JP7487271B2 - 包被食品の成形方法および成形装置 - Google Patents
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Description
シャッタ17は複数のシャッタ片17Aを有する。シャッタ片17Aは、成形面17Bを含み、成形面17Bはシャッタ片17Aの厚さ方向の中間に凸状部を形成している。シャッタ片17Aは環状に配置され、シャッタ片17Aの成形面17Bでシャッタ開口部17Cを形成する。シャッタ17(シャッタ片17A)を開閉動作することでシャッタ開口部17Cが開閉する。複数のシャッタ片17Aの先端がシャッタ開口部17Cの中央に集合することで、シャッタ開口部17Cが閉鎖する。
上下駆動機構21は、サーボモータ等の上下駆動用制御モータM6とクランク機構(図示なし)を備え、上下駆動用制御モータM6を一定方向に回転させることによって、シャッタ17及び開閉駆動機構19を、クランク機構を介して上下動(上下に往復動)させるように構成される。また、上下駆動用制御モータM6の出力軸には、シャッタ装置5が上下の往復動の上昇端にあることを感知する近接センサ等のセンサ(図示なし)が配置され、モータM6とギヤで連結されモータM6の回転角度を検知するエンコーダ21Aを備える。シャッタ装置5の構成は既知であるので、その詳細な説明を省略する。
支持部材上下機構25は、制御電動アクチュエータM7と、フレーム2の正面側下部に配置された軸受25Aと、軸受25Aに上下動自在に支持された円柱状の2本のシャフト25Bと、制御電動アクチュエータM7のシャフトの先端に取り付けられたフランジ25Cを備える。制御電動アクチュエータM7を駆動してシャフトを伸縮させることによって、2本のシャフト25B、フランジ25C、及び支持部材23は、一体的に上下動するように構成されている。支持装置7の構成は既知であるので、その詳細な説明を省略する。
第1ベルトコンベヤ27は、無端状の第1ベルト27Aと、第1ベルト27Aを駆動する駆動プーリ27Bと、コンベヤプレート27Cと、第1ベルト駆動用制御モータM8を備える。第1ベルト27Aは、駆動プーリ27Bと、コンベヤプレート27Cと、支持部材23に掛け回される。つまり、支持部材23は、第1ベルト27Aを介して棒状食品PBの先端又は食品Pを下方から支持する。制御モータM8は、駆動プーリ27Bを介して第1ベルト27Aを駆動する。
第2ベルトコンベヤ29は、無端状の第2ベルト29Aと、第2ベルト29Aを駆動する駆動プーリ29Bと、コンベヤプレート29Cと、第2ベルト駆動用制御モータM9を備える。第2ベルト29Aは、駆動プーリ29Bと、コンベヤプレート29Cに掛け回される。制御モータM9は、駆動プーリ29Bを介して第2ベルト29Aを駆動する。
搬送コンベヤ8の構成は既知であるので、その詳細な説明を省略する。
本明細書では、図4に示すように、切断工程の1サイクルを360度で説明する。シャッタ17は、上下動開始タイミングS0である0度にあるときに上昇端(センサの感知位置)にあり、その後に下降を開始して、上下動開始タイミングS0から180度進んだタイミングS5のときに下降端にあり、それから上昇して、上下動開始タイミングS0から360度進んだ上下動終了タイミングS8のときに再び上昇端にある。つまり上下動開始タイミングS0と上下動終了タイミングS8は、1サイクルの同じタイミングである。
シャッタ17は、一つ前のサイクルの閉じ動作開始タイミングS7から閉じ動作を開始するように駆動される。その後、今回のサイクルの上下動開始タイミングS0(0度)を過ぎて90度進んだ閉じ動作停止タイミングS1でシャッタ開口部17Cが所定の中間停止開口径Wとなるように閉じ動作を行い、閉じ動作停止タイミングS1で閉じ動作を停止する。図4に示すように、この上下動開始タイミングS0から閉じ動作停止タイミングS1までの間を第1閉じ工程とする。
シャッタ17の第1閉じ工程の閉じ動作速度は、第2閉じ工程の閉じ動作速度と同じ速度に設定されている。
支持部材23の上下位置は食品Pの重量や大きさ、所望の成形形状によって決まるものであり、それらの条件を考慮して制御装置9の入力部9Aに値を入力する。入力された値に基づいて演算部9Bで演算し、その演算結果に基づいて動作制御部9Cが制御電動アクチュエータM7を駆動し、支持部材上下機構25を介して支持部材23を上下動する。
支持部材23は、上下動開始タイミングS0で上昇端にある。その後、閉じ動作停止タイミングS1まで(第1閉じ工程)、シャッタ17の下面と支持部材23の上面の間隔Lを所定の割合で拡大しながら下降する。
その後、支持部材23は、閉じ動作停止タイミングS1から開き動作開始タイミングS4まで(中間停止工程、及び第2閉じ工程)、シャッタ17の下面と支持部材23の上面の間隔Lを閉じ動作停止タイミングS1のときの間隔に維持しながら下降する。
その後、支持部材23は、開き動作開始タイミングS4からタイミングS5で、シャッタ17の下面と支持部材23の上面の間隔Lを拡大しながら下降し、タイミングS5で上下動の下降端に下がる。
その後、支持部材23は、閉じ動作開始タイミングS7を過ぎた後、上昇を開始し、S8までの間に上昇端まで上昇する。
図5は、図4における上下動開始タイミングS0の状態を示した概略図である。
上下動開始タイミングS0は、第1閉じ工程の開始タイミングであり、シャッタ17と支持部材23は上昇端にある。シャッタ17は今回のサイクルの一つ前のサイクルの閉じ動作開始タイミングS7から閉じ動作を開始していて、上下動開始タイミングS0では閉じ動作の途中である。そのため、シャッタ開口部17Cは全開から閉じている途中で、棒状食品PBの外周には接していない状態である。このとき、棒状食品PBの先端は、第1ベルト27Aを介して支持部材23に下方から支持されている。
シャッタ17と支持部材23は、上昇端から下降している途中であり、シャッタ17の下面と支持部材23の上面の間隔Lは、上下動開始タイミングS0の状態(図5の状態)から所定の割合で拡大している。シャッタ17は閉じ動作を継続していて、成形面17Bは棒状食品PBの周面の切断箇所に接し、この切断箇所の外皮材Dを周方向から中央に向かって寄せて、内包材Fを上下に分離するように縮径する。
第1閉じ工程では、シャッタ17の閉じ速度は比較的遅い速度であり、外皮材Dを比較的ゆっくりと中央に向かって寄せていく。そのため、外皮材Dの厚さがほぼ均一のままで内包材を上下に分離することができる。
タイミングS1は、上下動開始タイミングS0から90度進んでいて、第1閉じ工程の終了タイミングであり中間停止工程の開始タイミングでもある。シャッタ17は上昇端から下降して、シャッタ17の上下ストロークの中間にいる状態である。支持部材23も下降している途中であり、シャッタ17の下面と支持部材23の上面の間隔Lは、上下動開始タイミングS0の状態から所定の割合で拡大している。シャッタ17の閉じ動作は、シャッタ開口部17Cの開口径が所定の中間停止開口径Wまで閉じている状態である。成形面17Bは棒状食品PBの周面の切断箇所をさらに縮径し、この切断箇所の外皮材Dを周方向から中央に向かって寄せて内包材Fを上下に分離し、寄せられた外皮材Dを結着させる。このタイミングS1の状態で、シャッタ17の閉じ動作は一旦停止する。
上記の第1閉じ工程(図6及び図7)において、シャッタ開口部17Cを閉じていくことによって、シャッタ17の成形面17Bに囲まれた空間にある棒状食品PB(外皮材Dと内包材F)は、シャッタ17の上下に押し出される。このときシャッタ17の下面と支持部材23の上面の間隔Lは、所定の割合で拡大しているので、シャッタ17の下方に(つまり食品Pの上部に)棒状食品PB(主に外皮材D)が過度な圧力を受けずに無理なく押し出される。
タイミングS2は、上下動開始タイミングS0から120度進んでいて、中間停止工程の終了タイミングであり、第2閉じ工程の開始タイミングでもある。シャッタ17はタイミングS1からさらに下降していて、支持部材23も下降している途中である。シャッタ17の下面と支持部材23の上面の間隔LはタイミングS1のときの間隔を維持している。シャッタ17の閉じ動作は図4のタイミングS1(図7の状態)で停止した状態を維持しており、シャッタ開口部17Cの開口径の所定の中間停止開口径Wは変わらない。
タイミングS1からタイミングS2までの間の中間停止工程では、シャッタ17の閉じ動作は停止しているので、中央に寄せられシャッタ17の成形面17Bに囲まれた空間に残留し結着している外皮材Dは結着が強固になる。
さらに、中間停止工程の間、シャッタ17の下面と支持部材23の上面の間隔Lは、タイミングS1のときの間隔を維持しており、支持部材23が食品Pを下方から支持していて、食品Pの上部の外皮材Dが引き延ばされることが防止できるので、外皮材Dは結着が強固になる。
タイミングS3は、上下動開始タイミングS0から140度進んでいて、第2閉じ工程の終了タイミングである。シャッタ17はタイミングS2からさらに下降していて、支持部材23も下降している途中であり、シャッタ17の下面と支持部材23の上面の間隔LはタイミングS2のときの間隔を維持している。シャッタ17の閉じ動作は図4のタイミングS2から再開し、タイミングS3でシャッタ開口部17Cは閉鎖し、外皮材Dは切断される。
詳細には、このときシャッタ17の成形面17Bの凸状部はシャッタ開口部17Cが閉鎖しているため、外皮材Dは切断されているが、シャッタ17の上面と下面は閉じていない状態であり、シャッタ17の上面と下面の中央には凹部が形成されている。このシャッタ17の下面の中央に形成される凹部17Dに残留している外皮材Dが食品Pの上部の突状部PTとなる。従って、第2閉じ工程で突状部PTを形成することができる。
タイミングS4は、シャッタ17は上下動開始タイミングS0から160度進んだ状態である。シャッタ17は閉じ動作完了タイミングS3からさらに下降していて、支持部材23も下降している途中であり、シャッタ17の下面と支持部材23の上面の間隔LはタイミングS3のときの間隔を維持している。シャッタ17の閉じ動作はタイミングS3の状態を維持している。そのため、シャッタ17の下面の中央に形成される凹部17Dに残留している外皮材D(食品Pの上部の突状部PT)は結着が強固になる。
このタイミングS4からシャッタ17の開き動作が開始する。シャッタ17の開き動作に合わせて支持部材23の下降速度が大きくなり、シャッタ17の下面と支持部材23の上面の間隔Lは拡大する。
このように支持部材23が動作し、シャッタ17の下面と食品Pの上部が離反することで、シャッタ17が開き動作するときに食品Pの上部の外皮材Dが結着した切断部位をシャッタ17の下面で拡げてしまうことを防止する。
タイミングS5は、シャッタ17は上下動開始タイミングS0から180度進んで下降端の状態である。支持部材23はタイミングS4から下降速度を大きくして下降端まで下降している。シャッタ17は開き動作の途中であり、シャッタ開口部17Cが開いている途中である。
タイミングS5を過ぎたタイミングで、支持部材23に掛け回されている第1ベルト27Aと第2ベルト29Aを駆動して、第1ベルト27Aを介して支持部材23に支持されている食品Pを搬送方向Rに搬送する。食品Pが第1ベルト27Aから第2ベルト29Aへ搬送された後、支持部材23は上昇を開始し、タイミングS8までの間に上昇端まで上昇する。
タイミングS3でシャッタ17の下面が全閉するように動作する場合、第2閉じ工程でシャッタ17の下面と支持部材23の上面の間隔Lを拡大しながら下降させることで、食品Pの上部に突状部PTを形成することも可能である。この場合、シャッタ開口部17Cが閉じるに従って下方に押し出される外皮材Dが適切な形状の突状部PTとなるように支持部材23の下降速度とシャッタ17の閉じ速度を調整する。
この第2の実施形態の成形装置51においても、第1の実施形態に係る成形装置1と同様に、シャッタ装置5と支持装置7の動作の制御を行うことによって、食品Pの成形が安定して行える。
また、上記の実施形態では、外皮材で内包材を覆った棒状食品を切断して食品を成形するように説明したが、棒状食品は外皮材だけでもよい。この場合でも、成形した食品が後工程の発酵工程において、外皮材の膨張によって切断部位が凹み白く残ってしまうことが防止でき、外観の良好な食品を安定して生産することができる。
3、53 供給装置
5 シャッタ装置
7 支持装置
8 搬送コンベヤ
9 制御装置
11、57 内包材供給装置
13 外皮材供給装置
15 重合ノズル
17 シャッタ
17A シャッタ片
17B 成形面
17C シャッタ開口部
19 シャッタ開閉駆動機構
21 シャッタ上下駆動機構
23 支持部材
25 支持部材上下機構
27 第1ベルトコンベヤ
29 第2ベルトコンベヤ
D 外皮材
F 内包材
P (包被)食品
PB 棒状食品
Claims (9)
- 包被食品の成形方法であって、
内包材の周囲を外皮材で覆った棒状食品を、複数のシャッタ片を有するシャッタの上方から供給する供給工程と、
前記シャッタ片に囲まれて形成されるシャッタ開口部を閉じ動作することにより、前記シャッタで前記棒状食品の切断箇所の外皮材を周方向から中央に寄せて前記内包材を上下に分離するように縮径する第1閉じ工程と、
前記シャッタの閉じ動作を所定時間停止し、中央に寄せた前記外皮材を結着させる中間停止工程と、
前記シャッタの閉じ動作を再開して、前記棒状食品を前記切断箇所で切断して前記内包材を前記外皮材で包んだ包被食品に成形する第2閉じ工程と、を含むことを特徴とする、包被食品の成形方法。 - 前記第2閉じ工程において、前記シャッタは下面の中央に凹部が形成されることを含み、前記シャッタは前記凹部により前記包被食品の上部に突状部を形成することを特徴とする、請求項1に記載の成形方法。
- 前記棒状食品の先端又は前記包被食品を支持部材で下方から支持することを含み、前記第2閉じ工程において、前記支持部材は前記シャッタとの間隔を拡大しながら下降して前記包被食品の上部に突状部を形成することを特徴とする、請求項1に記載の成形方法。
- 前記棒状食品の先端又は前記包被食品を支持部材で下方から支持することを含み、前記第1閉じ工程と、前記中間停止工程と、前記第2閉じ工程のうちの少なくとも一つの工程において、前記支持部材は前記シャッタとの間隔を拡大しながら下降することを特徴とする、請求項1に記載の成形方法。
- 前記棒状食品の先端又は前記包被食品を支持部材で下方から支持することを含み、前記第1閉じ工程と、前記中間停止工程と、前記第2閉じ工程のうちの少なくとも一つの工程において、前記支持部材は前記シャッタとの間隔を維持しながら下降することを特徴とする、請求項1に記載の成形方法。
- 前記棒状食品の先端又は前記包被食品を支持部材で下方から支持することを含み、前記第1閉じ工程と、前記中間停止工程と、前記第2閉じ工程において、前記支持部材は前記シャッタとの間隔を任意に変更しながら下降することを特徴とする、請求項1に記載の成形方法。
- 前記中間停止工程における前記シャッタ開口部の大きさおよび/または前記所定時間の長さを調整可能であることを特徴とする、請求項1に記載の成形方法。
- 第1閉じ工程における前記シャッタの閉じ速度と第2閉じ工程における前記シャッタの閉じ速度を個別に調整可能であることを特徴とする、請求項1に記載の成形方法。
- 請求項1乃至8の何れか1項に記載の方法を実施する成形装置。
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