JP3229016B2 - パーフルオロポリエーテルの製造方法 - Google Patents
パーフルオロポリエーテルの製造方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なパーフルオロポリ
エーテルの製造方法に関する。
エーテルの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】パーフルオロポリエーテルはその高い熱
的安定性、化学的安定性、低い表面エネルギー、低い蒸
気圧または低い流動点に基づく、液体としての広い使用
温度範囲等から溶媒、作動油、熱媒、潤滑油等として用
いられている。
的安定性、化学的安定性、低い表面エネルギー、低い蒸
気圧または低い流動点に基づく、液体としての広い使用
温度範囲等から溶媒、作動油、熱媒、潤滑油等として用
いられている。
【0003】パーフルオロポリエーテルの製造に関して
は、ヘキサフルオロプロピレンオキシドのアニオン重合
により得られるもの(デュポン社商品名「Kryto
x」)、ヘキサフルオロプロピレン(以下、HFPと略
す)の酸素存在下での光重合により得られるもの(モン
テフルオス社商品名「Fomblin」)、およびヘキ
サフルオロオキセタンの開環重合により得られるもの
(ダイキン社商品名「デムナム」)が知られている。し
かしながら、これらの製造方法においては、特殊な反応
器を用いたり、高価な原料を用いており、価格面よりそ
の利用分野は大きく限定されていた。
は、ヘキサフルオロプロピレンオキシドのアニオン重合
により得られるもの(デュポン社商品名「Kryto
x」)、ヘキサフルオロプロピレン(以下、HFPと略
す)の酸素存在下での光重合により得られるもの(モン
テフルオス社商品名「Fomblin」)、およびヘキ
サフルオロオキセタンの開環重合により得られるもの
(ダイキン社商品名「デムナム」)が知られている。し
かしながら、これらの製造方法においては、特殊な反応
器を用いたり、高価な原料を用いており、価格面よりそ
の利用分野は大きく限定されていた。
【0004】また、ポリエチレングリコールやポリプロ
ピレングリコールのフッ素ガスを用いたフッ素化による
パーフルオロポリエーテルの合成方法も知られている
(J.Org.Chem.,43,4505(197
8),J.C.S.PerkinI,1321(198
1))が、本方法は反応時間が長く、主鎖の分解反応が
伴うものであった。
ピレングリコールのフッ素ガスを用いたフッ素化による
パーフルオロポリエーテルの合成方法も知られている
(J.Org.Chem.,43,4505(197
8),J.C.S.PerkinI,1321(198
1))が、本方法は反応時間が長く、主鎖の分解反応が
伴うものであった。
【0005】一方、部分フッ素化モノエーテルや部分フ
ッ素化ジエーテルの、フッ素ガスによるフッ素化や電解
フッ素化により、パーフルオロモノエーテルやパーフル
オロジエーテルが得られることが知られている(J.F
luorine Chem.,49,409(199
0),Chemistry Letters,602
(1990))ものの、部分フッ素化ポリエーテルの製
造方法およびそのフッ素ガスによるフッ素化については
何等報告されていない。
ッ素化ジエーテルの、フッ素ガスによるフッ素化や電解
フッ素化により、パーフルオロモノエーテルやパーフル
オロジエーテルが得られることが知られている(J.F
luorine Chem.,49,409(199
0),Chemistry Letters,602
(1990))ものの、部分フッ素化ポリエーテルの製
造方法およびそのフッ素ガスによるフッ素化については
何等報告されていない。
【0006】フッ素ガスによるフッ素化方法としては、
部分フッ素化オルトエステルの不活性溶媒中のフッ素化
(J.Chem.Soc.,32,834(196
7))やトリアルキルアミンの不活性溶媒中のフッ素化
(特開昭63−139154)を低温ないし高温で行う
方法や、部分フッ素化化合物または非フッ素化化合物の
フッ素化を不活性溶媒中で行うに際し、被フッ素化物を
連続添加することによりフッ素ガスの過剰存在下、UV
照射を行いながら反応を行う方法(USP4,686,
024)等の改良方法が知られている。
部分フッ素化オルトエステルの不活性溶媒中のフッ素化
(J.Chem.Soc.,32,834(196
7))やトリアルキルアミンの不活性溶媒中のフッ素化
(特開昭63−139154)を低温ないし高温で行う
方法や、部分フッ素化化合物または非フッ素化化合物の
フッ素化を不活性溶媒中で行うに際し、被フッ素化物を
連続添加することによりフッ素ガスの過剰存在下、UV
照射を行いながら反応を行う方法(USP4,686,
024)等の改良方法が知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は前述の
パーフルオロポリエーテルと同等の特性を有する新規な
パーフルオロポリエーテルの安価な製造方法を提供する
ことを目的とする。
パーフルオロポリエーテルと同等の特性を有する新規な
パーフルオロポリエーテルの安価な製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を解
決すべくなされた下記の発明である。ポリ(オキシアル
キレン)にテトラフルオロエチレンまたはヘキサフルオ
ロプロピレンをラジカル存在下に付加反応させて付加体
とし、つぎに該付加体を不活性流体中でフッ素化するこ
とを特徴とする、パーフルオロポリエーテルの製造方
法。パーフルオロポリエーテルが、主鎖がパーフルオロ
ポリ(オキシアルキレン)であり、側鎖にペンタフルオ
ロエチル基またはヘプタフルオロプロピル基を有する化
合物である、上記のパーフルオロポリエーテルの製造方
法。
決すべくなされた下記の発明である。ポリ(オキシアル
キレン)にテトラフルオロエチレンまたはヘキサフルオ
ロプロピレンをラジカル存在下に付加反応させて付加体
とし、つぎに該付加体を不活性流体中でフッ素化するこ
とを特徴とする、パーフルオロポリエーテルの製造方
法。パーフルオロポリエーテルが、主鎖がパーフルオロ
ポリ(オキシアルキレン)であり、側鎖にペンタフルオ
ロエチル基またはヘプタフルオロプロピル基を有する化
合物である、上記のパーフルオロポリエーテルの製造方
法。
【0009】本発明によるパーフルオロポリエーテル
は、上記の製造方法で得られる下記式(1)または式
(2)で表されるパーフルオロポリエーテルが好まし
い。ただし、式(1)、式(2)において、R f はペン
タフルオロエチル基またはヘプタフルオロプロピル基、
R f1 はパーフルオロ低級アルキル基、kおよびnは0ま
たは正の整数、mは正の整数である。
は、上記の製造方法で得られる下記式(1)または式
(2)で表されるパーフルオロポリエーテルが好まし
い。ただし、式(1)、式(2)において、R f はペン
タフルオロエチル基またはヘプタフルオロプロピル基、
R f1 はパーフルオロ低級アルキル基、kおよびnは0ま
たは正の整数、mは正の整数である。
【0010】
【化3】
(1) Rf1O-(CF2CF2O)k-(CF2CFRfO)m-(CFRfCFRfO)n-Rf1
(2) Rf1O-(CF2CF2CF2CF2O)k-(CF2CF2CF2CFRfO)m-(CFRfCF2CF2CFRfO)n-Rf1
【0011】本発明におけるポリ(オキシアルキレン)
とは、[−OR−]の繰り返し単位を有する重合体であ
る。ただし、Rは炭素数2〜6のアルキレン基であるの
が好ましい。該重合体の両末端は、水酸基であってもよ
く、一方または両方の水酸基が低級アルキル基で封鎖さ
れていてもよい。具体的なポリ(オキシアルキレン)と
しては、例えばポリエチレングリコール、ポリ(オキシ
トリメチレン)グリコール、ポリ(オキシテトラメチレ
ン)グリコール、およびこれらポリ(オキシアルキレ
ン)の一方または両方の水酸基が低級アルキル基(炭素
数6以下のアルキル基)で封鎖されたアルキルエーテル
化ポリ(オキシアルキレン)がある。
とは、[−OR−]の繰り返し単位を有する重合体であ
る。ただし、Rは炭素数2〜6のアルキレン基であるの
が好ましい。該重合体の両末端は、水酸基であってもよ
く、一方または両方の水酸基が低級アルキル基で封鎖さ
れていてもよい。具体的なポリ(オキシアルキレン)と
しては、例えばポリエチレングリコール、ポリ(オキシ
トリメチレン)グリコール、ポリ(オキシテトラメチレ
ン)グリコール、およびこれらポリ(オキシアルキレ
ン)の一方または両方の水酸基が低級アルキル基(炭素
数6以下のアルキル基)で封鎖されたアルキルエーテル
化ポリ(オキシアルキレン)がある。
【0012】本発明において好ましいポリ(オキシアル
キレン)は、原料の入手の容易さからポリエチレングリ
コールとポリ(オキシテトラメチレン)グリコールであ
る。前者からは式(1)で表されるパーフルオロポリエ
ーテルが得られ、後者からは式(2)で表されるパーフ
ルオロポリエーテルが得られる。
キレン)は、原料の入手の容易さからポリエチレングリ
コールとポリ(オキシテトラメチレン)グリコールであ
る。前者からは式(1)で表されるパーフルオロポリエ
ーテルが得られ、後者からは式(2)で表されるパーフ
ルオロポリエーテルが得られる。
【0013】パーフルオロポリエーテルの分子量は、原
料ポリ(オキシアルキレン)の分子量、テトラフルオロ
エチレン(以下、TFEと略す)やHFPの付加量など
の条件により変化する。原料ポリ(オキシアルキレン)
の分子量としては、200〜4000程度が適当であ
る。TFEやHFPの付加量としては、原料ポリ(オキ
シアルキレン)のオキシアルキレン単位あたり0.1〜
2分子、特に0.5〜1.5分子が適当である。
料ポリ(オキシアルキレン)の分子量、テトラフルオロ
エチレン(以下、TFEと略す)やHFPの付加量など
の条件により変化する。原料ポリ(オキシアルキレン)
の分子量としては、200〜4000程度が適当であ
る。TFEやHFPの付加量としては、原料ポリ(オキ
シアルキレン)のオキシアルキレン単位あたり0.1〜
2分子、特に0.5〜1.5分子が適当である。
【0014】本発明の製造方法において、工程(A)と
して、ポリ(オキシアルキレン)にTFEまたはHFP
を付加させる。この付加反応はラジカルの存在下に行わ
れる。ラジカルはガンマ線などのエネルギー線の作用に
より発生させることもできるが、通常はラジカル発生性
の開始剤を使用する。この開始剤としてはベンゾイルパ
ーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド等の有機過酸
化物を使用できる。またこの付加反応は無溶媒でまたは
ラジカルに対して安定な溶媒、例えば旭硝子社製商品名
「アフルード」等のパーフルオロ系不活性流体存在下に
行うことができる。なお、TFEとHFPの内では単独
重合体の副生が実質上伴わないことからHFPが好適に
用いられる。
して、ポリ(オキシアルキレン)にTFEまたはHFP
を付加させる。この付加反応はラジカルの存在下に行わ
れる。ラジカルはガンマ線などのエネルギー線の作用に
より発生させることもできるが、通常はラジカル発生性
の開始剤を使用する。この開始剤としてはベンゾイルパ
ーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド等の有機過酸
化物を使用できる。またこの付加反応は無溶媒でまたは
ラジカルに対して安定な溶媒、例えば旭硝子社製商品名
「アフルード」等のパーフルオロ系不活性流体存在下に
行うことができる。なお、TFEとHFPの内では単独
重合体の副生が実質上伴わないことからHFPが好適に
用いられる。
【0015】次に本発明の工程(B)としての、フッ素
化反応について説明する。工程(A)により得られるポ
リ(オキシアルキレン)とTFEまたはHFPの付加体
は、工程(A)の付加反応が無溶媒で行われた場合は不
活性流体を添加して工程(B)のフッ素化反応に使用で
きる。また付加反応が不活性流体存在下で行われた場合
は、そのまま付加体との混合物状態で反応を行うことが
できる。工程(A)における溶媒が不活性流体でない場
合はこれを除去し、不活性流体を添加してフッ素化反応
を行う。フッ素化剤はフッ素ガスが適当であるが、必ず
しもこれに限られない。
化反応について説明する。工程(A)により得られるポ
リ(オキシアルキレン)とTFEまたはHFPの付加体
は、工程(A)の付加反応が無溶媒で行われた場合は不
活性流体を添加して工程(B)のフッ素化反応に使用で
きる。また付加反応が不活性流体存在下で行われた場合
は、そのまま付加体との混合物状態で反応を行うことが
できる。工程(A)における溶媒が不活性流体でない場
合はこれを除去し、不活性流体を添加してフッ素化反応
を行う。フッ素化剤はフッ素ガスが適当であるが、必ず
しもこれに限られない。
【0016】フッ素化反応に用いる不活性流体は、反応
条件下でフッ素化剤に対して安定なものである必要があ
る。この不活性流体としてはパーフルオロ系不活性流体
が好ましい。具体的には例えば、「アフルード」、パー
フルオロポリエーテル(ダイキン社商品名「デムナ
ム」、旭硝子社商品名「フォンブリン」、「ガルデ
ン」)等から選択できる。この不活性流体からの生成パ
ーフルオロポリエーテルの分離を容易にするためには、
不活性流体としては生成パーフルオロポリエーテルより
沸点が20℃以上、好ましくは50℃以上離れているも
のが望ましい。
条件下でフッ素化剤に対して安定なものである必要があ
る。この不活性流体としてはパーフルオロ系不活性流体
が好ましい。具体的には例えば、「アフルード」、パー
フルオロポリエーテル(ダイキン社商品名「デムナ
ム」、旭硝子社商品名「フォンブリン」、「ガルデ
ン」)等から選択できる。この不活性流体からの生成パ
ーフルオロポリエーテルの分離を容易にするためには、
不活性流体としては生成パーフルオロポリエーテルより
沸点が20℃以上、好ましくは50℃以上離れているも
のが望ましい。
【0017】なお、該フッ素化反応は不活性流体中で行
うことが必須である。これは、無溶媒下での反応では、
工程(A)において得られた付加体の分解が主たる反応
となるためである。フッ素化反応の温度は、特に限定さ
れないが、炭素−炭素結合の開裂等の副反応(分解)を
抑えるために、反応初期においては低温、例えば−50
℃〜+20℃を、また反応後期においては反応を完結さ
せるために高温、例えば100℃〜200℃を採用する
ことが望ましい。反応終了後溶存フッ素ガスを除去後、
蒸留により本発明のパーフルオロポリエーテルを溶媒か
ら分離することにより単離することが好ましい。
うことが必須である。これは、無溶媒下での反応では、
工程(A)において得られた付加体の分解が主たる反応
となるためである。フッ素化反応の温度は、特に限定さ
れないが、炭素−炭素結合の開裂等の副反応(分解)を
抑えるために、反応初期においては低温、例えば−50
℃〜+20℃を、また反応後期においては反応を完結さ
せるために高温、例えば100℃〜200℃を採用する
ことが望ましい。反応終了後溶存フッ素ガスを除去後、
蒸留により本発明のパーフルオロポリエーテルを溶媒か
ら分離することにより単離することが好ましい。
【0018】この方法で得られたパーフルオロポリエー
テルは、ポリ(オキシアルキレン)から誘導された付加
体の主鎖部分がフッ素化されたパーフルオロポリ(オキ
シアルキレン)構造の主鎖を有し、TFEまたはHFP
の付加によりこの主鎖に結合し、かつ、続いてフッ素化
されて生成したペンタフルオロエチル基またはヘプタフ
ルオロプロピル基からなる側鎖を有する。末端は通常パ
ーフルオロアルキル基となる。このパーフルオロポリエ
ーテルは、例えば、式(1)や式(2)で表される構造
を有する化合物である。
テルは、ポリ(オキシアルキレン)から誘導された付加
体の主鎖部分がフッ素化されたパーフルオロポリ(オキ
シアルキレン)構造の主鎖を有し、TFEまたはHFP
の付加によりこの主鎖に結合し、かつ、続いてフッ素化
されて生成したペンタフルオロエチル基またはヘプタフ
ルオロプロピル基からなる側鎖を有する。末端は通常パ
ーフルオロアルキル基となる。このパーフルオロポリエ
ーテルは、例えば、式(1)や式(2)で表される構造
を有する化合物である。
【0019】
【実施例】以下本発明を実施例により具体的に説明する
が、本発明はこの実施例に限られるものではない。
が、本発明はこの実施例に限られるものではない。
【0020】 (ポリエチレングリコールのHFP付加体の合成) 分子量1000のポリエチレングリコール10g、HF
P30g(0.2モル)、ベンゾイルパーオキシド1.
0gの混合物をオートクレーブに仕込んだ後、撹拌下に
85℃で10時間、100℃で5時間、さらに115℃
で5時間反応を行った。反応終了後、ガス状の低沸点物
をパージ後、残存パーオキシドを亜硫酸ソーダで分解し
て32gの油状物を回収した。この油状物は19FNMR
分析により、ポリエチレングリコールの側鎖にヘキサフ
ルオロプロピル基(CF3 CHFCF2 −)を有する付
加体であることを確認した。
P30g(0.2モル)、ベンゾイルパーオキシド1.
0gの混合物をオートクレーブに仕込んだ後、撹拌下に
85℃で10時間、100℃で5時間、さらに115℃
で5時間反応を行った。反応終了後、ガス状の低沸点物
をパージ後、残存パーオキシドを亜硫酸ソーダで分解し
て32gの油状物を回収した。この油状物は19FNMR
分析により、ポリエチレングリコールの側鎖にヘキサフ
ルオロプロピル基(CF3 CHFCF2 −)を有する付
加体であることを確認した。
【0021】 19FNMR(内標CFCl3 ):CF3 =74ppm、CF2 =123ppm 、CHF=212ppm。
【0022】 (ポリエチレングリコールのHFP付加体のフッ素化) 上記で得られた油状物30g、パーフルオロ系不活性流
体「アフルードE−18」300gの混合物に、窒素ガ
スで20%に希釈したフッ素ガスを2g/時間の速度で
導入した。
体「アフルードE−18」300gの混合物に、窒素ガ
スで20%に希釈したフッ素ガスを2g/時間の速度で
導入した。
【0023】反応温度は−20℃から始め、段階的に昇
温し、最終反応温度100℃まで昇温した。合計反応時
間28時間、合計フッ素ガス導入量は56gであった。
反応終了後、窒素ガスを室温にて系内に導入し、溶存フ
ッ素を完全に除去した後、10%KOH水溶液にて粗生
成物を処理後、水洗、乾燥、蒸留による不活性流体の除
去を行うことにより、47gの粘稠な無色透明油を得
た。この無色透明油は19FNMR分析より側鎖に炭素数
3のアルキル基を有するポリエチレングリコールのパー
フルオロ体であることを確認した。
温し、最終反応温度100℃まで昇温した。合計反応時
間28時間、合計フッ素ガス導入量は56gであった。
反応終了後、窒素ガスを室温にて系内に導入し、溶存フ
ッ素を完全に除去した後、10%KOH水溶液にて粗生
成物を処理後、水洗、乾燥、蒸留による不活性流体の除
去を行うことにより、47gの粘稠な無色透明油を得
た。この無色透明油は19FNMR分析より側鎖に炭素数
3のアルキル基を有するポリエチレングリコールのパー
フルオロ体であることを確認した。
【0024】 19FNMR(内標CFCl3 ):CF3 =83ppm、CF2 O=85〜91 ppm、CF3 CF2 CF2 =127ppm、OCF=130〜140ppm。
【0025】
【発明の効果】安価な原料であるポリ(オキシアルキレ
ン)とTFEまたはHFPを使用し、容易な方法により
新規なパーフルオロポリエーテルが得られる。
ン)とTFEまたはHFPを使用し、容易な方法により
新規なパーフルオロポリエーテルが得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 65/32 - 65/338
Claims (7)
- 【請求項1】ポリ(オキシアルキレン)にテトラフルオ
ロエチレンまたはヘキサフルオロプロピレンをラジカル
存在下に付加反応させて付加体とし、つぎに該付加体を
不活性流体中でフッ素化することを特徴とする、パーフ
ルオロポリエーテルの製造方法。 - 【請求項2】パーフルオロポリエーテルが、主鎖がパー
フルオロポリ(オキシアルキレン)であり、側鎖にペン
タフルオロエチル基またはヘプタフルオロプロピル基を
有する化合物である、請求項1に記載のパーフルオロポ
リエーテルの製造方法。 - 【請求項3】ポリ(オキシアルキレン)が、両末端の水
酸基の一方または両方が低級アルキル基で封鎖されてい
てもよいポリエチレングリコール、または、両末端の水
酸基の一方または両方が低級アルキル基で封鎖されてい
てもよいポリ(オキシテトラメチレン)グリコールであ
る請求項1または2に記載のパーフルオロポリエーテル
の製造方法。 - 【請求項4】ポリ(オキシアルキレン)が、両末端の水
酸基の一方または両方が低級アルキル基で封鎖されてい
てもよいポリエチレングリコールであり、パーフルオロ
ポリエーテルが下記式(1)で表される化合物である請
求項1、2または3に記載のパーフルオロポリエーテル
の製造方法。 【化1】 (1) Rf1O-(CF2CF2O)k-(CF2CFRfO)m-(CFRfCFRfO)n-Rf1 ただし、Rf はペンタフルオロエチル基またはヘプタフ
ルオロプロピル基、Rf1はパーフルオロ低級アルキル
基、kおよびnは0または正の整数、mは正の整数であ
る。 - 【請求項5】ポリ(オキシアルキレン)が、両末端の水
酸基の一方または両方が低級アルキル基で封鎖されてい
てもよいポリ(オキシテトラメチレン)グリコールであ
り、パーフルオロポリエーテルが下記式(2)で表され
る化合物である請求項1、2または3に記載のパーフル
オロポリエーテルの製造方法。 【化2】 (2) Rf1O-(CF2CF2CF2CF2O)k-(CF2CF2CF2CFRfO)m-(CFRfCF2CF2CFRfO)n-Rf1 ただし、Rf はペンタフルオロエチル基またはヘプタフ
ルオロプロピル基、Rf1はパーフルオロ低級アルキル
基、kおよびnは0または正の整数、mは正の整数であ
る。 - 【請求項6】フッ素化をフッ素ガスで行う請求項1、
2、3、4または5に記載のパーフルオロポリエーテル
の製造方法。 - 【請求項7】テトラフルオロエチレンまたはヘキサフル
オロプロピレンの付加量がポリ(オキシアルキレン)の
オキシアルキレン単位あたり0.1〜2分子である請求
項1、2、3、4、5または6に記載のパーフルオロポ
リエーテルの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15405492A JP3229016B2 (ja) | 1992-04-24 | 1992-04-24 | パーフルオロポリエーテルの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15405492A JP3229016B2 (ja) | 1992-04-24 | 1992-04-24 | パーフルオロポリエーテルの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05301953A JPH05301953A (ja) | 1993-11-16 |
JP3229016B2 true JP3229016B2 (ja) | 2001-11-12 |
Family
ID=15575910
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15405492A Expired - Fee Related JP3229016B2 (ja) | 1992-04-24 | 1992-04-24 | パーフルオロポリエーテルの製造方法 |
Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP3229016B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7403872B2 (ja) | 2018-05-31 | 2023-12-25 | 株式会社ナガセインテグレックス | 工作機械 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP4940677B2 (ja) * | 2006-02-01 | 2012-05-30 | ユニマテック株式会社 | パーフルオロポリエーテルカルボン酸フロライドの製造法 |
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1992
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