JPH01141587A - 酵素固定膜を用いる酵素反応方法 - Google Patents

酵素固定膜を用いる酵素反応方法

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JPH01141587A
JPH01141587A JP29900787A JP29900787A JPH01141587A JP H01141587 A JPH01141587 A JP H01141587A JP 29900787 A JP29900787 A JP 29900787A JP 29900787 A JP29900787 A JP 29900787A JP H01141587 A JPH01141587 A JP H01141587A
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membrane
enzyme
porous layer
immobilized
substrate solution
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JP29900787A
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Masaaki Ito
雅章 伊藤
Takeshi Hibino
健 日比野
Takeshi Okada
猛 岡田
Hirotoshi Ishizuka
浩敏 石塚
Hiroko Sahashi
佐橋 裕子
Takeshi Saiga
健 雜賀
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Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産深」41すは里 本発明は、酵素固定膜を用いる酵素反応方法に関し、詳
しくは、連続酵素反応において、膜透過液の透過流束を
断続的に且つ効果的に回復させつつ、酵素活性を高く維
持して、長期間にわたって高い生産性にて酵素反応を行
なうことができる酵素反応方法に関する。
丈米至共歪 従来、工業的規模にて酵素反応によって有用物を生産す
る方法が医薬品や食品製造において広く行なわれている
。しかし、酵素自体が高価であることや、溶液状態にて
酵素を用いた場合、反応後の生成物と酵素との分離や回
収が容易でないところから、近年、所謂固定化酵素を用
いる酵素反応が実用化されるに至っている。
酵素を固定化する担体は、既に種々のものが知られてい
るが、なかでも、表面に分画機能を有する緻密層を備え
、これを一体に多孔質層が支持している異方性構造を有
する限外濾過膜のように、分画機能を備えた膜体に酵素
を固定化してなる所謂酵素同定膜は、自体、酵素を固定
化し、担持し7ていると共に、その分画性を適当に選択
することによって、反応生成物を酵素から直ちに分離し
得るのみならず、場合によっては、基質からも分離し得
るので、高性能酵素膜リアクター・とじて注目を集めて
いる。
このような膜リアクターとして、例えば、特開昭59−
25686号公報には、酵素を多孔質層に閉じ込めて被
覆を施してなる膜リアクターが記載されており、また、
特公昭57−41238号公報には、多孔質層に酵素を
ゲルと共に封入包括してなる膜リアクターが記載されて
いる。しかし、このような膜リアクターによれば、いず
れも酵素が安定に保持されず、膜リアクターの酵素活性
が経時的に著しく低下する。
そこで、従来の膜リアクターにおける上記した問題を解
決するために、例えばζ特開昭62−83885号公報
には、異方性限外濾過膜の多孔質層に架橋高分子を保持
させ、この架橋高分子に共有結合にて酵素を固定化して
なる膜リアクターが提案されている。
このような膜リアクターによれば、酵素活性を比較的高
く維持しつつ、酵素反応を行なうことができるが、しか
し、酵素反応を長期間にわたって連続して行なう場合は
、酵素活性の低下を免れることができず、更に、膜面へ
の付着物によって、膜透過液の透過流束が経時的に低下
し、その結果として、目的とする生産物の生産性が低下
する。
更に、酵素反応によっては、酵素反応阻害が起こったり
する。上記膜リアクターの酵素活性の低下は、酵素反応
の条件を最適に設定することによって、ある程度は回避
することができるものの、経時的な膜の目詰まりは防止
することが困難である。
■が”決しようとするlL’18=’ii本発明は、膜
リアクターを用いる酵素反応における上記した問題を解
決するためになされたものであって、膜透過液の透過流
束を最適の頻度にて断続的に且つ効果的に回復させつつ
、酵素反応を行なって、酵素反応を高い生産性にて長期
間にわたって行なうことができる酵素反応方法を提供す
ることを目的とする。
口 占を”ンするための 本発明は、表面層としての緻密層とこれを一体的に支持
する多孔質層とを備えた異方性限外濾過膜の多孔質層に
酵素を固定化してなる酵素固定膜を用いる酵素反応方法
において、基質溶液を上記酵素固定膜の多孔質層側に所
定の圧力下に循環供給し、膜透過液の透過流束の低下量
が上記基質溶液の循環供給の開始直後のそれの3〜20
%となったときごとに、前記基質溶液とほぼ同じp)I
を有する緩衝液を前記基質溶液への加圧圧力以上の圧力
下に、前記酵素固定膜の緻密層側から多孔質層側に通液
させて、酵素固定膜を逆洗浄することを特徴とする。
本発明の方法においては、膜リアクターとしては、多数
の微孔を有する緻密な多孔質層からなり、分画機能を有
する所謂緻密層又は活性層と、これを一体的に支持する
比較的大きい孔径の微孔を多数有する多孔質層とからな
る異方性構造を有する限外濾過膜の多孔質層に酵素が固
定化されている膜リアクターが用いられる。酵素担体と
してのかかる異方性構造を有する限外濾過膜は、既に知
られており、市販品として入手することができる。
本発明の方法においては、異方性構造を有する限外濾過
膜の多孔質層に酵素を固定化する方法は、特に限定され
るものではなく、例えば、一般に酵素固定化の技術分野
においてよく知られているように、酵素は、物理吸着法
、共有結合法、架橋法等にて同定化されていてもよい。
しかし、酵素が安定であると共に、酵素がその担体であ
る限外濾過膜から容易には脱離しないように、共有結合
法にて同定化されていることが好ましい。
特に好ましい方法は、例えば、特開昭62−83885
号公報に記載されているように、分子内に少なくとも2
個の官能基を存する水溶性高分子の水溶液を0.1〜1
kg/cslの加圧条件下に限外濾過膜の多孔質層から
、透過、含浸させ、洗浄した後、上記水溶性高分子の架
橋剤、即ち、上記水溶性高分子の有する官能基と反応し
得る官能基を分子内に2個以上有する化合物の水溶液を
前記加圧条件内にて多孔質側から透過、含浸させて、上
記水溶性高分子を架橋させ、限外濾過膜の緻密層側から
の逆洗性によって、未架橋の水溶性高分子を膜から除去
し、次いで、酵素溶液を膜の多孔質側から前記加圧条件
内で透過させて、前記架橋高分子の有する官能基を介し
て、共有結合にて酵素を架橋高分子に結合させ、かくし
て、酵素を固定化した限外濾過膜を得る方法である。
ト達した方法において、用いる限外濾過膜は、分画分子
量が1000〜1ooooooの範囲である緻密層と、
孔径が数μm乃至100μmの微孔を有する多孔質層と
からなるものが好ましいが、その形状は何ら制限される
ものではなく、例えば、平板状、管状、中空糸状等、任
意である。有効膜面積が大きく、且つ、固定化された酵
素と基質との接触面積が大きい膜リアクターを得るため
には、限外濾過膜として中空糸状膜を用いることが好ま
しい。
上記限外濾過膜を構成する重合体としては、例えば、ポ
リスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミド、ポリ
イミド、酢酸セルロース、ポリアクリロニトリル等が好
ましく用いられる。これら重合体は、後述する水溶性高
分子と反応する官能基を特に有する必要はなく、異方性
構造を有する限外濾過膜に製膜し得るものであれば、特
に、限定されるものではない。しかし、」−記した重合
体のなかでも、食品や医薬品の製造に要求される厳格な
分画分子量を満足するものとして、ポリスルホン、ポリ
アミド又はポリイミドを用いることが好ましく、特に、
ポリスルホンが好適である。
上記したような異方性構造を有する限外濾過膜は、既に
知られている方法によって製造することができる。例え
ば、上記重合体をその溶解性に応じて、水混和性の有機
溶剤、例えば、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、フェノール、クレゾー
ル、エチレンクロルヒドリン、エチレングリコール、プ
ロピレングリコール、セロソルブ、グリセリン、メタノ
ール、エタノール、プロパツール、ブタノール、アセト
ン、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の1種又は2種
以上の混合物に溶解させて製膜溶液を調製し、次いで、
この製膜溶液を主として水からなる凝固溶剤に接触させ
ることによって、接触界面に緻密層を有する種々の形状
の限外濾過膜を得ることができる。
前記水溶性高分子としては、例えば、ポリエチレンイミ
ン、ポリプロピレンイミン、ポリブチレンイミン等のポ
リアルキレンイミン、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール等のポリアルキレングリコール、ポ
リリジン、ポリアルギニン等のポリアミノ酸、ポリアリ
ールアミン等を挙げることができる。これら水溶性高分
子は、通常、その重量平均分子量が約1000〜200
000の範囲にあり、官能基を分子内に数十乃至数百有
するものが好ましい。特に、上記した水溶性高分子のな
かでは、分子当りの官能基数の調節が容易であると共に
、官能基の反応性が高いポリエチレンイミンやボリアリ
ールアミンが好適に用いられる。
上記水溶性高分子の水溶液を異方性原体濾過膜の多孔質
層に含浸させるに際しては、その濃度は通常、1重量%
以下であり、特に、0.05〜0.25重重量の範囲が
好ましい。濃度が1重量%を越えるときは、溶液粘度が
高く、含浸した溶液が限外濾過膜を閉塞して、V、透過
液の透過流束を低下させ、延いては、酵素反応生成物の
生産速度を低下させるからである。
また、前記水溶性高分子の溶液を限外濾過膜の多孔質層
に含浸するに際しては、限外濾過膜の多孔質層側と緻密
層側との間の圧力差が0.1〜1 kg/ cn[、好
ましくは0.1〜0.5 kg/cn[となるようにす
るのが好ましい。余りに高い圧力にて水溶性高分子溶液
を限外濾過膜の多孔質層側から膜透過させるときは、多
孔質層内部、特に、緻密層側に水溶性高分子の圧密化が
起こって、膜を閉塞することがあるからである。しかし
、圧力が余りに低いときは、水溶性高分子の多孔質層へ
の含浸に長時間を要したり、或いは多孔質層全体に均一
に含浸させ難く、表層部のみが含浸されたりして、酵素
の固定化量の低下を招くこととなる。
このようにして、限外濾過膜の多孔質層に水溶性高分子
を含浸させた後、膜を適宜回数洗浄しで、不純物質や極
度に低分子量の水溶性高分子を膜から除去する。この後
、前記水溶性高分子の限外濾過膜への含浸と同じ圧力範
囲内で、通常は、同じ圧力にて、多孔質isから架橋剤
溶液を通液(〜で、前記水溶性高分子と接触させて、こ
れを架橋する。
このような架橋によって、水溶性高分子は多孔質層内で
三次元化して、不溶化し、分子の嵩張りや立体障害が大
きくなるので、限外濾過膜自体に化学的に結合されずと
も、多孔質層に保持されるので、後述するように、架橋
高分子に酵素を固定化した後の膜の逆洗浄や、また、酵
素反応時の膜リアクターの逆洗浄によっても、限外濾過
膜から離脱したり、溶出しないものとなる。
」二記梁橋剤としては、グリオキサール、グルタルアル
デヒド、アジピンアルデヒド、マロンジアルデヒド、ジ
アルデヒドデンプン等のようなジアルデヒド類、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、トルエンジイソシアネ・−
1・等のようなジイソシアネー・ト類、ヘキサメチ1/
ンジイソチオシアネート等のようなジイソチオシアネー
ト類を挙げることができる。水溶性高分子が官能基とし
てアミノ基を有するときは、水溶性カルボジイミド等の
ような縮合試薬やジアルデヒドのような架橋試薬を用い
ることができる。これらのうち、特に、ジアルデヒド類
やジイソシアネ−1・類は水溶液中で比較的安定であり
、反応性も高いために、本発明において架橋剤として好
適に用いられる。
このような架橋剤は、溶液として膜透過させて、水溶性
高分子を架橋させ、他方、この架橋後も、架橋高分子が
分子内に遊離の官能基を有するように、用いる水溶液の
濃度や膜透過量を適宜に選定することが好ましい。通常
は、水溶性高分子中の官能基■と架橋剤中の官能基量と
のモル濃度比を2〜50、好ましくは6〜20とするこ
とによって、水溶性高分子に酵素と結合するための官能
基を十分に残存させることができる。
このように、限外濾過膜の多孔質層にて水溶性高分子を
架橋させた後、緻密層側から通常の洗浄処理である逆洗
浄を行なって、多孔質層に残存する未架橋の水溶性高分
子を除去し、この後、所定の酵素を含む溶液を限外濾過
膜の多孔質層側から通液して、前記架橋高分子の有する
官能基を介して、酵素を架橋高分子に共有結合させる。
即ち、このような方法によれば、前記架橋高分子がその
分子末端や側鎖にアミノ基、カルボキシル基、ヒドロキ
シル基等の官能基を有しているので、従来、固定化酵素
の技術分野において知られている方法によって、酵素の
有する官能基を直接に、又は前記架橋剤や縮合剤を用い
て間接的に、酵素を共有結合にて架橋高分子に結合させ
ることができる。固定化酵素の可動性を大きくし、酵素
の反応性を高めるために、所謂スペーサを介して、酵素
を架橋高分子に結合させることもできる。
本発明の方法においては、上記したようにして、酵素を
限外濾過膜に固定化してなる膜リアクターが好ましく用
いられ、基質溶液を上記膜リアクターの多孔質層側に所
定の圧力下に循環供給し、膜透過液の透過流束の低下量
が」二記基質溶液の循環供給の開始直後のそれの3〜2
0%となったときごとに、前記基質溶液とほぼ同じpi
iを有する緩衝液を前記基質溶液への加圧圧力以上の圧
力下に、前記酵素固定膜の緻密層側から多孔質層側に通
液させて、酵素固定膜を逆洗浄する。
本発明の方法において、酵素は、特に限定されるもので
はないが、上述したように、分画機能を有する限外濾過
膜を担体とし、これに酵素を固定化してなる膜リアクタ
ーによる酵素反応において、その特性を十分に活かすた
めには、多糖類やタンパク質の加水分解反応に用いるこ
とが有利である。
このような酵素反応のための酵素として、例えば、α−
アミラーゼ、グルコアミラーゼ、ペクチナーゼ、セルラ
ーゼ、ムラミダーゼ等のような多糖類加水分解酵素、パ
パイン、ペプシン、トリプシン、キモトリプシン、マロ
ンライン、プロテアーゼ等のようなタンパク質加水分解
酵素等を挙げることができる。このような酵素は高分子
基質を加水分解して、低分子の反応生成物を与える。
本発明の方法においては、用いる基質も、特に限定され
るものではないが、好ましくは前記酵素に対応する基質
が用いられる。従って、例えば、多tJ!類加水分解酵
素に対しζは、液化デンプン、可溶性デンプン、デキス
トリンのような多1唐頚が用いられる。液化デンプンの
製造には、α−アミラーゼにてデンプンを比較的高分子
量のもの番ご分解したもののほか、サイクロデキストリ
ン生成酵素、更には、酸、アルカリや物理的方法にて可
溶化したものも用いられる。
本発明の方法においては、基質溶液は、前記水溶性高分
子や架橋剤を含有する水溶液を膜透過させたときと同じ
く、0.1〜l kg / cllJの範囲であって、
且つ、前記水溶性高分子の限外濾過への含浸時の圧力以
下の圧力にて、膜を透過させる。即ち、基質溶液を前記
水溶性高分子の限外濾過膜への含浸時の圧力よりも高く
した場合は、限外濾過膜の多孔質層に保持されている酵
素の担体としての前記架橋高分子が圧密化するために、
基質溶液を膜透過させて酵素反応を行なう場合に、基質
の透過が困難とな・つて、酵素反応が妨げられるかCう
である。
また、本発明の方法において、基質溶液のpHは、用い
る酵素にもよるが、その酵素反応の至適pHに調整する
ことが好ましく、本発明においては、通常、4〜8の範
囲のpHが好ましい。反応温度も、用いる酵素の種類に
もよるが、通常、40〜70℃の範囲であり、好ましく
は、50〜55℃の範囲である。
本発明の方法においては、基質溶液を上記のように、J
−記酵素固定膜の多孔質層側に所定の圧力下に循環供給
し、膜透過液の透過流束が、」二記基質溶液の循環供給
の開始の直後のそれに比べて、その低下量(以下、単に
透過流束の低下量という。)が3〜20%となったとき
ごとに、前記基質溶液とほぼ同じpHを有する緩衝液を
前記基質溶液への加圧圧力以上に加圧して、前記酵素固
定膜の緻密層側から多孔X層側に透過させて、酵素固定
膜を逆洗浄する。
このように、透過流束の低下量が3〜20%である段階
に至ったときごとに、膜リアクターを逆洗浄することは
、膜面への付着物の除去の容易性のみならず、逆洗浄に
よる酵素反応の中断による生産性の低下を最小限に抑え
て、酵素反応生産物を高生産性にて得るために極めて重
要上ある。
即ち、透過流束の低下量が20%を越えた段階にて、そ
のときごとに、膜リアクターを逆洗浄するときは、所定
の期間にわたって行なわれる酵素反応において、逆洗浄
の間の酵素反応の時間が著しく長く、換言すれば、逆洗
浄の頻度が著しく小さく、かくして、膜面に付着物が強
固に且つ多量に付着することとなって、逆洗浄によって
膜面への付着物を十分に除去することができず、その結
果として、膜透過液の透過流束の経時低下が著しく、酵
素反応において高い生産性を確保することができない。
他方、透過流束の低下量が3%よりも小さい段階にて、
そのときごとに、膜リアクターを逆洗浄するときは、逆
洗浄の頻度が著しく高くなるので、透過流束を高く維持
し得ても、所定の期間内の酵素反応の時間が短かいため
に、同様に、酵素反応において、高い生産性を確保する
ことができない。
実用的には、基質、反応生成物、反応条件等に応じて、
一定時間ごとに酵素固定膜を逆洗浄するのが有利である
更に、本発明の方法においては、膜リアクターを逆洗浄
するための緩衝液は、そのpHが用いる酵素の至適範囲
のpHを有するように選ばれる。例えば、至適範囲が3
.7〜5.6であるときは、例えば、酢酸緩衝液等が用
いられ、また、至適範囲が5.8〜8.0であるときは
、例えば、リン酸緩衝液等が用いられる。
上記逆洗浄において、緩衝液は、酵素反応におけるJJ
 g溶液への加圧圧力基」二であって、2.0 kg/
 cnl以下の加圧下に限外濾過膜の緻密層側から膜透
過させることが必要である。緩衝液の加圧圧ツノが酵素
反応における基質溶液への加圧圧力よりも低いときは、
逆洗浄によっても、膜面への付着物を十分に除去するこ
とができず、他方、2.0kg/calよりも高い場合
は、架橋高分子が限外濾過膜の多孔質層から離脱したり
、或いは限外濾過膜自体が破損するおそれがあるからで
ある。
更に、緩衝液の温度は、実用的には、酵素反応における
基質溶液と同じ温度から±3℃程度の温度であることが
好ましい。余りに低温であるときは、逆洗浄による膜面
の付着物の除去が十分でなく、余りに高いときは、酵素
が熱によって失活するおそれがあるからである。
溌−叫ψ−効−果 以上のように、本発明の方法によれば、膜リアクターを
透過する膜透過液の透過流束の低下量が3〜20%の段
階にて、そのときごとに、所定の条件にて逆洗浄するの
で、膜面への付着物を効果的に除去することができ、他
方、逆洗浄の間の酵素反応の中断による生産性の低下を
最小限に抑えつつ、酵素反応を行なうことができる。従
って、本発明の方法によれば、膜リアクターを用いる長
期間にわたる酵素反応において、高い透過流束と高い酵
素活性を維持しつつ、酵素反応を行なうことができるの
で、高い生産性にて目的とする酵素反応生産物を得るこ
とができる。
去施± 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこ
れら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1 (限外濾過膜への酵素の固定化) ポリスルホンからなる酵素固定化用中空糸状限外濾過膜
(日東電気工業■製NTE−370、分画分子量200
00)を備えた膜モジュール(中空糸状膜径3.5鶴、
長さ32c1、充填数115本、膜面積0.In()を
用いた。
先ず、限外濾過膜の多孔質層側から室温にてO21重量
%のポリエチレンイミン水溶液を0.3kg/ctjの
加圧下に30分間透過させ、ポリエチレンイミンを多孔
質層に吸着保持させた。次いで、0.1重量%濃度のグ
ルタルアルデヒド水溶液を膜の多孔質層側から温度40
℃で0.3kg/cdの加圧下に4時間強制通液し、ポ
リエチレンイミンを架橋させた。この後、室温にて膜の
緻密層側から水を逆通液し、膜の多孔質層に残留する未
架橋のポリエチレンイミンを洗浄除去した後、再び、多
孔質層側から2.5重■%濃度のグルタルアルデヒド水
溶液を温度40°Cで0゜3 kg / ctAの加圧
下に4時間通液して、ポリエチレンイミンのアミノ基を
活性化させた。この後、室温にて水を多孔質側から強制
通液して、膜を洗浄した。
このように処理した限外濾過膜にその多孔質層側から2
. Omgl mlffi度のα−アミラーゼ溶液(三
共(!勾製コクラーゼ、酢酸緩衝液pH6,0)を温度
2℃で0.2 kg / ctAの加圧下に15時間通
液して、共有結合にてα−アミラーゼを限外濾過膜の多
孔質層の保持する架橋ポリエチレンイミンに固定化した
このようにして得られた膜リアクターにおけるα−アミ
ラーゼの固定化量は、膜面積1cI11当りに0.4曙
であった。
(膜リアクターによるグルコースの製造)上記膜リアク
ターに1重量%濃度の可溶性デンプン溶液(酢酸緩衝液
pH6,0)を0.5 kg / adの加圧下に40
℃の温度で供給し、透過流束の低下が反応開始直後の2
0%以下となるごと(7時間ごと)に、限外濾過膜の緻
密層側から酢酸緩衝液(pH6,0)を40℃の温度に
て1.0 kg / cotの加圧下に強制的に逆透過
させて、膜を洗浄しながら、半連続的に酵素反応を行な
って、透過流束及び膜透過液中の還元糖の量を測定した
反応時間と膜透過液中における還元糖量との関係を第1
図に示す。
比較例1 実施例1において、透過流束の低下が反応開始直後の5
0%以下となるごと(15時間ごと)に同様に逆洗浄を
行なった以外は、実施例1と同様にして、酵素反応を半
連続的に行なった。
反応時間と膜透過液中における還元IIIとの関係を第
2図に示す。
上記実施例1及び比較例1とを比較すれば明らかなよう
に、本発明に従って、透過流束の低下が反応開始直後の
透過流束03〜20%になったときごとに、膜リアクタ
ーの逆洗浄を行なうとき、透過へ19束及び】7元糖贋
の低下を有効に抑制することができ、生産性を高(維持
することができる。
実施例2 実施例1において、酵素溶液として0.02重量%グル
コアミラーゼ(酢酸緩衝液、pl!6.0)を用いた以
外は、同様にして、膜リアクターを得た。
この膜リアクターに基質溶液として5重量%のデンプン
液化液(pH6,0)を0.5 kg / elIlの
加圧下に温度40゛Cで供給し、透過流束の低下が反応
開始直後の10%以下となるごと(2時間ごと)に、限
外濾過膜の緻密層側から酢酸緩衝液(pH6,0)を4
0℃の温度にて1.0kg/e4の加圧下に強制的に逆
透過させて、膜を洗浄しながら、半連続的に酵素反応を
行なって、透過流束及び膜透過液中の生成グルコース量
を測定した。
反応時間と膜透過液中における生成グルコース量との関
係を第3図に示す。この結果から明らかなように、実施
例1におけるよりも逆洗浄の頻度を高めることによって
、生成グルコース量及びi3過流束の低下が軽減でき、
高い生産性を達成し得た。しかし、これ以−1,1に逆
洗浄の頻度を高めるときは、膜リアクターの稼動時間が
短くなる結果、時間当りの生産量は低下した。
【図面の簡単な説明】
第1図から第3図は、本発明の方法及び比較例としての
方法において、反応時間と膜透過液中の還元糖量又は生
成グルコース量との関係を示すグラフである。 第1図 0   3   6    ? 反々、癖圏(El) 第2図 ! A・’? )’al  t ’a )第3図 及都埼闇(υ)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)表面層としての緻密層とこれを一体的に支持する
    多孔質層とを備えた異方性限外濾過膜の多孔質層に酵素
    を固定化してなる酵素固定膜を用いる酵素反応方法にお
    いて、基質溶液を上記酵素固定膜の多孔質層側に所定の
    圧力下に循環供給し、膜透過液の透過流束の低下量が上
    記基質溶液の循環供給の開始直後のそれの3〜20%と
    なつたときごとに、前記基質溶液とほぼ同じpHを有す
    る緩衝液を前記基質溶液への加圧圧力以上の圧力下に、
    前記酵素固定膜の緻密層側から多孔質層側に通液させて
    、酵素固定膜を逆洗浄することを特徴とする酵素反応方
    法。
  2. (2)酵素固定膜が限外濾過膜の多孔質層に架橋された
    高分子重合体を保持し、この重合体に酵素が共有結合に
    て固定化されていることを特徴とする特許請求の範囲第
    1項記載の酵素反応方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05329339A (ja) * 1991-01-29 1993-12-14 Fuji Photo Film Co Ltd 濾過システム

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JPH05329339A (ja) * 1991-01-29 1993-12-14 Fuji Photo Film Co Ltd 濾過システム

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