JP2022048064A - 保持装置 - Google Patents

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Kazutaka Tanaka
誠 若園
Makoto Wakazono
郁子 松丸
Ikuko Matsumaru
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Abstract

Figure 2022048064000001
【課題】端子部材と端子側接続部の接続強度の低下を抑制する。
【解決手段】本開示の保持装置は、第1の方向に略直交する第1の表面と、第1の表面とは反対側の第2の表面と、を有する板状部材と、板状部材の内部に配置された内部電極と、板状部材の内部において第1の方向に延びて配置され、内部電極と電気的に接続されたビアと、内部電極に通電可能な端子部材と、ビアと端子部材を電気的に接続する導電性の接続部材と、を備え、接続部材は、ビアと接続されるビア側接続部64と、端子部材と接続される端子側接続部と、を有し、ビア側接続部64と端子側接続部は、第1の方向に直交する方向において異なる位置に配置されている、保持装置である。
【選択図】図2

Description

本開示は、対象物を保持する保持装置に関する。
対象物(例えば、半導体ウェハ)を保持しつつ所定の温度(例えば、400~800℃程度)に加熱する加熱装置(「サセプタ」とも呼ばれる)が知られている。加熱装置は、例えば、成膜装置(CVD成膜装置、スパッタリング成膜装置等)やエッチング装置(プラズマエッチング装置等)といった半導体製造装置の一部として使用される。
一般に、加熱装置は、所定の方向に略直交する表面(以下「保持面」という)と、保持面とは反対側の表面(以下「裏面」という)と、を有するセラミックス部材を備える。セラミックス部材の内部には、例えばタングステン(W)やモリブデン(Mo)等の抵抗発熱体が配置されている。抵抗発熱体には、少なくとも一部分がセラミックス部材の裏面に露出した導電性の受電電極が電気的に接続されている。受電電極には、金属ろう材により形成された接合部により、金属製の電極端子ユニットが接合されている。電極端子ユニットおよび受電電極を介して抵抗発熱体に電圧が印加されると、抵抗発熱体が発熱し、セラミックス部材の保持面上に保持された対象物が加熱される。このような加熱装置として、例えば、特開2018-49964号公報(下記特許文献1)に記載の加熱装置が知られている。
特開2018-49964号公報
上記の加熱装置は、本体基板と、本体基板の内部に配置された抵抗発熱体と、電極端子ユニットに接続される受電電極と、を備えている。一般的に、抵抗発熱体は、ビア導体を介して、受電電極と接続されている。本体基板は、複数枚のグリーンシートを積層して焼結することで形成され、ビア導体は各グリーンシートに貫通孔を設けメタライズペーストを貫通孔に埋め、焼成することで形成される。ビア導体と受電電極とを確実に接触させる必要があるため、ビア導体1つ分の高さはグリーンシート1枚分の厚さよりもやや厚めに形成されている。よって、受電電極のうちビア導体の端部に対応する部分が突き出た状態となり、受電電極の平坦性が失われ、受電電極と端子の接続強度が低下する一因になる。特に、抵抗発熱体と受電電極とを、複数のビア導体を介して接続する場合に、ビア導体の端部の受電電極に対する突き上げが顕著である。
本開示の保持装置は、第1の方向に略直交する第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面と、を有する板状部材と、前記板状部材の内部に配置された内部電極と、前記板状部材の内部において前記第1の方向に延びて配置され、前記内部電極と電気的に接続されたビアと、前記内部電極に通電可能な端子部材と、前記ビアと前記端子部材を電気的に接続する導電性の接続部材と、を備え、前記接続部材は、前記ビアと接続されるビア側接続部と、前記端子部材と接続される端子側接続部と、を有し、前記ビア側接続部と前記端子側接続部は、前記第1の方向に直交する方向において異なる位置に配置されている、保持装置である。
本開示によれば、端子部材と端子側接続部の接続強度の低下を抑制できる。
図1は、実施形態1における加熱装置を概略的に示した斜視図である。 図2は、加熱装置の内部構成を示した断面図である。 図3は、図2の一部を拡大して示した断面図である。 図4は、図3の一部を拡大して示した断面図である。 図5は、複数枚のグリーンシートを熱圧着する前の状態を示した断面図である。 図6は、グリーンシートの下面にメタライズペーストを印刷してメタライズ導体を形成する様子を示した図である。 図7は、グリーンシートの下面に形成された複数のメタライズ導体の配置を示した図である。 図8は、メタライズペーストのうち電極端子との接続面以外を覆うようにセラミックペーストでオーバーコートした後の状態を示した図である。 図9は、従来の構造を示した図であって、図5に対応する図である。 図10は、従来の構造を示した図であって、図6に対応する図である。 図11は、従来の構造における問題点を説明した図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。
(1)本開示の保持装置は、第1の方向に略直交する第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面と、を有する板状部材と、前記板状部材の内部に配置された内部電極と、前記板状部材の内部において前記第1の方向に延びて配置され、前記内部電極と電気的に接続されたビアと、前記内部電極に通電可能な端子部材と、前記ビアと前記端子部材を電気的に接続する導電性の接続部材と、を備え、前記接続部材は、前記ビアと接続されるビア側接続部と、前記端子部材と接続される端子側接続部と、を有し、前記ビア側接続部と前記端子側接続部は、前記第1の方向に直交する方向において異なる位置に配置されている、保持装置である。
ビア側接続部と端子側接続部が第1の方向に直交する方向において異なる位置に配置されているため、ビア側接続部のうちビアに対応する部分が第1の方向に突き上げた状態となっていても、端子側接続部は平坦であるため、端子部材と端子側接続部の接続強度の低下を抑制できる。
(2)前記接続部材は、前記板状部材の前記第2の表面側に露出する前記端子側接続部と、絶縁部材によって覆われる端子側非接続部とを有し、前記第1の方向において前記端子側非接続部と前記端子部材との間には前記絶縁部材が配置されていることが好ましい。
端子側非接続部が絶縁部材によって覆われているため、端子側接続部(接続部材)の露出面の大きさを調整でき、端子部材との接続状態において端子側接続部が第2の表面側に露出しないようにできる。
(3)前記接続部材は前記第1の方向視で円周上に配置されるように複数設けられており、前記ビア側接続部は、前記端子側接続部よりも外周側に配されていることが好ましい。
複数のビア側接続部を互いに遠ざけて配置できるため、複数のビアを配置しやすくできる。
(4)前記接続部材は、前記ビアとの接続領域を第1接続領域とし、前記端子部材との接続領域を第2接続領域とした場合に、一つの前記第2接続領域に対して複数の前記第1接続領域が接続された態様を含むことが好ましい。
ビアから端子部材へ向かう電流経路が複数に増えることになるため、接続部材の断面積を増やして導体抵抗を下げることができ、発熱を抑制できる。
[本開示の実施形態1の詳細]
本開示の保持装置の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本開示はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
<加熱装置>
本開示の保持装置は、対象物(例えば、半導体ウェハW)を保持しつつ所定の処理温度(例えば、400~800℃)に加熱する加熱装置100であり、サセプタとも呼ばれる。加熱装置100は、例えば、成膜装置(CVD成膜装置、スパッタリング成膜装置等)やエッチング装置(プラズマエッチング装置等)といった半導体製造装置の一部として使用される。加熱装置100は、図1に示すように、保持体10と、柱状支持体20と、を備える。加熱装置100が請求項の「保持装置」に対応する。なお、本明細書に開示される技術は、加熱装置以外に、静電チャック、保持装置等に適用可能である。
<保持体>
保持体10は、図2に示すように、上下方向に略直交する保持面S1および裏面S2を有する略円板状の部材である。保持体10は、例えば、窒化アルミニウム(AlN)やアルミナ(Al)を主成分とするセラミックス等の絶縁部材により形成されている。なお、ここでいう主成分とは、含有割合(重量割合)の最も多い成分を意味する。保持体10の直径は、例えば100mm以上、500mm以下程度である。保持体10が請求項の「板状部材」に対応し、上下方向が請求項の「第1の方向」に対応し、保持面S1が請求項の「第1の表面」に対応し、裏面S2が請求項の「第2の表面」に対応する。
保持体10の内部には、保持体10を加熱するヒータ電極としての抵抗発熱体50が埋設されている。抵抗発熱体50は、例えば、タングステンやモリブデン等の導電性材料により形成されている。抵抗発熱体50は、上方から見て、略同心円状に延びる線状のパターンを構成している。抵抗発熱体50の線状パターンの両端部は、ビアパッドを介して第1ビア52Aの上端部に接続されている。抵抗発熱体50が請求項の「内部電極」に対応する。
第1ビア52Aの下端部は、第1ランド55Aに接続されている。第1ランド55Aの下方には、ビアパッド58が設けられている。第1ランド55Aとビアパッド58は、第2ビア52Bを介して接続されている。ビアパッド58の下方には、導電性のメタライズ導体60が設けられている。メタライズ導体60が請求項の「接続部材」に対応する。メタライズ導体60は、保持体10の中心部近傍に配置されている。ビアパッド58とメタライズ導体60は、第3ビア52Cを介して接続されている。メタライズ導体60のうち第3ビア52Cと接続された部分は、ビア側接続部64とされている。
保持体10の裏面S2側には、一対の端子穴12が形成されている。各端子穴12の上端部には、端子側電極62が設けられている。端子側電極62は、メタライズ導体60の一部分(後述する内側部IP)が保持体10の裏面S2側に露出した部分を含む。抵抗発熱体50とメタライズ導体60は、各ビア52A、52B、52Cなどを介して電気的に接続された状態となっている。
<柱状支持体>
柱状支持体20は、上下方向に延びる略円柱状部材である。柱状支持体20は、保持体10と同様に、例えば窒化アルミニウムやアルミナを主成分とするセラミックス等の絶縁部材により形成されている。柱状支持体20の外径は、例えば30mm以上、90mm以下程度であり、柱状支持体20の高さ(上下方向における長さ)は、例えば100mm以上、300mm以下程度である。
保持体10と柱状支持体20は、保持体10の裏面S2と柱状支持体20の上面S5とが上下方向に対向するように配置されている。柱状支持体20は、保持体10の裏面S2の中心部付近に、公知の接合材料により形成された接合部30を介して接合されている。
図2に示すように、柱状支持体20には、保持体10の裏面S2側に開口する貫通孔22が形成されている。貫通孔22は、上下方向に延出し、その延出方向にわたって略一定の内径を有する断面略円形の孔である。貫通孔22には、複数の電極端子74が収容されている。電極端子74は、上方から見て、略円形の柱状部材であり、ニッケル(Ni)等の導電性材料により形成されている。電極端子74の直径は、例えば2mm以上、6mm以下程度である。
また、上下方向において電極端子74の上端部とメタライズ導体60との間には、ペレット72が配置されている。ペレット72は、上方から見て、略円形の板状部材であり、タングステンやモリブデン、コバール等の金属により形成されている。ただし、ペレット72は、電極端子74とメタライズ導体60の間の熱膨張差を緩和する機能を担うため、ペレット72の形成材料としては、電極端子74の熱膨張係数とメタライズ導体60の熱膨張係数との間の熱膨張係数を有する材料が用いられることが好ましい。ペレット72の直径は、例えば3mm以上、9mm以下程度であり、ペレット72の厚さは、例えば1mm以上、6mm以下程度である。ペレット72と電極端子74が請求項の「端子部材」に対応する。
図3および図4に示すように、ペレット72は、非活性ろう材により形成された第1接合部76により、端子側電極62の内側部IPと接合(ろう付け)されている。なお、非活性ろう材は、セラミックスに対して実質的に化学的結合しないろう材を意味し、例えば、Ni系(Ni-Cr系合金等)、Au系(純Au、Au-Ni系合金等)、Ag系(純Ag等)のろう材である。加熱装置100は、400~800℃程度の大気環境下で使用されるため、ろう材にCu等の酸化されやすい成分が含まれていると、ろう材の劣化が懸念される。そのため、ろう材はCu等の酸化されやすい成分を含まないことが好ましい。本実施形態では、第1接合部76は、端子側電極62の内側部IPの下面に加えて、保持体10の裏面S2にも対向するように形成されている。しかしながら、第1接合部76は、非活性ろう材により形成されているために、保持体10とは接合していない。
一方、ペレット72は、ろう材により形成された第2接合部78により、電極端子74と接合されている。第2接合部78は、例えば、Ag系のろう材である。第1接合部76と第2接合部78が請求項の「端子部材」に対応する。
図示しない電源から電極端子74、第2接合部78、ペレット72、第1接合部76、メタライズ導体60、各ビア52A、52B、52C、各ビアパッド、各ランド55A、55Bを介して抵抗発熱体50に電圧が印加されると、抵抗発熱体50が発熱し、保持体10の保持面S1上に保持された対象物(例えば、半導体ウェハW)が所定の温度(例えば、400~800℃程度)に加熱される。
<メタライズ導体の詳細構成>
メタライズ導体60の構成について、さらに詳細に説明する。本実施形態のメタライズ導体60は、金属材料とセラミックス材料とを含むように形成されている。メタライズ導体60に含まれる金属材料は、例えば、タングステンやモリブデン等である。なお、メタライズ導体60に含まれる金属材料は、ペレット72を構成する金属材料の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有する金属材料であることが好ましい。また、メタライズ導体60に含まれるセラミックス材料は、例えば、窒化アルミニウムやアルミナである。なお、メタライズ導体60に含まれるセラミックス材料は、保持体10の主成分であるセラミックス材料の熱膨張係数に近い熱膨張係数を有するセラミックス材料であることが好ましい。
また、メタライズ導体60の端子側電極62は、例えば上方から見て、略円形の略平板状部材である。ただし、端子側電極62は、外周部分が全周にわたって斜め上方に屈曲したような形状となっている。すなわち、端子側電極62は、そのように屈曲して保持体10の内部に位置する外周部OPと、外周部OP以外の部分である略平板状の内側部IPと、から構成されている。外周部OPが請求項の「端子側非接続部」に対応し、内側部IPが請求項の「端子側接続部」に対応する。
端子側電極62における第1接合部76に対向する側の表面(下面)S3の内、外周部OPに相当する領域は保持体10を構成するセラミックス材料等の絶縁部材13によって覆われているが、内側部IPに相当する領域は保持体10の裏面S2側に露出している。端子側電極62の内側部IPの直径は、例えば3mm以上、12mm以下程度であり、端子側電極62の厚さは、例えば0.005mm以上、0.15mm以下程度である。また、外周部OPを覆う絶縁部材13の最大厚さ(最大かぶり厚)は、例えば0.005mm以上、0.1mm以下程度である。絶縁部材13の材料は保持体10の材料と同じである。絶縁部材13が保持体10と同じ材料で構成されているから、絶縁部材13と保持体10を一体に形成できる。さらに、外周部OPは絶縁部材13で覆われているから、平面視で内側部IPを円周上に配置した際に、対向する内側部IP同士を互いに近づけて配置できる。
端子側電極62とビア側接続部64は、水平方向(上下方向に直交する方向)において異なる位置に設けられている。端子側電極62は、中継接続部69を介してビア側接続部64に接続されている。ビア側接続部64と中継接続部69と端子側電極62とは、上下方向において略同じ高さに配置され、水平方向に並んで配置されている。ビア側接続部64と端子側電極62は、中継接続部69の水平方向の長さ分だけ離間して配置されている。言い換えると、第3ビア52Cと、電極端子74および第2接合部78とは、平面視(上面視)で重なっておらず、第3ビア52Cが複数あるときは、全ての第3ビア52Cと、電極端子74および第2接合部78とが、平面視で重ならない配置とされている。
<加熱装置の製造方法>
本実施形態の加熱装置100の製造方法は、例えば以下の通りである。まず、保持体10と柱状支持体20とを作製する。
保持体10の作製方法は、例えば以下の通りである。まず、窒化アルミニウム粉末100重量部に、酸化イットリウム(Y)粉末1重量部と、アクリル系バインダ20重量部と、適量の分散剤および可塑剤とを加えた混合物に、トルエン等の有機溶剤を加え、ボールミルにて20時間混合し、グリーンシート用スラリーを作製する。このグリーンシート用スラリーをキャスティング装置でシート状に成形した後に乾燥させ、グリーンシート65を複数枚作製する。
また、窒化アルミニウム粉末、アクリル系バインダ、テルピネオール等の有機溶剤の混合物に、タングステンやモリブデン等の金属粉末を添加して混練することにより、メタライズペースト66を作製する。このメタライズペースト66を例えばスクリーン印刷装置を用いて印刷することにより、図5に示すように、特定の各グリーンシート65に、後に抵抗発熱体50、第1ランド55A、ビアパッド58、メタライズ導体60となる未焼結導体層を形成する。
メタライズ導体60は、図6に示すように、複数の第3ビア52Cとの接続領域である第1接続領域53と、保持体10の端子穴12に配された電極端子74との接続領域である第2接続領域54と、にわたってメタライズペースト66を印刷することで水平方向に長い長円状となるように形成される。図7を参照にしてさらに詳細に説明すると、例えば5つの第2接続領域54が平面視で円周上に配置されるように複数設けられており、これらの第2接続領域54の外周側に第1接続領域53が配置されている。一つの第2接続領域54に対して一つの第1接続領域53が接続されているが、一つの第2接続領域54に対して二つの第1接続領域53が接続されるようにしてもよい。
本開示のように第3ビア52Cと端子側電極62をずらして配置した際に、メタライズ導体60で発熱する可能性がある。この対策として、例えばメタライズ導体60の厚みを大きくして断面積を増やすことも考えられる。しかしながら、メタライズ導体60の厚みを大きくすると、製造時にメタライズペースト66とグリーンシート65との間に隙間が生じ、その結果メタライズ導体60と保持体10を形成するセラミックス部材との間に隙間が生じ、クラックの原因となる、保持体10の厚みが厚くなる等、得策とは言い難い。
そこで、メタライズ導体60について、一つの第2接続領域54に対して二つの第1接続領域53が接続されるようにすると、第3ビア52Cから端子側電極62へ向かう電流経路が2倍に増えることになるため、1つの経路を通る電流量を減らすことができ、発熱を抑制できる。ここで、経路が2倍に増えることの技術的意義について考察する。単純に経路が2倍に増えるということは断面積が2倍に増えることを意味するから、1つの経路を厚く太くして断面積を2倍にしても同じ断面積なので抵抗値は同じとなり、発熱を抑制できるように思われる。しかしながら、電流は経路内を均等に流れるのではなく、最も距離が短い経路に集中しやすいことがシミュレーションの結果から判明している。したがって、1つの経路を厚く太くするよりも、経路を2倍に増やして、それぞれの経路に電流が流れるようにすることで全体の電流量を増やすほうが抵抗値が小さくなり、経路を増やす効果(発熱が抑えられる効果)が得られやすいと考えられる。
図7においては、二つの第1接続領域53が第2接続領域54に接続されているものを例示したが、三つ以上の第1接続領域53が第2接続領域54に接続されるようにしてもよい。また、図7においては、二つの第1接続領域53と第2接続領域54とを接続するL字状の単一のメタライズ導体60を例示したが、I字状の二つのメタライズ導体60に分離してもよい。
メタライズペースト66の印刷の際には、例えば1回で50μm以上の厚さになるようにメタライズペースト66を印刷し、有機溶剤を揮発させるために乾燥させる。この工程を、設定された厚さになるまで繰り返し実行する。次に、図8に示すように、メタライズ導体60用の各メタライズペースト66の印刷後、その外周部67を全周にわたって覆うように、セラミックペースト(例えば、窒化アルミニウムとアクリル系バインダとテルピネオール等の有機溶剤との混合物)68によるオーバーコートを行う。
次に、図5に示すように、これらのグリーンシート65を積層した後、複数枚(例えば20枚)熱圧着し、必要に応じて外周を切断して、グリーンシート積層体(例えば厚さ8mm)を作製する。このグリーンシート積層体をマシニングによって切削加工して円板状の成形体を作製し、この成形体を脱脂し、さらにこの脱脂体を焼成して焼成体を作製した後に、焼成体の表面を研磨加工する。以上の工程により、保持体10が作製される。
また、柱状支持体20の作製方法は、例えば以下の通りである。まず、窒化アルミニウム粉末100重量部に、酸化イットリウム粉末1重量部とPVAバインダ3重量部と適量の分散剤および可塑剤とを加えた混合物に、メタノール等の有機溶剤を加え、ボールミルにて混合し、スラリーを得る。このスラリーをスプレードライヤーにて顆粒化し、原料粉末を作製する。次に、貫通孔22に対応する中子が配置されたゴム型に原料粉末を充填し、冷間静水圧プレスして成形体を得る。得られた成形体を脱脂し、さらにこの脱脂体を焼成する。以上の工程により、柱状支持体20が作製される。
次に、保持体10と柱状支持体20とを接合する。保持体10の裏面S2および柱状支持体20の上面S5に対して必要によりラッピング加工を行った後、保持体10の裏面S2と柱状支持体20の上面S5との少なくとも一方に、例えば希土類や有機溶剤等を混合してペースト状にした公知の接合剤を均一に塗布した後、脱脂処理する。次いで、保持体10の裏面S2と柱状支持体20の上面S5とを重ね合わせ、加熱を行うことにより、保持体10と柱状支持体20とを接合する。
保持体10と柱状支持体20との接合の後、各ペレット72を貫通孔22内に挿入し、各ペレット72の上端部を各端子側電極62の下面S3に、非活性ろう材(例えば、Ni系、Au系、Ag系のろう材)を用いてろう付け(950~1150℃、10~30分)することにより、第1接合部76を形成する。また、各電極端子74を貫通孔22内に挿入し、各電極端子74の上端部を各ペレット72に、例えばAg系のろう材を用いてろう付けすることにより、第2接合部78を形成する。主として以上の製造方法により、上述した構成の加熱装置100が製造される。
<従来の構造とその問題点>
本実施形態の効果を説明するのに先立って、まず従来の構造とその問題点を説明する。図9および図10に示すように、従来においてはビア導体51の下端部にメタライズペースト66を直接印刷していた。このようにすると、ビア導体51から電極端子74までの距離が短くなって導体抵抗が下がるため、メタライズ導体61の発熱防止の点で有利になるという利点がある。
しかしながら、ビア導体51は各グリーンシートに貫通孔を設けメタライズペーストを貫通孔に埋め、焼成することで形成される。ビア導体51の1つ分の高さはグリーンシート1枚分の厚さよりもやや厚めに形成されている。よって、複数のビア導体51を積層した場合、図11(A)に示すように、ビア導体51の一部が端子穴11の内部に突出して凹凸が形成される場合がある。そのような場合、ビア接続領域53にメタライズペースト66を印刷すると、メタライズペースト66が凹凸に沿って印刷されるため、メタライズ導体61も凹凸に形成される現象(以下「ビア突き上げ」という)が発生する場合がある。したがって、図11(B)に示すように、メタライズ導体61にろう材71を塗布すると、ろう材71の下面が凹凸に形成され、ろう材71の下面と電極端子74の上面との間に隙間が形成されてしまう。その結果、メタライズ導体61と電極端子74の接続強度が低下する。
そこで、図11(C)に示すように、ろう材71を厚くすることでメタライズ導体61とろう材71の間の隙間を埋めることが考えられる。このようにすると、メタライズ導体61とろう材71の間の隙間、およびろう材71と電極端子74の間の隙間をなくすことはできる。しかしながら、ろう材71が厚くなることで熱膨張差による応力が大きくなるため、接合部への負荷が大きくなる。その上、メタライズ導体61と窒化アルミニウム(保持体10)との密着は弱く、ろう材71から応力を受けることでメタライズ導体61の端部からの剥離(クラック)が発生しやすくなる。
また、ろう材71と電極端子74の間の隙間をなくすため、図11(D)に示すように、ろう材71を電極端子74の上面に予め塗布すると、ろう材71の上面が平坦面となるため、メタライズ導体61とろう材71の間に隙間が発生しやすくなる。
このように、従来の構造では、ビア導体51の端部にメタライズペースト66を直接印刷していたため、ビア突き上げによる凹凸が発生し、この凹凸に起因した隙間をなくすことが困難であった。逆にこういった問題が無いように、ろう材71を厚くするとメタライズ導体61の端部からの剥離が発生しやすくなるという問題があった。
また、焼成を行った際、メタライズ導体61の表面に窒化アルミニウムからなるAlN析出物が発生し、特にビア導体51の端部に対応する位置に多くのAlN析出物が発生する現象(以下「ビア析出」という)がある。AlN析出物は絶縁物であるため、電極端子74との接触面積が小さくなるという問題があった。
<本実施形態の効果>
本開示の加熱装置100は、上下方向に略直交する保持面S1と、保持面S1とは反対側の裏面S2と、を有する保持体10と、保持体10の内部に配置された抵抗発熱体50と、保持体10の内部において上下方向に延びて配置され、抵抗発熱体50と電気的に接続されたビア52A、52B、52Cと、抵抗発熱体50に通電可能なペレット72および電極端子74と、ビア52A、52B、52Cとペレット72および電極端子74とを電気的に接続する導電性のメタライズ導体60と、を備え、メタライズ導体60は、ビア52A、52B、52Cと接続されるビア側接続部64と、ペレット72および電極端子74と接続される端子側電極62の内側部IPと、を有し、ビア側接続部64と端子側電極62の内側部IPとは、上下方向に直交する方向において異なる位置に配置されている、加熱装置100である。
ビア側接続部64と端子側電極62の内側部IPとが上下方向に直交する方向において異なる位置に配置されているため、ビア側接続部64のうちビア52A、52B、52Cに対応する部分が上下方向に突き上げた状態、すなわちビア突き上げが発生しても、端子側電極62の内側部IPは平坦であるため、ペレット72および電極端子74と端子側電極62の内側部IPとの接続強度の低下を抑制できる。
また、ビア側接続部64のうちビア52A、52B、52Cに対応する部分にAlN析出物が残った状態、すなわちビア析出が発生しても、AlN析出物とグリーンシートとは同じ材料であるため、問題にならない。
メタライズ導体60は、保持体10の裏面S2側に露出する内側部IPと、絶縁部材13によって覆われる外周部OPとを有し、上下方向において外周部OPとペレット72および電極端子74との間には絶縁部材13が配置されていることが好ましい。
メタライズ導体60が裏面S2側に露出した状態で高温に加熱されると、メタライズ導体60中のタングステンが酸化してしまう。そこで、上記の構成では外周部OPが絶縁部材13によって覆われるようにオーバーコートを行っているため、内側部IP(メタライズ導体60)の露出面の大きさを調整でき、ペレット72および電極端子74との接続状態において内側部IPが裏面S2側に露出しないようにできる。したがって、メタライズ導体60中のタングステンの酸化を抑制できる。また、絶縁部材13によるオーバーコートによってメタライズ導体60の端部からの剥離を防止できる。
メタライズ導体60は、第3ビア52Cとの接続領域を第1接続領域53とし、電極端子74との接続領域を第2接続領域54とした場合に、 一つの第2接続領域54に対して二つの第1接続領域53が接続された態様を含むことが好ましい。
第3ビア52Cから電極端子74へ向かう電流経路が2倍に増えることになるため、メタライズ導体60の断面積を増やして導体抵抗を下げることができ、発熱を抑制できる。
<他の実施形態>
(1)上記実施形態では、電極端子74と端子側電極62の間にペレット72が配置されているが、ペレット72が配置されず、電極端子74と端子側電極62がろう材により形成された接合部により接合されているとしてもよい。このような形態では、ろう材と電極端子74が請求項の「端子部材」に対応する。
(2)上記実施形態では、端子側電極62は、略平板状部材の外周部分が全周にわたって斜め上方に屈曲したような形状であるが、端子側電極は、外周部が保持体10の内部に配置され、かつ、内側部が端子穴12に露出している限りにおいて、他の形状であってもよい。
(3)上記実施形態では、保持体10の内部に配置された抵抗発熱体50に電気的に接続された端子側電極62の構成について説明したが、保持体10の内部に配置された他の内部電極に電気的に接続された端子側電極が同様の構成であるとしてもよい。
(4)上記実施形態の加熱装置における各部材を形成する材料は、あくまで例示であり、各部材が他の材料により形成されてもよい。また、上記実施形態における加熱装置の製造方法は、あくまで一例であり、種々変形可能である。
(5)また、本開示は、加熱装置100に限らず、セラミックス部材と、セラミックス部材の内部に配置された内部電極(ヒータ電極、チャック電極、RF電極等)と、内部電極と電気的に接続されたビアと、内部電極に通電可能な端子部材と、ビアと端子部材を電気的に接続する導電性の接続部材と、を備え、セラミックス部材の表面上に対象物を保持する他の保持装置(例えば、静電チャック等)にも同様に適用可能である。
(6)上記実施形態では、端子側電極62の外周部OPが絶縁部材13によって覆われているが、外周部OPが端子穴12の内部に露出しているものでもよい。
(7)上記実施形態では、ビア側接続部64が端子側電極62の内側部IPよりも外周側に配されているが、ビア側接続部と端子側電極の内側部とのいずれもが平面視で円周上に配されるものでもよい。
10…保持体(板状部材) 11…端子穴 12…端子穴 13…絶縁部材
20…柱状支持体 22…貫通孔
30…接合部
50…抵抗発熱体(内部電極) 51…ビア導体 52A…第1ビア 52B…第2ビア 52C…第3ビア 53…第1接続領域 54…第2接続領域 55A…第1ランド 55B…第2ランド 56…ビア 57…ビア 58…ビアパッド
60…メタライズ導体(接続部材) 61…メタライズ導体 62…端子側電極 64…ビア側接続部 65…グリーンシート 66…メタライズペースト 67…外周部 68…セラミックペースト 69…中継接続部
71…ろう材 72…ペレット(端子部材) 74…電極端子(端子部材) 76…第1接合部 78…第2接合部
100…加熱装置(保持装置)
CD…電流の流れてくる方向
IP…内側部(端子側接続部) OP…外周部(端子側非接続部)
S1…保持面(第1の表面) S2…裏面(第2の表面) S3…下面 S5…上面
W…半導体ウェハ(対象物)

Claims (4)

  1. 第1の方向に略直交する第1の表面と、前記第1の表面とは反対側の第2の表面と、を有する板状部材と、
    前記板状部材の内部に配置された内部電極と、
    前記板状部材の内部において前記第1の方向に延びて配置され、前記内部電極と電気的に接続されたビアと、
    前記内部電極に通電可能な端子部材と、
    前記ビアと前記端子部材を電気的に接続する導電性の接続部材と、を備え、
    前記接続部材は、前記ビアと接続されるビア側接続部と、前記端子部材と接続される端子側接続部と、を有し、
    前記ビア側接続部と前記端子側接続部は、前記第1の方向に直交する方向において異なる位置に配置されている、保持装置。
  2. 前記接続部材は、前記板状部材の前記第2の表面側に露出する前記端子側接続部と、絶縁部材によって覆われる端子側非接続部とを有し、前記第1の方向において前記端子側非接続部と前記端子部材との間には前記絶縁部材が配置されている、請求項1に記載の保持装置。
  3. 前記接続部材は前記第1の方向視で円周上に配置されるように複数設けられており、
    前記ビア側接続部は、前記端子側接続部よりも外周側に配されている、請求項1または請求項2に記載の保持装置。
  4. 前記接続部材は、前記ビアとの接続領域を第1接続領域とし、前記端子部材との接続領域を第2接続領域とした場合に、一つの前記第2接続領域に対して複数の前記第1接続領域が接続された態様を含む、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の保持装置。
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