JP7319153B2 - 保持装置 - Google Patents

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Description

本開示は、対象物を保持する保持装置に関する。
半導体を製造する際にウェハを保持する保持装置として、例えば静電チャックが用いられる。静電チャックは、吸着面を有するセラミックス部材と、セラミックス部材の内部に設けられたチャック電極と、を備えており、チャック電極に電圧が印加されることにより発生する静電引力を利用して、セラミックス部材の吸着面にウェハを吸着して保持する。
静電チャックの吸着面に保持されたウェハの温度が所望の温度にならないと、ウェハに対する各処理(成膜、エッチング等)の精度が低下するおそれがあるため、静電チャックにはウェハの温度分布を制御する性能が求められる。そのため、例えば、セラミックス部材の内部に複数のヒータ電極が設けられる。各ヒータ電極に電圧が印加されると、各ヒータ電極が発熱することによってセラミックス部材が加熱され、これにより、セラミックス部材の吸着面の温度分布の制御(吸着面に保持されたウェハの温度分布の制御)が実現される。
例えば、特開2004-71647号公報(下記特許文献1)の実施例2に記載の複合ヒータでは、セラミックヒータと金属ベースとが、耐熱性の高いシリコン樹脂からなるボンド材によって全面にわたって接合されて一体化されている。プラズマ雰囲気下でドライエッチングを行う場合、ボンド材がプラズマによって腐食することから、ボンド材の近傍には耐プラズマ性の高いシール材を配置する必要がある。これにより、ボンド材の腐食を低減、防止することができる。
特開2004-71647号公報
しかしながら、シール材を配置すると熱引きが発生するため、ウェハの温度分布の制御が困難になる。熱引きを低減するにはシール材の体積を減少することが考えられるが、その場合、シール材とセラミックヒータの接触面積、およびシール材と金属ベースの接触面積が小さくなり、シール性能が低下してしまう。したがって、シール材による接触面積を小さくすることなく、熱引きを低減することが求められていた。
本開示の保持装置は、絶縁体及び前記絶縁体の内部又は表面に配された発熱体を有するヒータ部材と、前記ヒータ部材の下方に配されたベース部材と、前記ヒータ部材と前記ベース部材を接合するボンド材と、前記ボンド材に隣り合う配置で前記ヒータ部材と前記ベース部材との間をシールする環状のシール部材と、を備える、保持装置であって、前記シール部材は、前記ボンド材と離間して配置され、前記ヒータ部材に接触するシール上面と、前記ベース部材に接触するシール下面と、前記シール上面と前記シール下面との間を接続し前記ボンド材とは反対側に配される第1面と、前記シール上面と前記シール下面との間を接続し前記ボンド材側に配される第2面と、を有し、前記シール上面及び前記シール下面を通る断面視で、前記第1面と前記第2面との間に、前記シール上面及び前記シール下面の幅よりも小さく、前記シール部材の最小幅となる部分が形成されている、保持装置である。
本開示によれば、シール部材による接触面積を小さくすることなく、熱引きを低減できる。
図1は実施形態1における保持装置を示す斜視図である。 図2は図1の保持装置を一部破断して示す斜視断面図である。 図3は図1の保持装置の内部構造を示す断面図である。 図4は図3の第1シール部材を拡大して示す断面図である。 図5は図3の第2シール部材を拡大して示す断面図である。 図6は実施形態2における第1シール部材を拡大して示す断面図である。 図7は実施形態2における第2シール部材を拡大して示す断面図である。 図8は従来のシール部材を拡大して示す断面図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の保持装置は、絶縁体及び前記絶縁体の内部又は表面に配された発熱体を有するヒータ部材と、前記ヒータ部材の下方に配されたベース部材と、前記ヒータ部材と前記ベース部材を接合するボンド材と、前記ボンド材に隣り合う配置で前記ヒータ部材と前記ベース部材との間をシールする環状のシール部材と、を備える、保持装置であって、前記シール部材は、前記ボンド材と離間して配置され、前記ヒータ部材に接触するシール上面と、前記ベース部材に接触するシール下面と、前記シール上面と前記シール下面との間を接続し前記ボンド材とは反対側に配される第1面と、前記シール上面と前記シール下面との間を接続し前記ボンド材側に配される第2面と、を有し、前記シール上面及び前記シール下面を通る断面視で、前記第1面と前記第2面との間に、前記シール上面及び前記シール下面の幅よりも小さく、前記シール部材の最小幅となる部分が形成されている、保持装置である。
例えばプラズマが第1面に接触した場合、シール上面とシール下面によってプラズマがボンド材に侵入することが抑制される。このとき、シール上面とシール下面によるシール性能はシール上面とシール下面の接触面積によって決定される。一方、ヒータ部材からシール部材を介してベース部材に伝わる熱の伝熱速度は、シール上面及びシール下面を通る断面視におけるシール部材の最小幅となる部分が律速となる。
上記の保持装置によると、シール上面及びシール下面を通る断面視で、第1面と第2面との間に、シール部材の最小幅となる部分が形成されているから、この最小幅となる部分が律速となる。したがって、最小幅となる部分が、シール上面及びシール下面の幅よりも小さい場合、伝熱速度を小さくできる。よって、シール部材による接触面積を小さくすることなく、熱引きを低減できる。
(2)前記第1面は前記シール部材の内部に向けて凹んでおり、前記第2面は前記シール部材の内部に向けて凹んでいることが好ましい。
第2面は凹んでおり、シール部材とボンド材は互いに離間しているから、ボンド材がヒータ部材とベース部材の間に挟まれてシール部材側に膨らんだとしても、シール部材とボンド材が干渉することはない。
また、第1面は凹んでいるから、シール部材がヒータ部材とベース部材の間に挟まれて第1面が膨らんだとしても、シール部材と他の部材が干渉することはない。
(3)前記ヒータ部材と前記ベース部材の双方を貫く貫通孔が設けられており、前記シール部材は、前記ヒータ部材の貫通孔及び前記ベース部材の貫通孔と連通する空間を画定する第1シール部材を有することが好ましい。
例えばプラズマが貫通孔を通ってボンド材に侵入することが、第1シール部材によって抑制される。
(4)前記シール部材は、前記ボンド材の外周を取り囲む第2シール部材を有することが好ましい。
例えばプラズマがヒータ部材の外周からボンド材に侵入することが、第2シール部材によって抑制される。
[本開示の実施形態1の詳細]
本開示の保持装置の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<静電チャック>
本開示の保持装置は、半導体ウェハ、ガラス基板など(以下「ウェハ80」という)を吸着保持できる静電チャック10である。静電チャック10は、図1に示すように、図示上方に向けられたチャック面21にて加熱対象(ワーク)であるウェハ80を吸着できるものであり、(例えば直径300mm×厚み3mmの)円盤状のヒータ部材20と、(例えば直径340mm×厚み20mmの)円盤状のベース部材50とが、ボンド材70およびシール部材60によって接合されたものである。
静電チャック10は、減圧されたチャンバー内でプラズマを用いてエッチングなどを行うプロセスでウェハ80を載置するテーブルとして使用される。静電チャック10には、セラミック基板30とベース部材50の双方を上下方向に貫くピン挿通孔11が形成されている。このピン挿通孔11にはリフトピン12が挿通されている。リフトピン12を上方に移動させることでウェハ80をチャック面21から持ち上げることができる。
<ヒータ部材>
ヒータ部材20は、絶縁体からなるセラミック基板30と、セラミック基板30の内部に配されたヒータ電極40と、セラミック基板30の内部においてヒータ電極40とチャック面21との間に配されたチャック電極41と、を有する。ヒータ電極40とチャック電極41は上下方向に並んで配置され、チャック面21に近い側にチャック電極41が配置され、チャック電極41の下側にヒータ電極40が配置されている。
<セラミック基板>
セラミック基板30は、アルミナ、窒化アルミニウム、イットリア、またはアルミナと炭化珪素の複合材などを主成分として構成されている。セラミック基板30の熱膨張係数は、6から8ppm/℃の範囲(例えば7.6ppm/℃)であり、その熱伝導率は、18W/m・Kである。
セラミック基板30の内部には、ヘリウムなどのガスを流すガス流路31が形成されている。ガス流路31は、縦孔と横孔とから構成されている。セラミック基板30の表面には、ガス流路31と連通する噴出口32が形成されている。図示しないガス供給源からガス流路31に供給されたガスは、縦孔と横孔を経由して噴出口32から排出される。これにより、ウェハ80とセラミック基板30との間の空間にガスが導入される。この空間にガスを導入することでウェハ80とセラミック基板30との間の熱伝導を向上させることができる。
図2に示すように、ヒータ電極40とチャック電極41には、それぞれ端子42が接続されている。各端子42はベース部材50を上下方向に貫通する形態で配置され、各端子42の下端はベース部材50の下面に露出している。各端子42は図示しない電源にそれぞれ接続されており、各電源からの電力は各端子42を通じてチャック電極41とヒータ電極40とに供給可能とされている。
<ヒータ電極>
ヒータ電極40は、タングステン、モリブデン、またはこれらの合金、またはこれらの炭化物を主成分として構成されている。本開示のヒータ電極40はセラミック基板30の内部に配置されているものの、セラミック基板30の表面やセラミック基板30とは別体のヒータ部材(ポリイミドヒータ)の内部に配置されているものでもよい。本開示のヒータ電極40としては、導体ペーストを印刷した導体層が焼結したメタライズを使用しているものの、金属箔、金属メッシュなどを使用してもよい。
チャック電極41は、タングステン、モリブデン、またはこれらの合金を主成分として構成されている。チャック電極41は、電圧を印加することで静電吸着力を発現するものである。静電吸着力の種類としては、クーロン力、ジョンセン・ラーベック力、またはグラディエント力などを用いることができる。本開示のチャック電極41としては、導体ペーストを印刷した導体層が焼結したメタライズを使用しているものの、金属箔、金属メッシュなどを使用してもよい。
<ベース部材>
ベース部材50は、アルミニウム、アルミニウム合金、金属とセラミックスの複合体(Al-SiC)、またはセラミックス(SiC)を主成分として構成されている。本開示のベース部材50はAl-SiCを主成分として構成され、アルミニウム成分(重量%)が、30≦Al≦90の範囲(例えば30重量%)であり、シリカ成分(重量%)が、10≦Si≦70の範囲(例えば70重量%)である。ベース部材50は、ヒータ部材20の全体を載置できるように、ヒータ部材20より大径とされている。ベース部材50は、冷媒を流す冷媒流路51と、セラミック基板30のガス流路31と連通するガス導入路52と、を有している。
ベース部材50の熱膨張係数は、5から9ppm/℃の範囲(例えば6.9ppm/℃)で、熱伝導率は、180W/m・Kであり、セラミック基板30と比べて高い熱伝導性を有している。特に、本開示では、セラミック基板30とベース部材50との材料として、上述した組成の材料を用いることにより、熱膨張差が、5ppm/℃以内(例えば0.7ppm/℃)と非常に小さく設定されている。
<ボンド材>
ベース部材50の上面とセラミック基板30の下面との間には、ボンド材70が配置されている。ボンド材70は、シリコーン樹脂またはエポキシ樹脂を主成分として構成されている。本開示のボンド材70は、ペースト状やシート状のシリコーン接着剤を使用したものである。ボンド材70は、セラミック基板30とベース部材50を接着する役割以外に、セラミック基板30とベース部材50との間の熱伝導を行う役割と、セラミック基板30とベース部材50の熱膨張に起因する応力を緩和する役割と、を果たしている。
<シール部材>
シール部材60は、フッ素樹脂またはエポキシ樹脂を主成分として構成されている。本開示のシール部材60は、フッ素樹脂製のOリングである。シール部材60は、ボンド材70の外周に配置され、ボンド材70のプラズマによる浸食抑制のために用いられている。シール部材60は環状をなし、ボンド材70に隣り合うように配置されている。
シール部材60は、第1シール部材60Aと第2シール部材60Bとを備える。第1シール部材60Aは、図4に示すように、セラミック基板30のガス流路31の開口縁部34と、ベース部材50のガス導入路52の開口縁部53と、の間に配置されている。すなわち、第1シール部材60Aは、ヒータ部材20のガス流路31及びベース部材50のガス導入路52と連通する空間Sを画定している。
一方、第2シール部材60Bは、図5に示すように、ボンド材70の外周を取り囲む位置であって、セラミック基板30の外周縁部33とベース部材50との間の位置に設けられている。第1シール部材60Aと第2シール部材60Bは同じ構成であるため、以下においてはシール部材60としてまとめて説明を行う。
シール部材60は、ボンド材70と離間して配置され、ヒータ部材20に接触するシール上面63と、ベース部材50に接触するシール下面64と、シール上面63とシール下面64との間を接続しボンド材70とは反対側に配される第1面61と、シール上面63とシール下面64との間を接続しボンド材70側に配される第2面62と、を有している。
シール上面63及びシール下面64を通る断面視で、第1面61と第2面62との間に、シール上面63及びシール下面64の幅よりも小さく、シール部材60の最小幅となる部分(以下「幅狭部65」という)が形成されている。幅狭部65は、上下方向における第1面61と第2面62の間の中央に位置している。第1面61はシール部材60の内部に向けて凹んでおり、第2面62はシール部材60の内部に向けて凹んでいる。
<シール部材の作用>
上述した静電チャック10を使用する場合には、チャック用電源を用いてチャック電極41に電圧を印加し、これにより、ウェハ80を吸着する静電吸着力を発生させ、この静電吸着力を用いてウェハ80をチャック面21に吸着して固定する。また、エッチングなどの加工を行う場合には、ヒータ用電源を用いてヒータ電極40に電流を流してヒータ電極40の温度を上昇させ、ヒータ電極40からセラミック基板30を介してウェハ80を加熱する。
ここで、従来のシール部材6について簡単に説明する。図8に示すように、シール部材6が第1面1から第2面2にわたって同一幅で形成されているとした場合、シール部材6による熱引き(セラミック基板30の熱がシール部材6を介してベース部材50に逃げる現象)が発生し、ウェハ80の表面温度のバラツキが大きくなる結果、エッチング速度のバラツキが発生してしまう。熱伝導性は、シール部材6の断面積に比例するため、熱引きを低減するためにシール部材6の体積を減少することも考えられる。しかしながら、同一幅形状を維持したままシール部材6の体積を減少すると、第1面1の接触面積と第2面2の接触面積も減少してシール性能が低下することになるため、プラズマがボンド材70側に侵入しやすくなり、得策とは言えなかった。
そこで、本開示では第1面61と第2面62の間に、最小幅となる幅狭部65を設けたから、幅狭部65が伝熱速度を決定する際の律速となり、同一幅形状のシール部材6よりも熱引きを低減することができる。また、第1面61の接触面積と第2面62の接触面積は従来のシール部材6と同じであるから、プラズマの侵入を防ぐプロテクト効果を低減させることもない。
また、ボンド材70は、セラミック基板3とベース部材5との間に挟持された際の圧力によって横方向に広がるため、シール部材6が位置ずれする可能性がある。シール部材6が位置ずれすると、シール部材6が本来のシール性能を発揮できなくなるおそれがある。その点、本開示ではシール部材60とボンド材70が離間して配置され、ボンド材70と対向する第2面62が凹んでいるため、ボンド材70が横方向に広がったとしても第2面62にぶつかることはなく、シール部材60が位置ずれするおそれはない。
<本実施形態の効果>
以上のように本実施形態の静電チャック10は、セラミック基板30及びセラミック基板30の内部に配されたヒータ電極40を有するヒータ部材20と、ヒータ部材20の下方に配されたベース部材50と、ヒータ部材20とベース部材50を接合するボンド材70と、ボンド材70に隣り合う配置でヒータ部材20とベース部材50との間をシールする環状のシール部材60と、を備える、静電チャック10であって、シール部材60は、ボンド材70と離間して配置され、ヒータ部材20に接触するシール上面63と、ベース部材50に接触するシール下面64と、シール上面63とシール下面64との間を接続しボンド材70とは反対側に配される第1面61と、シール上面63とシール下面64との間を接続しボンド材70側に配される第2面62と、を有し、シール上面63及びシール下面64を通る断面視で、第1面61と第2面62との間に、シール上面63及びシール下面64の幅よりも小さく、シール部材60の最小幅となる部分が形成されている。
例えばプラズマが第1面61に接触した場合、シール上面63とシール下面64によってプラズマがボンド材70に侵入することが抑制される。このとき、シール上面63とシール下面64によるシール性能はシール上面63とシール下面64の接触面積によって決定される。一方、ヒータ部材20からシール部材60を介してベース部材50に伝わる熱の伝熱速度は、シール上面63及びシール下面64を通る断面視におけるシール部材60の最小幅となる部分である幅狭部65が律速となる。
上記の静電チャック10によると、シール上面63及びシール下面64を通る断面視で、第1面61と第2面62との間に、シール部材60の最小幅となる部分である幅狭部65が形成されているから、この幅狭部65が律速となる。したがって、幅狭部65が、シール上面63及びシール下面64の幅よりも小さい場合、伝熱速度を小さくできる。よって、シール部材60による接触面積を小さくすることなく、熱引きを低減できる。
第1面61はシール部材60の内部に向けて凹んでおり、第2面62はシール部材60の内部に向けて凹んでいることが好ましい。
第2面62は凹んでおり、シール部材60とボンド材70は互いに離間しているから、ボンド材70がヒータ部材20とベース部材50の間に挟まれてシール部材60側に膨らんだとしても、シール部材60とボンド材70が干渉することはない。
また、第1面61は凹んでいるから、シール部材60がヒータ部材20とベース部材50の間に挟まれて第1面61が膨らんだとしても、シール部材60と他の部材が干渉することはない。
ヒータ部材20とベース部材50の双方を貫く貫通孔(ガス流路31、ガス導入路52)が設けられており、シール部材60は、ヒータ部材20のガス流路31及びベース部材50のガス導入路52と連通する空間Sを画定する第1シール部材60Aを有することが好ましい。
例えばプラズマがガス流路31を通ってボンド材70に侵入することが、第1シール部材60Aによって抑制される。
シール部材60は、ボンド材70の外周を取り囲む第2シール部材60Bを有することが好ましい。
例えばプラズマがヒータ部材20の外周からボンド材70に侵入することが、第2シール部材60Bによって抑制される。
[本開示の実施形態2の詳細]
実施形態2は、実施形態1のシール部材60の形状を一部変更したものであって、その他の構成については実施形態1と同じである。実施形態2のシール部材90は、図6および図7に示すように、第1シール部材90Aと第2シール部材90Bとを備える。第1シール部材90Aと第2シール部材90Bは同じ構成であるため、以下においてはシール部材90としてまとめて説明を行う。また、実施形態1のシール部材60と同じ構成については、その説明を省略するものとし、実施形態1のシール部材60と対応する構成については、符号の数字部分を6から9に変更した符号を用いるものとする。
シール部材90は、第1面91と、第2面92と、シール上面93と、シール下面94と、を有している。シール上面93及びシール下面94を通る断面視で、第1面91と第2面92との間に、シール上面93及びシール下面94の幅よりも小さく、シール部材90の最小幅となる部分(以下「くびれ部95」という)が形成されている。くびれ部95は、上下方向における第1面91と第2面92の中央に位置している。
第1面91と第2面92は、くびれ部95の両側のみがシール部材90の内部に向けて鋭角に凹んだ形態とされている。したがって、第1面91と第2面92においてくびれ部95以外の部分では上下方向に延びる同一幅形状とされている。言い換えると、実施形態1の第1面61と第2面62は全体的に緩やかに湾曲した形状とされているのに対して、実施形態2の第1面91と第2面92は部分的に鋭く凹んだ形状とされている。
本実施形態によると、セラミック基板30からベース部材50に伝熱する際に、くびれ部95が律速となるから、熱引きを低減することができる。また、第1面91および第2面92における上下方向の一部を除肉するだけでよいから、シール部材90の剛性低下を最小限に留めることができ、シール上面93とシール下面94におけるシール性能を維持したまま熱引きを低減することができる。
シール部材90を製造するにあたっては、くびれ部95を境にして上下一対のパーツに分けて成形しておき、これらのパーツを互いに接着させることが形成することができる。このようにすれば、くびれ部95を成形する鋭角なピンが不要になり、そのようなピンが破損することを回避できる。
[他の実施形態]
(1)実施形態1では第1面61と第2面62の双方が凹んだ形状とされているものの、第1面61と第2面62のいずれか一方のみが凹んだ形状であってもよい。
(2)実施形態2ではくびれ部95が1つだけ設けられたシール部材90を例示しているものの、くびれ部95が2つ以上設けられたシール部材としてもよい。
1…第1面 2…第2面 6…シール部材
10…静電チャック(保持装置)
11…ピン挿通孔 12…リフトピン
20…ヒータ部材 21…チャック面
30…セラミック基板(絶縁体) 31…ガス流路(貫通孔) 32…噴出口 33…外周縁部 34…開口縁部
40…ヒータ電極(発熱体) 41…チャック電極 42…端子
50…ベース部材 51…冷媒流路 52…ガス導入路(貫通孔) 53…開口縁部
60…シール部材 60A…第1シール部材 60B…第2シール部材 61…第1面 62…第2面 63…シール上面 64…シール下面 65…幅狭部
70…ボンド材
80…ウェハ
90…シール部材 90A…第1シール部材 90B…第2シール部材 91…第1面 92…第2面93…シール上面 94…シール下面 95…くびれ部
S…空間

Claims (4)

  1. 絶縁体及び前記絶縁体の内部又は表面に配された発熱体を有するヒータ部材と、
    前記ヒータ部材の下方に配されたベース部材と、
    前記ヒータ部材と前記ベース部材を接合するボンド材と、
    前記ボンド材に隣り合う配置で前記ヒータ部材と前記ベース部材との間をシールする環状のシール部材と、を備える、保持装置であって、
    前記シール部材は、前記ボンド材と離間して配置され、前記ヒータ部材に接触するシール上面と、前記ベース部材に接触するシール下面と、前記シール上面と前記シール下面との間を接続し前記ボンド材とは反対側に配される第1面と、前記シール上面と前記シール下面との間を接続し前記ボンド材側に配される第2面と、を有し、
    前記シール上面及び前記シール下面を通る断面視で、前記第1面と前記第2面との間に、前記シール上面及び前記シール下面の幅よりも小さく、前記シール部材の最小幅となる部分が形成されている、保持装置。
  2. 前記第1面は前記シール部材の内部に向けて凹んでおり、前記第2面は前記シール部材の内部に向けて凹んでいる、請求項1に記載の保持装置。
  3. 前記ヒータ部材と前記ベース部材の双方を貫く貫通孔が設けられており、
    前記シール部材は、前記ヒータ部材の貫通孔及び前記ベース部材の貫通孔と連通する空間を画定する第1シール部材を有する、請求項1または請求項2に記載の保持装置。
  4. 前記シール部材は、前記ボンド材の外周を取り囲む第2シール部材を有する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の保持装置。
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