JP7823586B2 - 含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の製造方法及び含フッ素ジビニルポリエーテル化合物 - Google Patents

含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の製造方法及び含フッ素ジビニルポリエーテル化合物

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Description

本開示は、含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の製造方法及び含フッ素ジビニルポリエーテル化合物に関する。
含フッ素化合物は、高い潤滑性及び撥水撥油性等を示すことから、表面処理剤又は潤滑剤等に使用される。含フッ素化合物の中でも、エーテル結合を有する含フッ素ポリエーテル化合物は、潤滑性に優れ、磁気ディスクの読取ヘッド等の保護を目的とした被膜形成に用いられている。
従来より、含フッ素ポリエーテル化合物は、種々の方法により製造される。例えば、米国特許第5258110号においては、テトラフルオロエチレンを、フルオロオキシ基を有する化合物等の存在下において、酸素と反応させることにより、含フッ素ポリエーテル化合物を製造することが開示されている。
また、米国特許第4845268号においては、2,2,3,3-テトラフルオロオキセタンの開環重合による含フッ素ポリエーテル化合物を製造すること、並びにこの含フッ素ポリエーテル化合物を塩素化及びフッ素化して含ハロゲンポリエーテル化合物を製造することが開示されている。
また、国際公開第2013/121984号においては、CF=CFO-CFCFCFCHOHで表される化合物とA-OH(Aはメチル基等を表す。)で表される一級アルコールとを反応させてA-O-(CFCFHO-CFCFCFCHO)n+1-Hで表される含ハロゲンポリエーテル化合物を製造することが開示されている。
潤滑性の観点から、含フッ素ポリエーテル化合物は末端にトリフルオロメチル基(-CF)を有することが好ましいが、米国特許第5258110号において開示される製造方法では、トリフルオロメチル基を両末端に有する含フッ素ポリエーテル化合物を高収率で製造することは困難であった。
また、米国特許第4845268号及び国際公開第2013/121984号において開示される製造方法により得られる含フッ素ポリエーテル化合物は、少なくとも一方の末端に官能基を有しており、官能基をトリフルオロメチル基に置換する反応は容易に進行するものではなく、トリフルオロメチル基を両末端に有する含フッ素ポリエーテル化合物を製造することは困難であった。
また、上記被膜には、耐薬品性及び耐熱性等が求められるため、被膜形成に使用される含フッ素ポリエーテル化合物は、高分子量であることが求められる。
本開示は、上記要求に鑑みてなされたものであり、その解決しようとする課題は、両末端にトリフルオロメチル基を有する、高分子量の含フッ素ポリエーテル化合物を高収率で製造できる、含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法を提供することである。
また、その解決しようとする課題は、両末端にビニル基を有する、高分子量の含フッ素ジビニルポリエーテル化合物を高収率で容易に製造できる、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の製造方法及び新規な含フッ素ジビニルポリエーテル化合物を提供することである。
上記課題を達成するための具体的手段は以下の通りである。
<1> 下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物と、下記一般式(2)で表されるジオール化合物と、を下記一般式(2)で表されるジオール化合物1molに対して下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物を1mol超となる比率で反応させ、下記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物を製造した後、下記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物をフッ素化させ、下記一般式(4)で表される含フッ素ポリエーテル化合物を製造する、含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法。
CF=CR-O-R-O-CR=CF・・・(1)
HO-R-OH・・・(2)
CF=CR-O-R-O-(CHR-CF-O-R-O-CF-CHR-O-R-O)-CR=CF・・・(3)
CF-CFRF1-O-RF2-O-(CFRF1-CF-O-RF3-O-CF-CFRF1-O-RF2-O)-CFRF1-CF・・・(4)
(一般式(1)乃至一般式(4)中、
は、それぞれ独立して、フッ素原子、水素原子又は水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~3の1価の炭化水素基を表し、
及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表し、
F1は、それぞれ独立して、Rが、フッ素原子である場合には、フッ素原子を表し、Rが、水素原子である場合には、フッ素原子を表し、Rが、炭素数1~3の1価の炭化水素基である場合には、炭素数1~3の1価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
F2は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
F3は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
aは、1以上の整数を表す。)
<2> 上記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物と、上記一般式(2)で表されるジオール化合物との反応を、アルカリ触媒の存在下において行う、<1>に記載の含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法。
<3> 上記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物のフッ素化を、フッ素ガス及び上記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物を溶媒内に導入することにより行い、
上記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の上記溶媒内へのモル基準の導入速度を1としたときに、上記フッ素ガスのモル基準の導入速度が、上記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物のモル基準の導入速度に上記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物に含まれる上記フッ素ガスによってフッ素原子に置換されうる水素原子の数を乗じて得られた速度の1倍~10倍の範囲である、<1>又は<2>に記載の含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法。
<4> 上記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物と、上記一般式(2)で表されるジオール化合物と、を上記一般式(2)で表されるジオール化合物1molに対して上記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物を3mol以下の比率で反応させる、<1>~<3>のいずれか1つに記載の含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法。
<5> 下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物と、下記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物と、を下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物1molに対して下記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物を1mol超となる比率で反応させ、下記一般式(6-1)又は下記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物を製造した後、下記一般式(6-1)又は下記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物をフッ素化させ、下記一般式(7-1)又は下記一般式(7-2)で表される含フッ素ポリエーテル化合物を製造する、含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法。
CF=CR-O-R-O-CR=CF・・・(1)
CF=CR-O-R-OH・・・(5)
CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CHR-CF-O-R-(O-CHR-CF-O-R-O-CR=CF・・・(6-1)
CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CR=CF・・・(6-2)
CF-CFRF1-O-(RF4-O-CF-CFRF1-O)-RF4-O-CF-CFRF1-O-RF2-O-CFRF1-CF-O-RF4-(O-CFRF1-CF-O-RF4-O-CFRF1-CF・・・(7-1)
CF-CFRF1-O-(RF4-O-CF-CFRF1-O)-RF4-O-CF-CFRF1-O-RF2-O-CFRF1-CF・・・(7-2)
(一般式(1)、一般式(5)、一般式(6-1)、一般式(6-2)、一般式(7-1)及び一般式(7-2)中、
は、それぞれ独立して、フッ素原子、水素原子又は水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~3の1価の炭化水素基を表し、
及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表し、
F1は、それぞれ独立して、Rが、フッ素原子である場合には、フッ素原子を表し、Rが、水素原子である場合には、フッ素原子を表し、Rが、炭素数1~3の1価の炭化水素基である場合には、炭素数1~3の1価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
F2は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
F4は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
b、c及びdは、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表す。)
<6> 上記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物と、上記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物との反応を、アルカリ触媒の存在下において行う、<5>に記載の含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法。
<7> 上記一般式(6-1)又は上記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物のフッ素化を、フッ素ガス及び上記一般式(6-1)又は上記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物を溶媒内に導入することにより行い、
上記一般式(6-1)又は上記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の上記溶媒内へのモル基準の導入速度を1としたときに、上記フッ素ガスのモル基準の導入速度が、上記一般式(6-1)又は上記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物のモル基準の導入速度に上記一般式(6-1)又は上記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物に含まれる上記フッ素ガスによってフッ素原子に置換されうる水素原子の数を乗じて得られた速度の1倍~10倍の範囲である、<5>又は<6>に記載の含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法。
<8> 上記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物と、上記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物との反応を、上記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物1molに対して上記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物を20mol以下となる比率で行う、<5>~<7>のいずれか1つに記載の含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法。
<9> 下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物と、下記一般式(2)で表されるジオール化合物と、を下記一般式(2)で表されるジオール化合物1molに対して下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物を1mol超となる比率で反応させ、下記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物を製造する、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の製造方法。
CF=CR-O-R-O-CR=CF・・・(1)
HO-R-OH・・・(2)
CF=CR-O-R-O-(CHR-CF-O-R-O-CF-CHR-O-R-O)-CR=CF・・・(3)
(一般式(1)乃至一般式(3)中、
は、それぞれ独立して、フッ素原子、水素原子又は水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~3の1価の炭化水素基を表し、
及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表し、
aは、1以上の整数を表す。)
<9> 下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物と、下記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物と、を下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物1molに対して下記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物を1mol超となる比率で反応させ、下記一般式(6-1)又は下記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物を製造する、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の製造方法。
CF=CR-O-R-O-CR=CF・・・(1)
CF=CR-O-R-OH・・・(5)
CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CHR-CF-O-R-(O-CHR-CF-O-R-O-CR=CF・・・(6-1)
CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CR=CF・・・(6-2)
(一般式(1)、一般式(5)、一般式(6-1)及び一般式(6-2)中、
は、それぞれ独立して、フッ素原子、水素原子又は水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~3の1価の炭化水素基を表し、
及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表し、
b、c及びdは、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表す。)
<10> 下記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物をフッ素化させ、下記一般式(4)で表される含フッ素ポリエーテル化合物を製造する、含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法。
CF=CR-O-R-O-(CHR-CF-O-R-O-CF-CHR-O-R-O)-CR=CF・・・(3)
CF-CFRF1-O-RF2-O-(CFRF1-CF-O-RF3-O-CF-CFRF1-O-RF2-O)-CFRF1-CF・・・(4)
(一般式(1)乃至一般式(4)中、
は、それぞれ独立して、フッ素原子、水素原子又は水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~3の1価の炭化水素基を表し、
及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表し、
F1は、それぞれ独立して、Rが、フッ素原子である場合には、フッ素原子を表し、Rが、水素原子である場合には、フッ素原子を表し、Rが、炭素数1~3の1価の炭化水素基である場合には、炭素数1~3の1価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
F2は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
F3は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
aは、1以上の整数を表す。)
<11> 下記一般式(6-1)又は下記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物をフッ素化させ、下記一般式(7-1)又は下記一般式(7-2)で表される含フッ素ポリエーテル化合物を製造する、含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法。
CF=CR-O-R-O-CR=CF・・・(1)
CF=CR-O-R-OH・・・(5)
CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CHR-CF-O-R-(O-CHR-CF-O-R-O-CR=CF・・・(6-1)
CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CR=CF・・・(6-2)
CF-CFRF1-O-(RF4-O-CF-CFRF1-O)-RF4-O-CF-CFRF1-O-RF2-O-CFRF1-CF-O-RF4-(O-CFRF1-CF-O-RF4-O-CFRF1-CF・・・(7-1)
CF-CFRF1-O-(RF4-O-CF-CFRF1-O)-RF4-O-CF-CFRF1-O-RF2-O-CFRF1-CF・・・(7-2)
(一般式(1)、一般式(5)、一般式(6-1)、一般式(6-2)、一般式(7-1)及び一般式(7-2)中、
は、それぞれ独立して、フッ素原子、水素原子又は水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~3の1価の炭化水素基を表し、
及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表し、
F1は、それぞれ独立して、Rが、フッ素原子である場合には、フッ素原子を表し、Rが、水素原子である場合には、フッ素原子を表し、Rが、炭素数1~3の1価の炭化水素基である場合には、炭素数1~3の1価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
F2は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
F4は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
b、c及びdは、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表す。)
<12> 下記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物。
CF=CR-O-R-O-(CHR-CF-O-R-O-CF-CHR-O-R-O)-CR=CF・・・(3)
(一般式(3)中、
は、それぞれ独立して、フッ素原子、水素原子又は水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~3の1価の炭化水素基を表し、
及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表し、
aは、1以上の整数を表す。)
<13> 下記一般式(6-1)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物。
CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CHR-CF-O-R-(O-CHR-CF-O-R-O-CR=CF・・・(6-1)
(一般式(6-1)中、
は、それぞれ独立して、フッ素原子、水素原子又は水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~3の1価の炭化水素基を表し、
及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表し、
b及びcは、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表す。)
<14> 下記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物。
CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CR=CF・・・(6-2)
(一般式(6-2)中、
は、それぞれ独立して、フッ素原子、水素原子又は水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~3の1価の炭化水素基を表し、
及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表し、
dは、0又は1以上の整数を表す。)
本開示によれば、両末端にトリフルオロメチル基を有する、高分子量の含フッ素ポリエーテル化合物を高収率で製造できる、含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法が提供される。
また、本開示によれば、両末端にビニル基を有する、高分子量の含フッ素ジビニルポリエーテル化合物を高収率で製造できる、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の製造方法及び新規な含フッ素ジビニルポリエーテル化合物が提供される。
以下、本開示を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本開示は以下の実施形態に限定されない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本開示を制限するものではない。
本開示において「~」を用いて示された数値範囲には、「~」の前後に記載される数値がそれぞれ最小値及び最大値として含まれる。
本開示中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、合成例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、「フルオロアルキレン基」には、水素原子が全てフッ素原子に置換されたペルフルオロアルキレン基及び水素原子の一部がフッ素原子に置換されたフルオロアルキレン基が包含される。また、本開示において、「フルオロシクロアルカン」等の記載にも、シクロブテンが有する水素原子が全てフッ素原子に置換されたペルフルオロシクロブテンだけではなく、水素原子の一部がフッ素原子に置換されたシクロブテンも包含される。
本開示において各成分は該当する化合物を複数種含んでいてもよい。例えば、一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物と一般式(2)で表されるジオール化合物との反応におけるmol比は、各成分に該当する化合物の合計に基づき算出する。
本開示の基(原子団)の表記において、置換及び無置換を記していない表記は、置換基を有さないものと共に置換基を有するものをも包含するものである。
本開示において、炭素数とは、ある基全体に含まれる炭素原子の総数を意味し、該基が置換基を有さない場合は当該基の骨格を形成する炭素原子の数を表し、該基が置換基を有する場合は当該基の骨格を形成する炭素原子の数に置換基中の炭素原子の数を加えた総数を表す。
本開示において、1価又は2価の炭化水素基が「ペルフルオロ化された」とは、当該炭化水素基が以下の状態にまでフッ素化されたことをいう。
1価又は2価の炭化水素基が飽和炭化水素基である場合、1価又は2価の炭化水素基を構成する炭素原子に結合したフッ素化されうる水素原子の全てがフッ素化された状態を、炭化水素基が「ペルフルオロ化された」と称する。
1価又は2価の炭化水素基が不飽和炭化水素基である場合、1価又は2価の炭化水素基を構成する炭素原子に結合したフッ素化されうる水素原子の全てがフッ素化され、且つ、炭素-炭素二重結合又は炭素-炭素三重結合等の炭素-炭素間の不飽和結合を形成する2つの炭素原子の各々にフッ素原子が付加されて炭素-炭素間の不飽和結合が消滅した状態を、炭化水素基が「ペルフルオロ化された」と称する。例えば、>C=C<がペルフルオロ化されると>CF-CF<に、-C≡C-がペルフルオロ化されると-CF-CF-になる。また、フッ素化されうる原子団にはペルフルオロ化されうる水素原子が結合していてもよく、例えば、-CH=CH-がペルフルオロ化されると-CF-CF-になる。
本開示において、数平均分子量(Mn)及び質量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(以下、「GPC」ともいう。)により測定する。GPCによる測定は、特開2001-208736に記載する方法に従い、下記条件にて行った。
・移動相:R-225(AGC株式会社製、商品名: アサヒクリン(登録商標)AK-225SECグレード1)及びヘキサフルオロイソプロピルアルコール(HFIP)の混合溶媒(R-225:HFIP=99:1(体積比))
・分析カラム:PLgel MIXED-Eカラム(ポリマーラボラトリーズ社製)を2 本直列に連結したもの
・分子量測定用標準試料:分子量分布(Mw/Mn)が1.1未満且つMnが2,000~10,000のペルフルオロポリエーテル4種、及びMw/Mnが1.1以上且つMnが1,300のペルフルオロポリエーテル1種
・移動相流速:1.0mL/分
・カラム温度:37℃
・検出器:蒸発光散乱検出器
(第1の態様に係る含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法)
始めに、一般式(4)で表される含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法について説明する。合わせて、一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物及びその製造方法についても説明する。
第1の態様に係る含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法においては、下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物(以下、式(1)化合物ともいう。)と、下記一般式(2)で表されるジオール化合物(以下、式(2)化合物ともいう。)と、を式(2)化合物の1molに対して式(1)化合物を1mol超となる比率で反応させ、下記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(以下、式(3)化合物ともいう。)を製造した後、式(3)化合物をフッ素化させ、下記一般式(4)で表される含フッ素ポリエーテル化合物(以下、式(4)化合物ともいう。)を製造する。
CF=CR-O-R-O-CR=CF・・・(1)
HO-R-OH・・・(2)
CF=CR-O-R-O-(CHR-CF-O-R-O-CF-CHR-O-R-O)-CR=CF・・・(3)
CF-CFRF1-O-RF2-O-(CFRF1-CF-O-RF3-O-CF-CFRF1-O-RF2-O)-CFRF1-CF・・・(4)
一般式(1)及び一般式(3)中、Rは、それぞれ独立して、フッ素原子、水素原子又は水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~3の1価の炭化水素基を表す。
一般式(1)乃至一般式(3)中、R及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表す。
一般式(4)中、RF1は、それぞれ独立して、Rが、フッ素原子である場合には、フッ素原子を表し、Rが、水素原子である場合には、フッ素原子を表し、Rが、炭素数1~3の1価の炭化水素基である場合には、炭素数1~3の1価のペルフルオロ炭化水素基を表す。
一般式(4)中、RF2は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表す。
一般式(4)中、RF3は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表す。
一般式(3)及び一般式(4)中、aは、1以上の整数を表し、好ましくは3以上の整数を表し、より好ましくは5以上の整数を表す。また、aは、15以下の整数が好ましい。
第1の態様に係る含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法によれば、両末端にトリフルオロメチル基を有する、高分子量の含フッ素ポリエーテル化合物を高収率で製造できる。
上記効果が奏される理由は以下のように推測されるが、これに限定されない。
式(1)化合物と式(2)化合物との反応において、式(2)化合物1molに対して、式(1)化合物を1mol超となる比率で反応させることにより、重合反応が円滑に進行するため、高分子量の式(3)化合物を高収率で製造できる。
さらに、上記反応により得られる式(3)化合物は、両末端にビニル基(CF=CR-)を有しており、上記ビニル基は、フッ素ガスと接触させることにより、容易にフッ素化するため、両末端にトリフルオロメチル基を有する、高分子量の式(4)化合物を高収率で製造できる。
以下、第1の態様に係る含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法に含まれる、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の製造及び含フッ素ジビニルポリエーテル化合物のフッ素化について説明する。
-含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の製造-
式(1)化合物と、式(2)化合物との反応により製造される、式(3)化合物の両末端のビニル基は、フッ素ガス等と接触させることにより、容易にフッ素化されるため、両末端にトリフルオロメチル基を有する、式(4)化合物を製造できる。
式(1)化合物と式(2)化合物と反応において、式(2)化合物の1molに対して式(1)化合物を1.01mol以上の比率で反応させることが好ましく、1.1mol以上の比率で反応させることがより好ましい。
式(1)化合物と、式(2)化合物とを上記mol比の関係で反応させることにより、重合反応が円滑に進行するため、高分子量の式(3)化合物を高収率で製造できる。
また、式(1)化合物と式(2)化合物と反応において、式(2)化合物の1molに対して式(1)化合物を3mol以下の比率で反応させることが好ましく、2mol以下の比率で反応させることがより好ましい。
式(1)化合物と、式(2)化合物とを上記mol比の関係で反応させることにより、重合反応が円滑に進行するため、高分子量の式(3)化合物を高収率で製造できる。
式(1)化合物と、式(2)化合物との反応は、アルカリ触媒の存在下において行うことが好ましい。アルカリ触媒の存在下、式(1)化合物と、式(2)化合物とを反応させることにより、製造される式(3)化合物の分子量及び収率をより向上できる。
アルカリ触媒としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、フッ化セシウム及び炭酸カリウム等が挙げられ、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物及び含フッ素ポリエーテル化合物の分子量及び収率の観点からは、炭酸カリウムが好ましい。
また、式(1)化合物と、式(2)化合物との反応は、溶媒内において行ってもよく、溶媒を使用せず行ってもよい。溶媒は、特に限定されるものではないが、式(3)化合物をフッ素化する際に、フッ素化しない溶媒が好ましく、具体的には、フッ素系溶媒が好ましい。フッ素系溶媒としては、フッ素化アルカン、フッ素化芳香族化合物、フルオロアルキルエーテル、フッ素化アルキルアミン及びフルオロアルコール等が挙げられる。
式(3)化合物の分子量及び収率の観点から、式(1)化合物と式(2)化合物との反応温度は、80℃~160℃が好ましく、90℃~140℃がより好ましい。
式(1)化合物と、式(2)化合物との反応は、バッチ方式により行ってもよく、連続方式により行ってもよく、公知の方式を適宜採用してもよい。
式(1)化合物と、式(2)化合物との反応をバッチ方式により行う場合、例えば、反応器に、予め式(2)化合物を収容し、反応器内に式(1)化合物を添加してもよいし、式(1)化合物の希釈液を添加してもよい。
反応性の観点から予め反応器に収容した式(2)化合物へ式(1)化合物又はその希釈液を添加する場合、式(2)化合物を上記反応温度に加熱し、アルキレンオキサイドの状態とした後に添加することが好ましい。
式(3)化合物の分子量及び収率の観点から、式(1)化合物と式(2)化合物との反応において、式(2)化合物への式(1)化合物の添加は、式(2)化合物1molに対して、0.01倍mol/時間~10倍mol/時間の速度で行うことが好ましく、0.1倍mol/時間~0.5倍mol/時間の速度で行うことがより好ましい。
式(1)化合物と、式(2)化合物とを反応させた後、溶媒、水及び適切な酸性度に調整するための水溶液から選択される少なくとも1つを加えて分液した後、有機相を濃縮してもよい。また、有機相を濃縮することにより得られる反応粗液を精製してもよい。溶媒は、特に限定されるものではないが、上記フッ素系溶媒が好ましい。
以下、式(1)化合物、式(2)化合物及び式(3)化合物について説明する。
--式(1)化合物--
下記一般式(1)中、Rは、潤滑性の観点から、少なくとも一方がフッ素原子であることが好ましく、共にフッ素原子であることがより好ましい。
CF=CR-O-R-O-CR=CF・・・(1)
一般式(1)中、Rは、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表す。
2価の炭化水素基の炭素数は、15以下が好ましく、10以下がより好ましい。2価の炭化水素基の炭素数を15以下とすることにより、重合反応がより円滑に進行するため、高分子量の含フッ素ポリエーテル化合物を高収率で製造できる。
重合反応における環化体の製造を抑制する観点から、2価の炭化水素基の炭素数は、2以上であることが好ましく、3以上であることがより好ましい。
で表される2価の炭化水素基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基及びヘキサメチレン基等のアルキレン基、フルオロメチレン基、フルオロエチレン基、フルオロトリメチレン基、フルオロテトラメチレン基、フルオロペンタメチレン基及びフルオロヘキサメチレン基等のフルオロアルキレン基などが挙げられる。
で表される2価の炭化水素基は、以下の一般式(X)で表される基であってもよい。
*-R-(O-R-*・・・(X)
一般式(X)中、Rはエチレン基、トリメチレン基、プロピレン基、フルオロエチレン基、フルオロトリメチレン基又はフルオロプロピレン基を表し、nは1以上の整数を表す。
なお、一般式(X)中、*は、酸素原子との結合部分を表す。
で表される2価の炭化水素基は、以下の一般式(A)で表される基であってもよい。
*-R-O-R-O-R-*・・・(A)
一般式(A)中、Rは、シクロアルカンジイル基、フルオロシクロアルカンジイル基又はアリーレン基を表す。
シクロアルカンジイル基及びフルオロシクロアルカンジイル基としては、例えば、シクロブタンジイル基、フルオロシクロブタンジイル基、シクロペンタンジイル基、フルオロシクロペンタンジイル基、シクロヘキサンジイル基、フルオロシクロヘキサンジイル基、アダマンタンジイル基、ノルボルナンジイル基等が挙げられる。シクロアルカンジイル基、フルオロシクロアルカンジイル基及びアリーレン基は、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい炭素数1~3のアルキル基を置換基として有していてもよい。
一般式(A)中、Rは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~10の2価の炭化水素基を表す。
なお、一般式(A)中、*は、酸素原子との結合部分を表す。
一般式(A)を満たす炭化水素基としては、以下のような基が挙げられるが、これに限定されない。

また、Rで表される2価の炭化水素基は、以下の一般式(B)乃至(D)で表される基であってもよい。
*-R-R-R-*・・・(B)
*-R-R-R-*・・・(C)
*-R-R-R-*・・・(D)
なお、一般式(B)~(D)中、*は、酸素原子との結合部分を表す。
上記一般式(B)乃至(D)中におけるRが表す基は、上記一般式(A)と同様である。
また、一般式(B)及び(C)中、Rは、それぞれ独立して、単結合、又は環構造や分岐構造を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~10の2価の炭化水素基を表す。
また、一般式(D)中、Rは、炭素数3~6のシクロアルカン-1,1-ジイル基を表す。
一般式(B)乃至一般式(D)のいずれかを満たす基としては、以下のような基が挙げられるが、これに限定されない。





式(1)化合物の分子量は、150~1000であることが好ましく、200~600であることがより好ましい。式(1)化合物の分子量が上記数値範囲内であることにより、式(2)化合物との反応が円滑に進行する。
以上より、式(1)化合物としては、以下のような化合物が挙げられるが、これに限定されない。


潤滑性の観点から、式(1)化合物は、Rが共にフッ素であり、且つRが、ペルフルオロ化された2価の炭化水素基であってもよい。
--式(2)化合物--
下記一般式(2)中、Rは、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表す。2価の炭化水素基は、Rが表す2価の炭化水素基と同様の基を選択できるため、ここでは記載を省略する。また、R及びRは、同一の基であってもよく、異なる基であってもよい。
HO-R-OH・・・(2)
式(2)化合物の分子量は、50~400であることが好ましく、60~300であることがより好ましい。式(2)化合物の分子量が上記数値範囲内であることにより、式(1)化合物との反応が円滑に進行する。
式(2)化合物の酸性度(pKa)は、8~18であることが好ましく、9~15であることがより好ましい。式(2)化合物のpKaが上記数値範囲内であることにより、式(1)化合物との反応が円滑に進行する。
本開示において、pKaは、25℃、水中における数値であり、化学便覧基礎編改訂5版II-331~II-343(日本化学会編、丸善株式会社発行)に記載の方法により算出する。
式(2)化合物としては、以下のような化合物が挙げられるが、これに限定されない。





反応性の観点から、式(1)化合物及び式(2)化合物は、下記A群より選択させる1つ以上の式(1)化合物と、下記B群より選択される式(2)化合物との組み合わせが好ましく、下記A’群より選択させる1つ以上の式(1)化合物と、下記B群より選択される式(2)化合物との組み合わせがより好ましいが、これに限定されるものではない。
A群は、以下の通りである。
A’群は、以下の通りである。

B群は、以下の通りである。


--式(3)化合物--
式(1)化合物と、式(2)化合物との反応により、下記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物が製造される。一般式(3)中、R、R及びRは、上記したため、ここでは記載を省略する。
CF=CR-O-R-O-(CHR-CF-O-R-O-CF-CHR-O-R-O)-CR=CF・・・(3)
式(3)化合物としては、以下のような化合物が挙げられるが、これに限定されない。式(3)化合物が有する両末端のジビニル基は、容易にフッ素化されるため、両末端にトリフルオロメチル基を有する、高分子量の式(4)化合物を高い収率で製造できる。




-含フッ素ジビニルポリエーテル化合物のフッ素化-
第1の態様に係る含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法においては、式(3)化合物をフッ素化することにより、下記一般式(4)で表される含フッ素ポリエーテル化合物を製造する。
CF-CFRF1-O-RF2-O-(CFRF1-CF-O-RF3-O-CF-CFRF1-O-RF2-O)-CFRF1-CF・・・(4)
式(3)化合物のフッ素化方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法により行うことができる。例えば、式(3)化合物にフッ素ガスを接触させることにより、フッ素化を行うことができる。
式(3)化合物のフッ素化方法は、バッチ方式でもよく連続方式でもよい。フッ素化反応は、下記の<方法1>又は<方法2>により実施することが好ましく、式(4)化合物の収率の点からは、<方法2>がより好ましい。フッ素ガスは、バッチ方式で実施する場合及び連続方式で実施する場合のいずれにおいても、窒素ガス等の不活性ガスで希釈して使用してもよい。
<方法1>
方法1は、反応器に、式(3)化合物と溶媒とを仕込み、撹拌を開始する。所定の反応温度と反応圧力下で、不活性ガスで希釈したフッ素ガスを溶媒中に連続的に供給しながら反応させる方法である。
<方法2>
方法2は、反応器に溶媒を仕込み、撹拌する。次に所定の反応温度と反応圧力下で、不活性ガスで希釈したフッ素ガスと式(3)化合物と溶媒とを所定のモル比で連続的にフッ素化反応溶媒中に供給しながら反応させる方法である。
<方法3>
方法3は、管状反応器に溶媒を連続的に導入して管状反応器内を流通させ、次に、不活性ガスで希釈したフッ素ガスと、式(3)化合物を溶解した溶液とをフッ素ガスと式(3)化合物とが所定のモル比となる割合でそれぞれ連続的に管状反応器内の溶媒の流れに供給して混合し、管状反応器内でフッ素ガスと式(3)化合物とを接触させて反応させ、反応生成物を含む溶媒を管状反応器から取り出す方法である。この方法において、溶媒を循環させ、循環されている溶媒から反応生成物を取り出すことにより、連続方式でフッ素化反応を行うことができる。
方式3の場合と同様に、方法2において、式(3)化合物を供給する際には、溶媒で希釈した式(3)化合物を供給することが、式(4)化合物の選択率を向上させ、副生成物量を抑制させる点で好ましい。また、式(3)化合物を溶媒で希釈する際には、式(3)化合物に対する溶媒の量を質量基準で5倍以上とすることが好ましく、7倍以上とすることがより好ましい。
不活性ガスとしては、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス等の希ガスや窒素ガスが挙げられ、窒素ガス、ヘリウムガスが好ましく、経済的に有利である点から窒素ガスがより好ましい。フッ素ガスの割合(以下、「フッ素ガス量」とも記す。)は、フッ素ガスと不活性ガスとの合計100体積%中、15体積%~60体積%が好ましい。
式(3)化合物のフッ素化を溶媒内において行う場合、溶媒中の酸素含有量を低減するため、溶媒が予め窒素置換されていてもよい。
また、式(3)化合物を溶媒内に導入する場合、溶媒を予め窒素置換した後、さらに溶媒をフッ素置換してもよい。
フッ素化反応においては、バッチ方式においても連続方式においても、式(3)化合物中のフッ素化されうる水素原子のすべてに対して、これらをフッ素化するフッ素ガスの量が常に過剰量とすることが好ましい。フッ素ガスの量は、フッ素化されうる水素原子のすべてをフッ素化するために必要な理論量の1.1倍当量以上が好ましく、1.3倍当量以上がより好ましい。
式(3)化合物のフッ素化を、フッ素ガス及び式(3)化合物を溶媒内に導入することにより行う場合、式(3)化合物の溶媒内へのモル基準の導入速度を1としたときに、フッ素ガスのモル基準の導入速度が、式(3)化合物のモル基準の導入速度に式(3)化合物に含まれるフッ素ガスによってフッ素原子に置換されうる水素原子の数を乗じて得られた速度の1倍~10倍の範囲であってもよく、2倍~7倍の範囲であってもよい。導入速度の関係を上記数値範囲内とすることにより、式(4)化合物の収率を向上できる。
式(3)化合物のフッ素化反応を効率的に進行させるためには、溶媒中に式(3)化合物以外のC-H結合含有化合物を添加するか、又は溶媒に紫外線を照射することが好ましい。これらはフッ素化反応後期に行うことが好ましい。これにより、溶媒中に存在する式(3)化合物を効率的にフッ素化でき、式(4)化合物の収率を向上させうる。
C-H結合含有化合物としては、芳香族炭化水素が好ましく、ベンゼン及びトルエン等が挙げられる。C-H結合含有化合物の添加量は、式(3)化合物中の水素原子に対して0.1モル%~10モル%である量が好ましく、0.1モル%~5モル%である量がより好ましい。
C-H結合含有化合物は、フッ素ガスが存在する溶媒中に添加することが好ましい。さらに、C-H結合含有化合物を加えた場合には、反応系を加圧することが好ましい。加圧時の反応圧力としては、0.01MPa~5MPa(ゲージ圧)が好ましい。
反応系に紫外線を照射する場合、照射時間は、0.1時間~3時間が好ましい。
フッ素化反応の後、溶媒、水及び適切な酸性度に調整するための水溶液から選択される少なくとも1つを反応液に加えて分液した後、有機相を濃縮して式(4)化合物を得てもよい。また、有機相を濃縮することにより得られる反応粗液を精製して式(4)化合物を得てもよい。
以下、式(4)化合物について説明する。
--式(4)化合物--
一般式(4)中、RF1は、それぞれ独立して、Rが、フッ素原子である場合には、フッ素原子を表し、Rが、水素原子である場合には、フッ素原子を表し、Rが、炭素数1~3の1価の炭化水素基である場合には、炭素数1~3の1価のペルフルオロ炭化水素基を表す。
一般式(4)中、RF2は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表す。
一般式(4)中、RF3は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表す。
なお、R及びRが表す上記2価の炭化水素基が芳香環を有していた場合、芳香環はペルフルオロ化され、ペルフルオロシクロアルキル環となる。
第1の態様に係る製造方法により得られる、式(4)化合物の数平均分子量(Mn)は、1000~30000が好ましく、2000~20000がより好ましく、2000~10000が更に好ましい。式(4)化合物のMnを上記数値範囲内とすることにより、式(4)化合物の粘度が高くなりすぎてしまうことを抑制でき、製造上及び使用上における取扱いが容易となる。
また、式(4)化合物の分子量分布(Mw/Mn)は、1~3が好ましく、1~2.5がより好ましく、1~1.5が更に好ましい。式(4)化合物のMw/Mnを上記数値範囲内とすることにより、高温環境下において使用する場合における式(4)化合物の揮発を抑制できる。
第1の態様に係る含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法において、式(3)化合物のフッ素化により得られる、式(4)化合物としては、以下のような化合物が挙げられるが、これに限定されない。




(第2の態様に係る含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法)
次に、一般式(7-1)又は一般式(7-2)で表される含フッ素ポリエーテル化合物を製造する方法について説明する。合わせて、一般式(6-1)又は一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物及びその製造方法についても説明する。
第2の態様に係る含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法は、下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物(以下、式(1)化合物ともいう。)と、下記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物(以下、式(5)化合物ともいう。)と、を式(1)化合物1molに対して式(5)化合物を1mol超となる比率で反応させ、下記一般式(6-1)又は下記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(以下、それぞれ、式(6-1)化合物及び式(6-2)化合物ともいう。)を製造した後、式(6-1)化合物又は式(6-2)化合物をフッ素化させ、下記一般式(7-1)又は下記一般式(7-2)で表される含フッ素ポリエーテル化合物(以下、それぞれ、式(7-1)化合物及び式(7-2)化合物ともいう。)を製造する。
CF=CR-O-R-O-CR=CF・・・(1)
CF=CR-O-R-OH・・・(5)
CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CHR-CF-O-R-(O-CHR-CF-O-R-O-CR=CF・・・(6-1)
CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CR=CF・・・(6-2)
CF-CFRF1-O-(RF4-O-CF-CFRF1-O)-RF4-O-CF-CFRF1-O-RF2-O-CFRF1-CF-O-RF4-(O-CFRF1-CF-O-RF4-O-CFRF1-CF・・・(7-1)
CF-CFRF1-O-(RF4-O-CF-CFRF1-O)-RF4-O-CF-CFRF1-O-RF2-O-CFRF1-CF・・・(7-2)
一般式(1)、一般式(5)、一般式(6-1)及び一般式(6-2)中、Rは、それぞれ独立して、フッ素原子、水素原子又は水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~3の1価の炭化水素基を表す。
一般式(1)、一般式(5)、一般式(6-1)及び一般式(6-2)中、R及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表す。
一般式(7-1)及び一般式(7-2)中、RF1は、それぞれ独立して、Rが、フッ素原子である場合には、フッ素原子を表し、Rが、水素原子である場合には、フッ素原子を表し、Rが、炭素数1~3の1価の炭化水素基である場合には、炭素数1~3の1価のペルフルオロ炭化水素基を表す。
一般式(7-1)及び一般式(7-2)中、RF2は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表す。
一般式(7-1)及び一般式(7-2)中、RF4は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表す。
一般式(6-1)、一般式(6-2)、一般式(7-1)及び一般式(7-2)中、b、c及びdは、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表し、好ましくは3以上の整数を表し、より好ましくは5以上の整数を表す。
第2の態様に係る含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法によれば、両末端にトリフルオロメチル基を有する、高分子量の含フッ素ポリエーテル化合物を高収率で製造できる。
上記効果が奏される理由は以下のように推測されるが、これに限定されない。
式(1)化合物と、式(5)化合物との反応において、式(1)化合物1molに対して、式(5)化合物を1mol超となる比率で反応させることにより、重合反応が円滑に進行するため、高分子量の式(6-1)化合物又は式(6-2)化合物を高収率で製造できる。
さらに、上記反応により得られる式(6-1)化合物又は式(6-2)化合物は、両末端にビニル基(CF=CR-)を有しており、上記ビニル基は、フッ素ガスと接触させることにより、容易にフッ素化するため、両末端にトリフルオロメチル基を有する、高分子量の式(7-1)化合物又は式(7-2)化合物を高収率で製造できる。
以下、第2の態様に係る含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法に含まれる、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の製造及び含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の製造のフッ素化について説明する。
-含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の製造-
式(1)化合物と、式(5)化合物との反応により製造される、式(6-1)化合物又は式(6-2)化合物の両末端のビニル基は、フッ素ガス等と接触させることにより、容易にフッ素化されるため、両末端にトリフルオロメチル基を有する、式(7-1)化合物又は式(7-2)化合物を製造できる。
式(1)化合物と、式(5)化合物との反応において、式(1)化合物1molに対し式(5)化合物を、2mol以上となる比率で反応させることが好ましく、5mol以上となる比率で反応させることがより好ましい。
式(1)化合物と、式(5)化合物とを上記mol比の関係で反応させることにより、重合反応が円滑に進行するため、高分子量の式(6-1)化合物又は式(6-2)化合物を高収率で製造できる。
また、式(1)化合物と、式(5)化合物との反応において、式(1)化合物1molに対し式(5)化合物を、20mol以下となる比率で反応させることが好ましく、15mol以下となる比率で反応させることがより好ましい。
式(1)化合物と、式(5)化合物とを上記mol比の関係で反応させることにより、式(5)化合物の単独重合を防止でき、式(6-1)化合物又は式(6-2)化合物を高収率で製造できる。
第1の態様と同様に、式(1)化合物と、式(5)化合物との反応は、アルカリ触媒の存在下において行うことが好ましい。
また、上記反応は、溶媒内において行ってもよく、溶媒を使用せず行ってもよい。溶媒は、特に限定されるものではないが、上記フッ素系溶媒が好ましい。
式(1)化合物と、式(5)化合物との反応は、下記反応温度に加熱した上記溶媒へ、式(1)化合物及び式(5)化合物の混合物を添加することにより行うことができる。反応性の観点から、上記混合物の添加速度は、上記混合物の全質量に対して0.5質量%/時間~70質量%/時間が好ましく、1質量%/時間~50質量%/時間がより好ましい。
式(6-1)化合物及び式(6-2)化合物の分子量及び収率の観点から、式(1)化合物と式(5)化合物との反応温度は、80℃~160℃が好ましく、90℃~140℃がより好ましい。
式(1)化合物と、式(5)化合物との反応は、バッチ方式により行ってもよく、連続方式により行ってもよく、公知の方式を適宜採用してもよい。
式(1)化合物と、式(5)化合物とを反応させた後、上記溶媒、水及び適切な酸性度に調整するための水溶液から選択される少なくとも1つを加えて分液した後、有機相を濃縮してもよい。また、有機相を濃縮することにより得られる反応粗液を精製してもよい。
以下、式(1)化合物、式(5)化合物、式(6-1)化合物及び式(6-2)化合物について説明する。
--式(5)化合物--
下記一般式(5)中、Rは、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表す。2価の炭化水素基は、R及びRが表す2価の炭化水素基と同様の基を選択できるため、ここでは記載を省略する。
CF=CR-O-R-OH・・・(5)
式(5)化合物の分子量は、90~800であることが好ましく、100~600であることがより好ましい。式(5)化合物の分子量が上記数値範囲内であることにより、式(1)化合物との反応が円滑に進行する。
式(5)化合物のpKaは、8~16であることが好ましく、9~14であることがより好ましい。式(5)化合物のpKaが上記数値範囲内であることにより、式(1)化合物との反応が円滑に進行する。
式(5)化合物としては、以下のような化合物が挙げられるが、これに限定されない。なお、式(1)化合物は、第1の態様において例示した通りである。







式(1)化合物及び式(5)化合物は、上記A群より選択させる1つ以上の式(1)化合物と、下記C群より選択される式(5)化合物との組み合わせが、反応性の観点から好ましいが、これに限定されるものではない。
C群は、以下の通りである。

--式(6-1)化合物及び式(6-2)化合物--
式(1)化合物と、式(5)化合物との反応により、下記一般式(6-1)又は下記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物が製造される。一般式(3)中、R、R及びRは、上記したため、ここでは記載を省略する。
CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CHR-CF-O-R-(O-CHR-CF-O-R-O-CR=CF・・・(6-1)
CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CR=CF・・・(6-2)
式(6-1)化合物及び式(6-2)化合物としては、以下のような化合物が挙げられるが、これに限定されない。式(6-1)化合物及び式(6-2)化合物が有する両末端のジビニル基は、容易にフッ素化されるため、両末端にトリフルオロメチル基を有する、高分子量の含フッ素ポリエーテル化合物を高い収率で製造できる。




-含フッ素ジビニルポリエーテル化合物のフッ素化-
第2の態様に係る含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法においては、式(6-1)化合物又は式(6-2)化合物をフッ素化することにより、下記一般式(7-1)又は下記一般式(7-2)で表される含フッ素ポリエーテル化合物を製造する。
CF-CFRF1-O-(RF4-O-CF-CFRF1-O)-RF4-O-CF-CFRF1-O-RF2-O-CFRF1-CF-O-RF4-(O-CFRF1-CF-O-RF4-O-CFRF1-CF・・・(7-1)
CF-CFRF1-O-(RF4-O-CF-CFRF1-O)-RF4-O-CF-CFRF1-O-RF2-O-CFRF1-CF・・・(7-2)
式(6-1)化合物又は式(6-2)化合物のフッ素化方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法により行うことができる。例えば、式(6-1)化合物又は式(6-2)化合物にフッ素ガスを接触させることにより、フッ素化を行うことができる。具体的なフッ素化の方法については、第一の態様と同様であるため、ここでは記載を省略する。
式(6-1)化合物又は式(6-2)化合物のフッ素化を、フッ素ガス及び式(6-1)化合物又は式(6-2)化合物のフッ素化を溶媒内に導入することにより行う場合、式(6-1)化合物又は式(6-2)化合物のフッ素化の溶媒内へのモル基準の導入速度を1としたときに、フッ素ガスのモル基準の導入速度が、式(6-1)化合物又は式(6-2)化合物のフッ素化のモル基準の導入速度に式(6-1)化合物又は式(6-2)化合物のフッ素化に含まれるフッ素ガスによってフッ素原子に置換されうる水素原子の数を乗じて得られた速度の1倍~10倍の範囲であってもよく、2倍~7倍の範囲であってもよい。導入速度の関係を上記数値範囲内とすることにより、式(7-1)化合物又は式(7-2)化合物のフッ素化の収率を向上できる。
以下、式(7-1)化合物及び式(7-2)化合物について説明する。
--式(7-1)化合物及び式(7-2)化合物--
一般式(7-1)及び一般式(7-2)中、RF4は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表す。Rが表す上記2価の炭化水素基が芳香環を有していた場合、芳香環はペルフルオロ化され、ペルフルオロシクロアルキル環となる。
F1及びRF2が表す基については、第1の態様と同様であるため、ここでは記載を省略する。
第2の態様に係る含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法において、式(6-1)化合物又は式(6-2)化合物のフッ素化により得られる、式(7-1)化合物又は式(7-2)化合物としては、以下のような化合物が挙げられるが、これに限定されない。




以下、上記実施形態を合成例により具体的に説明するが、上記実施形態はこれらの合成例に限定されない。
[評価方法]
(NMR分析)
NMR分析は下記条件において行った。
H-NMR(300.4MHz)の基準物質には、7.5ppmのニトロベンゼンを使用した。
19F-NMR(282.7MHz)の基準物質には、-162.5ppmのペルフルオロベンゼンを使用した。
NMRの溶媒は、重クロロホルムとヘキサフルオロベンゼンの混合溶媒又は、重クロロホルムと1,4-ビストリフルオロメチルベンゼンの混合溶媒を使用した。
(GPC分析)
数平均分子量(Mn)及び質量平均分子量(Mw)は、GPCによって、測定した。GPCによる測定は、上述の方法で行った。
(合成例1-1)
200mLのナスフラスコに、上記一般式(2)を満たす3.3gのエチレングリコール(pKa:14.22)、及び4gの炭酸カリウムを入れ、フラスコの内温を120℃として、攪拌した。
次いで、上記一般式(1)を満たす20gの下記含フッ素ジビニルエーテル化合物(1A)を、エチレングリコール1molに対し、0.37倍mol/時間の速度で加え、フラスコの内温を120℃として、2時間攪拌した。
なお、エチレングリコール1molに対して含フッ素ジビニルエーテル化合物(1A)を1.11molの比率で反応させた。
CF=CF-O-CFCFCF-O-CF=CF・・・(1A)
その後、フラスコの内温を25℃とし、フッ素系溶媒(AGC株式会社製、アサヒクリン(登録商標)AC-2000、1H-トリデカフルオロヘキサン、以下、AC-2000と記載)及び塩酸をそれぞれ20g入れ、有機相と、水相とに分離した反応粗液を得た。得られた反応粗液を分液し、次いで、有機相を濃縮した。
有機相を濃縮した反応粗液を、カラムクロマトグラフィにて精製し、上記一般式(3)を満たす、下記含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3A)を15g(収率65%)得た。繰り返し単位数aの平均値は、9であった。
以下に、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3A)を記載する。

500mLのニッケル製反応器に、250mLのCFE-419を入れ、次いで、窒素ガスを吹き込んだ(バブリング)。
溶存酸素濃度が充分に下がったことを確認し、窒素ガスにより希釈された20体積%のフッ素ガスを1時間吹き込んだ(バブリング)。
次いで、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3A)のCFE-419溶液を、反応器内のCFE-419へ3時間かけて加えた。CFE-419溶液における含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3A)の濃度は10質量%とし、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3A)の量は15gとした。CFE-419溶液の添加と共に、フッ素ガスをCFE-419へバブリングした。
なお、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3A)の溶媒内へのモル基準の導入速度を1としたときに、フッ素ガスのモル基準の導入速度を、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3A)のモル基準の導入速度に含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3A)に含まれるフッ素ガスによってフッ素原子に置換されうる水素原子の数を乗じて得られた速度の2倍とした。
含フッ素ジビニルポリエーテル化合物のCFE-419溶液の添加及びフッ素ガスの吹き込み後、ベンゼンのCFE-419溶液を断続的に加えた。CFE-419溶液におけるベンゼン濃度は0.1質量%とし、ベンゼンの量は0.1gとした。
ベンゼンのCFE-419溶液添加後、フッ素ガスを1時間かけて吹き込み、最後に窒素ガスで反応器内を充分に置換した。溶媒を留去し、上記一般式(4)を満たす、下記含フッ素ポリエーテル化合物(4A)を17g(収率90%)得た。
含フッ素ポリエーテル化合物(4A)の構造は、H-NMR法及び19F-NMR法により決定した。また、含フッ素ポリエーテル化合物(4A)のMnは5000、Mw/Mnは1.8であった。
以下に、含フッ素ポリエーテル化合物(4A)を記載する。

(合成例1-2)
200mLのナスフラスコに、上記一般式(2)を満たす5.9gの1,4-ベンゼンジオール(pKa:9.8)、及び4gの炭酸カリウムを入れ、フラスコの内温を120℃として、攪拌した。
次いで、上記一般式(1)を満たす20gの下記含フッ素ジビニルエーテル化合物(1A)を、1,4-ベンゼンジオール1molに対し、0.27倍mol/時間の速度で加え、フラスコの内温を120℃として、2時間攪拌した。
なお、1,4-ベンゼンジオール1molに対して含フッ素ジビニルエーテル化合物(1A)を1.08molの比率で反応させた。
次いで、フラスコの内温を25℃とし、上記AC-2000及び塩酸をそれぞれ20g入れ、有機相と、水相とに分離した反応粗液を得た。得られた反応粗液を分液し、次いで、有機相を濃縮した。
有機相を濃縮した反応粗液を、カラムクロマトグラフィにて精製し、上記一般式(3)を満たす下記含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3B)を20g(収率79%)得た。繰り返し単位数aの平均値は、12であった。
以下に、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3B)を記載する。

500mLのニッケル製反応器に、250mLのCFE-419を入れ、次いで、窒素ガスをバブリングした。
溶存酸素濃度が充分に下がったことを確認し、窒素ガスにより希釈された20体積%のフッ素ガスを1時間バブリングした。
また、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3B)のCFE-419溶液を、反応器内のCFE-419へ3時間かけて加えた。CFE-419溶液における含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3B)の濃度は10質量%とし、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3B)の量は20gとした。CFE-419溶液の添加と共に、フッ素ガスをCFE-419へバブリングした。
なお、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3B)の溶媒内へのモル基準の導入速度を1としたときに、フッ素ガスのモル基準の導入速度を、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3B)のモル基準の導入速度に含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3B)に含まれるフッ素ガスによってフッ素原子に置換されうる水素原子の数を乗じて得られた速度の3倍とした。
含フッ素ジビニルポリエーテル化合物のCFE-419溶液の添加後、上記ベンゼンのCFE-419溶液を断続的に加えた。
ベンゼンのCFE-419溶液添加後、フッ素ガスを1時間かけて吹き込み、最後に窒素ガスで反応器内を充分に置換した。溶媒を留去し、上記一般式(4)を満たす、下記含フッ素ポリエーテル化合物(4B)を24g(収率81%)得た。
含フッ素ポリエーテル化合物(4B)の構造は、H-NMR法及び19F-NMR法により決定した。また、含フッ素ポリエーテル化合物(4B)のMnは約8000、Mw/Mnは1.8であった。
以下に、含フッ素ポリエーテル化合物(4B)を記載する。

(合成例1-3)
200mLのナスフラスコに、上記一般式(2)を満たす9.7gのテトラエチレングリコール(pKa:14.1)、4gの炭酸カリウムを入れ、フラスコの内温を120℃として、攪拌した。
次いで、上記一般式(1)を満たす20gの下記含フッ素ジビニルエーテル化合物(1A)を、テトラエチレングリコール1molに対し、0.29倍mol/時間の速度で加え、フラスコの内温を120℃として、2時間攪拌した。
なお、テトラエチレングリコール1molに対して含フッ素ジビニルエーテル化合物(1A)を1.16molの比率で反応させた。
次いで、フラスコの内温を25℃とし、上記AC-2000及び塩酸をそれぞれ20g入れ、有機相と、水相とに分離した反応粗液を得た。得られた反応粗液を分液し、次いで、有機相を濃縮した。
有機相を濃縮した反応粗液を、カラムクロマトグラフィにて精製し、上記一般式(3)を満たす下記含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3C)を21g(収率72%)得た。繰り返し単位数aの平均値は、6であった。
以下に、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3C)を記載する。

500mLのニッケル製反応器に、250mLのCFE-419を入れ、次いで、窒素ガスをバブリングした。
溶存酸素濃度が充分に下がったことを確認し、窒素ガスにより希釈された20体積%のフッ素ガスを1時間バブリングした。
次いで、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3C)のCFE-419溶液を、反応器内のCFE-419へ3時間かけて加えた。CFE-419溶液における含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3C)の濃度は10質量%とし、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3C)の量は21gとした。CFE-419溶液の添加と共に、フッ素ガスをCFE-419へバブリングした。
なお、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3C)の溶媒内へのモル基準の導入速度を1としたときに、フッ素ガスのモル基準の導入速度を、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3C)のモル基準の導入速度に含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(3C)に含まれるフッ素ガスによってフッ素原子に置換されうる水素原子の数を乗じて得られた速度の2倍とした。
含フッ素ジビニルポリエーテル化合物のCFE-419溶液の添加後、上記ベンゼンのCFE-419溶液を断続的に加えた。
ベンゼンのCFE-419溶液添加後、ベンゼンのCFE-419溶液添加後、フッ素ガスを1時間かけて吹き込み、最後に窒素ガスで反応器内を充分に置換した。溶媒を留去し、上記一般式(4)を満たす、下記含フッ素ポリエーテル化合物(4C)を33g(収率98%)得た。
含フッ素ポリエーテル化合物(4C)の構造は、H-NMR法及び19F-NMR法により決定した。また、含フッ素ポリエーテル化合物(4C)のMnは5000、Mw/Mnは1.6であった。
以下に、含フッ素ポリエーテル化合物(4C)を記載する。

(合成例2-1)
200mLのナスフラスコに、2gのフッ素系溶媒(AGC株式会社製、アサヒクリン(登録商標)AC-6000、1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6-トリデカフルオロオクタン)及び2gの炭酸カリウムを入れ、フラスコの内温を120℃として、攪拌した。
次いで、5gの上記含フッ素ジビニルエーテル化合物(1A)及び40gの上記一般式(5)を満たす下記含フッ素ビニルアルコール化合物(5A)(pKa:12.5)の混合物を、8時間かけて加え、フラスコの内温を120℃として、2時間攪拌した。
なお、含フッ素ジビニルエーテル化合物(1A)1molに対して含フッ素ビニルアルコール化合物(5A)を9.92molとなる比率で反応させた。
CF=CF-O-CFCFCFCH-OH・・・(5A)
フラスコの内温を25℃とし、上記AC-2000及び塩酸をそれぞれ20g入れ、有機相と、水相とに分離した反応粗液を得た。得られた反応粗液を分液し、次いで、有機相を濃縮した。
有機相を濃縮した反応粗液を、カラムクロマトグラフィにて精製し、上記一般式(6-1)を満たす下記含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(6-1A)を25g(収率56%)得た。繰り返し単位数b+cの平均値は、7であった。
以下に、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(6-1A)を記載する。

500mLのニッケル製反応器に、250mLのCFE-419を入れ、次いで、窒素ガスをバブリングした。
溶存酸素濃度が充分に下がったことを確認し、窒素ガスにより希釈された20体積%のフッ素ガスを1時間バブリングした。
また、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(6-1A)のCFE-419溶液を、反応器内のCFE-419へ3時間かけて加えた。CFE-419溶液における含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(6-1A)の濃度は10質量%とし、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(6-1A)の量は25gとした。CFE-419溶液の添加と共に、フッ素ガスをCFE-419へバブリングした。
なお、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(6-1A)の溶媒内へのモル基準の導入速度を1としたときに、フッ素ガスのモル基準の導入速度を、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(6-1A)のモル基準の導入速度に含フッ素ジビニルポリエーテル化合物(6-1A)に含まれるフッ素ガスによってフッ素原子に置換されうる水素原子の数を乗じて得られた速度の2倍とした。
含フッ素ジビニルポリエーテル化合物のCFE-419溶液の添加後、上記ベンゼンのCFE-419溶液を断続的に加えた。
ベンゼンのCFE-419溶液添加後、ベンゼンのCFE-419溶液添加後、フッ素ガスを1時間かけて吹き込み、最後に窒素ガスで反応器内を充分に置換した。溶媒を留去し、上記一般式(7-1)を満たす、下記含フッ素ポリエーテル化合物(7-1A)を30g(収率98%)得た。
含フッ素ポリエーテル化合物(7-1A)の構造は、H-NMR法及び19F-NMR法により決定した。また、含フッ素ポリエーテル化合物(7-1A)のMnは3500、Mw/Mnは1.6であった。
以下に、含フッ素ポリエーテル化合物(7-1A)を記載する。

(合成例3-1)
エチレングリコール1molに対して含フッ素ジビニルエーテル化合物(1-1)を1mol以下の比率で反応させる以外は、合成例1-1と同様にして、含フッ素ポリエーテル化合物(4A)を製造しようとすると、トリフルオロメチル基を両末端に有する含フッ素ポリエーテル化合物を製造できない。
(合成例3-2)
含フッ素ジビニルエーテル化合物(1A)1molに対して含フッ素ビニルアルコール化合物(5A)を1mol以下となる比率で反応させる以外は、合成例2-1と同様にして、含フッ素ポリエーテル化合物(6-1A)を製造しようとすると、十分な分子量の含フッ素ポリエーテル化合物(6-1A)が製造できない。
上記した合成例において、本開示の含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法によれば、両末端がトリフルオロアルキル基(-CF)であり、高分子の含フッ素ポリエーテル化合物を高収率で製造できることが示された。
2020年12月25日に出願された日本国特許出願2020-217942号の開示は、その全体が参照により本明細書に取り込まれる。本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、及び技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記載された場合と同程度に、本明細書に参照により取り込まれる。

Claims (15)

  1. 下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物と、下記一般式(2)で表されるジオール化合物と、を下記一般式(2)で表されるジオール化合物1molに対して下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物を1mol超となる比率で反応させ、下記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物を製造した後、下記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物をフッ素化させ、下記一般式(4)で表される含フッ素ポリエーテル化合物を製造する、含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法であって、前記一般式(2)で表されるジオール化合物の酸性度が8~18である、含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法
    CF=CR-O-R-O-CR=CF・・・(1)
    HO-R-OH・・・(2)
    CF=CR-O-R-O-(CHR-CF-O-R-O-CF-CHR-O-R-O)-CR=CF・・・(3)
    CF-CFRF1-O-RF2-O-(CFRF1-CF-O-RF3-O-CF-CFRF1-O-RF2-O)-CFRF1-CF・・・(4)
    (一般式(1)乃至一般式(4)中、
    、フッ素原子を表し、
    及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表し、
    F1、フッ素原子を表し、
    F2は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
    F3は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
    aは、1以上の整数を表す。)
  2. 前記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物と、前記一般式(2)で表されるジオール化合物との反応を、アルカリ触媒の存在下において行う、請求項1に記載の含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法。
  3. 前記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物のフッ素化を、フッ素ガス及び前記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物を溶媒内に導入することにより行い、
    前記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の前記溶媒内へのモル基準の導入速度を1としたときに、前記フッ素ガスのモル基準の導入速度が、前記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物のモル基準の導入速度に前記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物に含まれる前記フッ素ガスによってフッ素原子に置換されうる水素原子の数を乗じて得られた速度の1倍~10倍の範囲である、請求項1又は請求項2に記載の含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法。
  4. 前記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物と、前記一般式(2)で表されるジオール化合物と、を前記一般式(2)で表されるジオール化合物1molに対して前記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物を3mol以下の比率で反応させる、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法。
  5. 下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物と、下記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物と、を下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物1molに対して下記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物を1mol超となる比率で反応させ、下記一般式(6-1)又は下記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物を製造した後、下記一般式(6-1)又は下記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物をフッ素化させ、下記一般式(7-1)又は下記一般式(7-2)で表される含フッ素ポリエーテル化合物を製造する、含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法であって、前記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物の酸性度が8~16である、含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法
    CF=CR-O-R-O-CR=CF・・・(1)
    CF=CR-O-R-OH・・・(5)
    CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CHR-CF-O-R-(O-CHR-CF-O-R-O-CR=CF・・・(6-1)
    CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CR=CF・・・(6-2)
    CF-CFRF1-O-(RF4-O-CF-CFRF1-O)-RF4-O-CF-CFRF1-O-RF2-O-CFRF1-CF-O-RF4-(O-CFRF1-CF-O-RF4-O-CFRF1-CF・・・(7-1)
    CF-CFRF1-O-(RF4-O-CF-CFRF1-O)-RF4-O-CF-CFRF1-O-RF2-O-CFRF1-CF・・・(7-2)
    (一般式(1)、一般式(5)、一般式(6-1)、一般式(6-2)、一般式(7-1)及び一般式(7-2)中、
    、フッ素原子を表し、
    及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表し、
    F1、フッ素原子を表し、
    F2は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
    F4は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
    b、c及びdは、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表す。)
  6. 前記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物と、前記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物との反応を、アルカリ触媒の存在下において行う、請求項5に記載の含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法。
  7. 前記一般式(6-1)又は前記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物のフッ素化を、フッ素ガス及び前記一般式(6-1)又は前記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物を溶媒内に導入することにより行い、
    前記一般式(6-1)又は前記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の前記溶媒内へのモル基準の導入速度を1としたときに、前記フッ素ガスのモル基準の導入速度が、前記一般式(6-1)又は前記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物のモル基準の導入速度に前記一般式(6-1)又は前記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物に含まれる前記フッ素ガスによってフッ素原子に置換されうる水素原子の数を乗じて得られた速度の1倍~10倍の範囲である、請求項5又は請求項6記載の含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法。
  8. 前記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物と、前記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物との反応を、前記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物1molに対して前記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物を20mol以下となる比率で行う、請求項5~請求項7のいずれか一項に記載の含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法。
  9. 下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物と、下記一般式(2)で表されるジオール化合物と、を下記一般式(2)で表されるジオール化合物1molに対して下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物を1mol超となる比率で反応させ、下記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物を製造する、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の製造方法であって、前記一般式(2)で表されるジオール化合物の酸性度が8~18である、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の製造方法
    CF=CR-O-R-O-CR=CF・・・(1)
    HO-R-OH・・・(2)
    CF=CR-O-R-O-(CHR-CF-O-R-O-CF-CHR-O-R-O)-CR=CF・・・(3)
    (一般式(1)乃至一般式(3)中、
    、フッ素原子を表し、
    及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表し、
    aは、1以上の整数を表す。)
  10. 下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物と、下記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物と、を下記一般式(1)で表される含フッ素ジビニルエーテル化合物1molに対して下記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物を1mol超となる比率で反応させ、下記一般式(6-1)又は下記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物を製造する、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の製造方法であって、前記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物の酸性度が8~16である、含フッ素ジビニルポリエーテル化合物の製造方法
    CF=CR-O-R-O-CR=CF・・・(1)
    CF=CR-O-R-OH・・・(5)
    CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CHR-CF-O-R-(O-CHR-CF-O-R-O-CR=CF・・・(6-1)
    CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CR=CF・・・(6-2)
    (一般式(1)、一般式(5)、一般式(6-1)及び一般式(6-2)中、
    、フッ素原子を表し、
    及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表し、
    b、c及びdは、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表す。)
  11. 下記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物をフッ素化させ、下記一般式(4)で表される含フッ素ポリエーテル化合物を製造する、含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法。
    CF=CR-O-R-O-(CHR-CF-O-R-O-CF-CHR-O-R-O)-CR=CF・・・(3)
    CF-CFRF1-O-RF2-O-(CFRF1-CF-O-RF3-O-CF-CFRF1-O-RF2-O)-CFRF1-CF・・・(4)
    (一般式(1)乃至一般式(4)中、
    、フッ素原子を表し、
    及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表し、
    F1、フッ素原子を表し、
    F2は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
    F3は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
    aは、1以上の整数を表す。)
  12. 下記一般式(6-1)又は下記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物をフッ素化させ、下記一般式(7-1)又は下記一般式(7-2)で表される含フッ素ポリエーテル化合物を製造する、含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法であって、前記一般式(5)で表される含フッ素ビニルアルコール化合物の酸性度が8~16である、含フッ素ポリエーテル化合物の製造方法
    CF=CR-O-R-O-CR=CF・・・(1)
    CF=CR-O-R-OH・・・(5)
    CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CHR-CF-O-R-(O-CHR-CF-O-R-O-CR=CF・・・(6-1)
    CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CR=CF・・・(6-2)
    CF-CFRF1-O-(RF4-O-CF-CFRF1-O)-RF4-O-CF-CFRF1-O-RF2-O-CFRF1-CF-O-RF4-(O-CFRF1-CF-O-RF4-O-CFRF1-CF・・・(7-1)
    CF-CFRF1-O-(RF4-O-CF-CFRF1-O)-RF4-O-CF-CFRF1-O-RF2-O-CFRF1-CF・・・(7-2)
    (一般式(1)、一般式(5)、一般式(6-1)、一般式(6-2)、一般式(7-1)及び一般式(7-2)中、
    、フッ素原子を表し、
    及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表し、
    F1、フッ素原子を表し、
    F2は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
    F4は、それぞれ独立して、Rで表される2価の炭化水素基がペルフルオロ化された、炭素数1~20の2価のペルフルオロ炭化水素基を表し、
    b、c及びdは、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表す。)
  13. 下記一般式(3)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物。
    CF=CR-O-R-O-(CHR-CF-O-R-O-CF-CHR-O-R-O)-CR=CF・・・(3)
  14. 下記一般式(6-1)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物。
    CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CHR-CF-O-R-(O-CHR-CF-O-R-O-CR=CF・・・(6-1)
    (一般式(6-1)中、
    、フッ素原子を表し、
    及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表し、
    b及びcは、それぞれ独立して、0又は1以上の整数を表す。)
  15. 下記一般式(6-2)で表される含フッ素ジビニルポリエーテル化合物。
    CF=CR-O-(R-O-CF-CHR-O)-R-O-CF-CHR-O-R-O-CR=CF・・・(6-2)
    (一般式(6-2)中、
    、フッ素原子を表し、
    及びRは、それぞれ独立して、環構造や分岐構造を含んでいてもよく、エーテル結合を含んでいてもよく、水素原子がフッ素原子により置換されていてもよい、炭素数1~20の2価の炭化水素基を表し、
    dは、0又は1以上の整数を表す。)
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