JP7494972B1 - 静電チャック - Google Patents

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Abstract

Figure 0007494972000001
【課題】基板の面内温度分布のばらつきを十分に抑制することのできる静電チャック、を提供する。
【解決手段】静電チャック10は、誘電体基板100と、誘電体基板100に内蔵された線状のヒーター500と、誘電体基板100に接合されたベースプレート200と、を備える。ベースプレート200のうち誘電体基板100側の面210には開口241が形成されている。誘電体基板100の面110に対し垂直な方向から見た場合において、ヒーター500のうち開口241と重なっている部分では、ヒーター500の伸びている方向に沿った端部となる位置におけるヒーター500の線幅W1に比べて、同方向に沿った中央となる位置におけるヒーター500の線幅W2の方が大きい。
【選択図】図6

Description

本発明は静電チャックに関する。
例えばCVD装置やエッチング装置のような半導体製造装置には、処理の対象となるシリコンウェハ等の基板を吸着し保持するための装置として、静電チャックが設けられる。静電チャックは、吸着電極が設けられた誘電体基板と、誘電体基板を支持するベースプレートと、を備え、これらが互いに接合された構成を有する。吸着電極は、誘電体基板に内蔵されるのが一般的であるが、金属であるベースプレートが吸着電極として用いられる場合もある。吸着電極に電圧が印加されると静電力が生じ、誘電体基板上に載置された基板が吸着され保持される。
エッチング等の処理中においては、基板の温度を適切な温度に維持する必要がある。このため、下記特許文献1に記載されているように、静電チャックには温度調整のためのヒーターが内蔵されることがある。
特許第7185544号公報
ベースプレートのうち静電チャックに接合される面には、例えば温度センサを配置すること等を目的として開口が形成されている。誘電体基板のうち、このような開口の直上の部分では、ベースプレートへの熱引きが行われにくいことにより、処理中においては局所的な温度上昇が生じやすい。そこで、上記特許文献1に記載の静電チャックでは、開口の直上となる部分においてヒーターの線幅を太くしてある。開口の直上、すなわち局所的な温度上昇が生じやすい部分において、ヒーターの発熱量が小さくなるので、基板の面内温度分布のばらつきを抑制することが可能となる。
しかしながら、ヒーターのうち開口と重なっている部分に限った場合でも、温度上昇の生じやすさは一様ではなく場所によって異なっている。例えば、ヒーターのうち、開口の縁と重なっている部分においては熱引きが比較的行われやすい一方で、開口の中央と重なっている部分においては熱引きが比較的行われにくい。上記特許文献1に記載の静電チャックでは、開口と重なっている部分の全体において、ヒーターの線幅が一様となっている。このため、開口の直上においては、局所的な温度上昇が依然として生じてしまうものと思われる。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、基板の面内温度分布のばらつきを十分に抑制することのできる静電チャック、を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る静電チャックは、被吸着物が載置される載置面を有する誘電体基板と、誘電体基板に内蔵された線状のヒーターと、誘電体基板のうち載置面とは反対側の面に接合されたベースプレートと、を備える。ベースプレートのうち誘電体基板側の面には開口が形成されている。載置面に対し垂直な方向から見た場合において、ヒーターのうち開口と重なっている部分では、ヒーターの伸びている方向に沿った端部となる位置におけるヒーターの線幅に比べて、同方向に沿った中央となる位置におけるヒーターの線幅の方が大きい。
このような構成の静電チャックでは、ヒーターのうち開口と重なっている部分の線幅が一様とはなっておらず、当該部分の端部における線幅よりも、中央における線幅の方が局所的に大きくなっている。熱引きが比較的行われやすい端部の発熱量に比べて、熱引きが比較的行われにくい(つまり温度上昇しやすい)中央での発熱量が抑制されるので、開口の直上における温度分布が概ね均等となる。これにより、基板の面内温度分布のばらつきを十分に抑制することができる。尚、ここでいう「中央」とは、ヒーターのうち上面視で開口と重なっている部分の中央のことであり、開口の中央とは一致しない場合もある。
また、本発明に係る静電チャックでは、載置面に対し垂直な方向から見た場合において、ヒーターのうち開口と重なっている部分では、ヒーターの線幅が、ヒーターの伸びている方向に沿った中央となる位置において最も大きいことも好ましい。ベースプレートへの熱引きが最も行われにくい(つまり最も温度上昇しやすい)中央において、ヒーターの発熱量が最も小さくなるので、開口の直上における温度分布を更に均等に近づけることができる。
また、本発明に係る静電チャックでは、載置面に対し垂直な方向から見た場合において、ヒーターのうち開口と重なっている部分では、ヒーターの線幅が、ヒーターの伸びている方向に沿った中央となる位置に近づくに従って、次第に大きくなっていることも好ましい。上面視において開口と重なる部分におけるヒーターの発熱量は、端部側から中央側に行くに従って次第に小さくなる。上記構成の静電チャックでは、開口の内側における熱引きの分布に合わせて、ヒーターの発熱量の分布が適切に調整されるので、開口の直上における温度分布を更に均等に近づけることができる。
また、本発明に係る静電チャックでは、載置面に対し垂直な方向から見た場合において、ヒーターのうち開口と重なっている部分では、ヒーターの線幅が、ヒーターの伸びている方向に沿った中央となる位置に近づくに従って、段階的に大きくなっていることも好ましい。このような構成とすることで、端部よりも中央の線幅の方が大きくなっている形状のヒーターを容易に形成することができる。
本発明によれば、基板の面内温度分布のばらつきを十分に抑制することのできる静電チャック、を提供することができる。
本実施形態に係る静電チャックの構成を模式的に示す断面図である。 本実施形態に係る誘電体基板に内蔵される、複数のヒーターの配置の例を説明するための図である。 本実施形態に係る誘電体基板に内蔵される、ヒーターの構成の例を示す図である。 誘電体基板に内蔵される、複数のヒーターの配置の他の例を説明するための図である。 誘電体基板に内蔵される、ヒーターの構成の他の例を示す図である。 本実施形態に係る静電チャックの、上面視で開口と重なる部分におけるヒーターの形状の例を示す図である。 本実施形態に係る静電チャックの、上面視で開口と重なる部分におけるヒーターの形状の他の例を示す図である。 本実施形態に係る静電チャックの、上面視で開口と重なる部分におけるヒーターの形状の他の例を示す図である。 本実施形態に係る静電チャックの、上面視で開口と重なる部分におけるヒーターの形状の他の例を示す図である。 比較例に係る静電チャックの、上面視で開口と重なる部分におけるヒーターの形状を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
本実施形態に係る静電チャック10は、例えばCVD成膜装置のような不図示の半導体製造装置の内部において、処理対象となる基板Wを静電力によって吸着し保持するものである。基板Wは、例えばシリコンウェハである。静電チャック10は、半導体製造装置以外の装置に用いられてもよい。
図1には、基板Wを吸着保持した状態の静電チャック10の構成が、模式的な断面図として示されている。静電チャック10は、誘電体基板100と、ベースプレート200と、接合層300と、を備える。
誘電体基板100は、セラミック焼結体からなる略円盤状の部材である。誘電体基板100は、例えば高純度の酸化アルミニウム(Al)を含むが、他の材料を含んでもよい。誘電体基板100におけるセラミックスの純度や種類、添加物等は、半導体製造装置において誘電体基板100に求められる耐プラズマ性等を考慮して、適宜設定することができる。
誘電体基板100のうち図1における上方側の面110は、被吸着物である基板Wが載置される「載置面」となっている。また、誘電体基板100のうち図1における下方側の面120(つまり、面110とは反対側の面120)は、後述の接合層300を介してベースプレート200に接合される「被接合面」となっている。面110に対し垂直な方向に沿って、面110側から静電チャック10を見た場合の視点のことを、以下では「上面視」のようにも表記する。
誘電体基板100の内部には吸着電極130が埋め込まれている。吸着電極130は、例えばタングステン等の金属材料により形成された薄い平板状の層であり、面110に対し平行となるように配置されている。吸着電極130の材料としては、タングステンの他、モリブデン、白金、パラジウム等を用いてもよい。給電路13を介して外部から吸着電極130に電圧が印加されると、面110と基板Wとの間に静電力が生じ、これにより基板Wが吸着保持される。吸着電極130は、所謂「双極」の電極として本実施形態のように2つ設けられていてもよいが、所謂「単極」の電極として1つだけ設けられていてもよい。
図1においては、給電路13の全体が簡略化して描かれている。給電路13のうち誘電体基板100の内部の部分は、例えば、導電体の充填された細長いビア(穴)として構成されており、その下端には不図示の電極端子が設けられている。給電路13のうちベースプレート200を貫いている部分は、上記の電極端子に一端が接続された導電性の金属部材(例えばバスバー)である。ベースプレート200には、給電路13を挿通するための不図示の貫通穴が形成されている。当該貫通穴の内面と給電路13との間には、例えば円筒状の絶縁部材が設けられていてもよい。
誘電体基板100と基板Wとの間には空間SPが形成されている。半導体製造装置において成膜等の処理が行われる際には、空間SPには、誘電体基板100に形成された不図示のガス穴を介して外部から温度調整用のヘリウムガスが供給される。誘電体基板100と基板Wとの間にヘリウムガスを介在させることで、両者間の熱抵抗が調整され、これにより基板Wの温度が適温に保たれる。尚、空間SPに供給される温度調整用のガスは、ヘリウムとは異なる種類のガスであってもよい。
吸着面である面110上にはシールリング111やドット112が設けられており、空間SPはこれらの周囲に形成されている。
シールリング111は、最外周となる位置において空間SPを区画する壁である。それぞれのシールリング111の上端は面110の一部となっており、基板Wに当接する。尚、空間SPを分割するように複数のシールリング111が設けられていてもよい。このような構成とすることで、それぞれの空間SPにおけるヘリウムガスの圧力を個別に調整し、処理中における基板Wの表面温度分布を均一に近づけることが可能となる。
図1等において符号「116」が付されている部分は、空間SPの底面である。以下では、当該部分のことを「底面116」とも称する。シールリング111は、次に述べるドット112と共に、面110の一部を底面116の位置まで掘り下げた結果として形成されている。底面116には、ヘリウムガスを空間SP内で素早く拡散させるための溝が形成されていてもよい。
ドット112は、底面116から突出する円形の突起である。ドット112は複数設けられており、誘電体基板100の吸着面において略均等に分散配置されている。それぞれのドット112の上端は、面110の一部となっており、基板Wに当接する。このようなドット112を複数設けておくことで、基板Wの撓みが抑制される。
誘電体基板100にはヒーター500が内蔵されている。ヒーター500は、外部から電力の供給を受けて発熱する電気ヒーターである。ヒーター500は、例えばタングステン等の金属材料により形成された薄い平板状の層であって、吸着電極130と面120との間となる位置に埋め込まれている。ヒーター500の材料としては、タングステンに限らず他の材料を用いてもよい。ヒーター500は、面110に対し平行な線状のパターンとして引き回されている。ヒーター500の具体的な形状については後に説明する。
ヒーター500は複数設けられており、上面視において互いに異なる位置に配置されている。これにより、それぞれのヒーター500における発熱量を個別に調整し、基板Wの面内温度分布のばらつきを抑制することが可能となっている。それぞれのヒーター500は、面110からの距離(つまり埋め込み深さ)において互いに同じである。
それぞれのヒーター500には、一対の給電路51、52が接続されている。給電路51、52は、ヒーター500に電力を供給するための電路を構成するものであって、線状であるヒーター500の両端のそれぞれに接続されている。図1においては、複数ある給電路51、52のうちの一部のみが図示されている。
先に述べた給電路13と同様に、図1においては、給電路51、52の全体が簡略化して描かれている。給電路51、52のうち誘電体基板100の内部の部分は、例えば、導電体の充填された細長いビア(穴)として構成されており、その下端には不図示の電極端子が設けられている。給電路51、52のうちベースプレート200を貫いている部分は、上記の電極端子に一端が接続された棒状の金属(バスバー)である。ベースプレート200には、当該金属を挿通するための不図示の貫通穴が形成されている。
給電路51、52は、それぞれのヒーター500に対応して個別に設けられている。つまり、給電路51、52のそれぞれの数は、ヒーター500の数と等しい。ただし、給電路51、52のうち、例えば接地電位とされる方の電路が、複数のヒーター500の間で共用されていてもよい。この場合、ヒーター500への給電用に設けられる電極端子の数は、給電路51、52の総数よりも少なくなる。
ベースプレート200は、誘電体基板100を支持するために、誘電体基板100の面120に接合される略円盤状の部材である。ベースプレート200は、例えばアルミニウムのような金属により形成されている。ベースプレート200のうち、図1における上方側の面210は、接合層300を介して誘電体基板100に接合される「被接合面」となっている。面210を含むベースプレート200の表面は、例えばアルミナ溶射膜のような絶縁膜で覆われていてもよい。
接合層300は、誘電体基板100とベースプレート200との間に設けられた層であって、両者を接合している。接合層300は、絶縁性の材料からなる接着材を硬化させたものである。このような接着剤としては、例えばシリコーン系の接着剤を用いることができる。
ベースプレート200には、面210から、図1における下方側の面220側に向かって垂直に伸びる貫通穴240が形成されている。面210には、貫通穴240の上端である開口241が形成されている。貫通穴240及び開口241は、誘電体基板100の面120に、測温センサTCを取り付けることを目的として形成されている。
測温センサTCは、処理中における誘電体基板100の各部の温度を測定するためのセンサであり、例えば熱電対である。測温センサTCから伸びる信号線14は、貫通穴240を通じて外部へと引き出されている。
測温センサTCは、面120の複数の箇所に取り付けられている。これに対応して、ベースプレート200には貫通穴240及び開口241が複数形成されている。ただし、図1においては、測温センサTC、貫通穴240、及び開口241がそれぞれ1つだけ図示されている。
ベースプレート200の面210には、開口241とは別に他の開口が形成されていてもよい。このような開口としては、例えば、ヘリウムガスを誘電体基板100に供給するための開口や、給電路13、51、52を通すための開口等が含まれ得る。それぞれの開口からベースプレート200の内部へと伸びる穴は、貫通穴240のように全体が直線状に伸びるように形成されていてもよいが、面220に向かう途中で屈曲するように形成されていてもよい。
ベースプレート200の内部には、冷媒を流すための冷媒流路250が形成されている。半導体製造装置において成膜等の処理が行われる際には、外部から冷媒が冷媒流路250に供給され、これによりベースプレート200が冷却される。処理中において基板Wで生じた熱は、空間SPのヘリウムガス、誘電体基板100、及びベースプレート200を介して冷媒へと伝えられ、冷媒と共に外部へと排出される。
ヒーター500の構成について説明する。図2には、誘電体基板100が上面視で模式的に描かれている。同図に示されるそれぞれの領域HAは、単一のヒーター500が引き回される領域を表している。図2の例では、3つの領域HAが同心円状に並んでおり、それぞれの領域HAにおいて個別にヒーター500が引き回されている。つまり、この例においてヒーター500は3つ設けられる。
図3には、図2において符号「HA1」が付された領域HAと、当該領域HA1において引き回されているヒーター500の形状が上面視で模式的に示されている。図3に示されるように、領域HA1には一対の給電路51、52が配置されており、これらの間を繋ぐように、1本の線状のヒーター500が引き回されている。尚、図3においては、ヒーター500の線幅が場所によらず均等となるように描かれているのであるが、後に説明するように、一部においてはヒーター500の線幅が局所的に大きくなっている。尚、ここでいう「線幅」とは、上面視において、ヒーター500が伸びている方向に対し垂直な方向に沿った、ヒーター500の寸法のことである。
尚、以上のようなヒーター500の構成はあくまで一例であって、ヒーター500の数、配置、形状等は適宜変更してもよい。図4には、複数の領域HAを、図2とは異なるように配置した場合の例が示されている。この例では、計16個の領域HAが並んでおり、それぞれの領域HAにおいて個別にヒーター500が引き回されている。図5には、図4において符号「HA2」が付された領域HAと、当該領域HA2において引き回されているヒーター500の形状が上面視で模式的に示されている。以下に説明するヒーター500の形状は、誘電体基板100におけるヒーター500の数や配置がどのようなものであっても採用することができる。
先に述べたように、ベースプレート200のうち誘電体基板100側の面210には、開口241が形成されている。図3や図5に示されるように、各領域HAにおいては、線状のヒーター500が密に引き回されているので、ヒーター500の一部は上面視において開口241と重なっている。図6には、ヒーター500のうち開口241の直上の部分が上面視で描かれている。
上面視で開口241の内側にあるヒーター500のうち、ヒーター500の伸びている方向(図6においては左右方向)に沿った端部となる部分のことを、以下では「端部510」とも称する。また、上面視で開口241の内側にあるヒーター500のうち、ヒーター500の伸びている方向に沿った中央となる部分のことを、以下では「中央部520」とも称する。
図6に示されるように、ヒーター500のうち上面視で開口241と重なっている部分では、端部510におけるヒーター500の線幅W1に比べて、中央部520におけるヒーター500の線幅W2の方が大きくなっている。
このような構成としたことの理由について説明する。誘電体基板100のうち、上面視で開口241と重なる部分では、ベースプレート200への熱引きが行われにくく、基板W処理中においては局所的な温度上昇が生じやすい傾向がある。このような局所的な温度上昇は、開口241の縁の近傍では生じにくく、縁から遠ざかるほど(つまり開口241の中心に近づくほど)生じやすい。
このため、図10に示される比較例のように、端部510における線幅W1と中央部520における線幅W2が互いに等しい場合、すなわち、開口241と重なっている部分の全体においてヒーター500の線幅が均等である場合には、開口241の中心の直上となる位置において、局所的な温度上昇が生じてしまう可能性がある。
そこで、本実施形態に係る静電チャック10では、図6のように、開口241の直上においてヒーター500の線幅を局所的に太くしてある。開口241の直上、すなわち局所的な温度上昇が生じやすい部分において、ヒーター500の発熱量が小さくなるので、基板Wの面内温度分布のばらつきを抑制することが可能となっている。
更に本実施形態では、ヒーター500のうち開口241と重なっている部分の線幅が一様とはなっておらず、端部510における線幅W1よりも、中央部520における線幅W2の方が局所的に大きくなっている。熱引きが比較的行われやすい端部510の発熱量に比べて、熱引きが比較的行われにくい(つまり温度上昇しやすい)中央部520での発熱量が抑制されるので、開口241の直上における温度分布が概ね均等となる。これにより、基板Wの面内温度分布のばらつきを十分に抑制することが可能となっている。
また、本実施形態では、ヒーター500のうち上面視において開口241と重なっている部分では、ヒーター500の線幅が、中央部520の位置において最も大きくなっている。ヒーター500のうち、ベースプレート200への熱引きが最も行われにくい(つまり最も温度上昇しやすい)部分である中央部520において、ヒーター500の発熱量が最も小さくなるので、開口241の直上における温度分布を更に均等に近づけることができる。
図6に示されるように、ヒーター500のうち上面視において開口241と重なっている部分では、ヒーター500の線幅が、ヒーター500の伸びている方向に沿って中央部520に近づくに従って、次第に大きくなっている。このような構成とすることで、開口241と重なる部分におけるヒーター500の発熱量は、端部510側から中央部520側に行くに従って次第に小さくなる。開口241の内側における熱引きの分布に合わせて、ヒーター500の発熱量の分布が適切に調整されるので、開口241の直上における温度分布を更に均等に近づけることができる。
尚、図6の例では、上面視において開口241の中心を通る経路で、ヒーター500が引き回されている。これに対し、図7の変形例では、上面視において開口241の中心を通らない経路で、ヒーター500が引き回されている。図7の変形例においても図6と同様に、中央部520の線幅W2が、端部510の線幅W1よりも大きくなっている。このような変形例の構成であっても、図6の構成について説明した上記効果と同様の効果を奏することができる。
図8には、他の変形例が示されている。この変形例では、ヒーター500の一部が、開口241と同心であり且つ直径がW2の円形となるように形成されている。それ以外の部分におけるヒーター500の線幅は、一定のW1となっている。このような変形例の構成であっても、図6の構成について説明した上記効果と同様の効果を奏することができる。
図9には、更に他の変形例が示されている。この変形例では、ヒーター500の線幅が、端部510側から中央部520に近づくに従って段階的に大きくなっている。尚、ヒーター500の段数は、この変形例では3段であるが、2段又は1段であってもよく、4段以上であってもよい。このような変形例の構成であっても、図6の構成について説明した上記効果と同様の効果を奏することができる。この変形例の構成とした場合には、端部510よりも中央部520の線幅の方が大きくなっている形状のヒーター500を、容易に形成することができるという利点も得られる。
以上においては、測温センサTCを取り付けるための開口241の直上で、ヒーター500の線幅を局所的に大きくした場合の例について説明した。しかしながら、面210に形成された他の開口の直上においても、上記と同様のヒーター500の構成を採用することができる。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
10:静電チャック
100:誘電体基板
110,120:面
200:ベースプレート
210,220:面
241:開口
500:ヒーター
510:端部
520:中央部
W1,W2:線幅

Claims (1)

  1. 被吸着物が載置される載置面を有する誘電体基板と、
    前記誘電体基板に内蔵された線状のヒーターと、
    前記誘電体基板のうち前記載置面とは反対側の面に接合されたベースプレートと、を備え、
    前記ベースプレートのうち前記誘電体基板側の面には開口が形成されており、
    前記載置面に対し垂直な方向から見た場合において、
    前記ヒーターのうち前記開口と重なっている部分では、
    前記ヒーターの伸びている方向に沿った端部となる位置における前記ヒーターの線幅に比べて、同方向に沿った中央となる位置における前記ヒーターの線幅の方が大きく、
    前記載置面に対し垂直な方向から見た場合において、
    前記ヒーターのうち前記開口と重なっている部分では、
    前記ヒーターの線幅が、前記ヒーターの伸びている方向に沿った中央となる位置において最も大きく、
    前記ヒーターの線幅が、
    前記ヒーターの伸びている方向に沿った中央となる位置に近づくに従って、段階的に大きくなっていることを特徴とする、静電チャック。
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