JP7828773B2 - バイポーラ半導体装置 - Google Patents

バイポーラ半導体装置

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Description

本発明は、炭化珪素を用いたPiNダイオードなどのバイポーラ半導体装置に関する。
炭化珪素(以下、SiCとも記載する)は、Siと比べてバンドギャップが約3倍、飽和ドリフト速度が約2倍、絶縁破壊電界強度が約10倍と優れた物性値を有し、大きな熱伝導率を有する半導体であることから、現在用いられているSi単結晶半導体の性能を大きく凌駕する次世代の高電圧・低損失半導体素子を実現する材料として期待されている。
SiCを用いた半導体装置としてPiNダイオードなどのSiCバイポーラ半導体装置が知られている。一般に半導体装置では、損失低減のためオン抵抗を低くすることが課題となるが、これらバイポーラ装置では、少数キャリア注入による耐圧維持層の低抵抗化によりオン抵抗を低減できることが知られている。(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、一般にオン抵抗を低くすると、スイッチング動作をさせる際にバイポーラ装置に流れる逆回復電流が増大することが知られている。SiCバイポーラ半導体装置は、そのような逆回復電流を低減することも求められている。
特開2019-067982号公報
本発明は、上記事情に鑑み、オン抵抗の増大を抑制し、かつ逆回復電流を低減することができるバイポーラ半導体装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明の一態様は、n型のSiCからなるカソード領域と、前記カソード領域の一方面側に形成された耐圧維持層と、前記耐圧維持層の前記カソード領域とは反対側に形成されたp型のSiCからなるアノード領域とを備えたバイポーラ半導体装置であって、前記アノード領域には、キャリアをトラップするトラップ層が設けられていることを特徴とするバイポーラ半導体装置にある。
本発明によれば、オン抵抗の増大を抑制し、かつ逆回復電流を低減することができるバイポーラ半導体装置が提供される。
本発明のPiNダイオードの概略図である。 本発明のPiNダイオードに順バイアス、逆バイアスを掛けたときのキャリアの状態を説明するためのバンド図である。 従来型のPiNダイオードの構成である。 シミュレーションで用いたPiNダイオードを含む回路図である。 オン抵抗と逆回復電流に関するシミュレーション結果を示す図である。 オン抵抗と逆回復電流に関するシミュレーション結果を示す図である。 オン抵抗と逆回復電流に関するシミュレーション結果を示す図である。 本発明のPiNダイオードに関するオン抵抗と逆回復特性のトラップ密度依存性について説明する図である。 トラップ密度に対する蓄積電荷、及び逆回復電流のピーク値の関係を示す図である。 本発明のPiNダイオードと従来型のPiNダイオードの蓄積電荷及び逆回復特性について説明する図である。
SiCバイポーラ半導体装置の一例として、PiNダイオードについて説明する。n型は電子が多数キャリアであり、p型は正孔が多数キャリアであることを意味する。また、nやpに付した+は、+が付されていないnやp又は+の個数が少ないnやpよりも不純物密度が高いことを意味している。同様にnやpに付した-は、-が付されていないnやp又は-の個数が少ないnやpよりも不純物密度が低いことを意味している。なお、n型、n型を単にn型、p++型、p型を単にp型と記載する場合もある。
図1はPiNダイオード1の概略図である。PiNダイオード1は、カソード電極2、アノード電極3、カソード領域10、耐圧維持層20、及びアノード領域30を備えている。
カソード領域10の一方面(耐圧維持層20とは反対側の面)には、カソード電極2が設けられ、コンタクト層33の一方面(トラップ層32とは反対側の面)には、アノード電極3が設けられている。カソード電極2及びアノード電極3は導電性を有する金属などの材料から形成されている。
カソード領域10は、n型のSiCからなる。耐圧維持層20は、カソード領域10の一方面に形成されたn型のSiCからなる。アノード領域30は、耐圧維持層20の一方面(カソード領域10と反対側の面)に形成されたp型のSiCからなる。
詳細には、アノード領域30は、耐圧維持層20側から順に積層された接合層31、トラップ層32、コンタクト層33から構成されている。接合層31、トラップ層32及びコンタクト層33は、何れもp型のSiCからなる。
トラップ層32は、接合層31上に形成され、キャリアをトラップする層である。具体的には、トラップ層32は、キャリアとして電子又は正孔を捕獲するエネルギー準位を形成するトラップ(電子や正孔の捕獲中心となる欠陥)を含んでいる。換言すれば、トラップ層32は、キャリア寿命が短い領域である。ここではトラップ層32のキャリア寿命は接合層31のキャリア寿命よりも低い。
PiNダイオード1を構成する各層の膜厚、ドーピング密度、トラップ密度を表1に示す。
表1に示すように、トラップ層32のトラップ密度は、アノード領域30のドーピング密度よりも低くなっている。
また、トラップ層32のトラップはドナー型、アクセプター型のいずれでもよいが、伝導帯の電子を捕獲するドナー型であることが好ましい。
また、トラップ層32は、電子の捕獲断面積が正孔の捕獲断面積よりも大きくしてある。具体的には、電子の捕獲断面積をσnとし、正孔の捕獲断面積をσpとすると、σn=5×10-14cmであり、σp=1×10-15cmである。
また、トラップ層32は、接合層31と耐圧維持層20の接合界面(pn接合面)から接合層31の膜厚だけ離れている。
上述した構成のPiNダイオード1は、例えば次のようにして製造することができる。まず、SiC基板を用意する。SiC基板のポリタイプや、オフ角などについては特に限定は無い。
次に、SiC基板に表1に示した膜厚及びドーピング密度のカソード領域10を形成する。具体的には、SiC基板にSiC層をエピタキシャル成長させ、その際に窒素などのn型ドーパントを混入させることでカソード領域10を形成できる。
次に、カソード領域10の上に、表1に示した膜厚及びドーピング密度の耐圧維持層20、接合層31を形成する。具体的には、カソード領域10上にSiCをエピタキシャル成長させ、その際に窒素などのn型ドーパントを混入させることで耐圧維持層20を形成できる。また、耐圧維持層20上にSiCをエピタキシャル成長させ、その際にアルミニウムなどのp型ドーパントを混入することで接合層31を形成できる。
次に、接合層31の上に表1に示した膜厚及びトラップ密度のトラップ層32を形成する。トラップ層32は、接合層31の上にSiC層をエピタキシャル成長させ、その際にp型ドーパントおよびバナジウムやボロンなどのトラップ用ドーパントを混入させることで形成できる。トラップ密度は、注入するドーパントの密度を調整するなど公知の方法で制御できるので詳細な説明は省略する。他にも、接合層31の上に形成したSiC層に電子線やプロトン照射をして欠陥を形成することでトラップ層32を形成できる。この場合では電子線の照射エネルギーやドーズ量などを調整することで所望のトラップ密度にできる。
次に、トラップ層32の上に、表1に示した膜厚及びドーピング密度のコンタクト層33を形成する。コンタクト層33は、トラップ層32の上にSiCをエピタキシャル成長させ、その際にp型ドーパントを混入させ、さらにイオン注入法によりp型ドーパントをより高密度になるように注入することでコンタクト層33を形成できる。
なお、カソード領域10、耐圧維持層20、接合層31、コンタクト層33のドーピング密度は、注入する不純物の密度を調整するなど公知の方法で制御できるので詳細な説明は省略する。
図2を用いて、上述した構成のPiNダイオード1に順バイアス、逆バイアスを掛けたときのキャリアの状態を説明する。図2(a)はPiNダイオード1に順バイアスを掛けたときのバンド図を示している。順バイアスを掛けたときには、アノード領域30のトラップ層32のトラップに、伝導帯に注入された電子の一部が吸収される。電子を吸収したトラップは正孔を捕獲できる状態となる。
図2(b)はPiNダイオード1に逆バイアスを掛けたときのバンド図を示している。順バイアスから逆バイアスへスイッチしたときには、耐圧維持層20に蓄積された正孔が逆回復電流としてアノード領域30へ流出するが、正孔の一部は、順バイアス時に電子を吸収したトラップにより捕獲される。このため、アノード領域30、アノード電極3を通じてPiNダイオード1の外部へ流出する逆回復電流を低減することができる。
上述した構成のPiNダイオード1、及びトラップ層がない従来型のPiNダイオードについてオン抵抗及び逆回復電流を評価するためのシミュレーションを行った。図3は従来型のPiNダイオードの構成である。図4はシミュレーションで用いたPiNダイオードを含む回路図である。従来型のPiNダイオード100の各層のうち、本発明のPiNダイオード1と同じ層については同じ符号を付し、重複する説明は省略する。
図3に示すようにPiNダイオード100は、アノード領域30Aが接合層31A、及びコンタクト層33から構成されている。接合層31Aはp型のSiCからなる層であり、厚さが4μmであり、ドーピング密度は1×1018cm-3である。コンタクト層33は接合層31Aの上に形成されており、アノード領域30A全体の厚さとしては、本発明のアノード領域30と同じとしてある。
図4に示すようにPiNダイオード1又はPiNダイオード100を含むダブルパルス測定回路を構成し、オン抵抗及び逆回復特性をTCAD(Silvaco社製)のMixed modeを用いてシミュレーションを行った。シミュレーションの諸条件は次の通りである。
・3kV級 PiNダイオード。(基板を簡略化した。コンタクト抵抗は無視した。動作面積はS=0.01cmとした)
・SRH再結合モデルのみ
・各層のキャリア寿命:10ns(P++;コンタクト層33),50ns(P+;接合層31),1μs(i;耐圧維持層20),30ns(N;カソード領域10)
・バンドギャップ縮小を導入した。各層のバンドギャップ縮小は0.12eV(P++),0.06eV(P),0.16eV(N)である。
・駆動用MOSFETはSi nMOS(BSP89)とした。
図5にオン抵抗と逆回復電流に関するシミュレーション結果を示す。図5(a)は、順方向特性(アノード電極に印加した電圧とアノード電流との関係)を示しており、横軸はアノード電極に印加した順バイアスの電圧であり、縦軸はアノード電流である。「w/o Trap」はトラップ層がないPiNダイオード100の順方向特性(以下、順方向特性w/oと称する)を指し、「w/ Trap」はPiNダイオード1の順方向特性(以下、順方向特性wと称する)を指す。
順方向特性wは順方向特性w/oよりも右側にシフトした。つまり、順方向特性wは、同じ電流であっても順方向特性w/oよりも高い電圧を要しており、PiNダイオード1は、PiNダイオード100よりもオン抵抗は高くなった。
図5(b)は、逆回復電流の経時変化である逆回復特性を示しており、横軸は経過時間であり、縦軸はアノード電流である。縦軸の正は電流が順方向であり、負は電流が逆方向であることを示している。「w/o Trap」はトラップ層がないPiNダイオード100の逆回復特性(以下、逆回復特性w/oと称する)を指し、「w/ Trap」はPiNダイオード1の逆回復特性(以下、逆回復特性wと称する)を指す。
逆バイアスを印加したことにより逆回復電流が生じている区間においては、逆回復特性wは逆回復特性w/oよりもピーク値が小さかった。また、逆回復特性wは、逆回復特性w/oよりも蓄積電荷が少なかった。
このように図5に示したシミュレーション結果によれば、PiNダイオード1は、オン抵抗は高くなるが、PiNダイオード100よりも逆回復電流が低減されていた。
PiNダイオード100に関して耐圧維持層20でのキャリア寿命を短くして上記シミュレーションを行った。この結果を図6に示す。図6(a)は図5(a)と同様であり、図6(b)は図5(b)と同様であり、図中の「LT」は耐圧維持層20でのキャリア寿命を示す。
図6(a)に示すように、キャリア寿命を1μsとしたときの順方向特性wは、順方向特性w/o(LT=1.0μs)との比較ではオン抵抗が高くなっていた。一方、順方向特性wは、順方向特性w/o(LT=0.3μs)とほぼ同等であった。
図6(b)に示すように、逆回復特性wは、2つの逆回復特性w/o(LT=0.3、1.0μs)の何れよりもピーク値が小さい。また逆回復特性wは、逆回復特性w/o(LT=0.3、1.0μs)の何れよりも蓄積電荷が少なかった。
このように図6に示したシミュレーション結果によれば、本発明のPiNダイオード1は、耐圧維持層20でのキャリア寿命を短くしたPiNダイオードと同等のオン抵抗が維持され、かつ、PiNダイオード100よりも逆回復電流が低減されていた。
本発明のPiNダイオード1に関してトラップ層が捕獲できる正孔の割合をシミュレーションした。図7(a)は図5(b)と同様の図であり、逆回復特性wのみを表示してある。図7(b)はアノード領域からの距離に応じたキャリア密度の分布を示す図であり、横軸はアノード領域30(接合層31と耐圧維持層20との接合界面)からの距離であり、縦軸はキャリア密度(正孔密度)である。
トラップ層32のトラップで捕獲したトラップの割合Rを次式により求めた。
各変数の意味と具体的な値は次の通りである。
Qcdは、図7(a)の逆回復電流を積分することにより得た。Qh(@C)及びQh(@D)は図7(b)より得た。上記式からR=0.64であった。つまり、トラップ層32において正孔を捕獲したトラップの割合は64%であった。この割合は、捕獲断面積やトラップ層32をアノード領域30に挿入する位置により最適化が可能である。Qhは、図7(b)に示される耐圧維持層20の正孔密度分布を次のように積分することで得られる。なお、アノード領域30側に放出される正孔であることから、図7(b)の接合層31と耐圧維持層20の境界(約1μm)から25μmまでの範囲で積分した。
図8及び図9を用いて、本発明のPiNダイオード1に関する逆回復特性のトラップ密度依存性について説明する。図8(a)はトラップ密度を変化させて上記シミュレーションを行って得られた順方向特性wを示し、図8(b)はトラップ密度を変化させて上記シミュレーションを行って得られた逆回復特性wを示す図である。図9はトラップ密度に対する蓄積電荷、及び逆回復電流のピーク値の関係を示す図である。図9のQrrは蓄積電荷を示し、Irrは逆回復電流のピーク値を示す。
図8(a)に示すように、トラップ密度を1×1016cm-3、1×1017cm-3、3×1017cm-3のそれぞれに設定して得られた順方向特性wは、トラップ密度が増大するほど右側にシフトしており、オン抵抗が増加していた。図8(b)に示すように、トラップ密度が増大するほど、逆回復特性のピーク値は減少し、蓄積電荷も減少していた。また、図9に示すように、図8よりも広い範囲でトラップ密度を適宜変えてシミュレーションしたところ、トラップ密度が増大すると逆回復電流のピーク値が減少し、蓄積電荷が減少していた。
このように図8及び図9に示したシミュレーション結果によれば、本発明のPiNダイオード1は、トラップ密度を制御することで逆回復特性を改善することができるということが確認された。
図10を用いて、PiNダイオード1とPiNダイオード100の逆回復特性について説明する。図10(a)は逆回復特性の蓄積電荷とオン電圧の関係を示し、図10(b)は逆回復特性の電流のピーク値を示す。何れの図においても「キャリア寿命制御」は耐圧維持層20におけるキャリア寿命を適宜設定したPiNダイオード100を示し、「トラップ密度制御」はトラップ密度を適宜設定したPiNダイオード1を示す。
PiNダイオード1の蓄積電荷は、トラップ層のトラップ密度が低く、それほど多くの電子を吸収しない。そのため、図10(a)に示すように、耐圧維持層におけるキャリア寿命を制御したPiNダイオード100の蓄積電荷と大きく改善していない。一方、図10(b)に示すように、PiNダイオード1の逆回復電流のピーク値は、逆回復初期の大電流を生む電荷をトラップ層で吸収するため、PiNダイオード100と比較して逆回復電流のピーク値が大きく低減している。
以上に説明したシミュレーション結果からPiNダイオード1とPiNダイオード100(キャリア寿命が0.3μs、1.0μs)のオン抵抗、逆回復電流のピーク値、蓄積電荷の比較を表3に示す。
オン抵抗については、図6(a)に示したように、キャリア寿命が1.0μsのPiNダイオード100が最もオン抵抗が低い。キャリア寿命が0.3μsのPiNダイオード100と、キャリア寿命が1.0μsのPiNダイオード1は、オン抵抗がほぼ同じである。図6(b)に示したように、PiNダイオード1の逆回復電流のピーク値及び蓄積電荷が最も低い。
以上に説明した本発明のPiNダイオードは、アノード領域30にトラップ層32を有する。このような構成とすることで、図2に示したように逆バイアスを掛けたときに生じる逆回復電流を低減することができる。そして、表2に示したように、キャリア寿命を短くしたPiNダイオード100と比較して、オン抵抗の増大を抑制し、かつ逆回復電流を低減することができる。オン抵抗の増大を抑制できる理由としては次のとおりである。耐圧維持層20に蓄積される注入キャリアは、アノード領域30に存在するキャリア密度(正孔密度)に比べて十分に低い(表1参照)。したがって、トラップ密度も高くする必要がない。このようにトラップ密度を低くできるのでトラップ層32がオン抵抗に与える影響は小さい。
また、トラップ層32のトラップ密度は、アノード領域30のドーピング密度よりも低くなっている。そのようなトラップ密度とすることで、PiNダイオード1のオン抵抗の増大を抑制しつつ、逆回復電流を低減できる。
また、トラップ層32のトラップはドナー型である。これにより、トラップに捕獲された電子が熱放出されにくいので、逆バイアスを掛けたときに正孔を捕獲できる量が低減することを抑制できる。
また、トラップ層32は、電子の捕獲断面積が正孔の捕獲断面積よりも大きい。これにより、順バイアスを掛けたときに電子がトラップされた状態とすることができる。なお、正孔の捕獲断面積を小さくしすぎると逆回復電流の正孔をトラップできなくなるため、ある程度は大きくする必要がある。具体的にはσnは1×10-14cm以上、σpは1×10-15cm以上とすることが好ましい。
また、トラップ層32は、アノード領域30と耐圧維持層20との接合界面から離れた位置に形成されている。接合界面にトラップ層32を設けると、再結合電流の増大による注入効率の著しい低下が生じうるが、接合層31を設けることで、トラップ層の接合界面への影響が及びにくくなっている。これにより、注入効率の著しい低下を防ぐことができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではない。例えば、カソード領域10、耐圧維持層20、接合層31、トラップ層32、コンタクト層33の膜厚やドーピング密度、トラップ密度は表1に示したものに限定されない。
カソード領域10は、ドーピング密度が1×1018cm-3以上であり、膜厚が10μm以上である。
耐圧維持層20は、ドーピング密度が1×1016cm-3以下であり,膜厚10μm以上である。
接合層31は、ドーピング密度が1×1017cm-3以上であり,膜厚が0.5~1μmの範囲である。
トラップ層32は、ドーピング密度が1×1017cm-3以上であり、膜厚が1~3μmの範囲であり,トラップ密度が1×1014~5×1017cm-3の範囲である。
コンタクト層33は、ドーピング密度が1×1018cm-3以上であり,膜厚が0.2~3μmの範囲である。
また、トラップ層32がドナー型であるPiNダイオードについて説明したが、アクセプター型であってもよい。
また、本発明のバイポーラ半導体装置の一実施形態として、PiNダイオードに付いて説明したがこれに限定されない。本発明は、npnバイポーラトランジスタ、IGBT、GTO、SIAFET、SIJFET、サイリスタ、MCT(Mos Controlled Thyristor)、SiCGT(SiC Commutated Gate Thyristor)、EST(Emitter Switched Thyristor)、BRT(Base Resistance Controlled Thyristor)などの各種のSiCを用いたバイポーラ半導体装置にも応用可能である。
1…PiNダイオード(バイポーラ半導体装置)、2…カソード電極、3…アノード電極、10…カソード領域、20…耐圧維持層、30、30A…アノード領域、31、31A…接合層、32…トラップ層、33…コンタクト層

Claims (3)

  1. n型のSiCからなるカソード領域と、
    前記カソード領域の一方面側に形成された耐圧維持層と、
    前記耐圧維持層の前記カソード領域とは反対側に形成されたp型のSiCからなるアノード領域とを備えたバイポーラ半導体装置であって、
    前記アノード領域には、キャリアをトラップするトラップ層が設けられ、
    前記トラップ層のトラップ密度は、前記アノード領域のドーピング密度よりも低い
    ことを特徴とするバイポーラ半導体装置。
  2. n型のSiCからなるカソード領域と、
    前記カソード領域の一方面側に形成された耐圧維持層と、
    前記耐圧維持層の前記カソード領域とは反対側に形成されたp型のSiCからなるアノード領域とを備えたバイポーラ半導体装置であって、
    前記アノード領域には、キャリアをトラップするトラップ層が設けられ、
    前記トラップ層は、ドナー型である
    ことを特徴とするバイポーラ半導体装置。
  3. n型のSiCからなるカソード領域と、
    前記カソード領域の一方面側に形成された耐圧維持層と、
    前記耐圧維持層の前記カソード領域とは反対側に形成されたp型のSiCからなるアノード領域とを備えたバイポーラ半導体装置であって、
    前記アノード領域には、キャリアをトラップするトラップ層が設けられ、
    前記トラップ層は、電子の捕獲断面積が正孔の捕獲断面積よりも大きい
    ことを特徴とするバイポーラ半導体装置。
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