JP2561323B2 - 電解コンデンサの駆動用電解液 - Google Patents
電解コンデンサの駆動用電解液Info
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- JP2561323B2 JP2561323B2 JP63173117A JP17311788A JP2561323B2 JP 2561323 B2 JP2561323 B2 JP 2561323B2 JP 63173117 A JP63173117 A JP 63173117A JP 17311788 A JP17311788 A JP 17311788A JP 2561323 B2 JP2561323 B2 JP 2561323B2
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- Japan
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- electrolytic solution
- electrolytic
- acid
- leakage current
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- Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、電解コンデンサをハロゲン化炭化水素で洗
浄した場合にコンデンサ内部にハロゲン化炭化水素が透
過して生ずるコンデンサ素子の腐食を防止し、かつ低漏
れ電流特性を有する電解コンデンサの駆動用電解液(以
下電解液という)に関するものである。
浄した場合にコンデンサ内部にハロゲン化炭化水素が透
過して生ずるコンデンサ素子の腐食を防止し、かつ低漏
れ電流特性を有する電解コンデンサの駆動用電解液(以
下電解液という)に関するものである。
従来の技術 従来より低漏れ電流用アルミニウム電解コンデンサの
電解液として、エチレグリコールを主溶媒とし、アジピ
ン酸、セバシン酸などの有機酸あるいはその塩を溶解し
てなる電解液が使用されている。またアルミニウム電解
コンデンサの電解液では、ハロゲン化炭化水素による腐
食防止を目的としてニトロフェノールあるいはニトロ安
息香酸を添加したものが用いられていた。
電解液として、エチレグリコールを主溶媒とし、アジピ
ン酸、セバシン酸などの有機酸あるいはその塩を溶解し
てなる電解液が使用されている。またアルミニウム電解
コンデンサの電解液では、ハロゲン化炭化水素による腐
食防止を目的としてニトロフェノールあるいはニトロ安
息香酸を添加したものが用いられていた。
発明が解決しようとする問題点 アルミニウム電解コンデンサに対しては、洗浄工程
や、印刷基板へ取着する時に用いるハンダフラックスの
除去工程で、洗浄剤として使用されるハロゲン化炭化水
素への浸漬あるいは蒸気浴などによって、このハロゲン
化炭化水素がゴム栓を透過してコンデンサ内に侵入し、
分解して塩素イオンを生成し、この塩素イオンによって
コンデンサ素子を腐食させることがあった。そこで、ハ
ロゲン化炭化水素による腐食防止を目的としてニトロフ
ェノールあるいはニトロ安息香酸を添加した電解液が用
いられていたが、それらの添加は漏れ電流特性の低下を
もたらすため低漏れ電流用アルミニウム電解コンデンサ
の電解液にニトロフェノールあるいはニトロ安息香酸を
添加することはできなかった。
や、印刷基板へ取着する時に用いるハンダフラックスの
除去工程で、洗浄剤として使用されるハロゲン化炭化水
素への浸漬あるいは蒸気浴などによって、このハロゲン
化炭化水素がゴム栓を透過してコンデンサ内に侵入し、
分解して塩素イオンを生成し、この塩素イオンによって
コンデンサ素子を腐食させることがあった。そこで、ハ
ロゲン化炭化水素による腐食防止を目的としてニトロフ
ェノールあるいはニトロ安息香酸を添加した電解液が用
いられていたが、それらの添加は漏れ電流特性の低下を
もたらすため低漏れ電流用アルミニウム電解コンデンサ
の電解液にニトロフェノールあるいはニトロ安息香酸を
添加することはできなかった。
そこで、低漏れ電流用アルミニウム電解コンデンサを
洗浄する場合には、封口部に樹脂を塗布する対策が行わ
れていたが、コスト高となるなどの問題を有していた。
洗浄する場合には、封口部に樹脂を塗布する対策が行わ
れていたが、コスト高となるなどの問題を有していた。
問題点を解決するための手段 本発明は、上述の問題点を解決するもので、従来の電
解液から得られる優れた特性を損なうことなく、低漏れ
電流用アルミニウム電解コンデンサにも樹脂を塗布する
ことなく、洗浄工程を取り入れることが可能な電解液を
提供するものである。
解液から得られる優れた特性を損なうことなく、低漏れ
電流用アルミニウム電解コンデンサにも樹脂を塗布する
ことなく、洗浄工程を取り入れることが可能な電解液を
提供するものである。
すなわち、エチレングリコールを主溶媒とし、有機酸
あるいはその塩を溶解してなる電解液にメトキシニトロ
安息香酸、ニトロベンズアルデヒドの内1種以上添加し
て溶解したことを特徴とする電解液である。
あるいはその塩を溶解してなる電解液にメトキシニトロ
安息香酸、ニトロベンズアルデヒドの内1種以上添加し
て溶解したことを特徴とする電解液である。
なお、上記メトキシニトロ安息香酸は、2−メトキシ
−3−ニトロ安息香酸、2−メトキシ−6−ニトロ安息
香酸、3−メトキシ−2−ニトロ安息香酸、3−メトキ
シ−4−ニトロ安息香酸、4−メトキシ−3−ニトロ安
息香酸、5−メトキシ−2−ニトロ安息香酸であり、上
記ニトロベンズアルデヒドは、p−ニトロベンズアルデ
ヒド、m−ニトロベンズアルデヒド、o−ニトロベンズ
アルデヒドであることを特徴とする電解液である。
−3−ニトロ安息香酸、2−メトキシ−6−ニトロ安息
香酸、3−メトキシ−2−ニトロ安息香酸、3−メトキ
シ−4−ニトロ安息香酸、4−メトキシ−3−ニトロ安
息香酸、5−メトキシ−2−ニトロ安息香酸であり、上
記ニトロベンズアルデヒドは、p−ニトロベンズアルデ
ヒド、m−ニトロベンズアルデヒド、o−ニトロベンズ
アルデヒドであることを特徴とする電解液である。
作用 本発明の電解液は、低漏れ電流用アルミニウム電解コ
ンデンサにおいて、漏れ電流特性を損なうことなく、洗
浄剤として使用されるハロゲン化炭化水素がコンデンサ
ケース内に侵入しても塩素イオンの分解を抑制し、また
塩素イオンによるアルミニウム電極の腐食を防止する。
ンデンサにおいて、漏れ電流特性を損なうことなく、洗
浄剤として使用されるハロゲン化炭化水素がコンデンサ
ケース内に侵入しても塩素イオンの分解を抑制し、また
塩素イオンによるアルミニウム電極の腐食を防止する。
実施例 以下、本発明の実施例について説明する。
第1表は、本発明と従来の電解コンデンサに用いた電
解液の組成、比抵抗および定格50WV、6.8μFの低漏れ
電流用アルミニウム電解コンデンサに使用した場合の初
期漏れ電流特性および85℃1000時間無負荷放置後の漏れ
電流特性についての比較例を示す。
解液の組成、比抵抗および定格50WV、6.8μFの低漏れ
電流用アルミニウム電解コンデンサに使用した場合の初
期漏れ電流特性および85℃1000時間無負荷放置後の漏れ
電流特性についての比較例を示す。
各々の特性データは試料数10個の平均値である。
第2表は、本発明と従来の電解液を用いて作成した定
格200WV、4.7μFのアルミニウム電解コンデンサを1、
1、1−トリクロロエタン中で5分間超音波洗浄後、10
5℃定格電圧印加1000時間後の腐食発生個数を示す。
格200WV、4.7μFのアルミニウム電解コンデンサを1、
1、1−トリクロロエタン中で5分間超音波洗浄後、10
5℃定格電圧印加1000時間後の腐食発生個数を示す。
第1表および第2表に示す通り本発明による電解液試
料記号D、E、F、G、H、I、J、K、Lを用いたア
ルミニウム電解コンデンサは、1、1、1−トリクロロ
エタン中で超音波洗浄を実施したのち、高温度雰囲気中
で印加を行っても腐食の発生はなく、また良好な漏れ電
流特性を示す。
料記号D、E、F、G、H、I、J、K、Lを用いたア
ルミニウム電解コンデンサは、1、1、1−トリクロロ
エタン中で超音波洗浄を実施したのち、高温度雰囲気中
で印加を行っても腐食の発生はなく、また良好な漏れ電
流特性を示す。
なお、メトキシニトロ安息香酸またはニトロベンズア
ルデヒドの添加量が飽和濃度を超えることは好ましくな
い。そして上述の実施例の他各種メトキシニトロ安息香
酸、ニトロベンズアルデヒドの内2種以上を組合せて添
加したものについても同様な効果がある。
ルデヒドの添加量が飽和濃度を超えることは好ましくな
い。そして上述の実施例の他各種メトキシニトロ安息香
酸、ニトロベンズアルデヒドの内2種以上を組合せて添
加したものについても同様な効果がある。
発明の効果 以上のように、本発明のエチレングリコールを主溶媒
とし、有機酸あるいはその塩を溶解してなる電解液にメ
トキシニトロ安息香酸、ニトロベンズアルデヒドの内1
種以上添加して溶解したことを特徴とする電解液を使用
することにより、洗浄剤に耐え、信頼性の高く、コスト
面でも有利な低漏れ電流用アルミニウム電解コンデンサ
が得られ、工業的ならびに実用的価値の大なるものであ
る。
とし、有機酸あるいはその塩を溶解してなる電解液にメ
トキシニトロ安息香酸、ニトロベンズアルデヒドの内1
種以上添加して溶解したことを特徴とする電解液を使用
することにより、洗浄剤に耐え、信頼性の高く、コスト
面でも有利な低漏れ電流用アルミニウム電解コンデンサ
が得られ、工業的ならびに実用的価値の大なるものであ
る。
Claims (1)
- 【請求項1】エチレングリコールを主溶媒とし、有機酸
あるいはその塩を溶解してなる電解液にメトキシニトロ
安息香酸、ニトロベンズアルデヒドの内1種以上添加し
て溶解したことを特徴とする電解コンデンサの駆動用電
解液。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63173117A JP2561323B2 (ja) | 1988-07-12 | 1988-07-12 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63173117A JP2561323B2 (ja) | 1988-07-12 | 1988-07-12 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0223604A JPH0223604A (ja) | 1990-01-25 |
JP2561323B2 true JP2561323B2 (ja) | 1996-12-04 |
Family
ID=15954455
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63173117A Expired - Fee Related JP2561323B2 (ja) | 1988-07-12 | 1988-07-12 | 電解コンデンサの駆動用電解液 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2561323B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7460356B2 (en) * | 2007-03-20 | 2008-12-02 | Avx Corporation | Neutral electrolyte for a wet electrolytic capacitor |
MX2023009878A (es) | 2021-02-24 | 2024-01-08 | Path Robotics Inc | Robots soldadores autonomos. |
-
1988
- 1988-07-12 JP JP63173117A patent/JP2561323B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0223604A (ja) | 1990-01-25 |
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Legal Events
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