JPH07320984A - 電解コンデンサ駆動用電解液 - Google Patents
電解コンデンサ駆動用電解液Info
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- JPH07320984A JPH07320984A JP9167095A JP9167095A JPH07320984A JP H07320984 A JPH07320984 A JP H07320984A JP 9167095 A JP9167095 A JP 9167095A JP 9167095 A JP9167095 A JP 9167095A JP H07320984 A JPH07320984 A JP H07320984A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 コンデンサ素子に含浸し電解コンデンサとし
て使用中での凝縮液による腐食断線不良を防止できる中
高圧用に適した電解コンデンサ駆動用電解液の提供。 【構成】 エチレングリコール及び／又はジエチレング
リコールを主体とする溶媒に有機カルボン酸のアンモニ
ウムを溶質として溶解し、かつ、ビスエチレングリコー
ルほう酸アンモニウム及び／又はそのアンモニウム塩を
全体の少なくとも５重量％を添加した電解コンデンサ駆
動用電解液、及びこの電解液に少なくとも０．５重量％
のニトロ化合物を添加した電解コンデンサ駆動用電解
液。
て使用中での凝縮液による腐食断線不良を防止できる中
高圧用に適した電解コンデンサ駆動用電解液の提供。 【構成】 エチレングリコール及び／又はジエチレング
リコールを主体とする溶媒に有機カルボン酸のアンモニ
ウムを溶質として溶解し、かつ、ビスエチレングリコー
ルほう酸アンモニウム及び／又はそのアンモニウム塩を
全体の少なくとも５重量％を添加した電解コンデンサ駆
動用電解液、及びこの電解液に少なくとも０．５重量％
のニトロ化合物を添加した電解コンデンサ駆動用電解
液。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、電解コンデンサ駆動用
電解液に関するもので、特に、中高圧級電解コンデンサ
の特性改善に関するものである。
電解液に関するもので、特に、中高圧級電解コンデンサ
の特性改善に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、中高圧級電解コンデンサの駆動用
電解液として、エチレングリコールを主溶媒とし、これ
に無機酸又はそのアンモニウム塩（ほう酸、ほう酸アン
モニウムなど）を溶解したものや、有機酸（セバシン
酸、アゼライン酸、安息香酸、１，６−デカンジカルボ
ン酸、１−メチル−１，７−ヘプタンジカルボン酸、
１，３−ジメチル−１，３，９−ノナントリカルボン酸
など）又はその塩を溶解したものが用いられていた。
電解液として、エチレングリコールを主溶媒とし、これ
に無機酸又はそのアンモニウム塩（ほう酸、ほう酸アン
モニウムなど）を溶解したものや、有機酸（セバシン
酸、アゼライン酸、安息香酸、１，６−デカンジカルボ
ン酸、１−メチル−１，７−ヘプタンジカルボン酸、
１，３−ジメチル−１，３，９−ノナントリカルボン酸
など）又はその塩を溶解したものが用いられていた。
【０００３】しかしながら、エチレングリコール／ほう
酸塩系の電解液は、比抵抗が高く、温度特性も劣り、か
つエチレングリコールとほう酸とのエステル化反応によ
り多量の水分を含有しているため、この水分は電極箔の
誘電体酸化皮膜を劣化させ、コンデンサの寿命を著しく
縮める欠点を有していた。
酸塩系の電解液は、比抵抗が高く、温度特性も劣り、か
つエチレングリコールとほう酸とのエステル化反応によ
り多量の水分を含有しているため、この水分は電極箔の
誘電体酸化皮膜を劣化させ、コンデンサの寿命を著しく
縮める欠点を有していた。
【０００４】また、エチレングリコールに有機酸又はそ
の塩を溶解した電解液は、コンデンサの使用中、コンデ
ンサにリプル電流が流れる過程で生ずるコンデンサ素子
の発熱によって駆動用電解液が蒸発する現象が起こる。
この蒸発によって発生するガスは、電解コンデンサを構
成する封口体内面に触れて液化し、薄いアンモニア又は
アミン溶液からなるアルカリ性の凝縮液となる。このア
ルカリ性の凝縮液が増加すると、封口体に固着している
陽極引出端子と陰極引出端子間が繋がって回路を形成
し、陽極引出端子及びこの陽極引出端子を固着している
アルミニウムからなるリベットを溶解するので、腐食や
腐食から断線に至る致命的な問題を誘発する欠点を有し
ていた。
の塩を溶解した電解液は、コンデンサの使用中、コンデ
ンサにリプル電流が流れる過程で生ずるコンデンサ素子
の発熱によって駆動用電解液が蒸発する現象が起こる。
この蒸発によって発生するガスは、電解コンデンサを構
成する封口体内面に触れて液化し、薄いアンモニア又は
アミン溶液からなるアルカリ性の凝縮液となる。このア
ルカリ性の凝縮液が増加すると、封口体に固着している
陽極引出端子と陰極引出端子間が繋がって回路を形成
し、陽極引出端子及びこの陽極引出端子を固着している
アルミニウムからなるリベットを溶解するので、腐食や
腐食から断線に至る致命的な問題を誘発する欠点を有し
ていた。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、エ
チレングリコール／有機カルボン酸塩系駆動用電解液で
は、凝縮液を介して陽・陰極間に回路を形成し、腐食や
断線に至る致命的な欠点を有していた。
チレングリコール／有機カルボン酸塩系駆動用電解液で
は、凝縮液を介して陽・陰極間に回路を形成し、腐食や
断線に至る致命的な欠点を有していた。
【０００６】本発明は、上記のような欠点を解決するた
めに成されたもので、凝縮液のアルカリ性を中性化して
化成性を向上させ、陽極引出端子と陰極引出端子間に凝
縮液による回路が形成されても陽極引出端子やリベット
の腐食発生の危険性を解消し、また、コンデンサの漏れ
電流によるガス発生を防止できる信頼性の高い中高圧用
に適した電解コンデンサ駆動用電解液を提供することを
目的とするものである。
めに成されたもので、凝縮液のアルカリ性を中性化して
化成性を向上させ、陽極引出端子と陰極引出端子間に凝
縮液による回路が形成されても陽極引出端子やリベット
の腐食発生の危険性を解消し、また、コンデンサの漏れ
電流によるガス発生を防止できる信頼性の高い中高圧用
に適した電解コンデンサ駆動用電解液を提供することを
目的とするものである。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明による電解コンデ
ンサ駆動用電解液は、請求項１記載の発明が、エチレン
グリコール及び／又はジエチレングリコールを主体とし
た溶媒に有機カルボン酸のアンモニウム塩を溶質として
溶解し、ビスエチレングリコールほう酸及び／又はその
アンモニウム塩を少なくとも５重量％添加したことを特
徴とする電解コンデンサ駆動用電解液であり、請求項２
に記載の発明は、前記請求項１の駆動用電解液に、少な
くとも０．５重量％のニトロ化合物を添加したことを特
徴とする電解コンデンサ駆動用電解液である。そして請
求項３の発明は、前記有機カルボン酸がセバシン酸、ア
ゼライン酸、安息香酸、１，６−デカンジカルボン酸、
１−メチル−１，７−ヘプタンジカルボン酸、１，３−
ジメチル−１，３，９−ノナントリカルボン酸の中の１
種又は２種以上の混合物からなることを特徴とする請求
項１又は請求項２記載の電解コンデンサ駆動用電解液、
請求項４の発明は、ニトロ化合物がニトロアセトアニリ
ド、ニトロアセトフェノン、ニトロアニリン、ニトロア
ニソール、ニトロフェネトール、ニトロ安息香酸、ニト
ロフェノールの中の１種又は２種以上の混合物からなる
ことを特徴とする請求項２又は請求項３記載の電解コン
デンサ駆動用電解液である。
ンサ駆動用電解液は、請求項１記載の発明が、エチレン
グリコール及び／又はジエチレングリコールを主体とし
た溶媒に有機カルボン酸のアンモニウム塩を溶質として
溶解し、ビスエチレングリコールほう酸及び／又はその
アンモニウム塩を少なくとも５重量％添加したことを特
徴とする電解コンデンサ駆動用電解液であり、請求項２
に記載の発明は、前記請求項１の駆動用電解液に、少な
くとも０．５重量％のニトロ化合物を添加したことを特
徴とする電解コンデンサ駆動用電解液である。そして請
求項３の発明は、前記有機カルボン酸がセバシン酸、ア
ゼライン酸、安息香酸、１，６−デカンジカルボン酸、
１−メチル−１，７−ヘプタンジカルボン酸、１，３−
ジメチル−１，３，９−ノナントリカルボン酸の中の１
種又は２種以上の混合物からなることを特徴とする請求
項１又は請求項２記載の電解コンデンサ駆動用電解液、
請求項４の発明は、ニトロ化合物がニトロアセトアニリ
ド、ニトロアセトフェノン、ニトロアニリン、ニトロア
ニソール、ニトロフェネトール、ニトロ安息香酸、ニト
ロフェノールの中の１種又は２種以上の混合物からなる
ことを特徴とする請求項２又は請求項３記載の電解コン
デンサ駆動用電解液である。
【０００８】なお、ビスエチレングリコールほう酸及び
／又はそのアンモニウム塩の添加量を少なくとも５重量
％とする理由は、ビスエチレングリコールほう酸及び／
又はそのアンモニウム塩の添加量が５重量％未満の場合
には、凝縮液の中性化が不十分で腐食・断線の危険性が
解消されないことに基づくものである。また、ニトロ化
合物の添加量を少なくとも０．５重量％とした理由は、
０．５重量％未満ではガスの発生を抑制する効果が小さ
いためである。
／又はそのアンモニウム塩の添加量を少なくとも５重量
％とする理由は、ビスエチレングリコールほう酸及び／
又はそのアンモニウム塩の添加量が５重量％未満の場合
には、凝縮液の中性化が不十分で腐食・断線の危険性が
解消されないことに基づくものである。また、ニトロ化
合物の添加量を少なくとも０．５重量％とした理由は、
０．５重量％未満ではガスの発生を抑制する効果が小さ
いためである。
【０００９】
【作用】以上のように構成してなる電解コンデンサ駆動
用電解液によれば、ビスエチレングリコールほう酸を添
加することによって、駆動用電解液から生ずる凝縮液を
中性化して化成性を向上せしめ、凝縮液同士が繋がって
陽極と陰極間で回路を形成しても化成が行われるだけ
で、陽極引出端子やリベットが溶解することはない。し
たがって、陽極引出端子及びリベットは、腐食や断線を
生じない。
用電解液によれば、ビスエチレングリコールほう酸を添
加することによって、駆動用電解液から生ずる凝縮液を
中性化して化成性を向上せしめ、凝縮液同士が繋がって
陽極と陰極間で回路を形成しても化成が行われるだけ
で、陽極引出端子やリベットが溶解することはない。し
たがって、陽極引出端子及びリベットは、腐食や断線を
生じない。
【００１０】さらに、ニトロ化合物を添加したことによ
って、コンデンサの漏れ電流によって駆動用電解液から
のガス発生を抑制できることを特徴とするものである。
って、コンデンサの漏れ電流によって駆動用電解液から
のガス発生を抑制できることを特徴とするものである。
【００１１】したがって、ビスエチレングリコールほう
酸の添加で陽極引出端子及びリベットの腐食や断線を防
止し、ニトロ化合物でガス発生を抑制して防爆弁動作や
コンデンサのパンク事故などを防止できることによっ
て、腐食、断線、防爆弁動作、パンクなどを生じない電
解コンデンサを提供できるのである。
酸の添加で陽極引出端子及びリベットの腐食や断線を防
止し、ニトロ化合物でガス発生を抑制して防爆弁動作や
コンデンサのパンク事故などを防止できることによっ
て、腐食、断線、防爆弁動作、パンクなどを生じない電
解コンデンサを提供できるのである。
【００１２】
【実施例】以下、本発明に係る電解コンデンサ駆動用電
解液の実施例について説明する。すなわち、前記のよう
な組成からなる本発明になる電解コンデンサ駆動用電解
液では、ビスエチレングリコールほう酸及び／又はその
アンモニウム塩は、エチレングリコールとほう酸とを加
熱反応させ発生した水分を除去したものであるから、ビ
スエチレングリコールほう酸及び／又はそのアンモニウ
ム塩をエチレングリコールに溶解しても、エステル化反
応や反応水を生ずることはない。したがって、このよう
なビスエチレングリコールほう酸及び／又はそのアンモ
ニウム塩を使用した駆動用電解液をコンデンサ素子に含
浸した場合、電極箔の誘電体酸化被膜が劣化することは
なくなり、コンデンサ寿命を短縮させていた要因は解消
される。さらに、コンデンサ使用中にコンデンサ素子の
発熱→駆動用電解液の蒸発→凝縮液が封口体内面へ付着
するという経緯を辿っても、凝縮液の成分は、蒸発しな
い溶質としての有機カルボン酸を除いた溶媒、アンモニ
ウム、水分、ほう酸の混合溶液で中性に近い特性を有す
るものなので、凝縮液の化成性が向上し、凝縮液同士が
繋がって陽極・陰極間に回路が形成された場合でも、陽
極引出端子の腐食や断線に至ることがない優れた効果を
発揮する。
解液の実施例について説明する。すなわち、前記のよう
な組成からなる本発明になる電解コンデンサ駆動用電解
液では、ビスエチレングリコールほう酸及び／又はその
アンモニウム塩は、エチレングリコールとほう酸とを加
熱反応させ発生した水分を除去したものであるから、ビ
スエチレングリコールほう酸及び／又はそのアンモニウ
ム塩をエチレングリコールに溶解しても、エステル化反
応や反応水を生ずることはない。したがって、このよう
なビスエチレングリコールほう酸及び／又はそのアンモ
ニウム塩を使用した駆動用電解液をコンデンサ素子に含
浸した場合、電極箔の誘電体酸化被膜が劣化することは
なくなり、コンデンサ寿命を短縮させていた要因は解消
される。さらに、コンデンサ使用中にコンデンサ素子の
発熱→駆動用電解液の蒸発→凝縮液が封口体内面へ付着
するという経緯を辿っても、凝縮液の成分は、蒸発しな
い溶質としての有機カルボン酸を除いた溶媒、アンモニ
ウム、水分、ほう酸の混合溶液で中性に近い特性を有す
るものなので、凝縮液の化成性が向上し、凝縮液同士が
繋がって陽極・陰極間に回路が形成された場合でも、陽
極引出端子の腐食や断線に至ることがない優れた効果を
発揮する。
【００１３】次に、本発明に基づく実施例、参考例、及
び従来例の特性比較について述べる。すなわち、実施例
Ａでは、請求項１に記載したエチレングリコール及び／
又はジエチレングリコールを主体とした溶媒に有機カル
ボン酸のアンモニウム塩を溶質として溶解し、ビスエチ
レングリコールほう酸及び／又はそのアンモニウム塩を
少なくとも５重量％添加したことを特徴とする電解コン
デンサ駆動用電解液について、また実施例Ｂでは、請求
項１に記載した電解コンデンサ駆動用電解液に、少なく
とも０．５重量％のニトロ化合物を添加したことを特徴
とする請求項２に記載した電解コンデンサ駆動用電解液
について述べる。
び従来例の特性比較について述べる。すなわち、実施例
Ａでは、請求項１に記載したエチレングリコール及び／
又はジエチレングリコールを主体とした溶媒に有機カル
ボン酸のアンモニウム塩を溶質として溶解し、ビスエチ
レングリコールほう酸及び／又はそのアンモニウム塩を
少なくとも５重量％添加したことを特徴とする電解コン
デンサ駆動用電解液について、また実施例Ｂでは、請求
項１に記載した電解コンデンサ駆動用電解液に、少なく
とも０．５重量％のニトロ化合物を添加したことを特徴
とする請求項２に記載した電解コンデンサ駆動用電解液
について述べる。
【００１４】実施例Ａ 表１に示した組成からなる実施例１〜１１、参考例１、
及び従来例１〜６の駆動用電解液を使用して製作した定
格４００Ｖ−１５０μＦのアルミニウム電解コンデンサ
各１０個を試料として、そのｔａｎδ及び漏れ電流初期
特性と、１０５℃中で５０Ｈｚ、３．３Ａ／個のリプル
電流を流して行った高温負荷試験１０００時間後の静電
容量変化率、ｔａｎδ及び漏れ電流特性と腐食発生状況
を比較した結果は、表２に示す通りであった。なお、こ
れらの数値はいずれも平均値である。
及び従来例１〜６の駆動用電解液を使用して製作した定
格４００Ｖ−１５０μＦのアルミニウム電解コンデンサ
各１０個を試料として、そのｔａｎδ及び漏れ電流初期
特性と、１０５℃中で５０Ｈｚ、３．３Ａ／個のリプル
電流を流して行った高温負荷試験１０００時間後の静電
容量変化率、ｔａｎδ及び漏れ電流特性と腐食発生状況
を比較した結果は、表２に示す通りであった。なお、こ
れらの数値はいずれも平均値である。
【００１５】
【表１】
【００１６】
【表２】
【００１７】表２から従来例１〜６及び参考例１は、高
温負荷試験において静電容量変化率、ｔａｎδ変化、漏
れ電流変化が大きく、かつ腐食が発生して使用不可能と
なったのに対して、実施例１〜１１のものは、高温負荷
試験後における静電容量変化率、ｔａｎδ変化、漏れ電
流変化も小さく、また、腐食発生も皆無であり、本発明
の顕著な効果を実証した。
温負荷試験において静電容量変化率、ｔａｎδ変化、漏
れ電流変化が大きく、かつ腐食が発生して使用不可能と
なったのに対して、実施例１〜１１のものは、高温負荷
試験後における静電容量変化率、ｔａｎδ変化、漏れ電
流変化も小さく、また、腐食発生も皆無であり、本発明
の顕著な効果を実証した。
【００１８】実施例Ｂ 表３に示した組成からなる実施例１２〜２２、参考例
２、及び従来例７〜１２の駆動用電解液を使用して製作
した定格４００Ｖ−１５０μＦのアルミニウム電解コン
デンサ各１０個を試料として、実施例１と同様の測定、
試験を行った結果を表４に示す。なお、これらの数値は
いずれも平均値である。
２、及び従来例７〜１２の駆動用電解液を使用して製作
した定格４００Ｖ−１５０μＦのアルミニウム電解コン
デンサ各１０個を試料として、実施例１と同様の測定、
試験を行った結果を表４に示す。なお、これらの数値は
いずれも平均値である。
【００１９】
【表３】
【００２０】
【表４】
【００２１】この表４から従来例７〜１２は、高温負荷
試験において静電容量変化率、ｔａｎδ、漏れ電流変化
が大きく、腐食が発生して実用できない。参考例２で
は、ビスエチレングリコールほう酸アンモニウムの添加
量が少ないために、高温負荷試験後の静電容量変化率や
漏れ電流値が大きくなり、また、参考例３でも、パラニ
トロフェノールの添加量が０．３重量％と少ないため
に、ｔａｎδが大きくなっているほか、コンデンサ内部
でのガス発生を抑制できないので、防爆弁やケースの膨
れが認められた。
試験において静電容量変化率、ｔａｎδ、漏れ電流変化
が大きく、腐食が発生して実用できない。参考例２で
は、ビスエチレングリコールほう酸アンモニウムの添加
量が少ないために、高温負荷試験後の静電容量変化率や
漏れ電流値が大きくなり、また、参考例３でも、パラニ
トロフェノールの添加量が０．３重量％と少ないため
に、ｔａｎδが大きくなっているほか、コンデンサ内部
でのガス発生を抑制できないので、防爆弁やケースの膨
れが認められた。
【００２２】これに対し、実施例１２〜２２では、高温
負荷試験後における静電容量変化率、ｔａｎδ変化、漏
れ電流値も小さく、また、腐食発生も皆無であり、本発
明の顕著な作用効果を認めることができる。
負荷試験後における静電容量変化率、ｔａｎδ変化、漏
れ電流値も小さく、また、腐食発生も皆無であり、本発
明の顕著な作用効果を認めることができる。
【００２３】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の電解コンデ
ンサ用駆動用電解液は、腐食断線不良を防止でき、高温
でも安定な長寿命の中高圧用電解コンデンサ提供に寄与
できる電解コンデンサ駆動用電解液を得ることができ
る。
ンサ用駆動用電解液は、腐食断線不良を防止でき、高温
でも安定な長寿命の中高圧用電解コンデンサ提供に寄与
できる電解コンデンサ駆動用電解液を得ることができ
る。
Claims (4)
- 【請求項１】 エチレングリコール及び／又はジエチレ
ングリコールを主体とした溶媒に有機カルボン酸のアン
モニウム塩を溶質として溶解し、ビスエチレングリコー
ルほう酸及び／又はそのアンモニウム塩を少なくとも５
重量％添加したことを特徴とする電解コンデンサ駆動用
電解液。 - 【請求項２】 エチレングリコール及び／又はジエチレ
ングリコールを主体とした溶媒に有機カルボン酸のアン
モニウム塩を溶質として溶解し、ビスエチレングリコー
ルほう酸及び／又はそのアンモニウム塩を少なくとも５
重量％添加した電解コンデンサ駆動用電解液に、ニトロ
化合物を少なくとも０．５重量％添加したことを特徴と
する電解コンデンサ駆動用電解液。 - 【請求項３】 有機カルボン酸がセバシン酸、アゼライ
ン酸、安息香酸、１，６−デカンジカルボン酸、１−メ
チル−１，７−ヘプタンジカルボン酸、１，３−ジメチ
ル−１，３，９−ノナントリカルボン酸の中の１種又は
２種以上の混合物からなることを特徴とする請求項１又
は請求項２記載の電解コンデンサ駆動用電解液。 - 【請求項４】 ニトロ化合物がニトロアセトアニリド、
ニトロアセトフェノン、ニトロアニリン、ニトロアニソ
ール、ニトロフェネトール、ニトロ安息香酸、ニトロフ
ェノールの中の１種又は２種以上の混合物からなること
を特徴とする請求項１又は請求項２又は請求項３記載の
電解コンデンサ駆動用電解液。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9167095A JPH07320984A (ja) | 1994-03-31 | 1995-03-23 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6-87713 | 1994-03-31 | ||
| JP8771394 | 1994-03-31 | ||
| JP9167095A JPH07320984A (ja) | 1994-03-31 | 1995-03-23 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07320984A true JPH07320984A (ja) | 1995-12-08 |
Family
ID=26428962
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9167095A Pending JPH07320984A (ja) | 1994-03-31 | 1995-03-23 | 電解コンデンサ駆動用電解液 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07320984A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6338806B1 (en) * | 1998-08-31 | 2002-01-15 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Electrolytic capacitor and driving electrolyte thereof |
| JP2014072465A (ja) * | 2012-09-29 | 2014-04-21 | Nippon Chemicon Corp | 電解コンデンサ用電解液及び電解コンデンサ |
-
1995
- 1995-03-23 JP JP9167095A patent/JPH07320984A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6338806B1 (en) * | 1998-08-31 | 2002-01-15 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Electrolytic capacitor and driving electrolyte thereof |
| JP2014072465A (ja) * | 2012-09-29 | 2014-04-21 | Nippon Chemicon Corp | 電解コンデンサ用電解液及び電解コンデンサ |
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