JP7755384B2

JP7755384B2 - 給紙装置

Info

Publication number: JP7755384B2
Application number: JP2021005371A
Authority: JP
Inventors: 恭祐渡; 亮寺門; 昌史原
Original assignee: Riso Kagaku Corp
Current assignee: Riso Kagaku Corp
Priority date: 2021-01-15
Filing date: 2021-01-15
Publication date: 2025-10-16
Anticipated expiration: 2041-01-15
Also published as: JP2022109817A; US20220227594A1; CN114763036A; US11981532B2; CN114763036B

Description

本発明は、複数の印刷媒体を順次給紙する給紙装置に関する。

従来、印刷装置の下流側に後処理装置を接続し、印刷装置において印刷処理の施された印刷済用紙に対して種々の後処理を施す印刷システムが提案されている。後処理装置において施される後処理としては、たとえばステープル処理やパンチ処理などがある。

このような印刷システムにおいて印刷済用紙に後処理を施す場合には、後処理装置においてその処理内容に応じた時間を要する。したがって、印刷装置から後処理装置に印刷済用紙を受け渡す際には、上述した処理内容に応じた時間だけ確保する必要がある。ただし、印刷装置から後処理装置に印刷済用紙を受け渡すまでの時間をあまり長くし過ぎると生産性の低下を招くおそれがある。

一方、上述したような後処理装置に接続される印刷装置として、両面印刷を行う印刷装置も用いられる。両面印刷を行う印刷装置としては、たとえば、印刷装置の給紙部から給紙された印刷用紙の一方の面に対して印刷処理を施し、その片面印刷済用紙を反転部によって表裏反転させた後、その反転された片面印刷済用紙の他方の面に対して印刷処理を施して両面印刷処理を行うものが提案されている。

このような両面印刷を行う印刷装置においては、生産性を向上させるため、給紙部から給紙される印刷用紙間において、反転部において表裏反転された片面印刷済用紙を挿入する方法が提案されている。すなわち、両面印刷の際には、図４に示すように、給紙部から給紙される１枚目の印刷用紙と２枚目の印刷用紙と用紙間において、１枚の印刷用紙の用紙送り時間Ｔｐと用紙間隔Ｔｇとを確保し、この用紙送り時間Ｔｐの間に、反転部において表裏反転された片面印刷済用紙を挿入する方法が提案されている。

特開２０１４－７３６３０号公報

ここで、上述した両面印刷を行う印刷装置においても、後処理装置を接続して後処理を行う場合には、その後処理時間を考慮して給紙制御を行う必要がある。

たとえば特許文献１では、印刷用紙毎に後処理を行う場合において、用紙間隔Ｔｇを印刷用紙毎に行われる後処理の時間に合わせて調整する方法が提案されている。

しかしながら、後処理は、特許文献１に記載のように印刷済用紙毎に行われるだけでなく、複数枚の印刷済用紙からなる部毎に行われる場合がある。たとえば印刷済用紙毎に後処理として用紙整合処理を行い、部間においてステープル処理を行う場合などがある。

このような場合、部と部の間で行われるステープル処理の後処理時間を確保する必要がある。特許文献１では、たとえば図１２に示すように、印刷済用紙毎に行われる用紙整合の後処理時間に合わせて用紙間隔Ｔｇを調整し、（用紙送り時間Ｔｐ+用紙間隔Ｔｇ）×２＝Ｔｂを自然数倍して後処理時間を確保する方法が提案されている。

しかしながら、上述したようにＴｂを自然数倍して次の部の１枚目の印刷用紙の給紙タイミングを決定した場合、図１２に示すように、１部目の最終ページの印刷用紙の給紙タイミングｔ０から実際にステープル処理が終了する時点ｔ１までの給紙間隔（Ｔｓ）と、Ｔｂを自然数倍した給紙間隔とが乖離する場合があり、この場合、図１２に示す損失時間（Ｔｌｏｓｓ）分だけ生産性の低下を招く。なお、図１２に示す例は、１部目が２枚の印刷済用紙から構成される例である。

本発明は、上記事情に鑑み、生産性の低下を招くことなく、後処理時間を考慮した給紙制御を行うことができる給紙装置を提供することを目的とする。

本発明の給紙装置は、複数の印刷媒体を順次給紙する給紙部と、給紙部を制御する制御部とを備え、制御部が、複数の印刷媒体を第１の給紙間隔で順次給紙する過程において、第１の給紙間隔よりも長い予め設定された第２の給紙間隔を確保する必要がある場合に、第１の給紙間隔を自然数倍した時点に基づく第３の給紙間隔と第２の給紙間隔とを比較し、第２の給紙間隔が第３の給紙間隔が異なる場合には、第２の給紙間隔で給紙する。

本発明の給紙装置によれば、複数の印刷媒体を第１の給紙間隔で順次給紙する過程において、第１の給紙間隔よりも長い予め設定された第２の給紙間隔（たとえば後処理が終了する時点までの給紙間隔）を確保する必要がある場合に、第１の給紙間隔を自然数倍した時点に基づく第３の給紙間隔と第２の給紙間隔とを比較し、第２の給紙間隔が第３の給紙間隔と異なる場合には、第２の給紙間隔で給紙するようにしたので、たとえば図１２に示したように両面印刷を行って後処理を行う場合において、ステープル処理が終了する時点ｔ１で２部目の１枚目の印刷用紙の給紙を開始することによって、損失時間Ｔｌｏｓｓの発生を防止することができ、生産性の低下を招くことなく、後処理時間を考慮した給紙制御を行うことができる。

本発明の給紙装置の一実施形態を用いた印刷システムの概略構成を示す図図１に示す印刷システムの制御系の概略構成を示すブロック図「片面印刷、後処理なし」の印刷条件の場合における給紙制御の一例を示す図「両面印刷、後処理なし」の印刷条件の場合における給紙制御の一例を示す図両面搬送時における循環搬送路上の印刷用紙の搬送状態の一例を示す図「両面印刷、後処理あり」の印刷条件の場合における給紙制御の一例を示す図２部目の１枚目の給紙タイミングの決定方法を説明するためのフローチャート「両面印刷、後処理あり」の印刷条件の場合における給紙制御のその他の例を示す図２部目の１枚目の給紙タイミングの決定方法の変形例を説明するためのフローチャートレジストセンサの検出結果に基づいて２部目の１枚目の給紙タイミングを決定する方法の一例を説明するための図レジストセンサの検出結果に基づいて２部目の１枚目の給紙タイミングを決定する方法のその他の例を説明するための図従来の給紙制御を説明するための図

以下、図面を参照して本発明の給紙装置の一実施形態を用いた印刷システムについて詳細に説明する。本実施形態の印刷システムは、給紙装置の給紙タイミングの制御方法に特徴を有するものであるが、まずは、システム全体の構成について説明する。図１は、本実施形態の印刷システム１の全体の概略構成図である。

本実施形態の印刷システム１は、図１に示すように、コンピュータ１０と、印刷装置２０と、後処理装置３０とを備えている。

コンピュータ１０と印刷装置２０との間は通信回線で接続されている。通信回線としては、インターネット回線でもよいし、ＬＡＮ（Local Area Network）または電話回線でもよい。また、通信回線は、有線でもよいし、無線でもよい。

コンピュータ１０は、印刷用紙に印刷される画像データを編集可能に構成されたものである。コンピュータ１０には、印刷装置２０のプリンタドライバがインストールされており、画像データを含む印刷ジョブデータを生成し、その生成した印刷ジョブデータを印刷装置２０に出力する。印刷ジョブデータには、上述した画像データの他に、両面印刷または片面印刷を示す情報や、用紙サイズを示す情報や、後処理の内容を示す情報なども含まれる。

印刷装置２０は、コンピュータ１０から出力された印刷ジョブデータに基づいて、印刷用紙に対して印刷処理を施す。印刷装置２０は、印刷用紙に対してインクを吐出するインクヘッド部２１を備えている。インクヘッド部２１は、コンピュータ１０から出力された印刷ジョブデータに含まれる画像データに基づいて、印刷用紙に対してインクを吐出することによって印刷処理を施す。本実施形態のインクヘッド部２１は、ブラックＫ、シアンＣ、マゼンタＭ、イエローＹの各色のインクを吐出する複数のライン型のインクヘッドを備えるものである。

また、印刷装置２０は、印刷用紙が設置される給紙トレイ２２と、給紙トレイ２２に設置された印刷用紙を取り出して給紙する給紙部２３とを備えている。給紙トレイ２２には、種々の用紙種類および用紙サイズの印刷用紙が設置される。印刷装置２０において印刷処理が行われる際には、給紙トレイ２２に設置された印刷用紙が、ピックローラなどを備えた給紙部２３によってピックアップされて後述する循環搬送路２４に給紙される。

また、印刷装置２０は、給紙部２３によって給紙された印刷用紙を搬送する循環搬送路２４を備えている。循環搬送路２４は、搬送ローラや搬送ベルトから構成されるものであり、給紙トレイ２２から給紙された印刷用紙をインクヘッド部２１の上流側から下流側に向けて搬送する。

また、循環搬送路２４は、片面印刷の場合には、インクヘッド部２１において一方の面に印刷処理の施された印刷用紙をそのまま連絡路２５を介して後処理装置３０に受け渡す。また、循環搬送路２４は、両面印刷の場合には、片面の印刷処理が終了した印刷用紙を反転部２６まで搬送し、反転部２６において表裏反転された片面印刷済用紙を再びインクヘッド部２１の上流側から下流側へ搬送し、その後、インクヘッド部２１において再び印刷処理の施された両面印刷済用紙を、連絡路２５を介して後処理装置３０に受け渡す。

また、給紙部２３から給紙された印刷用紙を循環搬送路２４まで搬送する給紙搬送路２３ａと循環搬送路２４との合流地点近傍には、レジストセンサ２７が設けられている。レジストセンサ２７は、光学的な用紙検出センサであって、印刷媒体がレジストセンサ２７の位置を通過しているか否かを検出する。なお、本実施形態においては、レジストセンサ２７が、本発明の検出部に相当する。

レジストセンサ２７の検出信号は後述する制御部２８に出力され、制御部２８は、入力された検出信号に基づいて、給紙部２３を制御して給紙タイミングを制御する。レジストセンサ２７の検出信号に基づく給紙タイミングの制御については、後で詳述するが、後述する制御部２８による給紙間隔の制御は、レジストセンサ２７の検出信号に基づいて行われる。すなわち、本実施形態においては、本発明における印刷媒体の表面または裏面が所定の位置を通過した時点とは、レジストセンサ２７を通過した時点であり、給紙間隔は、レジストセンサ２７を通過した時点の間隔である。

後処理装置３０は、印刷装置２０から受け渡された印刷済用紙に対して所定の後処理を施すものである。後処理装置３０における後処理としては、たとえば複数枚の印刷済用紙をステープルで綴じるステープル処理や、部単位でオフセットを付けて排紙トレイに排出するオフセット処理、印刷済用紙に対して穴開け処理を施すパンチ処理や、印刷済用紙を三つ折りしたり、二つ折りしたりする折り処理や、印刷済用紙を用いて製本を行う製本処理などがある。また、上述したような部毎の後処理だけでなく、部中の印刷用紙毎に行われる後処理として用紙整合処理などがある。なお、これらの後処理を行うための具体的な機構については既に公知な機構を利用することができ、ここでは詳細な説明は省略する。

次に、本実施形態の印刷システム１における制御系について、図２を参照しながら説明する。

印刷装置２０は、図２に示すように、印刷装置２０全体を制御する制御部２８を備えている。制御部２８は、給紙部２３による印刷用紙の給紙タイミングや、循環搬送路２４による印刷用紙の搬送や、インクヘッド部２１からのインクの吐出などを制御するものである。

また、制御部２８は、後処理装置３０における後処理時間に基づいて予め算出された後処理給紙間隔が記憶された後処理給紙間隔記憶部２８ａを備えている。制御部２８は、後処理装置３０において後処理を行う場合には、後処理給紙間隔記憶部２８ａに記憶された後処理給紙間隔を読み出して給紙タイミングを制御するが、その給紙タイミングの制御方法については、後で詳述する。

次に、本実施形態の印刷システム１の作用について説明する。なお、本実施形態の印刷システム１は、印刷装置２０における印刷用紙の給紙タイミングの制御方法に特徴を有するものであるため、以下、その点を中心に説明する。

本実施形態の印刷システム１は、片面印刷と両面印刷とが可能であり、また、これらの印刷を行った印刷済用紙に対してそれぞれ後処理を施すことができるものである。すなわち、本実施形態の印刷システム１における印刷条件としては、「片面印刷、後処理なし」、「両面印刷、後処理なし」、「片面印刷、後処理あり」および「両面印刷、後処理あり」の４つの印刷条件がある。本実施形態の印刷システム１は、「両面印刷、後処理あり」の印刷条件の場合の給紙タイミングに特徴を有するものであるが、説明を分かりやすくするため、上述した４つの印刷条件の場合における印刷装置２０の給紙制御についてそれぞれ説明する。

まず、「片面印刷、後処理なし」の印刷条件の場合には、図３に示すように、給紙部２３から給紙間隔Ｔａで各印刷用紙が給紙されるように制御される。給紙間隔Ｔａは、用紙送り時間Ｔｐと用紙間隔Ｔｇとを加算した間隔である。用紙送り時間Ｔｐは、１枚の印刷用紙の搬送方向の長さを循環搬送路２４の搬送速度で除算した値である。この時間は、印刷ジョブデータに含まれる用紙サイズの情報に基づいて設定される。

また、用紙間隔Ｔｇは予め設定された用紙間隔であって、本実施形態においては、「片面印刷、後処理なし」の印刷条件の場合には、印刷用紙同士が衝突しない最短間隔に設定される。

次に、「両面印刷、後処理なし」の印刷条件の場合には、図４に示すように、給紙部２３から給紙間隔Ｔｂで各印刷用紙が給紙されるように制御される。給紙間隔Ｔｂは、上述した「片面印刷、後処理なし」の印刷条件における給紙間隔Ｔａの２倍の間隔である。給紙部２３から給紙される印刷用紙間において、１枚の印刷用紙の用紙送り時間Ｔｐとその前後に用紙間隔Ｔｇが確保されているが、この用紙送り時間Ｔｐの間に、循環搬送路２４の反転部２６において表裏反転された片面印刷済用紙が挿入されて搬送される。すなわち、本実施形態は、両面印刷の際には、給紙部２３からの未印刷の印刷用紙の給紙と、循環搬送路２４の反転部２６からの片面印刷済用紙の給紙とが交互に行われる。

なお、本実施形態においては、図５に示すように、インクヘッド部２１の直下の印刷用紙（３枚目の印刷用紙）の他に、上側の循環搬送路２４上に２枚の印刷用紙（１枚目の印刷用紙および２枚目の印刷用紙）が搬送される。すなわち、循環搬送路２４上において、合計３枚の印刷用紙が同時に搬送可能に構成されている。したがって、図４および図５に示すように、給紙部２３から３枚目の未印刷の印刷用紙（３枚目表）が給紙された直後に、１枚目の片面印刷済用紙（１枚目裏）が挿入され、給紙部２３から４枚目の未印刷の印刷用紙（４枚目表）が給紙された直後に、２枚目の片面印刷済用紙（２枚目裏）が挿入される。すなわち、給紙部２３からｎ枚目の印刷用紙が給紙された直後に、ｎ―２枚目の片面印刷済用紙が挿入されるように構成されている。なお、図４に示す点線四角は、用紙送り時間Ｔｐとその前後に用紙間隔Ｔｇを加算した時間が確保されているが、実際には印刷用紙が搬送されていない間隔を示している。

次に、「両面印刷、後処理あり」の印刷条件の場合における給紙制御について説明する。ここでは、１部を１０枚の両面印刷済用紙から構成し、後処理として、印刷用紙毎に用紙整合処理を行うとともに、部毎にステープル処理を行う場合における給紙制御について説明する。すなわち、印刷用紙間において用紙整合処理を行い、部間においてステープル処理を行う場合における給紙制御について説明する。

図６に示すように、制御部２８は、１部目については、１枚目の印刷用紙の表面の給紙から１０枚目の印刷用紙の表面の給紙までは、図４に示した「両面印刷、後処理なし」の印刷条件の場合と同様に、給紙部２３から給紙間隔Ｔｂで各印刷用紙が給紙されるように制御する。なお、用紙間隔Ｔｇは、印刷用紙毎の後処理である用紙整合処理の時間に合わせて調整されている。

ここで、部間においてステープル処理を行う場合に、２部目の１枚目の印刷用紙の給紙タイミングを、単純に（Ｔｐ＋Ｔｇ）×２＝Ｔｂの自然数倍に設定した場合、図６に示す「従来の１枚目表」の給紙タイミングとなるが、たとえば１部の目のステープル処理が終了する時点が、図６に示す時刻ｔ１の場合、図６に示すＴｌｏｓｓ分だけ損失時間が発生し、生産性の低下を招く。そこで、本実施形態では、上述したような損失時間Ｔｌｏｓｓが発生しないように給紙タイミングを制御する。

具体的には、制御部２８は、２部目の１枚目の印刷用紙の給紙タイミングについては、図７に示すフローチャートにしたがって決定する。

まず、制御部２８は、後処理給紙間隔記憶部２８ａから後処理給紙間隔Ｔｓを読み出す。後処理給紙間隔Ｔｓは、１部目の最終ページ（１０枚目表）の印刷用紙の給紙を終了した時点（図６に示すｔ０）から１部目のステープル処理が終了する時点（図６に示すｔ１）までの時間であり、後処理給紙間隔記憶部２８ａに予め記憶されている。

後処理給紙間隔Ｔｓは、１部目の最終ページ排紙後を起点とし、後処理完了を終点とする後処理時間に基づいて設定される給紙間隔であり、後処理装置３０が後処理中に次の部の印刷用紙が、後処理装置３０に受け渡されないように設定される給紙間隔である。本実施形態の後処理給紙間隔Ｔｓは、本発明の後処理の時間に対応する給紙間隔に相当するものである。

そして、制御部２８は、１部目の最後ページ（１０枚目表）の印刷用紙の給紙を終了した時点（ｔ０）からその最終ページの印刷用紙の裏面（１０枚目裏）の給紙を終了した時点（ｔ２）までの時間に用紙間隔Ｔｇを加えた基準給紙間隔Ｔｒを算出し、上述した後処理給紙間隔Ｔｓと基準給紙間隔Ｔｒとの大きさを比較する（Ｓ１０）。なお、基準給紙間隔Ｔｒと後処理給紙間隔Ｔｓとの比較は、実質的には、１部目のステープル処理が終了した時点において、循環搬送路２４上に印刷用紙が存在しているか否かを判断していることになる。また、本実施形態においては、給紙間隔Ｔｂが、本発明の第１の給紙間隔に相当し、後処理給紙間隔Ｔｓが、本発明の第２の給紙間隔に相当し、基準給紙間隔Ｔｒが、本発明の第３の給紙間隔に相当する。

制御部２８は、後処理給紙間隔Ｔｓが、基準給紙間隔Ｔｒ以上の長さである場合には（Ｓ１０，ＹＥＳ）、すなわち１部目のステープル処理が終了する時点ｔ１において、循環搬送路２４上に印刷用紙が存在しない場合には、１部目のステープル処理が終了した時点において２部目の１枚目の印刷用紙の給紙を開始しても問題ないので、図６に示すように、２部目の１枚目の印刷用紙の給紙間隔Ｔｇ’を後処理給紙間隔Ｔｓに設定する（Ｓ１２）。

一方、制御部２８は、図８に示すように、後処理給紙間隔Ｔｓが、基準給紙間隔Ｔｒよりも短い場合には（Ｓ１０，ＮＯ）、すなわち１部目のステープル処理が終了する時点において、循環搬送路２４上に印刷用紙がまだ存在する場合には、その印刷用紙と２部目の１枚目の印刷用紙とが衝突するのを避けるため、図８に示すように、２部目の１枚目の印刷用紙の給紙間隔Ｔｇ’を｛Ｔｇ＋（Ｔｐ＋Ｔｇ）×Ｎ｝に設定する（Ｓ１４）。なお、Ｎは、Ｔｇ’がＴｓよりも長くなる最小の奇数である。

そして、制御部２８は、Ｓ１２またはＳ１４において設定した給紙間隔Ｔｇ’を用いて、２部目の１枚目の印刷用紙の給紙部２３からの給紙を開始する。そして、２部目の２枚目以降の印刷用紙は、給紙間隔Ｔｂで給紙される。

上記実施形態の印刷システム１によれば、基準給紙間隔Ｔｒと後処理給紙間隔Ｔｓとを比較し、図６に示すように後処理給紙間隔Ｔｓが基準給紙間隔Ｔｒ以上である場合には、後処理給紙間隔Ｔｓで２部目の１枚目の印刷用紙を給紙するようにしたので、損失時間Ｔｌｏｓｓの発生を防止することができ、生産性の低下を招くことなく、後処理時間を考慮した給紙制御を行うことができる。

また、上記実施形態の印刷システム１においては、図８に示すように後処理給紙間隔Ｔｓが基準給紙間隔Ｔｒよりも短い場合には、基準給紙間隔Ｔｒで給紙するようにしたので、１部目の最終ページの印刷用紙（１０枚目裏）と２部目の１枚目の印刷用紙とが衝突することなく、２部目の１枚目の印刷用紙を給紙することができる。

なお、「片面印刷、後処理あり」の印刷条件の場合には、たとえば図３に示す用紙間隔Ｔｇが、印刷用紙毎の後処理時間に合わせて調整されて各印刷用紙が給紙部２３から給紙される。また、本発明は、「片面印刷、後処理あり」の場合にも適用可能である。たとえば図３に示すように給紙部２３から給紙間隔Ｔａで給紙する場合、１部目の最終ページを給紙した後、給紙間隔Ｔａを自然数倍した２部目の１枚目の給紙時点（第３の給紙間隔）が、後処理が終了する時点よりも遅くなる場合がある。すなわち、後処理時間に対応する後処理給紙期間（第２の給紙期間）が、給紙間隔Ｔａの自然数倍に対応する給紙期間（第３の給紙期間）よりも短くなる場合がある。この場合にも、２部目の１枚目の印刷用紙の給紙タイミングを、後処理が終了時点に合わせることによって、損失時間の発生を防止することができ、生産性を向上させることができる。

次に、上記実施形態における「両面印刷、後処理あり」の印刷条件の場合の給紙タイミングの変形例について説明する。上記実施形態においては、たとえば図６に示す例では、１部目の最終ページの印刷用紙（１０枚目裏）が、循環搬送路２４を抜けていることを前提として、２部目の１枚目の印刷用紙の給紙間隔Ｔｇ’を後処理給紙間隔Ｔｓに設定している。しかしながら、たとえば１部目の最終ページの印刷用紙が、予定通りに搬送されず、搬送遅れを生じた場合には、１部目の最終ページの印刷用紙（１０枚目裏）と２部目の１枚目の印刷用紙の衝突が生じてしまう。

そこで、制御部２８は、図９に示すフローチャートのように、給紙間隔Ｔｇ’を設定した後、図１に示すレジストセンサ２７によって検出された検出信号に基づいて、１部目の最終ページの印刷用紙（１０枚目裏）がレジストセンサ２７の位置を通過したか否かを判定する（Ｓ１６）。

そして、たとえば図６に示す例の場合、給紙間隔Ｔｇ’を経過した時点において、１部目の最終ページの印刷用紙（１０枚目裏）がレジストセンサ２７の位置を通過していない場合には、通過するまで待つ（Ｓ１６，ＮＯ）。

そして、制御部２８は、図１０に示すように、１部目の最終ページの印刷用紙（１０枚目裏）がレジストセンサ２７の位置を通過した時点ｔ３において（Ｓ１６，ＹＥＳ）、２部目の１枚目の印刷用紙の給紙部２３からの給紙を開始する。

一方、制御部２８は、給紙間隔Ｔｇ’を経過した時点において、１部目の最終ページの印刷用紙（１０枚目裏）がレジストセンサ２７の位置を通過している場合には、Ｓ１２またはＳ１４において設定した給紙間隔Ｔｇ’にしたがって、２部目の１枚目の印刷用紙の給紙部２３からの給紙を開始する。

なお、図１０は、給紙間隔Ｔｇ’を後処理給紙間隔Ｔｓに設定した場合（Ｓ１２の場合）の例であるが、給紙間隔Ｔｇ’を｛Ｔｇ＋（Ｔｐ＋Ｔｇ）×Ｎ｝に設定した場合（Ｓ１４の場合）にも、制御部２８は、図１１に示すように、１部目の最終ページの印刷用紙（１０枚目裏）がレジストセンサ２７の位置を通過した時点ｔ４において（Ｓ１６，ＹＥＳ）、２部目の１枚目の印刷用紙の給紙部２３からの給紙を開始する。

上述したように給紙間隔Ｔｇ’を経過した時点において、１部目の最終ページの印刷媒体の通過がレジストセンサ２７によって検出されていない場合には、最終ページの印刷媒体の通過の検出を待った後に２部目の１枚目の印刷媒体の給紙を開始するようにしたので、１部目の最終ページの印刷用紙と２部目の１枚目の印刷用紙の衝突をより確実に回避することができる。

なお、上記実施形態は、本発明の両面印刷装置をインクジェット印刷装置に適用した例であるが、印刷方式としてはインクジェット方式に限らず、レーザ方式または孔版印刷方式の印刷装置に本発明の両面印刷装置を適用するようにしてもよい。

本発明の給紙装置に関し、さらに以下の付記を開示する。
（付記）

本発明の給紙装置において、第１の給紙間隔は、給紙部からの印刷媒体の給紙と表裏反転させた印刷媒体の給紙とを交互に行う両面搬送を行う場合の給紙部の給紙間隔とすることができ、第２の給紙間隔は、第１の部と該第１の部の後に印刷される第２の部の間において第１の部の印刷済の印刷媒体に対して後処理を行う場合に、後処理の時間に対応する給紙間隔とすることができ、第３の給紙間隔は、第１の部の最終ページの印刷媒体の表面が所定の位置を通過した時点から第１の部の最終ページの印刷媒体を反転させた裏面が所定の位置を通過する時点までの時間に対応する、上記第１の給紙間隔を自然数倍した時点までの給紙間隔とすることができる。

また、本発明の給紙装置において、第１の給紙間隔は、給紙部からの印刷媒体の給紙と表裏反転させた印刷媒体の給紙とを交互に行う両面搬送を行う場合の給紙部の給紙間隔とすることができ、第２の給紙間隔は、第１の部と該第１の部の後に印刷される第２の部の間において第１の部の印刷済の印刷媒体に対して後処理を行う場合に、後処理の時間に対応する給紙間隔とすることができ、第３の給紙間隔は、第１の部の最終ページの印刷媒体の表面が所定の位置を通過した時点から第１の部の最終ページの印刷媒体を反転させた裏面が所定の位置を通過する時点までの時間に対応する、上記第１の給紙間隔を自然数倍した時点までの給紙間隔とすることができ、制御部は、第２の給紙間隔が第３の給紙間隔よりも短い場合には、第３の給紙間隔で給紙することができる。

また、本発明の給紙装置においては、印刷媒体が所定の位置を通過しているか否かを検出する検出部を備えることができ、制御部は、第１の部を印刷した後に第２の部を印刷する場合において、第２の部の１枚目の印刷媒体を第２の給紙間隔で給紙を行う場合に、第２の給紙間隔を経過した時点において、第１の部の最終ページの印刷媒体が検出部によって検出されていない場合には、最終ページの印刷媒体の検出を待った後に第２の部の１枚目の印刷媒体の給紙を開始することができる。

１印刷システム
１０コンピュータ
２０印刷装置
２１インクヘッド部
２２給紙トレイ
２３給紙部
２３ａ給紙搬送路
２４循環搬送路
２５連絡路
２６反転部
２７レジストセンサ
２８制御部
２８ａ後処理給紙間隔記憶部
３０後処理装置

Claims

複数の印刷媒体を順次給紙する給紙部と、
前記給紙部を制御して、前記給紙部からの印刷媒体の給紙と該給紙された印刷媒体を反転部において表裏反転させた印刷媒体の給紙とを交互に第１の給紙間隔で行う制御部とを備え、
前記制御部が、複数の前記印刷媒体からなる部の単位で前記印刷媒体を前記第１の給紙間隔を用いて順次給紙するとともに、第１の部と第２の部の間において後処理を行う過程において、前記第１の給紙間隔よりも長い予め設定された前記後処理の時間に対応する第２の給紙間隔を確保する必要がある場合に、前記第２の給紙間隔と、前記第１の部の最終ページの印刷媒体の表面の給紙を終了した時点から該最終ページの印刷媒体を反転させた裏面の給紙を終了した時点までの時間に用紙間隔を加算した第３の給紙間隔とを比較し、前記第２の給紙間隔が前記第３の給紙間隔以上となる場合に、前記第２の部の最初のページの印刷媒体を前記第２の給紙間隔で給紙し、前記第２の給紙間隔が前記第３の給紙間隔未満となる場合に、前記第２の部の最初のページの印刷媒体を前記第３の給紙間隔で給紙する給紙装置。
前記印刷媒体が所定の位置を通過しているか否かを検出する検出部を備え、
前記制御部が、前記第２の部の１枚目の印刷媒体を前記第２の給紙間隔で給紙を行う場合に、前記第２の給紙間隔を経過した時点において、前記第１の部の最終ページの印刷媒体が前記検出部によって検出されていない場合には、前記最終ページの印刷媒体の検出を待った後に前記第２の部の１枚目の印刷媒体の給紙を開始する請求項１記載の給紙装置。
複数の印刷媒体を順次給紙する給紙部と、
前記給紙部を制御して、前記給紙部から前記印刷媒体を第１の給紙間隔で給紙する制御部とを備え、
前記制御部が、複数の前記印刷媒体からなる部の単位で前記印刷媒体を前記第１の給紙間隔を用いて順次給紙するとともに、第１の部と第２の部の間において後処理を行う過程において、前記第１の給紙間隔よりも長い予め設定された前記後処理の時間に対応する第２の給紙間隔を確保する必要がある場合に、
前記第２の給紙間隔と、前記第１の給紙間隔を前記第１の部の前記印刷媒体の枚数だけ自然数倍した第３の給紙間隔とを比較し、前記第２の給紙間隔が前記第３の給紙間隔よりも短くなる場合、前記第２の部の最初のページの印刷媒体を前記第２の給紙間隔で給紙する給紙装置。