JP7512795B2 - 印画物の製造方法及び印画物 - Google Patents

印画物の製造方法及び印画物 Download PDF

Info

Publication number
JP7512795B2
JP7512795B2 JP2020161050A JP2020161050A JP7512795B2 JP 7512795 B2 JP7512795 B2 JP 7512795B2 JP 2020161050 A JP2020161050 A JP 2020161050A JP 2020161050 A JP2020161050 A JP 2020161050A JP 7512795 B2 JP7512795 B2 JP 7512795B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
white layer
mass
layer
white
parts
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020161050A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2022054065A (ja
Inventor
泰史 米山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Dai Nippon Printing Co Ltd
Original Assignee
Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Dai Nippon Printing Co Ltd filed Critical Dai Nippon Printing Co Ltd
Priority to JP2020161050A priority Critical patent/JP7512795B2/ja
Publication of JP2022054065A publication Critical patent/JP2022054065A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7512795B2 publication Critical patent/JP7512795B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Thermal Transfer Or Thermal Recording In General (AREA)

Description

本開示は、印画物の製造方法、印画物及び熱転写シートに関する。
透明基材の一面に画像を形成し、画像上に保護層を転写した印画物が知られている。また、意匠性向上のため、熱転写シートから、透明基材上に白色層(白色隠蔽層)を転写し、その後、保護層を転写する場合もある。
白色層による隠蔽性を高めるために白色層を厚くすると、熱転写シートから透明基材に白色層を転写する際の白色層の箔切れ性が低下し、尾引きが発生し得るという問題があった。また、従来の印画物には、単一の隠蔽性を有する白色層しか形成できなかった。
特開平7-17141号公報
本開示は、隠蔽性の異なる複数の白色隠蔽領域を有する印画物の製造方法及び印画物を提供することを課題とする。また、本開示は、隠蔽性の異なる複数の白色隠蔽領域を有する印画物の製造に使用される熱転写シートを提供することを課題とする。
本開示の印画物の製造方法は、基材上に第1白色層及び第2白色層が面順次に設けられた熱転写シートを加熱し、被転写体の一方の面の一部に前記第1白色層を転写する工程と、前記熱転写シートを加熱し、前記被転写体上の前記第1白色層の少なくとも一部及び前記被転写体の前記一方の面の少なくとも一部に前記第2白色層を転写する工程と、を備えるものである。
本開示の印画物は、基材と、前記基材の一方の面の第1領域及び第2領域に設けられた第1白色層と、前記第1領域の前記第1白色層上に設けられた第2白色層と、を備えるものである。
本開示の熱転写シートは、基材と、前記基材の一方の面に面順次に設けられた第1白色層及び第2白色層と、を備え、前記第1白色層と前記第2白色層は全光線透過率が異なるものである。
本開示によれば、隠蔽性の異なる複数の白色隠蔽領域を有する印画物を作製できる。
本開示の実施形態に係る熱転写シートの断面図である。 被転写体の断面図である。 印画物の製造方法を説明する工程断面図である。 印画物の製造方法を説明する工程断面図である。 印画物の製造方法を説明する工程断面図である。 印画物の製造方法を説明する工程断面図である。 印画物の製造方法を説明する工程断面図である。 印画物の製造方法を説明する工程断面図である。 印画物の断面図である。 熱転写シートの平面図である。
以下、実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、図面は説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本開示の解釈を限定するものではない。また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して、詳細な説明を適宜省略することがある。
図1は、本開示の実施形態に係る熱転写シートの断面図である。図1に示すように、熱転写シート10は、基材1の一方の面上に面順次に設けられた色材層3、第1白色層5A、第2白色層5B及び保護層7を有する。基材1の他方の面上には背面層9が設けられている。
色材層3は、面順次に設けられたイエローの色材を含有するイエロー色材層3Y、マゼンタの色材を含有するマゼンタ色材層3M、及びシアンの色材を含有するシアン色材層3Cを有する。イエロー色材層3Y、マゼンタ色材層3M、及びシアン色材層3Yに含有される色材は例えば昇華性染料である。色材層3は、染料層に代えて、又は染料層に加えて、熱溶融性インキ層を有していてもよい。
保護層7と基材1との間に剥離層が設けられていてもよい。また、保護層7上に接着層が設けられていてもよい。
イエロー色材層3Y、マゼンタ色材層3M、シアン色材層3C、第1白色層5A、第2白色層5B及び保護層7の「6パネル」からなる集合体を「1ユニット」としたとき、熱転写シート10の基材1の一方の面上には、この「1ユニット」が繰り返し設けられている。
色材層3、第1白色層5A、第2白色層5B及び保護層7の少なくとも1つを別の熱転写シートに設けてもよいし、それぞれ別の熱転写シートに設けてもよい。
次に、熱転写シート10の各構成について説明する。
(基材)
基材1についていかなる限定もされることはなく、熱転写シートの分野で従来公知のものを適宜選択して用いることができる。一例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルケトンもしくはポリエーテルサルホン等の耐熱性の高いポリエステル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン誘導体、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリメチルペンテンまたはアイオノマー等のプラスチックの延伸または未延伸フィルムが挙げられる。また、これらの材料を2種以上積層した複合フィルムも使用できる。
また、基材1に、コロナ放電処理、プラズマ処理、オゾン処理、フレーム処理、プライマー(アンカーコート、接着促進剤、易接着剤とも呼ばれる)塗布処理、予熱処理、除塵埃処理、蒸着処理、アルカリ処理、帯電防止層付与等の易接着処理を行ってもよい。また、基材1は、必要に応じて、充填材、可塑剤、着色剤、帯電防止剤等の添加材を含有してもよい。基材1の厚さについて特に限定はないが、2μm以上10μm以下の範囲が好ましい。
(色材層)
色材層3は、色材及びバインダ樹脂を含有している。色材層3が含有する色材としては、例えば、ジアリールメタン系染料、トリアリールメタン系染料、チアゾール系染料、メロシアニン染料、ピラゾロン染料、メチン系染料、インドアニリン系染料、ピラゾロメチン系染料、アセトフェノンアゾメチン、ピラゾロアゾメチン、イミダゾルアゾメチン、イミダゾアゾメチン、ピリドンアゾメチン等のアゾメチン系染料、キサンテン系染料、オキサジン系染料、ジシアノスチレン、トリシアノスチレン等のシアノスチレン系染料、チアジン系染料、アジン系染料、アクリジン系染料、ベンゼンアゾ系染料、ピリドンアゾ、チオフェンアゾ、イソチアゾールアゾ、ピロールアゾ、ピラゾールアゾ、イミダゾールアゾ、チアジアゾールアゾ、トリアゾールアゾ、ジスアゾ等のアゾ系染料、スピロピラン系染料、インドリノスピロピラン系染料、フルオラン系染料、ローダミンラクタム系染料、ナフトキノン系染料、アントラキノン系染料及びキノフタロン系染料等が挙げられる。色材層3は、色材として1種を単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
色材層3が含有しているバインダ樹脂についても特に限定はなく、ある程度の耐熱性を有し、昇華性染料と適度の親和性があるものを適宜選択して使用できる。このようなバインダ樹脂としては、例えば、ニトロセルロース、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース樹脂、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアセタール等のビニル樹脂、ポリメタクリレート等のアクリル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド及びポリエステル等を挙げることができる。
色材層3は、無機粒子、有機粒子等の添加材を含有してもよい。無機粒子としては、タルク、カーボンブラック、アルミニウム、二硫化モリブデン等が挙げられ、有機粒子としては、ポリエチレンワックス、シリコーン樹脂粒子等が挙げられる。色材層3は、離型剤を含有してもよい。離型剤としては、変性或いは未変性のシリコーンオイル(シリコーン樹脂と称されるものも含む)、リン酸エステル、脂肪酸エステル等を挙げることができる。
色材層3の形成方法について特に限定はなく、バインダ樹脂、色材、必要に応じて添加される添加材や離型剤を、適当な溶剤中に溶解、或いは分散させた色材層用塗工液を調製し、この塗工液を、基材1、或いは基材1上に設けられる任意の層上に塗布・乾燥して形成できる。色材層3の厚みは、0.2μm以上2.0μm以下が一般的である。
(白色層)
第1白色層5A及び第2白色層5Bは、画像を隠蔽する隠蔽層としての機能を有する。白色層は、白色顔料及び樹脂材料を含む。白色顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、硫酸バリウム及び炭酸カルシウム等が挙げられ、これらの中でも、白色度という観点からは、酸化チタンが好ましい。
第1白色層5Aと第2白色層5Bとは隠蔽性(例えば後述する全光線透過率)が異なる。例えば、第1白色層5A及び第2白色層5Bの厚さを同程度とし、白色顔料の濃度を変える。例えば、第1白色層5Aは樹脂100質量部に対して白色顔料を100質量部以上500質量部以下含有し、第2白色層5Bは樹脂100質量部に対して白色顔料を10質量部以上100質量部以下含有する。これにより、白色顔料の含有量の多い第1白色層5Aの方が、第2白色層5Bよりも隠蔽性が高くなる。
第1白色層5A及び第2白色層5Bの厚さは、0.5μm以上10μm以下である。これにより、白色層転写時の箔切れ性を向上できる。
あるいはまた、第1白色層5Aと第2白色層5Bとで、白色顔料の濃度(樹脂に対する含有比率)を同程度とし、異なる厚さとすることで、隠蔽性が異なるものとしてもよい。
樹脂材料としては、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、イミド樹脂、セルロース樹脂、スチレン樹脂、ポリオール樹脂、ポリカーボネート、並びにアイオノマー樹脂等が挙げられる。白色層は、これら樹脂材料を2種以上含むことができる。これらの中でも、白色層は、主たる樹脂材料として、(メタ)アクリル樹脂及びポリオール樹脂の少なくとも一方を含むことが好ましい。これにより、白色層形成用塗工液における白色顔料の分散安定性を向上させることができる。なお、主たる樹脂材料とは、白色層に含まれる樹脂材料の総量100質量部に対し、70質量部以上を占める樹脂材料をいう。
白色層は、充填材、可塑材、帯電防止材、紫外線吸収材、無機粒子、有機粒子、離型材及び分散材等の添加材を含んでいてもよい。
白色層は、上記材料を水又は適当な溶媒へ分散又は溶解して、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、基材1の上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
(保護層)
保護層7を構成するバインダ樹脂としては、例えば、ポリエステル、ポリエステルウレタン樹脂、ポリカーボネート、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、アクリルウレタン樹脂、これらの各樹脂をシリコーン変性させた樹脂、これらの各樹脂の混合物等を挙げることができる。保護層7は、紫外線吸収性樹脂や活性光線硬化樹脂を含有してもよい。なお、活性光線硬化樹脂とは、活性光線硬化性樹脂に活性光線を照射することで硬化せしめたものを意味する。また、活性光線とは、活性光線硬化性樹脂に対して化学的に作用させて重合を促進せしめる光線を意味し、具体的には、可視光線、紫外線、X線、電子線、α線、β線、γ線等を意味する。
保護層7を構成するバインダ樹脂の含有量について特に限定はないが、保護層7の固形分総量に対し、バインダ樹脂は20質量%以上であることが好ましく、30質量%以上であることがさらに好ましい。バインダ樹脂の含有量の上限について特に限定はなく、その上限は100質量%である。また、保護層7は、バインダ樹脂に加え、各種フィラーや、蛍光増白剤、耐侯性を向上させるための紫外線吸収剤等、その他の材料を含有してもよい。
保護層7の形成方法についても特に限定はなく、上記で例示したバインダ樹脂、必要に応じて添加される添加材を、適当な溶媒に溶解、或いは分散させた保護層用塗工液を調製し、この塗工液を、基材1、或いは基材1上に設けられる任意の層上に塗布・乾燥して形成できる。保護層7の厚みについて特に限定はないが、通常は、0.5μm以上10μm以下である。
保護層7の転写性を向上させるべく、基材1と保護層7との間に剥離層を設けることができる。剥離層は、1種又は2種以上の樹脂材料を含む。樹脂材料としては、例えば、エチレン-酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体等のビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、シリコーン変性樹脂、セルロース樹脂等が挙げられる。
被転写体と保護層7との密着性を向上させるべく、保護層7上に接着層を設けてもよい。接着層は、加熱により軟化し、密着性を発揮する熱可塑性樹脂を含む。熱可塑性樹脂としては、例えば、塩化ビニル、酢酸ビニル及び塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体等のビニル樹脂、ポリエステル、(メタ)アクリル樹脂、ポリウレタン、セルロース樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド、ポリオレフィン、並びにスチレン樹脂等が挙げられる。
(背面層)
背面層9の材料について限定はなく、例えば、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート等のセルロース樹脂、ポリビニルアセタール等のビニル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリルアミド、アクリロニトリル-スチレン共重合体等のアクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド、ポリエステル、ポリウレタン、シリコーン変性又はフッ素変性ウレタン等の天然又は合成樹脂等を挙げることができる。背面層9は、これらの樹脂の1種を単独で含有してもよく、2種以上を含有してもよい。
背面層9は、固形あるいは液状の滑剤を含有してもよい。滑剤としては、例えば、ポリエチレンワックス等の各種ワックス類、高級脂肪族アルコール、オルガノポリシロキサン、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、有機カルボン酸およびその誘導体、金属石鹸、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂、タルク、シリカ等の無機化合物の粒子等を挙げることができる。背面層における滑剤の含有量は、5質量%以上50質量%以下が一般的であり、好ましくは10質量%以上40質量%以下である。
背面層の形成方法について特に限定はなく、樹脂、必要に応じて添加される滑剤等を、適当な溶剤中に溶解、或いは分散させた背面層用塗工液を調製し、この塗工液を、基材1上に塗布・乾燥することで形成できる。背面層の厚みは、0.5μm以上10μm以下が好ましい。
図2に示すように、被転写体20は、透明基材21と、透明基材21の一方の面に設けられた受容層23とを有する。なお、本実施形態では透明基材21上に受容層23が設けられた構成について説明するが、透明基材21の材質自体が染料を受容可能なものであれば、受容層23を省略できる。
透明基材21は、一方の面側に形成した画像を、他方の面側から視認できる光透過性を有し、ヘイズ値が15%以下であることが好ましい。透明基材21の材料としては、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、アクリル樹脂、シクロオレフィン、ポリエステル、ポリスチレン、アクリルスチレン等を挙げることができる。
透明基材21の厚さは、200μm以上800μm以下が好ましい。
(受容層)
受容層23は、熱転写シート10が備える色材層3から移行してくる色材(昇華性染料)を受容し、形成された画像を維持する層である。
受容層23は、樹脂材料を含む。樹脂材料としては、染料が染着し易い樹脂であれば限定されるものではなく、例えば、オレフィン樹脂、ビニル樹脂、(メタ)アクリル樹脂、セルロース樹脂、エステル樹脂、アミド樹脂、カーボネート樹脂、スチレン樹脂、ウレタン樹脂及びアイオノマー樹脂等が挙げられる。受容層23は、上記樹脂材料を2種以上含むことができる。
受容層23における上記樹脂材料の含有量は、80質量%以上98質量%以下が好ましく、90質量%以上98質量%以下がより好ましい。
一実施形態において、受容層23は、離型剤を含む。これにより、熱転写シート10との離型性を向上できる。離型剤としては、例えば、ポリエチレンワックス、アミドワックス、テフロン(登録商標)パウダー等の固形ワックス類、フッ素系又はリン酸エステル系界面活性剤、シリコーンオイル、反応性シリコーンオイル、硬化型シリコーンオイル等の各種変性シリコーンオイル、及び各種シリコーン樹脂などが挙げられる。上記シリコーンオイルとしては、変性シリコーンオイルが好ましい。変性シリコーンオイルとしてはアミノ変性シリコーン、エポキシ変性シリコーン、アラルキル変性シリコーン、エポキシ-アラルキル変性シリコーン、アルコール変性シリコーン、ビニル変性シリコーン、ウレタン変性シリコーン等を好ましく用いる事ができるが、エポキシ変性シリコーン、アラルキル変性シリコーン、エポキシ-アラルキル変性シリコーンが特に好ましい。受容層23は、上記離型剤を2種以上含むことができる。
受容層23における離型剤の含有量は、0.5質量%以上20質量%以下が好ましく、0.5質量%以上10質量%以下がより好ましい。これにより、受容層23の透明性を維持しつつ、熱転写シート10との離型性を向上できる。
受容層23の厚みは、0.5μm以上20μm以下が好ましく、1μm以上10μm以下がより好ましい。これにより、受容層23上に形成される画像濃度を向上できる。
受容層23は、上記材料を適当な溶媒へ分散又は溶解して、塗工液とし、これを、ロールコート法、リバースロールコート法、グラビアコート法、リバースグラビアコート法、バーコート法及びロッドコート法等の公知の手段により、透明基材21上に塗布して塗膜を形成させ、これを乾燥させることにより形成できる。
次に、図3~図5を参照して、印画物の製造方法について説明する。
まず、熱転写シート10及び被転写体20を準備する。次に、熱転写シート10と被転写体20とを、色材層3と受容層23とが対向するように重ね合わせ、熱転写プリンタのサーマルヘッド等により熱転写シート10を背面層9側から加熱して、色材層3が含有している色材を熱転写し、受容層23に画像(図示略)を形成する。受容層23が省略されている場合は、透明基材21の表面に画像が形成される。
画像形成処理に続いて、第1白色層転写処理を行う。第1白色層転写処理では、熱転写シート10と被転写体20とを、第1白色層5Aと受容層23(被転写体20の画像形成面)とが対向するように重ね合わせ、サーマルヘッドで熱転写シート10を背面層9側から加熱し、図3に示すように、所望の領域に第1白色層5Aを転写する。
次に、第2白色層転写処理を行う。第2白色層転写処理では、熱転写シート10と被転写体20とを、第2白色層5Bと受容層23(被転写体20の画像形成面)とが対向するように重ね合わせ、サーマルヘッドで熱転写シート10を背面層9側から加熱し、図4に示すように、所望の領域に第2白色層5Bを転写する。
第2白色層5Bの一部は第1白色層5A上に転写され、その他は受容層23上に転写される。
次に、熱転写シート10の保護層7と被転写体20の画像形成面とを対向させ、サーマルヘッドで熱転写シート10を背面層9側から加熱し、図5に示すように、被転写体20の全面に保護層7を転写し、印画物30を作製する。第1白色層5A及び第2白色層5Bは保護層7で覆われる。
印画物30は、第1白色層5A及び第2白色層5Bが積層された領域R1、第2白色層5Bのみが形成された領域R2、第1白色層5Aのみが形成された領域R3を含む。印画物30において、第1白色層5A及び第2白色層5Bが積層された領域R1が、最も隠蔽性の高い領域となる。また、第1白色層5Aが第2白色層5Bよりも高い隠蔽性を有する場合、領域R3は領域R2よりも隠蔽性の高い領域となる。
例えば、印画物30において、第2白色層5Bが形成された領域R2における全光線透過率は75%、第1白色層5Aが形成された領域R3における全光線透過率は45%、第1白色層5A及び第2白色層5Bが積層された領域R1における全光線透過率は40%となる。全光線透過率は、ヘイズメーター(村上色彩技術研究所製、製品番号;HM-150N)を用いてJIS K-7361に準拠した方法により測定することができる。
このように、本実施形態によれば、印画物に、隠蔽性の異なる複数の白色隠蔽領域を設けることができる。
また、領域R1の隠蔽性を1層の白色層で実現しようとする場合、厚みの大きい白色層を熱転写シートから被転写体に転写することになり、白色層の箔切れ性が低下し、尾引きが生じて印画物の品質を劣化させ得る。一方、本実施形態では、第1白色層5A及び第2白色層5Bの厚みが大きくないため、それぞれ箔切れ性良く転写でき、印画物30の品質を向上させることができる。
熱転写シート10の第1白色層5A及び第2白色層5Bの隠蔽性に関する情報は、熱転写シート10が装填される熱転写プリンタに事前に入力しておいてもよいし、熱転写シート10に取り付けたICタグに記憶させ、熱転写シート10の装填時に熱転写プリンタに設けられた読取部がICタグから読み取ってもよい。
熱転写プリンタは、画像処理に応じて割り当てられた隠蔽性となるように、第1白色層5Aのみを形成する領域、第2白色層5Bのみを形成する領域、第1白色層5A及び第2白色層5Bを積層する領域を判別し、第1白色層5A及び第2白色層5Bを順に被転写体上に転写する。
隠蔽性の高い領域と隠蔽性の低い領域とが隣接している場合、境界が目立たないように、領域の境界線を直線でなく、ジグザグや波線状にしてもよい。また、境界部分で白色濃度が連続的に(滑らかに)変化するように、隠蔽性の高い領域の端部では、白色層をドット状に、かつドット密度を徐々に変化させながら転写してもよい。
別の実施形態に係る印画物の製造方法を図6~図8を用いて説明する。図6に示すように、黒色等の非透明の基材25上の所望の領域に第1白色層5Aを転写する。
次に、図7に示すように、基材25上の所望の領域に第2白色層5Bを転写する。第2白色層5Bの一部は第1白色層5A上に転写され、その他は基材25上に転写される。
続いて、図8に示すように、第1白色層5A及び第2白色層5Bを覆うように、基材25上に受容層23を転写する。受容層23に染料等の色材を用いて画像を形成する。予め画像が形成された受容層23を基材25上に転写してもよい。その後、受容層23上に保護層7を転写し、印画物32を作製する。
このような方法によっても、隠蔽性の異なる複数の白色隠蔽領域を設けた印画物32を作製できる。
熱転写シートに、隠蔽性が同一の複数パネルの白色層を設け、被転写体に転写した白色層の積層数で、領域毎に隠蔽性を変えるようにしてもよい。
例えば、図9に示すように、熱転写シートの1パネル目の白色層を使用し、被転写体20上の所望の領域に1層目の白色層5_1を転写する。熱転写シートの2パネル目の白色層を使用し、被転写体20上の所望の領域に2層目の白色層5_2を転写する。同様に、熱転写シートの3パネル目の白色層を使用し、被転写体20上の所望の領域に3層目の白色層5_3を転写する。
これにより、白色層の積層数が異なる複数の領域を含む印画物34を作製できる。白色層の積層数が異なる領域は、互いに隠蔽性が異なる。
白色層を転写する領域が小さい場合は、熱転写シートの1パネルの白色層の加熱領域を変えながら、白色層を複数回重ねて転写し、被転写体上で積層させてもよい。例えば、図10に示すように、1パネル分の白色層5内で、転写毎に加熱領域を熱転写シート10の長手方向に沿ってずらす。これにより、パネルを効率良く使用できる。
1 基材
3 色材層
5A、5B 白色層
7 保護層
9 背面層
10 熱転写シート
20 被転写体
21 透明基材
23 受容層

Claims (6)

  1. 基材上に第1白色層及び第2白色層が面順次に設けられた熱転写シートを加熱し、被転写体の一方の面の一部に前記第1白色層を転写する工程と、
    前記熱転写シートを加熱し、前記被転写体上の前記第1白色層の一部及び前記被転写体の前記一方の面の少なくとも一部に前記第2白色層を転写する工程と、
    を備え
    前記第1白色層は樹脂100質量部に対して白色顔料を100質量部以上500質量部以下含有し、前記第2白色層は樹脂100質量部に対して白色顔料を10質量部以上100質量部以下(ただし90質量部以上100質量部以下を除く)含有し、
    前記第2白色層を前記第1白色層の一部の上に直接転写する、印画物の製造方法。
  2. 第1基材上に第1白色層が設けられた第1熱転写シートを加熱し、被転写体の一方の面の一部に前記第1白色層を転写する工程と、
    第2基材上に第2白色層が設けられた第2熱転写シートを加熱し、前記被転写体上の前記第1白色層の一部及び前記被転写体の前記一方の面の少なくとも一部に前記第2白色層を転写する工程と、
    を備え
    前記第1白色層は樹脂100質量部に対して白色顔料を100質量部以上500質量部以下含有し、前記第2白色層は樹脂100質量部に対して白色顔料を10質量部以上100質量部以下(ただし90質量部以上100質量部以下を除く)含有し、
    前記第2白色層を前記第1白色層の一部の上に直接転写する、印画物の製造方法。
  3. 前記第1白色層と前記第2白色層は全光線透過率が異なる、請求項1又は2に記載の印画物の製造方法。
  4. 前記被転写体は、前記一方の面側に画像が形成された透明基材を有する、請求項1乃至3のいずれかに記載の印画物の製造方法。
  5. 基材と、
    前記基材の一方の面の第1領域及び第2領域に設けられた第1白色層と、
    前記第1領域の前記第1白色層上に直接設けられた第2白色層と、
    を備え
    前記第1白色層は樹脂100質量部に対して白色顔料を100質量部以上500質量部以下含有し、前記第2白色層は樹脂100質量部に対して白色顔料を10質量部以上100質量部以下(ただし90質量部以上100質量部以下を除く)含有し、
    前記第2白色層は、前記第2領域の前記第1白色層上には設けられておらず、
    前記第2白色層は、さらに、前記基材の一方の面の前記第1領域及び第2領域とは異なる第3領域に設けられている、印画物。
  6. 前記基材は、前記一方の面に画像が形成された透明基材である、請求項に記載の印画物。
JP2020161050A 2020-09-25 2020-09-25 印画物の製造方法及び印画物 Active JP7512795B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020161050A JP7512795B2 (ja) 2020-09-25 2020-09-25 印画物の製造方法及び印画物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2020161050A JP7512795B2 (ja) 2020-09-25 2020-09-25 印画物の製造方法及び印画物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2022054065A JP2022054065A (ja) 2022-04-06
JP7512795B2 true JP7512795B2 (ja) 2024-07-09

Family

ID=80994759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020161050A Active JP7512795B2 (ja) 2020-09-25 2020-09-25 印画物の製造方法及び印画物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7512795B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024080772A1 (ko) * 2022-10-13 2024-04-18 전영식 안료 열전사 인쇄용 전사지 및 이를 이용한 열전사 인쇄 방법

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004195818A (ja) 2002-12-19 2004-07-15 Dainippon Printing Co Ltd 画像形成物及び画像形成方法
JP2008132773A (ja) 2006-10-27 2008-06-12 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写記録方法および画像形成方法、ならびに画像形成物
WO2017159805A1 (ja) 2016-03-18 2017-09-21 大日本印刷株式会社 印画物の形成方法、熱転写シート、及び熱転写シートと中間転写媒体との組合せ
JP2020147012A (ja) 2019-03-15 2020-09-17 大日本印刷株式会社 熱転写シート、熱転写シート及び保護層転写シートの組合せ、並びに印画物の製造方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004195818A (ja) 2002-12-19 2004-07-15 Dainippon Printing Co Ltd 画像形成物及び画像形成方法
JP2008132773A (ja) 2006-10-27 2008-06-12 Dainippon Printing Co Ltd 熱転写記録方法および画像形成方法、ならびに画像形成物
WO2017159805A1 (ja) 2016-03-18 2017-09-21 大日本印刷株式会社 印画物の形成方法、熱転写シート、及び熱転写シートと中間転写媒体との組合せ
JP2020147012A (ja) 2019-03-15 2020-09-17 大日本印刷株式会社 熱転写シート、熱転写シート及び保護層転写シートの組合せ、並びに印画物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2022054065A (ja) 2022-04-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5006502A (en) Heat transfer sheet
EP0775593A1 (en) Thermally transferable protective film, and print
JP2009083146A (ja) 熱転写シート及び画像形成方法
WO1999017936A1 (fr) Feuille de transfert thermique et support imprime
JP7512795B2 (ja) 印画物の製造方法及び印画物
JP7248095B2 (ja) 熱転写シート、印画物、印画物の製造方法、及び熱転写シートと受像シートとの組合せ
US6346316B1 (en) Protective layer transfer sheet and print
US6819348B2 (en) Thermal transfer film, process for producing the same and method for image formation using said thermal transfer film
JP2000071632A (ja) 蛍光潜像転写フィルム
JP3777052B2 (ja) 保護層転写シートおよび印画物
JP6919844B1 (ja) 熱転写シートと中間転写媒体との組合せ、印画物の製造方法、及び印画物
CN109562631B (zh) 热转印片、印相物的制造方法以及游戏机
JP2022030164A (ja) 印画物の製造方法及び印画物
JP4467852B2 (ja) 受容層転写シート及び熱転写受像シート
JP2019064154A (ja) 熱転写シート、及び印画物の製造方法
JP2000141922A (ja) 接着層転写シートおよび印刷物
JP7201134B2 (ja) 転写シート、印画物の製造方法、及び加飾品の製造方法
JP2017081142A (ja) 画像印刷制御システム
JP7549791B2 (ja) 熱転写シートと熱転写受像シートとの組合せ
JP7486020B2 (ja) 記録媒体と転写シートの組合せ、及び印画物の製造方法
JPH09315097A (ja) 熱転写シートおよび印画物
JP3965194B2 (ja) 蛍光潜像の形成方法
JP4978406B2 (ja) 熱転写記録方法、及び、画像形成体
JP2023049776A (ja) 熱転写シート及び印画物の製造方法
JP2023151440A (ja) 熱転写シート及び印画物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230727

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240227

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240426

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240528

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240610

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7512795

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150