JPH01110537A - 球状微粒子を有するプリプレグ - Google Patents

球状微粒子を有するプリプレグ

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JPH01110537A
JPH01110537A JP26792487A JP26792487A JPH01110537A JP H01110537 A JPH01110537 A JP H01110537A JP 26792487 A JP26792487 A JP 26792487A JP 26792487 A JP26792487 A JP 26792487A JP H01110537 A JPH01110537 A JP H01110537A
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resins
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肇 岸
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野コ 本発明は、先進複合材料として強度、弾性率、さらには
これらを比重で除した比強度、比弾性率の大なることを
要求される構造体に用いられるプリプレグに関する。さ
らに詳しくはプリプレグの粘着性と柔軟性を確保しつつ
、強化繊維の方向以外の強度、すなわち非繊維軸引張強
度や衝撃後圧縮強度に対して顕著に改良のなされた構造
体を与えるプリプレグに関する。
[従来の技術] 繊維強化複合材料は、強化繊維とマトリックス樹脂を必
須の構成要素とする不均一材料であり、こ。のため繊維
軸方向の物性とそれ以外の方向の物性に大きな差が存在
する。たとえば、落錘衝撃に対する抵抗性は眉間剥離強
度によって支配されるため強化繊維の強度を向上させて
も抜本的な改良には結びつかないことが知られている。
このため、繊維軸方向以外の物性を改良することを目的
として、マトリックス樹脂の靭性を改良することの他に
、種々の方法による改良が提案されている。
■U S P 3,472,730号明細書(1969
年)では、繊維強化シートの片面あるいは両面にエラス
トマー性物質により改質した熱硬化性樹脂からなる独立
外層フィルム(5eparate Exterior 
Film )を配することにより耐層間剥離力の改善が
なされることが開示されている。
■特開昭51−58484号公報(特公昭58−312
96号公報)では、繊維強化エポキシ樹脂プリプレグの
表面にポリエーテルスルホンフィルムを存在させること
で、成形性および曲げ強度の改善がなされることが開示
されている。
■特開昭54−3879号公報、特開昭56−1152
16号公報、特開昭60−44334号公報では、繊維
強化シートの眉間に短繊維チップ、チョツプドストラン
ド、ミルドファイバーを配し、層間強度の向上がなされ
ることが開示されている。
■特開昭60−63229号公報では、繊維強化プリプ
レグの層間にエラストマーで改質したエポキシ樹脂フィ
ルムを配して層間強度の改善がなされることが開示され
ている。
■U S P 4,539,253号明細@  (19
85年)(対応特開昭 60−231738号公報)で
は、繊維強化プリプレグの眉間に軽fli&+維を基材
とする、不織布、織布、マット、キャリアーにエラスト
マーて改質したエポキシ樹脂を含浸させたフィルムを配
して層間強度の改善がなされることが開示されている。
■U S P 4,604,319号明細書(1986
年)(対応特開昭号公報 60−231738 )では
、繊維強化プリプレグの層間に熱可塑性樹脂フィルムを
配して眉間強度の改善がなされるさとが開示されている
しかし、これらの手法は、その効果が不十分であるばか
りでなく、それぞれに欠点を有している。
エラストマー改質熱硬化性樹脂を含む独立外層フィルム
を用いた場合には、エラストマーの含量が多くなると耐
熱性が低下し、エラストマーの含量が少ないと眉間強度
の改善効果は非常に少ない。
また、熱可塑性樹脂フィルムを用いた場合には耐熱性の
良好な熱可塑性樹脂フィルムを用いることにより耐熱性
と層間強度の改善効果の両立がなされるが熱硬化性樹脂
の利点であるタック性(粘着性)やドレープ性が失われ
る。また、耐溶剤性が良くないという熱可塑性樹脂の一
般的欠点が複合材料に反映してしまう。
また、短繊維チョップ、チョツプドストランドミルドフ
ァイバーを用いることは、眉間を厚くするため、コンポ
ジット全体としての強度低下を招く。
[発明が解決しようとする問題点コ そこで、本発明者らは上記欠点のない、優れた耐衝撃性
を与えるプリプレグについて鋭意研究を行った結果、構
成要素[C]として球状の樹脂微粒子を用い、しかもこ
の微粒子の分布状態を制御する事により予想をはるかに
上回る優れた耐衝撃性を与えるプリプレグを得る事がで
き、本発明に致ったのである。
[問題点を解決するための手段] 本願発明は前記特許請求の範囲の欄に記載のとうりの、
次の構成要素[A] 、CB] 、EC]を必須とし、
構成要素[C]の90%以上の量がプリプレグの表面か
らプリプレグの厚さの30%の深さの範囲内に局在化す
るプリプレグである。
[:A]  :長繊維からなる強化繊維[Bコ :マト
リックス樹脂 [C]  :樹脂を素材とする球状の微粒子(長繊維か
らなる強化繊維の説明) 本発明の構成要素[A]は長繊維からなる強化f&維で
ある。本発明に用いる強化繊維は、一般に高性能強化繊
維として用いられる耐熱性および引張強度の良好な繊維
である。たとえば、その強化繊維には、炭素繊維、黒鉛
繊維、アラミド繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、
ボロン繊維があげらる。このうち比強度、比弾性率が良
好で軽量化に大きな寄与が認められる炭素繊維や黒鉛繊
維が本発明には最も良好である。炭素繊維や黒鉛繊維は
用途に応じてあらゆる種類の炭素繊維や黒鉛繊維を用い
ることが可能であるが、引張強度450kgf/mm2
、引張伸度1.6z以上の高強度高伸度炭素繊維が最も
適している。また、本発明には長繊維状の強化繊維を用
いるが、その長さは5cm以上であることが好ましい。
それより短い場合、強化繊維の強度を複合材料として十
分に発現させることが困難となる。また、炭素繊維や黒
鉛繊維は他の強化繊維を混合して用いてもかまわない。
また、強化繊維はその形状や配列を限定されず、たとえ
ば、単一方向、ランダム方向、シート状、マット状、織
物状、組み紐状であっても使用可能である。また、特に
、比強度、非弾性率が高いことを要求される用途には強
化繊維が単一方向に引き揃えられた配列が最も適してい
るが、取り扱いの容易なりロス(織物)状の配列も本発
明には適している。
(マトリックス樹脂の説明) 本発明の構成要素[B]はマトリックス樹脂である。
本発明に用いるマトリックス樹脂には熱硬化性樹脂およ
び熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂を混合した樹脂が挙げら
れる。
本発明に用いる熱硬化性樹脂は、熱または光や電子線な
どの外部からのエネルギーにより硬化して、少なくとも
部分的に三次元硬化物を形成する樹脂であれば特に限定
されない。好ましい熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹
脂があげられ、一般に硬化剤や硬化触媒と組合せて用い
られる。本発明に適したエポキシ樹脂としては特に、ア
ミン類、フェノール類、炭素炭素二重結合を有する化合
物を前駆体とするエポキシ樹脂が好ましい。
また、これらのエポキシ樹脂は単独で用いてもよいし、
適宜配合して用いてもよい。
エポキシ樹脂はエポキシ硬化剤と組合せて、好ましく用
いられる。エポキシ硬化剤はエポキシ基と反応しうる活
性基を有する化合物であればこれを用いることができる
。好ましくは、アミノ基、酸無水物基、アジド基を有す
る化合物が適している。
本発明においては、マトリックス樹脂としてさらに、マ
レイミド樹脂、アセチレン末端を有する樹脂、ナジック
酸末端を有する樹脂、シアン酸エステル末端を有する樹
脂、ビニル末端を有する樹脂、アリル末端を有する樹脂
が好ましく用いられる。これらは、適宜、エポキシ樹脂
や、他の樹脂と混合しても良い。また、反応性希釈剤を
用いたり、熱可塑性樹脂やエラストマーなとの改質剤を
混合して用いてもかまわない。
マレイミド樹脂は、末端にマレイミド基を平均2個以上
含む化合物である。シアン酸エステル末端を有する樹脂
は、ビスフェノールAに代表される多価フェノールのシ
アン酸エステル化合物が好適である。シアン酸エステル
樹脂は、特にビスマレイミド樹脂と組合わせることによ
りプリプレグに適した樹脂とすることができ、三菱ガス
化学(株)製BTレジンが市販されており本発明に適し
ている。これらは一般にエポキシ樹脂より、耐熱性と耐
水性が良好である半面、靭性や耐衝撃性が劣るため用途
に応じて選択して用いられる。本発明においてエポキシ
樹脂の代わりにこれらの他の熱硬化性樹脂を用いても、
本発明の効果は同様である。また、ビニル末端を有する
樹脂およびアリル末端を有する樹脂は、市販の汎用樹脂
が用いられるが耐熱性が前者の樹脂群より劣るので、主
として希釈剤として用いられる。
本発明に、マトリックス樹脂として、上記の熱硬化性樹
脂に熱可塑性樹脂を混合して用いることも好適である。
本発明に好適な熱可塑性樹脂は、主鎖に炭素炭素結合、
アミド結合、イミド結合、エステル結合、エーテル結合
、カーボネート結合、ウレタン結合、尿素結合、チオエ
ーテル結合、スルホン結合、イミダゾール結合、カルボ
ニル結合から選ばれる結合を有する熱可塑性樹脂である
これらの熱可塑性樹脂は、市販のポリマーを用いても良
く、また、市販のポリマーより公子量の低い、いわゆる
オリゴマーを用いても良い。オリゴマーとしては、熱硬
化性樹脂と反応しろる官能基を末端または分子鎖中に有
するオリゴマーがさらに好ましい。
熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の混合物は、それらを単独
で用いた場合より良好な結果を与える。
これは、熱硬化性樹脂が一般に脆い欠点を有しながらオ
ートクレーブによる低圧成型が可能であるのに対して、
熱可塑性樹脂が一般に強靭である利点を有しながらオー
トクレーブによる低圧成型が困難であるという二律背反
した特性を示すため、これらを混合して用いることで物
性と成形性のバランスをとることができるためである。
また、エポキシ樹脂に微粉末状シリカなどの無機質微粒
子やエラストマーなどを少量混合することも可能である
(微粒子の説明) 構成要素[C]が微粒子であることは次の利点を持つ。
すなわち、微粒子であれば、マトリックス樹脂中に分散
した状態で存在するため、マトリックス樹脂のもつタッ
ク性、ドレープ性がプリプレグ特性として反映され、取
り扱い性に優れたプリプレグとなる。したがって、微粒
子の特性としては粘着性やドレープ性が要求されないた
め、微粒子として選択できる素材は広範に及ぶ。
このため従来、性能が優れているにもかかわららずマト
リックス樹脂として使用することが困難であった樹脂で
も微粒子化して用いることによりマトリックス樹脂を構
成する成分として使用し、マトリックス樹脂の性能を改
良することができるのである。
微力jシ1豚試 しかしながら、微粒子はマトリックス樹脂中にブレンド
させて用いるため、微粒子をブレンドしたマトリックス
樹脂の粘度は微粒子をブレンドしていないマトリックス
樹脂の粘度にくらべて高くなる。
通常、プリプレグを製造する際にはあらかじめ離型紙に
所定の目付で均一の厚さに樹脂を塗布した樹脂フィルム
を作成しでおいて、これを強化繊維に転写しながら含浸
させることにより行なう。
この樹脂フィルムを作成するためには樹脂の硬化反応が
開始する温度よりも低温で、離型紙に塗布できる程度の
粘度まで樹脂粘度が低下することが必要である。
すなわち、微粒子をブレンドすることによってマトリッ
クス樹脂の粘度が大幅に上昇してしまう場合にはプリプ
レグの製造が極めて困難になるのである。したがって、
ブレンドできる微粒子の量には限界があった。
また、微粒子の粒径を小さくすると微粒子の表面積が大
きくなるためマトリックス樹脂の粘度上昇をもたらすた
め、ブレンドする微粒子の量によっては使用できる微粒
子の大きさににも限界があった。
しかしながら、本発明によればこれらの欠点は微粒子の
形状を球形にすることによりマトリックス樹脂の粘度上
昇が著しく抑制され、大幅に改良されることを見出した
のであった。
微粒子としては一般に機械粉砕による不定型のものが入
手しやすいが、この不定型微粒子をブレンドした時の粘
度上昇率に比べると球状微粒子をブレンドした時の粘度
上昇率は1/2倍以下である。すなわち、プリプレグの
製造にとって球状微粒子の使用は微粒子のブレンド量、
微粒子の粒径に対する制約を緩和するという点において
極めて大きな効果をもたらすのである。しかも粒径の小
さな微粒子でも高い微粒子含有率でプリプレグに導入で
きることは微粒子の存在による繊維配列の乱れを小さく
できるという効果をも生み、これが予想外にも高い繊維
方向強度の発現や、ばらつきの少ない安定したコンボジ
ッI・物性の発現に著しい効果を及ぼしたのであった。
1皿王辺1且 構成要素[C]は熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂のいずれ
かまたは、その両者を素材とすることが必要である。
微粒子として用いる熱硬化性樹脂とは、熱または光や電
子線などの外部からのエネルギーにより硬化して、少な
くとも部分的に三次元架橋体を形成する、または形成し
た樹脂金てをさす。
微粒子として熱可塑性樹脂を用いることも本発明にとっ
て好適である。本発明の微粒子として好適な熱可塑性樹
脂は、主鎖に、炭素炭素結合、アミド結合、イミド結合
、エステル結合、エーテル結合、カーボネート結合、ウ
レタン結合、尿素結合、チオエーテル結合、スルホン結
合、イミダゾール結合、カルボニル結合から選ばれる結
合を有する熱可塑性樹脂である。具体的には、ポリアク
リレート、ポリ酢酸ビニル、ポリスチロールに代表され
るビニル系樹脂、ポリアミド、ポリアラミド、ポリエス
テル、ポリアセタール、ポリカーボナート、ポリフェニ
レンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、ボリアリレ
ート、ポリベンズイミダゾール、ポリイミド、ポリアミ
ドイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリエ
ーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトンのような
エンジニアリングプラスチックに属する熱可塑性樹脂、
ポリエチレン、ポリプロピレンに代表される炭化水素系
樹脂、酢酸セルロース、酪酸セルロースに代表されるセ
ルロース誘導体が挙げられる。
特に、ポリアミド、ポリカーボナート、ポリアセタール
、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド
、ボリアリレート、ポリエステル、ポリアミドイミド、
ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリ
エーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリ
アラミド、ポリベンズイミダゾールは耐衝撃性に優れる
ので本発明に使用する微粒子の素材として適している。
この中でも、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリエ
ーテルスルホン、ポリスルホンは、高靭性かつ耐熱性良
好であり、本発明に好適である。ポリアミドの靭性は特
に優れており非晶質透明ナイロンに属するものを使用す
ることにより耐熱性をも兼ね備えることができる。
致拉ヱ辺旦施 微粒子の分布については、プリプレグの表面層すなわち
、成形して複合材料になった場合のプリプレグシートと
プリプレグシートとの間に偏って存在することが耐衝撃
性の優れた複合材料を与えるために重要である。
通常の微粒子の添加ではマトリックス樹脂に対する微粒
子の含有率の分だけの改質効果のみが期待されるにすぎ
ないが、プリプレグの表面層に偏って存在する場合は前
述の加成性に基づく予想をはるかに越え、特に耐衝撃性
の向上に関しては、全く予期し得ないほどの著しい効果
が見出されたのである。これを満たす条件は、微粒子の
90%以上が、プリプレグの表面からプリプレグの厚さ
の30%の深さの範囲内に局在化するということである
。この条件をはずれて、プリプレグ内部深くに微粒子が
入った場合、複合材料の耐衝撃性は条件にあったものと
比べて劣る。
微粒子の90%以上が、プリプレグの表面からプリプレ
グの厚さの10%の深さの範囲内に局在化する場合は、
より顕著な効果が現れるのでさらに好ましいといえる。
なお、本発明によるプリプレグは、プリプレグの両面に
おいて微粒子が偏って分布したものが、プリプレグの表
裏にかかわりなく、自由に積層することが可能であるた
め、最適である。しかし、プリプレグの片面のみに微粒
子が同様の分布をしたプリプレグでも、プリプレグ・ど
おしを積層する時に微粒子が必ずプリプレグ間にくるよ
うに注意を払って使用すれば同様の効果が得られるため
、プリプレグの片面のみに微粒子が偏った分布も本発明
には含まれる。
翫    の舌  ご プリプレグ中の微粒子の分布状態の評価は、次のように
して行う。
まず、プリプレグを二枚の平滑な支持板の間にはさんで
密着させ、長時間かけて徐々に温度を上げて硬化させる
。この時に重要なのは可能なかぎり低温でゲル化させる
ことである。ゲル化しないうちに温度を上げるとプリプ
レグ中の樹脂が流動し、微粒子が移動するため、プリプ
レグ中における正確な分布状態の評価ができない。
ゲル化した後、さらに時間をかけて徐々に温度をかけて
プリプレグを硬化させる。この、硬化したプリプレグを
用いてその断面を200倍以上に拡大して、200mm
X 200mm以上の写真を撮る。
この断面写真を用い、まず平均的なプリプレグの厚みを
求める。層の平均厚みは写真上で、任意に選んだ少なく
とも5箇所で測り、その平均をとる。次に、両方の支持
板に接していた面からプリプレグの厚みの30%の位置
にプリプレグの面方向と平行に線をひく。支持板に接し
ていた面と30%の平行線の間に存在する微粒子の面積
をプリプレグの両面について定量し、これと、プリプレ
グの全幅に渡って存在する微粒子の面積を定量し、その
比をとることによりプリプレグの表面からプリプレグの
厚さの30%以内に存在する微粒子の量が算出される。
微粒子の面積の定量は断面写真から所定の領域に存在す
る微粒子部分を全て切り取り、その重量を秤ることによ
り行う。微粒子の部分的な分布のばらつきの影響を排除
するため、この評価は得られた写真の幅全域に渡って行
い、かつ、任意に選んだ5箇所以上の写真について同様
の評価を行い、その平均をとる必要がある。
微粒子とマトリックス樹脂との見分けがつきにくい時は
、一方を選択的に染色して観察する。顕微鏡は光学顕微
鏡でも観察可能であるが、染色剤によっては走査型電子
顕微鏡のほうが観察に適している場合もある。
五位玉立大皇盗 微粒子の大きさは粒径で表現されるが、この場合の粒径
とは遠心沈降速度法などで求められる体積平均粒径を意
味する。
微粒子の大きさは、複合材料となった時、強化f&維の
配列を著しく乱すほど大きくなければよい。
粒径が150μmをこえる場合は強化繊維の配列を乱し
たり、積層して得られる複合材料の層間を必要以上に厚
くするため複合材料としたときの物性を低下させる欠点
がある。
微拉ヱ辺1 微粒子の量としてはマトリックス樹脂100重量部に対
して1重量部〜100重量部の範囲が適している。ト重
量部未満では微粒子の効果がほとんど現れず、また10
0重量部をこえるとマトリックス樹脂との混合が困難に
なるうえ、プリプレグのタック性、ドレープ性が大幅に
低下してしまう。
特にマトリックス樹脂の剛性を複合材料の圧縮強度の発
現に活かしたまま、破断伸度の高い柔軟な特性を有する
微粒子で複合材料の層間を高靭化するような目的で使用
する場合は、むしろ1重量部〜30重量部の少ない範囲
のほうが好適である。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明する。
[実施例コ プリプレグを二段階の樹脂含浸過程を経て作成した。ま
ず、以下の組成を有する樹脂組成物を作成した。
1)テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン(注文
化学工業■製、ELM434)−−一−−−−−−−6
0重量部 2)ビスフェノールA型エポキシ樹脂 (油化シェルエポキシ(株)製、エビコー)82B)−
−−−−−−40重量部 3)4.4’ジアミノジフエニルスルホン(注文化学工
業(株)製、スミキュア5)−−−一一−−−−−42
重量部 4)ポリエーテルスルホン5200G (三井東圧園製) 一一一−−−−−−− 10重量部 この樹脂組成物を離型紙上に塗布して樹脂フィルムとし
、これを用いて一方向にひきそろえた炭素繊維T800
 (、東し間装)に含浸させて一次ブリブレグを得た。
次に、上記の樹脂組成物にナイロン6球状粒子5P−1
000(平均粒径15μ、東し間装)30重量部をニー
ダ−中で混合した。この混合樹脂の80°Cにおける粘
度を測定したところ150ボイズであった。混合樹脂を
80’Cに加熱してリバースコーターを用いて離型紙に
塗布したところ、均一な厚みの良好な樹脂フィルムが得
られた。この樹脂フィルムを用いて先に作成した一次ブ
リブレグの両面からはりあわせてざらに含浸させ、表面
に微粒子を有する一方向ブリブレグを製造した。
プリプレグ中の樹脂の重量分率は32%であった。単位
面積あたりの樹脂量は71g/m2、単位面積あたりの
炭素繊維量は149g/m2であった。
このプリプレグを2枚の平滑なテフロン板の間にはさみ
、7日間かけて徐々に150°Cまて上げて硬化させ、
その断面を観察した。プリプレグ表面からプリプレグの
厚みの30%までの範囲に存在する微粒子の量を評価し
たところその値は96%であった。断面観察は、微粒子
を燐タングステン酸で選択的に染色し、走査型電子顕微
鏡で行った。
つぎに、このプリプレグを32枚疑似等方的に積層し、
通常のオートクレーブによる成形を180℃で2時間、
6 kgf/cm2の圧力下で行った。成形後、断面を
光学顕微鏡で観察すると、微粒子は積層板の層間部分に
集中的に存在していることが確認できた。
疑似等方硬化板を縦150mm、横100mmに切削し
て、中心に1500インチ・ボンド/インチの落錘衝撃
を与えたのち、超音波探傷機により損傷面積を測定した
ところ0.5平方インチであった。ついて、ASTM 
 D−695に従い衝撃後の圧縮強度を測定すると42
 、2 kg/mm2であった。
[比較例] 微粒子として、ナイロン6(東し■製)を凍結粉砕して
得た平均粒径28μの不定型微粒子を用いた他は実施例
と同様の手順を繰り返した。
微粒子を混合した樹脂組成物の80°Cにおける粘度を
測定したところ820ボイズであり、実施例に比べて極
めて粘度の高い混合樹脂となった。
この混合樹脂を80°Cに加熱してリバースコーターを
用いて雌型紙に塗布したところ、均一に塗布することが
できず、厚みムラの大きな樹脂フィルムしか得られなか
った。次にこの樹脂フィルムを用いて炭素繊維T800
 (東しく株) i!りに含浸させ、一方向ブリプレグ
を製造した。。
実施例と同様の方法でその断面を観察し、プリプレグ表
面からプリプレグの厚みの30%までの範囲に存在する
微粒子の量を評価したところその値は91%であった。
断面観察は、微粒子を燐タングステン酸で選択的に染色
し、走査型電子顕微鏡で行った。
つぎに、このプリプレグを32枚疑似等方的に積層し、
通常のオートクレーブによる成形を180℃で2時間、
6 kgf/cm2の圧力下で行った。成形後、断面を
光学顕微鏡で観察すると、層の厚みは不均一な部分が多
く、これに対応して微粒子の分布も乱れていた。また、
含浸不良部分も多く、ボイドが多数認められた。
疑似等方硬化板を縦150mm、横100mmに切削し
て、中心に1500インチ゛・ボンド/インチの落錘衝
撃を与えたのち、超音波探傷機により損傷面積を測定し
たところ0.9平方インチであった。ついで、ASTM
  D−695に従い衝撃後の圧縮強度を測定すると3
0 、2 kg/mm2であり、実施例に比べて大幅に
劣っていた。
[発明の効果コ 本発明によれば (1)微粒子含有率の高いプリプレグを得ることができ
るのでコンポジットとしたときに高い耐衝撃性および非
繊維軸引張強度を得ることができる。
(2)粒径の小さな微粒子でも高い微粒子含有率でプリ
プレグを得ることができるので微粒子の存在による繊維
配列の乱れを生じさせることがなく、コンポジットにし
たときに高いm1tt方向強度を発現する。また、各種
コンポジット物性のばらつきも小さい。
(3)プリプレグとしての優れたタック性、ドレープ性
を確保しつつ、コンポジットとしたときに高い耐衝撃性
および非繊維軸引張強度を得ることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)次の構成要素[A]、[B]、[C]を必須とし
    、構成要素[C]の90%以上の量がプリプレグの表面
    からプリプレグの厚さの30%の深さの範囲内に局在化
    するプリプレグ [A]:長繊維からなる強化繊維 [B]:マトリックス樹脂 [C]:樹脂を素材とする球状の微粒子
JP26792487A 1987-10-22 1987-10-22 球状微粒子を有するプリプレグ Granted JPH01110537A (ja)

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JP26792487A JPH01110537A (ja) 1987-10-22 1987-10-22 球状微粒子を有するプリプレグ

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