JP6187740B2 - アルミニウム電解コンデンサの製造方法 - Google Patents

アルミニウム電解コンデンサの製造方法 Download PDF

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本発明は、アルミニウム電解コンデンサの製造方法に関し、さらに詳しく言えば、室温で直流14Vの逆方向電圧印加時においても大きな特性変化、外観異常を起こさない、特に車載用として好適な有極性のアルミニウム電解コンデンサの製造方法に関するものである。
アルミニウム電解コンデンサを作製するにあたっては、まず、図2(a)に示すように、耐圧皮膜(酸化皮膜)が形成されたアルミニウム材からなる陽極箔2と、耐圧皮膜を有しない対極としてのアルミニウム材からなる陰極箔3とを、セパレータ4,4を介して渦巻き状に巻回してコンデンサ素子1を得る。
そして、コンデンサ素子1に電解液を含浸し、図2(b)に示すように、コンデンサ素子1を有底円筒状の外装ケース(アルミケース)5内に収納し、外装ケース5の開口部をゴム材等からなる封口部材6にて封止し、陽極箔2に接続されている陽極リード端子2aと、陰極箔3に接続されている陰極リード端子3aとを封口部材6を貫通して外部に引き出し、その後、外装ケース5に絶縁スリーブ7を被せて、最終製品としてのアルミニウム電解コンデンサを得る(例えば、特許文献1,2参照)。
このようなアルミニウム電解コンデンサは、化成によって陽極箔2に形成された耐圧皮膜が整流性を持つことから有極性であり、陰極箔3には耐圧を持たせるような化成処理を行っていないため、陰極箔3は本質的に耐圧がない。
ところで、車載用バッテリーのうち、例えばRタイプとLタイプとでは正極(+)端子と負極(−)端子の位置が逆になっており、正・負の極性が紛らわしいが、そうでない場合においても、作業者の接続ミス((+)と(−)の逆接続)により、車載用途のアルミニウム電解コンデンサには、逆方向電圧が印加されることがあり得る。
この逆接続は、車載用途のアルミニウム電解コンデンサに重要な問題を引き起こす。例えば、アルミニウム電解コンデンサに直流14Vの電圧を逆方向に印加すると、コンデンサ内部に存在する水分が電気分解され、これによって発生した酸素と陰極箔が反応して陰極箔の表面に酸化皮膜が形成され、コンデンサの特性(容量やtanδ)が劣化する。
そればかりでなく、コンデンサの特性劣化が甚だしい場合には、逆電流による発熱に伴いコンデンサが熱暴走し、また、コンデンサ内部で発生したガスにより破裂が起こり、車載電装回路が機能不全に陥る最悪の事態となる。
陽極箔と陰極箔の双方に耐圧皮膜(酸化皮膜)を備えるバイポーラ(両極性)のアルミニウム電解コンデンサであれば、上記したような逆接続による問題は殆ど生じない。
しかしながら、バイポーラ型のアルミニウム電解コンデンサは、サイズが現行品の有極性アルミニウム電解コンデンサよりも大きく、また、そのコンデンサの特性も異なることから、有極性コンデンサの代替としてそのまま既存の車載電装回路に適用することができない。また、大幅なコストアップにもなる。
特開平10−32146号公報(段落0002参照) 特開平11−26317号公報(段落0002参照)
したがって、本発明の課題は、有極性でありながら、直流−14Vの逆電圧が印加されたとしても異常な特性変化および外観異常が生じないようにした車載用途のアルミニウム電解コンデンサを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、耐圧皮膜が形成されたアルミニウム材からなる陽極箔と、耐圧皮膜を有しないアルミニウム材からなる陰極箔とをセパレータを介して巻回してなるコンデンサ素子に非水系の電解液を含浸させて有底筒状の外装ケース内に収納し、上記外装ケースの開口部を封口部材にて封止し、上記陽極箔に接続されている陽極リード端子と上記陰極箔に接続されている陰極リード端子とを上記封口部材を貫通して引き出したのち、上記外装ケースの開口部が上記封口部材にて封止されている状態で行われる製造工程でのエージング処理として、上記コンデンサ素子に正方向に直流電圧を印加して上記陽極箔や上記陰極箔の未化成部分に酸化皮膜を形成して製品化された、自動車のバッテリーを電源とする車載電装回路に用いられる有極性のアルミニウム電解コンデンサを直流14Vまでの逆方向電圧印加に耐えられるようにするため、
さらに製品化後にもエージング処理を行い、上記製品化後のエージング処理時には、上記陽極リード端子と上記陰極リード端子とを介して上記コンデンサ素子に当該アルミニウム電解コンデンサの定格電圧よりも5〜9V高い直流電圧を正方向に少なくとも40分間印加して上記外装ケース内における上記電解液中に含まれる水分を0.05〜0.5wt%の範囲内とすることを特徴としている。
また、上記電解液がγ−ブチロラクトンを主溶媒とするフタル酸アミジン塩系電解液であることが好ましい。
本発明によるアルミニウム電解コンデンサは、室温で300時間放置後における直流14Vの逆方向電圧10分間印加後の容量変化率が−0.42%以下の特性を有する。
また、本発明によるアルミニウム電解コンデンサは、室温で3000時間放置後における直流14Vの逆方向電圧10分間印加後の容量変化率が−0.60%以下の特性を有する。
また、本発明によるアルミニウム電解コンデンサは、定格35V1000μFで、上記電解液が125℃高温長寿命低インピーダンス用電解液であり、上記セパレータに密度が0.3g/cm で、厚みが50μmである高強度低密度二重セパレータが用いられる。
有極性のアルミニウム電解コンデンサにおいて、逆方向電圧印加時には、電解液中に存在する水分の電気分解により、電極反応として、陰極箔側では皮膜形成反応、陽極側では水素ガス発生反応が進行するが、本発明によれば、製品中の電解液に含まれる水分を0.05〜0.5wt%の範囲内と減らしたしたことにより、逆方向電圧印加時の電極反応が律速され、反応電流(逆電流)が小さくなることから、コンデンサの容量変化が小さく、発熱もなく、ガス発生も少なくなりコンデンサの内圧が上昇せず、外観異常も発生しないアルミニウム電解コンデンサが得られる。
また、本発明によるアルミニウム電解コンデンサは、現行品とサイズも同じで、かつ、現行品と同等の特性および信頼性を維持しつつ、特に車載用途として−14Vの逆電圧に耐えられる仕様であることから、既存の車載電装回路を設計変更することなく搭載することができ、工業的にきわめて高い価値を有する。
試作製品の逆電圧印加試験結果を示すグラフ。 (a)箔巻回型コンデンサ素子を一部分解して示す模式的な斜視図、(b)最終製品としてのアルミニウム電解コンデンサを示す断面図。
次に、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。なお、アルミニウム電解コンデンサの構成要素の参照符号については、図2に記載の参照符号を援用する。
本発明のアルミニウム電解コンデンサは車載用途であるが、先の図2で説明したのと同じく、基本的な構成として、陽極箔2、陰極箔3、セパレータ4、外装ケース(アルミケース)5、封口部材6および駆動用の電解液を備える。
陽極箔2には、例えば箔容量が16.0〜18.6μF/cmの範囲内で、表面に耐圧皮膜(酸化皮膜)を有するアルミニウム材が用いられる。この実施形態では、耐圧皮膜を形成する化成電圧を65.5V以上としている。
陰極箔3には、箔表面に異種金属がほとんど存在しない純度99.8%のアルミニウム材が好ましく採用される。なお、箔表面に銅が存在している銅合金アルミニウム箔を使用すると、銅の溶解反応とアルミニウム箔の皮膜形成反応のうち、銅の溶解反応の活性化エネルギーが低いと、逆電応答電流が流れやすくなることが想定されるため、銅合金アルミニウム箔は好ましくない。
なお、陽極箔2と陰極箔3には、陽極リード端子2aと陰極リード端子3aがかしめ等により取り付けられるが、これらリード端子2a,3aは、羽子板状に形成されたアルミニウム材からなるタブ端子の丸棒部分にCP線(銅被覆鋼線)が溶接されたものが用いられてよい。
セパレータ4には、従来と同様の素材が用いられてよいが、製品のインピーダンス特性およびこの実施形態での定格35Vの作動電圧を考慮して、密度が0.3g/cmで、厚みが50μmである高強度低密度二重セパレータを用いることが好ましい。
この実施形態においても、図2(a)に示されているように、陽極箔2と陰極箔3とを、それらの間にセパレータ4を挟んで渦巻き状に巻回してなるコンデンサ素子1に駆動用の電解液が含浸されるが、この実施形態では、γ−ブチロラクトン、スルホラン、エチレングリコールの有機溶媒を含み、これにフタル酸アミジン塩を加えた非水系の125℃高温長寿命低インピーダンス電解液を使用する。
車載用途として要求される125℃の高温を保証するうえで、酸は熱安定性の高い芳香族のカルボン酸であるフタル酸が最も好ましい。安息香酸も耐熱性が高いが、所望とする電導度が得られない。塩基はアミジンの中でも、最も溶解度が高いテトラメチルイミダゾリウムが最適である。
なお、水分を50%含むエチレングリコール溶媒のアジピン酸アンモニウム塩電解液では、逆電圧印加時直後に100mA以上の電流が流れて発熱するおそれがある。このように、水分が潤沢に存在すると、陰極化成電流が大きく流れることになる。これに対して、非水系のフタル酸アミン塩によれば、アミジン塩と同等の逆電圧特性となるため、本発明においては、水系の電解液を使用することは排除される。
この実施形態においても、電解液を含浸したコンデンサ素子1を、図2(b)に示すように、有底円筒状の外装ケース(アルミケース)5内に収納し、外装ケース5の開口部をゴム材等からなる封口部材6にて封止し、陽極箔2に接続されている陽極リード端子2aと、陰極箔3に接続されている陰極リード端子3aとを封口部材6を貫通して外部に引き出し、好ましくは外装ケース5に絶縁スリーブ7を被せて完成品(最終製品)としてのアルミニウム電解コンデンサを得る。
なお、コンデンサ素子1を外装ケース5内に収納したのちに電解液を含浸するようにしてもよい。また、封口部材6は一対のリード端子挿通孔を有し、各リード端子2a,3aが挿通された状態で外装ケース5の開口部に配置され、かしめ等により強固に取り付けられる。
本発明では、車載バッテリーの逆接続による直流14Vまでの逆電圧印加に耐えられるようにするため、完成品状態における電解液中に含まれる水分を0.05〜0.5wt%の範囲内とする。
電解液は、コンデンサの特性を左右する重要な要素であるが、水分を全く含んでいないと、製造工程で行われるエージング工程において、陽極箔のスリット面や、陽極箔のリード端子かしめ部の未化成部分に酸化皮膜を形成することができない。なお、この製造工程でのエージングは、上記した未化成部分に酸化皮膜を形成するため、通常、電解液含浸後に85℃以上の温度で、正方向に電圧を印加して行われるが、製品の漏れ電流以内に電流が絞れるまで、少なくとも40分以上は電圧を印加する。
このことから、電解液中にはある程度の水分が含まれるが、酸化皮膜形成に必要な水分量は、例えば定格35V1000μF,外径12.5mm,軸長25mmの製品では1mg以下であり、電解液中の水分量の5wt%程度のわずかな量でしかない。したがって、電解液中に含まれる水分が0.05〜0.5wt%であっても問題はない。
現行品(例として、出願人製のRKDシリーズの定格35V1000μFのアルミニウム電解コンデンサ)内の電解液を分析したところ、その水分構成は、当初から電解液自体に含まれている水分が0.5wt%,コンデンサ素子保有の水分が1.0wt%,電解液含浸から封口までの工程中に吸湿される工程吸湿水分が1.1wt%で、合計2.6wt%であるとの知見を得た。
このうち、工程吸湿水分は、湿度の低い例えば露点−30〜−55度のドライボックス内で、電解液含浸から封口までの工程を行うことにより少なくすることができる。なお、セパレータには、その重量の約7%の水分が含まれているが、セパレータ内の水分はコンデンサ素子の乾燥工程(例えば、85℃,1時間の熱風乾燥)で殆ど除去できる。
また、上記したように製造工程でエージング処理が行われるが、製品化したのちに、正方向電圧を印加してエージング処理を行えば、酸化皮膜の修復や、未化成部分の酸化皮膜形成に水分が消費されるため、その分、電解液中の水分をより減らすことができる。したがって、製品化後においても、エージング処理を行うことが好ましい。
逆電圧印加後の特性変化を小さくするうえで、製品化後のエージング電圧は高い方が好ましいが、あまり高くすると短絡する危険性があるので、定格35Vの場合、最大で44V程度とするのがよい。また、エージング時間も長く例えば1時間程度が好ましいが、少なくとも40分は必要である。
直流14Vの逆電圧印加対策としては、電解液中の水分を0.05wt%よりも低くしてもよいが、そうすると、エージング処理での酸化皮膜の形成や修復、未化成部分の酸化皮膜形成反応に長時間を要し、これが製造工程の律速(ボトルネック)になるため、生産性の点で好ましくない。
水分含有率(いずれもwt%)が0.20%,0.50%,1.00%,1.50%,3.0%のγ−ブチロラクトンを溶媒とするフタル酸アミジン塩系電解液(以下、単に「電解液」という)を5種類用意した。
定格35V1000μF(外径12.5mm,軸長25mm)のコンデンサ素子(5個)を、85℃の熱風乾燥機中で1時間放置して水分を除去したのち、湿度コントロールされたグローブボックス(露点−30〜−55度のドライボックス)内で、各コンデンサ素子に上記水分含有率の異なる電解液を含浸し、組立・封口を行ったのち、グローブボックスから取り出して、製品化のエージング処理として、85℃の雰囲気中で直流40Vの正方向電圧を1時間加えて、5個の試料(アルミニウム電解コンデンサ)を作製した。
そして、各試料を室温で300時間放置したのち、直流14Vの逆電圧(−14V)を1サイクルを1分として10サイクル(合計10分間)印加し、試料に流れる逆電流を測定した。その1サイクルごとに測定した逆電流値(mA)、発熱の有無、10サイクル後の容量変化率を次表の表1に示す。また、各試料に流れた逆電流の推移を図1に示す。
これによると、電解液の水分含有率が3%の場合には、逆電流が20.5→90(mA)へと大幅に増加し、また、発熱もあり、容量変化率も−4.2%と大きい。
電解液の水分含有率が1.00%,1.50%では、逆電流の増加率が3%の場合よりも低いものの、ともに発熱が見られ、また、容量変化率についても、電解液の水分含有率が1.00%で、容量変化率−1.20%、電解液の水分含有率が1.50%で、容量変化率−1.80%であり、直流14Vの逆電圧印加対策品としては不十分である。
これに対して、電解液の水分含有率が0.50%の場合には、逆電流が11.1→8.6(mA)へと減少しており、発熱もなく、容量変化率も−0.42%と小さく抑えられており、直流14Vの逆電圧印加対策品として通用する。
また、電解液の水分含有率をより少なくした0.20%の場合も同様に、逆電流が8.4→6.8(mA)へと減少しており、発熱もなく、しかも容量変化率は0.00%、すなわち容量は変化がなく、直流14Vの逆電圧印加対策品としてきわめて良好な結果が得られた。
このように、電解液の水分含有率0.20%で、発熱がなく容量変化率0.00%が達成されているので、電解液の水分含有率を0.20%よりさらに少なくすることは余り意味がないが、0.05%よりも少なくすると、上記したように、エージング処理に長時間を要することになるため、水分含有率の下限値は0.05%であることが好ましい。
次に、別の試験として、水分含有率が0.20%〜3.0%の電解液による同じ試料を5個作製し、室温で3000時間(125日)放置したのちに、同じく直流14Vの逆電圧を1サイクルを1分として10サイクル(合計10分間)印加し、10サイクル後の容量変化率を算出し、また、外観検査を行った。その結果を次表の表2に示す。
この別の試験では、電解液の水分含有率が1.50%,3.00%では、ともに破裂が起こり、最悪の結果となっている。また、電解液の水分含有率が1.00%の場合には、破裂にまでは至らないものの、封口ゴムに膨れが発生し、容量変化率も−6%であり、製品として使用できない状態になった。
これに対して、電解液の水分含有率が0.50%の場合には、容量変化率が−0.60%で、300時間試験での容量変化率−0.42%よりも若干大きくなっているが、外観には異常がなく、直流14Vの逆電圧印加対策品として通用する。
また、電解液の水分含有率をより少なくした0.20%の場合には、容量変化率は0.00%、すなわち容量は変化がなく、外観にも異常がなく、直流14Vの逆電圧印加対策品としてきわめて良好な結果が得られた。
1 コンデンサ素子
2 陽極箔
2a 陽極リード端子
3 陰極箔
3a 陰極リード端子
4 セパレータ
5 外装ケース(アルミケース)
6 封口部材(封口ゴム)

Claims (5)

  1. 耐圧皮膜が形成されたアルミニウム材からなる陽極箔と、耐圧皮膜を有しないアルミニウム材からなる陰極箔とをセパレータを介して巻回してなるコンデンサ素子に非水系の電解液を含浸させて有底筒状の外装ケース内に収納し、上記外装ケースの開口部を封口部材にて封止し、上記陽極箔に接続されている陽極リード端子と上記陰極箔に接続されている陰極リード端子とを上記封口部材を貫通して引き出したのち、上記外装ケースの開口部が上記封口部材にて封止されている状態で行われる製造工程でのエージング処理として、上記コンデンサ素子に正方向に直流電圧を印加して上記陽極箔や上記陰極箔の未化成部分に酸化皮膜を形成して製品化された、自動車のバッテリーを電源とする車載電装回路に用いられる有極性のアルミニウム電解コンデンサを直流14Vまでの逆方向電圧印加に耐えられるようにするため、
    さらに製品化後にもエージング処理を行い、上記製品化後のエージング処理時には、上記陽極リード端子と上記陰極リード端子とを介して上記コンデンサ素子に当該アルミニウム電解コンデンサの定格電圧よりも5〜9V高い直流電圧を正方向に少なくとも40分間印加して上記外装ケース内における上記電解液中に含まれる水分を0.05〜0.5wt%の範囲内とすることを特徴とするアルミニウム電解コンデンサの製造方法。
  2. 上記電解液がγ−ブチロラクトンを主溶媒とするフタル酸アミジン塩系電解液であることを特徴とする請求項1に記載のアルミニウム電解コンデンサの製造方法。
  3. 室温で300時間放置後における直流14Vの逆方向電圧10分間印加後の容量変化率が−0.42%以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のアルミニウム電解コンデンサの製造方法。
  4. 室温で3000時間放置後における直流14Vの逆方向電圧10分間印加後の容量変化率が−0.60%以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のアルミニウム電解コンデンサの製造方法。
  5. 定格35V1000μFで、上記電解液が125℃高温長寿命低インピーダンス用電解液であり、上記セパレータに密度が0.3g/cm で、厚みが50μmである高強度低密度二重セパレータが用いられることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のアルミニウム電解コンデンサの製造方法。
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