JPH0114536Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、被搬送物支持台を上側に備えた搬送
台車を推進用プツシヤーでガイドレールにそつて
推進させるようにした搬送装置に関するものであ
つて、前記搬送台車を構成するトロリーとして、
従来の吊り下げ搬送用オーバーヘツドコンベヤの
トロリー同様に幅の狭いトロリーを使用しても、
前記被搬送物支持台と比較的安定良く支持して安
全に推進させ得るようにせんとするものである。

以下、本考案の一実施例を添付の例示図に基づ
いて説明すると、第１図及び第２図に於て、１は
搬送台車であつて、自在連結具２〜５及び連結杆
６，７を介して互いに連結された３台のトロリー
８〜１０と、第２、第３トロリー９，１０間の連
結杆７に支柱１１を介して支持された被搬送物支
持台１２と、支柱１１の前後で連結杆７上に敷設
された金網製棚１３，１４とから構成されてい
る。１５は左右一対の対向コ形ガイドレールであ
つて、支持プレート１６を介して床面上に架設さ
れている。１７，１８は前記ガイドレール１５に
夫々遊嵌する水平軸車輪であつて、各トロリー８
〜１０の前後両側に軸支されている。１９，２０
は、前記ガイドレール１５の上下の対向縁部間
夫々に嵌合してトロリー８〜１０の振れを防止す
る垂直軸ローラーであり、各トロリー８〜１０の
前後両端上下２箇所でトロリー幅方向の中央位置
に軸支されている。２１は第１トロリー８の下部
に水平横軸２２を介して一定範囲内上下揺動自在
に枢着した可動ドツグであり、２３は第３トロリ
ー１０の下部に水平横軸２４に介して一定範囲内
上下揺動自在に枢着した後続台車停止用操作片で
ある。２５はプツシヤーであつて、トロリー８〜
１０の移動経路真下に位置するように支持プレー
ト１６を介して床面上に架設した第２ガイドレー
ル２６内でローラーを介して移動する駆動チエン
２７から上方に突設されている。

前記プツシヤー２５は、矢印２８方向への移動
によつて可動ドツグ２１を一旦押し上げた後その
下側爪部２１ａに自動的に係合し、ガイドレール
１５に支持されている搬送台車１を矢印２８方向
に推進させる。２９は搬送台車停止位置に設けら
れたストツパーであつて、出退操作手段３０によ
り可動ドツグ２１の移動経路に対し水平横方向に
出退自在であり、突出することにより、可動ドツ
グ２１の先端カム面２１ｂに作用してこの可動ド
ツグ２１を上動させてプツシヤー２５から離脱さ
せると共に、第３図に示すように可動ドツグ２１
の爪部後方にある制止面２１ｃに当接して搬送台
車１を定位置に停止させる。このようにして停止
せしめられた搬送台車１に接近して来る後続の搬
送台車１は、第４図に示すように可動ドツグ２１
が停止搬送台車後端の操作片２３上にカム面２１
ｂを介して乗り上げることによりプツシヤー２５
から離脱して自動停止する。

上記のようにストレージされた搬送台車１を先
頭から１台づつ発進させるときは、第３図に示す
ように可動ドツグ２１に係合しているストツパー
２９を側方に後退させ、可動ドツグ２１を下限位
置まで揺動復帰させる。この結果、移動して来る
プツシヤー２５がその可動ドツグ２１の爪部２１
ａに第１図に示すように係合して先頭の搬送台車
１を推進させることになる。そしてこの先頭の搬
送台車１の後端操作片２３上に乗り上げていた２
台目の搬送台車１の可動ドツグ２１は、先頭の搬
送台車１の前進によつてその操作片２３上から外
れて下方へ揺動復帰するため、この２台目の搬送
台車１も次に移動して来るプツシヤー２５によつ
て推進せしめられる。この２台目の搬送台車１を
ストツパー２９で停止させる場合、ストツパー２
９を２台目の搬送台車１の可動ドツグ２１が通過
する前に進出させれば良いのであるが、このスト
ツパー進出時期が、先頭の搬送台車１が前進を開
始した直後、即ち先頭の搬送台車１の後端操作片
２３が通過する前であつても、第１図仮想線で示
すように操作片２３は上方に揺動し乍らストツパ
ー２９を乗り越えてゆくことが出来るので、先頭
の搬送台車１の前進を妨げることにはならない。

尚、通常の搬送ラインでは第１図乃至第４図に
示すように上下のガイドレール１５，２６間の間
隔は、プツシヤー２５が操作片２３の下を通過す
るように広く設定されているが、第５図に示すよ
うにプツシヤー２５が操作片２３が係合して後押
し出来る狭間隔Ｄに設定すれば、搬送台車１をプ
ツシヤー２５による推進経路から別の経路へ乗り
移らせる場合に、プツシヤー２５から可動ドツグ
２１が外れて停止した搬送台車１を後続のプツシ
ヤー２５で操作片２３を後押しさせて搬送台車１
を別の経路へ押し入れることが出来る。

前記搬送台車１には、支持台１２を支持する連
結杆７から横側方に突設されたブラケツト３１の
先端に於て振れ止め用水平軸ローラー３２が軸支
されている。３３はこのローラー３２が遊嵌する
ガイドレールであり、第２図に示すように支持プ
レート１６から連設された支持部材３４により支
持されている。従つて、振れ止め用水平軸ローラ
ー３２がこのガイドレール３３に嵌合している区
間では、搬送台車１上の支持台１２は横方向に離
間した２列のガイドレール１５，３３によつて安
定良く支持されており、この支持台１２上での被
搬送物に対する部品取付け作業等を安全に行うこ
とが出来る。作業区間以外の単なる搬送区間や空
荷移動区間等に於ては、前記ガイドレール３３を
省略することが出来る。

本考案の搬送装置は以上のように実施し得るも
のであるが、従来のこの種の搬送装置では、ガイ
ドレール１５の幅、即ち左右のコ形レール間の間
隔を十分広くとつて左右両側の水平軸車輪間の間
隔の広い安定の良い幅広のトロリーを支持出来る
ように構成されていたので、床面上に設置される
搬送台車案内手段は非常に幅の広いものであつ
た。これに対して本考案の搬送装置では、前記搬
送台車の各トロリーの内、少なくとも前記被搬送
物支持台を支持するトロリー（実施例では第２、
第３トロリー９，１０）には、前記左右一対の対
向コ形ガイドレールの上下の対向縁部間各々に遊
嵌する振れ止め用垂直軸ローラーをトロリーの幅
方向中心位置に軸支しているので、これ等トロリ
ーが従来の吊り下げ搬送用オーバーヘツドコンベ
ヤーのトロリーと同様に幅の狭いトロリーであつ
ても、これ等トロリーが左右横方向に振れること
が大巾に抑制され、これ等トロリーに支持されて
いる被搬送物支持台を略水平状態に保持して安定
良く移動せしめ得るのである。従つて、搬送台車
によつて被搬送物支持台を支持するフロアーコン
ベヤタイプの搬送装置であり乍ら、床面上に設置
される搬送台車案内手段の幅を狭くして床面占有
面積を小さくし、床面の利用効率を高めることが
出来るに至つたのである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す一部切り欠き
側面図、第２図は同縦断背面図、第３図及び第４
図は作用状態を示す要部の側面図、第５図は変形
例を示す要部の側面図である。 １……搬送台車、６，７……連結杆、８〜１０
……トロリー、１２……被搬送物支持台、１５…
…左右一対の対向コ形ガイドレール、１７，１８
……水平軸車輪、１９，２０……振れ止め用垂直
軸ローラー、２１……可動ドツグ、２３……後続
搬送台車停止用操作片、２５……プツシヤー、２
６……第２ガイドレール、２７……駆動チエン、
２９……ストツパー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平軸車輪を前後両側に備えた前後複数台のト
   ロリーを互いに連結すると共に上側に被搬送物支
   持台を設けた搬送台車と、前記各トロリーの水平
   軸車輪を支持案内する左右一対の対向コ形ガイド
   レールと、このガイドレールの下側に配置された
   第２ガイドレールと、この第２ガイドレールに支
   持案内される搬送台車推進用プツシヤーとを有す
   る搬送装置であつて、前記搬送台車の各トロリー
   の内、少なくとも前記被搬送物支持台を支持する
   トロリーには、前記左右一対の対向コ形ガイドレ
   ールの上下の対向縁部間各々に遊嵌する振れ止め
   用垂直軸ローラーをトロリーの幅方向中心位置に
   軸支して成る搬送装置。