JPH0532433A - 保護被覆を施した機能性膜付ガラス - Google Patents
保護被覆を施した機能性膜付ガラスInfo
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- JPH0532433A JPH0532433A JP19000591A JP19000591A JPH0532433A JP H0532433 A JPH0532433 A JP H0532433A JP 19000591 A JP19000591 A JP 19000591A JP 19000591 A JP19000591 A JP 19000591A JP H0532433 A JPH0532433 A JP H0532433A
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- glass
- functional membrane
- coating film
- containing glass
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Abstract
(57)【要約】
【目的】機能性膜付ガラスに耐候耐久性、耐擦過性等に
優れる特定の保護被覆を施すことにより、機能性膜付ガ
ラスの単板が容易に製造でき、前記保護被覆は機能性膜
との密着性に優れる。 【構成】ガラス基板に透明金属薄膜および透明金属化合
物膜よりなる複数の層を形成した機能性膜の外面に、有
機重合体よりなる保護被覆を施した膜付ガラスにおい
て、保護被覆がコロイダルシリカ、オルガノアルコキシ
シランの部分縮合物、およびアルコール−水溶媒を含む
透明なシリコーン系組成物を塗布、硬化したものである
こと、好適には前記機能性膜の最外層が金属酸化物膜で
あることからなる。
優れる特定の保護被覆を施すことにより、機能性膜付ガ
ラスの単板が容易に製造でき、前記保護被覆は機能性膜
との密着性に優れる。 【構成】ガラス基板に透明金属薄膜および透明金属化合
物膜よりなる複数の層を形成した機能性膜の外面に、有
機重合体よりなる保護被覆を施した膜付ガラスにおい
て、保護被覆がコロイダルシリカ、オルガノアルコキシ
シランの部分縮合物、およびアルコール−水溶媒を含む
透明なシリコーン系組成物を塗布、硬化したものである
こと、好適には前記機能性膜の最外層が金属酸化物膜で
あることからなる。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は建築物などの窓材として
利用されるガラス基板に電磁遮蔽や熱線反射、低熱放射
(Low Emission)、通電防曇等を目的とする機能性膜を形
成したガラスにかかり、それに保護被覆を施した機能性
膜付ガラスに関する。
利用されるガラス基板に電磁遮蔽や熱線反射、低熱放射
(Low Emission)、通電防曇等を目的とする機能性膜を形
成したガラスにかかり、それに保護被覆を施した機能性
膜付ガラスに関する。
【０００２】
【従来技術とその問題点】前記機能性膜はガラス基板上
に透明金属膜 (例えば銀、銅、亜鉛など) 、透明金属酸
化物膜 (例えば酸化亜鉛、酸化錫、酸化インヂウム−酸
化錫など) や透明金属非酸化物膜（例えば窒化珪素、窒
化チタン、硼化チタン、窒化珪素など）等の複数層を形
成したもので、特に３層以上の互層を形成したものは放
送室やオフィスのコンピューター室、一般家屋、ビル等
における電磁遮蔽用の窓材、あるいは前記建築物の屋
内、部屋内において遠赤外線を反射し暖房を効率的に行
う窓材、車両等における導電性防曇窓材等として近年需
要が増大している。
に透明金属膜 (例えば銀、銅、亜鉛など) 、透明金属酸
化物膜 (例えば酸化亜鉛、酸化錫、酸化インヂウム−酸
化錫など) や透明金属非酸化物膜（例えば窒化珪素、窒
化チタン、硼化チタン、窒化珪素など）等の複数層を形
成したもので、特に３層以上の互層を形成したものは放
送室やオフィスのコンピューター室、一般家屋、ビル等
における電磁遮蔽用の窓材、あるいは前記建築物の屋
内、部屋内において遠赤外線を反射し暖房を効率的に行
う窓材、車両等における導電性防曇窓材等として近年需
要が増大している。
【０００３】これらの膜は耐候耐久性、耐擦過性が充分
ではないので、複層ガラスや合せガラス等の少なくとも
一方のガラスの内面側に配して使用される（例えば特開
昭64-5099 号) 。しかし前記複層ガラスや合せガラスの
形態にすることは工程が大掛かりとなり、コスト等も嵩
み、生産能率も良好とはいえない。
ではないので、複層ガラスや合せガラス等の少なくとも
一方のガラスの内面側に配して使用される（例えば特開
昭64-5099 号) 。しかし前記複層ガラスや合せガラスの
形態にすることは工程が大掛かりとなり、コスト等も嵩
み、生産能率も良好とはいえない。
【０００４】他方特開平2-248344号にはガラス基板に反
射用金属層、さらに透明酸化物層を介してシリコーン撥
水層を積層形成した撥水ミラーが開示されている。該先
行技術は鏡の金属膜面に撥水、防汚性を与えるもので、
本発明の機能性膜付ガラスを対象とするものとは異な
り、またその具体例に示されるようにシリコーン撥水層
は単にジメチルシロキサンをn-ヘキサン溶媒で希釈した
溶液を塗布し形成するものであるが、この構成では膜の
密着性、耐候耐久性、耐擦過性に優れる膜が得難いこと
は容易に推察され、また充分に硬化させるためには 300
℃以上の温度が必要であるが、該温度では機能性膜の種
類によっては膜性能が損なわれる危惧がある。
射用金属層、さらに透明酸化物層を介してシリコーン撥
水層を積層形成した撥水ミラーが開示されている。該先
行技術は鏡の金属膜面に撥水、防汚性を与えるもので、
本発明の機能性膜付ガラスを対象とするものとは異な
り、またその具体例に示されるようにシリコーン撥水層
は単にジメチルシロキサンをn-ヘキサン溶媒で希釈した
溶液を塗布し形成するものであるが、この構成では膜の
密着性、耐候耐久性、耐擦過性に優れる膜が得難いこと
は容易に推察され、また充分に硬化させるためには 300
℃以上の温度が必要であるが、該温度では機能性膜の種
類によっては膜性能が損なわれる危惧がある。
【０００５】本発明は前記問題点を解消し、耐候耐久
性、耐擦過性に優れる膜を被覆した技術的容易な構成か
らなり、低コストで製造できる機能性膜付ガラスを提供
するものである。
性、耐擦過性に優れる膜を被覆した技術的容易な構成か
らなり、低コストで製造できる機能性膜付ガラスを提供
するものである。
【０００６】
【問題点を解決するための手段】本発明は機能性膜付ガ
ラスに関し、ガラス基板に透明金属薄膜および透明金属
化合物膜よりなる２層以上の層を形成した機能性膜の外
面に、有機重合体よりなる保護被覆を施した膜付ガラス
において、保護被覆がコロイダルシリカ、オルガノアル
コキシシランの部分縮合物、およびアルコール−水溶媒
を含む透明なシリコーン系組成物を塗布、硬化したもの
であること、好適には前記機能性膜の最外層が金属酸化
物膜であること、さらに前記シリコーン系組成物がRSi
(OR')3 式中R はメチル基またはエチル基を、R'はメ
チル基、エチル基またはプロピル基をあらわす で示さ
れるオルガノトリアルコキシシランの部分縮合物、コロ
イダルシリカおよびアルコール−水系溶媒を含み、環式
構造を有する多価カルボン酸の無水物を添加したもので
あることからなる。
ラスに関し、ガラス基板に透明金属薄膜および透明金属
化合物膜よりなる２層以上の層を形成した機能性膜の外
面に、有機重合体よりなる保護被覆を施した膜付ガラス
において、保護被覆がコロイダルシリカ、オルガノアル
コキシシランの部分縮合物、およびアルコール−水溶媒
を含む透明なシリコーン系組成物を塗布、硬化したもの
であること、好適には前記機能性膜の最外層が金属酸化
物膜であること、さらに前記シリコーン系組成物がRSi
(OR')3 式中R はメチル基またはエチル基を、R'はメ
チル基、エチル基またはプロピル基をあらわす で示さ
れるオルガノトリアルコキシシランの部分縮合物、コロ
イダルシリカおよびアルコール−水系溶媒を含み、環式
構造を有する多価カルボン酸の無水物を添加したもので
あることからなる。
【０００７】前記した如く、機能性膜はガラス基板上に
透明金属膜、例えば銀、銅、亜鉛等や、透明金属酸化物
膜、例えば酸化亜鉛、酸化錫、酸化インヂウム−酸化錫
等、あるいは透明金属非酸化物膜、例えば窒化珪素、窒
化チタン、炭化珪素等からなる２層以上の層、好適には
３層以上の互層を形成したもので公知の真空蒸着法、ス
パッタリング法、化学蒸着法等により積層形成する。前
記膜の最外層は例えばアルミニウム等の安定性に優れる
金属でもよいが、より好適には後段被覆組成物の塗布、
硬化に際してこれと反応、変質したり、密着性を良好に
する金属酸化物の膜を配するものである。
透明金属膜、例えば銀、銅、亜鉛等や、透明金属酸化物
膜、例えば酸化亜鉛、酸化錫、酸化インヂウム−酸化錫
等、あるいは透明金属非酸化物膜、例えば窒化珪素、窒
化チタン、炭化珪素等からなる２層以上の層、好適には
３層以上の互層を形成したもので公知の真空蒸着法、ス
パッタリング法、化学蒸着法等により積層形成する。前
記膜の最外層は例えばアルミニウム等の安定性に優れる
金属でもよいが、より好適には後段被覆組成物の塗布、
硬化に際してこれと反応、変質したり、密着性を良好に
する金属酸化物の膜を配するものである。
【０００８】保護被覆は耐候耐久性、耐擦過性、前記金
属や金属酸化物、特に金属酸化物との密着性等に優れる
ハードコート剤を採用するものであり、前記した如くコ
ロイダルシリカ、オルガノアルコキシシランの部分縮合
物、およびアルコール−水溶媒を含む透明なシリコーン
系組成物を塗布、硬化してなるものが推奨できる。より
望ましくは本出願人の出願にかかる特願昭61-63899号に
記載した特定のシリコーン系ハードコート組成物を採用
するのが好ましい。前記発明においては樹脂等と良く接
着し、高い硬度を有し、耐候性に優れる特定のシリコー
ン系ハードコート組成物を提起したが、金属やその酸化
物、とりわけ金属酸化物との密着性については言及示唆
していない。
属や金属酸化物、特に金属酸化物との密着性等に優れる
ハードコート剤を採用するものであり、前記した如くコ
ロイダルシリカ、オルガノアルコキシシランの部分縮合
物、およびアルコール−水溶媒を含む透明なシリコーン
系組成物を塗布、硬化してなるものが推奨できる。より
望ましくは本出願人の出願にかかる特願昭61-63899号に
記載した特定のシリコーン系ハードコート組成物を採用
するのが好ましい。前記発明においては樹脂等と良く接
着し、高い硬度を有し、耐候性に優れる特定のシリコー
ン系ハードコート組成物を提起したが、金属やその酸化
物、とりわけ金属酸化物との密着性については言及示唆
していない。
【０００９】前記シリコーン系ハードコート組成物にお
いてオルガノトリアルコキシシランの部分縮合物として
メチルトリエトキシシランの部分縮合物を、またコロイ
ダルシリカは弱塩基性コロイダルシリカ水溶液を用いる
のが好ましい。環式構造を有する多価カルボン酸の無水
物は穏やかかつ再現性よく加水分解反応が進行し、生成
するシラノール部分縮合ポリマーは安定化されるという
利得を有する。具体的にはフタル酸、トリメリット酸、
ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸や、
脂環式のテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、ヘット酸、シクロペンタン酸、テトラカルボン酸等
の多塩基酸の無水物も使用できる。
いてオルガノトリアルコキシシランの部分縮合物として
メチルトリエトキシシランの部分縮合物を、またコロイ
ダルシリカは弱塩基性コロイダルシリカ水溶液を用いる
のが好ましい。環式構造を有する多価カルボン酸の無水
物は穏やかかつ再現性よく加水分解反応が進行し、生成
するシラノール部分縮合ポリマーは安定化されるという
利得を有する。具体的にはフタル酸、トリメリット酸、
ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸や、
脂環式のテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル
酸、ヘット酸、シクロペンタン酸、テトラカルボン酸等
の多塩基酸の無水物も使用できる。
【００１０】またオルガノトリアルコキシシラン、酸無
水物、コロイダルシリカ水溶液の混合反応は30〜50℃程
度で数十時間〜数日、数平均分子量が1000付近に達する
まで行う。その反応生成物はイソプロピルアルコールや
n-プロピルアルコールを添加して溶媒調整し、さらに限
外濾過濃縮して固形分濃度を10〜40% 程度に調整する。
得られた液は保存安定性に優れるが、逆に早硬性に欠け
るため硬化触媒としての有機カルボン酸のアルカリ金属
塩、有機アミン化合物等を液のPHが6 〜7 程度になるよ
うに添加することにより塗布液の調整を完了する。なお
紫外線吸収剤、フロー改良剤等を適宜添加することがで
きる。
水物、コロイダルシリカ水溶液の混合反応は30〜50℃程
度で数十時間〜数日、数平均分子量が1000付近に達する
まで行う。その反応生成物はイソプロピルアルコールや
n-プロピルアルコールを添加して溶媒調整し、さらに限
外濾過濃縮して固形分濃度を10〜40% 程度に調整する。
得られた液は保存安定性に優れるが、逆に早硬性に欠け
るため硬化触媒としての有機カルボン酸のアルカリ金属
塩、有機アミン化合物等を液のPHが6 〜7 程度になるよ
うに添加することにより塗布液の調整を完了する。なお
紫外線吸収剤、フロー改良剤等を適宜添加することがで
きる。
【００１１】これらシリコーン系組成物の塗布手段は特
定するものではなく、浸漬法、流延塗布法、吹付け法そ
の他適宜手段を採用することができ、通常 1μm 〜数十
μm、好適には３〜４μm ないし10〜15μm とする。こ
のようにして得られた保護被覆は機能性膜、すなわち金
属膜との密着性、特に金属酸化物膜との密着性に優れ、
勿論ハードコート剤としての特性、すなわち耐候耐久
性、耐擦過性等に優れ、膜の機能劣化を抑制するという
作用効果を奏する。
定するものではなく、浸漬法、流延塗布法、吹付け法そ
の他適宜手段を採用することができ、通常 1μm 〜数十
μm、好適には３〜４μm ないし10〜15μm とする。こ
のようにして得られた保護被覆は機能性膜、すなわち金
属膜との密着性、特に金属酸化物膜との密着性に優れ、
勿論ハードコート剤としての特性、すなわち耐候耐久
性、耐擦過性等に優れ、膜の機能劣化を抑制するという
作用効果を奏する。
【００１２】本発明は低熱放射、電磁遮蔽ガラス等は勿
論、例えばセントラル硝子株式会社製商品名スカイクー
ルのごとき高性能熱線反射ガラス等にも広く適用できる
ものである。
論、例えばセントラル硝子株式会社製商品名スカイクー
ルのごとき高性能熱線反射ガラス等にも広く適用できる
ものである。
【００１３】
【実施例】以下実施例を基に本発明を説明する。
実施例１
70cm×7ocm×4mm(厚) のフロート板ガラスに酸化亜鉛、
銀、亜鉛、酸化亜鉛、銀、亜鉛をスパッタリング法によ
り順次積層し、さらにその上に酸化亜鉛膜をスパッタリ
ング成膜して電磁遮蔽膜を得た。
銀、亜鉛、酸化亜鉛、銀、亜鉛をスパッタリング法によ
り順次積層し、さらにその上に酸化亜鉛膜をスパッタリ
ング成膜して電磁遮蔽膜を得た。
【００１４】別にメチルトリエトキシシラン100 重量部
に無水フタル酸0.2 重量部を添加し、さらに弱塩基性コ
ロイダルシリカ水溶液( 日産化学 (株) 製、商品名スノ
ーテックスC SiO2含有量20wt% ) 100 重量部を加え、40
℃で10日間反応させてシロキサンプレポリマーのエタノ
ール−水混合溶液を得た。これにイソプロパノール140
重量部を添加し、限外濾過( 分面分子量1000) により固
形分25wt% に濃縮した。さらに濃縮液100 重量部に対し
て硬化触媒として酢酸ナトリウムを0.1 重量部加え保護
被覆用のシリコーン系ハードコート原液を調製した。
に無水フタル酸0.2 重量部を添加し、さらに弱塩基性コ
ロイダルシリカ水溶液( 日産化学 (株) 製、商品名スノ
ーテックスC SiO2含有量20wt% ) 100 重量部を加え、40
℃で10日間反応させてシロキサンプレポリマーのエタノ
ール−水混合溶液を得た。これにイソプロパノール140
重量部を添加し、限外濾過( 分面分子量1000) により固
形分25wt% に濃縮した。さらに濃縮液100 重量部に対し
て硬化触媒として酢酸ナトリウムを0.1 重量部加え保護
被覆用のシリコーン系ハードコート原液を調製した。
【００１５】前記電磁遮蔽膜を形成した板ガラス上にフ
ローコート法により前記シリコーン系ハードコート原液
を塗布し、常温乾燥後 120℃、90分で硬化させた。なお
ハードコートの膜厚は10μm である。
ローコート法により前記シリコーン系ハードコート原液
を塗布し、常温乾燥後 120℃、90分で硬化させた。なお
ハードコートの膜厚は10μm である。
【００１６】得られた被覆膜付ガラスを光度計により可
視光平均透過率、公知のKEC 法により電磁遮蔽効果を測
定した。さらに屋外に立掛け放置し、6ヶ月後の可視光
平均透過率、電磁遮蔽効果を測定し、加えてスチールウ
ール#0000 で軽く擦過し、加傷状況を観察 (表面硬度)
し、メンディングテープにより碁盤目剥離テストし、10
0 個のます目当たりの残留目数を計測 (密着性) した。初期 可視光平均透過率; 68% 電磁遮蔽効果; 於100MHZ:-58dB、於500MHZ:-41dB、於1G
HZ:-31dB6ヶ月後 可視光平均透過率; 67% 電磁遮蔽効果; 於100MHZ:-58dB、於500MHZ:-40dB、於1G
HZ:-30dB 表面硬度; 傷無し 密着性; 残留目数100
視光平均透過率、公知のKEC 法により電磁遮蔽効果を測
定した。さらに屋外に立掛け放置し、6ヶ月後の可視光
平均透過率、電磁遮蔽効果を測定し、加えてスチールウ
ール#0000 で軽く擦過し、加傷状況を観察 (表面硬度)
し、メンディングテープにより碁盤目剥離テストし、10
0 個のます目当たりの残留目数を計測 (密着性) した。初期 可視光平均透過率; 68% 電磁遮蔽効果; 於100MHZ:-58dB、於500MHZ:-41dB、於1G
HZ:-31dB6ヶ月後 可視光平均透過率; 67% 電磁遮蔽効果; 於100MHZ:-58dB、於500MHZ:-40dB、於1G
HZ:-30dB 表面硬度; 傷無し 密着性; 残留目数100
【００１７】実施例２
シリコーン系ハードコート液としてコロイダルシリカを
含むオルガノアルコキシシランの部分縮合物とアルコー
ル−水溶媒からなる東芝シリコーン (株) 製のハードコ
ート剤、商品名トスガードを準備した。
含むオルガノアルコキシシランの部分縮合物とアルコー
ル−水溶媒からなる東芝シリコーン (株) 製のハードコ
ート剤、商品名トスガードを準備した。
【００１８】実施例１のシリコーン系ハードコートに替
え東芝シリコーン(株) 製トスガードを採用した以外は
実施例１と同様に処理し被覆膜付ガラスを得た。なおト
スガードの膜厚は 8μm である。これを実施例１同様に
試験した。初期 可視光平均透過率; 68% 電磁遮蔽効果; 於100MHZ:-58dB、於500MHZ:-41dB、於1G
HZ:-31dB6ヶ月後 可視光平均透過率; 65% 電磁遮蔽効果; 於100MHZ:-58dB、於500MHZ:-38dB、於1G
HZ:-28dB 表面硬度; 傷殆ど無し 密着性; 残留目数98 本実施例においては前記実施例１に比べ耐候耐久性、耐
擦過性、膜の密着性においてやや劣るものの総じて劣化
は抑制され、高い水準で機能性膜が保護されているとい
える。
え東芝シリコーン(株) 製トスガードを採用した以外は
実施例１と同様に処理し被覆膜付ガラスを得た。なおト
スガードの膜厚は 8μm である。これを実施例１同様に
試験した。初期 可視光平均透過率; 68% 電磁遮蔽効果; 於100MHZ:-58dB、於500MHZ:-41dB、於1G
HZ:-31dB6ヶ月後 可視光平均透過率; 65% 電磁遮蔽効果; 於100MHZ:-58dB、於500MHZ:-38dB、於1G
HZ:-28dB 表面硬度; 傷殆ど無し 密着性; 残留目数98 本実施例においては前記実施例１に比べ耐候耐久性、耐
擦過性、膜の密着性においてやや劣るものの総じて劣化
は抑制され、高い水準で機能性膜が保護されているとい
える。
【００１９】比較例１
フロート板ガラスに実施例１同様に機能性膜を形成し、
保護被覆を施すことなくそのまま実施例１同様の試験を
実施した。初期 可視光平均透過率; 69% 電磁遮蔽効果; 於100MHZ:-57dB、於500MHZ:-41dB、於1G
HZ:-31dB6ヶ月後 可視光平均透過率; 41% 電磁遮蔽効果; 於100MHZ:-47dB、於500MHZ:-15dB、於1G
HZ:0dB (保護被覆を省略したため、表面硬度、密着性について
は測定せず) 本比較例においては保護被覆を施さないために可視光透
過率、電磁遮蔽効果が短期間で急激に減退することが明
らかである。
保護被覆を施すことなくそのまま実施例１同様の試験を
実施した。初期 可視光平均透過率; 69% 電磁遮蔽効果; 於100MHZ:-57dB、於500MHZ:-41dB、於1G
HZ:-31dB6ヶ月後 可視光平均透過率; 41% 電磁遮蔽効果; 於100MHZ:-47dB、於500MHZ:-15dB、於1G
HZ:0dB (保護被覆を省略したため、表面硬度、密着性について
は測定せず) 本比較例においては保護被覆を施さないために可視光透
過率、電磁遮蔽効果が短期間で急激に減退することが明
らかである。
【００２０】比較例２
ハードコート液として紫外線硬化型アクリル系樹脂液よ
りなる市販のコーティング剤を採用した。実施例１のシ
リコーン系ハードコートに替え前記ハードコート液を採
用した以外は実施例１と同様に処理し (但し硬化は紫外
線照射による)被覆膜付ガラスを得た。なおハードコー
ト膜厚は12μm である。これを実施例１同様に試験し
た。初期 可視光平均透過率; 67% 電磁遮蔽効果; 於100MHZ:-58dB、於500MHZ:-41dB、於1G
HZ:-31dB6ヶ月後 可視光平均透過率; 65% 電磁遮蔽効果; 於100MHZ:-54dB、於500MHZ:-33dB、於1G
HZ:-20dB 表面硬度; 傷跡が明瞭 密着性; 残留目数55 本比較例においては前記実施例１、２に比較し可視光透
過率、電磁遮蔽効果とも劣化が明らかで、膜の硬度、密
着性も悪化しているのが明白である。
りなる市販のコーティング剤を採用した。実施例１のシ
リコーン系ハードコートに替え前記ハードコート液を採
用した以外は実施例１と同様に処理し (但し硬化は紫外
線照射による)被覆膜付ガラスを得た。なおハードコー
ト膜厚は12μm である。これを実施例１同様に試験し
た。初期 可視光平均透過率; 67% 電磁遮蔽効果; 於100MHZ:-58dB、於500MHZ:-41dB、於1G
HZ:-31dB6ヶ月後 可視光平均透過率; 65% 電磁遮蔽効果; 於100MHZ:-54dB、於500MHZ:-33dB、於1G
HZ:-20dB 表面硬度; 傷跡が明瞭 密着性; 残留目数55 本比較例においては前記実施例１、２に比較し可視光透
過率、電磁遮蔽効果とも劣化が明らかで、膜の硬度、密
着性も悪化しているのが明白である。
【００２１】以上のとおり前記実施例１、２においては
可視光平均透過率、電磁遮蔽効果において、その劣化を
抑制し、表面硬度、密着性においても優れることが明ら
かである。
可視光平均透過率、電磁遮蔽効果において、その劣化を
抑制し、表面硬度、密着性においても優れることが明ら
かである。
【００２２】
【発明の効果】本発明によれば保護被覆を施すことによ
り可視光平均透過率、電磁遮蔽効果等機能性膜の劣化を
抑制し、また保護被覆は表面硬度、密着性においても優
れるという効果を奏する。
り可視光平均透過率、電磁遮蔽効果等機能性膜の劣化を
抑制し、また保護被覆は表面硬度、密着性においても優
れるという効果を奏する。
Claims (3)
- 【請求項１】ガラス基板に透明金属薄膜および透明金属
化合物膜よりなる２層以上の層を形成した機能性膜の外
面に、有機重合体よりなる保護被覆を施した膜付ガラス
において、保護被覆がコロイダルシリカ、オルガノアル
コキシシランの部分縮合物、およびアルコール−水溶媒
を含む透明なシリコーン系組成物を塗布、硬化したもの
であることを特徴とする保護被覆を施した機能性膜付ガ
ラス。 - 【請求項２】機能性膜の最外層が金属酸化物膜であるこ
とを特徴とする請求項１記載の保護被覆を施した機能性
膜付ガラス。 - 【請求項３】シリコーン系組成物がRSi(OR')3 式中R
はメチル基またはエチル基を、R'はメチル基、エチル基
またはプロピル基をあらわす で示されるオルガノトリ
アルコキシシランの部分縮合物、コロイダルシリカ、お
よびアルコール−水系溶媒を含み、環式構造を有する多
価カルボン酸の無水物を添加してなることを特徴とする
請求項１または２記載の保護被覆を施した機能性膜付ガ
ラス。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19000591A JP2500117B2 (ja) | 1991-07-30 | 1991-07-30 | 保護被覆を施した機能性膜付ガラス |
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Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6357675A (ja) * | 1986-08-28 | 1988-03-12 | Chugoku Toryo Kk | 防汚性コ−テイング材 |
| JPH01132668A (ja) * | 1987-11-19 | 1989-05-25 | Toshiba Silicone Co Ltd | 徐溶性コーティング材 |
| FR2708591A1 (fr) * | 1993-08-04 | 1995-02-10 | Saint Gobain Vitrage Int | Vitrage muni d'au moins une couche conductrice à propriétés améliorées. |
| JPH08133792A (ja) * | 1994-10-31 | 1996-05-28 | Central Glass Co Ltd | 熱線反射紫外線吸収透明体 |
| US6458878B1 (en) | 1998-12-28 | 2002-10-01 | Chuogoku Marine Paints, Ltd. | Silyl (meth) acrylate copolymers, processes for preparing the same, antifouling paint compositions containing the silyl (meth) acrylate copolymers, antifouling coating films formed from the antifouling paint compositions, antifouling methods using the antifouling paint compositions, and hulls or underwater structures coated with the antifouling coating films |
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| JP2014039928A (ja) * | 2006-01-11 | 2014-03-06 | Evonik Degussa Gmbh | 電磁遮蔽特性を有するセラミック壁装複合材料 |
| CN103848724A (zh) * | 2014-03-18 | 2014-06-11 | 南京工业大学 | 一种间苯二胺水解生产间苯二酚的工艺 |
-
1991
- 1991-07-30 JP JP19000591A patent/JP2500117B2/ja not_active Expired - Lifetime
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| EP1724310A1 (en) | 2002-03-06 | 2006-11-22 | Chugoku Marine Paints, Ltd. | Antifouling coating composition, coating film therefrom, underwater material covered with the coating film and antifouling method |
| JP2014039928A (ja) * | 2006-01-11 | 2014-03-06 | Evonik Degussa Gmbh | 電磁遮蔽特性を有するセラミック壁装複合材料 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2500117B2 (ja) | 1996-05-29 |
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