JP7490267B1 - 干し芋の製造方法又は干し芋収納包装容器の製造方法、又は干し芋収納包装容器 - Google Patents

干し芋の製造方法又は干し芋収納包装容器の製造方法、又は干し芋収納包装容器 Download PDF

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Abstract

【課題】 白粉の発生を確実に抑制することを認識して、白粉の発生を確実に抑制し、かつ抑制に伴って新たに発生する問題を認識して、当該問題を同時に解決する方法を採用可能とする。【解決手段】 取得された所要形状さつま芋を加熱手段又は天日干しで乾燥された干し芋であって、乾燥された干し芋が、干し芋内の水分量が干し芋内の麦芽糖量よりも多く、干し芋表面での白粉の発生が抑制され、当該さつま芋を包装容器に入れられて、当該包装容器内の不活性ガス環境下、加熱殺菌処理された。【選択図】 図3

Description

本発明は、干し芋の製造方法又は干し芋収納包装容器の製造方法、又は干し芋収納包装容器に係る。
干し芋は、通常、原料となるさつま芋を水洗し、約50~100分又はそれ以上に蒸し、30分ほど放置し、熱い内に皮をむき、冷えてからピアノ線を張った枠に通して5~6mm程度の厚さにスライスし、これを1日間陰干し、次に通風、日当たりのよい場所で、芋が弾性を帯び、半透明、飴色になるまで乾燥することで製造される。
今日では、効率よく干し芋を製造するために、天日干しに代えて遠赤外線加熱法が採用されている。
図11左欄は、日本食品標準成分表に規定された成分値を示す図である。
図11左欄に示された日本食品標準成分表2020(八訂)に規定された成分値によれば、干し芋100g中における水分は、22.2gである。通常、加工前の干し芋原料の水分量は、ほぼ66g近辺にある。
また、当該日本食品標準成分表に規定された成分値によれば、水分(g)は、蒸かし芋で65.6g、焼き芋で58.1gである。
通常、干し芋は、干し芋100g中における水分は、22.2g以下になるように乾燥されて水分量が低くされ、保存性が高められて賞味期限が設定される。
一般的な干し芋の賞味期限は、保管状況や温度帯などによっても異なるが60日前後に設定されている。
特許文献1には、さつま芋を蒸し、裁断し、干した干し芋をさらに加熱して得られた干し芋が封入されている干し芋包装体において、水分量5.0~22.0%で滅菌された状態にある干し芋が記載される。
特許文献2には、遠赤外戦乾燥で、水分量40~50%にし、さらに遠赤外戦乾燥で、水分量25%内外に処理する干し芋の製造方法が記載される。
特許文献3には、重量確認工程の後の芋を90℃以上100℃以下の温度で15分以上程度の殺菌工程を設けた干し芋の製造方法が記載される。
特許文献4には、加熱工程後に密閉状態のもとで6~48時間、55~85℃の温度に保持する温度保持工程と乾燥工程を持った干し芋の製造方法が記載される。
特許文献5には、甘藷蒸切干の各片に粉末ブドウ糖を付着して白粉の発生を促進することが記載される。
特許文献6には、加工庫内の設定温度および設定湿度で特定される庫内環境を時間とともに記憶する記憶部を備え、入力された検出値と記憶部に記憶された庫内環境とを比較し、比較結果に基づいて制御状態を処理する処理部を備えた制御手段を持つ乾燥加工手段が記載される。
非特許文献1には、天日干しによる乾燥を行う場合、含水分率が25~26%になることが記載される。
非特許文献2には、乾燥方法の違いにおける品種ごとの成分特性(表1)が記載される。
実用新案登録第3114385号公報 特許第3162669号公報 特許第6648203号公報 特開2023ー2059号公報 特公昭56-46749号公報 特許第6700063号公報
財団法人日本特産農産物種苗協会 特産種苗No.6 2010.1[特集 甘しょ]産地情報42ページ「茨城県における干しいも生産」(茨城県県央農林事務所 経営・普及部門) いも類振興情報 126号 2016.115-17ページ「加工方法の違いによる干しいもの香り成分、食味、色の変化 (茨城県農業総合センター園芸研究所流通加工研究室主任 荘司浩史氏著)
特許文献1には、水分量5.0~22.0%にして、滅菌された状態にある干し芋が記載されるが、従前の水分量が採用され、当然に干し芋の表面に白粉が発生する。
特許文献2、非特許文献1、2には、水分量25%内外にすることが記載される。そして、
非特許文献1、2には、天日干しによる乾燥を行う場合、含水分率が25~26%になる
ことが記載されるが、白粉の発生を抑制することは考慮されていない。これらの記載にお
いて、表面での白粉の発生を抑制することについては認識がなく、記載がない。
上述したその他の文献にも、表面での白粉の発生を抑制することについては認識がなく、記載がない。
干し芋は、通常、これらの文献に記載されるように、日本食品標準成分表2020(図11参照)に規定された干し芋100g中における水分22.2g(以下、22.2%と同等)以下に乾燥されて水分量が低くされ、保存性が高められて賞味期限が設定される。従来、水分量を低く抑えて、カビの発生を抑制し、水分量を低く抑えたことによる表面に白い粉、すなわち白粉は発生することが必要であると認識されてきた。特許文献5には、甘藷蒸切干の各片に粉末ブドウ糖を付着して白粉の発生を促進することが記載される。
干し芋は、これらの文献に記載された水分%あるいは当該水分%以下に乾燥されて、美味とされる。一般的に、干し芋は、美味であるが時間が経つと表面に白粉がつく現象が現れる。この現象は、「こがふく」と称され、麦芽糖(マルトース)が乾燥して、結晶として表面に現れることによるもので、無害であるがさつま芋の糖がじわじわ表面に浮き出て、乾燥が進むことで益々白くなっていく。
この白粉は、このように甘みを有していて無害であり、カビではない。干し芋は、悪い条件が重なると、カビ、例えば白カビ、青カビが生えやすく、水分量が多くなればそれだけカビが生えやすい。
白粉の発生がカビの発生として消費者に誤解されて、白粉が生じた干し芋は、販売価格が低価に抑えられ、あるいは廃棄される場合がある。近年、干し芋は、東南アジアにおいて大変ポピューラーな食物として人気があり、消費が拡大している。
このような状況下、消費が拡大され販売が伸びるためには白粉の発生を確実に抑制して、カビの発生が生じたという誤解がなされないようにするニーズが生じた。
その方策に一つに、白粉とカビに違いを干し芋封入袋に両者の違いを、説明文を以って説明することがある。しかし白粉とカビに違いを干し芋封入袋に両者の違いを、説明文を以って説明することでは消費を拡大するには十分とは言えない。
加えて、乾燥によって結果的に水分量を25~26%にすることがあっても、天日の状況、あるいは設定された乾燥後の保持状態によっては、確実に水分量を25~26%にならない場合、あるいは水分量を25~26%であってもカビが発生する恐れがある。白粉の発生を確実に抑制する手段を採って、白粉の発生を確実に抑制し、かつ抑制に伴って新たに発生する問題を認識して、当該問題を同時に解決する方法を採用可能としておくことが干し芋消費拡大、販売拡大に求められた。
本発明は、係る点に鑑み新たなニーズに対応し、白粉の発生を確実に抑制する手段を採用して、白粉の発生を確実に抑制し、かつ抑制に伴って新たに発生する問題を認識して、当該問題を同時に解決する方法を採用し、賞味期限を従来の干し芋に比べて同等もしくは長期間とし得、干し芋消費拡大、販売拡大に寄与する干し芋の製造方法を提供することを課題とする。
干し芋は、蒸したさつま芋を薄く切って、すなわちスライスして乾燥させた食品で、乾燥芋、甘藷切干などと称される。薄切りの他に、丸干しや棒状に切ったものもある。本明細書では、棒状に切ったものは、丸干しに含んで説明する。
本発明は、
さつま芋蒸し器に入れて蒸し上げる蒸し上げ工程と、
蒸し上がったさつま芋の表皮を剥離する表皮剥離工程と、
表皮剥離さつま芋をスライスして、又は加工することなくそのままの形状状態の所要形状さつま芋を準備する乾燥前準備工程と、を含み、
取得された所要形状さつま芋を加熱手段で乾燥を行うものであって、干し芋内の水分量を干し芋内の麦芽糖量よりも多くする水分量減量抑制乾燥を乾燥前に設定し、当該水分量減量抑制によって干し芋内の水分量を干し芋内の麦芽糖量よりも多くした、表面での白粉の発生を抑制する水分量減量抑制乾燥工程で干し芋を生成し、当該水分量減量抑制乾燥工程を、当該さつま芋を包装容器に入れて、白粉発生抑制水分量に保持下、当該包装容器内を不活性ガス環境として加熱殺菌処理する加熱殺菌処理工程に組み合わせたこと
を特徴とする干し芋の製造方法
を提供する。
また、本発明は、当該方法で製造された干し芋を収納する干し芋収納包装容器の製造方法、さらには当該干し芋を不活性ガス環境下、加熱殺菌された干し芋を収納した包装容器を提供する。
干し芋水分量、乾燥温度及び乾燥時間を当該加温手段に設定の目的は、白粉の発生を抑制可能な水分量に抑制することで、干し芋の麦芽糖量よりも大きな量とすることである。干し芋の麦芽糖量に対する水分量減量抑制によって表面での白粉の発生が抑制される。水分量減量抑制によって表面での白粉の発生が抑制のため、干し芋水分量、乾燥温度及び乾燥時間が当該加熱手段に設定され、乾燥量を抑制する水分量に抑制する水分量減量抑制乾燥工程が構成される。
従来、取得された所要形状さつま芋を加熱手段で加熱し水分を蒸発させて乾燥させ、もしくは天日干しで、白粉発生を許容した水分に乾燥させた。白粉発生を許容した水分量として、日本食品標準成分表2020(八訂)に規定された成分値22.2%が参照される。
水分量を設定するに際して干し芋の水分量が計測される。
スライスなどの加工することなくそのままの形状状態の所要形状さつま芋は、通常、丸干し芋と称される。以下、加工することなくそのままの形状状態の所要形状さつま芋を丸干し芋と称して説明する場合がある。
本発明によれば、乾燥前に水分量を麦芽糖量よりも多くなるように設定した操作がなされ、乾燥をするときに、水分量減量抑制による表面での白粉の発生を抑制する水分量に抑制する水分量減量抑制乾燥工程が容易に形成される。
当該水分量抑制乾燥工程に、白粉の発生を抑制可能な水分量に保持されたさつま芋を包装容器に入れて、白粉発生抑制水分量に保持下、当該包装容器内を不活性ガス環境として加熱殺菌処理する加熱殺菌処理工程を組み合わすことで、白粉の発生が抑制され、かつ水分量が麦芽糖量よりも多くてもカビあるいは細菌の発生を抑制することが可能となる。
これによって、水分量が高い干し芋であっても常温(すべての温度帯を含めて)で賞味期限を長く、例えば従来からの干し芋の賞味期限に比べて同等もしくは長く、例えば1年以上に設定することが可能となる。
これによれば、従前から知られた乾燥加工装置を用いて、干し芋水分量、乾燥温度及び乾燥時間を当該加温手段に設定することで、白粉の発生を確実に抑制する操作を容易に行うことができ、白粉の発生を確実に抑制し、かつ抑制に伴って新たに発生する問題を認識して、当該問題を同時に解決する方法を採用することで、白粉の発生を確実に抑制し、賞味期限を従来の干し芋に比べて同等もしくは長期間とすることのできる干し芋の製造方法を提供することができる。
さらに、当該干し芋の製造方法の提供に基づいて、予め抑制された水分量を保持し、内部に不活性ガス、例えば窒素ガス封入した容器に殺菌状態で保持された、白粉発生が抑制された干し芋を収納する包装容器が提供され、即、干し芋消費拡大、販売拡大に寄与することができる。
従来公知の乾燥加工装置の構造を示す図 加熱手段に取り付けられる制御盤を示す図 本発明の実施例である干し芋の製造方法を示す図 水分量抑制乾燥工程と加熱殺菌処理工程との組み合わせを説明する図 レトルト殺菌装置を使用してのレトルト加熱殺菌の事例を示す図 レトルト殺菌装置を使用してのレトルト加熱殺菌の他の事例を示す図 レトルト殺菌装置を使用してのレトルト加熱殺菌の他の事例を示す図 本発明の実施例である製品としての干し芋の特徴を示す図 に示される干し芋についての写真 栄養成分比較を示す図
図1は、従来公知の乾燥加工装置(あるいは乾燥機)の構造を示す図である。
本発明の実施例の構築に当たって、特許文献6の図1に示される乾燥加工装置が典型的に用いられる。乾燥加工装置の種類は、熱風乾燥機や赤外線乾燥機など様々であるが、干し芋加工では除湿された低温の空気を循環することで、加熱による変質を起こさずに乾燥できる“低温除湿乾燥機”が多く使用される。
特許文献6の図1に示される乾燥加工装置は、当該明細書及び図面に詳細に説明されているが、図1に示されるように、
1 加工庫
2 一次換気装置
3 二次換気装置
4 温湿度センサ
5 電熱ヒーター
6 送風ファン
7 吹出口
8 扉
9 制御装置(制御盤)
から構成され、制御手段は、加工庫内の設定温度及び設定湿度で特定される庫内環境を時間とともに記憶する記憶部と、温度センサ及び湿度センサによる検出値の入力を受ける入力部と、入力部によって入力された検出値と記憶部に記憶される庫内環境とを比較し、比較結果に基づいて加工庫内の加熱手段及び加工庫の換気手段の作動にかかる制御状態を処理する処理部と、この処理部による制御信号を加熱手段及び換気手段に出力する出力部とを備える。
他の従来公知の乾燥加工装置としては、兼八産業製(株)の干し芋名人(商品名称)がある。この乾燥加工装置として、電気ヒーター式の加熱手段が採用され、全自動制御&ステップ運転が取り入れられて、全自動制御&ステップ運転が可能とされる。
図2は、本発明の実施例で採用される従来公知の加熱手段に制御盤が取り付けられた状態を示す図である。
図2に示す加熱手段が用いられて、低温除湿乾燥方法が採用される。
図2(1)は、従来公知の加熱手段10に制御盤11が取り付けられた状態を示し、図2(2)は、加熱手段10に取り付けられる制御盤11の構成を示し、図2(3)は、加熱手段10に取り付けられる制御盤11の一つの例を示す。
図2(1)において、本発明の実施例で採用される従来公知の加熱手段10として、図1に示される乾燥加工装置あるいは兼八産業製(株)の干し芋名人(商品名称)が好んで採用され、全自動制御&ステップ運転が可能とされる。
制御盤11は、加温手段10の一つの側面に設けられた制御装置(制御盤)9に並列して設置され、制御装置(制御盤)9に通信手段12を介して接続され、さらに加熱手段内(加工庫内)設置の干し芋原料の水分を計測する水分計測器13に通信手段14を介して接続される。
図2(2)において、制御盤11は、干し芋水分量の設定手段21、乾燥温度設定手段22及び乾燥時間設定手段23を備える。
干し芋水分量の設定には、直接的干し芋水分量設定の方法と間接的干し芋水分量設定の方法がある。
直接的干し芋水分量設定の方法が採用されるとき、水分計測器13で、干し芋の水分量が計測される。水分量を設定するに際して干し芋の水分量が計測される。水分計測器として従来から知られた水分量計測器を用いることができる。
加熱手段内に水分計測器13を設置する例を示したが、水分計測器13を加熱手段の外方に独立して設けることができる。この場合、通信手段14を設けることを要しない。制御盤機能を持つ端末(図示せず)を使用して無線通信を可能として制御するようにすることができる。
水分計測器13としては、例えば、メータジャパン株式会社製の水分活性測定装置AquaLab 4TE、AquaLab TDL 2、AquaLab Pre、ポータブル水分活性計Pawkit、水分吸着測定装置AquaLab VSAが活用可能である。
麦芽糖量計測に当たっては、マルトース定量キットを用いて比色方法又は蛍光法によって行うことがよく知られており、麦芽糖量計測器には、種々のものがあることが知られている。
図2(3)は、間接的干し芋水分量設定の方法による干し芋水分量設定の方法を示す。
制御盤11は、盤上に、それぞれ表示機能を持つ、現在温度を測定する温度計31、電熱ヒーターによる乾燥温度を調節する温度設定手段32、換気装置による吸気を調節する吸気設定手段33、加熱ガス送風による乾燥時間の残り時間を表示することを可能とした乾燥時間設定手段34を備える。吸気設定手段33は、複数段による調整、例えば4段階による吸気量調節を行う。
盤上には、プログラム設定を確認するプログラム設定ランプ35、プログラム解除のための電源36が設けられ、温度設定手段32、吸気設定手段33及び乾燥時間設定手段34はそれぞれ増減設定のためのボタン37~39を持つ。
現在温度を計測し、設定温度及び乾燥時間を設定することで、経験則から干し芋水分量の設定がなされる。設定温度、乾燥時間及び干し芋水分量の間には、二者を設定することで、他者を設定することができる関係にある。三者を同時に別個に設定してもよい。いずれにしても、水分量、乾燥温度及び乾燥時間が設定される
干し芋の種類ごとに、設定された水分量、乾燥温度及び乾燥時間の間の関係がデータとして取得されて、装置の操作エンジニアに、ノウハウあるいは経験則として取得され、加熱手段10の操作に活用される。
干し芋内の水分量を干し芋内の麦芽糖量よりも多くする水分量減量抑制乾燥方法を乾燥前に設定することが可能である。
実施例において、水分量の設定、乾燥温度の設定又は/及び乾燥時間の設定で加熱手段内の庫内環境が設定される。庫内環境が設定されると、加熱手段10が持つ制御装置9の制御機能に基づいて乾燥状態が制御される。制御盤11は、制御装置9に制御信号を設定する機能を備える。
当該制御には、望ましい干し芋を得るために乾燥温度(乾燥温度のこと)を低温温度にする制御が採用され、乾燥温度25~45℃、望ましくは25~37℃の範囲にある温度が選択される。このような低温範囲にある加熱行うことを前提として、干し芋の水分量及び乾燥温度の設定、又は水分量及び乾燥時間の設定に基づいた制御を行う。
規定水分量保持乾燥工程(水分量減量抑制乾燥工程)で、設定する水分量が27.5~38%、温度が25~40℃、望ましくは25~37℃、乾燥時間が24~72時間の範囲内で設定される。
もって、取得された所要形状さつま芋を加温手段で加熱し水分を蒸発させて乾燥させ、当該乾燥させるに際し、乾燥温度を25~40℃の範囲における低温加熱を行うことを前提として、干し芋の水分量、乾燥温度又は乾燥時間を当該加温手段に設定して、水分量減量抑制下、乾燥し、当該水分量減量抑制による表面での白粉の発生を抑制する水分量に抑制する水分量減量抑制乾燥工程を設定する。
図3は、本発明の実施例である干し芋の製造方法を示す図である。
図3において、
S1ステップ:原料の仕入 規格のさつま芋原料を仕入れる。
原料のさつま芋原料の準備がなされる(準備工程)。
さつま芋原料は、各種のさつま芋が知られている。これらのさつま芋を収集して原料のさつま芋とする。
S2ステップ:保存処理 保存処理、定温保管する。
S3ステップ:準備 指定原料の準備を行う。
S4ステップ:洗浄 洗浄機による表面洗浄を行う。
準備されたさつま芋の洗浄がなされる(洗浄工程)。
洗浄方法として各種の洗浄方法が知られており、いずれかの洗浄方法が採用される。
S5ステップ:蒸煮 蒸し器による蒸し上げを行う。
洗浄されたさつま芋を蒸し器に入れての蒸し上げがなされる(蒸し上げ工程)。
S6ステップ:皮むき 表皮剥離を行う。
蒸しあげたさつま芋の表皮剥離(皮むき)がなされる(表皮剥離工程)。
表皮剥離方法として各種の表皮剥離方法が知られており、いずれかの表皮剥離方法が採用される。
S7ステップ:スライス 規定規格にスライスする。
表皮剥離がなされるさつま芋をスライス、又はスライスすることなくそのままの状態の所要形状の丸干しさつま芋の準備がなされる(乾燥前準備工程)。
表皮剥離がなされるさつま芋からスライス状の干し芋を形成する方法、表皮剥離がなされるさつま芋から丸干し芋を形成する方法として各種の形成方法が知られており、いずれかの形成方法が採用される。
S8ステップ:乾燥 加熱手段による水分量減量抑制乾燥工程(規定水分量保持乾燥)がなされる。
S8ステップは、S81ステップ:乾燥処理操作前の水分量、乾燥温度、乾燥時間の設定処理工程及びS82ステップ:白粉の発生を抑制する水分量に抑制して乾燥工程からなる。
水分量及び乾燥温度が設定されることで、乾燥温度が設定され得、あるいは水分量及び乾燥時間が設定されることで乾燥時間が設定され得る。あるいは水分量、乾燥温度、乾燥時間が同時に、また他の因子が設定されてもよい。
取得された所要形状さつま芋を加温手段で加熱し水分を蒸発させて乾燥させ、当該乾燥させるに際し、乾燥温度を25~40℃、望ましくは25~37℃の範囲における低温に設定して、乾燥を行うものとして、干し芋水分量、乾燥温度、乾燥時間を設定して、水分量減量抑制による表面での白粉の発生を抑制する水分量減量抑制乾燥工程を設けて水分量を抑制する。水分量減量抑制乾燥工程を設けたことは、乾燥をしたときに、干し芋中の水分量が麦芽糖の量よりも大きくなっていることから判定できる。
上述したように、白粉の発生を抑制可能な水分量は、干し芋中の麦芽糖量よりも大きなものとすることである。(図11参照) 水分量減量抑制、典型的には干し芋の麦芽糖量に対する水分量減量抑制によって表面での白粉の発生が抑制される。当該水分量減量に到達しない乾燥量が予め定められ、乾燥量を抑制して当該水分量を確保する水分量減量抑制乾燥工程が構成される。
干し芋の種類に応じて干し芋の麦芽糖量が干し芋の製造に際して計測され、あるいは過去の経験値がデータ化され、干し芋製造業者に取得される。干し芋の種類によって異なる値が取得されるが、日本食品標準成分表2020(八訂)に規定された干し芋100g中における水分22.2g(以下、22.2%と同等)水分量が参照され、水分量が27.5~38%に設定される。
設定条件の達成で所要の水分量が取得される。水分量は時々刻々に計測されて、確認、取得されるようにしてもよい。
S9ステップ:カット 一口サイズにカットする。
乾燥されたスライス、又はスライスすることなくそのままの状態の所要形状のさつま
芋が一口サイズにカットされる。
カットすることなく乾燥されたスライス、又はスライスすることなくそのままの状態の
所要形状のさつま芋とすることがある。
S10ステップ:計量 規定重量の計量がなされる。
計量方法については、各種の計量方法が知られており、いずれかの計量方法が採用される。
S11ステップ:充填 計量品の包装容器への充填がなされる。
S12ステップ:包装 不活性ガス、例えば窒素ガスによる置換包装がなされる。
包装容器としては、アルミ袋あるいはアルミ蒸着袋が好んで用いられる。アルミパウチ袋も好んで用いられる。アルミ袋、アルミ蒸着袋あるいはアルミパウチ袋を用いることで光を遮断することができ、内部封入の干し芋が変質することを抑制することができる。
白色カップを用いることができる。
食品包装用プラスチックフイルムを用いることができる。食品包装用プラスチックフイルムとしては、低密度ポリエチレン、中、高密度ポリエチレン、メタロセンポリエチレン、エチレン・酢酸ビニル共重合フイルム、無延伸ポリエチレン、ポリ塩化ビニリデンコートOPP、PVAkオートOPP、ポリエステル、Kコートポリエステル、ビニロンなどがある。これらの食品包装用プラスチックフイルムを用いることで、耐熱性で防湿性の包装容器を形成することができる。
S13ステップ:レトルト殺菌 レトルト殺菌を行う。(レトルト殺菌工程)
窒素ガス置換包装された干し芋は、レトルト加熱殺菌装置に搬送され、レトルト殺菌がなされる。レトルト加熱殺菌装置は、各種の装置が市販されている。例えば、株式会社日阪製作所の乾燥温度制御部、監視部、記録部を備えたレトルト殺菌装置が使用され得る。
レトルト法による典型的な乾燥温度は、100~121℃である。121℃以上、例えば140℃のハイレトルト殺菌が採用可能である。圧力1.3気圧(0.13MPa)が採用可能である。
S14ステップ:検査 異物検査、外観検査、品質検査を行う。
S15ステップ:梱包 梱包し、出荷する。
図4は、水分量抑制乾燥工程と加熱殺菌処理工程との組み合わせを説明する図である。
水分量抑制乾燥工程において、干し芋の表面での白粉の発生の抑制を目的とした水分量を予め定め、当該水分量の範囲内の水分量に抑制した乾燥がなされる。
水分量を予め定め、当該水分量の範囲内の水分量に抑制する加熱乾燥を行う加温手段(加熱乾燥手段)としての乾燥機としては、例えば市販の干し芋乾燥機が用いられ得る。水分量計測器については前述した。当該干し芋乾燥機は、仕様が、例えば
寸法:巾1230x奥行1930x高さ2110mm
電源
・ヒーター:三相200V、単相200V
・ファン:三相・単相200Vor単相100V
・操作盤:単相100V
温度、水分量・風量制御が可能で、自動制御可能な干し芋乾燥機が使用される。
保持する水分量を設定すると、予めの実験によって取得されたデータベースが活用されて、温度、湿度・風量制御による水分量抑制自動制御がなされ、水分量の抑制された乾燥がなされる。
当該乾燥がなされると、
・白粉発生を確実に防止する水分量に抑制される。
・当該水分量の水分を有すると、時間が経過すると、表面に、カビ菌によるカビ
発生の恐れが生じる。
このため、加熱殺菌処理工程が組み合わされる。
包装容器を用い、包装容器内の環境形成がなされる。
・不活性ガスとしては、窒素ガス、炭酸ガス、アルゴンガス、好ましくは窒素ガスが封入され、脱酸素環境が形成される。これらのガスに代えて、脱酸素剤が投入されて、脱酸素環境が形成されてもよい。したがって、不活性ガスには、脱酸素剤が投入された後の脱酸素の環境形成ガスが含まれる。
・密封して加熱殺菌し、殺菌状態を保持可能とする。
これによって、
・当該水分量の範囲内の水分量であって時間が経過しても、表面に、カビ菌によるカビ
発生の恐れがなくなる。
当該白粉の発生を抑制可能な水分量に保持したさつま芋を耐熱性で防湿性の包装容器に入れて、白粉発生外水分量に保持下、当該包装容器内を不活性ガス環境として加熱殺菌処理する加熱殺菌処理工程を組み合わせる。
水分量抑制乾燥工程と加熱殺菌処理工程との組み合わせで、
干し芋の美味の確保
白粉の発生防止
カビ菌によるカビ発生防止
がなされて、これによって、
加熱殺菌処理工程を組み合わせない場合に比べて、長期賞味期間の確保が得られる。従来の水分量を少なくして滅菌した方法に比べても遜色のない長期賞味期間の確保が得られる。
図5~図7は、レトルト殺菌装置を使用してのレトルト加熱殺菌の事例を示す図である。
図5は、加熱手段として干し芋自動乾燥機が用いられて、設定水分量として、27.5~38%内から34%が設定され、設定された乾燥温度30℃で36時間乾燥され、乾燥後の計測された水分量が34.8%であったときのレトルト加熱殺菌の事例を示す。
図6は、加熱手段として干し芋自動乾燥機が用いられて、設定水分量として、27.5~38%内から33%が設定され、設定された乾燥温度33℃で36時間乾燥され、乾燥後の計測された水分量が33.5%であったときのレトルト加熱殺菌の事例を示す。
図7は、加熱手段として干し芋自動乾燥機が用いられて、設定水分量として、27.5~38%内から31%が設定され、設定された乾燥温度37℃で36時間乾燥され、乾燥後の計測された水分量が31.2%であったときのレトルト加熱殺菌の事例を示す。
これらの事例で用いられた包装容器の種類・材質は次のとおりである。
透明袋1):バリアナイロン/ポリエチレン
透明袋2):蒸着ペット/ナイロン/ポリエチレン
アルミ袋:ペット/アルミ/ナイロン/ポリエチレン
白色カップ/ナイロン/ポリエチレン
殺菌温度としては、100℃以上、望ましい典型的な範囲としては、111から121℃が採用されると、包装容器の種類・材質にかかわらず、白粉発生、カビ発生、細菌発生に関して、さらに予測賞味期限の観点から効果が認められる。
図8は、干し芋乾燥条件と干し芋評価との関係を取得した実験結果を示す図である。
実験に供された干し芋として、水分量減量抑制による表面での白粉の発生を抑制する水分量に抑制する水分量減量抑制乾燥工程を設けることで、白粉の発生を抑制し、不活性ガス環境として加熱殺菌処理する加熱殺菌処理工程を組み合わせることで、カビの発生を防止することができる干し芋が準備された。
干し芋を市場に提供するに当たっては干し芋としての商品価値を保持していることが求められる。
干し芋の形状が、丸形状、スライス切り形状及び一口サイズ形状が設定され、干し芋乾燥条件として、温度、時間及び水分量が設定され、干し芋評価として外観及び食感が設定された。評価指数は、図に示すように5段階評価とした。
図8に示す結果から、干し芋の色をよくするには、30℃以下の乾燥が良好であるが。量産することを考慮すると、25~37℃の範囲で得られる干し芋の色が採用され得る。
水分量が40%を超えると、干し芋の食感が得られないので、40%以内に抑えるのがよく、干し芋の食感がよいのは、27.5~38%である。また、27.5~40%が採用され得る。
乾燥時間は、量産を考慮したときに、24~72時間が設定され得る。設定される水分量、乾燥温度、及び干し芋の形状から24~72時間内で、外観及び食感で満足の得られる調整された時間が採用される。
以上のように、干し芋の製造方法が、
さつま芋蒸し器に入れて蒸し上げる蒸し上げ工程と、
蒸し上がったさつま芋の表皮を剥離する表皮剥離工程と、
表皮剥離さつま芋をスライスして、又はスライスすることなくそのままの形状状態の所要形状さつま芋を準備する乾燥前準備工程と、を含み、
取得された所要形状さつま芋を加熱手段で加熱し水分を蒸発させて乾燥させ、当該乾燥させるに際し、乾燥温度を25~40℃、望ましくは25~37℃の範囲における低温に設定して、乾燥を行うことを前提として、干し芋水分量、乾燥温度、乾燥時間を設定して、水分量減量抑制による表面での白粉の発生を抑制する水分量減量抑制乾燥工程を設けた操作を行うことで水分量を抑制する。
乾燥をしたときに、水分量減量抑制による表面での白粉の発生を抑制する水分量に抑制する水分量減量抑制乾燥工程に、白粉の発生を抑制可能な水分量に保持されたさつま芋を包装容器に入れて、白粉発生抑制水分量に保持下、当該包装容器内を不活性ガス環境として加熱殺菌処理する加熱殺菌処理工程を組み合わせて構成されることが提案される。
また、さつま芋蒸し器に入れて蒸し上げる蒸し上げ工程と、
蒸し上がったさつま芋の表皮を剥離する表皮剥離工程と、
表皮剥離さつま芋をスライスして、又はスライスすることなくそのままの形状状態の所要形状さつま芋を準備する乾燥前準備工程と、を経て
取得された所要形状さつま芋を加熱手段で乾燥された干し芋であって、
乾燥された干し芋が、干し芋内の水分量が干し芋内の麦芽糖量よりも多く、干し芋表面での白粉の発生が抑制され、当該白粉の発生が抑制された状態のさつま芋が包装容器に入れられて、当該包装容器内の不活性ガス環境下、加熱殺菌処理されたこと
を特徴とする干し芋が提案される。
さらに、当該干し芋の製造方法がスライスされた干し芋を一口サイズにカットして、一口サイズ干し芋を形成する一口サイズ干し芋形成工程を含む構成が提案される。
さらに、当該干し芋の製造方法に基づいて製造された干し芋として、
干し芋水分量、乾燥温度及び乾燥時間が当該加温手段に設定され、乾燥処理がなされた干し芋100g中における水分量27.5~40.0g、望ましくは27.5~38.0gの水分を含んで白粉発生が抑制され、不活性ガス環境下で加熱殺菌されて保持された干し芋が提案される。
は、本発明の実施例である製品としての干し芋の特徴を示す図である。
において、本発明の実施例に示す干し芋41が図3に示すステップに従って包装容器42の内部に充填される。包装容器42は、四角状、円形状、楕円形状に形成される。他の形状であってもよい。
包装容器42は、周囲に密封形成部43を備え、内部を密封することができる。内部を密封した状態で、包装容器全体がレトルト加熱処理される。包装容器内の干し芋が殺菌される。
殺菌が終了すると、包装容器42の内部に窒素ガスが空気に置換して封入され、内部環境44が形成される。干し芋41は、内部環境が窒素ガス充填の状況下で包装容器42の内部に保持される。干し芋1は、一口サイズにカットされた干し芋41A、スライス状の干し芋41B、丸干し芋41Cのいずれかになる。
(1)は、一口サイズにカットされた干し芋の特徴を示す。
(2)は、スライス状の干し芋の特徴を示す。
(3)は、スライスすることなくそのままの形状状態の所要形状さつま芋の特徴を示す。
(1)において、一口サイズにカットされた干し芋は、保持水分量抑制乾燥工程が、乾燥後のさつま芋を、スライスしさらにカットして、表面領域と内部領域での保持水分量を均等化する保持水分量均等化工程を含むことで取得された一口サイズにカットされた干し芋である。
蒸し上げ、表紙剥離及び所要形状とされた干し芋であって、取得された所要形状さつま芋を加温手段で加熱し水分を蒸発させて乾燥させ、当該乾燥させるに際し、取得された所要形状さつま芋を加温手段で加熱し水分を蒸発させて乾燥させ、当該乾燥させるに際し、乾燥温度を25~40℃、望ましくは25~37℃の範囲における低温加熱を前提として、干し芋水分量、乾燥温度又は乾燥時間を当該加温手段に設定して、乾燥をしたときに、水分量減量抑制による表面での白粉の発生を抑制する水分量に抑制する水分量減量抑制乾燥工程と、
白粉の発生を抑制可能な水分量を確保したさつま芋を包装容器に入れて、白粉発生外水分量に保持下、当該包装容器内を不活性ガス環境として加熱殺菌処理し、加熱殺菌処理された干し芋の収納包装容器を形成する干し芋収納包装容器形成工程と、
を含んで構成された干し芋を収納する干し芋収納包装容器の製造方法が提案される。
(2)において、
取得された所要形状さつま芋を加温手段で加熱し水分を蒸発させて乾燥させ、当該乾燥させるに際し、乾燥温度を25~40℃、望ましくは25~37℃の範囲における低温加熱を前提として、干し芋水分量、乾燥温度又は乾燥時間を当該加温手段に設定して、乾燥をしたときに、水分量減量抑制による表面での白粉の発生を抑制する水分量に抑制する水分量減量抑制乾燥工程と、
白粉の発生を抑制可能な水分量を確保したさつま芋を包装容器に入れて、白粉発生抑制水分量に保持下、当該包装容器内を不活性ガス環境として加熱殺菌処理し、加熱殺菌処理された干し芋の収納包装容器を形成する干し芋収納包装容器形成工程と、
を含んで構成された干し芋を収納する干し芋収納包装容器の製造方法が提案される。
(3)において、スライスすることなくそのままの形状状態の所要形状さつま芋である丸干し芋が準備された。
スライス状の干し芋と同様にして丸干し形状の干し芋が製造された。
上述したと同様の干し芋収納包装容器の製造方法及び不活性ガス環境下で加熱殺菌されて保持された干し芋を収納した包装容器が提案された。
は、図に示される干し芋についての写真である。
(1)は、図(1)に示される一口サイズにカットされた干し芋の写真である。
(2)は、図(2)に示されるスライス状の干し芋の写真である。
(3)は、図(3)に示されるスライスすることなくそのままの形状状態の所要形状さつま芋の写真である。
10は、栄養成分比較図である。
10の左欄に、日本食品標準成分表2020(八訂)より抜粋された栄養成分が記載され、右欄に本発明の一つの実施例である栄養成分((株)江東微生物研究所調べ)が示される。図は、栄養成分比較は、図5~7に示される実験結果とあわせて参照される。
従来の干し芋に比べて、実施例の干し芋では、水分量において明確な相違が認められた。
特に、水分と麦芽糖(マルトース)との比較において、従来の白粉発生の干し芋にあっては、水分は麦芽糖(マルトース)の量に比べて、少ない量になるが、本実施例になる干し芋にあっては、水分は麦芽糖(マルトース)の量に比べて、多い量となる。
1…加工庫、2…一次換気装置、3…二次換気装置、4…温湿度センサ、5…電熱ヒーター(加熱手段)、6…送風ファン、7…吹出口、8…扉、9…制御装置(制御盤)、10…加温手段(乾燥加工装置)、11…制御盤、12、14…通信手段、21…水分量設定手段、22…乾燥温度設定手段、23…乾燥時間設定手段、31…温度、32…温度設定手段、33…吸気設定手段、34…乾燥時間設定手段、35…プログラム設定ランプ、36…電源、37~39…ボタン、41…干し芋、41A…一口サイズにカットされた干し芋、41B…スライス状の干し芋、41C…丸干し芋(スライスすることなくそのままの形状状態の所要形状さつま芋)、42…包装容器、43…密封形成部、44…内部環境。

Claims (3)

  1. さつま芋蒸し器にさつま芋を入れて蒸し上げる蒸し上げ工程と、
    蒸し上がったさつま芋の表皮を剥離する表皮剥離工程と、
    表皮剥離さつま芋をスライスして、又はスライス加工することなくそのままの形状状態の所要形状さつま芋を準備する乾燥前準備工程と、を含み、
    取得された所要形状さつま芋を加熱手段で乾燥を行うものであって、干し芋内の水分量を干し芋内の麦芽糖量よりも多くする水分量減量抑制乾燥を乾燥前に設定し、当該水分量減量抑制によって干し芋内の水分量を干し芋内の麦芽糖量よりも多くした、表面での白粉の発生を抑制する水分量減量抑制乾燥工程で干し芋を生成し、当該水分量減量抑制乾燥工程を、当該水分量減量抑制乾燥工程後に、当該干し芋を包装容器に入れて、白粉発生抑制水分量に保持下、当該包装容器内を不活性ガス環境として加熱殺菌処理する加熱殺菌処理工程に組み合わせた干し芋の製造方法であって、
    前記水分量減量抑制乾燥工程で、設定する水分量が27.5~40%、乾燥温度が25~40℃で、設定された乾燥時間で乾燥され、
    乾燥後の干し芋が、レトルト加熱処理で111℃以上の温度で殺菌されること
    を特徴とする干し芋の製造方法。
  2. さつま芋蒸し器にさつま芋を入れて蒸し上げる蒸し上げ工程と、
    蒸し上がったさつま芋の表皮を剥離する表皮剥離工程と、
    表皮剥離さつま芋をスライスして、又はスライス加工することなくそのままの形状状態の所要形状さつま芋を準備する乾燥前準備工程と、を含み、
    取得された所要形状さつま芋を加熱手段で乾燥を行うものであって、干し芋内の水分量を干し芋内の麦芽糖量よりも多くする水分量減量抑制乾燥を乾燥前に設定し、当該水分量減量抑制によって干し芋内の水分量を干し芋内の麦芽糖量よりも多くした、表面での白粉の発生を抑制する水分量減量抑制乾燥工程で干し芋を生成し、当該水分量減量抑制乾燥工程を、当該水分量減量抑制乾燥工程後に、当該干し芋を包装容器に入れて、白粉発生抑制水分量に保持下、当該包装容器内を不活性ガス環境として加熱殺菌処理する加熱殺菌処理工程に組み合わせた干し芋の製造方法であって、
    前記水分量減量抑制乾燥工程で、設定する水分量が27.5~38.0%、乾燥温度が25~37℃、乾燥時間が24~72時間に設定され、
    乾燥後の干し芋が、レトルト加熱処理で111℃以上の温度で殺菌されること
    を特徴とする干し芋の製造方法。
  3. 請求項1に記載された干し芋の製造方法において、
    準備された所要形状のさつま芋を一口サイズにカットして、一口サイズ干し芋を形成する一口サイズ干し芋形成工程を備えること
    を特徴とする干し芋の製造方法。
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