JP7484220B2 - 印刷装置、印刷装置の制御方法及び制御プログラム - Google Patents

印刷装置、印刷装置の制御方法及び制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、印刷装置、印刷装置の制御方法及び制御プログラムに関するものである。
従来、人の指の爪等にネイルデザインを印刷する印刷装置が知られている。このような印刷装置を用いると、ユーザはネイルサロン等を利用することなく、ネイルデザインを印刷することが可能になる。
例えば特許文献1に記載の印刷装置では、指ホルダーに印刷対象の指が載置されたことをセンサにより検知してから、その指の爪に印刷を実行している。
特表2003-534083号公報
ところで、従来の印刷装置においては、指等の印刷対象が適切な位置にないと、印刷品位が著しく低下してしまう。
しかしながら、上記特許文献1に記載の印刷装置では、印刷対象が所定の位置に配置されていることまでは検知できない。そのため、適切な位置にない印刷対象に印刷するなどして、印刷品位が低下するおそれがある。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、印刷品位の低下を抑制することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の印刷装置は、
印刷対象に印刷を施す印刷手段と、
前記印刷対象が載置されるとともに、前記印刷対象を上昇させて所定の高さ位置に配置可能な上昇手段と、
前記印刷対象を含む画像を取得する撮影手段と、
前記撮影手段が取得した画像において前記上昇手段の端部と重ならない位置に設けられ、前記印刷対象を固定する固定部と、
前記撮影手段が取得した画像に写った前記上昇手段のうち、前記印刷対象が載置されていない前記上昇手段の端部の明瞭度に基づいて、前記印刷対象が前記上昇手段と前記固定部との間に挟まれた状態で前記印刷手段による印刷が施される前記所定の高さ位置に配置されているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて、前記印刷手段の動作を制御する印刷制御手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、印刷品位の低下を抑制することができる。
実施形態におけるネイルプリント装置の内部構成を示す要部斜視図である。 (a)実施形態における指固定部の斜視図であり、(b)上ケースを外した状態の指固定部の斜視図である。 実施形態における指固定部の内部構成を示す断面図である。 実施形態におけるネイルプリント装置の概略の制御構成を示す制御ブロック図である。 実施形態におけるネイルプリント装置の印刷処理の流れを示すフローチャートである。 指固定部の状態を判定する判定手法を説明するための画像例である。 指固定部の状態を判定する判定手法の変形例を説明するための図である。 指固定部の状態を判定する判定手法の変形例を説明するための図である。 指固定部の状態を判定する判定手法の変形例を説明するための図である。
図1から図9を参照しつつ、本発明に係る印刷装置の一実施形態について説明する。
なお、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
また、以下の実施形態では、印刷装置が手の指の爪を印刷対象としてこれに印刷するネイルプリント装置である場合を例に説明するが、本発明における印刷装置の印刷対象は手の指の爪に限るものではなく、例えば足の指の爪を印刷対象としてもよい。また、ネイルチップや各種アクセサリの表面等、爪以外のものを印刷対象としてもよい。
図1は、ネイルプリント装置1の内部構成を示す要部斜視図である。
なお、以下の実施形態において、上下、左右及び前後は、図1に示した向きをいうものとする。また、X方向は左右方向、Y方向は前後方向をいうものとする。
図1に示すように、ネイルプリント装置1は、各種の内部構造物が組み込まれた基台3を備える。
基台3の上側には、ほぼ平坦な基台上板30が配置されている。基台上板30は、後述の指固定部6に印刷指を固定した状態における爪の表面(印刷対象面)とほぼ面一となる高さに配置されている。この基台上板30は、少なくとも指固定部6の左右両側の部分においては、配置された高さよりも上側の領域と下側の領域とに当該部分を仕切っている。
基台上板30のうちの前側(手前側)部分であって左右方向のほぼ中央部には、指固定部6が配置されている。指固定部6は、装置前面側に開口する開口部611を有する箱状の部材であり、開口部611から装置内に印刷対象の爪(印刷指)が挿入され、この爪に対して印刷が行われる。
指固定部6の構成の詳細については後述する。
基台上板30のうち指固定部6よりも奥側(Y方向後側)部分には、非印刷時に後述するカートリッジ7(カートリッジホルダ8)が待機する待機領域であるホームポジションAr1及び非印刷時にカートリッジ7のクリーニング等のメンテナンスを行うメンテナンス領域Ar2等が設けられている。
本実施形態では、装置内の幅方向(X方向)右側にホームポジションAr1が配置され、左側にメンテナンス領域Ar2が配置されている。
また、装置内部には、印刷対象面に印刷を施す印刷部40が設けられている。ここで、印刷対象面とは印刷対象の表面であり、本実施形態では指の爪の表面である。
印刷部40は、印刷ヘッドとしての機能を有するカートリッジ7、カートリッジ7を支持するカートリッジホルダ8、カートリッジ7を左右方向に沿ったX方向に移動させるためのX方向移動ステージ45、X方向移動モータ46(図4参照)、カートリッジ7を前後方向に沿ったY方向に移動させるためのY方向移動ステージ47、Y方向移動モータ48(図4参照)等を備えて構成されている。
Y方向移動ステージ47は、基台上板30における左右方向の両側部に、それぞれ前後方向(Y方向)に延在して設けられた支持部材471を有している。
これら一対の支持部材471の延在方向における両端部にはそれぞれプーリー477が取り付けられている。装置左側及び装置右側のプーリー477には、前後方向に延在する駆動ベルト474がそれぞれ巻回されている。
装置後側に設けられているプーリー477は、駆動軸部476の両端部に取り付けられている。この駆動軸部476には、Y方向移動モータ48(図4参照)が接続されており、このY方向移動モータ48が駆動することで駆動軸部476及びこれに取り付けられているプーリー477が適宜正逆方向に回転する。
プーリー477の回転により、プーリー477に巻回されている駆動ベルト474も回転し、これによりX方向移動ステージ45(及びX方向移動ステージ45に搭載されているカートリッジ7)がY方向に移動可能となっている。
また、支持部材471上には駆動ベルト474と平行して前後方向に延在するガイド軸475が設けられている。
X方向移動ステージ45は、左右方向(X方向)に延在する矩形箱状に形成され、基台上板30の後端部に設けられている。
X方向移動ステージ45の左右両端部にはそれぞれガイド軸475が挿通されており、Y方向移動モータ48(図4参照)が駆動して駆動ベルト474が回転することによって、X方向移動ステージ45がガイド軸475に沿ってY方向に移動可能となっている。
また、X方向移動ステージ45の内側には図示しないプーリーが設けられており、このプーリーには、左右方向に延在する駆動ベルト454が巻回されている。また、X方向移動ステージ45の内側には、この駆動ベルト454とほぼ平行して左右方向に延在するガイド軸455が設けられている。
X方向移動ステージ45には、カートリッジ7を着脱可能に保持するカートリッジホルダ8が搭載されている。
カートリッジホルダ8の背面側(図1において後側)には、ガイド軸455が挿通されたホルダ支持部材(図示省略)が設けられている。
カートリッジホルダ8は、X方向移動モータ46(図4参照)が駆動して駆動ベルト454が回転することによって、X方向移動ステージ45内をガイド軸455に沿ってX方向に移動可能となっている。
本実施形態では、X方向移動モータ46とY方向移動モータ48等により、印刷ヘッドとしてのカートリッジ7をX方向及びY方向に移動可能なヘッド移動機構49(図4参照)が構成されており、後述する制御装置80(特に印刷制御部813)によりその動作が制御される。
なお、カートリッジ7の動作やヘッド移動機構49の動作を制御する印刷制御部813は、全てが1つの制御基板上に設けられている必要はない。例えば、カートリッジ7のインク吐出やX方向移動モータ46の動作等を制御する制御部81が搭載され、メインの制御基板と電気的に接続された図示しない制御基板がX方向移動ステージ45に設けられていてもよい。本実施形態においてカートリッジホルダ8の後面側には、フレキシブルなプリント配線基板425が設けられている。このプリント配線基板425は、X方向移動ステージ45に設けられている制御基板と電気的に接続されており、メインの制御基板上に設けられている印刷制御部813からの制御信号は、X方向移動ステージ45に設けられている制御基板を介してプリント配線基板425に送られ、印刷制御部813の制御に従ったカートリッジ7のインク吐出制御等が行われるようになっている。
本実施形態のカートリッジ7は、上述のとおり印刷ヘッドとして機能するものであり、その下面のインク吐出部から微滴化したインクを印刷対象(爪)の被印刷面に吹き付けて印刷を行うインクジェット方式のインクジェットヘッドである。カートリッジ7は、例えば、イエロー(Y;YELLOW)、マゼンタ(M;MAGENTA)、シアン(C;CYAN)のインクを吐出可能となっている。
カートリッジ7は、基台上板30よりも上側の領域を移動するように構成されている。
基台上板30のうちの前側部分であって左右方向のほぼ中央部には、前述のように指固定部6が配置されている。本実施形態では、この指固定部6の窓部613に対応する領域が、印刷時においてカートリッジ7が印刷動作を行う印刷領域Ar3となっている。
また、基台上板30のうちの後部右側は、上述のホームポジションAr1となっている。ホームポジションAr1には、カートリッジ7下面のインク吐出面を覆うキャップ部(図示省略)が設けられている。キャップ部は、非印刷時においてインク吐出面を乾燥等から保護するものであり、例えば柔軟性のある樹脂等で形成されている。
また、基台上板30のうちの後部左側は、上述のメンテナンス領域Ar2となっている。メンテナンス領域Ar2には、パージ(スピット)処理を行うパージ部72と、インク吐出面をワイプするワイプ部73とが設けられている。
パージ部72は、カートリッジ7のインク吐出面のインク吐出口からインクを強制的に吐出させて、ノズル内等のインク流路内のエアや不純物、粘度の上がったインク等をインクとともに外部に排出させる、いわゆるパージ処理の際に、インク吐出面から強制的に吐出されるインクを受ける部分である。パージ処理を行うことにより、カートリッジ7のノズル内で生じた目詰まり等が解消され、良好な吐出状態に回復させることができる。
ワイプ部73は、カートリッジ7下面のインク吐出面をワイプすることでクリーニングするメンテナンス部であり、立設された複数のワイプ部材を有する。また、本実施形態では、ワイプ部73よりも後方に、ワイプ部材に付着したインクを除去するスクレープ部74が設けられている。
図2(a)は指固定部6の斜視図であり、図2(b)は上ケース61を外した状態の指固定部6の斜視図であり、図3は指固定部6の内部構成を示す断面図である。なお、図3では上ケース61の図示を省略している。
図2及び図3に示すように、指固定部6は、略箱形に形成された上ケース61及び下ケース62と、上ケース61及び下ケース62の内部に収容された昇降機構63とを備える。
下ケース62は上面が開口しており、上ケース61は下ケース62の上面開口を覆うように組み付けられる。
上ケース61は、正面視U字状に形成され、前面が印刷指を指固定部6内に挿入するための開口部611となっている。
上ケース61の上面前側は、印刷指の浮き上がりを防止して印刷指の高さ位置を規定する指押え部612となっている。なお、指押え部612には、印刷指の上側が当接する部分に樹脂等で形成された緩衝部材を設けてもよい。
上ケース61の上面奥側(後側)は開口しており、指固定部6に挿入された印刷指の爪を上方に露出させる窓部613となっている。
本実施形態では、爪が窓部613から露出するとともに、印刷指の上側が指押え部612の下面に当接する位置(高さ位置)が、窓部613から露出する爪に対して適切に印刷を行える印刷指の印刷可能位置P(図7(a)等参照)となっている。
また、指固定部6の窓部613の上方位置には、窓部613から露出する爪(爪を含む印刷指)を撮影して爪画像を取得する後述の撮影部50が設けられている。
昇降機構63は、指固定部6内に挿入された印刷指を昇降させる。昇降機構63は、互いに連結されて印刷指の挿入方向に沿って配置されるとともにそれぞれ上下に昇降可能な複数の昇降部材を有して構成される。本実施形態の昇降機構63は、印刷指挿入方向(前後方向)において、相対的に手前側に配置される第1の昇降部材64と、印刷指挿入方向において相対的に奥側(本実施形態では最奥)に配置される第2の昇降部材65、第1の昇降部材64と第2の昇降部材65との間に配置される第3の昇降部材66の3つの昇降部材を有している。3つの昇降部材は、印刷指を下側から押し上げ支持して固定する指固定部材である。
第1の昇降部材64は、昇降部材本体641と係止軸部642とを備えている。
昇降部材本体641の上面は、印刷指挿入方向に沿って、両側から中央部に向けて低くなるほぼV字状の傾斜面となっており、印刷指が載置されたときに印刷指が左右にガタつくことを防止する。
また、昇降部材本体641の下側のほぼ中央部には、上下に開口した中空筒状のノック軸部641aが垂設されている。ノック軸部641aの下側開口端は、鋸歯状の押圧部(図示省略)となっている。
係止軸部642は、ノック軸部641aの内部に挿入されており、軸方向に抜け落ちないようにノック軸部641a内に係止されている。
係止軸部642の下端には係止爪642aが設けられている。係止軸部642の係止爪642aには、上下に開口した円筒状の回転部材643が係止されている。
このように、係止軸部642は、ノック軸部641aに係止されるとともに回転部材643とも連結されており、ノック軸部641aと回転部材643とを係止する。係止軸部642を介して回転部材643にノック軸部641aが係止されることにより、回転部材643が後述の固定部材644に固定された際、ノック軸部641aがフリーとならず、上下方向への移動が規制される。
回転部材643は、ノック軸部641aの押圧部に押圧されて回転するものである。具体的に、回転部材643は、周方向に突設された複数の係止突起643aを下端縁に有しており、この係止突起643aがノック軸部641a下端の鋸歯状の押圧部に押圧されることにより、上下に沿った中心軸回りに回転する。
また、回転部材643の内側には、下側の方が大きい内径を有する段部が形成されており、この段部の下面に上端が当接するように第1のばね67が配置されている。これにより、係止軸部642を介して回転部材643に係止されている第1の昇降部材64が、第1のばね67により上方に付勢される。
ノック軸部641aの外周側には、略円筒状の固定部材644が配置されている。固定部材644は、回転部材643の係止突起643aを係止する係止状態と係止が解除された解除状態とを取り得るように構成される部材である。
固定部材644は、下ケース62の底面に固定されている。
固定部材644の内周面には、上下方向に延在する複数のガイド溝(図示省略)が形成されている。複数のガイド溝は、回転部材643の係止突起643aに対応して設けられており、回転部材643が下方に押し込まれたときに、係止突起643aを固定部材644の下端部までガイドする。
また、固定部材644の下端部には、係止突起643aを係止する複数の切欠き部644aが形成されている。切欠き部644aは、ガイド溝に対応しており、ガイド溝に連通して設けられている。
これにより、係止突起643aがガイド溝に沿って固定部材644の下端部まで移動して回転すると、係止突起643aが切欠き部644a内に嵌り、回転部材643の上下方向の移動が規制される。そして、このように回転部材643が固定部材644に固定された状態では、回転部材643に係止されている第1の昇降部材64も回転部材643及び係止軸部642を介して固定部材644に固定され、上下方向の移動が規制される。
また、ノック軸部641aが回転部材643を押し下げることにより、回転部材643の係止突起643aが、ノック軸部641aの鋸歯状の押圧部の斜面に押されて移動し、固定部材644の切欠き部644aから外れる。そして、係止突起643aが固定部材644のガイド溝まで移動すると、係止突起643aのロック状態が解除され、回転部材643及びこれと連結されている第1の昇降部材64が、第1のばね67の付勢力により上方に押し上げられる。
本実施形態では、ノック軸部641a、回転部材643、固定部材644によって、第1の昇降部材64の上下移動の規制及びその解除が可能なロックカム機構が構成されている。なお、この機構は昇降部材の移動を規制できるものであればよく、ここに示したロックカム機構に限定されず、例えばハートカム機構等でもよい。
第2の昇降部材65は、第3の昇降部材66を挟み込むようにして当該第3の昇降部材66と一体化されている。具体的に、第2の昇降部材65は、下側を構成する昇降部材本体651と、その上側の連結部652とからなり、第3の昇降部材66を上下に挟み込んだ状態で連結部652と昇降部材本体651とが固定されている。
昇降部材本体651は、上方に立設された軸部651aを前部に有している。軸部651aは第1の昇降部材64の孔部(図示省略)に嵌合している。これにより、第1の昇降部材64が押し下げられると、第2の昇降部材65の位置も下がるようになっている。
昇降部材本体651の下側には第2のばね68が配置されており、当該第2のばね68により第2の昇降部材65が上方に付勢される。
第3の昇降部材66は、印刷指挿入方向における手前側から奥側に向かって徐々に高くなるように傾斜した傾斜部661と、この傾斜部661の左右両側に配置された昇降部材本体662とを有している。昇降部材本体662の上面前側部分は、左右両側から傾斜部661に向かって低くなるようにほぼV字状に傾斜している。
第3の昇降部材66の下側には第3のばね69が配置されており、当該第3のばね69により第3の昇降部材66が上方に付勢される。
以上の構成を具備することにより、昇降機構63では、第2の昇降部材65が押し下げられると、第3の昇降部材66の位置も下がるが、第1の昇降部材64は動かない。押し下げ力が解除されると、第2のばね68及び第3のばね69の付勢力により、第2の昇降部材65及び第3の昇降部材66の高さ位置は上方に復帰する。
また、第3の昇降部材66が押し下げられると、第3のばね69により第2の昇降部材65の位置も下がるが、第1の昇降部材64は動かない。押し下げ力が解除されると、第2のばね68及び第3のばね69の付勢力により、第2の昇降部材65及び第3の昇降部材66の高さ位置は上方に復帰する。
一方、第1の昇降部材64が押し下げられると、第1の昇降部材64と連結された第2の昇降部材65も押し下げられ、それに伴って第3の昇降部材66の位置も下がる。
ここで、第1~第3の昇降部材64~66が上方まで上昇している状態(図7(a)等参照:以下、「上昇状態」という。)から、第1の昇降部材64が所定の高さ以下まで押し下げられると、上述のロックカム機構により第1の昇降部材64の上方への移動が規制される。これにより、第1~第3の昇降部材64~66が押し下げられた状態(図7(b)等参照:以下、「下降状態」という。)が保持される。この下降状態は、印刷指を指固定部6内に挿抜しやすくするためのものである。
この下降状態から、第1の昇降部材64が所定の高さ以下まで押し下げられると、上述のロックカム機構により第1の昇降部材64の上方への移動の規制が解除される。これにより、第1~第3の昇降部材64~66が上昇し、昇降機構63が上昇状態に復帰する。
このとき、印刷指が指固定部6内に挿入され、第1~第3の昇降部材64~66に載置されていると、印刷指は、昇降機構63の各昇降部材と指押え部612との間に挟まれて固定される。このように、指固定部6(昇降機構63)が上昇状態にあって印刷指が固定された状態の位置が、爪に対して適切に印刷を行える印刷指の印刷可能位置P(図7(a)等参照)となっている。つまり、昇降機構63は、印刷指を上昇させて、当該印刷指に印刷が施される所定の高さ位置(印刷可能位置P)に配置可能となっている。
図4は、ネイルプリント装置1の概略の制御構成を示す制御ブロック図である。
この図に示すように、ネイルプリント装置1は、上述した印刷部40のほかに、撮影部50と、通信部55と、制御装置80とを備えている。
撮影部50は、撮影装置51と、照明装置52とを備えている。
撮影部50は、指固定部6に配置された印刷指の爪を照明装置52で照明しつつ撮影装置51でその印刷指を撮影し、印刷指の爪の画像である爪画像(爪画像を含む指の画像)を取得する。
なお、撮影部50は、カートリッジ7を移動させるヘッド移動機構49によってXY方向に移動可能に構成されていてもよい。
撮影装置51は、例えば、200万画素以上の画素を有するCCD(Charge Coupled Device)型やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型等の固体撮影素子とレンズ等を備えて構成された小型カメラである。また、照明装置52は、例えば白色LED等の照明灯である。
また、撮影装置51の撮影範囲は、指固定部6における窓部613の全平面領域を含む(図6参照)。ただし、本実施形態における撮影装置51の撮影範囲は、少なくとも印刷指の爪と、第3の昇降部材66の昇降部材本体662の左右両端部662aとを含むものであればよい。つまり、撮影部50(撮影装置51)が取得する爪画像には、印刷指の爪のほか、昇降部材本体662の左右両端部662aが含まれる。
通信部55は、ネイルプリント装置1と連携して動作する後述の端末装置9との間で情報の送受信が可能に構成されたものである。
ネイルプリント装置1と端末装置9との間での通信は、例えば無線LAN等により行われる。なお、ネイルプリント装置1と端末装置9との間での通信はこれに限定されず、いかなる方式によるものでもよい。例えば、インターネット等のネットワーク回線を使うものであってもよいし、Bluetooth(登録商標)やWi-Fi等の近距離無線通信規格に基づく無線通信を行うものであってもよい。また、この通信は無線に限定されず、有線接続により両者間で各種データの送受信が可能な構成としてもよい。通信部55は端末装置9の通信方式に対応するアンテナチップ等を備えている。
制御装置80は、図示しないCPU(Central Processing Unit)により構成される制御部81と、ROM(Read Only Memory)821及びRAM(Random Access Memory)822等を有して構成される記憶部82とを備えるコンピュータである。
記憶部82には、ネイルプリント装置1を動作させるための各種プログラムや各種データ等が格納されている。
具体的には、記憶部82のROM821には、例えばカートリッジ7をメンテナンスするメンテナンス動作を行うためのメンテナンスプログラムや、印刷処理を行うための印刷プログラム等の各種プログラムが格納されており、これらのプログラムが制御装置80によって実行されることによって、ネイルプリント装置1の各部が統括制御されるようになっている。
制御部81は、撮影制御部811、昇降状態判定部812、印刷制御部813、通信制御部814等の機能部を備えている。これら各機能部の機能は、制御部81のCPUと記憶部82のROM821に記憶されたプログラムとの協働によって実現される。
撮影制御部811は、撮影部50の撮影装置51及び照明装置52を制御して撮影装置51により、指固定部6に固定された印刷指の爪の画像を含む指の画像(爪画像)を撮影させるものである。
撮影部50により取得された爪画像の画像データは、通信部55を介して後述の端末装置9に送信される。なお、画像データは記憶部82に記憶されてもよい。
昇降状態判定部812は、撮影制御部811により取得された爪画像に基づいて、指固定部6の昇降機構63が上昇状態にあるか否かを判定する。判定内容の詳細は後述する。
印刷制御部813は、後述の端末装置9から送信された印刷用データに基づいて印刷部40に制御信号を出力し、爪に対してこの印刷用データにしたがった印刷を施すように印刷部40のX方向移動モータ46、Y方向移動モータ48、カートリッジ7等を制御する制御部である。
通信制御部814は、通信部55の動作を制御するものである。本実施形態では、通信制御部814は、後述の端末装置9との間での通信を制御し、当該端末装置9から印刷用データ等が送信された場合にこれを受信する。
また、通信制御部814は、撮影部50によって爪画像が取得されたときは、取得された日時等の経時情報とともに爪画像データを端末装置9に送信する。
なお、通信制御部814は、ネイルプリント装置1側で印刷中にトラブル等が発生した場合等、動作状況に異変が生じた場合には、その旨を端末装置9側に送信するようにしてもよい。
また、本実施形態のネイルプリント装置1は、端末装置9との間で通信可能に構成されており、端末装置9からの動作指令に基づいて印刷動作等を実行する。
端末装置9は、例えばスマートフォンやタブレット等の携帯端末である。ただし、端末装置9は、ネイルプリント装置1と通信可能なものであれば特に限定されず、例えばノート型又は定置型のパソコンや、ゲーム用の端末装置等であってもよい。
具体的に、端末装置9は、操作部91、表示部92、通信部94、制御装置95等を備えている。
操作部91は、ユーザの操作に応じて各種の入力・設定等を行うことができるようになっており、操作部91が操作されると、当該操作に対応する入力信号が制御装置95に送信される。なお、本実施形態では表示部92の表面にタッチパネルが一体的に設けられており、ユーザはタッチパネルへのタッチ操作によっても各種の入力・設定等の操作を行うことができるようになっている。
なお、各種の入力・設定等の操作を行う操作部91はタッチパネルである場合に限定されない。例えば各種の操作ボタンやキーボード、ポインティングデバイス等が操作部91として設けられていてもよい。
本実施形態では、ユーザが操作部91を操作することで、爪に印刷するネイルデザインを選択すること等ができるようになっている。
表示部92に構成されているタッチパネルは、後述する制御部951の制御にしたがって各種の表示画面を表示させる。
本実施形態では、表示部92には、ユーザが操作部91から入力・選択したネイルデザインや、ネイルプリント装置1から送信された画像等が表示可能となっている。
通信部94は、ネイルプリント装置1に対して印刷用データを送信することが可能となっている。また、通信部94は、ネイルプリント装置1から爪画像等のデータが送信されたときには、これを受信する。通信部94は、ネイルプリント装置1の通信部55との間で通信可能な無線通信モジュール等を備えている。
なお、通信部94は、ネイルプリント装置1との間で通信を行うことのできるものであればよく、ネイルプリント装置1の通信部55の通信規格と合致するものが適用される。
制御装置95は、図示しないCPU(Central Processing Unit)等により構成される制御部951と、図示しないROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等で構成される記憶部952とを備えるコンピュータである。
記憶部952には、端末装置9の各部を動作させるための各種プログラムや各種データ等が格納されている。
具体的には、本実施形態のROM等には、端末装置9の各部を統括制御するための動作プログラムの他、ネイルプリント装置1を用いたネイルプリントを行うためのネイルプリントアプリケーションプログラム等の各種プログラムが格納されており、制御装置95がこれらのプログラムを例えばRAMの作業領域に展開して実行することによって、端末装置9が制御されるようになっている。
また、本実施形態の記憶部82には、ネイルデザインのデータや、爪の画像及び爪の位置・範囲の情報等が格納される。
制御部951は、端末装置9の各部の動作を統合的に制御する。制御部951は、記憶部952に記憶されたプログラムとの協働により、爪への印刷を行うための各種機能を実現する。
続いて、爪への印刷を実行する際のネイルプリント装置1の動作について説明する。
図5は、ネイルプリント装置1の印刷処理の流れを示すフローチャートである。図6は、指固定部6の状態を判定する判定手法を説明するための画像例であり、図7及び図8は、その判定手法の変形例を説明するための図である。
ここでは、ネイルデザインの選択や印刷データの送信、指固定部6内への印刷指の挿入等、印刷開始前の一連の準備は完了しているものとする。
図5に示すように、印刷処理が実行されると、まず制御部81は、印刷開始指示が入力されるか否かを判定する(ステップS1)。
そして、印刷開始指示が入力されないと判定した場合(ステップS1;No)、制御部81は、当該ステップS1を繰り返し、印刷開始指示の入力を待つ。
また、ステップS1において、ユーザによる端末装置9の操作等により印刷開始指示が入力されたと判定すると(ステップS1;Yes)、制御部81は、撮影制御部811により爪画像を取得する(ステップS2)。
撮影制御部811は、撮影部50を制御して、指固定部6の窓部613から露出した印刷指の爪を撮影し、その爪画像を取得する。
また、制御部81は、取得した爪画像から爪の領域を検出し、印刷データを爪形状に最適な形にする。
次に、制御部81は、昇降状態判定部812により、指固定部6の昇降機構63が上昇状態となっているか否かを判定する(ステップS3)。つまり、このステップでは、昇降機構63が上昇状態にあって印刷指が固定されることにより、印刷指が印刷可能位置Pにあるか否かが判定される。
昇降状態判定部812は、ステップS2で取得した爪画像に基づいて、昇降機構63が上昇状態にあるか否かを判定する。具体的に、本実施形態では、図6(a)の長丸部に示すように、取得した爪画像のうち、第3の昇降部材66の昇降部材本体662の左右両端部662aが、明瞭に写っており検知できる場合には、昇降機構63が上昇状態になっていると判定される。一方、図6(b)の長丸部に示すように、取得した爪画像のうち、第3の昇降部材66の昇降部材本体662の左右両端部662aが、上ケース61内に沈んで不明瞭であり検知できない場合には、昇降機構63は上昇状態にないと判定される。
ただし、左右両端部662aのいずれか一方のみが明瞭であった場合には、上昇状態にあると判定してもよいし、上昇状態にないと判定してもよい。また、昇降部材本体662の左右両端部662aが完全には検知できなくとも、一定程度に明瞭と判別できた場合に、上昇状態と判定してもよい。さらに、この判別は明度以外の画像情報に基づくものでもよい。また、判定に利用する画像内の検知対象は、第3の昇降部材66の左右両端部662aに限定されず、爪画像に含まれるいずれかの昇降部材の部分であればよい。つまり、爪画像は、印刷指の爪と、いずれかの昇降部材の部分とを含むものであればよい。また、好ましい検知対象の昇降部材が爪画像に含まれるように、撮影部50の撮影範囲を適宜調整してもよい。
なお、ステップS3の判定は、撮影手段で取得した画像のうち、いずれかの昇降部材の画像状態に基づいて行えばよい。
例えば、図7に示すように、印刷指U(指固定部)を左右側方(図7では右方)から撮影し、第2の昇降部材65の画像状態に基づいて判定してもよい。第2の昇降部材65の連結部652の上端部は、印刷指Uの先端が突き当てられる突当て部652aと、その上側に設けられて爪Tの先端中央が引っ掛けられる爪係止部652bとを有しており、突当て部652aは爪係止部652bよりも前後及び左右のいずれにも幅広に形成されている(図2(b)参照)。そこで、この形状を利用し、昇降しない上ケース61の側板614から露出した第2の昇降部材65の連結部652の幅に基づいて、昇降機構63が上昇状態にあるか否かを判定すればよい。具体的には、図7(a)に示すように、左右側方から撮影した画像において、爪係止部652bよりも幅広の突当て部652aが上ケース61の側板614から上側に露出していた場合、昇降機構63が上昇状態にあると判定すればよい。一方、図7(b)に示すように、相対的に幅の狭い爪係止部652bだけが上ケース61の側板614から上側に露出していた場合、昇降機構63が上昇状態にないと判定すればよい。
あるいは、図8に示すように、印刷指U(指固定部)を前側側方から撮影し、左右側方から撮影する場合と同様に、第2の昇降部材65の連結部652の幅に基づいて判定してもよい。具体的には、図8(a)に示すように、前側側方から撮影した画像において、爪係止部652bよりも幅広の突当て部652aが上ケース61の後板615から上側に露出していた場合、昇降機構63が上昇状態にあると判定すればよい。一方、図8(b)に示すように、相対的に幅の狭い爪係止部652bだけが上ケース61の後板615から上側に露出していた場合、昇降機構63が上昇状態にないと判定すればよい。
このように側方(左右側方又は前側側方)から撮影した画像を用いた場合、上方から撮影する場合と異なり、太い指によって昇降部材の端部が覆われて検知できなくなるおそれがない。
ただし、側方から撮影する場合には、撮影部50の画像をそのまま利用できないため、側方に別途カメラ(撮影手段)を設けるか、撮影装置51の画角内であって指固定部6の側方に鏡を配置する必要がある。後者の場合、必要に応じて撮影装置51の画角調整(配置変更又はレンズ変更)を行えばよい。
また、側方から撮影した画像と、上方から撮影した画像の両方を利用してもよい。
図5に示すように、ステップS3において、指固定部6の昇降機構63が上昇状態となっていない(下降状態である)と判定した場合(ステップS3;No)、制御部81は、印刷が施されないよう印刷部40を動作させずに、昇降機構63が上昇状態となっていないことをユーザに通知する(ステップS4)。この通知の態様は特に限定されず、例えば、通信部55を通じて端末装置9の表示部92に表示させてもよいし、ネイルプリント装置1から警告音を発したり警告灯を点滅させたりしてもよい。
その後、制御部81は、上述のステップS3に処理を移行し、ユーザにより指固定部6が上昇状態にされるのを待つ。
また、ステップS3において、指固定部6の昇降機構63が上昇状態になっていると判定した場合(ステップS3;Yes)、制御部81は、印刷指の爪が適切な平面位置(印刷可能位置Pの平面位置)に配置されているか否かを判定する(ステップS5)。
このステップでは、例えば、上述のステップS2で取得された爪画像に基づいて、爪Tの先端中央が係止されるべき爪係止部652b(厳密には、652bにおける装置手前側の部分)に、爪が重畳しているか(係止されているか)否かを判定する。側方から撮影した場合でも同様に、爪係止部652bの上部に爪が存在するか否かを判定すればよい。これにより、印刷指の爪が、前後左右方向において印刷可能位置Pの平面位置に正しく配置されているか否かを検知する。
ステップS5において、爪が適切な平面位置に配置されていないと判定した場合(ステップS5;No)、制御部81は、上述のステップS4へ処理を移行し、爪が適切な平面位置にないことをユーザに通知する。
また、ステップS5において、爪が適切な平面位置に配置されていると判定した場合(ステップS5;Yes)、制御部81は、印刷データに基づいて印刷部40の動作を制御し、印刷を開始する(ステップS6)。
これにより、昇降機構63が上昇状態となって印刷指Uが印刷可能位置Pに固定された状態で印刷が実行されるため、爪Tが印刷部40から遠かったり印刷中に印刷指Uが動いたりすることがなく、高品位の印刷を実行できる。
そして、印刷データに基づいて爪Tの印刷が完了すると、印刷処理が終了する。
以上のように、本実施形態によれば、印刷指が所定の高さ位置(印刷可能位置P)に配置されているか否かが判定され、その判定結果に基づいて印刷部40の動作が制御される。
これにより、印刷指が印刷可能位置Pに配置されていない場合での印刷の実行を防ぎ、印刷品位の低下を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、印刷指が印刷可能位置Pに配置されていないと判定された場合にその旨が表示されるので、印刷指が適切な印刷状態にないことをユーザに速やかに通知することができる。
また、本実施形態によれば、印刷指が指固定部6により印刷可能位置Pに固定されている場合に、印刷指が印刷可能位置Pに配置されていると判定される。つまり、印刷指が印刷可能位置Pに固定されない限り印刷が開始されない。
これにより、印刷中に印刷指が動くことを防ぎ、印刷品位の低下をより確実に抑制することができる。
また、本実施形態によれば、撮影部50が取得した画像に基づいて、印刷指が印刷可能位置Pに配置されているか否かが判定される。
これにより、画像処理を行うだけで簡便に判定できる。また、機械スイッチなどを用いる場合と異なり、耐久性の劣化がない。
また、本実施形態によれば、印刷指を上方から撮影する撮影部50により取得した画像のうち、第3の昇降部材66の端部662aの明瞭度に基づいて、印刷指が印刷可能位置Pに配置されているか否かが判定される。
これにより、爪画像を取得するための撮影部50を利用して、特別な構成を必要とすることなく簡便に判定を行うことができる。
また、印刷指を側方から撮影した画像を用い、この画像のうち第2の昇降部材65の幅に基づいて、印刷指が印刷可能位置Pに配置されているか否かを判定した場合には、上方から撮影する場合と異なり、太い指によって昇降部材の端部が覆われて検知できなくなるおそれがない。したがって、検知精度(判定精度)の向上が期待できる。
なお、以上本発明の実施形態について説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で、種々変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、画像に基づいて指固定部6の状態(印刷指の位置)を判定することとしたが、画像を利用しない方法を用いてもよい。
例えば、図9(a)、(b)に示すように、昇降機構63の下降状態と上昇状態とでON/OFFが切り替わる機械スイッチ60Aを指固定部6内に配置し、この機械スイッチ60Aからの出力に基づいて、昇降機構63が上昇状態にあるか否かを制御部81が判定してもよい。なお、図9では、機械スイッチ60Aを指固定部6内に模式的に示している。
あるいは、図9(c)に示すように、印刷可能位置Pにある印刷指が接触する指押え部612の下面に、この接触を検知するセンサ(例えば静電容量式など)60Bを設けるなどしてもよい。そして、このセンサ60Bが印刷指の接触を検知したら、印刷指が印刷可能位置Pにあると判定すればよい。
あるいは、図示は省略するが、指固定部6のロックカム機構が発する音(回転部材643が回転するときの「カチッ」という音)をマイクで検知して判定してもよい。この場合、ネイルプリント装置1の電源ON時には昇降機構63が下降状態にあるように設定し、ロックカム機構の音がする毎に昇降機構63の状態が変化するようにすればよい。あるいは、昇降機構63の状態が、上昇状態から下降状態に変化するときと、下降状態から上昇状態に変化するときとで、ロックカム機構が異なる音を発するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、昇降機構63が上昇状態にあるか(印刷指が印刷可能位置Pにあるか)否かの判定が、印刷開始前に1回行われることとした。しかし、この判定は、例えば印刷中に繰り返し行うなどしてもよい。この場合、印刷指が印刷可能位置Pにない(印刷可能位置Pから外れた)と判定されたら、印刷を中止(中断)させるのがよい。
また、本実施形態では、ネイルプリント装置1がインクジェット方式で印刷を行う構成としたが、ネイルプリント装置1が印刷を行う手法はインクジェット方式に限定されない。
例えば、爪の表面にペン先を接触させて印刷を行う印刷用のペンを保持するペンホルダを備え、ペンを用いて印刷を行うようにしてもよい。また、本実施形態のようなインクジェット方式の印刷手段と印刷用のペンを保持するペンホルダとを両方備え、複数の印刷手段を用いて印刷を行う構成としてもよい。
また、本実施形態では、ネイルプリント装置1が端末装置9と連携して印刷システムを構成し、印刷開始指示の入力等を端末装置9側で行った上で、印刷動作をネイルプリント装置1側で実行する場合を例示したが、ネイルプリント装置1はここに示すようなものに限定されない。
例えば、各種指示を入力する操作部や表示部、印刷用データを生成する印刷データ生成部等をネイルプリント装置1側に設けて、ネイルプリント装置1の制御装置がこれらの処理を行うようにしてもよい。このように構成した場合には、端末装置と連携することなく、ネイルプリント装置1が単体で印刷動作を完結できるように構成することもできる。
また、ネイルデザインや撮影された画像データは端末装置の記憶部に記憶されてもよいし、ネイルプリント装置1の記憶部に記憶されていてもよい。
また、ネットワーク回線等を介して接続可能なサーバ装置等に画像データを記憶させておき、端末装置又はネイルプリント装置1がサーバ装置等にアクセスしてこの画像データを参照可能に構成してもよい。
このようにすることで、より多くのネイルデザインの中から印刷するデザインを選択することなどが可能となる。
以上本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定するものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
〔付記〕
<請求項1>
印刷対象に印刷を施す印刷手段と、
前記印刷対象が、前記印刷手段による印刷が施される所定の高さ位置に配置されているか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定結果に基づいて、前記印刷手段の動作を制御する印刷制御手段と、
を備えることを特徴とする印刷装置。
<請求項2>
前記印刷制御手段は、前記判定手段により前記印刷対象が前記所定の高さ位置に配置されていると判定された場合、前記印刷対象に印刷を施すように前記印刷手段の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
<請求項3>
前記印刷制御手段は、前記判定手段により前記印刷対象が前記所定の高さ位置に配置されていないと判定された場合、前記印刷対象に印刷を施さないように前記印刷手段の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
<請求項4>
表示手段と、
前記判定手段により前記印刷対象が前記所定の高さ位置に配置されていないと判定された場合、前記印刷対象が前記所定の高さ位置に配置されていないことを前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
を備えることを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
<請求項5>
前記印刷対象を固定する固定部を備え、
前記判定手段は、前記印刷対象が前記固定部により前記所定の高さ位置に固定されている場合に、前記印刷対象が前記所定の高さ位置に配置されていると判定することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の印刷装置。
<請求項6>
前記印刷対象を含む画像を取得する撮影手段を備え、
前記判定手段は、前記撮影手段が取得した画像に基づいて、前記印刷対象が前記所定の高さ位置に配置されているか否かを判定することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の印刷装置。
<請求項7>
前記印刷対象が載置されるとともに、前記印刷対象を上昇させて前記所定の高さ位置に配置可能な上昇手段を備え、
前記判定手段は、前記撮影手段が取得した画像のうちの前記上昇手段の画像状態に基づいて、前記印刷対象が前記所定の高さ位置に配置されているか否かを判定することを特徴とする請求項6に記載の印刷装置。
<請求項8>
前記撮影手段は、前記印刷対象を上方から撮影し、
前記判定手段は、前記撮影手段が取得した画像のうち、前記上昇手段の端部の明瞭度に基づいて、前記印刷対象が前記所定の高さ位置に配置されているか否かを判定することを特徴とする請求項7に記載の印刷装置。
<請求項9>
前記撮影手段は、前記印刷対象を側方から撮影し、
前記上昇手段は、側方から見て高さ位置で異なる幅に形成され、
前記判定手段は、前記撮影手段が取得した画像のうち、前記上昇手段の幅に基づいて、前記印刷対象が前記所定の高さ位置に配置されているか否かを判定することを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の印刷装置。
<請求項10>
前記印刷対象は手又は足の指の爪を含むことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の印刷装置。
<請求項11>
印刷対象に印刷を施す印刷手段を備える印刷装置の制御方法であって、
制御手段が、
前記印刷対象が、前記印刷手段による印刷が施される所定の高さ位置に配置されているか否かを判定する判定工程と、
前記判定工程の判定結果に基づいて、前記印刷手段の動作を制御する印刷制御工程と、
を実行することを特徴とする印刷装置の制御方法。
<請求項12>
印刷対象に印刷を施す印刷手段を備える印刷装置の制御プログラムであって、
コンピュータを、
前記印刷対象が、前記印刷手段による印刷が施される所定の高さ位置に配置されているか否かを判定する判定手段、
前記判定手段の判定結果に基づいて、前記印刷手段の動作を制御する印刷制御手段、
として機能させることを特徴とする印刷装置の制御プログラム。
1 ネイルプリント装置
6 指固定部
9 端末装置
40 印刷部
50 撮影部
51 撮影装置
81 制御部
63 昇降機構
64 第1の昇降部材
65 第2の昇降部材
66 第3の昇降部材
67 第1のばね
68 第2のばね
69 第3のばね
92 表示部
611 開口部
612 指押え部
613 窓部
614 側板
615 後板
652 連結部
652a 突当て部
652b 爪係止部
662 昇降部材本体
662a 端部
P 印刷可能位置
T 爪
U 印刷指

Claims (8)

  1. 印刷対象に印刷を施す印刷手段と、
    前記印刷対象が載置されるとともに、前記印刷対象を上昇させて所定の高さ位置に配置可能な上昇手段と、
    前記印刷対象を含む画像を取得する撮影手段と、
    前記撮影手段が取得した画像において前記上昇手段の端部と重ならない位置に設けられ、前記印刷対象を固定する固定部と、
    前記撮影手段が取得した画像に写った前記上昇手段のうち、前記印刷対象が載置されていない前記上昇手段の端部の明瞭度に基づいて、前記印刷対象が前記上昇手段と前記固定部との間に挟まれた状態で前記印刷手段による印刷が施される前記所定の高さ位置に配置されているか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段の判定結果に基づいて、前記印刷手段の動作を制御する印刷制御手段と、
    を備えることを特徴とする印刷装置。
  2. 前記印刷制御手段は、前記判定手段により前記印刷対象が前記所定の高さ位置に配置されていると判定された場合、前記印刷対象に印刷を施すように前記印刷手段の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 前記印刷制御手段は、前記判定手段により前記印刷対象が前記所定の高さ位置に配置されていないと判定された場合、前記印刷対象に印刷を施さないように前記印刷手段の動作を制御することを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  4. 表示手段と、
    前記判定手段により前記印刷対象が前記所定の高さ位置に配置されていないと判定された場合、前記印刷対象が前記所定の高さ位置に配置されていないことを前記表示手段に表示させる表示制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項3に記載の印刷装置。
  5. 前記撮影手段は、前記印刷対象を側方から撮影し、
    前記上昇手段は、側方から見て高さ位置で異なる幅に形成され、
    前記判定手段は、前記撮影手段が取得した画像のうち、前記上昇手段の幅に基づいて、前記印刷対象が前記所定の高さ位置に配置されているか否かを判定することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の印刷装置。
  6. 前記印刷対象は手又は足の指の爪を含むことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載の印刷装置。
  7. 印刷対象に印刷を施す印刷手段と、前記印刷対象が載置されるとともに、前記印刷対象を上昇させて所定の高さ位置に配置可能な上昇手段と、前記印刷対象を含む画像を取得する撮影手段と、前記撮影手段が取得した画像において前記上昇手段の端部と重ならない位置に設けられ、前記印刷対象を固定する固定部と、を備える印刷装置の制御方法であって、
    制御手段が、
    前記撮影手段が取得した画像に写った前記上昇手段のうち、前記印刷対象が載置されていない前記上昇手段の端部の明瞭度に基づいて、前記印刷対象が前記上昇手段と前記固定部との間に挟まれた状態で前記印刷手段による印刷が施される前記所定の高さ位置に配置されているか否かを判定する判定工程と、
    前記判定工程の判定結果に基づいて、前記印刷手段の動作を制御する印刷制御工程と、
    を実行することを特徴とする印刷装置の制御方法。
  8. 印刷対象に印刷を施す印刷手段と、前記印刷対象が載置されるとともに、前記印刷対象を上昇させて所定の高さ位置に配置可能な上昇手段と、前記印刷対象を含む画像を取得する撮影手段と、前記撮影手段が取得した画像において前記上昇手段の端部と重ならない位置に設けられ、前記印刷対象を固定する固定部と、を備える印刷装置の制御プログラムであって、
    コンピュータを、
    前記撮影手段が取得した画像に写った前記上昇手段のうち、前記印刷対象が載置されていない前記上昇手段の端部の明瞭度に基づいて、前記印刷対象が前記上昇手段と前記固定部との間に挟まれた状態で前記印刷手段による印刷が施される前記所定の高さ位置に配置されているか否かを判定する判定手段、
    前記判定手段の判定結果に基づいて、前記印刷手段の動作を制御する印刷制御手段、
    として機能させることを特徴とする印刷装置の制御プログラム。
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