JP7490510B2 - 二重土留め壁の構築方法 - Google Patents

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Description

本発明は、立坑などの開削工事に際し、開削予定領域を囲んで閉じるように構築されて、施工場所に対する土留め(及び止水)を行う土留め壁に関し、特に二重土留め壁に関する。
通常、開削工事で用いる土留め(山留め)は、開削側(開削予定領域)と地山側(非開削領域)とを仕切るように、鋼矢板やH鋼を打設して、土留め壁を構築し、土留め壁の剛性・耐力で、土圧・水圧に耐えて、開削場所の安全を確保する。
自立式土留めの場合、掘削の深さや地盤条件に応じて、土留め仕様(土留め壁仕様)が決定し、必要な鋼矢板やH鋼仕様が決定する。切梁やグラウンドアンカーなどの支保形式でも、その支保工仕様と土留め壁仕様のバランスで、全体の土留め仕様が決定する。
その中で、土留めの自立高さを高くする場合、あるいは、支保工仕様を簡素化する場合、それを支える土留め壁の仕様がアップする。
かかる場合の方策の1つとして、特許文献1に記載の土留め構造(二重土留め壁)が提案されている。
特許文献1に記載の土留め構造(二重土留め壁)は、
地盤に開削側と地山側とを仕切るように打ち込まれた第1の壁体と、
前記第1の壁体より地山側の地盤に、前記第1の壁体に対し間隔をあけて打ち込まれた第2の壁体と、
前記第1の壁体の頭部と前記第2の壁体の頭部とを連結する頭部連結材と、
を含んで構成され、
前記第1及び第2の壁体と前記頭部連結材とは、剛接合して、ラーメン構造をなすことを特徴とする。
特許文献1に記載の土留め構造(二重土留め壁)によれば、第1の壁体の頭部と第2の壁体の頭部とが頭部連結材により連結されるのみならず、第1及び第2の壁体と頭部連結材とが、剛接合して、門型ラーメン構造をなしている。従って、第1及び第2の壁体の互いの頭部の変位及び回転が拘束されて、第1及び第2の壁体による二重土留め壁の剛性・強度アップを図ることができる。また、第1及び第2の壁体が互いに拘束されることで、第1及び第2の壁体間の地盤を拘束することができる。これにより、内部の地盤の剛性が二重土留め壁の剛性アップに大きく寄与する。
特開2019-127822号公報
本発明は、特許文献1に記載の土留め構造(二重土留め壁)を更に改善し、立坑開削工事などにおいて、開削予定領域を囲んで閉じるように構築される土留め壁、すなわち、四方が閉じた領域の土留め壁として、最適な、二重土留め壁を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明は、開削予定領域を囲んで閉じるように構築される二重土留め壁の構築方法であって、
前記二重土留め壁は、
地盤に開削側と地山側とを仕切るように、かつ、頭部が地面より上方に突出するように打ち込まれる第1の壁体と、
前記第1の壁体より地山側の地盤に、前記第1の壁体に対し間隔をあけて、かつ、頭部が地面より上方に突出するように打ち込まれる第2の壁体と、
地面より上方における、前記第1の壁体の頭部と前記第2の壁体の頭部との間に配置されて、これらを連結し、かつ第1及び第2の壁体の延在方向に連続する頭部連結構造体と、
含んで構成される。
記頭部連結構造体は、
前記第1及び第2の壁体の延在方向に所定の間隔で設けられ、前記第1及び第2の壁体の頭部どうしを垂直面内で連結する第1の頭部連結材と、
隣り合う前記第1の頭部連結材の間にそれぞれ設けられ、前記第1及び第2の壁体の頭部どうしを水平面内で連結する第2の頭部連結材と、
を含む
前記第2の頭部連結材は、前記第1及び第2の壁体に固定されて、水平面内でX字状に交差する一対の鋼材を含む。
前記構築方法は、
前記第1及び第2の壁体を地盤に打ち込む打ち込み工程と、
前記打ち込み工程の後に、前記第1及び第2の壁体の頭部どうしを前記頭部連結構造体により連結する連結工程と、
を含み、
前記連結工程では、前記第1の頭部連結材を前記第1及び第2の壁体の延在方向に所定の間隔で設けた後に、隣り合う前記第1の頭部連結材の間にそれぞれ前記第2の頭部連結材を設ける。
本発明によれば、二重土留め壁を構成する第1及び第2の壁体が、これらの頭部間の垂直面内及び水平面内で連結され、かつ、この連結部が第1及び第2の壁体の延在方向に連続するため、掘削予定領域を囲んで閉じる二重土留め壁の頭部全体の剛性を高めることができる。この結果、土留め壁の内側(開削側)への変形を抑制でき、撓み量が少なくなって、いわゆる0段梁の効果を発揮させることができる。従って、開削時に切梁(及び腹起し)などの支保工が不要となるなど、作業効率やコスト面でも大きな効果を奏する。
本発明の一実施形態として立坑開削工事の施工例を示す概略図 図1の平面図 頭部連結構造の構成例を示す平面図及びそのB-B矢視図 図3の詳細構造を示す平面図及びそのB-B矢視図 頭部連結構造の変形例1を示す平面図及びそのB-B矢視図 頭部連結構造の変形例2を示す平面図及びそのB-B矢視図 コンクリートによる頭部連結構造の例を示す平面図及びそのB-B矢視図
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態として二重土留め壁を用いた立坑開削工事の施工例を示す概略図である。図2は図1の平面図である。また、図3は頭部連結構造の構成例を示し、(A)は図1のIII-III矢視図に相当する平面図、(B)は(A)のB-B矢視図である。
本実施形態の土留め構造体10は、立坑の開削工事に際し、開削予定領域の四方を囲むように構築され、開削側(内側の開削予定領域)と地山側(外側の非開削領域)とを仕切って、開削場所(四方を閉じられた領域)に対する土留め(及び止水)を行う。
なお、本実施形態では、開削予定領域は、平面視で矩形をなし、土留め構造体10は、4辺で開削予定領域を囲んでいるが、これに限るものではなく、平面視で閉じていれば、斜めになっていたり、曲線部を有していたりしてもよく、また、任意の多角形、あるいは円形であってもよい。
本実施形態の土留め構造体10は、また、第1の壁体11と、第2の壁体12との内外二重構造(二重土留め壁)である。
本実施形態では、第1及び第2の壁体11、12を構成する壁部材として、鋼矢板(シートパイル)を使用する。
鋼矢板は、図3に示されるように、断面が台形形状に屈曲し、表裏の一方の面が凸面、他方の面が凹面をなし、両端に継ぎ手(ジョイント)を有している。従って、鋼矢板を表と裏を逆にして互い違いに列設し、隣り合う鋼矢板を継ぎ手同士でつなげることで、鋼矢板の列により土留め壁(壁体)を構築できる。
第1の壁体(鋼矢板)11は、地盤(開削前の地盤)Gに、開削側と地山側とを仕切るように打ち込まれる。
第2の壁体(鋼矢板)12は、第1の壁体11より地山側(外側)の地盤に、第1の壁体11に対し例えば1m程度の間隔をあけて平行に打ち込まれる。
なお、第1の壁体11の打ち込み工程と第2の壁体12の打ち込み工程とは、いずれが先でもよいし、同時に並行して行うようにしてもよい。
本実施形態の土留め構造体(二重土留め壁)10は、更に、第1の壁体11の頭部と第2の壁体12の頭部とを連結する頭部連結構造体(13、14)を含む。
言い換えれば、第1及び第2の壁体11、12の打ち込み工程の後に、第1の壁体11の頭部と第2の壁体12の頭部とを頭部連結構造体により連結する工程を実施する。
頭部連結構造体(13、14)は、第1の壁体11の頭部と第2の壁体12の頭部との間に配置されて、これらを少なくとも水平面内で連結し、かつ第1及び第2の壁体11、12の延在方向(壁体11、12間の地盤の延在方向)に連続する。
本実施形態では、頭部連結構造体は、第1の頭部連結材13と、第2の頭部連結材14とを含む。
第1の頭部連結材13は、第1及び第2の壁体11、12の延在方向に所定の間隔で設けられ、第1及び第2の壁体11、12の頭部どうしを垂直面内で連結する。
本実施形態では、第1の頭部連結材13は、第1及び第2の壁体11、12に固定されて、垂直面内でX字状に交差する一対の鋼材(図4の33、34)を含み、第1及び第2の壁体11、12を連結固定する。
第2の頭部連結材14は、隣り合う第1の頭部連結材13、13の間にそれぞれ設けられ、第1及び第2の壁体11、12の頭部どうしを水平面内で連結する。
本実施形態では、第2の頭部連結材14は、第1及び第2の壁体11、12に固定されて、水平面内でX字状に交差する一対の鋼材(図4の43、44)を含み、第1及び第2の壁体11、12(あるいは隣り合う第1の頭部連結材13、13)を連結固定する。
なお、本実施形態では、図3に示されているように、鋼矢板からなる第1及び第2の壁体11、12は、凸形状が反対方向となる逆位相に配置し、内側に凸どうしの最短距離となる位置ごとに、第1の頭部連結材13を配置している。
但し、上記の配置に限るものではない。例えば、逆位相の配置の場合、外側に凸どうしの最長距離となる位置に、第1の頭部連結材13を配置してもよい。
また、鋼矢板からなる第1及び第2の壁体11、12を、凸形状が同方向となる同位相の配置(後述の図7のような配置)としてもよく、この場合、第1及び第2の壁体11、12間の距離は一定となるので、第1の頭部連結材13はどこに配置してもよい。
ここにおいて、第1及び第2の頭部連結材13、14は、第1の壁体11の頭部と第2の壁体12の頭部とを連結固定し、連結固定することで、第1の壁体11と第2の壁体12とを剛接合して、ラーメン構造をなさしめる。
言い換えれば、第1及び第2の壁体11、12と第1及び第2の頭部連結材13、14とは、剛接合して、ラーメン構造(門型ラーメン構造)をなすと共に、第1及び第2の壁体11、12間の地盤を拘束する。
上記剛接合のための第1及び第2の頭部連結材13、14の具体的構造については、図4により説明する。
図4は頭部連結構造の構成例を示し、(A)は平面図、(B)は(A)のB-B矢視図である。
本実施形態の第1の頭部連結材13は、垂直鋼材31、32と、垂直面内クロス鋼材33、34と、を含む。
垂直鋼材31は、第1の壁体11の頭部に溶接固定されて垂直方向に配置される。
垂直鋼材32は、第2の壁体12の頭部に溶接固定されて垂直方向に配置される。
垂直面内クロス鋼材33は、その両端部が、垂直鋼材31の上部と垂直鋼材32の下部とにそれぞれボルト固定されて、斜め方向に配置される。
垂直面内クロス鋼材34は、その両端部が、垂直鋼材31の下部と垂直鋼材32の上部とにそれぞれボルト固定されて、斜め方向に配置される。
従って、垂直面内クロス鋼材33と34は、垂直面内でX字状に交差する。そして、垂直面内クロス鋼材33、34の交差部35については、ボルト固定(又は溶接)する。
従って、本実施形態の第1の頭部連結材13は、第1及び第2の壁体11、12に(垂直鋼材31、32を介して)固定されて、垂直面内でX字状に交差する一対の鋼材33、34を含み、これらの垂直面ブレース構造(トラス構造)をなす接合鋼材を用いて、第1及び第2の壁体11、12の頭部を連結固定する。
本実施形態の第2の頭部連結材14は、水平鋼材41、42と、水平面内クロス鋼材43、44と、を含む。
水平鋼材41は、前記垂直鋼材31の中間部に溶接固定されて水平方向に配置される。
水平鋼材42は、前記垂直鋼材32の中間部に溶接固定されて水平方向に配置される。
水平面内クロス鋼材43は、その両端部が、前側(図4(A)で前後に隣り合う第1の頭部連結材13、13について見て前側)の水平鋼材41と斜め後側の水平鋼材42とにそれぞれボルト固定されて、斜め方向に配置される。
水平面内クロス鋼材44は、その両端部が、後側の水平鋼材41と斜め前側の水平鋼材42とにそれぞれボルト固定されて、斜め方向に配置される。
従って、水平面内クロス鋼材43と44は、水平面内でX字状に交差する。そして、水平面内クロス鋼材43、44の交差部45については、ボルト固定(又は溶接)する。
従って、本実施形態の第2の頭部連結材14は、第1及び第2の壁体11、12に(水平鋼材41、42などを介して)固定されて、水平面内でX字状に交差する一対の鋼材43、44を含み、これらの水平面ブレース構造(トラス構造)をなす接合鋼材を用いて、第1及び第2の壁体11、12の頭部を連結固定する。
上記の土留め構造体(二重土留め壁)10によれば、第1の壁体11の頭部と第2の壁体12の頭部とが頭部連結材13、14により連結されるのみならず、第1及び第2の壁体11、12と頭部連結材13、14とが、剛接合して、門型ラーメン構造をなしている。従って、第1及び第2の壁体11、12が一体化して、引っ張り及び圧縮に対抗できると共に、第1及び第2の壁体11、12の互いの頭部の変位及び回転が拘束されて、第1及び第2の壁体11、12による二重土留め壁の剛性・強度アップを図ることができる。
また、第1及び第2の壁体11、12が互いに拘束されることで、第1及び第2の壁体11、12間の地盤を拘束することができる。これにより、内部の地盤の剛性が二重土留め壁の剛性アップに大きく寄与する。特に砂地盤の場合、大きな剪断抵抗を持つので、より大きな剛性アップが得られる。従って、1つの土留め壁の剛性×2以上の剛性を発揮させることができる。
しかも、二重土留め壁を構成する第1及び第2の壁体11、12が、これらの頭部間の少なくとも水平面内で連結され、かつ、この連結部が第1及び第2の壁体11、12の延在方向(第1及び第2の壁体11、12間の地盤の延在方向)に連続するため、掘削予定領域を囲んで閉じる二重土留め壁の頭部全体の剛性を高めることができる。
特に本実施形態では、第1の頭部連結材13による垂直面ブレース構造に加え、第1の頭部連結材13、13間での、第2の頭部連結材14による水平面ブレース構造により、第1及び第2の壁体11、12の一体化を図り、掘削予定領域を囲んで閉じる二重土留め壁の頭部全体の剛性をより高めることができる。
この結果、土留め壁の内側(開削側)への変形を抑制でき、撓み量が少なくなって、いわゆる0段梁の効果を発揮させることができる。従って、開削時に切梁(及び腹起し)などの支保工が不要となるなど、作業効率やコスト面でも大きな効果を奏する。
すなわち、一般的な土留め壁では、図2に鎖線dで示すような内側への変形(撓み)を生じ、これを抑制するために支保工が必要となるが、変形(撓み)自体が少なくなることから、支保工を不要ないし軽減することが可能となる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。
図5は頭部連結構造の変形例1を示し、(A)は平面図、(B)は(A)のB-B矢視図である。
本例では、図3及び図4の実施形態に対し、第1の頭部連結材13の構造を異ならせている。第2の頭部連結材14(水平面内クロス鋼材43、44)については同じであり、説明を省略する。
本例での第1の頭部連結材13は、第1の壁体11にボルト又は溶接などで固定される板状鋼材51と、第2の壁体12にボルト又は溶接などで固定される板状鋼材52とを含み、これらの板状鋼材51、52が垂直面内で重なり合ってボルト又は溶接などで接合固定される。
なお、板状鋼材51、52の背面には、補強のため、必要数のアングル材53を溶接してある。
第1の頭部連結材13については、このような構成であっても、図3及び図4の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図6は頭部連結構造の変形例2を示し、(A)は平面図、(B)は(A)のB-B矢視図である。
本例でも、図3及び図4の実施形態に対し、第1の頭部連結材13の構造を異ならせている。第2の頭部連結材14(水平面内クロス鋼材43、44)については同じであり、説明を省略する。
本例での第1の頭部連結材13は、H形鋼61であって、その両フランジが第1及び第2の壁体11、12にボルト又は溶接などで固定され、そのウェブが連結部となって垂直面内に位置する。
第1の頭部連結材13については、このようなH形鋼61からなる構成であっても、図3及び図4の実施形態と同様の効果を得ることができる。
図7はコンクリートによる頭部連結構造の例を示し、(A)は平面図、(B)は(A)のB-B矢視図である。
本例での頭部連結構造体は、第1の壁体11の頭部と第2の壁体12の頭部との間の全面に面状に打設されて、第1の壁体11の頭部と第2の壁体12の頭部とを水平面内で連結するコンクリート71である。
このように本例では、コンクリート71が、第1の壁体11の頭部と第2の壁体12の頭部との間に配置されて、これらを水平面内で連結し、かつ第1及び第2の壁体11、12の延在方向(壁体11、12間の地盤の延在方向)に連続する。
従って、第1及び第2の壁体11、12間の全面に面状に打設されるコンクリート71により、掘削予定領域を囲んで閉じる二重土留め壁の頭部全体の剛性を高めることができ、支保工を不要ないし軽減することが可能となる。
ここで、第1及び第2の壁体11、12の頭部には、これらに溶接などで固定されてコンクリート打設空間に向かって突出する孔あき鋼板72を有する。
また、第1の壁体11側の孔あき鋼板72と、第2の壁体12側の孔あき鋼板72との間に、それぞれの孔に両端部を係止させて鉄筋棒73を配置する。
なお、本例では、鋼矢板からなる第1及び第2の壁体11、12を、凸形状が同方向となる同位相の配置として、両方が図で右側に凸となる位置と、両方が図で左側に凸となる位置の両方に、孔あき鋼板72及び鉄筋棒73を配置している。しかし、これに限るものではなく、様々な配置が可能である。
このようにコンクリート71の打設に先立って、第1及び第2の壁体11、12にジベルとしての孔あき鋼板72を設置し、更に両方の孔あき鋼板72、72を鉄筋棒73で連結することにより、コンクリート71の連結強度を大幅に向上させることができる。
示の実施形態はあくまで本発明を概略的に例示するものであり、本発明は、説明した実施形態により直接的に示されるものに加え、特許請求の範囲内で当業者によりなされる各種の改良・変更を包含するものであることは言うまでもない。
なお、出願当初の請求項は以下の通りであった。
[請求項1]
開削予定領域を囲んで閉じるように構築される土留め壁であって、
地盤に開削側と地山側とを仕切るように打ち込まれた第1の壁体と、
前記第1の壁体より地山側の地盤に、前記第1の壁体に対し間隔をあけて打ち込まれた第2の壁体と、
前記第1の壁体の頭部と前記第2の壁体の頭部との間に配置されて、これらを少なくとも水平面内で連結し、かつ第1及び第2の壁体の延在方向に連続する頭部連結構造体と、
を含んで構成される、二重土留め壁。
[請求項2]
前記頭部連結構造体は、
前記第1及び第2の壁体の延在方向に所定の間隔で設けられ、前記第1及び第2の壁体の頭部どうしを垂直面内で連結する第1の頭部連結材と、
隣り合う前記第1の頭部連結材の間にそれぞれ設けられ、前記第1及び第2の壁体の頭部どうしを水平面内で連結する第2の頭部連結材と、
を含むことを特徴とする、請求項1記載の二重土留め壁。
[請求項3]
前記第2の頭部連結材は、前記第1及び第2の壁体に固定されて、水平面内でX字状に交差する一対の鋼材を含むことを特徴とする、請求項2記載の二重土留め壁。
[請求項4]
前記第1の頭部連結材は、前記第1及び第2の壁体に固定されて、垂直面内でX字状に交差する一対の鋼材を含むことを特徴とする、請求項2又は請求項3記載の二重土留め壁。
[請求項5]
前記第1の頭部連結材は、前記第1の壁体に固定される板状鋼材と、前記第2の壁体に固定される板状鋼材とを含み、これらの板状鋼材が垂直面内で重なり合って接合固定されることを特徴とする、請求項2又は請求項3記載の二重土留め壁。
[請求項6]
前記第1の頭部連結材は、H形鋼であって、その両フランジが前記第1及び第2の壁体に固定され、そのウェブが垂直面内に位置することを特徴とする、請求項2又は請求項3記載の二重土留め壁。
[請求項7]
前記頭部連結構造体は、前記第1の壁体の頭部と前記第2の壁体の頭部との間の全面に打設されて、これらを水平面内で連結するコンクリートであることを特徴とする、請求項1記載の二重土留め壁。
[請求項8]
前記第1及び第2の壁体の頭部に、これらに固定されてコンクリート打設空間に向かって突出する孔あき鋼板を有することを特徴とする、請求項7記載の二重土留め壁。
[請求項9]
前記第1の壁体側の孔あき鋼板と、前記第2の壁体側の孔あき鋼板との間に、それぞれの孔に係止させて配置される鉄筋棒を有することを特徴とする、請求項8記載の二重土留め壁。
[請求項10]
前記第1及び第2の壁体は、それぞれ鋼矢板の列により形成されることを特徴とする、請求項1~請求項9のいずれか1つに記載の二重土留め壁。
10 土留め構造体(二重土留め壁)
11 第1の壁体(鋼矢板)
12 第2の壁体(鋼矢板)
13 第1の頭部連結材
14 第2の頭部連結材
31、32 垂直鋼材
33、34 垂直面内クロス鋼材
35 交差部
41、42 水平鋼材
43、44 水平面内クロス鋼材
45 交差部
51、52 板状鋼材
53 アングル材
61 H形鋼
71 コンクリート(頭部連結構造体)
72 孔あき鋼板
73 鉄筋棒

Claims (6)

  1. 開削予定領域を囲んで閉じるように構築される二重土留め壁の構築方法であって、
    前記二重土留め壁は、
    地盤に開削側と地山側とを仕切るように、かつ、頭部が地面より上方に突出するように打ち込まれる第1の壁体と、
    前記第1の壁体より地山側の地盤に、前記第1の壁体に対し間隔をあけて、かつ、頭部が地面より上方に突出するように打ち込まれる第2の壁体と、
    地面より上方における、前記第1の壁体の頭部と前記第2の壁体の頭部との間に配置されて、これらを連結し、かつ第1及び第2の壁体の延在方向に連続する頭部連結構造体と、
    含んで構成され
    前記頭部連結構造体は、
    前記第1及び第2の壁体の延在方向に所定の間隔で設けられ、前記第1及び第2の壁体の頭部どうしを垂直面内で連結する第1の頭部連結材と、
    隣り合う前記第1の頭部連結材の間にそれぞれ設けられ、前記第1及び第2の壁体の頭部どうしを水平面内で連結する第2の頭部連結材と、
    を含み、
    前記第2の頭部連結材は、前記第1及び第2の壁体に固定されて、水平面内でX字状に交差する一対の鋼材を含み、
    前記構築方法は、
    前記第1及び第2の壁体を地盤に打ち込む打ち込み工程と、
    前記打ち込み工程の後に、前記第1及び第2の壁体の頭部どうしを前記頭部連結構造体により連結する連結工程と、
    を含み、
    前記連結工程では、前記第1の頭部連結材を前記第1及び第2の壁体の延在方向に所定の間隔で設けた後に、隣り合う前記第1の頭部連結材の間にそれぞれ前記第2の頭部連結材を設ける、
    二重土留め壁の構築方法
  2. 前記一対の鋼材は、互いに交差する交差部にて、互いにボルト固定されるか、又は、溶接される、請求項1に記載の二重土留め壁の構築方法。
  3. 前記第1の頭部連結材は、前記第1及び第2の壁体に固定されて、垂直面内でX字状に交差する一対の鋼材を含む、請求項1又は請求項2に記載の二重土留め壁の構築方法
  4. 前記第1の頭部連結材は、前記第1の壁体に固定される板状鋼材と、前記第2の壁体に固定される板状鋼材とを含み、これらの板状鋼材が垂直面内で重なり合って接合固定される、請求項1又は請求項2に記載の二重土留め壁の構築方法
  5. 前記第1の頭部連結材は、H形鋼であって、その両フランジが前記第1及び第2の壁体に固定され、そのウェブが垂直面内に位置する、請求項1又は請求項2に記載の二重土留め壁の構築方法
  6. 前記第1及び第2の壁体は、それぞれ鋼矢板の列により形成される、請求項1~請求項5のいずれか1つに記載の二重土留め壁の構築方法
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