JP7492008B2 - 内容物詰めシート材容器の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内容物詰めシート材容器の製造方法に関する。
複数のフィルム層が積層され、その層間に空気などの充填材が封入されて充填部が形成されている構造の内容物詰めシート材容器を製造する方法は、例えば、特許文献1に記載されている。
先行技術文献
特許文献1 特表2016-535707号公報
本発明は、相互に積層された外側フィルム層と内側フィルム層とを有する本体構成シート材を含む1又は複数のシート材を備えて構成されているシート材容器に内容物を充填して内容物詰めシート材容器を製造する方法であって、前記シート材容器は、前記内容物を収容する収容領域と、前記本体構成シート材により構成されており、前記収容領域を包囲している容器本体と、を備え、前記本体構成シート材は、前記外側フィルム層と前記内側フィルム層との接合部である本体シール部と、前記外側フィルム層と前記内側フィルム層とが部分的に非接合とされた非接合部と、を有するとともに、前記非接合部における前記外側フィルム層と前記内側フィルム層との層間に充填材が封入されている充填部を有するものであり、当該方法は、前記収容領域に前記内容物を注入するための注入口から、前記内容物を前記収容領域に充填する工程を備え、前記充填する工程は、前記注入口に栓部材を当接させることによって前記注入口を閉塞した状態で前記栓部材を介して前記内容物を充填する当接充填工程を含む、内容物詰めシート材容器の製造方法に関する。
本発明の内容物詰めシート材容器の製造方法で製造される内容物詰めシート材容器の好ましい一実施形態を示す斜視図である。 図1に示すシート材容器の背面図である。 図2のA-A線に沿った断面図である。 本体構成シート材の外側フィルム層と内側フィルム層とを示す分解斜視図である。 内袋構成シート材と本体構成シート材とを示す分解斜視図である。 相互に積層された内袋構成シート材と本体構成シート材とを有する容器構成シート材を示す平面図である。 充填材を封入する前のシート材容器を示す平面図である。 図8(a)及び図8(b)は第1実施形態に係る内容物詰めシート材容器の製造方法を説明するための図であり、このうち図8(a)は栓部材が注入口に対して当接している状態を示しており、図8(b)は栓部材と注入口とが互いに離間している状態を示している。 第1実施形態の比較形態に係る内容物詰めシート材容器の断面図である。 第1実施形態の変形例1に係る内容物詰めシート材容器の製造方法を説明するための図である。 図11(a)及び図11(b)は第1実施形態の変形例2に係る内容物詰めシート材容器の製造方法を説明するための図である。 図12(a)、図12(b)は第2実施形態に係る内容物詰めシート材容器の製造方法を説明するための図であり、このうち図12(a)は栓部材が注入口に対して当接している状態を示しており、図12(b)は栓部材と注入口とが互いに離間している状態を示している。 第3実施形態に係る内容物詰めシート材容器の製造方法を説明するための図である。 図14(a)、図14(b)及び図14(c)は第4実施形態に係る内容物詰めシート材容器の製造方法を説明するための図であり、このうち図14(a)は栓部材が注入口に対して当接している状態を示しており、図14(b)は図14(a)の部分拡大図であり、図14(c)は環状部材の底面図である。 図15(a)、図15(b)及び図15(c)は第4実施形態の変形例に係る内容物詰めシート材容器の製造方法を説明するための図であり、このうち図15(a)は栓部材が注入口に対して当接している状態を示しており、図15(b)は図15(a)の部分拡大図であり、図15(c)は栓部材及びスパウト部材の模式的な平面図である。
発明の詳細な説明
本発明者等の検討によれば、特許文献1に記載の製造方法では、収容領域への内容物の充填性に関して改善の余地がある。
本発明は、収容領域への内容物の充填性が良好となる内容物詰めシート材容器の製造方法に関する。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、重複する説明は適宜に省略する。
〔第1実施形態〕
先ず、図1から図9を用いて第1実施形態を説明する。なお、図8(a)及び図8(b)において、充填工程における内容物18の動きを矢印Aで示している。
本実施形態に係る内容物詰めシート材容器300の製造方法は、相互に積層された外側フィルム層と内側フィルム層とを有する本体構成シート材21を含む1又は複数のシート材を備えて構成されているシート材容器100に内容物18を充填して内容物詰めシート材容器300を製造する方法である。すなわち、シート材容器100に内容物18を充填したものが内容物詰めシート材容器300であり、内容物詰めシート材容器300から内容物18を除いた物、又は、内容物詰めシート材容器300に内容物18を充填する前のものがシート材容器100である。シート材容器100は、内容物18を収容する収容領域17と、本体構成シート材21により構成されており、収容領域17を包囲している容器本体20と、を備える。
本体構成シート材21は、外側フィルム層22と内側フィルム層23との接合部である本体周縁シール部28と、外側フィルム層22と内側フィルム層23とが部分的に非接合とされた非接合部24と、を有するとともに、非接合部24における外側フィルム層22と内側フィルム層23との層間に充填材が封入されている充填部60を有するものであり、当該方法は、収容領域17に内容物18を注入するための注入口91から、内容物18を収容領域17に充填する工程を備え、充填する工程は、注入口91に栓部材210を当接させることによって注入口91を閉塞した状態で栓部材210を介して内容物18を充填する当接充填工程を含む。
なお、ここでいう注入口91を閉塞した状態とは、注入口91を完全密閉した状態に限定されない。すなわち、注入口91に栓部材210が当接している状態において、収容領域17とシート材容器100の外部空間とが互いに導通していてもよい。換言すると、注入口91に栓部材210が当接している状態において、収容領域17とシート材容器100の外部空間とが互いに連通していてもよい。ただし、充填工程は、収容領域17の内圧が大気圧を超える瞬間を含むように行われることが好ましい。
また、内容物18を収容領域17に充填する工程において、内容物18とともに気体(例えば、空気)が収容領域17に注入されていてもよい。
本実施形態によれば、注入口91に栓部材210を当接させることによって注入口91を閉塞した状態で栓部材210を介して内容物18を充填する当接充填工程を含む。すなわち、栓部材210によって注入口91を閉塞した状態で内容物18を充填することとなる。これにより、収容領域17から気体などが漏洩することが抑制されるので、収容領域17を十分に拡張させながら内容物18を充填できる。よって、充填可能な内容物18の量を十分に確保することができ、収容領域17への内容物18の充填性が良好となる。また、複数個の内容物詰めシート材容器300を製造するに際して、収容領域17の容積を安定させることができる(収容領域17の容積について高い再現性を実現できる)。更に、容器本体20におけるシワの発生を抑制できるので、内容物詰めシート材容器300の良好な外観を実現できる。
本実施形態の場合、シート材容器100は、収容領域17から内容物18を吐出する吐出口を有するスパウト部材15を備えており、吐出口は、注入口91を兼ねる。
そして、上述の構成によれば、収容領域17を十分に拡張させながら内容物18を充填できるので、充填された内容物18の液面がスパウト部材15に達しない(収容領域17内に位置している)構造も容易に実現できる。
本発明において、内容物18の種類は、特に限定されない。内容物18としては、例えば、シャンプー、リンス、ボディーソープ、洗剤、漂白剤、柔軟剤、飲料、食品の他に、エンジンオイル、化学薬品などが挙げられる。
また、内容物18は、液体(ペースト状のものを含む)であっても良いし、固体(例えば、粒状のもの(顆粒状のものを含む)、或いは粉状のものなど)であっても良い。
本実施形態の場合、内容物18は、例えば、液体である。
内容物18が液体の場合には、内容物18の粘度は、例えば30℃において好ましくは1mPa・s以上12万mPa・s以下(B型粘度計で測定。例えば東機産業社製ビスコメーターTV-10又はビスコメーターTVB-10等で測定)であり、より好ましくは1mPa・s以上6万mPa・s以下である。
充填部60に封入されている充填材は、流体(気体または液体)、固体(例えば粉粒体、樹脂ペレット等)または半固体(例えば発泡剤等)とすることができ、空気などの圧縮性流体であることが好ましい。
以下、本実施形態により製造される内容物詰めシート材容器300の構造の一例について、図1から図7を用いて説明する。
本実施形態の場合、内容物詰めシート材容器300は、底部としての底マチ13(図2)を有しており、底マチ13が水平な載置面に載置された状態で自立可能となっている。
本実施形態において、内容物詰めシート材容器300の各構成要素の位置関係(上下関係等)の説明は、特に断りのない場合は内容物詰めシート材容器300を図1及び図2のように自立させた状態での位置関係を説明したものである。ただし、これらの説明における位置関係は、内容物詰めシート材容器300の使用時や製造時の位置関係とは必ずしも一致しない。
また、内容物詰めシート材容器300の各構成要素の位置関係について、各図に示される位置関係を説明する場合もある。
内容物詰めシート材容器300の正面側(図2における紙面の奥側)を前方、内容物詰めシート材容器300の背面側(図2における紙面の手前側)を後方といい、内容物詰めシート材容器300の正面に向かって左側(図2における右側)を左方、内容物詰めシート材容器300の正面に向かって右側(図2における左側)を右方という。また、内容物詰めシート材容器300の左右方向を横幅方向という場合がある。
本実施形態の場合、容器本体20は、胴部11と、胴部11の上側に配置されている天マチ14と、胴部11の下側に配置されている底マチ13と、を有する袋状に形成されている。ただし、本発明は、この例に限らず、容器本体20は、天マチ14を有していなくてもよく、また、底マチ13を有していなくてもよい。
容器本体20は、収容領域17を包囲している(本実施形態の場合、後述する内袋40を包囲している)。容器本体20はシート材容器100の外殻を構成している。以下では、容器本体20の胴部11、天マチ14及び底マチ13のことを、シート材容器100の胴部11、天マチ14及び底マチ13と称する場合がある。
胴部11の正面形状は、特に限定されないが、本実施形態の場合、例えば、図2に示すように、横幅寸法が略一定の縦長形状となっており、胴部11の上縁は上方に向けて凸の弧状に形成されている。
図3に示すように、胴部11は、収容領域17を間に挟んで互いに対向している第1主面部20a(前側のパネル)及び第2主面部20b(後側のパネル)を有する。第1主面部20aは正面側に位置しており、第2主面部20bは背面側に位置している(図1及び図2も参照)。
第1主面部20aは、例えば、左右対称に形成されており、第2主面部20bも、例えば、左右対称に形成されている。また、第1主面部20aと第2主面部20bとは、例えば、充填部60の後述する面間接続部65を除き、前後対称に形成されている。
第1主面部20aは、前方に向けて凸に膨出しており、第2主面部20bは、後方に向けて凸に膨出している。
容器本体20は、本体構成シート材21(図5、図6参照)を折り曲げて当該本体構成シート材21の周縁部どうしを相互に接合(本実施形態の場合、内袋40を構成する内袋構成シート材41を介して相互に接合)することによって構成されている。
容器本体20は、天マチ14の周縁に沿って配置されているマチ部周縁シール片45と、胴部11の左右の縁辺部に沿ってそれぞれ上下に延在している側部シール片46と、を備えている。マチ部周縁シール片45及び側部シール片46は、例えば、容器本体20の外方に向けて起立している。
本実施形態の場合、シート材容器100は、収容領域17を画定している内袋40を更に備え、容器本体20は、内袋40を覆っている。
内袋40は、例えば、内袋構成シート材41(図5参照)の周縁部における一部分どうしを相互に接合することにより構成されている(図3参照)。すなわち、内袋構成シート材41を折り曲げて当該内袋構成シート材41の周縁部どうしを相互に接合することによって、袋状の内袋40が構成されている。上述のように、内袋40は、容器本体20によって覆われている。内袋40は、当該内袋40の内部に収容領域17を有する。
このように、シート材容器100は、容器本体20の内側に配置されている内袋40を備え、内袋40は、シート材容器100を構成する1又は複数のシート材のうち最内層のシート材である内袋構成シート材41により構成されている。
内袋40の形状は、特に限定されないが、本実施形態の場合、内袋40は容器本体20と同様の形状に形成されている。
図3に示すように、内袋40は、収容領域17を間に挟んで正面側に位置する第1面状部40aと背面側に位置する第2面状部40bとを有する。
上述のように、シート材容器100は、収容領域17から内容物18を吐出する吐出口を有するスパウト部材15を備えており、吐出口は、注入口91を兼ねる。
より詳細には、シート材容器100は、例えば、天マチ14を貫通して設けられているスパウト部材15と、スパウト部材15に装着(例えば着脱可能に装着)されているキャップ部70と、を備えている。
スパウト部材15は、例えば、図1及び図2に示すように、内容物18を通過させる円筒状の注出筒部15aと、注出筒部15aの軸方向における一端(下端)において当該軸方向に対して直交する配置で設けられている板状の板状部15bと、を一体に備えて構成されている。注出筒部15aの外周面にはねじ山が形成されており、注出筒部15aは雄ねじ形状となっている。注出筒部15aは、天マチ14を上下に貫通しており、天マチ14から上方に突出している。
板状部15bは、注出筒部15aの下端から周囲に向けてフランジ状に張り出している。板状部15bの平面形状は特に限定されないが、例えば、略正方形状であることが挙げられる。
板状部15bは、例えば、内袋構成シート材41において、胴部11の天マチ14に沿って配置されている部分の内面又は外面に設けられている。板状部15bは、例えば、天マチ14において内袋構成シート材41の内面(下面)に対して接合されている。このため、板状部15bは、内袋構成シート材41を介して、本体構成シート材21に接合されている。ただし、本発明は、この例に限らず、板状部15bは、本体構成シート材21の内側フィルム層23に対して直接接合されていてもよい。板状部15bと内袋構成シート材41との接合部は、平面視において、注出筒部15aの周囲を周回状に取り囲んでいる。板状部15bと内袋構成シート材41との接合部は、例えば、挿通穴21aの周囲に位置する円環状の本体シール部26(図5参照)と重なる範囲に形成されている。
注出筒部15aの上端側の開口15cが、収容領域17から内容物18を吐出する吐出口であり、注入口91を兼ねている。板状部15bには、注出筒部15aの内空と同軸に開口15dが形成されている。収容領域17内の内容物18は、開口15d及び開口15cを通して外部に吐出される。
キャップ部70は、例えば、注出筒部15aに対して着脱可能に螺合している雌ねじ形状の筒状部である装着部71と、装着部71に固定されているポンプ部72と、ポンプ部72から下方に延出しているディップチューブ77と、ポンプ部72に対して昇降可能にポンプ部72に保持されているヘッド部73と、を備えている。
ヘッド部73は、例えば、ポンプ部72から上方に突出している支持筒部74と、当該ヘッド部73の上端部から水平に突出しているノズル部75と、を有し、ノズル部75の先端には内容物18を吐出する吐出口76が形成されている。
ヘッド部73がポンプ部72に対して押し込まれる(押下される)と、ポンプ部72の働きによって内容物18が吐出口76から吐出されるようになっている。
本実施形態の場合、充填部60は、図1~図3に示すように、例えば、第1主面部20aの周縁部に沿って周回状に形成されている第1充填部61と、第2主面部20bの周縁部に沿って周回状に形成されている第2充填部62と、底マチ13の周縁部に沿って周回状に形成されている第3充填部63(図2)と、天マチ14において注出筒部15aの周囲に周回状に形成されている第4充填部64(図1)と、を含んでいる。
本実施形態の場合、第1充填部61と第4充填部64とが、面間接続部65を介して繋がっており、第1充填部61と第3充填部63とが、面間接続部65を介して繋がっている。更に、第2充填部62と第3充填部63とが、面間接続部65を介して繋がっている。
より詳細には、第1充填部61の下縁は第3充填部63の前縁と繋がっており、第2充填部62の下縁は第3充填部63の後縁と繋がっており、第1充填部61の上端部の横幅方向における中央部は第4充填部64の前端部の横幅方向における中央部と繋がっている。
シート材容器100は、このような構造の充填部60を備えていることによって、容器本体20のほぼ全体に亘って、構造的強度が十分に確保されている。
本実施形態の場合、充填部60の全体が一繋がりに形成されている。
なお、本発明において、シート材容器100は、互いに独立した複数の充填部60を備えていても良い。
図4及び図6に示すように、本体構成シート材21は、容器本体20の外面側を構成する外側フィルム層22と、容器本体20の内面側を構成する内側フィルム層23と、を相互に積層及び接合することにより構成されている。すなわち、一例として、本実施形態の場合、本体構成シート材21は、外側フィルム層22と内側フィルム層23との2層のフィルム層により構成されている。ただし、本発明は、この例に限らず、本体構成シート材21は、外側フィルム層22及び内側フィルム層23以外のフィルム層を有していても良い。
本実施形態の場合、外側フィルム層22と内側フィルム層23とは互いに同形状に形成されている。ただし、本発明は、この例に限らず、外側フィルム層22と内側フィルム層23とは互いに異形状であっても良い。異形状の場合は、外側フィルム層22は内側フィルム層23よりも大きい形状であることが好ましい。
外側フィルム層22及び内側フィルム層23には、スパウト部材15の注出筒部15aが挿通される挿通孔が形成されている。
本体構成シート材21には、外側フィルム層22と内側フィルム層23とが部分的に非接合とされた非接合部24(図6)が形成されている。例えば、外側フィルム層22又は内側フィルム層23の一方または両方において、他方に対して対向する面には、部分的に非接合処理が施されている。非接合処理は、非接合剤(いわゆる糊殺し剤)を塗布して糊殺し状態とすることによって、容易に形成することができる。糊殺し剤としては、外側フィルム層22と内側フィルム層23との接合を抑制できるものであれば、いかなるものも使用することができる。糊殺し剤としては、例えば、オフセット印刷、フレキソ印刷、レタープレス印刷(凸版印刷)のそれぞれに使用する印刷用インキ、メジウムインキ、糊殺し専用インキ等を好ましく用いることができる。また、熱硬化型や紫外線硬化型のインキを好ましく用いることができる。非接合処理が施された範囲が非接合部24となる。非接合部24に充填材が封入されることによって、充填部60が形成されるようになっている。尤も、本体シール部26は、非接合処理による形成に限らず、本体シール部26の形状を有する金型を用いてヒートシールすることで形成しても構わない。
充填部60は、必ずしも非接合部24の全部に形成されていることに限定されず、複数ある非接合部24の一部に形成されていてもよい。
図5では、外側フィルム層22及び内側フィルム層23の各々において、相互に接合されて本体シール部26となる領域には、便宜的に右上がりのハッチングを付している。
図5及び図6では、本体構成シート材21において、非接合部24を画定するために外側フィルム層22と内側フィルム層23とが相互に接合されている領域、すなわち本体シール部26の形成領域には、便宜的に右上がりのハッチングを付している。
更に、図5では、本体構成シート材21の周縁部のシール領域と、それ以外の領域と、の境界線であるシール境界線21cを二点鎖線で示している。本実施形態の場合、本体構成シート材21のシール境界線21cよりも外側の領域においては、製袋の際に、外側フィルム層22と内側フィルム層23とが相互に接合されるとともに、内側フィルム層23と内袋構成シート材41とが相互に接合される。
外側フィルム層22と内側フィルム層23との接合の手法としては、一例として、ヒートシール、超音波シール、接着剤による接合等を用いることができる。
ここで、シート材容器100は、容器本体20の内面と内袋40の外面との間隙10aに外気を取り込むための外気導入部と、を備えている。本実施形態の場合、外気導入部は、例えば、図2、図3、図4、図5及び図6に示すように、外側フィルム層22に形成されている外気取込孔96と、内側フィルム層23に形成されている外気取込孔97と、を含んで構成されている。
外気取込孔96と外気取込孔97とは、例えば互いに異なる位置に配置されている。一例として、図2に示すように、外気取込孔96は、容器本体20の第2主面部20bの下部に配置されており、外気取込孔97は、容器本体20の第2主面部20bの上部に配置されている。
外気取込孔96と外気取込孔97とは、外側フィルム層22と内側フィルム層23との層間の間隙を介して相互に連通している。このため、外気取込孔96、外側フィルム層22と内側フィルム層23との層間の間隙、及び、外気取込孔97をこの順に介して、容器本体20の内面と内袋40の外面との間隙10aに外気を導入させることができるようになっている。
本実施形態の場合、外側フィルム層22及び内側フィルム層23の各々は、複数の樹脂層を含む層構造をなしている。また、内袋構成シート材41も、複数の樹脂層を含む層構造をなしている。
本体構成シート材21及び内袋構成シート材41は、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリエステル系又はポリアミド系のいずれか1種の樹脂層を含んでいることが好ましい。
樹脂層の材料は、特に限定されないが、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、超低密度ポリエチレン(ULDPE)、エチレン-ビニルアルコール共重合体(EVOH)などのポリエチレン系材料、または延伸ポリプロピレン(OPP)、未延伸ポリプロピレン(CPP)、アイソタクチックPP、シンジオタクチックPP、アタクチックPP、ランダムPP、ブロックPPなどのポリプロピレン系材料、またはポリエチレンテレフタレート(PET)、非晶性ポリエチレンテレフタレート(非晶性PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)などのポリエステル系材料、または延伸ナイロン(ONy)、未延伸ナイロン(CNy)、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、MXD6などのポリアミド系材料のいずれかであるのがより好ましく、これらのうち上記ポリエチレン系材料であるのが特に好ましい。
図5及び図6に示すように本体構成シート材21に内袋構成シート材41が積層され、図6に示すように内側フィルム層23の周縁部と内袋構成シート材41の周縁部とが相互に接合されるとともに、外側フィルム層22の周縁部と内側フィルム層23の周縁部とが相互に接合されている。これにより、本体構成シート材21と内袋構成シート材41とにより容器構成シート材51が構成されている。
ここで、容器構成シート材51の周縁部のシール部を周縁シール部52と称する。周縁シール部52は、内側フィルム層23の周縁部と内袋構成シート材41の周縁部とのシール部(以下、内外シール部43)と、外側フィルム層22の周縁部と内側フィルム層23の周縁部とのシール部(以下、本体周縁シール部28)と、を含む。
図6において、周縁シール部52の形成領域には、左上がりのハッチングを付している。また、図6において、周縁シール部52の形成領域と本体シール部26の形成領域とが重複している領域では、左上がりのハッチングと右上がりのハッチングとが重なっている。
周縁シール部52を形成する手法としては、一例として、ヒートシール、超音波シール、接着剤による接合等を用いることができる。
図6に示すように、本体構成シート材21は、例えば、第1主面部20aを構成する部分である第1シート部31と、第2主面部20bを構成する部分である第2シート部32と、底マチ13を構成する部分である底マチ構成シート部38と、天マチ14を構成する部分である天マチ構成シート部39と、チューブ状の延出部25と、を有する。延出部25は、例えば、第2シート部32から外方に延出している。
天マチ構成シート部39には、スパウト部材15の注出筒部15aが挿通される挿通穴21aが形成されている。
本実施形態の場合、非接合部24は、シート材容器100の充填部60の形状と対応する形状に形成されている。
非接合部24において、第4充填部64となる部分24bは、例えば、図6に示すように、挿通穴21aを囲む周回状に形成されている。より詳細には、例えば、部分24bの外縁(外形線)は、天マチ構成シート部39の外形線よりも一回り小さい形状となっており、部分24bの内縁は、挿通穴21aよりも一回り大きい円形となっている。
本実施形態の場合、内袋構成シート材41は、本体構成シート材21における延出部25を除く部分と同形状に形成されている。
なお、図5では、内袋構成シート材41のシール境界線41aを便宜的に二点鎖線で示している。シール境界線41aは、内袋構成シート材41が本体構成シート材21と接合(シール)される領域と内袋構成シート材41における他の領域との境界線であるとともに、容器構成シート材51を用いてシート材容器100が形成される際に内袋構成シート材41どうしが接合される領域と内袋構成シート材41における他の領域との境界線である。
本実施形態の場合、シール境界線41aの位置とシール境界線21cの位置とは互いに対応している(互いに重なっている)。
内袋構成シート材41において天マチ構成シート部39と重なる部分には、スパウト部材15の注出筒部15aが挿通される挿通穴41bが形成されている。
スパウト部材15の板状部15bは、例えば、内袋構成シート材41において天マチ構成シート部39と重なっている部分の内面に対して接合されている。注出筒部15aは、内袋構成シート材41の挿通穴41b及び天マチ構成シート部39の挿通穴21aを通してこれらシートの外面側に突出している。
シート材容器100は、例えば、1又は複数のシート材が折り曲げ線81~85に沿って折り曲げられるとともに、少なくとも1又は複数のシート材のうち最内層のシート材の周縁部における一部分どうしが相互に接合されている周縁シール部(本実施形態の場合、内袋シール部42)を有する。
より詳細には、容器構成シート材51が、図6に示す折り曲げ線81、折り曲げ線82及び折り曲げ線84においてそれぞれ谷折りされるとともに、折り曲げ線83及び折り曲げ線85においてそれぞれ山折りされた状態で、容器構成シート材51の周縁部どうし(内袋構成シート材41どうし)が接合されることによって、容器構成シート材51が二重構造の袋状に形成される。ここで、谷折りとは、図6における奥側に向けて凸の折り曲げ方であり、山折りとは、図6における手前側に向けて凸の折り曲げ方である。
すなわち、内袋構成シート材41の周縁部どうしが接合されて内袋シール部42(図1参照)が形成されることにより、内袋構成シート材41によって内袋40が形成されるとともに、内袋40を覆う袋状の容器本体20が形成される。
内袋構成シート材41どうしの接合の手法としては、一例として、ヒートシール、超音波シール、接着剤による接合等を用いることができる。
本実施形態の場合、本体周縁シール部28、内袋シール部42及び内外シール部43は、互いに対応する位置(互いに重なる位置)に配置されている。本体周縁シール部28、内袋シール部42及び内外シール部43の総称を周縁シール部19とする(周縁シール部19は、本体周縁シール部28、内袋シール部42及び内外シール部43を含む)。
このため、本実施形態の場合、マチ部周縁シール片45並びに側部シール片46の各々は、本体周縁シール部28、内袋シール部42及び内外シール部43を含んで構成されている。
ただし、本発明は、この例に限らず、マチ部周縁シール片45並びに側部シール片46は、本体周縁シール部28のみにより構成されていてもよい。
第1シート部31において、折り曲げ線85よりも天マチ構成シート部39側の部分は、第1重複部31aである。第1重複部31aは、非接合部24に充填材が充填される前の状態では、天マチ構成シート部39における一方の半部と重なって配置されている。
第2シート部32において、折り曲げ線86よりも底マチ構成シート部38から遠い側に位置する部分は、第2重複部32aである。第2重複部32aは、非接合部24に充填材が充填される前の状態では、天マチ構成シート部39における他方の半部と重なって配置されている。
こうして、図7に示すように、容器構成シート材51が二重の袋状に形成され、シート材容器100が得られる。図7に示す状態では、収容領域17が未だ膨らんでいないとともに、充填部60に充填材が充填されていないため、シート材容器100は、扁平な形状となっている。
シート材容器100は、例えば、延出部25に形成されている注入口25a(図7)から非接合部24に充填材が注入され、その後、延出部25の基端側に連接する部位において非接合部24が封止される。これにより、非接合部24(充填部60)に充填材が封入される(充填材封入工程)。
なお、充填部60の内部における圧力は、特に限定されないが、大気圧よりも高圧であることが好ましく、例えば、10kPa以上500kPa以下(ゲージ圧)とすることができる。
充填部60に充填材が封入された後、例えば、延出部25は切除される。
こうして、充填部60に充填材が封入されたシート材容器100(図1~図3参照)が得られる。ただし、充填材が封入されたシート材容器100の状態でも延出部25が切除されずに残留していてもよい。
シート材容器100の作製後、スパウト部材15の注出筒部15aを通して収容領域17に内容物18を充填した後で、スパウト部材15にキャップ部70が装着されることによって、収容領域17に内容物18が封入された内容物詰めシート材容器300が得られる。
以下、図3及び図8(a)~図9を用いて、内容物18を収容領域17に充填する工程について、より詳細に説明する。なお、図8(a)及び図8(b)においては、シート材容器100における上部以外の部分の図示を省略している。また、図9は、比較形態として、収容領域17に内容物18を充填する工程が当接充填工程を含まない内容物詰めシート材容器の製造方法によって得られた内容物詰めシート材容器を示しており、図2のA-A線に相当する線に沿った断面図である。また、図示は省略するが、当該比較形態では、図8(b)に示す状態と同様の状態のみで、内容物18を収容領域17に充填する工程を行う。
上述のように、本実施形態に係る製造方法では、収容領域17に内容物18を充填する工程は、注入口91に栓部材210を当接させることによって注入口91を閉塞した状態で栓部材210を介して内容物18を充填する当接充填工程を含む。
栓部材210は、例えば、上下方向に貫通している貫通孔210aが形成されている。
栓部材210の上面及び下面の各々は、平坦に形成されているとともに水平に配置されている。
また、栓部材210の貫通孔210aには、収容領域17に内容物18を注入するため注入管211が挿通されている。貫通孔210aの内周面と注入管211の外周面とは周回状に気密に密着している。
注入管211は、例えば、上下方向を軸方向とする円筒状に形成されている。注入管211は、内容物供給源(不図示)と接続されている。注入管211の内腔は、内容物18が流動する内部流路211aを構成しており、注入管211の下端側の開口は、内容物供給口212を構成している。
なお、栓部材210の形態は特に限定されず、例えば、栓部材210は、スパウト部材15の先端を閉塞するキャップ部材であってもよいし、ゴム栓であってもよいし、パッキンであってもよい。
また、栓部材210を構成する材料は特に限定されず、例えば、金属材料や、硬質の樹脂材料などであってもよい。
図8(a)に示すように、充填工程において、先ず、注出筒部15aに注入管211を挿入し、栓部材210の下面が注出筒部15aの上端に対して当接した状態となるまで、栓部材210をスパウト部材15に対して相対的に下方に移動させる。これにより、注入口91(開口15c)が栓部材210によって閉塞された状態で、注入管211の内部流路211aと収容領域17とが相互に導通することとなる。内容物18の充填が開始されると、内容物18は、内部流路211aを通って、内容物供給口212から収容領域17に吐出される。すなわち、注入口91を閉塞した状態で栓部材210を介して内容物18を充填することができる(当接充填工程)。
これにより、収容領域17から気体などが容易に漏洩することを抑制できるので、収容領域17が十分に拡張した状態で内容物18を充填することができる。より詳細には、内袋40の第1面状部40aと第2面状部40bとが互いに十分に離間した状態を維持し、収容領域17の容積をより良好に確保しつつ、内容物18を充填することができる。
これにより、図3及び図9に示すように、注入口91を閉塞した状態で充填工程が行われた場合、栓部材210と注入口91とが互いに離間した状態で充填工程が行われた場合と比較して、より十分な量の内容物18を収容領域17に充填することができる。
収容領域17に所望の量の内容物18が充填された後、注入管211及び栓部材210をスパウト部材15に対して相対的に上方に移動させることによって、注入管211を注出筒部15a及び収容領域17から抜去する。そして、注出筒部15aに対してキャップ部70が装着されることによって、収容領域17(内袋40)に内容物18が封入される。
こうして、収容領域17に内容物18が充填された内容物詰めシート材容器300が得られる。
ここで、本実施形態の場合、充填する工程の後期において収容領域17の内圧が増大する期間を備えることが好ましい。より詳細には、充填工程において、内容物18の収容領域17への充填が進むと、内容物18によって収容領域17の内圧が増大することとなる。これにより、収容領域17の容積も増大することとなるので、十分な量の内容物18を収容領域17に充填することができる。
また、本実施形態の場合、充填する工程において、収容領域17内が陽圧となる期間を備えることがより好ましい。より詳細には、充填する工程において、収容領域17の容積が、充填する工程の終了後の収容領域17の容積よりも大きい状態となる期間を備えることが好ましい。これにより、十分な量の内容物18を収容領域17に充填することができ、また、内袋40を有するシート材容器100においては、内袋40及び容器本体20におけるシワの発生をより確実に抑制できる。
そして、充填する工程の前期においては、収容領域17の密閉度が相対的に高い状態で内容物18を充填し、充填する工程の後期においては、収容領域17の密閉度が相対的に低い状態で内容物18を充填することが好ましい。
このようにすることにより、収容領域17に内容物18の量がまだ十分に充填されていない上記充填する工程の前期において、収容領域17を十分に拡張させながら内容物18を充填できる一方で、収容領域17に内容物18がある程度充填されている上記充填する工程の後期においては、収容領域17内の気体をシート材容器100の外部に逃がすことによって、収容領域17の内圧を好適に低下させることができる。これにより、容器構成シート材51の周縁部どうしが相互に接合されている状態を十分に維持することができるとともに、十分な量の内容物18を充填することができる。
更に、充填する工程の前期においては、収容領域17を密閉した状態で内容物18を充填することが好ましい一例である。
このようにすることにより、上記充填する工程の前期において、収容領域17をより十分に拡張させながら内容物18を充填できるので、十分な量の内容物18を充填することができる。
なお、ここでいう収容領域17を密閉した状態とは、注入管211の内部流路211aを除いて、収容領域17が気密に密閉されていることを意味している。
また、充填する工程の前期においては、当接充填工程を行うことによって、収容領域17を密閉度が相対的に高い状態に維持させ、充填する工程の後期においては、栓部材210を注入口91から離間させることによって収容領域17を外部と導通させた状態(図8(b)参照)で栓部材210を介して内容物18を充填する離間充填工程を行うことも好ましい。
このようにすることにより、充填する工程の前期において、注入口91を閉塞することによって、収容領域17を十分に拡張させながら内容物18を充填できる一方で、充填する工程の後期において、引き続き内容物18を注入しつつ、注入口91を介して収容領域17が外部と導通した状態にすることによって、収容領域17の内圧が過度に高まることを抑制できる。
なお、ここでいう収容領域17が外部と導通した状態とは、注入管211の内部流路211a以外にも、収容領域17が外部と導通した状態となっていることを意味している。
また、本実施形態においては、上述のように、シート材容器100は、容器本体20の内面と内袋40の外面との間に間隙10aを有している。すなわち、容器本体20と内袋40とが非接合となっている領域を備えている。
これにより、例えば、充填する工程の際に、内容物18によって収容領域17の内圧が増大したとしても、容器本体20と内袋40とが非接合となっているので、内袋40の動きが容器本体20によって束縛されるのを抑制できる。これにより、容器構成シート材51(本体構成シート材21、内袋構成シート材41)の周縁部どうしが相互に接合されている状態をより一層維持することができるとともに、十分な量の内容物18を充填することができる。
更に、本実施形態の場合、充填する工程の終了後、栓部材210を注入口91から離間させる離間工程を行うことも好ましい。
このようにすることにより、収容領域17内の気体をシート材容器100の外部に逃がすことによって、収容領域17の内圧が過度に高まることを抑制できる。これにより、容器構成シート材51の周縁部どうしが相互に接合されている状態を十分に維持することができるとともに、十分な量の内容物18を収容領域17に充填することができる。
また、本実施形態の場合、充填する工程の終了後、注入口91に栓部材210を当接させた状態で待機させる待機工程を行い、その後、離間工程を行うことも好ましい。
より詳細には、上述のように、容器本体20は、底マチ13を有している。そして、待機工程は、底マチ13が展開するまで行い、底マチ13が展開した後離間工程を行う。
このようにすることにより、容器構成シート材51の周縁部どうしが相互に接合されている状態を十分に維持することができるとともに、十分な量の内容物18を収容領域17に充填することができる。
また、ここでいう底マチ13が展開した後とは、少なくとも内容物18の充填が完了したときの形状よりも、底マチ13の展開が進んだ状態を意味している。換言すると、図6に示す折り曲げ線81、82、83による折返しがより伸ばされた状態を意味している。
本実施形態において、底マチ13は、充填された内容物18の重みによって展開されてもよいし、注入管211を介して気体(例えば空気)を収容領域17に更に導入し、当該気体の圧力によって展開されてもよい。もしくは、底マチ13は、充填された内容物18の重みと導入された気体の圧力との両方によって展開されてもよい。
また、充填する工程を終了するに際して、内容物18の流速(注入速度)を上げることによって収容領域17により強い圧力を加えた後に、内容物18の充填を終了してもよい。これにより、待機工程において、底マチ13の展開がより促進されることとなる。
なお、本実施形態において、離間工程では、充填する工程を行うために栓部材210を注入口91に当接させる際よりも低速で栓部材210を注入口91から離間させてもよい。
このようにすることによっても、容器構成シート材51の周縁部どうしが相互に接合されている状態を十分に維持することができるとともに、十分な量の内容物18を収容領域17に充填することができる。
本実施形態の場合、充填する工程に先立って、充填材封入工程を行っている。
このようにすることにより、充填工程の開始時において、収容領域17(内袋40)がある程度拡張した状態となる。そして、充填工程において、注入口91を閉塞した状態で栓部材210を介して内容物18を充填することにより、容器本体20及び内袋40の各々が十分に膨張した状態を維持することができる。よって、内袋40及び容器本体20におけるシワの発生をより確実に抑制できるとともに、収容領域17に十分な量の内容物18を充填することができる。
また、本実施形態の場合、上述のように、シート材容器100は、胴部11、天マチ14、および底マチ13のそれぞれに充填部60が形成されている。
これにより、例えば充填材封入工程によって、収容領域17の周囲に存在する充填部への充填材の注入により、充填工程の開始時において、収容領域17(内袋40)がより拡張した状態となる。そして、充填工程において、注入口91を閉塞した状態で栓部材210を介して内容物18を充填することにより、容器本体20及び内袋40の各々が十分に膨張した状態を維持することができる。よって、内袋40及び容器本体20におけるシワの発生をより確実に抑制できるとともに、収容領域17に十分な量の内容物18を充填することができる。
また、本実施形態の場合、一例として、収容領域17に気体を吹き込むことによって容器本体20を膨らませた状態で、充填する工程を行ってもよい。
このようにすることにより、充填工程の開始時において、収容領域17(内袋40)が十分に拡張した状態となる。そして、充填工程において、注入口91を閉塞した状態で栓部材210を介して内容物18を充填することにより、容器本体20及び内袋40の各々が十分に膨張した状態を維持することができる。よって、内袋40及び容器本体20におけるシワの発生をより確実に抑制できるとともに、収容領域17に十分な量の内容物18を充填することができる。
なお、ここでいう容器本体20を膨らませた状態とは、収容領域17内に気体がある程度導入されている状態であればよく、収容領域17内が陽圧状態となっていてもよいし、大気圧状態となっていてもよい。
<第1実施形態の変形例1>
次に、図10を用いて、第1実施形態の変形例1を説明する。なお、図10において、充填工程における内容物18の動きを矢印Aで示している。
第1実施形態では、充填工程において、栓部材210の下面が注入口91に当接することによって注入口91を閉塞している例を説明したが、本変形例の場合、栓部材210の外周面が注入口91に当接することによって注入口91を閉塞している。
より詳細には、図10に示すように、本実施形態の場合、栓部材210の外径は注入口91の直径(注出筒部15aの内径)と実質的に略同等の寸法に設定されている。そして、充填工程において、栓部材210は注出筒部15aの内腔に挿通されており、栓部材210の外周面と注出筒部15aの内周面とが互いに面接触している。
このような構成によっても、充填工程において、収容領域17内の気体が外部に容易に漏洩してしまうことを抑制することができる。よって、内容物詰めシート材容器300の良好な外観を実現できるとともに、内容物18を収容領域17に十分に充填することができる。
<第1実施形態の変形例2>
次に、図11(a)及び図11(b)を用いて、第1実施形態の変形例2を説明する。なお、図11(a)及び図11(b)において、充填工程における内容物18の動きを矢印Aで示している。
第1実施形態及び変形例1では、シート材容器100がスパウト部材15を有しており、スパウト部材15の注出筒部15aの先端の開口15cが吐出口及び注入口91を構成している例を説明したが、本変形例の場合、シート材容器100はスパウト部材15を備えていない。
より詳細には、図11(a)及び図11(b)に示すように、本実施形態の場合、シート材容器100は、天マチ14を有しておらず、第1主面部20aの上縁部と第2主面部20bの上縁部との各々によって、シート材容器100の上縁部が構成されている。
シート材容器100の上縁部において、例えば、内袋構成シート材41の周縁部どうしが互いに部分的に非接合となっている非接合部215が形成されている。当該非接合部215は、シート材容器100の外部空間と収容領域17とを相互に導通している注入口91を構成している。
また、シート材容器100の上縁部は、例えば、後述する上部窪み部217aが形成されている部分を除いて略直線状に形成されているとともに水平に配置されている。したがって、非接合部215の上縁も、略直線状に形成されているとともに水平に配置されている。
本変形例の場合、図11(a)に示すように、充填工程において、非接合部215に栓部材210が挿通されることによって、注入口91としての非接合部215に栓部材210が当接される。それによって、注入口91が閉塞されている。
より詳細には、栓部材210の周長は、例えば、非接合部215(注入口91)の横幅寸法の略2倍の寸法に設定されている。これにより、非接合部215に栓部材210が挿通されている状態において、内袋構成シート材41における非接合部215を構成している部分と、栓部材210の外周面と、が互いに気密に密着している。
このようにすることにより、充填工程において、収容領域17から気体などが容易に漏洩することが抑制されるので、収容領域17を十分に拡張させながら内容物18を充填することができる。
また、本変形例の場合、シート材容器100の上部における一部分には、開封予定部216が形成されている。開封予定部216は、シート材容器100の上縁部に形成されている上部窪み部217aと、シート材容器100の一方の側部に形成されている側部窪み部217bと、の間に配置されており、開封案内線(不図示)に沿って破断し、当該開封案内線よりも先端側の部分を切除することによって、注出口(不図示)が形成されるように構成されている。
ここで、本変形例の場合、図11(b)に示すように、開封予定部216の先端部に非接合部215が形成されていてもよい。
この場合も、例えば、充填工程において、非接合部215に栓部材210が挿通されることによって、注入口91が閉塞されていることが好ましい。
このようにすることにより、充填工程において、収容領域17から気体などが容易に漏洩することが抑制されるので、収容領域17を十分に拡張させながら内容物18を充填できる。
〔第2実施形態〕
次に、図12(a)及び図12(b)を用いて、第2実施形態を説明する。なお、図12(a)及び図12(b)において、充填工程における内容物18の動きを矢印Aで示している。また、図12(b)において、充填工程における収容領域17内の気体の動きの一例を矢印Bで示している。
本実施形態に係る内容物詰めシート材容器の製造方法は、以下に説明する点で、上記の第1実施形態及びその変形例に係る内容物詰めシート材容器の製造方法と相違しており、その他の点では、上記の第1実施形態及びその変形例に係る内容物詰めシート材容器の製造方法と同様である。
本実施形態の場合、栓部材210が注入口91に当接する方向へと、栓部材210を弾性的な付勢力により付勢しながら、充填する工程を行い、当接充填工程では、付勢力に従って栓部材210が注入口91に当接する。
これにより、内容物18を収容領域17に充填するに際して、収容領域17内の気体が容易に漏洩してしまうことを抑制することができる。
また、充填する工程は、収容領域17の内圧の増大に起因して、付勢力に抗して栓部材210が注入口91から離間する、内圧解放工程を含む。
この内圧解放工程によれば、収容領域17の内圧が増大する上記充填する工程の後期において、注入口91を介して、収容領域17内の気体をシート材容器100の外部に逃がすことができる。これにより、収容領域17の内圧が過度に高まることを抑制できるので、容器構成シート材51の周縁部どうしが相互に接合されている状態を十分に維持することができる。
このように、上述の構成によれば、内容物18を収容領域17に充填する工程の前期においては、収容領域17を十分に拡張させながら内容物18を充填できる一方で、内容物18が収容領域17にある充填する工程の後期においては、収容領域17内の気体をシート材容器100の外部に逃がし収容領域17の内圧が過度に高まることを抑制できる。
なお、本実施形態の場合、一例として、栓部材210が注入口91に当接している状態において、注入口91は完全密閉されている。ただし、注入口91に栓部材210が当接されている状態において、収容領域17とシート材容器100の外部空間とが互いに導通していてもよい。
本実施形態の場合、栓部材210は、例えば、注入口91に対して当接可能に配置されている当接部材210bと、当接部材210bを注入口91側(本実施形態の場合、下方)に付勢しているバネ部材210cと、更に含む。
また、栓部材210の上側には、例えば、支持部材214が配置されている。バネ部材210cは、当接部材210bと支持部材214とを相互に連結している。
支持部材214は、例えば、内容物供給源に固定されており、当接部材210bを注入口91側(本実施形態の場合、下方)に付勢する力に対する反力を受けるように構成されている。
支持部材214には、例えば、上下方向に貫通している貫通孔214aが形成されている。同様に、当接部材210bには、例えば、上下方向に貫通している貫通孔210aが形成されている。そして、貫通孔214a及び貫通孔210aには注入管211が挿入されている。
なお、バネ部材210cの内腔に注入管211が挿入されていてもよいし、注入管211の周囲に複数のバネ部材210cが配置されていてもよい。
図12(a)に示すように、収容領域17の圧力によって、注入口91から当接部材210bが上方に離間する方向に、当接部材210bを上方に付勢する力がバネ部材210cの付勢力よりも小さい状態において、当接部材210bの下面は当該付勢力に従って注入口91に当接しており、注入口91は栓部材210によって閉塞されている。
一方、図12(b)に示すように、収容領域17の圧力によって、注入口91から当接部材210bが上方に離間する方向に、当接部材210bを上方に付勢する力がバネ部材210cの付勢力よりも大きくなると、当該当接部材210bを上方に付勢する力によって、栓部材210の当接部材210bが上方に押し上げられて、当接部材210bの下面は当該付勢力に抗して注入口91から離間することとなる。これにより、注入口91を介して、収容領域17とシート材容器100の外部空間とが相互に導通され、収容領域17内の気体を外部空間に逃がすことができる。よって、収容領域17の内圧が過度に高まることを抑制できる。
このように、上述の構成によれば、上記当接部材210bを上方に付勢する力がバネ部材210cの付勢力よりも小さい場合は、注入口91が栓部材210によって閉塞されており、上記当接部材210bを上方に付勢する力がバネ部材210cの付勢力よりも大きくなると、注入口91が開放される構造となる。これにより、より容易且つ簡素な構造で、充填する工程の前期においては、収容領域17内の気体が容易に漏洩することを抑制し、充填する工程の後期においては、収容領域17の内圧が過度に高まることを抑制できる。
なお、本実施形態の場合、当接部材210bが注入管211に対して上下方向に摺動可能に構成されていてもよいし、注入管211が当接部材210bに対して固定されており、当接部材210b及び注入管211が、支持部材214に対して上下方向に摺動可能に構成されていてもよい。
また、注入管211の外周面は、当接部材210bの貫通孔210aの内周面に対して、全周に亘って気密に密着していることが好ましい。
〔第3実施形態〕
次に、図13を用いて、第3実施形態を説明する。なお、図13において、充填工程における内容物18の動きを矢印Aで示している。また、図13において、充填工程における収容領域17内の気体の動きの一例を矢印Bで示している。
本実施形態に係る内容物詰めシート材容器の製造方法は、以下に説明する点で、上記の第1及び第2実施形態に係る内容物詰めシート材容器の製造方法と相違しており、その他の点では、上記の第1及び第2実施形態に係る内容物詰めシート材容器の製造方法と同様である。
本実施形態の場合、図13に示すように、栓部材210には、内容物18を注入するための注入管211と、収容領域17の内圧を解放するための解放管311と、がそれぞれ挿通されており、解放管311には流量調節機構312が設けられている。
また、栓部材210の内部には、貫通孔210aとは別の貫通孔が形成されており、当該貫通孔の内腔は、栓部材210が注入口91に対して当接している状態において、スパウト部材15の内腔を介して、収容領域17と解放管311の内腔とを導通する解放流路241aを構成している。
より詳細には、解放流路241aの一端が注出筒部15aの内腔と導通しており、解放流路241aの他端が解放管311の内腔と導通している。
栓部材210が注入口91に対して当接している状態において、収容領域17内の気体は、例えば、解放流路241aと、解放管311の内腔と、をこの順に通ってシート材容器100の外部に排出される。
本実施形態の場合、解放管311には流量調節機構312が設けられているので、流量調節機構312の設定値を調整することによって、解放管311の内腔を通って収容領域17から排出される気体の量を調整することができる。すなわち、流量調節機構312によって収容領域17の密閉度を調整することができる。
流量調節機構312としては、例えば、スピードコントローラ(流速制御弁)を用いることができる。
本実施形態の場合、例えば、充填する工程の前期においては、流量調節機構312を絞ることによって、収容領域17の密閉度が相対的に高い状態で内容物18を充填する。また、充填する工程の後期においては、流量調節機構312を開放することによって、収容領域17の密閉度が相対的に低い状態で内容物18を充填する。
これにより、収容領域17について所望の膨張状態を維持しつつ内容物18を充填することができる。よって、十分な量の内容物18を収容領域17に充填することができる。
なお、ここでいう収容領域17の所望の膨張状態とは、収容領域17の容積(内袋40の内部空間)が十分に確保されているとともに、容器構成シート材51の周縁部どうしが相互に接合されている状態が良好に維持されている状態を意味している。
また、充填する工程の前期において、流量調節機構312を最大限に絞ったとしても、必ずしも収容領域17が密閉状態となるとは限らず、例えば、流量調節機構312には常時狭い流路が形成されており、収容領域17は当該流路を介して外部と導通した状態となっている。
ただし、流量調節機構312によって、収容領域17の実質的な密閉状態を実現できるようになっていてもよい。
〔第4実施形態〕
次に、図14(a)、図14(b)及び図14(c)を用いて、第4実施形態を説明する。なお、図14(a)において、充填工程における内容物18の動きを矢印Aで示している。また、図14(b)は図14(a)に示す一点鎖線で囲まれた領域Aの拡大図である。また、図14(b)において、充填工程における収容領域17内の気体の動きの一例を矢印Bで示している。
本実施形態に係る内容物詰めシート材容器の製造方法は、以下に説明する点で、上記の第1~第3実施形態に係る内容物詰めシート材容器の製造方法と相違しており、その他の点では、上記の第1実施形態に係る内容物詰めシート材容器の製造方法と同様である。
本実施形態の場合、栓部材210と注入口91との接触界面に、収容領域17の内圧を解放するための解放流路241aを形成した状態で、当接充填工程を行う。
これにより、充填工程において、収容領域17内の気体をシート材容器100の外部に逃がすことによって、収容領域17の内圧が過度に高まることを抑制できる。これにより、容器構成シート材51の周縁部どうしが相互に接合されている状態を十分に維持することができるとともに、十分な量の内容物18を収容領域17に充填することができる。
より詳細には、図14(a)に示すように、栓部材210は、シリコンゴムなどによって構成されている環状部材240を備えている。
図14(c)に示すように、環状部材240の下面には、環状部材240の径方向に延在している複数の溝部241が形成されている。複数の溝部241の各々は、環状部材240の下面において、環状部材240の内周側の端と環状部材240の外周側の端とを貫通している。また、環状部材240の外径は、スパウト部材15の注出筒部15aの外径よりも大きく、環状部材240の内径は、スパウト部材15の注出筒部15aの内径よりも小さい。また、環状部材240は注出筒部15aと同軸に配置されている。
このため、図14(b)に示すように、栓部材210が注入口91に対して当接している状態において、環状部材240の下面は注出筒部15aの上縁に対して当接しており、溝部241と注出筒部15aの上縁とによって複数の解放流路241aが形成されている。すなわち、本実施形態の場合、栓部材210と注入口91との接触界面は、環状部材240の下面と注出筒部15aの上縁との接触界面である。
収容領域17内の気体は、注出筒部15aの内腔と、解放流路241aと、をこの順に通って外部空間に流出される。
なお、解放流路241aは、例えば、内部流路211aよりも細径であることが好ましい。このようにすることにより、収容領域17内の気体を外部に逃がしつつも、収容領域17(内袋40)の所望の膨張状態を維持することができる。
<第4実施形態の変形例>
次に、図15(a)、図15(b)及び図15(c)を用いて、第4実施形態の変形例を説明する。なお、図15(a)において、充填工程における内容物18の動きを矢印Aで示している。また、図15(b)は図15(a)に示す一点鎖線で囲まれた領域Bの拡大図である。また、図15(b)において、充填工程における収容領域17内の気体の動きの一例を矢印Bで示している。また、図15(c)において、栓部材210とスパウト部材15とを選択的に図示している。
本変形例の場合、図15(b)及び図15(c)に示すように、栓部材210が環状部材240を有しておらず、栓部材210の外周面に複数の溝部241が形成されており、当該溝部241と注出筒部15aの内周面とによって解放流路241aが形成されている。
より詳細には、図15(a)及び図15(c)に示すように、栓部材210の複数の溝部241は、栓部材210の上面と下面との各々を上下方向に貫通して形成されている。
図15(a)及び図15(b)に示すように、栓部材210が注入口91を閉塞している状態において、栓部材210は注出筒部15aの内腔に挿入されており、栓部材210の外周面と注出筒部15aの内周面とは互いに面接触している。これにより、複数の解放流路241aが形成されている。すなわち、本変形例の場合、栓部材210と注入口91との接触界面は、栓部材210の外周面と注出筒部15aの内周面との接触界面である。
収容領域17内の気体は、解放流路241aを通って外部空間に流出される。
このように、上述の構成によっても、充填工程において、収容領域17内の気体を外部に逃がしつつも、収容領域17(内袋40)の所望の膨張状態を維持することができる。
本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
例えば、キャップ部70は、例えば、ポンプ部72、支持筒部74、ヘッド部73及びノズル部75を有しておらず、開閉蓋を有するスクリューキャップであってもよい。
また、シート材容器100は、吐出口が下向きの姿勢(倒立姿勢)で自立するようになっていてもよいし、胴部11を載置面に寝かせて配置されるようになっていてもよい。
また、例えば、上記の各実施形態では、内袋40を備えるシート材容器100に内容物18を充填して内容物詰めシート材容器300を製造する例を説明したが、本発明は、この例に限らず、内袋40を備えていないシート材容器100に内容物18を充填して内容物詰めシート材容器300を製造してもよい。シート材容器100が内袋40を備えていない場合、容器本体20によって収容領域17が構成されている。すなわち、周縁シール部19において、本体構成シート材21の内側フィルム層23の一部分どうしが接合されることによって、容器本体20が形成されるとともに収容領域17が構成されており、本体構成シート材21は外気取込孔96、97を有していない。
内袋40を備えていないシート材容器100に内容物18を充填して内容物詰めシート材容器300を製造する場合においても、上記の実施形態のように、注入口91を栓部材210によって閉塞した状態で収容領域17への内容物18の充填を行うことによって、十分な量の内容物18を収容領域17に充填することができる。
また、シート材容器100の各種の構成要素は、個々に独立した存在である必要はなく、複数の構成要素が一個の部材として形成されていること、一つの構成要素が複数の部材で形成されていること、ある構成要素が他の構成要素の一部であること、ある構成要素の一部と他の構成要素の一部とが重複していること、等が許容される。
10a 間隙
11 胴部
13 底マチ
14 天マチ
15 スパウト部材
17 収容領域
18 内容物
20 容器本体
21 本体構成シート材
22 外側フィルム層
23 内側フィルム層
24 非接合部
26 本体シール部
40 内袋
41 内袋構成シート材
51 容器構成シート材
60 充填部
91 注入口
100 シート材容器
210 栓部材
211 注入管
240 環状部材
241 溝部
241a 解放流路
300 内容物詰めシート材容器
311 解放管
312 流路調整機構

Claims (20)

  1. 相互に積層された外側フィルム層と内側フィルム層とを有する本体構成シート材を含む1又は複数のシート材を備えて構成されているシート材容器に内容物を充填して内容物詰めシート材容器を製造する方法であって、
    前記シート材容器は、
    前記内容物を収容する収容領域と、
    前記本体構成シート材により構成されており、前記収容領域を包囲している容器本体と、
    を備え、
    前記本体構成シート材は、前記外側フィルム層と前記内側フィルム層との接合部である本体シール部と、前記外側フィルム層と前記内側フィルム層とが部分的に非接合とされた非接合部と、を有するとともに、前記非接合部における前記外側フィルム層と前記内側フィルム層との層間に充填材が封入されている充填部を有するものであり、
    当該方法は、
    前記収容領域に前記内容物を注入するための注入口から、前記内容物を前記収容領域に充填する工程を備え、
    前記充填する工程は、前記注入口に栓部材を当接させることによって前記注入口を閉塞した状態で前記栓部材を介して前記内容物を充填する当接充填工程を含み、
    前記栓部材が前記注入口に当接する方向へと、前記栓部材を弾性的な付勢力により付勢しながら、前記充填する工程を行い、
    前記当接充填工程では、前記付勢力に従って前記栓部材が前記注入口に当接し、
    前記充填する工程は、前記収容領域の内圧の増大に起因して、前記付勢力に抗して前記栓部材が前記注入口から離間する、内圧解放工程を含む内容物詰めシート材容器の製造方法。
  2. 前記充填する工程の前期においては、前記収容領域の密閉度が相対的に高い状態で前記内容物を充填し、
    前記充填する工程の後期においては、前記収容領域の密閉度が相対的に低い状態で前記内容物を充填する請求項1に記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  3. 前記充填する工程の前記前期においては、前記収容領域を密閉した状態で前記内容物を充填する請求項に記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  4. 前記充填する工程の前記後期において前記収容領域の内圧が増大する期間を備える請求項又はに記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  5. 前記栓部材には、前記内容物を注入するための注入管と、前記収容領域の内圧を解放するための解放管と、がそれぞれ挿通されており、
    前記解放管には流量調節機構が設けられている請求項からのいずれか一項に記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  6. 前記栓部材と前記注入口との接触界面に、前記収容領域の内圧を解放するための解放流路を形成した状態で、前記当接充填工程を行う請求項1に記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  7. 前記充填する工程の前記前期においては、前記当接充填工程を行うことによって、前記収容領域を密閉度が相対的に高い状態に維持させ、
    前記充填する工程の前記後期においては、前記栓部材を前記注入口から離間させることによって前記収容領域を外部と導通させた状態で前記栓部材を介して前記内容物を充填する離間充填工程を行う請求項又はに記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  8. 前記充填する工程の終了後、前記栓部材を前記注入口から離間させる離間工程を行う請求項1からのいずれか一項に記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  9. 前記充填する工程の終了後、前記注入口に栓部材を当接させた状態で待機させる待機工程を行い、前記待機工程の後、前記離間工程を行う請求項に記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  10. 前記容器本体は、底マチを有しており、
    前記待機工程は、前記底マチが展開するまで行い、前記底マチが展開した後で前記離間工程を行う請求項に記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  11. 前記離間工程では、前記充填する工程を行うために前記栓部材を前記注入口に当接させる際よりも低速で前記栓部材を前記注入口から離間させる請求項から1のいずれか一項に記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  12. 前記収容領域に気体を吹き込むことによって前記容器本体を膨らませた状態で、前記充填する工程を行う請求項1から1のいずれか一項に記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  13. 前記シート材容器は、前記収容領域から前記内容物を吐出する吐出口を有するスパウト部材を備えており、
    前記吐出口は、前記注入口を兼ねる請求項1から1のいずれか一項に記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  14. 前記シート材容器は、前記収容領域を画定している内袋を更に備え、
    前記容器本体は、前記内袋を覆っている請求項1から1のいずれか一項に記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  15. 前記シート材容器は、前記1又は複数のシート材が折り曲げ線に沿って折り曲げられるとともに、少なくとも前記1又は複数のシート材のうち最内層のシート材の周縁部における一部分どうしが相互に接合されている周縁シール部を有し、
    前記内袋は、前記最内層のシート材である内袋構成シート材により構成されている請求項1に記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  16. 前記シート材容器は、前記容器本体の内面と前記内袋の外面との間に間隙を有している請求項1に記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  17. 前記充填する工程に先立って、前記充填部に前記充填材を封入する充填材封入工程を備える請求項1から1のいずれか一項に記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  18. 前記容器本体は、
    胴部と、
    前記注入口を備え、前記胴部の一端側に配置されている天マチと、
    前記胴部の他端側に配置されている底マチと、を有し、
    前記胴部、前記天マチおよび前記底マチのそれぞれに前記充填部が形成されている請求項1から1のいずれか一項に記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  19. 前記充填する工程において、前記収容領域内が陽圧となる期間を備える請求項1から18のいずれか一項に記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
  20. 前記充填する工程において、前記収容領域の容積が、前記充填する工程の終了後の収容領域の容積よりも大きい状態となる期間を備える請求項1から19のいずれか一項に記載の内容物詰めシート材容器の製造方法。
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