JPH0551424A - グラフト共重合体の製造法、微水溶性樹脂組成物およびこれを用いた塗料 - Google Patents

グラフト共重合体の製造法、微水溶性樹脂組成物およびこれを用いた塗料

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JPH0551424A
JPH0551424A JP21710991A JP21710991A JPH0551424A JP H0551424 A JPH0551424 A JP H0551424A JP 21710991 A JP21710991 A JP 21710991A JP 21710991 A JP21710991 A JP 21710991A JP H0551424 A JPH0551424 A JP H0551424A
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graft copolymer
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reactive double
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Teruo Yoshida
輝夫 吉田
Tsuneo Tanuma
恒夫 田沼
Isamu Moribe
勇 森部
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Hitachi Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 適度な加水分解性を付与するグラフト共重合
体を使用することにより、防汚塗料において、塗膜表面
に海中動植物の付着防止を向上させる。 【構成】 一般式(I) 【化1】 (但し、Rは 【化2】 aは0〜25の整数、bは0〜26の整数、mおよびn
は正の整数であり、a+bは1以上である)で示される
ポリアルキレンシリコーンコポリマーと、該ポリアルキ
レンシリコーンコポリマーの水酸基と反応しうる基およ
び反応性の二重結合を有する化合物を反応させて得られ
る、反応性の二重結合を有する共重合体(A)5〜95
重量%の存在下に、環状ケテンアセタールを含むエチレ
ン性不飽和単量体(B)95〜5重量%を重合させるこ
とを特徴とするグラフト共重合体の製造法、該製造法に
より得られるグラフト共重合体を含有してなる微水溶性
樹脂組成物および該微水溶性樹脂組成物を用いた塗料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防汚塗料用等として有
用であり、適度な微水溶性と充分な塗膜強度を与えるグ
ラフト共重合体の製造法、微水溶性樹脂組成物およびこ
れを用いた塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、船舶や海上構造物の没水部には、
フジツボ、フサコケムシ、ホヤ、藻類等の海中生物の付
着による腐食防止や、船舶の航行速度の低下防止のた
め、また養殖用の網や金網への海中生物の付着による魚
貝類の致死防止のため、タフナー、ロジン、可塑剤等の
ビヒクル成分に防汚剤を配合してなる塗料か、または特
公昭40−21426号公報、特公昭51−12049
号公報等に示されるごとく有機錫含有不飽和単量体の重
合体または共重合体を用いた防汚塗料が塗装され、その
塗膜が海水中で連続的に徐々に溶出することにより、防
汚効果を現わしている。
【0003】一方、特開昭51−261374号公報記
載のメタクリル酸トリフェニルメチルエステルなどを共
重合したアクリルポリマー、特開昭58−98313号
公報記載のメタクリル酸系ポリマーのアイオノマーのよ
うに、ポリマ側鎖に加水分解性のカルボン酸のエステル
結合又はカルボン酸の金属塩結合を組み込んだものがあ
り、いずれも防汚塗料用に検討されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前者のビヒクル成分に
防汚剤を配合してなる塗料は、それから得られる塗膜に
含まれるロジン及び防汚成分が溶出することによって防
汚効果を発揮するものであるが、該塗膜は長期間の海水
浸漬において不溶成分が多くなると共に塗面が凹凸状に
なり海中生物の付着を防止する効果が劣ってくる。中者
の有機錫化合物を含む塗料は、重合体にエステル結合を
介して導入された有機錫化合物を含む塗膜が海水に浸漬
されて、該エステル結合の加水分解により、該有機錫化
合物が分離すると共に、カルボキシル基を含む重合体が
生成する。この重合体は海水に溶解し、常に新鮮な塗膜
が露出し、防汚性を維持してゆくものである。しかし、
該塗膜の防汚性を有効に発揮させるため一般的には多く
の有害な有機錫化合物が導入されており、魚貝類に対し
悪影響をおよぼす欠点がある。また後者の、ポリマー側
鎖にカルボン酸のエステル結合又はカルボン酸の金属塩
結合を組み込んだポリマーでは、加水分解による分子量
の変化が小さいという欠点がある。
【0005】本発明は、これらの従来技術における種々
の欠点の存在を鑑みて鋭意検討した結果、なし得たもの
であり、有機錫化合物を含有しなくても海水中で被膜が
加水分解され微水溶性を有し、連続的に新鮮な塗膜を形
成することができるグラフト共重合体の製造法、微水溶
性樹脂組成物および塗料を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、一般
式(I)
【化3】 (但し、Rは、
【化4】 aは0〜25の整数、bは0〜26の整数、mおよびn
は正の整数であり、a+bは1以上である)で示される
ポリアルキレンシリコーンコポリマーと、該ポリアルキ
レンシリコーンコポリマーの水酸基と反応しうる基およ
び反応性の二重結合を有する化合物を反応させて得られ
る、反応性の二重結合を有する共重合体(A)5〜95
重量%の存在下に、環状ケテンアセタールを含むエチレ
ン性不飽和単量体(B)95〜5重量%を重合させるこ
とを特徴とするグラフト共重合体の製造法、該製造法に
より得られるグラフト共重合体を含有してなる微水溶性
樹脂組成物および微水溶性樹脂組成物を用いた塗料に関
する。
【0007】本発明で使用される前記一般式(I)で示
されるポリアルキレンシリコーンコポリマーは反応性ポ
リオルガノシロキサンにポリオレフィンを反応させて得
られるものであり、反応性シリコーンオイルの側鎖に脂
肪族ポリエーテルが結合した構造を有するものである。
該ポリアルキレンシリコーンコポリマーのシリコーン含
有率は25〜45重量%が好ましい。これらの範囲外の
シリコーン含有率では表面張力が劣ったり分子量では適
度の微水溶性が得られにくくなる。また、側鎖に結合し
ている脂肪族ポリエーテルの一般式(I)中における
a、bの値は、aが0〜25、bが0〜26、a+bは
1以上であるが、その分子量は1000〜2500程度
であるのが好ましい。このような一般式(I)で示され
るポリアルキレンシリコーンコポリマーに該ポリアルキ
レンシリコーンコポリマーの水酸基と反応しうる基およ
び反応性の二重結合を有する化合物を反応させて、反応
性の二重結合を有する共重合体(A)を製造する。
【0008】該化合物としては、無水マレイン酸、アク
リル酸、メタクリル酸、無水アクリル酸、無水メタクリ
ル酸、これらの酸クロライド等のα,β−不飽和カルボ
ン酸またはそれらの水酸基と反応性の誘導体を使用する
することができる。
【0009】また、該化合物としては、イソシアネート
基と反応性の二重結合とを有する化合物を使用すること
もできる。この場合、イソシアネート基を2個以上有す
る多価イソシアネート及び水酸基含有エチレン性不飽和
単量体を反応させた反応物を使用する場合と、イソシア
ネート基含有エチレン性不飽和単量体を使用する場合が
ある。前者の場合、多価イソシアネートとしては、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネー
ト、キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、リジンジイソシアネート、ジフェニルメタン
ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチ
レンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシ
アネート、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、イ
ソプロピリデンビス(4−シクロヘキシルイソシアネー
ト)、ヘキサメチレンジイソシアネートのビュレット
体、イソシアヌレート環を含むイソホロンジイソシアネ
ートの三量体など、2個以上のイソシアネート基を有す
る化合物であり、好ましくは、2,2,4−トリメチル
ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシア
ートなどの様な反応性の異なるイソシアネート基を有す
るジイソシアネート化合物である。
【0010】また、水酸基含有エチレン性不飽和単量体
としては、水酸基を1個有するものが好ましく、2−ヒ
ドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピル
アクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート等の
ヒドロキシアルキルアクリレート、2−ヒドロキシエチ
ルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレ
ート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート等のヒドロ
キシアルキルメタクリレート、N−メチロールアクリル
アミド、N−メチロールメタクリルアミド等がある。
【0011】上記多価イソシアネート化合物と水酸基含
有エチレン性不飽和単量体は、前者のイソシアネート基
/後者の水酸基が当量比で1.0/0.5〜1.0/
0.7になるように配合し、反応させるのが好ましい。
未反応の水酸基含有不飽和単量体があってもよい。反応
温度は通常0〜150℃、好ましくは40〜100℃で
あり、反応に際し、ジブチルスズジラウレート等のウレ
タン反応触媒を使用してもよい。また、反応に際し、ビ
ス(2−ヒドロキシ3−ターシャリブチル5−エチルフ
ェニル)メタン、ハイドロキノン等の重合禁止剤を存在
させてもよい。反応は、適当な有機溶剤中で行うのが好
ましい。該有機溶剤としては、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、セロ
ソルブアセテート等がある。
【0012】後者の場合、イソシアネート基含有重合性
単量体としては、イソシアノメチルアクリレート、イソ
シアノエチルアクリレート、イソシアノブチルアクリレ
ート等のイソシアノアルキルアクリレート、イソシアノ
メチルメタクリレート、イソシアノエチルメタクリレー
ト、イソシアノブチルメタクリレート等のイソシアノア
ルキルメタクリレート等が使用できる。
【0013】これらの化合物は、得られる共重合体
(A)100g当り、反応性の二重結合を0.01〜
0.55モル、特に0.1〜0.4モル有するように反
応させるのが好ましい。ここで0.01モル未満では、
続くエチレン性不飽和単量体(B)との共重合の際、グ
ラフト重合が困難となる傾向にあり、一方、0.55モ
ルを越えると重合の際ゲル化が起こりやすくなる。な
お、反応は公知の方法により行うことができる。
【0014】得られる共重合体(A)の存在下に、環状
ケテンアセタールを含むエチレン性不飽和単量体(B)
を重合する。環状ケテンアセタールは下記一般式(I
I)で表わされるものである。
【化5】 (但し、Rは二価の有機基を表わす)具体的化合物とし
ては、2−メチレン−1,3−ジオキソラン、2−メチ
レン−1,3−ジオキサン、2−メチレン−1,3−ジ
オキセパン、これらの誘導体などが開環重合しやすく、
好ましいものとして例示される。特に、2−メチレン−
1,3−ジオキセパン又はその誘導体を使用すると、該
化合物が開環重合する確立が100%近いために、ポリ
マー主鎖中により多くのエステル結合を導入できるので
好ましい。本発明においては、以上のような環状ケテン
アセタールの1種又は2種以上を重合することにより、
ポリマー主鎖にエステル結合を組み込むことができる。
なお、この点については、ジャーナル・オブ・ポリマー
・サイエンス(Journal of Polymer
Science)第20巻(1982年)第3021
頁に記載されるW.J.ベイルシー(Beilcy)の
文献に詳述されている。
【0015】環状ケテンアセタール以外のエチレン性不
飽和単量体(B)としては、例えば次に示すようなもの
が使用できる。 (a) アクリル酸又はメタクリル酸のエステル;例え
ばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プ
ロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリクリル酸ブチ
ル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリ
ル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタ
クリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル等。 (b) ビニル芳香族化合物;例えばスチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン、p−クロルスチレン
等。 (c) 水酸基含有単量体;例えばヒドロキシエチルア
クリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロ
キシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタク
リレート等のアクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシ
アルキルエステル等。 (d) その他;アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、酢酸ビニル等。 これらのエチレン性不飽和単量体はそれぞれ単独で又は
2種以上組み合わせて使用することができる。上記エチ
レン性不飽和単量体(B)としては被膜強度、耐塩水性
等の塗膜性能に優れることからアクリル酸又はメタクリ
ル酸のアルキルエステル、スチレン等を主に使用するこ
とが好ましい。
【0016】エチレン性不飽和単量体(B)において、
環状ケテンアセタールは、2〜50重量%、特に3〜4
0重量%含まれるのが好ましい。環状ケテンアセタール
が2重量%未満では、得られるグラフト共重合体の主鎖
の加水分解性が劣る傾向にあり、一方50重量%を越え
ると、本発明の効果がほとんど認められない。
【0017】本発明のグラフト共重合体は、前記(A)
成分の存在下に(B)成分を重合させて得られる。ここ
で各々の配合量は、(A)成分は5〜95重量%、好ま
しくは5〜60重量%、特に好ましくは10〜40重量
%であり、一方の(B)成分は95〜5重量%、好まし
くは95〜40重量%、特に好ましくは90〜60重量
%である。
【0018】ここで(A)成分と(B)成分の比が
(A)/(B)(重量比)で5/95未満になると、微
水溶性の面において、初期および長期に亘って溶出速度
が小さく、防汚効果がほとんどない。一方95/5を超
えると、初期の溶出速度が大きすぎて防汚効果を維持で
きず、また塗膜の粘着性が大きすぎて良好な塗膜を得る
ことができない。これらの面から特に防汚効果において
優れるのが(A)/(B)が5/95〜60/5の範囲
であり、最も優れるのが10/90〜40/60の範囲
である。
【0019】(A)成分の存在下での(B)成分の重合
は、必要に応じキシレン、トルエン、メチルイソブチル
ケトン、酢酸ブチル、酢酸セロソルブ等の水酸基を含ま
ない有機溶剤を反応溶媒たは、希釈溶媒として使用でき
る。また重合触媒としては、過酸化ベンゾイル、ジター
シャリ−ブチルパーオキサイド等の過酸化物系ラジカル
開始剤、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスバレロ
ニトリル等のアゾ系ラジカル開始剤などが用いられ、重
合方法としては溶液重合するのが簡便で好ましいが懸濁
重合、塊状重合、イオン重合、光重合、放射線重合等も
利用可能である。得られるグラフト共重合体の数平均分
子量は3,000〜100,000のものが好ましく特
に5,000〜30,000のものが好ましい。数平均
分子量が3,000より小さいと塗膜の耐水性が悪く白
化等の現象を起こしやすく、一方100,000を超え
ると水に対する溶解性が劣る傾向にある。
【0020】このようにして得られたグラフト共重合体
は、本発明の微水溶性樹脂組成物に主成分として含有さ
れる。本発明の微水溶性樹脂組成物は、該グラフト共重
合体の良好な微水溶性を損わない程度にその他の公知の
樹脂を併用することもできる。
【0021】本発明の微水溶性樹脂組成物は、必要によ
り公知の防汚剤、顔料等を配合し、防汚性の塗料とする
ことができる。代表的な防汚剤としては、亜酸化亜鉛、
クロム酸亜鉛、クロム酸ストロンチウセ、クロム酸第二
銅、クエン酸第二銅、フエロシアン酸第二銅、キノリン
第二銅、δ−ハイドロキノン第二銅、オミレイン酸第二
銅、硝酸第二銅、リン酸第二銅、酒石酸第二銅、酸化第
一銅、よう化第一銅、亜硫酸第一銅などである。他方、
顔料として代表的なものには、酸化チタン(チタン
白)、酸化鉄、カーボンブラック等の無機顔料、アゾ
系、シアニン系、キナクリドン系等の有機顔料などを用
いることができるが、通常は無機顔料が用いられる。
【0022】また、防汚剤として有機錫化合物、トリア
ジン化合物、有機硫黄化合物などを併用することを何ら
妨げるものではない。さらに、溶出助剤として、ロジ
ン、ガムロジン、ウッドロジン、トール油などを併用す
ることも可能である。このようにして得られる本発明の
塗料は船底塗料、漁網用塗料などとして有用である。
【0023】
【実施例】次に本発明の実施例を示す。以下、「部」は
「重量部」、「%」は「重量%」を意味する。 合成例1(共重合体(A)−の製造) 下記一般式(II)
【化6】 で示されるポリアルキレンシリコーンコポリマー(商品
名:FZ2161、日本ユニカ(株)製、水酸基価7
3、数平均分子量約5800)を、温度計、還流冷却
機、撹拌機および窒素ガス導入口を備えた四つ口フラス
コに300部入れ、キシレン400部、無水マレイン酸
0.75部をさらに仕込み130℃で2時間反応させて
反応性の二重結合を樹脂100gあたり約0.11モル
有する共重合体(A)−を合成し、それを含む樹脂溶
液(固形分70%)を得た。
【0024】合成例2(トリメチレンジイソシアネート
とアクリル酸2−ヒドロキシエチルの反応物の合成) 温度計、還流冷却器、撹拌機および窒素ガス導入口を備
えた四つ口フラスコにトリレンジイソシアネート(TD
I)63.3部、メチルエチルケトン29.3部、重合
禁止剤AW−500(川口化学(製)商品名、メチレン
ビス(2−エチル−4−t−ブチルフェノール)0.1
部、ジブチルチンジラウレート0.05部を仕込み60
℃に保温しながら、アクリル酸2−ヒドロキシエチル3
6.7部を1時間かけて滴下したのち、同温度で1時間
反応させてグラフト化剤を得た。得られたグラフト化剤
を約70%固形分になるように溶剤(メチルエチルケト
ン)を加えた。得られたグラフト化剤は加熱残分70.
6%、粘度(ガードナー/25℃)A-、色数(ガード
ナー)1以下であった。
【0025】合成例3(共重合体(A)−の製造) 合成例1で使用したポリアルキレンシリコーンコポリマ
ーFZ2161(日本ユニカ(株)製)を温度計、還流
冷却器、撹拌器および窒素ガス導入口を備えた四口フラ
スコに300部、キシレン400部を仕込み、130℃
に昇温した。ついで合成例2で得られた反応物50部を
添加し、2時間反応させて反応性の二重結合を樹脂10
0gあたり約0.35モル有する共重合体(A)−を
合成し、それを含む樹脂溶液(固形分50%)を得た。
【0026】合成例4(グラフト共重合体の製造) 表1に示す配合物(共重合体(A)、エチレン性不飽和
単量体(B))100部に対し、アゾビスイソブチロニ
トリル0.5部、およびジ−t−ブチルパーオキサイド
0.2部を使用し、次のようにしてグラフト共重合体を
製造した。すなわち、合成例1又は合成例3で得られた
ポリオール溶液を表1に示す固形分になる様にフラスコ
に仕込み、ついでn−ブタノールをポリオール溶液の固
形分に対し、30%になるように仕込んだ。その後11
0℃に昇温し表1に示すエチレン性不飽和単量体(B)
およびジ−t−ブチルパーオキサイド0.2部の混合液
を2時間かけて滴下したのち、さらに同温で1時間保温
し、ついで130℃に昇温して3時間反応させてグラフ
ト共重合体を得た。得られたグラフト共重合体を約50
%固形分になるように溶剤(キシレン)を加えた。得ら
れたグラフト共重合体の固形分、粘度を表1に示した。
【0027】
【表1】
【0028】塗膜の評価 表1に示される各グラフト共重合体を10cm×20c
m×3mmの片面スリガラス板に乾燥膜厚50μmにな
るように塗布し、100℃で4時間乾燥したのち1ノッ
トの流動海水中(20℃)に浸漬し、塗膜の重量変化を
測定し消耗率(%)を求めた。尚浸漬後のテストピース
重量は110℃で1時間乾燥後測定した。 消耗率(%)=(初期乾燥塗膜板重量−経時後の乾燥塗
膜板重量)/(初期乾燥塗膜板重量−ガラス板重量)×
100 試験結果を表2にまとめて示す。
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】本発明の製造法により得られるグラフト
共重合体、これを含む微水溶性樹脂組成物は、海水中で
徐々に加水分解し、しかも強固でかつ適度な塗膜消耗性
を有することから、防汚塗料に用いると防汚剤の選定が
容易であり、なおかつ防汚剤を長期間に亘って安定的に
溶出させることができ、船底、海中構造物などの表面塗
装、養殖用の網などの塗装に極めて有用なものである。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (但し、Rは、 【化2】 aは0〜25の整数、bは0〜26の整数、mおよびn
    は正の整数であり、a+bは1以上である)で示される
    ポリアルキレンシリコーンコポリマーと、該ポリアルキ
    レンシリコーンコポリマーの水酸基と反応しうる基およ
    び反応性の二重結合を有する化合物を反応させて得られ
    る、反応性の二重結合を有する共重合体(A)5〜95
    重量%の存在下に、環状ケテンアセタールを含むエチレ
    ン性不飽和単量体(B)95〜5重量%を重合させるこ
    とを特徴とするグラフト共重合体の製造法。
  2. 【請求項2】 環状ケテンアセタールを含むエチレン性
    不飽和単量体(B)が、環状ケテンアセタールを2〜5
    0重量%含むものである請求項1記載のグラフト共重合
    体の製造法。
  3. 【請求項3】 共重合体(A)が、反応性の二重結合を
    共重合体(A)100g当り0.01〜0.55モル有
    する請求項1または2記載のグラフト共重合体の製造
    法。
  4. 【請求項4】 ポリアルキレンシリコーンコポリマーの
    水酸基と反応しうる基および反応性の二重結合を有する
    化合物が、イソシアネート基を有するものである請求項
    1、2または3記載のグラフト共重合体の製造法。
  5. 【請求項5】 ポリアルキレンシリコーンコポリマーの
    水酸基と反応しうる基および反応性の二重結合を有する
    化合物が、α,β−不飽和カルボン酸またはそれらの無
    水物である請求項1、2または3記載のグラフト共重合
    体の製造法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかに記載の製造法
    により得られるグラフト共重合体を含有してなる微水溶
    性樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の微水溶性樹脂組成物を用
    いた塗料。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4355754B1 (ja) * 2008-04-23 2009-11-04 ディーエイチ・マテリアル株式会社 ラジカル重合性組成物
JP5569677B2 (ja) * 2008-02-20 2014-08-13 一般財団法人電力中央研究所 水棲生物が付着しない防汚被膜、防汚被膜を得るための手段およびその使用
JP2015059745A (ja) * 2013-09-17 2015-03-30 公益財団法人鉄道総合技術研究所 劣化状態評価装置、劣化状態評価方法及び劣化状態評価プログラム

Cited By (3)

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