JPH0114243B2 - - Google Patents
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- JPH0114243B2 JPH0114243B2 JP898081A JP898081A JPH0114243B2 JP H0114243 B2 JPH0114243 B2 JP H0114243B2 JP 898081 A JP898081 A JP 898081A JP 898081 A JP898081 A JP 898081A JP H0114243 B2 JPH0114243 B2 JP H0114243B2
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- diphenylacetylene
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Landscapes
- Polymerisation Methods In General (AREA)
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- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
Description
本発明は、成形加工が可能で、かつ酸化安定性
にすぐれた有機半導体材料として有用なジフエニ
ルアセチレン系化合物の高重合体の製造方法に関
する。 直鎖状ジフエニルアセチレン系化合物の高重合
体は、主鎖に共役した二重結合を有し、側鎖に電
子受容性のフエニル基を有することより、特異な
電気的特性を有する有機半導体としての用途が期
待される。 しかし、ジフエニルアセチレン系化合物は、立
体障害などの影響の為、従来高重合体を得ること
は不可能であると考えられていた。 本発明者等は、ジフエニルアセチレン系化合物
の高重合体の製造方法について鋭意検討した結
果、ジフエニルアセチレン系化合物を特定の元素
のハロゲン化物の存在下に重合させると、成形加
工が可能で、かつ酸化安定性のすぐれた有機半導
体材料として有用なジフエニルアセチレン系化合
物の高重合体が得られることを見出し本発明に到
達した。 即ち、本発明は、一般式 〔但し、R1、R2は水素原子、ハロゲン原子又は
炭素数が10ケ以下の炭化水素基である〕 で表わされるジフエニルアセチレン系化合物を
B、Si、As、Sb及びPから選ばれた少なくとも
一種の元素のハロゲン化物の存在下に重合させる
ことを特徴とするジフエニルアセチレン系化合物
の高重合体の製造方法に関する。 本発明の方法によつて得られるジフエニルアセ
チレン系化合物の高重合体は、直鎖状で適当な溶
媒に可溶であり、その電気伝導度は半導体領域に
あり、空気中に長時間放置しておいてもその電気
伝導度が変化しないことより、成形可能でかつ酸
化安定性の良好な有機半導体材料として有用であ
る。 本発明において用いられるジフエニルアセチレ
ン系化合物は、一般式が
にすぐれた有機半導体材料として有用なジフエニ
ルアセチレン系化合物の高重合体の製造方法に関
する。 直鎖状ジフエニルアセチレン系化合物の高重合
体は、主鎖に共役した二重結合を有し、側鎖に電
子受容性のフエニル基を有することより、特異な
電気的特性を有する有機半導体としての用途が期
待される。 しかし、ジフエニルアセチレン系化合物は、立
体障害などの影響の為、従来高重合体を得ること
は不可能であると考えられていた。 本発明者等は、ジフエニルアセチレン系化合物
の高重合体の製造方法について鋭意検討した結
果、ジフエニルアセチレン系化合物を特定の元素
のハロゲン化物の存在下に重合させると、成形加
工が可能で、かつ酸化安定性のすぐれた有機半導
体材料として有用なジフエニルアセチレン系化合
物の高重合体が得られることを見出し本発明に到
達した。 即ち、本発明は、一般式 〔但し、R1、R2は水素原子、ハロゲン原子又は
炭素数が10ケ以下の炭化水素基である〕 で表わされるジフエニルアセチレン系化合物を
B、Si、As、Sb及びPから選ばれた少なくとも
一種の元素のハロゲン化物の存在下に重合させる
ことを特徴とするジフエニルアセチレン系化合物
の高重合体の製造方法に関する。 本発明の方法によつて得られるジフエニルアセ
チレン系化合物の高重合体は、直鎖状で適当な溶
媒に可溶であり、その電気伝導度は半導体領域に
あり、空気中に長時間放置しておいてもその電気
伝導度が変化しないことより、成形可能でかつ酸
化安定性の良好な有機半導体材料として有用であ
る。 本発明において用いられるジフエニルアセチレ
ン系化合物は、一般式が
【式】
〔但し、R1、R2は水素原子、ハロゲン原子又は
炭素数が10ケ以下の炭化水素基である。〕で表わ
されるものであり、その代表例としてはジフエニ
ルアセチレン、P,P′−ジメチルジフエニルアセ
チレン、P,P′−ジクロロジフエニルアセチレ
ン、P,P′−ジエチルジフエニルアセチレン等を
挙げることができるが、必ずしもこれ等の化合物
に限定されるものではない。 本発明において用いられる元素のハロゲン化物
は、B、Si、As、Sb及びPから選ばれた元素の
ハロゲン化物であり、これら元素のハロゲン化物
のうちでもB、As、Sb及びPから選ばれた元素
のハロゲン化物が好ましく、As及びSbから選ば
れた元素のハロゲン化物が特に好ましい。又、ハ
ロゲンとしてはフツ素、臭素、塩素及びヨウ素を
挙げることができるがフツ素及び塩素が好まし
く、フツ素が特に好ましい。これら元素のハロゲ
ン化物の代表例としてはAsF5、SbF5、AsF3、
BF3、PF5及びSiF4等を挙げることができる。こ
れらの元素のハロゲン化物は一種類のみを用いて
重合を行なうことも勿論可能であるが、二種類以
上を混合して用いても一向に差し支えない。 又、本発明において用いられる元素のハロゲン
化物の中には、光照射によつて分解して上記元素
のハロゲン化物を生成する一般式
炭素数が10ケ以下の炭化水素基である。〕で表わ
されるものであり、その代表例としてはジフエニ
ルアセチレン、P,P′−ジメチルジフエニルアセ
チレン、P,P′−ジクロロジフエニルアセチレ
ン、P,P′−ジエチルジフエニルアセチレン等を
挙げることができるが、必ずしもこれ等の化合物
に限定されるものではない。 本発明において用いられる元素のハロゲン化物
は、B、Si、As、Sb及びPから選ばれた元素の
ハロゲン化物であり、これら元素のハロゲン化物
のうちでもB、As、Sb及びPから選ばれた元素
のハロゲン化物が好ましく、As及びSbから選ば
れた元素のハロゲン化物が特に好ましい。又、ハ
ロゲンとしてはフツ素、臭素、塩素及びヨウ素を
挙げることができるがフツ素及び塩素が好まし
く、フツ素が特に好ましい。これら元素のハロゲ
ン化物の代表例としてはAsF5、SbF5、AsF3、
BF3、PF5及びSiF4等を挙げることができる。こ
れらの元素のハロゲン化物は一種類のみを用いて
重合を行なうことも勿論可能であるが、二種類以
上を混合して用いても一向に差し支えない。 又、本発明において用いられる元素のハロゲン
化物の中には、光照射によつて分解して上記元素
のハロゲン化物を生成する一般式
【式】
〔但し、nは5以下の正の整数、Yはリン原子、
ヨウ素原子、イオウ原子、セレン原子のいずれか
である。XはAsF6、BF4、PF6、SbF6のいずれ
かである。R3は水素原子、ハロゲン原子又は炭
素数が10以下の炭化水素基である。〕で表わされ
る元素のハロゲン化物の錯体も含まれる。 これら元素のハロゲン化物の錯体の代表例とし
ては、以下の化合物を挙げることができる。
ヨウ素原子、イオウ原子、セレン原子のいずれか
である。XはAsF6、BF4、PF6、SbF6のいずれ
かである。R3は水素原子、ハロゲン原子又は炭
素数が10以下の炭化水素基である。〕で表わされ
る元素のハロゲン化物の錯体も含まれる。 これら元素のハロゲン化物の錯体の代表例とし
ては、以下の化合物を挙げることができる。
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
これら元素のハロゲン化物の錯体は一種類のみ
を用いて重合を行なうことも勿論可能であるが、
二種類以上を混合して用いても一向に差し支えな
い。 元素のハロゲン化物又は元素のハロゲン化物の
錯体の使用量は特に制限はないが、通常はジフエ
ニルアセチレン系化合物(モノマー)1モルに対
して0.0001〜10モルである。モノマー1モルに対
して10モル以上の元素のハロゲン化物又は元素の
ハロゲン化物の錯体を用いても未反応の元素のハ
ロゲン化物又は元素のハロゲン化物の錯体が多量
に残り特に有利なことはない。又、モノマー1モ
ルに対して0.0001モル以下の元素のハロゲン化物
又は元素のハロゲン化物の錯体では未反応モノマ
ーが多量に残り特に有利なことはない。 元素のハロゲン化物の錯体を用いる場合には光
照射することが必要であるが、本発明において用
いられる光照射の際の光の波長は、光によつて元
素のハロゲン化物の錯体が分解する波長領域であ
れば特に制限はなく、通常は1000nm(ナノメー
ター)以下の波長の光を用いることが好ましい。 本発明において重合温度は特に制限はないが通
常は100℃以下、好ましくは550℃以下であり、特
に好ましくは30℃以下である。100℃以上の温度
で重合を行なつても特に有利なことはない。 重合温度の下限は特に制限はなく、ジフエニル
アセチレン系化合物を固体の状態で重合させるこ
とも可能であるが、重合温度を液体窒素温度以下
にすることは冷却コストが大幅に上昇するため、
経済的に好ましくない。 本発明において元素のハロゲン化物とジフエニ
ルアセチレン系化合物との接触方法については特
に制限はないが、例えば(1)元素ハロゲン化物とジ
フエニルアセチレン系化合物とを直接接触させて
ジフエニルアセチレン系化合物の高重合体を生成
せしめる方法、(2)ジフエニルアセチレン系化合物
を適当な溶媒に溶解し、次いで元素のハロゲン化
物と接触させてジフエニルアセチレン系化合物の
高重合体を生成せしめる方法等を挙げることがで
きる。又、本発明において元素のハロゲン化物の
錯体とジフエニルアセチレン系化合物との接触方
法及び光照射の方法については特に制限はない
が、例えば(1)ジフエニルアセチレン系化合物と元
素のハロゲン化物の錯体を同一反応器に仕込み、
光照射してジフエニルアセチレン系化合物の重合
を行なう方法、(2)適当な溶媒の存在下に光照射
し、ジフエニルアセチレン系化合物の重合を行な
う方法等を挙げることができる。 本発明の方法において得られるジフエニルアセ
チレン系化合物の高重合体は直鎖状で適当な溶媒
に可溶であり、その電気伝導度は半導体領域にあ
り、空気中に長時間放置しておいてもその電気伝
導度が変化しないことより、成形可能でかつ酸化
安定性の良好な有機半導体材料として工業的に非
常に有用である。 以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例によつて何ら限定
されるものではない。 実施例 1 硝子製反応器にジフエニルアセチレン9.8g
(55ミリモル)を仕込み2時間室温で真空脱気し
た。反応容器を液体窒素で冷却した後、五フツ化
ヒ素0.89g(5.2ミリモル)を反応容器に導入し、
次いで液体窒素をドライアイスメタノールにかえ
て−78℃で3時間重合を行なつた。重合反応終了
後、黒色の粉末が得られた。未反応モノマーをト
ルエンに溶解して除去し、次いで真空乾燥して黒
色粉末状ポリマーを4.4gr得た。この黒色粉末
状ポリマーは、IRスペクトルより三重結合を含
まず、又、GPCよりその重合度は約15であるこ
とがわかつた。一方、元素分析より、その組成
は、C:H:As:F=1.00:0.764:0.021:0.007
(モル比、Ash=0)であつた。得られた黒色粉
末状ポリマーの電気伝導度(直流2端子法)は
2.9×10-4Ω-1・cm-1であり、このポリマーを1週
間空気中に放置してもその電気伝導度は変化しな
かつた。 実施例 2 実施例1で用いた五フツ化ヒ素のかわりに、
を用いて重合を行なうことも勿論可能であるが、
二種類以上を混合して用いても一向に差し支えな
い。 元素のハロゲン化物又は元素のハロゲン化物の
錯体の使用量は特に制限はないが、通常はジフエ
ニルアセチレン系化合物(モノマー)1モルに対
して0.0001〜10モルである。モノマー1モルに対
して10モル以上の元素のハロゲン化物又は元素の
ハロゲン化物の錯体を用いても未反応の元素のハ
ロゲン化物又は元素のハロゲン化物の錯体が多量
に残り特に有利なことはない。又、モノマー1モ
ルに対して0.0001モル以下の元素のハロゲン化物
又は元素のハロゲン化物の錯体では未反応モノマ
ーが多量に残り特に有利なことはない。 元素のハロゲン化物の錯体を用いる場合には光
照射することが必要であるが、本発明において用
いられる光照射の際の光の波長は、光によつて元
素のハロゲン化物の錯体が分解する波長領域であ
れば特に制限はなく、通常は1000nm(ナノメー
ター)以下の波長の光を用いることが好ましい。 本発明において重合温度は特に制限はないが通
常は100℃以下、好ましくは550℃以下であり、特
に好ましくは30℃以下である。100℃以上の温度
で重合を行なつても特に有利なことはない。 重合温度の下限は特に制限はなく、ジフエニル
アセチレン系化合物を固体の状態で重合させるこ
とも可能であるが、重合温度を液体窒素温度以下
にすることは冷却コストが大幅に上昇するため、
経済的に好ましくない。 本発明において元素のハロゲン化物とジフエニ
ルアセチレン系化合物との接触方法については特
に制限はないが、例えば(1)元素ハロゲン化物とジ
フエニルアセチレン系化合物とを直接接触させて
ジフエニルアセチレン系化合物の高重合体を生成
せしめる方法、(2)ジフエニルアセチレン系化合物
を適当な溶媒に溶解し、次いで元素のハロゲン化
物と接触させてジフエニルアセチレン系化合物の
高重合体を生成せしめる方法等を挙げることがで
きる。又、本発明において元素のハロゲン化物の
錯体とジフエニルアセチレン系化合物との接触方
法及び光照射の方法については特に制限はない
が、例えば(1)ジフエニルアセチレン系化合物と元
素のハロゲン化物の錯体を同一反応器に仕込み、
光照射してジフエニルアセチレン系化合物の重合
を行なう方法、(2)適当な溶媒の存在下に光照射
し、ジフエニルアセチレン系化合物の重合を行な
う方法等を挙げることができる。 本発明の方法において得られるジフエニルアセ
チレン系化合物の高重合体は直鎖状で適当な溶媒
に可溶であり、その電気伝導度は半導体領域にあ
り、空気中に長時間放置しておいてもその電気伝
導度が変化しないことより、成形可能でかつ酸化
安定性の良好な有機半導体材料として工業的に非
常に有用である。 以下に実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明
するが、本発明はこれら実施例によつて何ら限定
されるものではない。 実施例 1 硝子製反応器にジフエニルアセチレン9.8g
(55ミリモル)を仕込み2時間室温で真空脱気し
た。反応容器を液体窒素で冷却した後、五フツ化
ヒ素0.89g(5.2ミリモル)を反応容器に導入し、
次いで液体窒素をドライアイスメタノールにかえ
て−78℃で3時間重合を行なつた。重合反応終了
後、黒色の粉末が得られた。未反応モノマーをト
ルエンに溶解して除去し、次いで真空乾燥して黒
色粉末状ポリマーを4.4gr得た。この黒色粉末
状ポリマーは、IRスペクトルより三重結合を含
まず、又、GPCよりその重合度は約15であるこ
とがわかつた。一方、元素分析より、その組成
は、C:H:As:F=1.00:0.764:0.021:0.007
(モル比、Ash=0)であつた。得られた黒色粉
末状ポリマーの電気伝導度(直流2端子法)は
2.9×10-4Ω-1・cm-1であり、このポリマーを1週
間空気中に放置してもその電気伝導度は変化しな
かつた。 実施例 2 実施例1で用いた五フツ化ヒ素のかわりに、
【式】を1.00g用い、重合時に
254nmの光を照射した以外は実施例1と全く同
様に重合を行なつて実施例1と全く同様のジフエ
ニルアセチレンの高重合体を得た。 実施例 3 実施例1で用いた五フツ比ヒ素のかわりに、
SbF5を1.00g用いた以外は実施例1と全く同様に
重合を行なつて実施例1と同様に黒色のジフエニ
ルアセチレンの高重合体をえた。 実施例 4 実施例1において重合を25℃で行なつたとこ
ろ、得られたジフエニルアセチレンの高重合体の
重合度は約10であつた。
様に重合を行なつて実施例1と全く同様のジフエ
ニルアセチレンの高重合体を得た。 実施例 3 実施例1で用いた五フツ比ヒ素のかわりに、
SbF5を1.00g用いた以外は実施例1と全く同様に
重合を行なつて実施例1と同様に黒色のジフエニ
ルアセチレンの高重合体をえた。 実施例 4 実施例1において重合を25℃で行なつたとこ
ろ、得られたジフエニルアセチレンの高重合体の
重合度は約10であつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式 〔但し、R1、R2は水素原子、ハロゲン原子又は
炭素数が10ケ以下の炭化水素基である。〕 で表わされるジフエニルアセチレン系化合物を
B、Si、As、Sb及びPから選ばれた少なくとも
一種の元素のハロゲン化物の存在下に重合させる
ことを特徴とするジフエニルアセチレン系化合物
の高重合体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP898081A JPS57123203A (en) | 1981-01-26 | 1981-01-26 | Production of high polymer of diphenylacetylene compound |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP898081A JPS57123203A (en) | 1981-01-26 | 1981-01-26 | Production of high polymer of diphenylacetylene compound |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS57123203A JPS57123203A (en) | 1982-07-31 |
JPH0114243B2 true JPH0114243B2 (ja) | 1989-03-10 |
Family
ID=11707831
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP898081A Granted JPS57123203A (en) | 1981-01-26 | 1981-01-26 | Production of high polymer of diphenylacetylene compound |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS57123203A (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4593352B2 (ja) * | 2005-02-25 | 2010-12-08 | 国立大学法人京都大学 | ハロゲン含有ポリ(ジフェニルアセチレン)誘導体およびハロゲン含有ジフェニルアセチレン化合物 |
JPWO2008096441A1 (ja) * | 2007-02-08 | 2010-05-20 | マナック株式会社 | 炭素−炭素三重結合を有する化合物を含む熱硬化性樹脂組成物、その低温硬化方法及び製品 |
-
1981
- 1981-01-26 JP JP898081A patent/JPS57123203A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS57123203A (en) | 1982-07-31 |
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