JPH0117454Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はシートバツクのロツク機構に関し、更
に詳細に説明すると、車両等のリヤシートにおい
て、車体側に設けられたストライカにシートバツ
クに形成されたロツク片を係脱し得るようになさ
れたシートバツクのロツク機構に関する。

車両等のリヤシートにおいて、シートバツクを
前倒して荷台スペースを拡大する事が行なわれて
おり、この場合車体側に設けられるストライカは
平面より見てコ字状に形成された横形に形成され
る事が多く、このストライカの存在により荷台の
平面スペースが縮少される欠点を有していた。こ
のためストライカを側面より見てコ字状に形成さ
れた縦形に形成するものが存在するも、このスト
ライカにロツク片を簡易な機構で確実にロツクす
る経済性に優れたロツク機構は存在しなかつた。

本考案の目的はストライカを縦形に形成し、荷
台スペースを拡大する事が出来、ロツク片とスト
ライカとを確実に係脱させる事が出来、機構が簡
易で組付精度が要求されず、組付作業性が良好で
著しく経済性に優れたシートバツクのロツク機構
を提供するもので、以下図面を参照して詳述する
所より明らかとなるであろう。

第１図及び第２図には本考案に係るシートバツ
クのロツク機構の一実施例の概略が夫々示されて
おり、このロツク機構１はシートバツク２の幅方
向に延びるロツド３を有し、このロツド３がシー
トバツク２の幅方向の両側部で固定ブラケツト４
により枢支されているが、本実施例では一側部の
固定ブラケツト４につき説明し、他端部の固定ブ
ラケツトは対称な構成を有するので図示は省略し
ている。

固定ブラケツト４はシートバツクフレーム側に
固着される基板５と、該基板５の両側部に形成さ
れた支持部６とからなり、この支持部６に前記ロ
ツド３が回動自在に枢支されている。ロツド３の
シートバツク２の外側に突出する端部に操作ノブ
７が形成されている。固定ブラケツト４の一対の
支持部６，６間のロツド３にはＵ字状の回動ブラ
ケツト８が固着され、回動ブラケツト８はロツド
３と固定ブラケツト４の基板５間で回動し得るよ
うになされている。回動ブラケツト８のＵ字状の
底部には後述するピン体１４挿入用の透孔９が穿
設されている。

固定ブラケツト４の基板５の底面側には正面よ
り見て略Ｌ字状の操作片１１がＬ字の屈折部にて
枢支ピン１２により回動自在に枢支され、一端部
１３にはピン体１４が植設され、このピン体１４
が固定ブラケツト４の基板５に穿設された上下方
向に延びるガイド溝１５及び回動ブラケツト８の
透孔９に挿入されている。操作片１１の他端部１
７には、第２図に示す如く上方（第１図では前
方）に屈折されて係合部１８が形成され、この係
合部１８がロツク片２３側に延びている。

車体側の固定部側には、第３図に示す如くコ字
状のストライカ２１が配設され、このストライカ
２１の係合杆２２は縦方向に延びて形成されてい
る。

前記ストライカ２１と対向するシートバツク２
側にはロツク片２３が配設されている。このロツ
ク片２３は第１図及び第３図に示す如く、上下方
向に延びる軸部２４の略中央に横方向に延びて形
成されている。また軸部２４にはコイルスプリン
グ等からなるロツクスプリング２５が嵌挿され、
ロツク片２３を通常時ロツク方向に付勢してい
る。軸部２４の下端には係合用の受部２６が形成
され、この受部２６が前記操作片１１の他端部１
７に形成された係合部１８と係合している。

以上が本考案に係るシートバツクのロツク機構
の一実施例の構成であるが、斯る構成において、
いまロツク片２３がロツクスプリング２５の付勢
によりストライカ２１に係止されている状態にあ
る場合、即ち通常の着座状態にある場合より、シ
ートバツク２を前倒させる場合には、操作ノブ７
を第１図及び第２図に矢印ａで示す方向に回動さ
せる。操作ノブ７の回動によりロツド３及び回動
ブラケツト８が同矢印ａ方向に回動し、操作片１
１の一端部１３に植設されたピン体１４がロツド
３の軸心方向と直交する矢印ｂで示す方向に基板
５のガイド溝１５に沿つて移動する。

ピン体１４が矢印ｂ方向に移動する際、操作片
１１は枢支ピン１２を中心に矢印ｃで示す方向に
回動し、操作片１１の他端部１７の係合部１８は
矢印ｄで示すロツド３の軸心方向に沿う方向に移
動する。

係合部１８が矢印ｄ方向に移動すると、ロツク
片１１の軸部２４に固着された受部２６が回動
し、軸部２４をロツクスプリング２５の付勢に逆
う方向に回動させる。軸部２４に固着されたロツ
ク片２３はストライカ２１とのロツク状態が解除
され、シートバツク２が前倒可能な状態となる。

またシートバツク２が前倒状態にある場合にこ
れをを着座状態にする場合には、シートバツク２
のロツク片２３をストライカ２１に当接させる
と、ロツク片２３の先端がストライカ２１を滑つ
てこれを乗り越え、ロツクスプリング２５の付勢
によりロツク片２３がストライカ２１の係合杆２
２に自動的に噛み込み、シートバツク２が着座状
態にロツクされる。

尚上述せる実施例においては操作片１１にピン
体１４を植設した場合につき説明したが、回動ブ
ラケツト８の回動に応じ操作片１１を枢支ピン１
２を中心に回動させ得る構成であればよく、ピン
体１４を回動ブラケツト８に植設し、このピン体
１４を操作片１１に形成した透孔９に挿入して係
合状態を得るようにしてもよい。

本考案に係るシートバツクのロツク機構に依れ
ば、ストライカを縦形に形成し、荷台スペースを
拡大する事が出来、機構が容易で組付精度が要求
されず組付作業性が良好であり、然もロツク片を
ストライカに確実に係脱作動させる事の出来るシ
ートバツクのロツク機構を得る事が出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第３図は本考案に係るシートバツク
のロツク機構の一実施例の概略を夫々示すもの
で、第１図はロツク機構の正面説明図、第２図は
固定ブラケツト側の斜視図、第３図は縦形のスト
ライカとロツク片との関係を示す側面説明図であ
る。 図中、１……ロツク機構、２……シートバツ
ク、３……ロツド、４……固定ブラケツト、７…
…操作ノブ、８……回動ブラケツト、９……透
孔、１１……操作片、１２……枢支ピン、１４…
…ピン体、１５……ガイド溝、２１……ストライ
カ、２３……ロツク片、２４……軸部、２５……
ロツクスプリング、２６……受部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートバツクに固着された固定ブラケツトと、
   該固定ブラケツトに枢支され、シートバツクの幅
   方向に延び、シートバツクの外側に突出する端部
   に操作ノブが形成されたロツドと、該ロツドに固
   着された回動ブラケツトとを有し、前記固定ブラ
   ケツトには正面より見て略Ｌ字状の操作片がＬ字
   の屈折部にて枢支され、操作片の一端は前記回動
   ブラケツトにピン体を介して係合し、前記ロツド
   が回動した場合に前記操作片の他端がロツドの軸
   心方向に沿つて移動し得るようになされ、通常時
   ロツクスプリングによりロツク方向に付勢されて
   いる横方向に延びるロツク片が前記操作片の他端
   の移動により車体側に縦方向に延びて形成された
   ストライカに係脱し得るようになされている事を
   特徴とするシートバツクのロツク機構。