JPH0114102B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ラベルケースからデリバリーローラ
を介して受け渡されたラベルを吸着保持しつつこ
れに糊付けし、この糊付けしたラベルを容器に貼
付させるようにするラベル移送装置に関するもの
である。

第１図はこの種のラベル移送装置を適用したラ
ベル貼付工程の一例を示し、１は容器Ｃを搬送供
給する供給コンベア、２は搬送される容器Ｃ，
Ｃ，……の各間隔を所定間隔に拡げるタイミング
スクリユー、３はタイミングスクリユー２と同期
して回転し、所定間隔で送られる容器Ｃを容器移
送テーブル４上に供給する供給側スターホイルで
あり、該容器移送テーブル(4)は固定主軸５を中心
に矢印Ａ方向に回転される。６，７，８はそれぞ
れ容器移送テーブル４の周側に沿つて配設した各
ラベル貼付機、９，９はこれらラベル貼付機６，
７，８の下流側に配設したブラシ、ゴム板等から
なるラベル撫付部材であり、これら各工程を経て
ラベルを貼付された容器Ｃは排出側スターホイル
１０を介し排出コンベア１１上に送られる。

しかして、上記ラベル貼付機６，７，８はそれ
ぞれ貼付すべきラベルおよびその貼付部位こそ異
にしてはいるが、ほぼ同様な構成を有しているた
め、これらのうちラベル貼付機６を例にとり説明
すると、１２はラベルを積層保持するラベルケー
ス、１３はこのラベルケース１２からラベルを１
枚宛吸着取出して矢印Ｂ方向に回転移送するデリ
バリローラ、１４はこのデリバリローラ１３から
受取つたラベルを矢印Ｄ方向に回転移送するラベ
ル移送装置で、軸周りに回動するドラム状の回転
部材１４ａと、この回転部材１４ａの周面に所定
間隔を保つて取付けられた複数のパツド１４ｂ，
……とを備えている。そして、これらのパツド１
４ｂ，……はその表面に図示しない真空孔が穿設
され、この真空孔に生起された真空圧によりラベ
ルを吸着するようになつており、該吸着されたラ
ベルには上記回転部材１４ａに隣接して設けた糊
付機構１５の糊ローラ１５ａを介して糊が塗布さ
れ、さらに該ラベルはこのパツド１４ｂに保持移
送されて上記容器移送テーブル４上の容器Ｃに貼
付される。

ところで、上記ラベルの貼付工程において、例
えば作業開始直後あるいはトラブル発生時等のよ
うに容器Ｃがラベル貼付機６に搬送されてこない
場合、従来は容器検知器４０からの信号に応動し
て上記デリバリローラ１３は例えばこれへの真空
圧を遮断するとともにラベルケース１２自身をデ
リバリーローラ１３から後退させるなどしてラベ
ルケース１２からラベルを取出さないよう構成さ
れている。なお、上述の場合の他、デリバリロー
ラ１３自身のトラブルとかラベルケース１２内の
ラベルが無くなつた場合にもデリバリローラ１３
はラベルを移送せず、この結果、上記パツド１４
ｂ上にラベルが保持されていない場合が生ずる。
このようなラベル不在の場合、露出したパツド１
４ｂ面に直接糊が塗布されるのを防止するため、
従来一般には、糊付機構１５は、ラベル検知器４
０から信号を受け、例えばリンク機構を介して支
柱１５ｂ周りにこれを揺動させて糊ローラ１５ａ
を当該パツド１４ｂから離隔させるよう構成して
いる。しかしながら、上記糊付機構はその構成
上、一般に慣性重量が大であるため、上述のよう
なリンク機構による離隔動作も鈍く、速応性に欠
けるうえ、反覆される離隔動作から上記糊ローラ
１５ａもその軸部に繰返し荷重を受けてついには
軸心位置の不整合を生じたり、あるいは上記リン
ク機構に緩みを生じさせたりするなどの不都合を
齊し、結果的にはパツド１４ｂ上のラベルに対し
て適正で安定した貼付作動を保証し得ないという
事態を生じさせる惧れがあつた。

また、このような不具合を回避すべく、糊付機
構に対してパツド自体全体を、それが設けられて
いる回転部材に出没可能に設けるようにすること
が提案されたが、このようにすると、パツド全体
を進退させるため、その進退作動の迅速性に欠
け、かつその進退作動機構が複雑大型化するとと
もに、各パツド間の進出位置に整合性を欠く惧れ
があり、またパツド面にラベル吸着圧を供給する
真空管路の接続に機構上の困難さをもたらす欠点
があつた。

本発明は上述の欠点に鑑みてなされたものであ
つて、パツドを回転部材に揺動自在に軸支するこ
とにより、糊付可能な進出位置と後退位置との間
にパツドを簡潔な作動機構を介して迅速に揺動出
没させ得るとともに、各パツド間の整合性を保ち
つつ、パツドの揺動軸を利用して真空圧管路の接
続を容易ならしめるようにしたラベル移送装置を
提供することを目的とするものである。

そして、本発明は、上記目的を達成すべく、周
縁に設けたパツド上に、受け渡されたラベルを吸
着保持して回動する回転部材と、この回転部材に
隣接配置されて上記パツド上に保持されたラベル
に糊付けする糊付機構とを備え、この糊付けされ
たラベルを容器へ貼付すべく回転移送するラベル
移送装置において、上記パツドは中央部外周面を
パツド面とする上記回転部材の周縁に沿わせた揺
動部材として構成され、該パツドの一端を上記回
転部材に立設したパツド軸により揺動自在に軸支
するとともにその他端側を上記パツド面が上記糊
付機構に接触可能な所定の突出位置に出没自在に
弾支させ、上記回転部材の近傍には、上記パツド
に形成したカムに対して上記パツド上のラベルの
有無を検知するラベル検知器からの信号に応じ係
合子を係脱させて上記パツドを揺動出没させるパ
ツド係合部材を設け、かつ上記パツド軸にはパツ
ド面にラベル吸着圧を給送する真空圧経路を形成
したことを特徴とするものである。

以下、図示実施例により本発明を説明すると、
第２図、第３図において、１６は回転部材で、そ
の中心部に鉛直下方に延びる回転軸１７を有し、
この回転軸１７を支持基板１８に立設した筒軸１
９に回転自在に支承させることにより、該回転部
材１６を軸周りに回動可能としている。なお、３
９は図示しない駆動歯車に噛合する歯車で、上記
回転部材１６に回転駆動力を伝達する。２０は本
発明に係るパツドで、上記回転部材１６上にこれ
の周辺に沿い等間隔に複数個配設し、かつ上記回
転部材１６に立設した筒状のパツド軸２１に一端
を枢着させて、この回転部材１６の面上に沿つて
揺動可能に設けている。また、このパツド２０の
内側上面には回転部材１６の回転方向に沿う円弧
状のカム２２を固定している。そして、このパツ
ド２０の他端と上記回転部材１６の軸部に同軸的
に立設固定した筒状部材２３との間にばね２４を
弾装し、さらにこのパツド２０の揺動先端には上
記筒状部材２３に取付けた調整ボルト２５を挿通
させている。したがつて、パツド２０は常時外方
に上記ばね２４より弾圧付勢されており、その回
転部材１６外周からの突出位置は上記調整ボルト
２５の頭部２５ａとの当接位置により規制され
る。また、上記パツド２０には真空吸引孔２６を
穿設し、この真空吸引孔２６をこれの内端に連な
る水平通路２７および上記パツド軸２１の軸部に
設けた鉛直通路２８を介して以下に述べる如く真
空源等に連通可能としている。

すなわち、前述した支持基板１８上に立設せる
筒軸１９の上端には、上記回転部材１６と摺接し
て上記真空吸引孔２６の吸引力を制御する環状の
バルブ部材２９を固設しており、このバルブ部材
２９には上記鉛直通路２８と連通可能で、かつ下
部の筒部３０ａを介して図示しない真空源に連な
る真空通路３０、および大気に開放した大気通路
３１をそれぞれ穿設させ、かつ該真空通路３０
は、第１図およびパツドがデリバリーローラより
ラベルを受取つてから容器Ｃ側へ移送するまでの
区間全域に亘つて開口し、また大気通路３１は該
パツドが当該ラベルを解放する位置、つまりラベ
ルを容器Ｃへ受渡す時点に開口するようにし、こ
れによりラベルの遅滞のない受授作動を可能なら
しめている。

しかして、３２は上記パツド２０の上方に位置
させ、かつ、上記糊付機構１５の近傍に配設した
パツド係合部材で、本実施例では糊ローラ１５ａ
の数に合致させて２個設けており、上記回転軸１
７の上部突出軸１７ａに中間部を枢着支承させた
連結部材３３の先端に取付け、かつこの連結部材
３３他端は支持基板１８に立設した固定軸３４に
連結固定している。そして、この係合部材３２に
は大径筒部３２ａおよびその下方に同心状に連な
る小径筒部３２ｂを形成するとともにその下端を
開口させており、また、これらの筒部３２ａ，３
２ｂ内に密嵌する大径部と小径部とをもつたプラ
ンジヤ３５を昇降自在に挿入支持している。さら
に、このプランジヤ３５の下端には、上記カム２
２との係合子、すなわちローラ３６を支承してお
り、このローラ３６を上記小径筒部３２ｂの下方
開口部より突出保持させている。また、上記大径
筒部３２ａの上部には通孔３２ｃを穿設した蓋部
３２ｄを取付け、この蓋部３２ｄと上記プランジ
ヤ３５との間にばね３７を挿入し、このプランジ
ヤ３５を常時下方に付勢している。そして、この
プランジヤ３５の大径部と上記大小径筒部３２
ａ，３２ｂ間の段部３２ｅとの間には室３８が形
成され、この室３８を図示しない圧力源に接続し
て通常はこの室３８内に圧縮空気を導入し、上記
プランジヤ３５を上記ばね３７に抗して上方へ保
持させ、上記ローラ３６を小径筒部３２ｂ内に収
納させている。一方、上記パツド２０上にラベル
が吸着されていないときは、ラベル検知器４０か
らの信号により図示しない圧力源から上記室３８
への圧縮空気の導入が遮断されるとともに該室３
８内の圧縮空気が外部へ放出される。この結果、
プランジヤ３５はばね３７の弾発力により下降
し、ローラ３６がパツド係合部材３２の下方へ突
出して上記パツド２０のカム２２に係合するよう
になつている。なお、上記ばね３７に替え、圧縮
空気によりプランジヤ３５を下降させる構成、つ
まり、このプランジヤ３５の昇降ともに圧縮空気
により駆動してもよい。

本発明に係る装置は以上の構成を有するもので
あるから、パツド２０上にラベルを吸着保持して
回転移送しているときは、ローラ３６はパツド係
合部材３２内に収納されてパツド２０のカム２２
と干渉することはなく、したがつてこのパツド２
０は通常の位置に保たれて、当該ラベルへの糊塗
布を行ないつつ容器Ｃへこのラベルを移送する。
一方、パツド２０上にラベルが吸着されていない
ときは、室３８内の圧縮空気が外部へ放出される
のでプランジヤ３５はばね３７に付勢されて下降
し、この結果、ローラ３６は回転部材１６ととも
に回転するパツド２０のカム２２に係合して該パ
ツド２０をパツド軸２１周りに揺動させ回転部材
１６の外周縁よりも内方に後退させる。したがつ
てこのパツド２０は糊付機構１５の糊ローラ１５
ａと接触することを阻止される。

以上のように本発明に係る装置は、パツド２０
にラベルが吸着されていない場合、当該パツド２
０が糊付機構１５に接近したときこのパツド２０
を後退させてこれに糊ローラ１５ａが接触するの
を防止するように構成したものである。したがつ
て、このパツド２０は、上記糊付機構１５と比較
して重量はきわめて小さいため、該糊付機構１５
を転換させていた従来装置に比しその揺動動作を
極めて迅速に行うこができ、また長期の使用に渡
つて安定した揺動動作を維持することができる。

なお、パツド係合部材３２の機構は、ソレノイ
ドによりプランジヤ３５を昇降するようにしても
よく、あるいはソレノイドで直接パツド２０を後
退させることも可能である。

以上述べたように、本発明によれば、一端をパ
ツド軸により軸支され他端を出没自在に弾支され
たパツドを、それに形成したカムに対して係合部
材の係合子をラベル検知器からの信号により係脱
させて揺動出没させるようにしているため、パツ
ドの進退作動はその揺動追随性が良好かつ迅速で
あり、かつ各パツド間の糊付進出位置の整合性は
パツド軸を基準として正確に保たれ、しかも該パ
ツド軸に真空圧経路を形成するようにしたため、
該経路が外部に露出せずしてこれを容易に接続構
成し得る効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は一般的なラベル貼付工程を示す平面
図、第２図は本発明に係るラベル移送装置の一実
施例を示す平面図、第３図は第２図の―線に
沿う矢視断面図である。 １４……ラベル移送装置、１４ａ，１６……回
転部材、１４ｂ，２０……パツド、１５……糊付
機構、２２……カム、３２……パツド係合部材、
４０……ラベル検知器。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 周縁に設けたパツド上に、受け渡されたラベ
   ルを吸着保持して回動する回転部材と、この回転
   部材に隣接配置されて上記パツド上に保持された
   ラベルに糊付けする糊付機構とを備え、この糊付
   けされたラベルを容器へ貼付すべく回転移送する
   ラベル移送装置において、上記パツドは中央部外
   周面をパツド面とする上記回転部材の周縁に沿わ
   せた揺動部材として構成され、該パツドの一端を
   上記回転部材に立設したパツド軸により揺動自在
   に軸支するとともにその他端側を上記パツド面が
   上記糊付機構に接触可能な所定の突出位置に出没
   自在に弾支させ、上記回転部材の近傍には、上記
   パツドに形成したカムに対して上記パツド上のラ
   ベルの有無を検知するラベル検知器からの信号に
   応じ係合子を係脱させて上記パツドを揺動出没さ
   せるパツド係合部材を設け、かつ上記パツド軸に
   はパツド面にラベル吸着圧を給送する真空圧経路
   を形成したことを特徴とするラベル移送装置。