JPH01132668A - 徐溶性コーティング材 - Google Patents

徐溶性コーティング材

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JPH01132668A
JPH01132668A JP29067787A JP29067787A JPH01132668A JP H01132668 A JPH01132668 A JP H01132668A JP 29067787 A JP29067787 A JP 29067787A JP 29067787 A JP29067787 A JP 29067787A JP H01132668 A JPH01132668 A JP H01132668A
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copolymer
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slowly soluble
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Tamio Yoshida
吉田 民雄
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術分野、] 本発明は、適度の加水分解性を有し、海水中において徐
々に溶解する徐溶性コーティング材であり、とくに、溶
解前には強固な塗膜を形成することができる徐溶性コー
ティング材に関する。
[発明の技術的背景とその問題点] 従来より1例えば船底などに塗布することにより塗膜を
形成させ、その塗膜が海水中で徐々に溶解して新鮮な面
を呈するとともに、生物活性をもつスズ化合物を放出し
て付着生物の増殖を防止する防汚塗料が公知である。か
かる防汚塗料としては、(メタ)アクリル酸エステルと
トリブチルスズ(メタ)アクリレートとの共重合体があ
り、その七ツマ−の一部としてトリブチルシリルアクリ
レートやトリフェニルシリルアクリレートを併用するも
のが公知である(特開昭60−231771号公報参照
)、シかし、このような共重合体のように分子中にトチ
ブチルスズが存在すると、これが加水分解によって海水
中に放出されるために、その毒性によって海洋を汚染す
るという重大な問題がある。
同様の加水分解性をもつ基として、(メタ)アクリル系
重合体の側鎖に導入されたトリオルガノシリル基が知ら
れ、このような基をもつトリオルガノシリル(メタ)ア
クリレートの単独共重合体(特開昭62−179514
号公報参照)の海水中における徐溶性ならびに上記(メ
タ)アクリレートとエチレン性不飽和単量体との共重合
体を用いる徐溶性の船底塗料が開示されている(米国特
許第4,593,055号明細書参照−)。
このようなトリオルガノシリル(メタ)アクリレートの
単独ないし共重合体は、加水分解によって有毒な有機ス
ズ化合物などを放出しない利点がある。しかし、こうし
たトリオルガノスズおよび/またはトリオルガノシリル
基を側鎖にもつ(メタ)アクリル系重合体の共通の欠点
として、通常の重合法によって合成した場合、海水に対
する初期の溶解性が悪く、溶解速度の経時変化が大きい
ということが挙げられる。また、この種の共重合体の塗
膜は急激な温度変化に弱く、このことは、優れた徐溶性
を付与するために分子量を低目に制御した場合に、とく
に顕著である。そのため、その応用範囲はこうした使用
中の温度変化が問題にならない領域に限られている。
[発明の目的] 本発明は、上記の問題点を解決し、優れた徐溶性を有し
、かつ、溶解前は急激な温度変化に耐える強固な塗膜を
形成することができるトリオルガノシリル(メタ)アク
リレート系の徐溶性コーティング材を提供することを目
的とする。
[発明の構成] 本発明者らは、上記の目的を達成するために研究を重ね
た結果、トリオルガノシリル(メタ)アクリレート系共
重合体の加水分解によって放出される部分に架橋構造を
導入すること、さらには。
前記共重合体の平均重合度を比較的低い領域に制御する
ことにより、温度変化に耐え、かつ、優れた徐溶性を有
するコーティング材を得られることを見出して本発明を
完成するに至った。
すなわち、本発明の徐溶性コーティング材は、(A)一
般式(1): (式中、R1は水素原子またはメチル基を表し、R2は
互いに同一または相異なる脂肪族不飽和結合を含まない
1価の炭化水素基であり、そのうち少なくとも1個は炭
素数4以上の1価の炭化水素基を表す)で示されるトリ
オルガノシリル(メタ)アクリレート単位、10〜90
モル%; (B)一般式(II): →CH2CR3−]− (式中、R3は水素原子またはメチル基を表し、Zはケ
イ素原子を含まない1価の極性基またはフェニル基を表
す)で示される(メタ)アクリル単位またはビニル単位
、10〜90モル%;および (C)一般式(■): (式中、R7は水素原子またはメチル基を表し、R6は
互いに同一または相異なる1価の炭化水素基を表し、X
は水酸基または加水分解性基を表し、aはO〜2の数を
表す)で示されるケイ素官能性シリルアクリレート単位
、0.01〜35モル%; から成る共重合体またはその縮合架橋体を主成分とする
ことを特徴とする。
(A)単位は、一般式(I)で示されるトリオルガノシ
リル(メタ)アクリレート単位である。
一般式(I)中において、R1およびR2の定義は上記
のとおりである。ここでR2の互いに同一または相異な
る脂肪族不飽和結合を含まない1価の炭化水素基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル
基、デシル基、ドデシル基、ミリスチル基、ステアリル
基などのアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシ
ル基などのシクロアルキル基;ノルボルニル基、ノルビ
ニル基などの縮合脂環基;2−フェニルエチル基、2−
フェニルプロピル基などの7ラルキル基;フェニル基、
トリル基などの7リール基などを例示することができ、
これらの中でも優れた徐溶性と加水分解前の塗膜に優れ
た性質を付与する目的からブチル基、ヘキシル基、ノル
ボルニル基が好ましく、さらに、R2のうち2個がメチ
ル基であることがトリオルガノシリル(メタ)アクリレ
ートを工業的に製造するには有利である。
かかるR2は、その1価の炭化水素基のうち、共重合体
またはその縮合架橋体に適度の徐溶性を付与するために
、少なくとも1個は炭素数4以上の1価の炭化水素基で
あることが必要である。
かかる(A)単位を形成するための単量体としては、ジ
メチルブチルシリルアクリレート、ジメチルへキシルシ
リルアクリレート、ジメチルオクチルシリルアクリレー
ト、ジメチルデシルシリルアクリレート、ジメチルドデ
シルシリルアクリレート、ジメチルシクロヘキシルシリ
ルアクリレート、ジメチルンルポルニルシリルアクリレ
ート、ジブチルフェニルシリルアクリレート、メチルジ
ブチルシリルアクリレート、エチルジブチルシリルアク
リレート、ジブチルヘキシルシリルアクリレート、ジブ
チルフェニルシリルアクリレート、トリブチルシリルア
クリレート、トリフェニルシリルアクリレート等および
これらに対応するメタクリレートを例示することができ
る。かかるトリオルガノシリル(メタ)アクリレートの
中でも合成が容易なことおよび適度な徐溶性や加水分解
前の塗膜の物理的性質を向上させることなどから、ジメ
チルへキシルシリルアクリレート、ジメチルノルボルニ
ルシリルアクリレート、トリブチルシリルアクリレート
およびこれらに対応するメタクリレートが好ましい。
共重合体中における(A)単位の含有量は、10〜90
モル%の範囲である。この含有量が10モル%未満の場
合にはコーティング材に充分な徐溶性を付与することが
できず、90モル%を超える場合には塗膜の機械的強度
が充分ではない、さらに、より好ましい徐溶性コーティ
ング材を得るためには(A)単位の含有量は、20〜5
0モル%の範囲であることが好ましい。
CB)単位は一般式(II )で示される(メタ)アク
リル単位またはビニル単位である。
式中のR3およびZの定義は上記のとおりである。Zの
定義中におけるケイ素原子を含まない1価の極性基とし
ては、合成の容易さ、塗膜の物理的性質および塗布対象
物への密着性などからCO2R4基、シアノ基、塩素原
子、アセトキシ基、OR5基またはR6基などを好まし
いものとして例示することができる。ここでR4,Rs
はいずれも炭素数1〜8の置換または非置換のアルキル
基である。ここでR4としては、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプ
チル基、オクチル基、?−ヒドロキシエチル基、2−ヒ
ドロキシプロピル基、ジメチルアミノエチル基などを例
示することができる。
また、塗膜の親木性を向上させる場合には、使用する一
部の(B)単位のR4を2−ヒドロキシエチル基や2−
ヒドロキシプロピル基にすることもできる R5として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、2−メ
トキシエチル基、2−エトキシエチル基などを例示する
ことができる l(8は環中に窒素原子を含む1価の環
状基であり、ピロリジル基、ピリジル基などを例示する
ことができる。
かかる(B)単位を形成する単量体としては、(メタ)
アクリル系およびビニル系化合物を用いることができる
(メタ)アクリル系化合物としては、メチルアクリレー
ト、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、ヘキシ
ルアクリレート、オクチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリ
レート、アクリロニトリル等およびこれらに対応するメ
タクリル化合物を例示することができる。ビニル系化合
物としテハ、酢酸ビニル、塩化ビニル、スチレン、ビニ
ルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルプロ
ピルエーテル、ビニルイソブチルエーテル、ビニルピロ
リドン等を例示することができる。
共重合体中における(B)単位の含有量は、10〜90
モル%の範囲であり、好ましくは30〜80モル%の範
囲である。10モル%未満の場合には、塗膜に充分な機
械的強度や密着性が得られず、90モル%を超える場合
には、充分な徐溶性が得られない。
(C)単位は、一般式(1111)で示されるケイ素官
能性シリルアクリレート単位である。
式中においてR’、R6,Xおよびaの定義は」二記の
とおりである。ここでR6としては、メチル基、エチル
基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基な
どのアルキル基;ビニル基などを例示することができ、
Xによる架橋反応を容易に行うためにはメチル基または
ビニル基が好ましい、また、Xは、共重合体を架橋せし
めてコーティング材の塗膜強度を向上させることに寄与
するものである。かかるXとしては、上記の水酸基のほ
か、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ
基などのアルコキシ基;2−メトキシエトキシ基、2−
エトキシエトキシ基などのアルコキシアルコキシ基;イ
ソプロペノキシ基などのアルケニルオキシ基;アセトキ
シ基などのアシ□ロキシ基;アセトンオキシム基、メチ
ルエチルケトキシム基などのケトキシム基ニジエチルア
ミノ基、ブチルアミノ基、ヘキシルアミノ基、シクロヘ
キシルアミ7基などのオルガノアミノ基;ジエチルアミ
ノキシ基などのジオルガノアミノキシ基;N−メチルア
セトアミド基などのオルガノアミド基などを例示するこ
とができ、これらの中でも架橋反応を容易に行うために
はメトキシ基、エトキシ基またはアセトキシ基が好まし
い。
aは合成の容易さや共重合体の架橋反応を制御よく行う
ことができることから、1であることが好ましい。
共重合体中における(C)単位の含有量は、0.01〜
35モル%の範囲であり、好ましくは0.1〜20モル
%の範囲である。含有量が0.01モル%未満の場合に
は、縮合による架橋密度が低くなり、本発明の特徴であ
る塗膜の架橋による機械的性質の向上が充分ではなく、
35モル%を超える場合には、共重合体の製造の際また
は保存中にゲルを生成するために、コーティング材とし
ての安定性が悪い。
本発明の徐溶性コーティング材を構成する共重合体は、
例えば次の方法で製造することができる。
まず、(A)および(B)単位を形成する単量体を重合
せしめて、(A)および(B)単位からなる所望の平均
重合度の共重合体を製造する。この重合反応は、例えば
適当な有機溶媒中で、必要に応じて連鎖移動剤および重
合開始剤の存在下で、適宜重合温度を設定して行う、こ
の場合に、所望の平均重合度の共重合体を得るためには
連鎖゛移動剤を用いることが好ましい。
有機溶媒は1重合反応の制御、反応中のゲル形成防止の
ために用いられるものである。かかる有機溶媒としては
、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの炭化水素系溶媒
;酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶媒;イソ
プロパツール、ブタノールなどのアルコール系溶媒およ
びジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの
非プロトン極性溶媒などを例示することができる。この
有機溶媒は、単量体の合計量100重量部に対して20
〜1,000重量部を用いることが好ましく、さらに好
ましくは50〜500重量部を用いる。
連鎖移動剤としては、メタンチオール、エタンチオール
、n−プロパンチオール、イソプロパンチオール、n−
ブタンチオール、2−メチルプロパンチオール、3−メ
チルプロパンチオール、1.1−ジメチルエタンチオー
ル、1−ヘキサンチオール、l−オクタンチオール、l
−デカンチオール、シクロペンタジェン−1−チオール
、シクロヘキサンチオール、ベンゼンチオール、1−メ
チルベンゼンチオール、2−メチルベンゼンチオール、
3−メチルベンゼンチオール、l−エチルベンゼンチオ
ール、2−エチルベンゼンチオール、3−エチルベンゼ
ンチオールなどのメルカプタン;ビス−(4−ヒドロキ
シジメチルフェニル)ジスルフィド、ビス−(2−クロ
ロメチルフェニル)ジスルフィド、ビス−(2−ブロモ
メチルフェニル)ジスルフィド、ジナフチルジスルフィ
ド、ジー2−ベンゾチアジルジスルフィド、ビス−(イ
ソプロピルキサントゲン)ジスルフィド、カルボニルビ
ス−(チオグリコール酸)、ジベンジルスルフィド、ビ
ス−(2−エチルヘキシル)ジスルフィド、ビス−(2
−クロロベンジル)ジスルフィド、ビス−(2−ピリジ
ル−β−エチル)ジスルフィド、ビス−(β−クロロエ
チル)ジスルフィド、ビス−(ヒドロキシエチル)ジス
ルフィド、ビス−(β−クロロアセトキシエチル)ジス
ルフィド、ジフェニルジスルフィド、ジー0−)ジルジ
スルフィド、ジ−p−1リルジスルフイド、ビス−(2
,6−キシリル)ジスルフィド、ビス−(2,3,5,
6−チトラメチルフエニル)ジスルフィド、ビス−(4
−カルボキシフェニル)ジスルフィド、ビス−(4−カ
ルボキシエトキシフェニル)ジスルフィド、ビス−(4
−カルボキシエトキシフェニル)ジスルフィドなどのジ
スルフィド;および四塩化炭素、四臭化炭素、クロロホ
ルムなどのハロメタンを例示することができる。
かかる連鎖移動剤の使用量は、目的とする共重合体の重
合度によって適宜選択することができるが、一般に単量
体の合計量100重量部に対して0.5〜500重量部
であることが好ましい、さらに好ましい使用量は連鎖移
動剤の種類によって異なり、例えばメルカプタンの場合
には0.5〜40重量部であり、ジスルフィドの場合に
は1〜80重量部であり、ハロメタンの場合には2〜2
00重量部である。連鎖移動剤の量が少なすぎる場合に
は加水分解速度の経時変化が大きくなり、その量が多す
ぎる場合には得られるオリゴマーの分子量が小さくなり
、充分な製膜性を得ることができない。
・重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、p
−クロロベンゾイルパーオキサイド、2.4−ジクロロ
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオクトエー
ト、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイド
ロパーオキサイドなどの有機過酸化物およびアゾビスイ
ソブチロニトリルなどを例示することができる。
かかる重合開始剤の使用量は、単量体の合計量100重
量部に対して0.01〜10重量部が好ましい。
重合開始剤はその使用量が多いほど低重合物を得易く、
とくに連鎖移動剤を併用しない場合には、単量体100
重量部に対して1〜10重量部を用いることが好ましい
重合温度は50〜200℃が好ましく、さらに好ましく
は60〜130℃である0重合部度はこの範囲内であれ
ば温度が高いほど、本発明の目的に合致した共重合体が
得易い、なお、連鎖移動剤を用いない場合には、90〜
200℃で重合を行うことが好ましい。
次いで、このようにして得られた(A)単位および(B
)単位からなる共重合体中の(A)単位の一部の側鎖の
トリオルガノシリル基を、2個以上のケイ素官能基を有
するシラン化合物またはその部分加水分解物との間でエ
ステル交換反応を行うことにより、(C)単位を含む共
重合体を得ることができる。また、縮合架橋体は、微量
の水の存在下エステル交換反応を行うことにより、複数
のケイ素官能基を同時に反応させて架橋構造を形成せし
めるか、いったん、上記の方法で(C)単位を形成した
のち、微量の水分によって、縮合反応を行わせることに
より得ることができる。なお、共重合体中の(A)単位
は、いったん前述のトリオルガノシリル(メタ)アクリ
レートを用いて共重合体を製造したのち、後述する(C
)単位を形成する方法として例示したエステル交換反応
により、当初の共重合体の(A)単位と異なる(A)単
位を形成することもできる。
このようにして得られる共重合体の平均重合度、すなわ
ち未架橋の共重合体における(A)、(B)および(C
)単位の数の和の平均値はとくに制限されるものではな
いが、10〜100であることが好ましい、この平均重
合度があまり小さすぎる場合には、充分な製膜性を得る
ことができない、また、あまり大きすぎる場合には、実
用時において使用当初は加水分解速度が非常に遅くて満
足な徐溶性を得ることができず、一定時間経過後に急激
な加水分解速度のL昇を示すことなど、加水分解速度の
経時変化が大きいことからコーティング材としての用途
が制限される。
エステル交換反応に用いるケイ素化合物としては、メチ
ルシリケート、エチルシリケート、プロピルシリケート
、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラ
ン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシ
ラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリス(メ
トキシエトキシシラン)、メチルトリス(エトキシエト
キシシラン)、メチルトリイソプロペノキシシラン、メ
チルトリアセトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラ
ン、メチルトリ(アセトンオキシム)シラン、メチルト
リ(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルトリ(N
−メチルアセトアミド)シラン、フェニルトリメトキシ
シラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジェトキ
シシランなどのシラン化合物とその加水分解物を例示す
ることができる。これらの中でも容易に入手でき、エス
テル交換反応および架橋反応を容易に制御よく行えるこ
とから、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキ
シシラン、メチルトリアセトキシシランおよびこれらに
対応するビニルシランが好ましい。
エステル交換反応は、室温で行うことができるが、50
〜150℃で行うことがより好ましい。
また反応の制御と反応中のゲル形成防止のために有機溶
媒を用いることが好ましい。この有機溶媒としては、(
A)および(B)単位からなる重合体の製造時に用いた
ものと同じものを用いることができる。
エステル交換反応は、触媒の存在下で行うことによって
、反応をより速やかに進行させることができると同時に
、架橋反応も行うことができる。
この触媒としては、ジメチルヒドロキシルアミン、ジエ
チルヒドロキシルアミン、テトラメチルグアニジン、ヘ
キシルアミン、リン酸ドデシルアミン、γ−7ミノプロ
ビルトリエトキシシラン、N−(トリメトキシシリルプ
ロピル)エチレンジアミンなどのアミン類;ベンジルト
リメチルアンモニウムアセテートなどの第4級アンモニ
ウム塩;オクタン酸鉄、ナフテン酸鉄、オクタン酸コバ
ルト、ナフテン酸コバルト、オクタン酸マンガン、ナフ
テン酸マンガン、オクタン酸スズ、ナフテン酸スズなど
の有機酸金属塩;ジブチルスズジアセテート、ジブチル
スズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジメ
チルスズモノオレエート、ジブチルスズジメトキシド、
酸化ジブチルスズなどの有機スズ化合物:テトラブチル
チタネート、テトラブチルジルコネートなどの金属アル
コレート;ジイソプロポキシビス(アセチルアセトナト
)チタン、ジイソプロポキシビス(エチルアセドアセク
ト)チタン、1.3−プロパンジオキシビス(アセチル
アセトナト)チタン、1.3−プロパンジオキシビス(
エチルアセドアセクト)チタンなどのチタンキレートな
どを例示することができる。
本発明の徐溶性コーティング材には、必要に応じて有機
溶媒、顔料、沈降防止剤、種変剤、紫外線吸収剤などを
配合することができる。
本発明の徐溶性コーティング材は、(A)、(B)およ
び(C)単位からなる共重合体または架橋網状構造を有
する共重合体を主成分とするものであり、(A)および
(C)単位の側鎖が、水中で加水分解によって徐々に、
−CO2Hとなり水溶性となるために、水に対して徐溶
性を示すものである。また、本発明の徐溶性コーティン
グ材は前記構造を有することから、(A)および(B)
単位のみからなる共重合体のように急激な温度変化に弱
いという問題がない。
[発明の効果] 本発明の徐溶性コーティング材は、制御された加水分解
速度を有し、そのため水棲動物の付着を防止する船底塗
料や漁網処理剤に必要な徐溶性を示す塗膜を物体の表面
に形成することができる。
さらに、この塗膜は、温度変化にも強く、機械的性質に
も優れている。
本発明の徐溶性コーティング材は、船底塗料、漁網処理
剤などとして有用である。
[実施例] 以下、本発明を参考例および実施例により説明する。な
お、以下において部はすべて重量部を表す。
参考例1 冷却器、攪拌装置および温度計を備えた反応容器に、キ
シレン300部、ジメチルへキシルシリルメタクリレー
ト120部、メチルメタクリレート180部およびl−
オクタンチオール6部を仕込んだ0次いで、さらにアゾ
ビスイソブチロニトリル2部を添加したのち、均一にな
るように攪拌しながら、80℃で8時間加熱して重合を
行い、25℃における粘度が420cPである淡黄色透
明の溶液を得た。これを重合体溶液P−1とする。
かかる重合体の数平均分子量は4,300であった(ゲ
ルパーミェーションクロマトグラフィーにより測定した
、以下、同様である。)。
参考例2〜6 参考例1と同様にして、第1表に示す溶媒、単量体、連
鎖移動剤および重合開始剤を仕込み、第1表に示す重合
条件で重合を行い、いずれも淡黄色透明の重合体溶液を
得た(それぞれP−2〜P−6とする)、この重合体溶
液の25℃における溶液粘度および平均重合度は第1表
のとおりであった。
実施例1 冷却器、攪拌装置および温度計を備えた反応容器に重合
体溶液P−1を100部を仕込み、メチルトリメInジ
シラン5.0部を添加したのち、均一になるように攪拌
しながら、80℃で10時間加熱してエステル交換反応
を行った。その結果、粘度が上昇し、25°Cにおける
粘度が1,050cStの淡黄色透明溶液状のコーティ
ング材を得た。
得られたコーティング材溶液を用い、次の方法によりl
1li#熱衝撃性試験を行ったところ、6サイクルの試
験後もひび割れや剥離などの異常は認められなかった。
また゛、溶解性促進試験の結果は第3表に示すとおりで
あった。
糺践土肩丘ス1 コーティング材溶液3〜4gを1010X15の鋼板の
表面の塗布し、60°Cで12時間加熱することにより
、有機溶媒を揮散除去して塗膜を形成した。これを冷熱
衝撃試験機により、−20°Cの条件下3時間さらし、
次いで、ただちに30℃の条件下3時間さらした。この
操作を繰り返してひび割れや剥離などの異常が認めらな
いサイクル数を測定した。
症於姓り里五ス1 コーティング材溶液を、乾燥重量として2〜3gを9部
6cmのガラス板の表面に塗布し、60°Cで12時間
加熱することにより、有機溶媒を除去して、塗膜を形成
した。これを氷18J1に食塩480gとカセイソーダ
を2.0gを溶解させたアルカリ性の加水分解促進液の
中に浸漬し、1日ごとにその取量の減少を測定した。
実施例2〜7 各種の重合体溶液を用い、第2表に示すシラン化合物と
反応条件によって、エステル交換反応と架橋反応を行い
、いずれの例も淡黄色透明のコーティング材を得た。こ
れらのコーティング材の25°Cにおける溶液粘度およ
び耐熱衝や性試験の結果を第2表に示し、溶解性促進試
験の結果を第3表に示す。
比較例 参考例1〜6により得られた重合体溶液について、実施
例と同様の耐熱衝撃性試験および溶解性促進試験を行っ
た。その結果を第4表に示す。
第4表から明らかなとおり、平均分子量の小さいP−1
−P−5は、耐熱衝撃性試験の結果、塗膜の剥離を生じ
た。平均分子量の大きいP−6は、耐熱衝撃性試験の結
果、架橋構造を有する実施例1〜7のコーティング材と
同様に異常がなかったが、溶解性促進試験の結果、最初
の4日間は溶解性を示さなかったが、その後は急激に、
かつ、極度に大きな溶解性を示したゆ

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(A)一般式( I ): ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、R^1は水素原子またはメチル基を表し、R^
    2は互いに同一または相異なる脂肪族不飽和結合を含ま
    ない1価の炭化水素基であり、そのうち少なくとも1個
    は炭素数4以上の1価の炭化水素基を表す)で示される
    トリオルガノシリル(メタ)アクリレート単位、10〜
    90モル%; (B)一般式(II): ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、R^3は水素原子またはメチル基を表し、Zは
    ケイ素原子を含まない1価の極性基またはフェニル基を
    表す)で示される(メタ)アクリル単位またはビニル単
    位、10〜90モル%;および (C)一般式(III): ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中、R^7は水素原子またはメチル基を表し、R^
    8は互いに同一または相異なる1価の炭化水素基を表し
    、Xは水酸基または加水分解性基を表し、aは0〜2の
    数を表す)で示されるケイ素官能性シリルアクリレート
    単位、0.01〜35モル%; から成る共重合体またはその縮合架橋体を主成分とする
    ことを特徴とする徐溶性コーティング材。
  2. (2)前記共重合体の平均重合度が10〜100である
    特許請求の範囲第1項記載の徐溶性コーティング材。
  3. (3)前記共重合体中における(A)単位の含有量が2
    0〜50モル%である特許請求の範囲第1項記載の徐溶
    性コーティング材。
  4. (4)前記共重合体中における(B)単位の含有量が3
    0〜80モル%である特許請求の範囲第1項記載の徐溶
    性コーティング材。
  5. (5)前記共重合体中における(C)単位の含有量が0
    .1〜20モル%である特許請求の範囲第1項記載の徐
    溶性コーティング材。
  6. (6)前記一般式(II)中のZの定義中、ケイ素原子を
    含まない1価の極性基がCO_2R^4基、シアノ基、
    塩素原子、アセトキシ基、OR^5基またはR^6基で
    表される1価の極性基であり、R^4及びR^5がそれ
    ぞれ炭素数1〜8の置換または非置換のアルキル基であ
    り、R^5基が環中に窒素原子を含む1価の環状基であ
    る特許請求の範囲第1項記載の徐溶性コーティング材。
  7. (7)一般式(III)中におけるR^8がメチル基また
    はビニル基である特許請求の範囲第1項記載の徐溶性コ
    ーティング材。
  8. (8)Xが炭素数1〜2のアルコキシ基である特許請求
    の範囲第1項記載の徐溶性コーティング材。
  9. (9)Xがアセトキシ基である特許請求の範囲第1項記
    載の徐溶性コーティング材。
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