JPS644660Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の属する技術分野〕 本考案は、ガラスびん等の弾力性のない容器に
長いラベルを貼付するためのバキユームドラムの
ドラム径を調整するラベリングマシンに関するも
のである。

〔従来技術〕

従来、ガラスびん等の弾力性のない容器とバキ
ユームドラムの周面上の糊が塗布された長いラベ
ルとを圧接する場合に、容器とバキユームドラム
との圧接力が大きすぎると、ガラス製の容器がヒ
ビ割れて破損する恐れがあり、また反対に圧接力
が小さすぎると、長いラベルが容器に均一に貼付
されない不具合があつた。このためバキユームド
ラムの周面の位置と、容器をバキユームドラムの
周面まで搬送する搬送手段の取付位置とは容器の
外径に応じて正確に合わせて調整しておく必要が
あつた。しかし同一のラベリングマシンで多種類
の容器にラベルを貼付する場合には、容器の大き
さが変わる都度、バキユームドラムの位置を調整
しなければならず、多大の調整工数を要し、改善
が望まれていた。

〔考案の目的〕

本考案は、上記の点に鑑みなされたもので、容
器の外径が変化しても位置調整が不要で、容器を
破損するおそれがなく、長いラベルを均一に容器
に貼付することができるドラム径調整装置付きラ
ベリングマシンを提供することを目的とする。

〔考案の要点〕

本考案は、負圧によりラベルをバキユームドラ
ムの周面に吸取り、このラベルの片面に糊を塗布
した後、このラベルを容器に圧接しかつこの容器
を回転させることにより容器にラベルを貼付する
ラベリングマシンにおいて、上記バキユームドラ
ムは周面が複数個に分割され、各分割面の周方向
の一方を水平な一節リンクのレバーを介して、他
方を同じく水平な二節リンクのレバーを介して上
記バキユームドラムの基板に連結し、各レバーに
ばねを付設して上記分割面が上下にがたつかずに
半径方向に収縮できるようにしたことを特徴とす
る。

〔実施例による説明〕

次に本考案の一実施例を図面に基づいて詳しく
説明する。

第１図は本考案実施例装置を含むラベリングマ
シンの平面図である。第１図において、機台１０
上の可動プレート１１にはラベルホツパ１２が取
付けられる。このラベルホツパ１２内には多数の
ラベルＡが垂直に充填されている。このラベルホ
ツパ１２には押印ドラム１３が近接して設けられ
る。１４は押印機である。この押印ドラム１３に
はバキユームドラム１５が近接して設けられる。
押印ドラム１３及びバキユームドラム１５は、図
示しないが、ドラムの周面に多数のエア吸引孔を
備え、ラベルＡを負圧によつて吸引してラベルＡ
を一枚ずつ引取るドラムであり、ラベルＡは押印
ドラム１３上で押印機１４により日付等の押印が
付される。バキユームドラム１５の周面には、糊
ゴムロール１６が接触回転し、糊ツボ１７及び糊
ロール１８を介して糊をドラム周面上のラベルに
塗布する。

また機台１０の縁部には、ガラス製の容器Ｂを
移送するコンベア２０が架設される。このコンベ
ア２０と前記バキユームドラム１５との間の機台
１０上には、容器Ｂをバキユームドラム１５の周
面位置に搬送する公転体２１が介装される。この
公転体２１には、この例では16個の容器受け台２
２が等間隔に配設される。これらの容器受け台２
２は容器Ｂを載せ、ラベルが容器Ｂに接着した
後、ラベルを全周にわたつて貼付するために、図
外の回転手段により容器Ｂの上部を保持した状態
で容器Ｂとともに積極的に回転させられる。また
コンベア２０の供給側には、スクリユー２５と、
このスクリユー２５と同期して回転して容器Ｂを
公転体２１に供給する供給スターホイル２６とが
配設される。またコンベア２０の排出側には排出
スターホイル２７が配設される。２８，２９はス
ターホイルガイドである。

本考案の特徴ある構成は、バキユームドラム１
５の構造にある。バキユームドラム１５は、この
例では周面が６個に分割され、第２図及び第３図
に示すように、各周面には２本のアーム３１及び
３２が取付けられる。このアーム３１にはレバー
３３が軸３４を介して回動自在に取付けられる。
このレバー３３は、その一端が軸３５によりバキ
ユームドラム１５の基板３６に軸支され、その他
端にはボルト３７が遊貫される。このボルト３７
は揺動プレート３８に架設され、かつレバー３３
と揺動プレート３８との間にはコイルスプリング
３９が巻回され、ナツト４０で固定される。この
揺動プレート３８には長孔４１が穿設され、この
長孔４１には基板３６に植設されたピン４２が遊
挿される。

またアーム３２にはピン４４を介して中間腕４
５が回動自在に連結される。この中間腕４５はレ
バー４６に軸４７を介して回動自在に取付けられ
る。このレバー４６は、その一端が軸４８により
基板３６に軸支され、その他端にはボルト４９が
遊貫される。このボルト４９は基板３６に固着さ
れた固定プレート５０に架設され、かつレバー４
６と固定プレート５０との間にはコイルスプリン
グ５１が巻回され、ナツト５２で固定される。

このような構成の本実施例装置の作動について
説明する。まず予めガラス製の容器Ｂの外径に応
じて可動プレート１１を図外の移動手段により移
動し、バキユームドラム１５の位置を調整する。
次いでその容器Ｂをコンベア２０の供給側に送込
む。コンベア２０の供給側に送込まれた容器Ｂ
は、第１図の矢印に示す経路に従つて進行し、ま
ずスクリユー２５によつて間隔を調節され、供給
側スターホイル２６とスターホイルガイド２８と
により案内されて、同期回転する公転体２１の容
器受け台２２に移送される。容器受け台２２に移
送された容器Ｂは、第２図に示すように圧接位置
においてバキユームドラム１５の周面Ｃ上で糊ロ
ール１８及び糊ゴムロール１６により糊が塗布さ
れたラベルに出会い、その位置でラベルは容器Ｂ
の外周面に貼付される。ラベルが貼付された容器
Ｂは、排出スターホイル２７とスターホイルガイ
ド２９とによりコンベア２０の排出側に送出さ
れ、次のコンベアラインへ移送される。

次に、上記容器Ｂより外径がやや大きいガラス
製の容器B′をコンベア２０の供給側に送込む。
コンベア２０の供給側に送込まれた容器B′は、
容器Ｂと同様に容器受け台２２に移送される。こ
こでバキユームドラム１５が容器B′に圧接する
と、第３図に示すように周面Ｃが容器B′により
押される。すなわち最初にアーム３２が中間腕４
５を押して、これによりレバー４６が軸４８及び
４７を支点にして回転すると、ボルト４９に巻回
されたコイルスプリング５１が圧縮され、周面Ｃ
が第３図の破線位置より引込む。さらにバキユー
ムドラム１５が回転し、容器B′がアーム３２を
通過すると、コイルスプリング５１は元の状態に
復元しながら、容器B′の押接力により周面Ｃが
ピン４４を支点にしてアーム３１を押す。アーム
３１は押されると、レバー３３を押す。これによ
りレバー３３が軸３５を支点にして回転し、ボル
ト３７に巻回されたコイルスプリング３９が圧縮
され、周面が第３図の破線位置より引込む。容器
B′が周面Ｃを通過すれば、コイルスプリング３
９，５１の復元力により周面Ｃは元の状態（破線
位置）に復元する。

〔考案の効果〕

以上述べたように、本考案によれば、ガラスび
ん等の弾力性のない容器を多種類取扱うラベリン
グマシンにおいて、バキユームドラムの周面を複
数個に分割し、各分割面をドラムの半径方向に収
縮可能に設けることにより、外径が異なる容器で
あつても、バキユームドラムの位置を調整するこ
となく、しかも容器を破損することなくラベルを
貼付することができる優れた効果がある。

又、各分割面は周方向の一方側が水平な一節リ
ンクのレバーにより反対側が同じく水平な二節リ
ンクのレバーによりそれぞれ支持され、全体とし
て基板と共に水平な五節リンクを形成する。した
がつて、容器と接する分割面は上下方向のがたつ
きがなく、水平方向（横方向）には自由に動くこ
とができるので、容器との接触時に容器の流れと
ラベルを保持する分割面の周速がなじみやすく、
容器を一周する程度の長いラベルも均一にずれが
なく貼付することができるという格別な効果が得
られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例装置を含むラベリングマ
シンの平面図、第２図及び第３図はその要部拡大
平面図である。 Ａ……ラベル、Ｂ，B′……ガラス製の容器、
１０……機台、１５……バキユームドラム、１６
……糊ゴムロール、１８……糊ロール、２１……
公転体、２２……容器受け台、３１，３２……ア
ーム、３３，４６……レバー、３６……基板、３
７，４９……ボルト、３８……揺動プレート、３
９，５１……コイルスプリング、４０，５２……
ナツト、４５……中間腕、５０……固定プレー
ト。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 負圧によりラベルを周面に吸取つて回転する
   バキユームドラムと、このバキユームドラムの
   周面上で上記ラベルの片面に糊を塗布する糊ロ
   ール機構と、このバキユームドラムの周面上で
   糊が塗布されたラベルの圧接位置に容器を搬送
   する搬送手段と、上記ラベルが圧接した容器を
   回転させて上記ラベルを容器に貼付する回転手
   段とを備え、上記バキユームドラムは周面が複
   数個に分割され、各分割面が上記バキユームド
   ラムの半径方向にばねを介して収縮可能に設け
   られたラベリングマシンであつて、各分割面の
   周方向の片側は一節リンクのレバーを介して反
   対側は同じく二節リンクのレバーを介してそれ
   ぞれ上記バキユームドラムの基板に取付けられ
   たことを特徴とするドラム径調整装置付きラベ
   リングマシン。 ２ レバーと基板の間にコイルスプリングを設け
   て各分割板を外方に弾圧したことを特徴とする
   実用新案登録請求の範囲第１項記載のドラム径
   調整装置付きラベリングマシン。