JPH0141543B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、第一ガイドレールに案内される搬送
用移動体と第二ガイドレールに案内されて前記搬
送用移動体を推進させるプツシヤー付き駆動チエ
ン等との組合せから成り、前記搬送用移動体が前
記第一ガイドレールに係合するトロリー（通常は
複数のトロリー）と、このトロリーによつて支持
された被搬送物支持台とを備えた台車レス搬送装
置に関するものであつて、台車によつて支持され
ていないために比較的不安定な被搬送物支持台
を、例えば被搬送物の組立作業ライン等の特定区
間では、一定レベルに安定良く支持し且つ前記プ
ツシヤー付き駆動チエンの速度とは異なる必要な
速度で推進させ得るようにした台車レス搬送装置
を提供するものである。

以下、本発明の一実施例を添付の例示図に基づ
いて説明すると、第１図乃至第３図に於て、１は
搬送用移動体であつて、４つのトロリー２〜５と
被搬送物支持台６とから成る。第一トロリー２と
第二トロリー３、及び第三トロリー４と第四トロ
リー５は、夫々前後両端に自在継手７ａ，７ｂ及
び８ａ，８ｂを備えた連結ロツド７，８によつて
連結され、被搬送物支持台６は、第二トロリー３
と第三トロリー４とから上向きに突設された正面
形状コ形の支持部材９，１０上に支持されてい
る。１１は第一トロリー２の下側に固設された主
被動ドツグ、１２は第三トロリー４の下側に固設
された第一副被動ドツグ、１３は第四トロリー５
の下側に固設された第二副被動ドツグである。１
４は、各トロリー２〜５に軸支された左右一対、
前後一組の水平軸ローラーであつて、左右一対の
ガイドレール１５に嵌合する。１６は、各トロリ
ー２〜５に軸支された前後一対の振れ止め用垂直
軸ローラーであつて、前記ガイドレール１５の対
向上縁部間に位置する。１７は、被搬送物支持台
６を支持する第二トロリー３と第三トロリー４と
に追加軸支された振れ止め用垂直軸ローラーであ
つて、前記ガイドレール１５の対向下縁部間に位
置する。１８は連続した駆動チエンであつて、主
プツシヤー１９と先行防止片２０とを備えたトロ
リー２１、後押し用プツシヤー２２を備えたトロ
リー２３、及び吊り下げ専用トロリー２４を介し
て左右一対のガイドレール２５に吊り下げられて
いる。２６は各トロリー２１，２３，２４に軸支
された水平軸ローラーであつて、ガイドレール２
５に嵌合する。

前記被搬送物支持台６の支持構造を第１図及び
第３図に基づいて具体的に説明すると、前記支持
部材９，１０から夫々垂直軸２７が固着突設さ
れ、これ等垂直軸２７の夫々に回転のみ可能に嵌
合された回転部材２８，２９から前記水平横軸３
０，３１が左右両側に突設されている。前記被搬
送物支持台６の前後両端中央部から下向きに突出
する部分３２，３３には、前記回転部材２８，２
９の左右両側から挾む一対の側板３４，３５が取
付けられ、これ等側板３４，３５には、前記水平
横軸３０，３１に遊嵌する上下方向の長孔３６，
３７が設けられている。従つて被搬送物支持台６
は、前記長孔３６，３７と水平横軸３０，３１と
の遊動範囲内で第二トロリー３及び第三トロリー
４に対して昇降可能であると同時に、水平横軸３
０，３１の周りで前後に相対的に揺動可能であ
り、且つ回転部材２８，２９と共に垂直軸２７の
周りで相対回転可能である。

第４図及び第５図に示すレイアウトに於て、３
８は前記搬送用移動体１の推進ラインであつて、
その特定区間には、前記被搬送物支持台６を持ち
上げた状態で推進させる支持推進用コンベヤ３９
が配設され、更にこの区間では、前記主プツシヤ
ー１９による搬送用移動体１の推進作用が解除さ
れるように、ガイドレール１５，２５間の間隔を
第５図及び第６図に示すように拡大している。

前記コンベヤ３９は、被搬送物支持台６の左右
両端部６ａを支持する左右一対のスラツトコンベ
ヤ４０ａ，４０ｂと、これ等両スラツトコンベヤ
４０ａ，４０ｂを互いに連動する状態で駆動する
モーター４１とから構成されている。第６図及び
第７図に於て、４２ａ，４２ｂは、両スラツトコ
ンベヤ４０ａ，４０ｂの上側往行経路部に於ける
駆動チエン４３ａ，４３ｂを支持案内するガイド
レールである。４４ａ，４４ｂは、両スラツトコ
ンベヤ４０ａ，４０ｂの上側往行経路部に於ける
スラツトプレート４５ａ，４５ｂの左右両側辺を
支持するガイドプレートである。４６ａ，４６ｂ
は両スラツトコンベヤ４０ａ，４０ｂの下側復行
経路部に於けるスラツトプレート４５ａ，４５ｂ
を支持する鍔付き水平軸ローラーであつて、適当
間隔置きに配設されている。上記両スラツトコン
ベヤ４０ａ，４０ｂは、第５図に示すように緩傾
斜の昇り勾配部４７が入口側に形成されており、
この昇り勾配部４７を経由して両スラツトコンベ
ヤ４０ａ，４０ｂの支持推進経路部４８に乗り移
つた被搬送物支持台６は、第６図及び第７図に示
すように第二トロリー３及び第三トロリー４に対
して、長孔３６，３７と水平横軸３０，３１との
間の上下遊動範囲内で持ち上げられる。

上記の構成によれば、前記推進ライン３８の
内、コンベヤ３９が設けられていない区間では、
第１図及び第３図に示すように主プツシヤー１９
と先行防止辺２０との間に搬送用移動体１の主被
動ドツグ１１が嵌合し、前記主プツシヤー１９が
主被動ドツグ１１を介して搬送用移動体１を推進
させる。このように推進せしめられる搬送用移動
体１がコンベヤ３９を配設した特定区間に到達す
ると、被搬送物支持台６の左右両端部６ａが左右
一対のスラツトコンベヤ４０ａ，４０ｂ上に乗り
上げると同時に、両ガイドレール１５，２５間の
間隔が拡大されて主プツシヤー１９による搬送用
移動体１の推進作用が解除される。このとき、両
スラツトコンベヤ４０ａ，４０ｂはモーター４１
によつて前記駆動チエン１８よりも高速で駆動さ
れており、搬送用移動体１は、その被搬送物支持
台６が第６図及び第７図に示すように両スラツト
コンベヤ４０ａ，４０ｂによつて第二トロリー３
及び第三トロリー４から若干持ち上げられるレベ
ルで左右両端部６ａを支持された状態でこの両ス
ラツトコンベヤ４０ａ，４０ｂの移動速度で推進
せしめられることになる。

このようにコンベヤ３９によつて推進せしめら
れる搬送用移動体１が該コンベヤ３９による推進
区間の終端部に到達したとき、両スラツトコンベ
ヤ４０ａ，４０ｂの駆動を解除して搬送用移動体
１を一旦停止させ、両ガイドレール１５，２５間
の間隔が拡大された駆動解除区間から標準間隔の
区間を進入して来る主プツシヤー１９に主被動ド
ツグ１１が係合し得るタイミングで搬送用移動体
１を発進させるべく両スラツトコンベヤ４０ａ，
４０ｂを再起動させることにより、搬送用移動体
１を再び主プツシヤー１９によつて推進ライン３
８を推進させることが出来る。このとき、被搬送
物支持台６は重力によつて元の下降限高さに復帰
している。コンベヤ３９を設けた区間の直後で主
プツシヤー１９と主被動ドツグ１１との係合を確
実に行わせるために、主被動ドツグ１１が先行防
止片２０に当接することなく主プツシヤー１９に
のみ係合し得る間隔で両ガイドレール１５，２５
を配設した小区間を前記駆動解除区間の終端に隣
接配置しておくことが出来る。このときは、主被
動ドツグ１１を主プツシヤー１９と先行防止片２
０との間に直接嵌合させるタイミングで搬送用移
動体１をコンベヤ３９で送り出す必要がなくな
る。

尚、上記実施例では、コンベヤ３９を設けた区
間の手前で搬送用移動体１を推進させるプツシヤ
ー付き駆動チエン１８を、該区間から搬送用移動
体１を引き継いで推進させる手段として利用して
いるが、前記区間から搬送用移動体１を引き継い
で推進させるプツシヤー付き駆動チエンが、該区
間の手前で搬送用移動体１を推進させるプツシヤ
ー付き駆動チエン１８とは別に設けられたもので
あつてもよい。又、コンベヤ３９から下手側のプ
ツシヤー付き駆動チエンに搬送用移動体１をバト
ンタツチさせる方法は前記実施例に説明した方法
に限定されない。

前記実施例に於ては、主プツシヤー１９、先行
防止片２０、及び後押し用プツシヤー２２等が駆
動チエン１８に固設されているが、これ等を主被
動ドツグ１１等に対して係脱し得るように運動可
能に駆動チエンを取付けた形式のプツシヤー付き
駆動チエンを利用したり、搬送用移動体１側の主
被動ドツグ１１等を前記主プツシヤー１９等に対
して係脱可能に構成することが出来る。

本発明の台車レス搬送装置は以上のように実施
し得るものであつて、その特徴は、第一ガイドレ
ール（実施例のガイドレール１５）に案内される
搬送用移動体と第二ガイドレール（実施例のガイ
ドレール２５）に案内されて前記搬送用移動体を
推進させるプツシヤー付き駆動チエン等（実施例
では駆動チエン１８を使用したが、ワイヤー状の
ものでも良い）との組合せから成り、前記搬送用
移動体は、前記第一ガイドレールに係合するトロ
リー（実施例では４つのトロリー２〜５を使用し
たが、その個数は限定されない）と、このトロリ
ーに昇降可能に支持された被搬送物支持台とを備
え、この搬送用移動体の移動経路中に、前記駆動
チエンのプツシヤーによる推進作用を受けない区
間を設け、この区間には、前記被搬送物支持台を
トロリーに対して持ち上げた状態で推進させる支
持推進用コンベヤを配設した点にある。

このような本発明の構成によれば、台車を使用
していないために被搬送物支持台が比較的不安定
な状態にあつても問題がなく且つこの不安定な被
搬送物支持台に不当な横揺れを生じさせない程度
の低速で推進させても問題のない区間では、搬送
用移動体をプツシヤー付き駆動チエン等によつて
推進させ、被搬送物支持台が横揺れしては支障が
あり且つ前記プツシヤー付き駆動チエン等による
推進速度では能率等の問題がある特定区間では、
前記支持推進用コンベヤにより被搬送物支持台を
一定レベルに持ち上げて支持した安定の良い状態
で、当該支持推進用コンベヤによつて搬送用移動
体を必要な速度で推進させることが出来る。従つ
て、台車を使用していないシンプルな構造の搬送
用移動体を利用し乍ら、必要な作業区間では、該
搬送用移動体の被搬送物支持台上に支持された被
搬送物を、台車利用の搬送装置を使用していると
きと同様に、一定レベルに安定良く保持し且つ最
適な速度で移動させ、所期の作業を安全良好に行
うことが出来る。

尚、第１図に於て１４ａは、第二トロリー３に
設けられた搬送用移動体アンチバツク用ブレーキ
カムであつて、この第二トロリー３に軸支されて
いる水平軸ローラー１４の一つ、又は左右一対の
ローラー１４に摺接し、該ローラー１４の逆回転
を防止する。又、第８図は被搬送物支持台６の支
持部構造の変形を示し、前記回転部材２８，２９
が垂直軸２７に対して回転並びに昇降自在に嵌合
され、被搬送物支持台６側の側板３４，３５は、
前記回転部材２８，２９から突設されている一対
の水平横軸３０，３１の周りで相対回転のみ可能
に嵌合し、前記長孔３６，３７を無くしている。
この場合は、第二トロリー３及び第三トロリー４
に対する被搬送物支持台６の昇降運動は、垂直軸
２７に対する回転部材２８，２９の昇降を伴つて
行われる。

【図面の簡単な説明】

第１図は側面図、第２図は平面図、第３図は縦
断正面図、第４図はレイアウトを示す平面図、第
５図は同側面図、第６図は支持推進用コンベヤに
よつて搬送用移動体を推進させている状態での側
面図、第７図は同縦断正面図、第８図は要部の変
形例を示す縦断正面図である。 １……搬送用移動体、２〜５……第一トロリー
〜第四トロリー、６……被搬送物支持台、７，８
……連結ロツド、１１……主被動ドツグ、１５，
２５……ガイドレール、１８……駆動チエン、１
９……主プツシヤー、３６，３７……被搬送物支
持台６の昇降を許す長孔、３９……支持推進用コ
ンベヤ、４０ａ，４０ｂ……スラツトコンベヤ、
４１……コンベヤ駆動用モーター。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 第一ガイドレールに案内される搬送用移動体
   と第二ガイドレールに案内されて前記搬送用移動
   体を推進させるプツシヤー付き駆動チエン等との
   組合せから成り、前記搬送用移動体は、前記第一
   ガイドレールに係合するトロリーと、このトロリ
   ーに昇降可能に支持された被搬送物支持台とを備
   え、この搬送用移動体の移動経路中に、前記駆動
   チエンのプツシヤーによる推進作用を受けない区
   間を設け、この区間には、前記被搬送物支持台を
   トロリーに対して持ち上げた状態で推進させる支
   持推進用コンベヤを配設して成る台車レス搬送装
   置。