JP7392887B1 - 静電チャック - Google Patents

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Abstract

【課題】誘電体基板における局所的な発熱を抑制することのできる静電チャック、を提供する。【解決手段】静電チャック10は、誘電体基板100と、誘電体基板100の面120に設けられた電極端子50と、誘電体基板100に内蔵されたヒーター400と、ヒーター400と電極端子50との間となる位置において、誘電体基板100に内蔵されたバイパス層500Bと、ヒーター400とバイパス層500Bとの間を電気的に接続する複数の第1接続部610Bと、バイパス層500Bと電極端子50との間を電気的に接続する第2接続部620Bと、を備える。第2接続部620Bの1つあたりの電気抵抗は、第1接続部610の1つあたりの電気抵抗よりも小さい。【選択図】図3

Description

本発明は静電チャックに関する。
例えばCVD装置やエッチング装置のような半導体製造装置には、処理の対象となるシリコンウェハ等の基板を吸着し保持するための装置として、静電チャックが設けられる。静電チャックは、吸着電極が設けられた誘電体基板と、誘電体基板を支持するベースプレートと、を備え、これらが互いに接合された構成を有する。吸着電極に電圧が印加されると静電力が生じ、誘電体基板上に載置された基板が吸着され保持される。
誘電体基板の内部には、例えば、誘電体基板を加熱するためのヒーターやRF電極のような導体層が埋め込まれる。誘電体基板のうち載置面とは反対側となる位置には、導体層への給電を行うための電極部(例えば電極端子)が設けられる。導体層と電極部との間は、誘電体基板の内部に設けられた電路によって電気的に接続される。
下記特許文献1に示されるように、導体層と電極部との間には、両者を繋ぐ電路の一部としてバイパス層(引出部)が設けられることがある。バイパス層を設けることで、誘電体基板における電極部の配置の自由度を高めることができる。また、導体層に繋がる複数の電路をバイパス層に集約して電極部に繋ぐことにより、電極部の数を減らすこともできる。
特許第7184034号公報
導体層に繋がる複数の電路をバイパス層に集約した場合には、導体層とバイパス層との間を繋ぐ接続部を流れる電流に比べて、バイパス層と電極部との間を繋ぐ接続部を流れる電流は大きくなる。これに起因して、誘電体基板の内部において局所的な発熱が生じると、処理中における基板の温度が局所的に上昇してしまい、好ましくない。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、誘電体基板における局所的な発熱を抑制することのできる静電チャック、を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る静電チャックは、被吸着物が載置される載置面を有する誘電体基板と、誘電体基板のうち載置面とは反対側となる位置に設けられた電極部と、誘電体基板に内蔵された導体層と、導体層と電極部との間となる位置において、誘電体基板に内蔵されたバイパス層と、導体層とバイパス層との間を電気的に接続する複数の第1接続部と、バイパス層と電極部との間を電気的に接続する第2接続部と、を備える。第2接続部の1つあたりの電気抵抗は、第1接続部の1つあたりの電気抵抗よりも小さい。
このような構成の静電チャックでは、比較的大きな電流の流れる第2接続部の電気抵抗が、第1接続部の電気抵抗よりも小さくなっている。第2接続部で生じるジュール熱が小さくなるので、大電流に伴う局所的な発熱を抑制することができる。
また、本発明に係る静電チャックでは、第1接続部及び第2接続部のそれぞれは、載置面に対し垂直な方向に沿って伸びる複数のビア部を含むことも好ましい。複数のビア部として構成することにより、第1接続部及び第2接続部のそれぞれにおける電気抵抗を容易に調整することが可能となる。
また、本発明に係る静電チャックでは、第2接続部が含むビア部の数は、第1接続部が含むビア部の数よりも多いことも好ましい。第1接続部及び第2接続部のそれぞれの電気抵抗を、ビア部の数によって容易に調整することが可能となる。
また、本発明に係る静電チャックでは、第1接続部が含むビア部の1つあたりの断面積と、第2接続部が含むビア部の1つあたりの断面積と、は互いに等しいことも好ましい。第1接続部及び第2接続部のそれぞれの電気抵抗を、ビア部の数のみによって容易に調整することが可能となる。また、全てのビア部の断面積を等しくすることで、第1接続部及び第2接続部のそれぞれにおいて、複数のビア部に対し均等に電流を分配することも可能となる。
また、本発明に係る静電チャックでは、第1接続部及び第2接続部のそれぞれにおいて、複数のビア部は周方向に等間隔で並ぶように配置されていることも好ましい。第1接続部等において、ジュール熱の発生箇所であるビア部が均等に分散配置されるので、局所的な発熱を更に抑制することができる。
また、本発明に係る静電チャックでは、バイパス層は、第1バイパス層と、第1バイパス層と電極部との間となる位置に設けられた第2バイパス層と、を含み、導体層と第1バイパス層との間は、第1接続部によって電気的に接続されており、第2バイパス層と電極部との間は、第2接続部によって電気的に接続されており、第1バイパス層と第2バイパス層との間を電気的に接続する複数の第3接続部を更に備え、第2接続部の1つあたりの電気抵抗は、第3接続部の1つあたりの電気抵抗よりも小さいことも好ましい。
導体層の数や電極部の配置制限等によっては、バイパス層を複数に分けた方が好ましい場合もある。このような構成においても、大きな電流の流れる第2接続部の電気抵抗を小さくすることで、大電流に伴う局所的な発熱を抑制することができる。
また、本発明に係る静電チャックでは、第2接続部及び第3接続部のそれぞれは、載置面に対し垂直な方向に沿って伸びる複数のビア部を含み、第2接続部が含むビア部の数は、第3接続部が含むビア部の数よりも多いことも好ましい。第2接続部及び第3接続部のそれぞれの電気抵抗を、ビア部の数によって容易に調整することが可能となる。
本発明によれば、誘電体基板における局所的な発熱を抑制することのできる静電チャック、を提供することができる。
第1実施形態に係る静電チャックの構成を模式的に示す断面図である。 第1実施形態に係る誘電体基板に内蔵される、複数のヒーターの配置の例を説明するための図である。 第1実施形態における、ヒーター及びバイパス層を含む電路の全体を模式的に示す図である。 第1実施形態における、第1接続部及び第2接続部のそれぞれにおけるビア部の配置、を模式的に示す断面図である。 第1実施形態の変形例における、第1接続部及び第2接続部のそれぞれにおけるビア部の配置、を模式的に示す断面図である。 第2実施形態における、ヒーター及びバイパス層を含む電路の全体を模式的に示す断面図である。 第2実施形態における、第1接続部、第3接続部、及び第2接続部のそれぞれにおけるビア部の配置、を模式的に示す断面図である。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
第1実施形態について説明する。本実施形態に係る静電チャック10は、例えばCVD成膜装置のような不図示の半導体製造装置の内部において、処理対象となる基板Wを静電力によって吸着し保持するものである。基板Wは、例えばシリコンウェハである。静電チャック10は、半導体製造装置以外の装置に用いられてもよい。
図1には、基板Wを吸着保持した状態の静電チャック10の構成が、模式的な断面図として示されている。静電チャック10は、誘電体基板100と、ベースプレート200と、接合層300と、を備える。
誘電体基板100は、セラミック焼結体からなる略円盤状の部材である。誘電体基板100は、例えば高純度の酸化アルミニウム(Al)を含むが、他の材料を含んでもよい。誘電体基板100におけるセラミックスの純度や種類、添加物等は、半導体製造装置において誘電体基板100に求められる耐プラズマ性等を考慮して、適宜設定することができる。
誘電体基板100のうち図1における上方側の面110は、被吸着物である基板Wが載置される「載置面」となっている。また、誘電体基板100のうち図1における下方側の面120(つまり、面110とは反対側の面120)は、後述の接合層300を介してベースプレート200に接合される「被接合面」となっている。面110に対し垂直な方向に沿って、面110側から静電チャック10を見た場合の視点のことを、以下では「上面視」のようにも表記する。
誘電体基板100の内部には吸着電極130が埋め込まれている。吸着電極130は、例えばタングステン等の金属材料により形成された薄い平板状の層であり、面110に対し平行となるように配置されている。吸着電極130の材料としては、タングステンの他、モリブデン、白金、パラジウム等を用いてもよい。不図示の給電路を介して外部から吸着電極130に電圧が印加されると、面110と基板Wとの間に静電力が生じ、これにより基板Wが吸着保持される。吸着電極130は、所謂「双極」の電極として本実施形態のように2つ設けられていてもよいが、所謂「単極」の電極として1つだけ設けられていてもよい。
誘電体基板100と基板Wとの間には空間SPが形成されている。半導体製造装置において成膜等の処理が行われる際には、空間SPには、誘電体基板100に形成された不図示のガス穴を介して外部から温度調整用のヘリウムガスが供給される。誘電体基板100と基板Wとの間にヘリウムガスを介在させることで、両者間の熱抵抗が調整され、これにより基板Wの温度が適温に保たれる。尚、空間SPに供給される温度調整用のガスは、ヘリウムとは異なる種類のガスであってもよい。
吸着面である面110上にはシールリング111やドット112が設けられており、空間SPはこれらの周囲に形成されている。
シールリング111は、最外周となる位置において空間SPを区画する壁である。それぞれのシールリング111の上端は面110の一部となっており、基板Wに当接する。尚、空間SPを分割するように複数のシールリング111が設けられていてもよい。このような構成とすることで、それぞれの空間SPにおけるヘリウムガスの圧力を個別に調整し、処理中における基板Wの表面温度分布を均一に近づけることが可能となる。
図1等において符号「116」が付されている部分は、空間SPの底面である。以下では、当該部分のことを「底面116」とも称する。シールリング111は、次に述べるドット112と共に、面110の一部を底面116の位置まで掘り下げた結果として形成されている。底面116には、ヘリウムガスを空間SP内で素早く拡散させるための溝が形成されていてもよい。
ドット112は、底面116から突出する円形の突起である。ドット112は複数設けられており、誘電体基板100の吸着面において略均等に分散配置されている。それぞれのドット112の上端は、面110の一部となっており、基板Wに当接する。このようなドット112を複数設けておくことで、基板Wの撓みが抑制される。
誘電体基板100にはヒーター400が内蔵されている。ヒーター400は、外部から電力の供給を受けて発熱する電気ヒーターである。ヒーター400は、例えばタングステン等の金属材料により形成された薄い平板状の層であって、吸着電極130と面120との間となる位置に埋め込まれている。ヒーター400の材料としては、タングステンに限らず他の材料を用いてもよい。ヒーター400は、面110に対し平行な線状のパターンとして引き回されている。ヒーター400の具体的な形状については後に説明する。ヒーター400は、本実施形態における「導体層」に該当する。
ヒーター400は複数設けられており、上面視において互いに異なる位置に配置されている。これにより、それぞれのヒーター400における発熱量を個別に調整し、基板Wの面内温度分布のばらつきを抑制することが可能となっている。それぞれのヒーター400は、面110からの距離(つまり埋め込み深さ)において互いに同じである。
誘電体基板100には、それぞれのヒーター400に対し外部から給電を行うための電路が設けられている。当該電路には、バイパス層500と、第1接続部610と、第2接続部620と、電極端子50と、が含まれる。
バイパス層500は、例えばタングステン等の金属材料により形成された薄い平板状の層であって、誘電体基板100のうちヒーター400と面120との間となる位置に埋め込まれている。バイパス層500の材料としては、タングステンに限らず他の材料を用いてもよい。それぞれのヒーター400に対する個別の給電を可能とするために、バイパス層500は複数設けられており、上面視において互いに異なる位置に配置されている。本実施形態では、誘電体基板100にバイパス層500を設けることで、面120における電極端子50の配置の自由度が高められている。バイパス層500の具体的な構成については後に説明する。
第1接続部610は、導体層であるヒーター400と、バイパス層500との間を電気的に接続する部分である。後に説明するように、本実施形態では、1つのバイパス層500に対して複数の第1接続部610が接続されている。
それぞれの第1接続部610には、上面視で円形に並ぶように配置された複数本のビア部611(図1では不図示、図4を参照)が含まれる。それぞれのビア部611は概ね円柱形状であって、面110に対し垂直な方向に沿って伸びている。ビア部611は、面110に対し垂直な方向に沿って伸びるように形成された穴(ビア)の内側に、例えばタングステンのような導電性の材料を充填したものである。第1接続部610では、これに含まれる複数本のビア部611のそれぞれによって、ヒーター400とバイパス層500との間が接続されている。
第2接続部620は、バイパス層500と、後述の電極端子50との間を電気的に接続する部分である。後に説明するように、本実施形態では、1つのバイパス層500に対して1つの第2接続部620が接続されている。
それぞれの第2接続部620には、上面視で円形に並ぶように配置された複数本のビア部621(図1では不図示、図4を参照)が含まれる。先に述べたビア部611と同様に、それぞれのビア部621は概ね円柱形状であって、面110に対し垂直な方向に沿って伸びている。ビア部621は、面110に対し垂直な方向に沿って伸びるように形成された穴(ビア)の内側に、例えばタングステンのような導電性の材料を充填したものである。第2接続部620では、これに含まれる複数本のビア部621のそれぞれによって、バイパス層500と電極端子50との間が接続されている。
電極端子50は、ヒーター400に外部から供給される電力を受ける部分として、面120に埋め込まれた金属製の端子である。面120において電極端子50は複数設けられており、それぞれの電極端子50には、給電路13の一端が接続されている。給電路13は導電性の金属部材(例えばバスバー)であって、ベースプレート200に設けられた不図示の貫通穴を通じて外部へと引き出されている。当該貫通穴の内面と給電路13との間には、例えば円筒状の絶縁部材が設けられていてもよい。電極端子50は、誘電体基板100のうち面110とは反対側となる位置において、外部からの給電を受ける部分となっている。電極端子50は、本実施形態における「電極部」に該当する。
電極端子50と第2接続部620との間には、電極端子50を固定するためのろう材が介在していてもよい。また、電極端子50に替えて、例えば、第2接続部620に繋がる薄い金属板を設けた上で、外部から挿入された棒状のピンを当該金属板に当接させる構成としてもよい。この場合は、上記の金属板が「電極部」に該当することとなる。
静電チャック10には、以上のような電路を構成するバイパス層500、第1接続部610、第2接続部620、及び電極端子50が多数設けられている。ただし、図1においてはこれらのうち一部のみが模式的に描かれており、その他については図示が省略されている。
ベースプレート200は、誘電体基板100を支持するために、誘電体基板100の面120に接合される略円盤状の部材である。ベースプレート200は、例えばアルミニウムのような金属により形成されている。ベースプレート200のうち、図1における上方側の面210は、接合層300を介して誘電体基板100に接合される「被接合面」となっている。面210を含むベースプレート200の表面は、例えばアルミナ溶射膜のような絶縁膜で覆われていてもよい。
接合層300は、誘電体基板100とベースプレート200との間に設けられた層であって、両者を接合している。接合層300は、絶縁性の材料からなる接着材を硬化させたものである。このような接着剤としては、例えばシリコーン系の接着剤を用いることができる。
ベースプレート200の内部には、冷媒を流すための冷媒流路250が形成されている。半導体製造装置において成膜等の処理が行われる際には、外部から冷媒が冷媒流路250に供給され、これによりベースプレート200が冷却される。処理中において基板Wで生じた熱は、空間SPのヘリウムガス、誘電体基板100、及びベースプレート200を介して冷媒へと伝えられ、冷媒と共に外部へと排出される。
ヒーター400の構成について説明する。図2には、誘電体基板100が上面視で模式的に描かれている。同図に示されるそれぞれの領域HAは、単一のヒーター400が引き回される領域を表している。複数設けられたヒーター400のそれぞれは、それぞれの領域HA内において個別に引き回されている。図2の例では、ヒーター400は計48個設けられている。
図3には、2つの領域HAと、これらに配置された2つのヒーター400、及び、当該ヒーター400に繋がるバイパス層500等の構成が、模式的な斜視図として示されている。図3に示される2つの領域HAのうちの一方のことを、以下では「領域HA1」とも称する。他方の領域HAのことを、以下では「領域HA2」とも称する。
図3に示されるように、それぞれの領域HAでは、概ね全ての範囲を均等に通るような経路で1本の線状のヒーター400が引き回されている。ヒーター400のうち一方側の端部には、円形のパッド部401が形成されており、他方の端部には、円形のパッド部402が形成されている。パッド部401、402はいずれも、第1接続部610が接続される部分であって、上面視において第1接続部610の全体を包含するように設けられている。パッド部401に繋がる第1接続部610のことを、以下では「第1接続部610A」とも称する。パッド部402に繋がる第1接続部610のことを、以下では「第1接続部610B」とも称する。
図3の例では、領域HA1、HA2の下方側となる位置に、3つのバイパス層500が配置されている。これらのうち、上面視で、領域HA1又は領域HA2の一方のみと重なるように配置されたバイパス層500のことを、以下では「バイパス層500A」とも称する。また、上面視で領域HA1、HA2の両方に跨るよう配置されたバイパス層500のことを、以下では「バイパス層500B」とも称する。図3には、2つのバイパス層500Aと、1つのバイパス層500Bとが描かれている。
それぞれのヒーター400のパッド部401には、第1接続部610Aの上端が接続されている。第1接続部610Aの下端は、バイパス層500Aに接続されている。領域HA1のヒーター400に繋がるバイパス層500Aと、領域HA2のヒーター400に繋がるバイパス層500Aとは、互いに分離されている。
それぞれのヒーター400のパッド部402には、第1接続部610Bの上端が接続されている。2つある第1接続部610Bのそれぞれの下端は、いずれもバイパス層500Bに接続されている。
以上のように、それぞれのヒーター400のパッド部401は、第1接続部610Aを介して、ヒーター400に対応して個別に設けられたバイパス層500Aに接続されている。一方、それぞれのヒーター400のパッド部402は、第1接続部610Bを介して、共通のバイパス層500Bに接続されている。
バイパス層500A、500Bのそれぞれには、第2接続部620を介して電極端子50が接続されている。バイパス層500Aに上端が接続された第2接続部620のことを、以下では「第2接続部620A」とも称する。バイパス層500Bに上端が接続された第2接続部620のことを、以下では「第2接続部620B」とも称する。
第2接続部620Aに繋がる電極端子50には、給電路13を介して直流電源PSが接続されている。一方、第2接続部620Bに繋がる電極端子50は、給電路13を介して接地されている。
本実施形態では、複数あるヒーター400のそれぞれの一端に、直流電源PSからの電力が個別に供給される。一方、複数あるヒーター400のそれぞれの他端は、共通のバイパス層500Bを介して接地されている。図3に示されていないその他のヒーター400についても同様である。
尚、共通のバイパス層500Bに接続されるヒーター400の数(第1接続部610Bの数ともいえる)は、3つ以上であってもよい。また、バイパス層500Bに接続される第2接続部620Bの数は、2つ以上であってもよい。いずれの場合であっても、バイパス層500Bに接続される第2接続部620Bの数は、同じバイパス層500Bに接続される第1接続部610Bの数よりも少なくなっていればよい。バイパス層500Bでは、複数の第1接続部610Bから電流が流入し集約された後、当該電流が、数の少ない第2接続部620Bへと流入する。
このような構成においては、第2接続部620Bを通る電流は、第1接続部610Bを通る電流よりも大きくなる。このため、誘電体基板100のうち第2接続部620Bの位置においては、局所的に大きなジュール熱が生じる可能性があり、この影響で、処理中における基板Wの温度が局所的に上昇してしまうことが懸念される。
そこで、本実施形態に係る静電チャック10では、第2接続部620Bの1つあたりの電気抵抗を、第1接続部610Bの1つあたりの電気抵抗よりも小さいすることで、上記問題を解決している。これにより、第2接続部620Bで生じるジュール熱が小さくなるので、大電流に伴う局所的な発熱を抑制することができる。
図4(A)に示されるのは、1つの第1接続部610Bを、面110に対し平行な面で切断した場合における断面である。本実施形態では、1つの第1接続部610Bには計4つのビア部611が含まれており、これらが周方向に沿って(つまり、図4(A)の点線の円に沿って)互いに等間隔で並ぶように配置されている。それぞれのビア部611の断面形状は略円形であって、その断面積は互いに概ね等しい。
図4(B)に示されるのは、1つの第2接続部620Bを、面110に対し平行な面で切断した場合における断面である。本実施形態では、1つの第2接続部620Bには計6つのビア部621が含まれており、これらが周方向に沿って(つまり、図4(B)の点線の円に沿って)互いに等間隔で並ぶように配置されている。それぞれのビア部621の断面形状は略円形であって、その断面積は互いに概ね等しい。また、ビア部621の断面積は、ビア部611の断面積とも等しい。
このように、本実施形態では、1つの第2接続部620Bが含むビア部621の数が、1つの第1接続部610Bが含むビア部611の数よりも多くなっている。その結果として、第2接続部620Bの1つあたりの電気抵抗が、第1接続部610Bの1つあたりの電気抵抗よりも小さくなっている。
このような構成とすることで、第1接続部610B及び第2接続部620Bのそれぞれの電気抵抗を、ビア部611、621の数のみによって容易に調整することが可能となっている。また、全てのビア部611、621の断面積を等しくすることで、第1接続部610B及び第2接続部620Bのそれぞれにおいて、複数のビア部611(又はビア部621)に対し均等に電流を分配することも可能となっている。尚、上記のように第2接続部620B等の電気抵抗の調整を容易に行い得るのは、第2接続部620B等を、複数のビア部621等により構成したことの結果ということができる。
本実施形態では上記のように、第1接続部610B及び第2接続部620Bのそれぞれにおいて、複数のビア部611(又はビア部621)は周方向に等間隔で並ぶように配置されている。第1接続部610B等において、ジュール熱の発生箇所であるビア部611等が均等に分散配置されるので、局所的な発熱を更に抑制することができる。
尚、図5に示される変形例のように、第1接続部610B及び第2接続部620Bのそれぞれの電気抵抗を、ビア部611等の数ではなく、ビア部611等のそれぞれの断面積によって調整することとしてもよい。この変形例では、第1接続部610Bに含まれるそれぞれのビア部611の数と、第2接続部620Bに含まれるそれぞれのビア部621の数と、は互いに等しい。一方で、第2接続部620Bに含まれるそれぞれのビア部621の断面積は、第1接続部610Bに含まれるそれぞれのビア部611の断面積よりも大きくなっている。その結果として、第2接続部620Bの1つあたりの電気抵抗が、第1接続部610Bの1つあたりの電気抵抗よりも小さくなっている。このような構成とした場合でも、上記で説明したものと同様の効果を奏する。
第2実施形態について説明する。以下では、第1実施形態と異なる点について主に説明し、第1実施形態と共通する点については適宜説明を省略する。
図6には、本実施形態に係る静電チャック10のうち、誘電体基板100に内蔵されたヒーター400と、これに繋がる電路の構成が、模式的な断面図として示されている。同図に示されるように、本実施形態の誘電体基板100には、バイパス層500が2層設けられている。これらのうち、ヒーター400側に設けられているバイパス層500のことを、以下では「第1バイパス層510」とも称する。第1バイパス層510と電極端子50との間となる位置に設けられているバイパス層500のことを、以下では「第2バイパス層520」とも称する。
導体層であるヒーター400と第1バイパス層510との間は、第1接続部610Bによって電気的に接続されている。第1バイパス層510と第2バイパス層520との間は、第3接続部630Bによって電気的に接続されている。第2バイパス層520と電極端子50との間は、第2接続部620Bによって電気的に接続されている。
本実施形態では、第1バイパス層510の数は、第2バイパス層520の数よりも多い。1つの第1バイパス層510に繋がる第1接続部610Bの数は、同じ第1バイパス層510に繋がる第3接続部630Bの数よりも多い。また、1つの第2バイパス層520に繋がる第3接続部630Bの数は、同じ第2バイパス層520に繋がる第2接続部620Bの数よりも多い。このような構成においては、複数のヒーター400からの電流が第1バイパス層510に集約され、複数の第1バイパス層510からの電流が第2バイパス層520に更に集約される。その後、当該電流は電極端子50へと流れる。
このため、第3接続部630Bを通る電流は、第1接続部610Bを通る電流よりも大きくなる。また、第2接続部620Bを通る電流は、第3接続部630Bを通る電流よりも更に大きくなる。
そこで、本実施形態では、第3接続部630Bの1つあたりの電気抵抗を、第1接続部610Bの1つあたりの電気抵抗よりも小さくしている。また、第2接続部620Bの1つあたりの電気抵抗を、第3接続部630Bの1つあたりの電気抵抗よりも小さくしている。これにより、第3接続部630B等で生じるジュール熱が小さくなるので、大電流に伴う局所的な発熱を抑制することができる。
第1接続部610B、第2接続部620B、及び第3接続部630Bのそれぞれの電気抵抗は、第1実施形態等で説明したものと同様の構成により、適宜調整することができる。
図7(A)に示されるのは、1つの第1接続部610Bを、面110に対し平行な面で切断した場合における断面である。図7(B)に示されるのは、1つの第3接続部630Bを、面110に対し平行な面で切断した場合における断面である。図7(C)に示されるのは、1つの第2接続部620Bを、面110に対し平行な面で切断した場合における断面である。
本実施形態では図7(A)のように、1つの第1接続部610Bには計4つのビア部611が含まれており、これらが周方向に沿って(つまり、図7(A)の点線の円に沿って)互いに等間隔で並ぶように配置されている。それぞれのビア部611の断面形状は略円形であって、その断面積は互いに概ね等しい。
本実施形態では図7(B)のように、1つの第3接続部630Bには計5つのビア部631が含まれており、これらが周方向に沿って(つまり、図7(B)の点線の円に沿って)互いに等間隔で並ぶように配置されている。それぞれのビア部631の断面形状は略円形であって、その断面積は互いに概ね等しい。また、ビア部631の断面積は、ビア部611の断面積とも等しい。
本実施形態では図7(C)のように、1つの第2接続部620Bには計6つのビア部621が含まれており、これらが周方向に沿って(つまり、図7(B)の点線の円に沿って)互いに等間隔で並ぶように配置されている。それぞれのビア部621の断面形状は略円形であって、その断面積は互いに概ね等しい。また、ビア部621の断面積は、ビア部611の断面積とも等しい。
このように、それぞれの接続部を複数のビア部によって構成した上で、第3接続部630Bに含まれるビア部631の数を、その上にある第1接続部610Bに含まれるビア部611の数よりも多くすればよい。また、第2接続部620Bに含まれるビア部621の数を、その上にある第3接続部630Bに含まれるビア部631の数よりも更に多くすればよい。
このような態様に換えて、第1接続部610B、第2接続部620B、及び第3接続部630Bのそれぞれの電気抵抗を、図5の変形例と同様に、ビア部611等の断面積を異ならせることによって調整してもよい。
本実施形態では、バイパス層500の数を2層としたが、バイパス層500の数は3層以上であってもよい。この場合でも、それぞれのバイパス層500の間を接続部で繋いだ上で、集約されて流れる電流の大きさに応じて、各接続部の電気抵抗を調整すればよい。
バイパス層500を介して給電を受ける「導体層」は、本実施形態のようにヒーター400であってもよいが、他の目的で設けられた層であってもよい。例えば、導体層はRF電極であってもよく、吸着電極130等であってもよい。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
W:基板
10:静電チャック
50:電極端子
100:誘電体基板
110,120:面
400:ヒーター
500,500A,500B:バイパス層
510:第1バイパス層
520:第2バイパス層
610,610A,610B:第1接続部
611:ビア部
620,620A,620B:第2接続部
621:ビア部
630B:第3接続部
631:ビア部

Claims (6)

  1. 被吸着物が載置される載置面を有する誘電体基板と、
    前記誘電体基板のうち前記載置面とは反対側となる位置に設けられた電極部と、
    前記誘電体基板に内蔵された導体層と、
    前記導体層と前記電極部との間となる位置において、前記誘電体基板に内蔵されたバイパス層と、
    前記導体層と前記バイパス層との間を電気的に接続する複数の第1接続部と、
    前記バイパス層と前記電極部との間を電気的に接続する第2接続部と、を備え、
    前記第2接続部の1つあたりの電気抵抗は、前記第1接続部の1つあたりの電気抵抗よりも小さく、
    前記バイパス層は、
    第1バイパス層と、
    前記第1バイパス層と前記電極部との間となる位置に設けられた第2バイパス層と、を含み、
    前記導体層と前記第1バイパス層との間は、前記第1接続部によって電気的に接続されており、
    第2バイパス層と前記電極部との間は、前記第2接続部によって電気的に接続されており、
    前記第1バイパス層と前記第2バイパス層との間を電気的に接続する複数の第3接続部を更に備え、
    前記第2接続部の1つあたりの電気抵抗は、前記第3接続部の1つあたりの電気抵抗よりも小さいことを特徴とする静電チャック。
  2. 前記第1接続部及び前記第2接続部のそれぞれは、前記載置面に対し垂直な方向に沿って伸びる複数のビア部を含むことを特徴とする、請求項1に記載の静電チャック。
  3. 前記第2接続部が含む前記ビア部の数は、前記第1接続部が含む前記ビア部の数よりも多いことを特徴とする、請求項2に記載の静電チャック。
  4. 前記第1接続部が含む前記ビア部の1つあたりの断面積と、前記第2接続部が含む前記ビア部の1つあたりの断面積と、は互いに等しいことを特徴とする、請求項3に記載の静電チャック。
  5. 前記第1接続部及び前記第2接続部のそれぞれにおいて、複数の前記ビア部は周方向に等間隔で並ぶように配置されていることを特徴とする、請求項2に記載の静電チャック。
  6. 前記第2接続部及び前記第3接続部のそれぞれは、前記載置面に対し垂直な方向に沿って伸びる複数のビア部を含み、
    前記第2接続部が含む前記ビア部の数は、前記第3接続部が含む前記ビア部の数よりも多いことを特徴とする、請求項に記載の静電チャック。
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