン中
に連続浸漬した後乾燥した。このものの組成は炭
素繊維が85重量%でありエチレン−酢酸ビニル共
重合体は15重量%である。このエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体で被覆された炭素繊維のロービング
を6mmに切断しチヨツプとした。このチヨツプの
25重量%を高密度ポリエチレン(密度=0.95、
MFR=3g/10分)のペレツト75重量%と混合
し、混合物を通常の射出成形機で射出成形し、成
形品中の繊維長及び物性を測定した。その結果を
第1表に示す。 比較例 1〜4 エポキシ系のサイジング剤で表面処理された炭
素繊維(7μφのモノフイラメント、12000本)よ
りなるチヨツプド ストランドを実施例1〜4に
対応する熱可塑性樹脂に、実施例とほぼ同一炭素
繊維含有量になるよう押出混合し、得られたペレ
ツトを用い通常の射出成形を行い夫々について炭
素繊維長及び物性を評価した。その結果を第1表
に示した。 実施例 5 炭素繊維のロービング(14μφのモノフイラメ
ント3000本)を固形分50%のAS樹脂(AN=25
%)エマルジヨンに浸漬し乾燥した。乾燥後の組
成は炭素繊維80重量%、AS樹脂20重量%であつ
た。このAS樹脂で表面処理された炭素繊維ロー
ビングにABS樹脂(旭化成工業(株)製スタイラツ
ク101)を押出被覆し、長さ5.5mmのペレツトに切
断した。本ペレツト中の炭素繊維の含有量は15重
量%であつた。本ペレツトを通常の射出成形によ
り成形したものについて射出成形片を熱溶媒に溶
解し、炭素繊維を遠心分離したものを顕微鏡写真
にとり、長さの判定を行つたところ、1.5mm以上
の炭素繊維のものは5重量%以下であつた。ま
た、この射出成形品の体積固有抵抗は50Ωcm以上
であり、実施例1と較べ、その電気的特性の改良
効果は低かつた。 実施例と比較例で示される如く、射出成形品の
炭素繊維径及び炭素繊維長が本発明の範囲におい
て機械的特性、電気的特性の改良効果が著しいこ
とがわかる。
出成形品に関するものであり、本発明の熱可塑性
樹脂射出成形品は優れた電気的特性及び機械的特
性を有する。 熱可塑性樹脂を炭素繊維で強化し熱可塑性樹脂
の電気的特性、機械的特性等を改良することは広
く工業的に行われている。炭素繊維で強化された
熱可塑性樹脂成形品を得る方法として射出成形法
が一般的である。射出成形法で得られる従来の炭
素繊維強化熱可塑性樹脂成形品は、炭素繊維のチ
ヨツプをあらかじめ押出機で所定量混合しペレツ
ト化したものを射出成形機で成形する方法に依つ
て得ている。従来法で得られる射出成形品中の炭
素繊維は、押出機及び射出成形機での混練により
炭素繊維が切断され通常1.5mm以下の長さに成る。 一方炭素繊維は熱可塑性樹脂に較べて価格が高
くその優れた特性改良効果にも拘らず応用範囲が
限られているのが現状である。 本発明者は少い配合量で従来と同等の機械的強
度、電気的特性を付与する炭素繊維強化射出成形
品について鋭意検討し、熱可塑性樹脂射出成形品
中の炭素繊維の径及び長さを規定することにより
達成し得ることを見出した。即ち、本発明は炭素
繊維で強化された熱可塑性樹脂射出成形品におい
て、単繊維径が2〜10μmの炭素繊維が該射出成
形品100重量部に対し40重量部以下であり、かつ
炭素繊維のフイラメント各々に強化しようとする
熱可塑性樹脂と相溶性のある熱可塑性樹脂で被覆
処理することにより1.5mm〜15mmの長さの炭素繊
維が該射出成形品100重量%に対し5〜35重量%
存在することを特徴とする熱可塑性樹脂射出成形
品である。 本発明の炭素繊維強化熱可塑性樹脂射出成形品
を得るに際して通常行われる炭素繊維のチヨツプ
を押出機で熱可塑性樹脂に混練配合しペレツト化
し、これを射出成形する方法では炭素繊維が切断
し目標とする長さの炭素繊維を含有する射出成形
品を得ることができない。本発明の熱可塑性樹脂
射出成形品を得る為には、熱可塑性樹脂を炭素繊
維と共に射出成形するに際し炭素繊維の長さは
1.5〜15mm(好ましくは3〜8mm)である必要が
ある。より具体的に説明すると射出成形用材料と
して炭素繊維のロービングに熱可塑性樹脂を被覆
しこれを1.5〜15mm(好ましくは3〜8mm)に切
断したペレツトから射出成形する方法、あるいは
熱可塑性樹脂ペレツトと1.5〜15mm(好ましくは
3〜8mm)の炭素繊維のチヨツプをドライ・ブレ
ンドし射出成形に供する方法又は上記チヨツプを
射出成形機のベント孔より挿入して成形する方法
などがある。これらの方法において炭素繊維を均
一に射出成形品中に分散させる為には該炭素繊維
のフイラメントの各々に強化しようとする熱可塑
性樹脂との相溶性のある熱可塑性樹脂で被覆処理
されている必要がある。本発明で使用される炭素
繊維としては、ポリアクリロニトリル、ピツチ等
を原料として作られた通常のものを用いることが
できるが、熱可塑性樹脂中での分散性より2μ以
上である必要がある。又射出成形品中で所望の長
さに保持させるには10μ以下の径のものを用いる
必要がある。 本発明において機械的特性、電気的特性の大巾
な改良効果が得られるのは炭素繊維の長さが1.5
mm以上であり最低5重量%存在することにより同
量の1.5mm以下の炭素繊維を添加した場合に較べ
その補強効果は格段に優れる。更により顕著な改
良効果は繊維長が3mm以上で得られる。一方8mm
以上の繊維長なものを得るには成形性が悪くなり
15mm以上では実質的に射出成形ができない。同様
に配合量についても射出成形品中で35重量%以上
本発明範囲の繊維長の炭素繊維を存在させること
は射出成形が実質的に不可能である。 本発明で使用される熱可塑性樹脂としては、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピ
レン共重合体等のポリオレフイン、ポリスチレ
ン、スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS
樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレ
ン重合体(ABS樹脂)等のスチレン系樹脂、ポ
リフエニレンエーテル樹脂、ポリアミド、ポリア
セタール、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート
樹脂等通常射出成形に供される熱可塑性樹脂の単
体あるいは混合物が使用される。更にこれら樹脂
に可塑剤、離型剤、安定剤あるいは他の充填剤
(カーボンブラツク、ガラス繊維、アルミ等)が
配合されたものも使用し得る。以下実施例をもつ
て示す。 実施例 1 炭素繊維のロービング(7μφのモノフイラメン
ト24000本)を固形分50%のAS樹脂(AN=25
%)エマルジヨンに浸漬し乾燥した。乾燥後の組
成は炭素繊維80重量%、AS樹脂20重量%であつ
た。この表面処理された炭素繊維ロービングに
ABS樹脂(旭化成工業(株)製スタイラツク101)を
押出被覆し長さ5.5mmのペレツトに切断した。本
ペレツト中の炭素繊維含有量は15.5重量%であつ
た。本ペレツトを通常の射出成形により成形し該
射出成形品の炭素繊維長、物性の測定を行つた。
その結果を第1表に示す。 実施例 2 実施例1と同じAS樹脂で被覆された炭素繊維
ロービング及びABS樹脂を用い同じ方法で炭素
繊維を20重量%含有する5.5mmのペレツトを得、
実施例1と同一評価を行つた。その結果を第1表
に示す。 実施例 3 炭素繊維のロービング(7μφのモノフイラメン
ト24000本)を固形分50重量%のアタクチツク
ポリプロピレン エマルジヨンに浸漬した後乾燥
した。このものにポリプロピレン(密度=0.90
g/c.c.、MFR=3)を押出被覆し長さ3.5mmのペ
レツトを得た。このものの炭素繊維含有量は15重
量%である。このペレツトを通常の射出成形機で
成形し該射出成形品中の炭素繊維長及び物性の評
価を行つた。その結果を第1表に示す。 実施例 4 炭素繊維のロービング(7μφのモノフイラメン
ト24000本)をエチレン−酢酸ビニル共重合体
(酢酸ビニル含有量=20重量%)エマルジヨン中
に連続浸漬した後乾燥した。このものの組成は炭
素繊維が85重量%でありエチレン−酢酸ビニル共
重合体は15重量%である。このエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体で被覆された炭素繊維のロービング
を6mmに切断しチヨツプとした。このチヨツプの
25重量%を高密度ポリエチレン(密度=0.95、
MFR=3g/10分)のペレツト75重量%と混合
し、混合物を通常の射出成形機で射出成形し、成
形品中の繊維長及び物性を測定した。その結果を
第1表に示す。 比較例 1〜4 エポキシ系のサイジング剤で表面処理された炭
素繊維(7μφのモノフイラメント、12000本)よ
りなるチヨツプド ストランドを実施例1〜4に
対応する熱可塑性樹脂に、実施例とほぼ同一炭素
繊維含有量になるよう押出混合し、得られたペレ
ツトを用い通常の射出成形を行い夫々について炭
素繊維長及び物性を評価した。その結果を第1表
に示した。 実施例 5 炭素繊維のロービング(14μφのモノフイラメ
ント3000本)を固形分50%のAS樹脂(AN=25
%)エマルジヨンに浸漬し乾燥した。乾燥後の組
成は炭素繊維80重量%、AS樹脂20重量%であつ
た。このAS樹脂で表面処理された炭素繊維ロー
ビングにABS樹脂(旭化成工業(株)製スタイラツ
ク101)を押出被覆し、長さ5.5mmのペレツトに切
断した。本ペレツト中の炭素繊維の含有量は15重
量%であつた。本ペレツトを通常の射出成形によ
り成形したものについて射出成形片を熱溶媒に溶
解し、炭素繊維を遠心分離したものを顕微鏡写真
にとり、長さの判定を行つたところ、1.5mm以上
の炭素繊維のものは5重量%以下であつた。ま
た、この射出成形品の体積固有抵抗は50Ωcm以上
であり、実施例1と較べ、その電気的特性の改良
効果は低かつた。 実施例と比較例で示される如く、射出成形品の
炭素繊維径及び炭素繊維長が本発明の範囲におい
て機械的特性、電気的特性の改良効果が著しいこ
とがわかる。
【表】
Claims (1)
- 1 炭素繊維で強化された熱可塑性樹脂射出成形
品において、単繊維径が2〜10μmの炭素繊維が
該射出成形品100重量部に対し40重量部以下であ
り、かつ炭素繊維のフイラメント各々に強化しよ
うとする熱可塑性樹脂と相溶性のある熱可塑性樹
脂で被覆処理することにより1.5mm〜15mmの長さ
の炭素繊維が該射出成形品100重量部に対し5〜
35重量部存在することを特徴とする熱可塑性樹脂
射出成形品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5731484A JPS60202154A (ja) | 1984-03-27 | 1984-03-27 | 熱可塑性樹脂射出成形品 |
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JP5731484A JPS60202154A (ja) | 1984-03-27 | 1984-03-27 | 熱可塑性樹脂射出成形品 |
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JPS60202154A JPS60202154A (ja) | 1985-10-12 |
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1984
- 1984-03-27 JP JP5731484A patent/JPS60202154A/ja active Granted
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