JPH01185343A - 高難燃性の耐放射線性樹脂組成物 - Google Patents

高難燃性の耐放射線性樹脂組成物

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JPH01185343A
JPH01185343A JP824388A JP824388A JPH01185343A JP H01185343 A JPH01185343 A JP H01185343A JP 824388 A JP824388 A JP 824388A JP 824388 A JP824388 A JP 824388A JP H01185343 A JPH01185343 A JP H01185343A
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JP
Japan
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resin composition
weight
ethylene
retardant
radiation
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JP824388A
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Inventor
Shinji Kojima
慎二 小島
Fumihiko Yazaki
矢崎 文彦
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Eneos Corp
Original Assignee
Nippon Petrochemicals Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、原子力発電所や増殖炉等の放射線被曝環境下
で使用される高度の難燃性を有する耐放射線性樹脂組成
物に関するものである。
〔従来の技術分野〕
原子力発電所の格納容器内や使用済核難料再処理プラン
ト内等の高放射線領域における各種配線用の電線やケー
ブルの被覆材等は、優れた電気的特性、耐放射線性と共
に高度の難燃性が強く要求されている。一般に、ポリエ
チレンはその優れた電気的特性、機械的特性および経済
性などから電線やケーブルの絶縁材、外被材等に広く用
いられている。しかしながら、ポリエチレンは可燃性で
あるため、難燃性を付与するためにハロゲン系難燃剤や
無機系難燃剤を多量に配合する方法が知られている。(
4?開昭51−132254号、同56−136862
号、同6〇−13832号)。このように難燃剤を配合
した場合、前者においては少量の配合量で効果があるが
、燃焼時に有害ガスや煙を発生するなどの欠点がある。
また後者の無機難燃剤を用いた場合においては、多量に
配合されるために機械的特性が低下するという問題を有
し、実用に供するには至っていない。
一方、耐放射線性を改良する方法として耐放射線安定(
防御)剤としてアルキルピレンなどを配合する方法が知
られている(%開明50−106172号)。しア・シ
ながら、これらの方法では配合剤の分散性や相溶性が悪
く、長期安定性に問題がある。そこで比較的安価な方法
として、ポリスチレンをポリエチレンなどにブレンドし
たり、ポリエチレンにスチレンをグラフト共重合する方
法(%開明59−89345号)などが提案されている
が、前者は相溶性が悪く相分離が生じ、後者においては
耐放射線性効果が未だ充分ではなく実用性に乏しい。
更に、ポリイミド、ポリエーテルスルフォン、ポリニー
チルエーテルケトンなどの耐放射線性が良好なポリマー
の使用も考えられるが、高価であること、押出成形など
が困難であること等経済性や加工性に問題がある。
また、難燃性および耐放射線性を改良する方法としてオ
レフィン系熱可塑性エラストマーに難燃剤を配合する方
法(特開昭60−13829号)やポリエチレン重合体
にハロゲン系および無機系難燃剤を配合する方法(特開
昭62−192435号)が知られている。しかしなが
ら、これらの方法では一応の難燃性は改良されるものの
、未だ実用に供せるだけの満足できる高度の難燃性と耐
放射線性を有するものは得られていない。
〔発明が解決しようとしている問題点〕上記の如く、従
来技術の高放射線領域における耐放射線性電線・ケーブ
ル用絶縁材、外被材あるいは作業衣、シート、パイプ等
に使用される組成物として、安価で、電気的性質、機械
的強度を損なわずに高度の難燃性および耐放射線性を向
上せしめることが困難であった。
本発明は、この問題を鋭意検討した結果、優れた耐放射
線性を有し、高度の難燃性を付与できる樹脂組成物を見
出したものである。
〔発明の構成〕
本発明は、ω実質的にエチレンとスチレン系単量体との
ランダム共重合体もしくは該共1合体を含む樹脂組成物
中のスチレン系単量体含有量が5〜40重量%である樹
脂99〜60重量% b)不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性したオ
レフィン重合体まだはエポキシ基含有オレフィン重合体
1〜40重量% からなる樹脂成分100重量部に C)難燃剤5〜200重量部 を含む高難燃性の耐放射線性樹脂組成物に関するもので
ある。
本発明における8)成分である実質的にエチレンとスチ
レン系単量体とのランダム共重合体とはエチレンもしく
はエチレンおよび他のエチレン性不飽和単量体とスチレ
ン系単量体とのランダム共重合体である。
本発明で用いるスチレン系単量体とは、例えばスチレン
、核置換スチレン(例えばメチルスチレン、ジメチルス
チレン、エチルスチレン、メトキシスチレン、エトキシ
スチレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、ビ
ニルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン)、α−
置換スチレン(洞見ばα−メチルスチレン、α−エチル
スチレン、α−クロロスチレン)などのスチレンまたは
スチレン誘導体が挙げられる。
上記スチレン系単量体の含有量は、5ないし40重量%
を占め、好ましくは6ないし30重量%を占めることが
肝要である。
また本発明において、エチレン性不飽和単量体とは、例
エバフロピレン、ブテン−11ペンテン−1、ヘキセン
−1,4−メチルペンテン−1、オクテン−1、デセン
−1などのα−オレフィン類:ぎ酸ビニル、プロピオン
酸ビニル、酢酸ビニルなどのビニルエステル類:メタク
リル酸、アクリル酸、メタクリル酸エチル、アクリル酸
エチルなどの(メタ)アクリル酸またはそのエステル類
およびこれらの混合物などを例示することができる。
上記単量体の含有量は、0〜20重量%、特に15重量
%以下が好ましい。
本発明においては前記のランダム共重合体に他のエチレ
ン系重合体を配合し得る。
上記他のエチレン系重合体としては、高、中、低密度ポ
リエチレン、エチレンとプロピレン、ブテン−1、ペン
テン−1、ヘキセン−1,4−メチルペンテン−1、オ
クテン−1、デセン−1等の炭素数3〜12のα−オレ
フィンとの共重合体、エチレン−プロピレン共重合体ゴ
ム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、エチ
レンと酢酸ビニル、アクリル酸エチル、メタクリル酸、
メタクリル酸エチル、マレイン酸、無水マレイン酸等の
極性基含有モノマーとの共重合体等およびそれらの混合
物が挙げられる。
これらの中でも特に密度0.85〜0.91 t 7c
m”の極低密度ポリエチレン、密度0.92〜0.94
 t /cIIL”の高圧法ポリエチレン、直鎖状ポリ
エチレンまたはエチレン−プロピレン共重合体ゴム、エ
チレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴムエチレン−(
メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体などが好ましく使用される。
上記ランダム共重合体を含む樹脂組成物においても組成
物中のスチレン系単量体の含有量は5ないし40重量%
、好ましくは6ないし30重量%を占めることが肝要で
ある。
該スチレン系単量体の含有量が5重量%未満では耐放射
線性を十分に改善できず、また、40重量%を超えると
耐熱性が著しく低下する。
本発明で用いる実質的にエチレンとスチレン系単量体と
のランダム共重合体の製造方法は、ラジカル重合、イオ
ン重合などによって製造されるものであっても良く、特
にその製造条件を限定するものではない。しかし高圧ラ
ジカル重合法は、電気的特性に悪影響を与える触媒残渣
等がないこと、グラフト変性においてしばしば認められ
るゲルの発生がないことなどの点から好ましい。高圧ラ
ジカル重合による実質的にエチレンとスチレン系単量体
からなるランダム共重合体の製造方法は、ラジカル重合
開始剤の存在下で重合圧力500〜4000に9/ct
N 、好ましくは1000〜3500#/α2、重合温
度50〜400℃、好ましくは100〜350℃の条件
下、連鎖移動剤、必要に応じて助剤の存在下に種型また
は管型反応容器内で該単量体を同時に、あるいは段階的
に接触、重合させる方法である。
上記ラジカル開始剤としては、有機過酸化物、アゾ化合
物、アミンオキシド化合物、酸素などの通例の開始剤が
挙げられる。
また、連鎖移動剤としては、水素、プロピレン、ブテン
−1、C1〜Cやまたはそれ以上の飽和脂肪族炭化水素
およびハロゲン置換炭化水素、例えばメタン、エタン、
プロパン、ブタン、インブタン、外−ヘキサン、シクロ
パラフィン類、クロロフォルム、および四塩化炭素、C
1〜Cやまたはそれ以上の飽和脂肪族アルコール、例え
ばメタノール、エタノール、プロパツールおよびイソプ
ロパツール、C1〜C,またはそれ以上の飽和脂肪族カ
ルボニル化合物、例えば二酸化炭素、アセトンおよびメ
チルエチルケトン並びに芳香族化合物、例えばトルエン
、ジエチルベンゼンおよびキシレンのような化合物等が
挙げられる。
本発明のb)成分である不飽和カルボン酸もしくはその
誘導体で変性したオレフィン重合体とは、オレフィン重
合体に対して不飽和カルボン酸もしくはその誘導体0.
05〜10重量%を有機過酸化物の存在下で変性させた
もの、または該変性物を未変性オレフィン重合体に混合
したものである。
上記オレフィン重合体としては、ポリエチレン、ポリプ
ロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メチル−ペンテ
ン−1、などのオレフィン単独重合体;エチレン、プロ
ピレン、フテンー1.4−メチル−ペンテン−1、ヘキ
セン−1、オクテン−1、などの相互共重合体:エチレ
ンとビニルエステル、不飽和カルボン酸、不飽和カルボ
ン酸エステルなどとの共重合体及びこれらの混合物など
が用いられるが、好ましくはポリエチレン、ポリプロピ
レンおよびエチレン−ブテン−1共重合体などのエチレ
ン−α−オレフィン共重合体、更に好ましくは、密度0
.86〜0.97 f/lx”のエチレン単独重合体も
しくはエチレン−α−オレフィン共重合体およびこれら
の混合物が用いられる。
また本発明においては、ポリインブチレン、ブチルゴム
、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン−
ジエンゴム、スチレン−ブタジェンゴム、ポリブタジェ
ンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、エチレン−
酢酸ビニル共重合体ゴム、などの固形ゴムあるいは液状
ポリブタジェンなどの液状ゴムなどの合成ゴム、天然ゴ
ムおよびそれらの混合物を前記オレフィン重合体と併用
しても良い。
一方、不飽和カルボン酸もしくはその誘導体として+L
アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル散、イ
タコン醗、シトラコン酸などの一塩基醗および二塩基酸
あるいは上記不飽和カルボン酸の金属塩、アミド、イミ
ド、エステル、無水物などが挙げられるが、これらの中
でも無水マレイン酸がもつとも好ましい。
オレフィン重合体に不飽和カルボン酸もしくはその誘導
体を変性させる方法としては、有機過酸化物の存在下で
加熱反応させる。
上記反応は、押出様内あるいはバンバリーミキサ−など
の混線機内などで無溶媒下で溶融混合して反応させる方
法、またはベンゼン、キシレン、トルエンなどの芳香族
炭化水素、ヘキサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族
炭化水素などの溶媒中で加熱混合して反応させる方法な
ど特に限定されないが、操作が簡単であること、経済性
に優れていることなどから押出様内で行うことが望まし
い。
上記不飽和カルボン酸もしくはその誘導体の添加量は0
.05〜10重量%、好1しくに0.1〜5.0重量−
の範囲である。上記添加量が0.05未満では本発明の
効果が充分でなく、樹脂と難燃剤のカップリング効果が
発揮されない。
また10重量%を超える場合は変性させる際に分解、架
橋反応が併発する恐れを生じる。
また上記有機過酸化物としては、例えばベンゾイルパー
オキシド、ラウリルパーオキシド、ジクミルパーオキシ
ド、t−ブチルヒドロパーオキシド、α、α′−ビス(
t−ブチルパーオキシジイソプロビル)ベンゼン、ジ−
t−ブチルパーオキシド、2,5−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキシン、アゾビスインブチロニトリルなどが
好適に用いられ、オレフィン重合体100重量部に対し
て0.005〜2.0重量部、好ましくは0.01〜1
.0重量部の範囲で使用される。有機過酸化物の量がo
−oosl量部未溝部未満ては実質上変性効果が発揮さ
れず、また2重量部を超えて添加してもそれ以上の効果
を得ることが困難であるとともに1過度の分解あるいは
架橋反応などを惹起させる恐れを生じる。
上記の反応は、通例の温度条件、すなわち樹脂の劣イシ
不飽和カルボン酸の分解、有機過酸化物の分解温度など
を考慮し、適宜選足されるが、一般的には150〜30
0℃の範囲の反応温度が用いられる。
一方、エポキシ基含有オレフィン重合体としては、好ま
しくは高圧ラジカル重合によるオレフィンと不飽和グリ
シジル基含有単量体との2元共重合体またはオレフィン
と不飽和グリシジル基含有単量体およびエチレン系不飽
和単量体との3元共重合体または多元共重合体であり、
オレフィンとしては特にエチレンが好ましく、エチレン
50〜99.95重量%、グリシジル基含有単量体0.
05〜50重tqb、エチレン系不飽和単量体O〜49
.95重量饅からなる共重合体が好ましい。
一17= 上記不飽和グリシジル基含有単量体としては、グリシジ
ルアクリレート、グリシジルメタクリレート、イタコン
散モノグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸モノ
グリシジルエステル、ブテントリカルボン酸ジエステル
、ブテントリカルボン酸トリグリシジルエステルおよび
α−クロロアリル、マレイン酸、クロトン酸、フマル酸
などのグリシジルエステル類またはビニルグリシジルエ
ーテル、アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリル
グリシジルエーテル、グリシジルオキシエチルビニルエ
ーテル、スチレン−p−グリシジルエーテルなどのグリ
シジルエーテル類、p−グリシジルスチレンなどが挙げ
られるが、特に好ましいものとしては、グリシジルメタ
クリレート、アリルグリシジルエーテルを挙げることが
できる。
またエチレン系不飽和単量体は、前述のエチレン−スチ
レンランダム共重合体の製造の際に用いられたものが使
用され、特にアクリル酸エステルが好ましい。
上記の不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性した
オレフィン重合体またはエポキシ基含有オレフィン重合
体(以下変性オレフィン重合体と称する。)は、更に未
変性のオレフィン重合体および/または未変性のゴムな
どを適宜添加混合し、使用することができる。
該変性オレフィン重合体と未変性オレフィン重合体およ
び/または未変性ゴムとの混合比率は任意であるが、重
量比で1=99〜50:50が好ましく、更に好ましく
は10:90〜45 : 55である。
本発明において、上記b)成分の配合tはcL)成分に
対して1〜40重量%、好ましくは10〜25重景%の
エンである。
上記b)成分の配合量がlit%未満では、引張強度の
改良がほとんどな(,40重蓋%を超える場合には、伸
びの低下が著しいものとなる。
本発明のC)成分である難燃剤については、一般に効果
があるとされている難燃剤を使用することができ、ノ・
ロゲン系難燃剤、リン系難燃剤などの有機系難燃剤ある
いは無機系難燃剤が挙げられるが、ノンノ・ロゲン、低
煙性である無公害型の無機系難燃剤が好ましい。しかし
、ノ・ロゲン系難燃剤は難燃効果が比較的良好であり、
少量の配合量で優れた難燃性を付与することができる。
これらノ・ロゲン系難燃剤としては、例えば、テトラブ
ロモビスフェノールAおよびその誘導体、ヘキサブロモ
ベンゼン、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロ
モエタン、テトラブロモブタン、ヘキサブロモシクロデ
カン等の臭素系および塩素化パラフィン、塩素化ポリフ
ェニル、塩素化ポリエチレン、塩化ジフェニル、パーク
ロロペンタシクロデカン、 !1(IJ−フタレン等の
塩素系が挙げられる。これらは1種でも2種以上併用し
てもよく、更に、三酸化アンチモン、酸化ジルコニウム
、ホウ酸亜鉛等と併用することによってより効果を発揮
する。
また、リン系難燃剤としては、トリクレジルホスフェー
ト、トリ(β−クロロエチル)ホスフェート、トリ(ジ
クロロプロピル)ホスフェート、トリ(ジブロモプロピ
ル)ホスフェート、2.3−ジブロモプロピル−2,3
−クロロプロピルホスフェート等のリン酸エステルもし
くはノ・ロゲン化リン酸エステル等が主に挙げられる。
上記有機系難燃剤の配合量は樹脂100重量部に対して
5〜50重量部、好ましくは10〜45重量部の範囲で
ある。該難燃剤の量が5重量部未満では離燃効果が小さ
く、50重量部以上の量を添加してもそれ以上の難燃効
果は望めず、機械的特性も低下するので好ましくない。
更に、本発明の無機系難燃剤としては、水酸化アルミニ
ウニ、水酸化マグネシウム、水酸化ジルコニウム、塩基
性炭酸マグネシウム、ドロマイト、ノ〜イドロタルサイ
ト、水酸化カルシウム、水酸化バリウム、酸化スズの水
和物、ホウ砂等の無機金属化合物の水和物、ホウ酸亜鉛
、メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸バリウム、炭酸亜鉛、炭
酸マグネシウム−カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バ
リウム、酸化マグネシウム、酸化モリブデン、酸化ジル
コニウム、酸化スズ、酸化アンチモン、赤リン等が挙げ
られる。これらは1種もしくは2種以上を併用してもよ
い。この中でも特に水酸化マグネシウム、水酸化アルミ
ニウム、塩基性炭酸マグネシウム、ハイドロタルサイト
からなる群から選ばれた少なくとも1種が離燃効果がよ
く、経済的にも有利である。
また、赤リン、三酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、
ホウ酸亜鉛と併用してもよい。これら難燃剤の粒径は種
類によって異なるが、水酸化マグネシウム、水酸化アル
ミニウ=22− ム等においては平均粒径20μ以下が好捷しい。また、
ハロゲン系難燃剤と金属化合物の水和物を併用すること
も好ましい方法である。
上記無機系難燃剤の配合量は樹脂100重量部に対して
40〜200重量部、好ましくは80〜150重量部の
範囲で使用される。該難燃剤の量が40重量部未満にお
いては難燃効果が小さく、200重量部を超えると機械
的特性が損なわれる。
本発明では、b)成分の配合により特に従来、大量の無
機系難燃剤を配合した難燃組成物の最大の欠点である引
張強度や伸びなどの機械的強度の低下を防止し、耐熱性
を向上させることができたものである。
また燃焼時の組成物のドリッピングを防止する役割を果
し、高度の難燃性を達成せしめるものである。
その主な理由として、b)成分の変性オレフィン重合体
の適当量の添加によって、a)成分と C)成分とのカ
ップリング効果が働き、伸びの低下を最小限にとどめつ
つ、引張強度の向上が計れたものであると思われる。
本発明においては、前記無機系難燃剤もしくは無機充填
材などを使用する場合においては、該難燃剤、充填材の
表面を、ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸など
の脂肪酸またはその金属塩、パラフィン、ワックス、ポ
リエチレンワックスまたはそれらの変性物、有機シラン
、有機ボラン、有機チタネートなどで被覆するなどの表
面処理を施すことが好ましい。
同、本発明において上記組成物に対してその使用目的に
応じて他の熱可塑性樹脂、合成ゴム、天然ゴムあるいは
有機・無機フィラー、酸化防止剤、滑剤、有機・無機系
の各種顔料、紫外線防止剤、分散剤、銅害防止剤、中和
剤、発泡剤、可塑剤、気泡防止剤、流れ性改良剤、ウェ
ルド強度改良剤、核剤等の添加剤を特性を低下させない
範囲で加えることは何ら差し支えない。また、架橋構造
を導入するため架橋剤(例えば有機過酸化物、イオウ、
シラン系架橋剤など)、架橋助剤を添加したり、電離性
放射線を照射することも何ら差し支えない。
〔実施例〕
以下に実施例について示すが、本発明はこれらによって
何等限定されるものではない。
〔原材料〕
C)成分の調製(エチレン−スチレンランダム共重合体
)窒素およびエチレンで充分に置換した攪拌機付き金属
製オートクレーブに所定量のエチレン、スチレンおよび
連鎖移動剤である九−へブタンを仕込み、更に重合開始
剤であるジーtart−ブチルペルオキシドを注入し、
重合圧力1900#/cm’ 、重合温度180℃、重
合時間40分の一25= 重合条件で重合を行い、生成したポリマーを精製、真空
乾燥を行った。ここでエチレン、スチレンなとの仕込量
を変えて種々のエチレン−スチレンランダム共重合体(
以下Et4を共重合体と称する)を合成した。
b)成分 マレイン酸変性直鎖状低密度ポリエチレン(以下MLL
DPEと称する) [MFR=1.0Y710mss、商品名:8石Nポリ
マーL6100M 日本石油化学<ia社製〕C)成分 1、水酸化マグネ乞仏〔商品名:キスマ5B  %和化
学(柳社製〕 2、水酸化アルミニウム〔商品名:)・イジライ)42
M昭和電工(鉛社製〕 3、ハロゲン系難燃剤〔商品名:ファイヤーガード30
00 帝人化成■社製〕 上記ランダム共重合体および直鎖状低密度ポリエチレン
(以下LLDPEと称する)〔メルトフローレート(M
FR)=i、og″/ 10 min、密度(d) =
 0.922 t/cit”商品名:8石すニレツクス
AF2320日本石油化学aQ製〕、極低密度ポリエチ
レン(以下ULDPEと称する) 〔MFR= 1.0
 ff/ 10 %f、  d=0.905 t/cx
”  商品名:日石ンフトレックスD9052日本石油
化学(銅製〕などに酸化防止剤(商品名ニックラック3
00大内新興化学@)製)0.2重量部および上記原料
などを第1表に示す部数となるように配合し、加熱ロー
ルにて良く混和し、この混合物を160℃にて30分間
プレス成形し、試験片を作成した。
このようにして得られた試験片および該試験片にコバル
ト−60線源を用いてγ線を常温、空気中で線量率0.
5JlyeLd/Hrにて総線量200Mradを照射
した。これらの試験片についてγ線照射前の引張強度、
伸び(JISK6760に準拠)と酸素指数(0,1:
JIS  K7201準拠)およびγ線照射後の引張強
度、伸び等屈曲試験を評価した結果を第1表に合わせて
示した。同、屈曲試験はJIS  P8115  (紙
及び板紙のHIT形試験器による耐折強さ試験方法)に
規定された試験器を用い、試験片は0.5朋の厚さにプ
レス成形したものを用いた。試験片にかける張力は1#
fで、毎分約175回の速度で折り曲げ、試験片が切れ
るまでの往復折り曲げの回数を記録し、20万回以上を
合格(0それ以下を不合格(X)とした。
実施例4〜6 実施例4は、実施例30Et−8L共重合体にエチレン
−アクリル酸エチル共重合体[upR=1.5f710
情i。
商品名二日石しクスロンEEA  A2100  日本
石油化学(1社製〕を40重量%を配合した以外は、実
施例1と同様に行って評価した結果を第1表に示した。
また実施例5および6は、実施例3のEt −El を
共重合体に比較例1のLLDPEおよび比較例3のUL
DPEをそれぞれ20重量%を配合した以外は、実施例
1と同様に行って評価した結果を第1表に示した。
実施例7゜ 実施例1の組成の中、b)成分の変性LLDPHの配合
量を2倍の10重蓋%にした以外は実施例1と同様にし
て評価を行った結果を第1表に示した。
実施例8〜9 実施例8及び9は、難燃剤の種類を変えて行った結果を
第1表に示した。
比較例8゜ 低密度ポリエチレンにスチレンモノマーを従来公知の手
法を用いてグラフト共重合させ、グラフト化低密度ポリ
エチレンを作成し、実施例1と同様にして評価し、結果
を第1表に合わせて示した。
〔評価結果〕第1表の結果から解るように、本発明の特
定範囲のエチレン−スチレンランダム共重合体を用いて
成る難燃性樹脂組成物は、ポリエチレン単体やエチレン
−スチレングラフト共重合体に比べて耐放射線性に格段
に優れていることが解る。壕だ、スチレンモノマー含有
量が3重t%と少ない場合には、γ線照射後の伸びが著
しく低下し耐放射線性が改良されず、40重量%を超え
る場合においては、引張強度が低下してしまう。
〔発明の効果〕
本発明ニおけるエチレン−スチレンランダム共重合体を
用いて成る難燃性樹脂組成物は、従来のポリエチレンの
持つ機械的特性、電気的性質を損なわずに優れた難燃性
と耐放射線性を有し、原子力発電所の格納容器内や使用
済核燃料再処理プラント内等の高度の耐放射線性、難燃
性を要求される高放射線領域における各種配線用の電線
やケーブル等に使用されるのに好適である。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)a)実質的にエチレンとスチレン系単量体とのラ
    ンダム共重合体もしくは該共重合体を含む樹脂組成物中
    のスチレン系単量体含有量が5〜40重量%である樹脂
    99〜60重量% b)不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性したオ
    レフィン重合体またはエポキシ基含有オレフィン重合体
    1〜40重量%からなる樹脂成分100重量部に c)難燃剤5〜200重量部 を含むことを特徴とする高難燃性の耐放射線性樹脂組成
    物。
  2. (2)前記ランダム共重合体が、重合圧力500〜40
    00kg/cm^2、重合温度50〜400℃の高圧ラ
    ジカル重合法によつて得られるものである特許請求の範
    囲第1項記載の高難燃性の耐放射線性樹脂組成物。
  3. (3)不飽和カルボン酸もしくはその誘導体で変性した
    オレフィン重合体が、密度0.86〜0.97g/cm
    ^3のエチレン単独重合体またはエチレン−α−オレフ
    ィン共重合体である特許請求の範囲第1項または第2項
    記載の高難燃性の耐放射線性樹脂組成物。
  4. (4)前記不飽和カルボン酸もしくはその誘導体が無水
    マレイン酸である特許請求の範囲第1項、第2項または
    第3項記載の高難燃性の耐放射線性樹脂組成物。
  5. (5)エポキシ基含有オレフィン重合体が、エチレン5
    0〜99.95重量%、グリシジル基含有単量体0.0
    5〜50重量%、エチレン系不飽和単量体0〜49.9
    5重量%からなる共重合体である特許請求の範囲第1項
    または第2項記載の高難燃性の耐放射線性樹脂組成物。
  6. (6)エポキシ基含有オレフィン重合体が、エチレン−
    (メタ)アクリル酸グリシジル共重合体もしくはエチレ
    ン−(メタ)アクリル酸グリシジル−(メタ)アクリル
    酸エチルである特許請求の範囲第5項記載の高難燃性の
    耐放射線性樹脂組成物。
  7. (7)前記難燃剤が無機金属化合物の水和物である特許
    請求の範囲第1項〜第6項のいずれか1項に記載の高難
    燃性の耐放射線性樹脂組成物。
  8. (8)前記無機金属化合物の水和物が水酸化アルミニウ
    ムおよび/または水酸化マグネシウムである特許請求の
    範囲第7項記載の難燃性を有する耐放射線性樹脂組成物
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7977414B2 (en) * 2007-09-14 2011-07-12 Fujikura Ltd. Radiation-resistant resin composition and radiation-proof wire/cable

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