JPH01173615A - 電解コンデンサ用電解液 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［発明の目的］ （産業上の利用分野） 本発明は、電解コンデン、す用電解液に係るものであり
、特にハロゲン県有１溶剤を使用しての洗浄のために起
こる腐食を防ぐ電解液に関する。

（従来の技術） 電解コンデンサに使用されている電解液は、従来主溶媒
をエチレングリコールとし、溶質としてリン酸又はその
塩などの無Ｉａ塩あるいはアジピン酸又はその塩などの
有機酸塩を用いることが知られている。

近年電解コンデンサは、プリント基板にはんだ付けされ
、そのはんだノラックスを取り除くために、１．１．１
−１−リクロロエタンやトリクロロトリフロロエタンな
どのハロゲン系有機溶剤により洗浄されている。

しかし、従来の電解液を使用した電解コンデンサでは、
弾性封口体からこのハロゲン系右ＨＭ溶剤が浸透し、そ
の結果、コンデンサ内の電解液中で洗浄剤から塩素イオ
ンが解離してしまう。

この塩素イオンにより電解コンデンサに使用されている
陽極アルミ箔や、引き出（ノリードタブ部が腐食を起こ
し、コンデンサの特性を劣化させる。これらの問題解決
のため使用する電解液にＰ−ニトロフェノールなどの腐
食防止剤が加えられているが、これも十分な耐腐食性を
もつとは言えない。また、特開昭６１−２４０６２４号
公報にみられるように、腐食発生をもたらす塩化物イオ
ンと錯化合物を形成するボロジサリチル酸及びその塩を
溶質とし、エチレングリコールを主体とする溶媒を用い
た電解液では、やや耐腐食性は向上するものの、比抵抗
が高いため製品ｔａｎδなどが大きくなり、特性的に問
題が残る。また、低温特性を改善するために溶媒として
γ−ブチ１−］ラクトンを溶質としてマレイン酸を用い
たものも知られているが、高温における寿命試験を行っ
た結果、ｔａｎδが大きくなり、特性的な問題が残る。

（発明が解決しようとする問題点） 前述の方法ではハロゲン系有機溶剤に対する耐腐食性は
考慮されているものの、コンデンサ自体の特性が劣ると
いう問題が残る。

そこで本発明では、上記の問題点を改善すべく電解液に
注目し、１．１．１−トリク０ロエタンやトリクロロ、
トリフロロエタンなどのハロゲン系有機溶剤による腐食
を防ぎ、かつ特性の優れたコンデンサをもたらす電解コ
ンデンサ用電解液を提供することを目的とするものであ
る。

１発明の構成］ （問題点を解決するための手段） 前記の問題点を解決すべく、本発明における電解コンデ
ンサ用電解液は、γ−ブチロラクトンなどの有機溶媒に
ボロジサリチル酸又はその塩を溶解したものである。

（作用） この電解コンデンサ用電解液を使用することにより、そ
の成分を成づボロジサリチル酸又はその塩がｉ、　１．
ｉ−トリクロロエタンやトリクロロトリフロロエタンな
どのハロゲン系有様溶剤から解離する塩化物イオンと錯
化合物を形成するため、腐食を防ぐ作用をし、さらに、
溶媒であるγ−ブチロラクトンにより従来のものと比べ
て比抵抗が低く熱安定性がよく、その結果、コンデンサ
の特性をよくする。

（実施例） 以下、本発明に係る電解コンデンサ用電解液の実施例を
説明する。

本発明において、ＦＪ！Ｓとしてγ−プヂロラクトンな
どの有機溶媒、溶質としてボロジサリチル酸又はその塩
を用いている。ここで、溶媒に対し溶質を５．１０．２
０．２５．３０ｗｔ％添加したところ２０〜２５ｗｔ％
で比抵抗が量低となるので、溶質濃度は２０〜２５ｗｔ
％が好ましい。

表１に本発明の実施例２種（Ａ、Ｂ）と、従来例として
エチレングリコール系溶媒間３種＜Ｃ，Ｄ、Ｅ）と、γ
−ブチロラクトン溶媒例１種ＣＦ）を示す。

表１に示した各電解液を用い、一般の巻回構造のアルミ
ニウム電解コンデンサを試作しＩＣＱこの試作コンデン
サをハロゲン系有機溶剤である１、１．１−トリクロロ
エタンとトリクロロ［・リフロロエタンの溶剤で常温に
て超音波洗浄を５分間行った。その後定格電圧を印加し
、１０５℃でｉ　ｏｏｏ時間の高温負荷試験を行った。

その結果を表２に示す。

表２の結果から、従来例り、Ｅ（エヂレングリコール系
）については腐食が多く発生しており、また、従来例Ｆ
（γ−ブヂロラクトン系）についても１５％はどの腐食
発生率となっている。このことから、本発明の電解液に
は優れた耐腐食効果があることがわかる。

次に、表１の電解液を用いた試作コンデンサの寿命特性
について実験を行った。

定格電圧を印加し、１０５℃の０温負荷試験を行った。

その結果を表３に示す。

第１図及び第２図は表３の結果を含めて容４変化率（△
Ｃ）とｊａｎ６についての１１時変化を示すものである
。図中番ご用いたＡ〜Ｆは表１に示した試料名を用い（
試作］ノたコンデンサを表わす。

表３．第１図、第２図からも明らかなように、従来例り
、Ｅ（エチレングリニ］−ル系〉や比較的腐食の少なか
ったＣ（Ｊチレングリコール系）、Ｆ（γ−ブチＤ　−
、＞　）／　ｊ・ノ緻）と比べても８吊。

ｔａｎδ変化が少なく、長寿命化の効果があることがわ
かる。

なお、上記実施例では、溶媒としてγ−ブチロラクトン
を単独で用いたが、Ｎ−エチル小ルムアミド、Ｎ−メチ
ルホルムアミド、ジメチルホルムアミドなどのアミド類
との混合溶媒、あるいはエチレングリコールモノエチル
エーテル。

エチレングリコールモノメチルエーテル、プブルセロソ
ルブなどの１−デル類との混合溶媒を用いてもよい。ま
た、溶質についてもポロジサリヂル酸塩としてアンモニ
ウム塩のみを実施例としたが、トリメデルアミンやトリ
エチルアミンなどのアミン類、テトラメブルアン−［ニ
ウムやテトラエチルアンモニウムなどの第四アン［ニウ
ム塩を用いてもよい。

［発明の効果］ 本発明に係る電解液によると、１．１．１−トリクロロ
エタンやトリクロロトリフロロエタンなどのハロゲン系
有礪溶剤による電解コンデンサの基板洗浄に対して、電
解液に十分な耐腐食性を与えることができ、かつ長期の
高温負荷に対してもコンデンサ特性劣化をほとんどなく
し、電解コンデンサの長寿命化をはかることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明による電解液使用ニア・デンサと、従来
の電Ｍ液を用いた一１ンデンサの８ζを変化を示づ曲線
図、第２図は同じ＜　ｔ、　ａ　ｎδの変化を示寸曲線
図である。 特　　み１　　出　　願　　人 マルコン電子株式会社

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）γ−ブチロラクトンを主体とする溶媒にボロジサ
   リチル酸又はその塩を添加したことを特徴とする電解コ
   ンデンサ用電解液。
2. （２）溶媒がγ−ブチロラクトン単独又はγ−ブチロラ
   クトンにＮ−エチルホルムアミド，Ｎ−メチルホルムア
   ミド，ジメチルホルムアミドなどのアミド類、エチレン
   グリコールモノエチルエーテル，エチレングリコールモ
   ノメチルエーテル，ブチルセロソルブなどのエーテル類
   の中の１種又は２種以上を混合したものからなることを
   特徴とする特許請求の範囲第（１）項記載の電解コンデ
   ンサ用電解液。
3. （３）ボロジサリチル酸の塩がアンモニウム塩，アミン
   塩又は第四アンモニウム塩であることを特徴とする特許
   請求の範囲第（１）項又は第（２）項記載の電解コンデ
   ンサ用電解液。