JP7479058B2 - ゲームシステム、管理システム、プログラム及びゲームシステムの動作方法 - Google Patents

ゲームシステム、管理システム、プログラム及びゲームシステムの動作方法 Download PDF

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Description

本発明は、ゲームシステム、管理システム、プログラム及びゲームシステムの動作方法に関する。
従来から、例えば、メダル(コイン)等の有体の物理遊技媒体に代えて電子メダル等の電子遊技媒体を利用するゲームシステムが提案されている。例えば、特許文献1には、ゲーム装置から、電子メダルの引出要求を受け付けて、引出先のゲーム装置へ電子メダルの情報を出力する電子メダル管理システムが開示されている。この種の電子管理システムを含むゲームシステムでは、例えば、利用者がゲーム装置において所望の枚数を指定して電子メダルの転送を要求すると、ゲーム装置が電子メダルの引出要求を電子メダル管理システムに送信する。
特開2016-2150号公報
ところで、電子メダルを電子メダル管理システムから引き出すために、利用者がゲーム装置において所望の枚数を指定する方法では、電子メダルを引き出す度に利用者が枚数を指定する操作が煩雑になるおそれがある。
本発明は、上述した事情を鑑みてなされてものであり、電子遊技媒体を引き出す際の利用者の操作が煩雑になることを軽減する技術の提供を、解決課題の一つとする。
以上の課題を解決するために、本発明の好適な態様に係るゲームシステムは、電子遊技媒体を利用するゲームを実行するゲーム装置と、前記ゲーム装置と通信可能に接続された管理システムとを備え、前記管理システムは、電子遊技媒体の所有量が利用者毎に登録された口座データを管理する口座管理部と、前記管理システムの利用を試みる利用者を認証する認証部と、電子遊技媒体の一定の量である一定引出量を、予め設定する設定部と、前記ゲーム装置から一定量引出要求を受信した場合に、前記設定部により設定された前記一定引出量の電子遊技媒体を前記口座データから引き出し、前記口座データから引き出した前記一定引出量の電子遊技媒体を前記ゲーム装置に転送する転送制御部と、を有し、前記ゲーム装置は、前記認証部による認証を条件として、前記一定量引出要求を前記転送制御部に送信する要求部と、前記転送制御部から転送された前記一定引出量の電子遊技媒体を取得する取得部と、を有する。
本発明の好適な態様に係る管理システムは、電子遊技媒体を利用するゲームを実行するゲーム装置と通信可能に接続された管理システムであって、電子遊技媒体の所有量が利用者毎に登録された口座データを管理する口座管理部と、前記管理システムの利用を試みる利用者を認証する認証部と、電子遊技媒体の一定の量である一定引出量を、予め設定する設定部と、前記ゲーム装置から一定量引出要求を受信した場合に、前記設定部により設定された前記一定引出量の電子遊技媒体を前記口座データから引き出し、前記口座データから引き出した前記一定引出量の電子遊技媒体を前記ゲーム装置に転送する転送制御部と、を有する。
本発明の好適な態様に係るプログラムは、電子遊技媒体を利用するゲームを実行するゲーム装置と通信可能に接続された管理システムのプログラムであって、前記管理システムのプロセッサを、電子遊技媒体の所有量が利用者毎に登録された口座データを管理する口座管理部と、前記管理システムの利用を試みる利用者を認証する認証部と、電子遊技媒体の一定の量である一定引出量を、予め設定する設定部と、前記ゲーム装置から一定量引出要求を受信した場合に、前記設定部により設定された前記一定引出量の電子遊技媒体を前記口座データから引き出し、前記口座データから引き出した前記一定引出量の電子遊技媒体を前記ゲーム装置に転送する転送制御部と、して機能させる。
本発明の好適な態様に係るゲームシステムの動作方法は、電子遊技媒体を利用するゲームを実行するゲーム装置と、前記ゲーム装置と通信可能に接続された管理システムとを含むゲームシステムの動作方法であって、前記管理システムが、電子遊技媒体の所有量が利用者毎に登録された口座データを管理し、前記管理システムの利用を試みる利用者を認証し、電子遊技媒体の一定の量である一定引出量を、予め設定し、前記ゲーム装置から一定量引出要求を受信した場合に、予め設定した前記一定引出量の電子遊技媒体を前記口座データから引き出し、前記口座データから引き出した前記一定引出量の電子遊技媒体を前記ゲーム装置に転送し、前記ゲーム装置が、前記管理システムによる認証を条件として、前記一定量引出要求を前記管理システムに送信し、前記管理システムから転送された前記一定引出量の電子遊技媒体を取得する。
実施形態に係るゲームシステムの概要を説明するための説明図である。 管理装置の構成の一例を示す機能ブロック図である。 管理装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 ゲーム装置の構成の一例を示す機能ブロック図である。 ゲーム装置のハードウェア構成の一例を示す図である。 口座テーブルの一例を示す模式図である。 管理装置の表示部に表示される設定画面の一例を示す図である。 ゲーム装置の表示部に表示されるゲーム画面の一例を示す図である。 管理装置の動作の一例を示すフローチャートである。 ゲーム装置の動作の一例を示すフローチャートである。 照合処理の一例を示すフローチャートである。 一定量引出処理の一例を示すフローチャートである。 指定量引出処理の一例を示すフローチャートである。 第10変形例に係るゲームシステムの概要を説明するための説明図である。
図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。以下に記載する実施の形態は、技術的に好適な種々の限定を含む。本発明の範囲は、以下に例示する形態には限定されない。
[1.実施形態]
図1は、実施形態に係るゲームシステム1の概要を説明するための説明図である。図1に示すゲームシステム1は、例えば、遊技施設に設置される。遊技施設は、例えば、ゲームセンター又はカジノ等の娯楽施設、又は、ショッピングセンター等の商業施設である。図1に示す例では、複数の利用者Hが遊技施設に所在する。
本実施形態では、ゲームシステム1において、電子遊技媒体が利用される場合を想定する。電子遊技媒体は、例えば、ゲームにおいて利用される電子的な遊技媒体であってもよい。電子的な遊技媒体は、例えば、利用者がゲームをプレイするために消費されるべき対価としての価値を有する電子データであってもよい。具体的には、電子的な遊技媒体は、例えば、メダル(コイン)、トークン(代用硬貨(token coin))、硬貨及びチケット等の遊技媒体の価値を示す電子データであってもよい。なお、遊技媒体は、ゲームに関して価値を有する総ての要素を包括する概念である。また、例えば、電子遊技媒体は、コイン等の物理メダルとして払い出し可能であってもよい。以下では、電子遊技媒体を、物理メダルとの対比において、電子メダルと称する場合がある。
また、電子遊技媒体の利用とは、例えば、ゲームのプレイに関する何らかの行為のために利用者が電子遊技媒体を消費することを意味する。例えば、プレイの開始のために電子遊技媒体を消費すること、ゲーム内の特定のイベントへの参加又はアイテムの獲得等の各種の動作のために電子遊技媒体を消費することが、電子遊技媒体の利用の典型例である。
ゲームシステム1において電子遊技媒体を利用するためには、利用者Hは、事前に登録(以下、「利用登録」とも称する)を実施する必要がある。利用登録を実施した利用者Hには、識別情報UIDが付与される(図6参照)。識別情報UIDは、利用者Hを識別するための符号列である。識別情報UIDは、例えば、利用者Hに発行されるIC(Integrated Circuit)カード等の可搬型の記録媒体に記憶されてもよい。本実施形態では、識別情報UIDがICカードに記憶される場合を想定する。以下では、識別情報UIDが記憶されたICカードを登録カードと称する場合がある。また、以下では、利用登録を既に実施した利用者Hを登録済の利用者Hと称し、利用登録を実施していない利用者Hを未登録の利用者Hと称する場合がある。
ゲームシステム1は、例えば、電子遊技媒体等のデータを利用者H毎に管理する管理装置10と、電子遊技媒体を利用するゲームを実行する複数のゲーム装置20とを有する。管理装置10は、「管理システム」の一例である。なお、管理装置10は、単体の装置として実現されてもよいし、相互に別体で構成された複数の装置の集合として実現されてもよい。すなわち、「管理システム」は、単体の装置として実現されてもよいし、相互に別体で構成された複数の装置により実現されてもよい。
管理装置10は、複数のゲーム装置20と通信可能に接続される。例えば、管理装置10は、複数のゲーム装置20の各々との間で通信網2を介して通信する。通信網2は、例えば、遊技施設内に構築されたLAN(Local Area Network)である。なお、管理装置10と通信網2との間の通信は、有線及び無線の何れでもよい。同様に、各ゲーム装置20と通信網2との間の通信は、有線及び無線の何れでもよい。なお、通信網2は、例えば、インターネットを含んでもよい。
なお、ゲームシステム1の構成は、図1に示す例に限定されない。例えば、ゲームシステム1は、管理装置10の制御信号に対応していない非対応ゲーム装置と、制御信号を管理装置10と非対応ゲーム装置との双方に適した形式に変換することにより、管理装置10と非対応ゲーム装置との間の通信を仲介するアダプタとを有してもよい。
図2は、管理装置10の構成の一例を示す機能ブロック図である。管理装置10は、例えば、制御部140、記憶部150、通信部160、表示部170、操作部180、及び、受付部190を有する。
制御部140は、例えば、管理装置10の各部を制御する。また、例えば、制御部140は、電子遊技媒体の管理に関する処理を実行する。電子遊技媒体の管理に関する処理としては、例えば、管理装置10からゲーム装置20に電子遊技媒体を転送する引出処理、及び、ゲーム装置20から管理装置10に電子遊技媒体を転送する預入処理が該当する。なお、制御部140は、電子遊技媒体の管理に関する処理の他に、利用者Hのゲームデータの管理に関する処理を実行してもよい。ゲームデータは、例えば、利用者Hが過去に実行したゲームの進行状況(プレイ履歴)等のゲームに関する各種の情報を含む。本実施形態では、電子遊技媒体の管理に関する処理を中心に説明する。
例えば、制御部140は、口座管理部141、認証部142、設定部143、及び、転送制御部144を有する。口座管理部141は、例えば、記憶部150に記憶された口座テーブルTBLaを管理する。口座テーブルTBLaには、電子遊技媒体の所有量Xが利用者H毎に登録されている(図6参照)。口座テーブルTBLaは、「口座データ」の一例である。
認証部142は、管理装置10の利用を試みる利用者Hを認証する。例えば、認証部142は、利用者Hの生体的な特徴を示す生体情報(例えば、指紋又は静脈パターン等を示す情報)、及び、パスワードのうちの1つ又は複数と、利用者Hの識別情報UIDとを用いた認証処理を実行することにより、利用者Hを認証する。パスワードは、例えば、利用者H等により予め設定されたパスワードであってもよいし、認証部142等により生成されたワンタイムパスワードであってもよい。
設定部143は、電子遊技媒体の一定の量である一定引出量を予め設定する。例えば、設定部143は、認証部142により認証された利用者Hによる設定指示に応じて、一定引出量を設定してもよい。なお、設定指示は、例えば、一定引出量を設定するための指示である。
転送制御部144は、口座テーブルTBLaからの電子遊技媒体の引き出し等を実行する。例えば、転送制御部144は、一定量の電子遊技媒体の引き出しを要求する一定量引出要求をゲーム装置20から受信した場合、設定部143により設定された一定引出量の電子遊技媒体を、口座テーブルTBLaから引き出す。そして、転送制御部144は、口座テーブルTBLaから引き出した一定引出量の電子遊技媒体を、ゲーム装置20に転送する。なお、例えば、量Qの電子遊技媒体を口座テーブルTBLaから引き出すことは、口座テーブルTBLaに登録された電子遊技媒体の所有量Xのうち、電子遊技媒体を引き出す利用者Hに対応付けられた電子遊技媒体の所有量Xから量Qを減算することであってもよい。
以下では、一定の量の電子遊技媒体を口座テーブルTBLaから引き出すことを、一定量引出と称する場合がある。すなわち、設定部143は、一定量引出により引き出される電子遊技媒体の量として、一定引出量を予め設定する。また、以下では、電子遊技媒体の引き出しの度に引出量を利用者Hが指定し、利用者Hにより指定された量の電子遊技媒体を口座テーブルTBLaから引き出すことを、指定量引出と称する場合がある。本実施形態では、管理装置10が一定量引出と指定量引出との両方に対応する場合を想定するが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、管理装置10は、一定量引出と指定量引出とのうち、一定量引出のみに対応してもよい。
記憶部150は、制御プログラムPRa、口座テーブルTBLa及び認証済テーブルTBLb等の各種情報を記憶する。本実施形態では、制御プログラムPRaは、例えば、管理装置10が電子遊技媒体を利用者H毎に管理するためのプログラムを含む。但し、制御プログラムPRaは、例えば、制御部140が管理装置10の各部を制御するためのオペレーティングシステムプログラムを含んでもよい。
認証済テーブルTBLbには、認証部142により認証された利用者Hの識別情報UIDが登録されている。例えば、認証部142は、管理装置10の利用を試みる利用者Hを管理装置10の正当な利用者H(登録済の利用者H)として認証した場合、認証した利用者Hの識別情報UIDを認証済テーブルTBLbに登録する。なお、認証済テーブルTBLbに登録された識別情報UIDは、例えば、所定のタイミングで消去される。所定のタイミングは、遊技施設の営業が開始される時刻等の所定の時刻であってもよいし、利用者Hが認証された時刻から所定時間(1回の認証に対する有効期間に相当する時間)経過した時刻であってもよい。また、認証済テーブルTBLbに登録された識別情報UIDが所定の時刻に消去される場合、例えば、認証部142は、所定の時刻に認証済テーブルTBLbを記憶部150から消去することにより、認証済テーブルTBLbに登録された識別情報UIDを消去してもよい。なお、認証部142は、認証した利用者Hの識別情報UIDの登録先である認証済テーブルTBLbが存在しない場合、認証済テーブルTBLbを生成し、生成した認証済テーブルTBLbに識別情報UIDを登録してもよい。また、認証済テーブルTBLbは、口座テーブルTBLaに含まれてもよい。この場合、口座テーブルTBLaに登録されている複数の識別情報UIDのうち、認証部142により認証された利用者Hの識別情報UIDに、認証済の利用者Hであることを示すフラグ等が設定されてもよい。
通信部160は、ゲーム装置20等の外部装置との間の通信を実行する。表示部170は、各種の画像を表示する。操作部180は、遊技施設内の利用者Hによる操作を受け付ける。
受付部190は、認証に用いられる情報の入力を受け付ける。例えば、受付部190は、識別情報UIDが記憶された登録カード等のICカードから情報を取得するカード読取機により実現されてもよい。また、例えば、生体情報が認証部142による認証処理に用いられる場合、受付部190は、生体情報を取得する機器(例えば、指紋センサ又は静脈センサ等)により実現されてもよい。また、例えば、受付部190は、2次元コード(バーコード)又はQRコード(登録商標)から情報を取得するコード読取機により実現されてもよい。2次元コード又はQRコードは、紙等の媒体に印刷されたものであってもよいし、スマートフォン等の端末装置に表示されたものであってもよい。また、受付部190は、カード読取機、生体情報を取得する機器、及び、コード読取機のうちの複数の組み合わせにより実現されてもよい。すなわち、受付部190は、認証に用いられる情報を取得する総ての手段を包含する。なお、パスワードの入力は、操作部180により受け付けられてもよい。
図3は、管理装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。
管理装置10は、管理装置10の各部を制御する制御装置14と、制御プログラムPRa等の各種情報を記憶する記憶装置15と、通信装置16と、表示装置17と、操作装置18と、受付装置19とを有する。なお、制御装置14は、「管理システムのプロセッサ」の一例である。
制御装置14は、例えば、1又は複数のCPU(Central Processing Unit)を含むプロセッサである。例えば、制御装置14は、記憶装置15に記憶された制御プログラムPRaを実行し、制御プログラムPRaに従って動作することで、制御部140として機能する。本実施形態では、制御装置14は、例えば、電子遊技媒体を利用者H毎に管理するためのプログラム(制御プログラムPRaに含まれるプログラム)を実行することによって、口座管理部141、認証部142、設定部143、及び、転送制御部144として機能する。
また、例えば、制御装置14が複数のCPUを含んで構成される場合、制御部140の一部又は全部の機能は、これら複数のCPUが制御プログラムPRa等のプログラムに従って協働して動作することで実現されてもよい。また、制御装置14は、1又は複数のCPUに加え、又は、1又は複数のCPUのうち一部又は全部に代えて、GPU(Graphics Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、又は、FPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアを含んで構成されるものであってもよい。この場合、制御装置14により実現される制御部140の一部又は全部は、DSP等のハードウェアにより実現されてもよい。
記憶装置15は、例えば、制御装置14の作業領域として機能するRAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリと、制御プログラムPRa等の各種情報を記憶するEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の不揮発性メモリとの、一方又は双方を含み、記憶部150として機能する。なお、記憶装置15は、管理装置10に着脱可能であってもよい。具体的には、記憶装置15は、管理装置10に着脱されるメモリカード等の記憶媒体であってもよい。また、記憶装置15は、例えば、管理装置10とネットワーク等を介して通信可能に接続された記憶装置(例えば、オンラインストレージ)であってもよい。
通信装置16は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの一方又は双方を介して、管理装置10の外部に存在するゲーム装置20等の外部装置との通信を行うためのハードウェアであり、通信部160として機能する。
表示装置17は、各種の画像を表示する液晶ディスプレイ等のハードウェアであり、表示部170として機能する。操作装置18は、遊技施設内の利用者Hによる操作を受け付けるためのハードウェアであり、操作部180として機能する。例えば、操作装置18は、操作ボタン、タッチパネル、キーボード、ジョイスティック、及び、マウス等のポインティングデバイスの一部又は全部を含む、1又は複数の機器から構成されるものであってもよい。なお、表示装置17及び操作装置18は、一体となった構成(例えば、利用者Hによる接触を検知するタッチパネル式のディスプレイ)であってもよい。本実施形態では、表示装置17及び操作装置18として、表示装置17と操作装置18とが一体となったタッチパネル式のディスプレイを想定する。すなわち、本実施形態では、表示部170及び操作部180は、タッチパネル式のディスプレイにより実現される。
受付装置19は、例えば、外部からの情報の入力を受け付けるためのハードウェアであり、受付部190として機能する。例えば、受付装置19は、カード読取機、生体情報を取得する機器、及び、コード読取機の一部又は全部を含む、1又は複数の機器から構成されるものであってもよい。
図4は、ゲーム装置20の構成の一例を示す機能ブロック図である。ゲーム装置20は、例えば、制御部240、記憶部250、通信部260、表示部270、操作部280、及び、受付部290を有する。
制御部240は、例えば、ゲーム装置20の各部を制御する。また、例えば、制御部240は、電子遊技媒体の引出処理、電子遊技媒体の預入処理、及び、利用者Hにゲームを実行させるための処理を実行する。利用者Hにゲームを実行させるための処理は、例えば、ゲームデータが管理装置10によって管理されている場合、利用者Hが過去にゲームを実行したときの状況からゲームを再開させる処理であってもよい。
例えば、制御部240は、照合部241、要求部242、及び、取得部243を有する。照合部241は、例えば、ゲーム装置20の利用者Hが管理装置10の認証部142により認証されているか否かを照合し、照合結果を要求部242に通知する。例えば、照合部241は、ゲーム装置20の利用者Hの識別情報UIDが認証済の利用者Hの識別情報UID(認証済テーブルTBLbに登録されている識別情報UID)と合致するかを、管理装置10に問い合わせる。これにより、ゲーム装置20の利用者Hが管理装置10の認証部142により認証されているか否かが、照合される。
なお、本実施形態では、上述したように、照合に用いられる情報として利用者Hの識別情報UIDを想定する。但し、照合に用いられる情報は、利用者Hの識別情報UIDに限定されない。例えば、管理装置10は、利用者Hが認証部142による認証を受けた際に、認証済であることを示す認証済コードを、照合に用いる情報として利用者Hに提供してもよい。認証済コードは、紙等の媒体に印刷されることにより利用者Hに提供されてもよいし、利用者Hのスマートフォン等の端末装置に送信されることにより利用者Hに提供されてもよい。この場合、認証済コードは、認証部142による認証を受けた利用者Hの識別情報UIDに対応付けされている。
また、例えば、遊技施設の管理者が所有する電子遊技媒体からの引き出しを可能にする施設カードが、通貨と引き換えに、遊技施設の管理者(又は、電子遊技媒体を付与する装置)から利用者Hに提供されてもよい。施設カードには、例えば、認証部142により認証された識別情報UID(遊技施設の管理者に割り当てられた識別情報UID)、及び、引き出し可能な電子遊技媒体の量が記憶されている。認証部142により認証された識別情報UIDが施設カードに記憶されているため、通貨と引き換えに施設カードが提供された利用者Hは、認証部142による認証を受けた利用者Hに該当する。従って、施設カードを所有する利用者Hは、施設カードに記憶された識別情報UIDを、照合に用いる情報として使用してもよい。
要求部242は、認証部142による認証を条件として、一定量引出要求を管理装置10の転送制御部144に送信する。例えば、要求部242は、照合部241から通知される照合結果に基づいて、ゲーム装置20の利用者Hが認証部142により認証された利用者Hであるか否かを判定する。そして、要求部242は、ゲーム装置20の利用者Hが認証部142により認証された利用者Hである場合、例えば、ゲーム装置20の利用者H(すなわち、認証部142により認証された利用者H)による一定量引出指示に応じて、一定量引出要求を転送制御部144に送信する。このように、要求部242は、ゲーム装置20の利用者Hが認証部142により認証された利用者Hであることを条件として、一定量引出要求を転送制御部144に送信する。なお、一定量引出指示は、「一定引出量の電子遊技媒体の転送を指示する転送指示」の一例である。
取得部243は、例えば、一定量引出要求に対する応答として、転送制御部144から転送された一定引出量の電子遊技媒体を取得する。取得部243により取得された一定引出量の電子遊技媒体は、所定の変換率と一定引出量との積により表される量のクレジットに変換される。所定の変換率は、電子遊技媒体の量に対するクレジットの量の比率(所謂、クレジット/電子メダル)であり、例えば、記憶部250に記憶される。なお、クレジットは、利用者Hがゲームのプレイの対価として消費する電子的な媒体(すなわち、電子データ)である。ゲーム装置20の利用者Hがゲーム装置20内に所有するクレジットの量は、例えば、記憶部250に記憶される。
利用者Hがゲーム装置20内に所有するクレジットの量は、例えば、ゲーム装置20によるゲームの進行に応じて随時に増減する。例えば、ゲームにおいて実行される抽選に利用者Hが当選した場合、又は、対戦等の各種のイベントにおける目標を利用者Hが達成した場合、利用者Hがゲーム装置20内に所有するクレジットの数量は、増加する。また、利用者Hが抽選に当選しない場合、又は、各種のイベントにおける目標の達成に利用者Hが失敗した場合、利用者Hがゲーム装置20内に所有するクレジットの量は、例えば、ゲームのプレイの対価として消費した分だけ減少する。
電子遊技媒体とクレジットとは、相互に変換可能である。以上の説明から理解される通り、ゲームのプレイのために消費されるクレジットも「電子遊技媒体」の概念に包含される。
記憶部250は、制御プログラムPRb等の各種情報を記憶する。本実施形態では、制御プログラムPRaは、例えば、電子遊技媒体の引出処理、電子遊技媒体の預入処理、及び、利用者Hにゲームを実行させるための処理をゲーム装置20が実行するためのアプリケーションプログラムを含む。但し、制御プログラムPRbは、例えば、制御部240がゲーム装置20の各部を制御するためのオペレーティングシステムプログラムを含んでもよい。
通信部260は、管理装置10等の外部装置との間の通信を実行する。表示部270は、各種の画像を表示する。操作部280は、ゲーム装置20の利用者Hによる操作を受け付ける。
受付部290は、例えば、照合に用いられる情報の入力を受け付ける。例えば、受付部290は、照合に用いられる識別情報UIDを登録カード(ICカード)から取得する場合、ICカードから情報を取得するカード読取機により実現されてもよい。なお、受付部290は、照合に用いられる情報を取得する総ての手段を包含する。すなわち、受付部290は、カード読取機、生体情報を取得する機器、及び、コード読取機のうちの1つ又は複数の組み合わせにより実現されてもよい。また、照合に用いる情報にパスワードが含まれる場合、パスワードの入力は、操作部280により受け付けられてもよい。
図5は、ゲーム装置20のハードウェア構成の一例を示す図である。
ゲーム装置20は、ゲーム装置20の各部を制御する制御装置24と、制御プログラムPRb等の各種情報を記憶する記憶装置25と、通信装置26と、表示装置27と、操作装置28と、受付装置29とを有する。
制御装置24は、例えば、1又は複数のCPUを含むプロセッサである。例えば、制御装置24は、記憶装置25に記憶された制御プログラムPRbを実行し、制御プログラムPRbに従って動作することで、制御部240として機能する。本実施形態では、制御装置24は、例えば、制御プログラムPRbに含まれるアプリケーションプログラムを実行することによって、照合部241、要求部242、及び、取得部243として機能する。
また、例えば、制御装置24が複数のCPUを含んで構成される場合、制御部240の一部又は全部の機能は、これら複数のCPUが制御プログラムPRb等のプログラムに従って協働して動作することで実現されてもよい。また、制御装置24は、1又は複数のCPUに加え、又は、1又は複数のCPUのうち一部又は全部に代えて、GPU、DSP、又は、FPGA等のハードウェアを含んで構成されるものであってもよい。この場合、制御装置24により実現される制御部240の一部又は全部は、DSP等のハードウェアにより実現されてもよい。
記憶装置25は、例えば、制御装置24の作業領域として機能するRAM等の揮発性メモリと、制御プログラムPRb等の各種情報を記憶するEEPROM等の不揮発性メモリとの、一方又は双方を含み、記憶部250として機能する。なお、記憶装置25は、ゲーム装置20に着脱可能であってもよい。具体的には、記憶装置25は、ゲーム装置20に着脱されるメモリカード等の記憶媒体であってもよい。また、記憶装置25は、例えば、ゲーム装置20とネットワーク等を介して通信可能に接続された記憶装置(例えば、オンラインストレージ)であってもよい。
通信装置26は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの一方又は双方を介して、ゲーム装置20の外部に存在する管理装置10等の外部装置との通信を行うためのハードウェアであり、通信部260として機能する。
表示装置27は、各種の画像を表示する液晶ディスプレイ等のハードウェアであり、表示部270として機能する。操作装置28は、ゲーム装置20の利用者Hによる操作を受け付けるためのハードウェアであり、操作部280として機能する。例えば、操作装置28は、操作ボタン、タッチパネル、キーボード、ジョイスティック、及び、マウス等のポインティングデバイスの一部又は全部を含む、1又は複数の機器から構成されるものであってもよい。なお、表示装置27及び操作装置28は、一体となった構成(例えば、タッチパネル式のディスプレイ)であってもよい。本実施形態では、表示装置27及び操作装置28として、表示装置27と操作装置28とが一体となったタッチパネル式のディスプレイを想定する。すなわち、本実施形態では、表示部270及び操作部280は、タッチパネル式のディスプレイにより実現される。
受付装置29は、例えば、外部からの情報の入力を受け付けるためのハードウェアであり、受付部290として機能する。例えば、受付装置29は、カード読取機、生体情報を取得する機器、及び、コード読取機の一部又は全部を含む、1又は複数の機器から構成されるものであってもよい。
なお、図4及び図5では図示を省略したが、実際にはゲームの内容に応じたゲーム機構がゲーム装置20には搭載される。例えば、物理抽選を含む抽選ゲームのゲーム装置20には、物理抽選のための物理抽選機構(例えば、ルーレット)が設置される。また、複数の物理メダルを落下させるプッシャーゲームのゲーム装置20には、物理メダルを移動及び落下させるためのプッシャー機構が設置される。なお、各ゲーム装置20は、単体の装置として実現されてもよいし、相互に別体で構成された複数の装置の集合として実現されてもよい。
図6は、口座テーブルTBLaの一例を示す模式図である。口座テーブルTBLaには、登録済の複数の利用者Hの各々について、当該利用者Hの識別情報UID(UIDa、UIDb、UIDc、…)と所有量X(Xa、Xb、Xc、…)とが登録されている。所有量Xは、利用者Hが所有する電子遊技媒体の量である。利用者Hは、自身の所有量Xの範囲内で電子遊技媒体を管理装置10から任意のゲーム装置20に転送することで、電子遊技媒体を当該ゲーム装置20において利用できる。
図7は、管理装置10の表示部170に表示される設定画面G10a及びG10bの一例を示す図である。図7に示す設定画面G10aは、例えば、管理装置10の認証部142により利用者Hが認証された場合に、表示部170に表示される。例えば、管理装置10の設定部143は、認証部142により利用者Hが認証されると、ボタンBTN(BTN11及びBTN12)を含む設定画面G10aを表示部170に表示させる。以下では、ボタンBTNを選択する操作をボタンBTNの押下と称する場合もある。例えば、ボタンBTN11は、一定引出量を設定する場合に押下され、ボタンBTN12は、設定画面G10aの表示を終了させる場合に押下される。ボタンBTN11が押下された場合は、設定部143は、一定引出量入力領域CIWとボタンBTN13及びBTN14とを含む設定画面G10bを表示部170に表示させる。
例えば、認証済の利用者Hは、一定引出量を設定する場合、設定画面G10aのボタンBTN11を押下する。これにより、管理装置10の表示部170には、設定画面G10bが表示される。そして、利用者Hは、例えば、操作部180等を操作することにより、所望の引出量(例えば、電子メダルの枚数)を一定引出量入力領域CIWに入力する。その後、利用者Hは、一定引出量入力領域CIWに入力した所望の引出量を一定引出量として設定する場合、ボタンBTN13を押下する。これにより、設定部143は、一定引出量入力領域CIWに入力された所望の引出量を一定引出量として設定する。そして、管理装置10は、利用者Hの所望する一定引出量を設定する処理を終了する。
なお、設定画面G10aのボタンBTN12が押下された場合、又は、設定画面G10bのボタンBTN14が押下された場合、管理装置10は、一定引出量の設定又は変更を実行せずに、設定画面G10a又は設定画面G10bの表示を終了する。
図8は、ゲーム装置20の表示部270に表示されるゲーム画面G20の一例を示す図である。ゲーム装置20の制御部240は、例えば、ボタンBTN21及びBTN22等の操作画像を含むゲーム画面G20を表示部270に表示させる。例えば、ボタンBTN21は、利用者Hが一定量引出を行う場合に押下され、ボタンBTN22は、利用者Hが指定量引出を行う場合に押下される。なお、図8では図示を省略したが、実際にはゲームの内容に応じた画像等もゲーム画面G20に表示される。
図9は、管理装置10の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図9は、電子遊技媒体を利用するゲームを実行する利用者Hに対する認証処理を管理装置10が実行する際の管理装置10の動作の一例を示す。図9に示す動作は、例えば、電子遊技媒体を利用するゲームを利用者Hが実行する前に、実行される。また、図9では、認証処理に用いられる情報が生体情報である場合を想定する。例えば、登録済の利用者Hの手(掌や指)の静脈パターンを示す生体情報が、登録済の利用者Hに対応付けて記憶部150に記憶されている。なお、図9の説明では、特に断りがない場合、利用者Hは、認証処理の対象となる利用者Hを意味するものとする。
先ず、ステップS100において、受付部190は、利用者Hの識別情報UIDを受け付ける。例えば、受付部190は、利用者Hが所有する登録カードから識別情報UIDを取得する。そして、受付部190は、利用者Hの識別情報UIDを取得した後、処理をステップS102に進める。
ステップS102において、受付部190は、利用者Hの生体情報UIDを受け付ける。例えば、受付部190は、利用者Hの手の静脈パターンを示す生体情報を取得する。具体的には、受付部190は、利用者Hの手の静脈パターンを検出し、検出した静脈パターンに基づいて生体情報を生成する。これにより、利用者Hの生体情報が取得される。そして、受付部190は、利用者Hの生体情報を取得した後、処理をステップS104に進める。
ステップS104において、認証部142は、ステップS100において受付部190が取得した識別情報UID及びステップS102において受付部190が取得した生体情報を用いて、利用者Hに対する認証処理を実行する。
例えば、認証部142は、ステップS100において受付部190が取得した識別情報UIDに対応付けられた生体情報を記憶部150から読み出す。そして、認証部142は、ステップS102において受付部190が取得した生体情報が、記憶部150から読み出した生体情報と合致した場合、利用者Hを管理装置10の正当な利用者H(登録済の利用者H)として認証する。換言すれば、ステップS102において受付部190が取得した生体情報が、ステップS100において受付部190が取得した識別情報UIDに対応付けられた生体情報(記憶部150から読み出された生体情報)と合致しない場合、利用者Hは、管理装置10の正当な利用者Hとして認証されない。
次に、ステップS106において、認証部142は、ステップS104の認証処理により、利用者Hが認証されたか否かを判定する。すなわち、ステップS106では、利用者Hが認証部142により認証されたか否かが判定される。ステップS106における判定の結果が否定の場合、認証部142は、図9に示す動作を終了する。なお、認証部142は、ステップS106における判定の結果が否定の場合、認証されなかったことを利用者Hに通知した後、図9に示す動作を終了してもよい。一方、ステップS106における判定の結果が肯定の場合、認証部142は、処理をステップS108に進める。
ステップS108において、認証部142は、利用者Hの識別情報UID(ステップS100において受付部190が取得した識別情報UID)を、認証済テーブルTBLbに登録する。
次に、ステップS110において、設定部143は、例えば、図7に示した設定画面G10aを表示部170に表示させる。ステップS110以降の処理では、図7に示した設定画面G10a及びG10bが表示部170に表示される場合を想定する。
次に、ステップS112において、設定部143は、一定引出量を設定するか否かを判定する。例えば、管理装置10は、設定画面G10aのボタンBTN11(“一定量引出設定”)が押下された後、設定画面G10bのボタンBTN13(“設定して終了”)が押下された場合、一定引出量入力領域CIWに入力された所望の引出量を一定引出量として設定する設定指示を受け付ける。従って、設定部143は、例えば、設定画面G10bのボタンBTN13が押下された場合、一定引出量を設定すると判定する。なお、設定部143は、設定画面G10aのボタンBTN12(“終了”)、又は、設定画面G10bのボタンBTN14(“設定せずに終了”)が押下された場合、一定引出量を設定しないと判定する。
ステップS112における判定の結果が否定の場合、設定部143は、処理をステップS116に進める。一方、ステップS112における判定の結果が肯定の場合、設定部143は、処理をステップS114に進める。
ステップS114において、設定部143は、一定引出量を設定する。例えば、設定部143は、設定画面G10bのボタンBTN13が押下された場合、一定引出量入力領域CIWに入力された所望の引出量を、一定引出量として設定する。そして、設定部143は、処理をステップS116に進める。
ステップS116において、設定部143は、一定引出量の設定が終了したか否かを判定する。例えば、設定部143は、設定画面G10aのボタンBTN12、設定画面G10bのボタンBTN13及びBTN14の何れかが押下された場合、一定引出量の設定が終了したと判定する。ステップS116における判定の結果が否定の場合、設定部143は、処理をステップS112に戻す。一方、ステップS116における判定の結果が肯定の場合、設定部143は、図9に示す動作を終了する。なお、設定画面G10aのボタンBTN12、又は、設定画面G10bのボタンBTN14が押下された場合、一定引出量の設定又は変更は、行われない。
このように、設定部143は、一定量引出により引き出される電子遊技媒体の一定の量である一定引出量を、認証済の利用者Hによる管理装置10に対する操作に基づいて、予め設定する。ここで、例えば、既に設定された一定引出量を利用者Hが変更するために、図9に示す動作が繰り返されてもよい。
なお、管理装置10の動作は、図9に示す例に限定されない。例えば、ステップS100では、受付部190が識別情報UIDを登録カードから取得する代わりに、認証部142が、利用者Hによる操作部180に対する操作によって指示された識別情報UIDを、取得してもよい。また、例えば、生体情報とは別の情報(例えば、パスワード)が、生体情報に加え、又は、生体情報に代えて、認証処理に用いられてもよい。認証処理に複数の情報が用いられる場合、管理装置10は、例えば、ステップS102において複数の情報を取得してもよいし、ステップS102及びS104の一連の処理に相当する処理(認証処理に用いる情報の取得、及び、認証処理)を繰り返してもよい。
図10は、ゲーム装置20の動作の一例を示すフローチャートである。なお、図10は、電子遊技媒体を利用するゲームを利用者Hが実行する場合のゲーム装置20の動作の一例を示す。図10の説明では、特に断りがない場合、利用者Hは、図10に示す動作を実行するゲーム装置20の利用者Hを意味するものとする。
先ず、ステップS220において、ゲーム装置20は、利用者Hが管理装置10の認証部142により認証されているか否かを照合する照合処理を実行する。例えば、ゲーム装置20は、図11に示すように、管理装置10と通信して、利用者Hの識別情報UIDを用いた照合処理を実行する。照合処理の詳細は、図11において説明する。ゲーム装置20は、照合処理を実行した後、処理をステップS230に進める。
ステップS230において、要求部242は、ステップS220の照合処理の結果に基づいて、利用者Hが管理装置10の認証部142により認証されているか否かを判定する。ステップS230における判定の結果が否定の場合、要求部242は、処理をステップS290に進める。一方、ステップS230における判定の結果が肯定の場合、要求部242は、処理をステップS232に進める。
ステップS232において、要求部242は、一定量引出が指示されたか否かを判定する。例えば、要求部242は、一定引出量の電子遊技媒体を管理装置10からゲーム装置20に転送するための一定量引出指示をゲーム装置20が受け付けた場合、一定量引出が指示されたと判定する。なお、ゲーム装置20が一定量引出指示を受け付ける方法は、例えば、以下に例示する第1態様と第2態様とで異なってもよい。
第1態様は、例えば、ゲームの実行が可能な期間が、登録カードを所定の位置(受付部290が登録カードから識別情報UIDを取得可能な位置)に据え置きしている期間である態様である。第1態様では、例えば、図8に示したゲーム画面G20のボタンBTN21(“一定量引出”)が押下された場合に、操作部280が一定量引出指示を受け付ける。従って、第1態様では、要求部242は、例えば、ゲーム画面G20のボタンBTN21が押下された場合、一定量引出が指示されたと判定する。なお、第1態様では、操作部280は、「指示受付部」の一例である。
また、第2態様は、例えば、利用者Hが管理装置10の認証部142により認証されている場合、登録カードを所定の位置に据え置きしなくても、後述のステップS290の処理が実行されるまで、ゲームの実行が可能である態様である。第2態様では、例えば、受付部290は、ステップS220の照合処理に用いられた識別情報UIDの入力を、一定量引出指示として受け付けてもよい。この場合、識別情報UIDの入力は、登録カードに記憶された識別情報UIDを受付部290に取得させることであってもよい。従って、第2態様では、要求部242は、例えば、受付部290が登録カードから識別情報UID(ステップS220の照合処理に用いられた識別情報UID)を取得した場合、一定量引出が指示されたと判定してもよい。
ここで、受付部290が識別情報UIDの入力を一定量引出指示として受け付ける場合、受付部290は、「指示受付部」の一例である。なお、識別情報UIDの入力は、操作部280により受け付けられてもよい。この場合、操作部280は、「指示受付部」の一例である。また、第2態様においても、図8に示したゲーム画面G20のボタンBTN21(“一定量引出”)の押下により、一定量引出指示が受け付けられてもよい。
ステップS232における判定の結果が否定の場合、要求部242は、処理をステップS250に進める。一方、ステップS232における判定の結果が肯定の場合、要求部242は、処理をステップS240に進める。
ステップS240において、ゲーム装置20は、一定引出量の電子遊技媒体を管理装置10からゲーム装置20に転送する一定量引出処理を、実行する。例えば、ゲーム装置20は、図12に示すように、管理装置10と通信して、一定量引出処理を実行する。一定量引出処理の詳細は、図12において説明する。ゲーム装置20は、一定量引出処理を実行した後、処理をステップS250に進める。
ステップS250において、要求部242は、指定量引出が指示されたか否かを判定する。例えば、要求部242は、図8に示したゲーム画面G20のボタンBTN22(“指定量引出”)が押下された場合、利用者Hにより指定される量の電子遊技媒体を管理装置10からゲーム装置20に転送するための指定量引出指示を、受け付ける。従って、要求部242は、例えば、ゲーム画面G20のボタンBTN22が押下された場合、指定量引出が指示されたと判定する。ステップS250における判定の結果が否定の場合、要求部242は、処理をステップS280に進める。一方、ステップS250における判定の結果が肯定の場合、要求部242は、処理をステップS260に進める。
ステップS260において、ゲーム装置20は、利用者Hにより指定された量の電子遊技媒体を管理装置10からゲーム装置20に転送する指定量引出処理を、実行する。例えば、ゲーム装置20は、図13に示すように、管理装置10と通信して、指定量引出処理を実行する。指定量引出処理の詳細は、図13において説明する。ゲーム装置20は、指定量引出処理を実行した後、処理をステップS280に進める。
ステップS280において、ゲーム装置20は、ゲームを開始するか否かを判定する。例えば、ゲーム装置20は、所定の開始条件が充足された場合、ゲームを開始すると判定する。所定の開始条件は、例えば、利用者Hによるゲームの開始指示を受け付けることであってもよいし、現時刻が所定の開始タイミングになることであってもよい。所定の開始タイミングは、例えば、抽選ゲーム又は競馬ゲーム等を実行するゲーム装置20における遊戯媒体の投入(すなわち、ベット)の締め切り時刻であってもよい。
ステップS280における判定の結果が否定の場合、ゲーム装置20は、処理をステップS232に戻す。一方、ステップS280における判定の結果が肯定の場合、ゲーム装置20は、処理をステップS282に進める。
ステップS282において、ゲーム装置20は、ゲームを実行する。なお、図10では、特に図示していないが、ゲームの実行中においても、一定量引出処理及び指定量引出処理等の引出処理が実行されてもよい。すなわち、ゲームと引出処理とが並列に実行されてもよい。
次に、ステップS284において、ゲーム装置20は、利用者Hがゲームを継続するか否かを判定する。例えば、ゲーム装置20は、所定の継続条件が充足された場合、ゲームを継続すると判定する。所定の継続条件は、例えば、ゲームを継続するための操作をゲーム装置20が受け付けることであってもよい。あるいは、所定の継続条件は、例えば、ゲームを終了させるための操作がゲーム装置20に対して行われていないことであってもよい。
ステップS284における判定の結果が肯定の場合、ゲーム装置20は、処理をステップS232に戻す。一方、ステップS284における判定の結果が否定の場合、ゲーム装置20は、処理をステップS290に進める。
ステップS290において、ゲーム装置20は、ゲームの終了処理を実行する。例えば、利用者Hがゲーム装置20内にクレジットを所有している場合、ゲーム装置20は、電子遊技媒体の預入処理を実行する。具体的には、ゲーム装置20は、利用者Hがゲーム装置20内に所有しているクレジットの量に対応する量の電子遊技媒体を、利用者Hの電子遊技媒体として、管理装置10に転送する。これにより、例えば、口座テーブルTBLaに登録された電子遊技媒体の所有量Xのうち、利用者Hに対応付けられた電子遊技媒体の所有量Xに、ゲーム装置20から管理装置10に転送された電子遊技媒体の量が加算される。なお、利用者Hがゲーム装置20内に所有しているクレジットの量に対応する量の電子遊技媒体は、例えば、利用者Hがゲーム装置20内に所有しているクレジットの量と、図4において説明した所定の変換率の逆数との積により算出される。ゲーム装置20は、預入処理を実行した後、図10に示す動作を終了する。
また、例えば、利用者Hがゲーム装置20内にクレジットを所有していない場合、又は、ステップS230における判定の結果が否定の場合、ゲーム装置20は、預入処理を実行することなく、図10に示した動作を終了してもよい。なお、ステップS230における判定の結果が否定の場合、ゲーム装置20は、照合結果(利用者Hが認証済の利用者Hに合致しなかったこと)を利用者Hに通知した後、図10に示す動作を終了してもよい。
このように、一定量引出処理及び指定量引出処理等の引出処理は、ゲーム装置20の利用者Hが管理装置10の認証部142により認証されていることを条件として、実行される。換言すれば、ゲーム装置20の利用者Hが管理装置10の認証部142により認証されていない場合、引出処理は実行されない。これにより、本実施形態では、不正な引出処理が行われることを抑止することができる。
なお、ゲーム装置20の動作は、図10に示す例に限定されない。例えば、ステップS232及びS240の一連の処理は、ステップS250及びS260の一連の処理の後に実行されてもよい。
また、ゲーム装置20が実行するゲームは、物理遊技媒体を利用可能であってもよい。この場合、ゲーム装置20は、例えば、ステップS280の処理を実行する前に、物理遊技媒体が投入されたか否かを判定してもよい。ゲーム装置20は、物理遊技媒体が投入された場合、投入された物理遊技媒体の量に対応する量のクレジットを、利用者Hがゲーム装置20内に所有するクレジットの量に加算する。投入された物理遊技媒体の量に対応する量のクレジットは、例えば、投入された物理遊技媒体の量と図4において説明した所定の変換率との積により算出される。また、ゲーム装置20が実行するゲームが、物理遊技媒体を利用可能である場合、ステップS230における判定の結果が否定(利用者Hが認証済の利用者Hに合致しなかった場合)であっても、利用者H(例えば、未登録の利用者H)は、物理遊技媒体を利用してゲームを実行できる。
図11は、照合処理の一例を示すフローチャートである。図11に示す照合処理は、例えば、図10のステップS220の照合処理に対応する。図11の説明においても、特に断りがない場合、利用者Hは、図11に示す動作を実行するゲーム装置20の利用者Hを意味するものとする。
ステップS222において、ゲーム装置20の受付部290は、利用者Hの識別情報UIDを受け付ける。例えば、受付部290は、利用者Hが所有する登録カードから識別情報UIDを取得する。そして、受付部290は、識別情報UIDを取得した後、処理をステップS224に進める。
ステップS224において、ゲーム装置20の照合部241は、利用者Hが管理装置10の認証部142により認証されているか否かの照合を要求する照合要求を、通信部260を介して管理装置10に送信する。なお、照合要求には、ステップS222において受付部290が取得した識別情報UID(利用者Hの識別情報UID)が含まれる。
ステップS224の処理が実行されることにより、管理装置10は、ステップS124の処理を実行する。なお、ステップS228の処理は、管理装置10がステップS124からステップS128までの一連の処理を実行するまで、待機される。このため、ステップS228の処理を説明する前に、管理装置10において実行されるステップS124からステップS128までの一連の処理を説明する。
ステップS124において、管理装置10の認証部142は、利用者Hの識別情報UIDを含む照合要求を、ゲーム装置20から通信部160を介して受信する。
次に、ステップS126において、認証部142は、照合要求に含まれる識別情報UIDにより示される利用者Hが認証済か否かを判定する。例えば、認証部142は、照合要求に含まれる識別情報UIDが、認証済テーブルTBLbに登録されている識別情報UIDと合致した場合、照合要求に含まれる識別情報UIDにより示される利用者Hは認証済であると判定する。このように、管理装置10は、利用者Hが認証部142により認証された利用者Hであるか否かを判定する。
次に、ステップS128において、認証部142は、ステップS126の判定結果を示す照合結果を、通信部160を介して、照合要求の送信元のゲーム装置20に送信する。これにより、照合処理に関する管理装置10の処理は、終了する。ステップS128の処理が実行されることにより、ゲーム装置20は、ステップS228の処理を実行する。
ステップS228において、ゲーム装置20の照合部241は、ステップS224において管理装置10に送信した照合要求に対する応答として、利用者Hの照合結果を、管理装置10から通信部260を介して受信する。そして、照合部241は、管理装置10から受信した照合結果を要求部242に通知し、照合処理を終了する。ゲーム装置20は、照合処理が終了した場合、処理を、図10のステップS230に進める。
なお、照合処理は、図11に示す例に限定されない。例えば、ステップS124からステップS128までの一連の処理の一部又は全部は、管理装置10に含まれる機能ブロックのうち、認証部142以外の機能ブロック(例えば、口座管理部141)により実行されてもよい。
また、例えば、ステップS126の処理(利用者Hが認証済か否かの判定)は、ゲーム装置20が実行してもよい。すなわち、図10に示したステップS220の照合処理は、管理装置10及びゲーム装置20のうち、ゲーム装置20のみにより実行されてもよい。例えば、管理装置10が、利用者Hが認証部142による認証を受けた際(図9に示したステップS106における判定の結果が肯定の場合)に、認証済であることを示す認証済コードを、照合に用いる情報として利用者Hに提供した場合、照合処理は、ゲーム装置20のみにより実行されてもよい。具体的には、ゲーム装置20は、利用者Hによって正しい認証済コードが入力された場合、利用者Hが認証済であると判定してもよい。もしくは、認証済テーブルTBLbの情報を管理装置10がゲーム装置20に送信し、照合部241が、管理装置10から送信された認証済テーブルTBLbの情報を用いて照合を行ってもよい。
図12は、一定量引出処理の一例を示すフローチャートである。図12に示す一定量引出処理は、例えば、図10のステップS240の一定量引出処理に対応する。例えば、ステップS242の処理は、図10のステップS232における判定の結果が肯定の場合に、実行される。なお、図12の説明においても、特に断りがない場合、利用者Hは、図12に示す動作を実行するゲーム装置20の利用者Hを意味するものとする。
ステップS242において、ゲーム装置20の要求部242は、一定量引出要求を、通信部260を介して、管理装置10に送信する。すなわち、要求部242は、利用者Hによる一定量引出指示をゲーム装置20が受け付けたこと(例えば、図8に示したゲーム画面G20のボタンBTN21が押下されたこと)に応答して、一定量引出要求を管理装置10に送信する。一定量引出要求には、例えば、利用者Hを特定するための利用者特定情報が含まれる。利用者特定情報は、利用者Hの識別情報UIDであってもよいし、識別情報UID以外の情報であってもよい。例えば、ゲーム装置20を識別する端末識別情報が図10に示したステップS220の照合処理等により利用者Hの識別情報UIDに対応付けられた場合、利用者特定情報として、端末識別情報が一定量引出要求に含まれてもよい。
ステップS242の処理が実行されることにより、管理装置10は、ステップS142の処理を実行する。なお、ステップS244の処理は、管理装置10がステップS144の処理を実行するまで、待機される。このため、ステップS244の処理を説明する前に、管理装置10において実行されるステップS142からステップS146までの一連の処理を説明する。
ステップS142において、管理装置10の転送制御部144は、一定量引出要求を、ゲーム装置20から通信部160を介して受信する。
次に、ステップS144において、管理装置10の転送制御部144は、一定量(設定部143が予め設定した一定引出量)の電子遊技媒体を、通信部160を介して、一定量引出要求の送信元のゲーム装置20に転送する。例えば、転送制御部144は、設定部143により設定された一定引出量の電子遊技媒体を、口座テーブルTBLaから引き出す。そして、転送制御部144は、口座テーブルTBLaから引き出した一定引出量の電子遊技媒体を、ゲーム装置20に転送する。なお、口座テーブルTBLaに登録された識別情報UIDのうち、一定量引出の対象となる電子遊技媒体を所有する利用者Hの識別情報UIDは、一定量引出要求に含まれる利用者特定情報により特定される。
次に、ステップS146において、管理装置10の口座管理部141は、口座テーブルTBLaを更新する。例えば、口座管理部141は、口座テーブルTBLaに登録された電子遊技媒体の所有量Xのうち、利用者Hに対応付けられた電子遊技媒体の所有量Xから一定引出量を減算する。これにより、一定量引出処理に関する管理装置10の処理は、終了する。
なお、ゲーム装置20は、管理装置10においてステップS144の処理が実行されることにより、ステップS244の処理を実行する。
ステップS244において、ゲーム装置20の取得部243は、ステップS242において管理装置10に送信した一定量引出要求に対する応答として、一定量(設定部143が予め設定した一定引出量)の電子遊技媒体を、管理装置10から通信部260を介して受信する。これにより、取得部243は、一定引出量の電子遊技媒体を管理装置10から取得する。
次に、ステップS246において、ゲーム装置20の取得部243は、利用者Hがゲーム装置20内に所有するクレジットの量を更新する。例えば、取得部243は、管理装置10から取得した一定引出量の電子遊技媒体に対応する量のクレジットを、利用者Hがゲーム装置20内に所有するクレジットの量に加算する。一定引出量の電子遊技媒体に対応する量のクレジットは、例えば、図4において説明した所定の変換率と一定引出量との積により算出される。ステップS246の処理の終了により、一定量引出処理は終了する。ゲーム装置20は、一定量引出処理が終了した場合、処理を、図10のステップS250に進める。
このように、本実施形態では、ゲーム装置20の要求部242は、操作部280又は受付部290が一定量引出指示を受け付ける度に、一定量引出要求を管理装置10の転送制御部144に送信する。そして、一定量引出要求を受信した管理装置10の転送制御部144は、一定引出量の電子遊技媒体を、一定量引出要求の送信元のゲーム装置20に転送する。すなわち、本実施形態では、操作部280又は受付部290が一定量引出指示を受け付ける度に、一定引出量の電子遊技媒体が管理装置10からゲーム装置20に転送される。これにより、本実施形態では、利用者Hは、一定量引出指示のための簡易な操作(例えば、ボタンBTN21の押下、又は、識別情報UIDの入力等)により、一定引出量の電子遊技媒体を引き出すことができる。
なお、一定量引出処理は、図12に示す例に限定されない。例えば、後述する図13に示す指定量引出処理において実行される認証(図13に示すステップS262からステップS270の一連の処理、及び、図13に示すステップS164からステップS170の一連の処理)と同様の認証が実行されてもよい。
図13は、指定量引出処理の一例を示すフローチャートである。図13に示す指定量引出処理は、例えば、図10のステップS260の指定量引出処理に対応する。例えば、ステップS262の処理は、図10のステップS250における判定の結果が肯定の場合に、実行される。なお、図13の説明においても、特に断りがない場合、利用者Hは、図13に示す動作を実行するゲーム装置20の利用者Hを意味するものとする。
ステップS262において、ゲーム装置20は、指定量引出を行うための口座認証情報を受け付ける。例えば、口座認証情報がパスワードを含む場合、ゲーム装置20は、利用者Hによる操作部280に対する操作により示されるパスワードを取得する。また、例えば、口座認証情報が生体情報を含む場合、受付部290は、利用者Hの生体情報(例えば、利用者Hの手の静脈パターン)を取得する。また、例えば、口座認証情報が識別情報UIDを含む場合、受付部290は、利用者Hが所有する登録カードから識別情報UIDを取得する。なお、図13に示す指定量引出処理では、管理装置10の記憶部150に記憶されている口座テーブルTBLaに口座認証情報が識別情報UID毎に予め登録されている場合を想定する。
次に、ステップS264において、ゲーム装置20の照合部241は、利用者Hが引出対象の電子遊技媒体の正当な所有者であるかの認証を要求する口座認証要求を、通信部260を介して管理装置10に送信する。なお、口座認証要求には、例えば、図12において説明した利用者特定情報とステップS262において取得された口座認証情報とが含まれる。
ステップS264の処理が実行されることにより、管理装置10は、ステップS164の処理を実行する。なお、ステップS268の処理は、管理装置10がステップS168の処理を実行するまで、待機される。このため、ステップS268の処理を説明する前に、管理装置10において実行されるステップS164からステップS170までの一連の処理を説明する。
ステップS164において、管理装置10の認証部142は、利用者特定情報と口座認証情報とを含む口座認証要求を、ゲーム装置20から通信部160を介して受信する。
次に、ステップS166において、管理装置10の認証部142は、ステップS164において受信した口座認証要求に含まれる利用者特定情報及び口座認証情報を用いて、利用者Hに対する口座認証処理を実行する。
例えば、認証部142は、口座認証要求に含まれる利用者特定情報により示される利用者Hの識別情報UIDに対応付けられた口座認証情報を、口座テーブルTBLaから読み出す。そして、認証部142は、口座認証要求に含まれる口座認証情報が、口座テーブルTBLaから読み出した口座認証情報と合致した場合、利用者Hを引出対象の電子遊技媒体の正当な所有者として認証する。換言すれば、口座認証要求に含まれる口座認証情報が、口座テーブルTBLaに登録された口座認証情報と合致しない場合、利用者Hは、引出対象の電子遊技媒体の正当な所有者として認証されない。
次に、ステップS168において、管理装置10の認証部142は、ステップS166の口座認証処理による認証結果を、通信部160を介して、口座認証要求の送信元のゲーム装置20に送信する。ステップS168の処理が実行された後、ゲーム装置20は、ステップS268の処理を実行し、管理装置10は、ステップS170の処理を実行する。
ステップS170において、管理装置10の認証部142は、ステップS166の口座認証処理により、利用者Hが認証されたか否かを判定する。ステップS170における判定の結果が否定の場合、指定量引出処理に関する管理装置10の処理は、終了する。一方、ステップS170における判定の結果が肯定の場合、認証部142は、処理をステップS174に進める。
なお、ステップS174の処理は、ゲーム装置20がステップS274の処理を実行するまで、待機される。このため、ステップS174の処理を説明する前に、ゲーム装置20において実行されるステップS268からステップS274までの一連の処理を説明する。
ステップS268において、ゲーム装置20の照合部241は、ステップS264において管理装置10に送信した口座認証要求に対する応答として、利用者Hの認証結果を、管理装置10から通信部260を介して受信する。
次に、ステップS270において、ゲーム装置20の照合部241は、利用者Hが引出対象の電子遊技媒体の正当な所有者として認証されたか否かを、ステップS268において管理装置10から受信した認証結果に基づいて、判定する。ステップS270における判定の結果が否定の場合、照合部241は、指定量引出処理を終了する。なお、照合部241は、ステップS270における判定の結果が否定の場合、認証されなかったことを利用者Hに通知した後、指定量引出処理を終了してもよい。一方、ステップS270における判定の結果が肯定の場合、照合部241は、処理をステップS272に進める。
ステップS272において、ゲーム装置20の要求部242は、電子遊技媒体の引出量の指定を受け付ける。要求部242は、例えば、利用者Hによる操作部280に対する操作により示される引出量を取得する。以下では、指定量引出において、利用者Hにより指定された引出量を、指定量と称する場合がある。
次に、ステップS274において、ゲーム装置20の要求部242は、指定量引出要求を、通信部260を介して、管理装置10に送信する。なお、指定量引出要求には、例えば、図12において説明した利用者特定情報とステップS272において取得された引出量(指定量)とが含まれる。
ステップS274の処理が実行されることにより、管理装置10は、ステップS174の処理を実行する。なお、ステップS276の処理は、管理装置10がステップS176の処理を実行するまで、待機される。このため、ステップS276の処理を説明する前に、管理装置10において実行されるステップS174からステップS178までの一連の処理を説明する。
ステップS174において、管理装置10の転送制御部144は、指定量引出要求を、ゲーム装置20から通信部160を介して受信する。
次に、ステップS176において、管理装置10の転送制御部144は、指定量(利用者Hにより指定された引出量)の電子遊技媒体を、通信部160を介して、指定量引出要求の送信元のゲーム装置20に転送する。例えば、転送制御部144は、ステップS174において受信した指定量引出要求により示される引出量(指定量)の電子遊技媒体を、口座テーブルTBLaから引き出す。そして、転送制御部144は、口座テーブルTBLaから引き出した指定量の電子遊技媒体を、ゲーム装置20に転送する。なお、口座テーブルTBLaに登録された識別情報UIDのうち、指定量引出の対象となる電子遊技媒体を所有する利用者Hの識別情報UIDは、指定量引出要求に含まれる利用者特定情報により特定される。
次に、ステップS178において、管理装置10の口座管理部141は、口座テーブルTBLaを更新する。例えば、口座管理部141は、口座テーブルTBLaに登録された電子遊技媒体の所有量Xのうち、利用者Hに対応付けられた電子遊技媒体の所有量Xから指定量を減算する。これにより、指定量引出処理に関する管理装置10の処理は、終了する。
なお、ゲーム装置20は、管理装置10においてステップS176の処理が実行されることにより、ステップS276の処理を実行する。
ステップS276において、ゲーム装置20の取得部243は、ステップS274において管理装置10に送信した指定量引出要求に対する応答として、指定量(利用者Hにより指定された引出量)の電子遊技媒体を、管理装置10から通信部260を介して受信する。これにより、取得部243は、指定量の電子遊技媒体を管理装置10から取得する。
次に、ステップS278において、ゲーム装置20の取得部243は、利用者Hがゲーム装置20内に所有するクレジットの量を更新する。例えば、取得部243は、管理装置10から取得した指定量の電子遊技媒体に対応する量のクレジットを、利用者Hがゲーム装置20内に所有するクレジットの量に加算する。指定量の電子遊技媒体に対応する量のクレジットは、例えば、図4において説明した所定の変換率と指定量との積により算出される。ステップS278の処理の終了により、指定量引出処理は終了する。ゲーム装置20は、指定量引出処理が終了した場合、処理を、図10のステップS280に進める。
このように、指定量引出では、利用者Hは、引出量を指定することにより、所望の量の電子遊技媒体を管理装置10からゲーム装置20に転送させることができる。但し、指定量引出では、利用者Hは、電子遊技媒体の引き出しを試みる度に、引出量を指定する操作を行う必要がある。このため、指定量引出では、電子遊技媒体を引き出す度に利用者Hが引出量を指定する操作が煩雑になるおそれがある。
なお、一定量引出では、図12において説明したように、利用者Hは、電子遊技媒体を引き出す際に、引出量を指定する操作を行う必要がない。このため、一定量引出では、指定量引出に比べて、電子遊技媒体を引き出す際の利用者Hの操作が煩雑になることを軽減することができる。例えば、ゲームの開始タイミングが利用者Hの状況に拘わらず決まる場合、特に、現時刻からゲーム開始タイミングまでの時間が短い場合、利用者Hは、電子遊技媒体を引き出す度に引出量を指定する操作を行うことを、煩わしく感じる可能性が高い。この場合でも、本実施形態では、利用者Hは、一定量引出を選択することにより、簡易な操作で一定量の電子遊技媒体を引き出すことができるため、電子遊技媒体を引き出す際の操作を利用者Hが煩わしいと感じることを軽減することができる。
また、例えば、抽選ゲーム又は競馬ゲーム等では、クレジットの投入に制限時間が設定されている場合(例えば、ベット時間に制限がある場合)がある。この場合、指定量引出では、電子遊技媒体を引き出す際の引出量を指定する操作に時間がかかり、時間切れになる可能性がある。これに対し、一定量引出では、利用者Hは、電子遊技媒体を引き出す際に引出量を指定する操作を行う必要がないため、時間切れになることを低減することができる。
指定量引出処理は、図13に示す例に限定されない。例えば、ステップS264からステップS270の一連の処理は、ゲーム装置20に含まれる機能ブロックのうち、照合部241とは別の機能ブロック(例えば、要求部242)により実行されてもよい。また、ゲーム装置20は、口座認証要求と指定量引出要求とを兼ねた要求を、管理装置10に送信してもよい。この場合、ゲーム装置20は、口座認証要求と指定量引出要求とを兼ねた要求を管理装置10に送信する前に、引出量を取得する。なお、引出量の取得は、口座認証要求と指定量引出要求とを兼ねた要求をゲーム装置20が管理装置10に送信する前に実行されればよく、ゲーム装置20が口座認証情報を受け付ける前に実行されてもよいし、ゲーム装置20が口座認証情報を受け付けた後に実行されてもよい。
また、本実施形態では、利用者Hが管理装置10の認証部142により認証された利用者Hと合致している場合に指定量引出処理が実行されるため、ステップS262からステップS270の一連の処理、及び、ステップS164からステップS170の一連の処理は、省かれてもよい。
以上、本実施形態では、ゲームシステム1は、電子遊技媒体を利用するゲームを実行するゲーム装置20と、ゲーム装置20と通信可能に接続された管理装置10とを有する。管理装置10は、電子遊技媒体の所有量Xが利用者H毎に登録された口座テーブルTBLaを管理する口座管理部141と、管理装置10の利用を試みる利用者Hを認証する認証部142と、電子遊技媒体の一定の量である一定引出量を予め設定する設定部143と、転送制御部144とを有する。転送制御部144は、ゲーム装置20から一定量引出要求を受信した場合に、設定部143により設定された一定引出量の電子遊技媒体を口座テーブルTBLaから引き出し、口座テーブルTBLaから引き出した一定引出量の電子遊技媒体をゲーム装置20に転送する。ゲーム装置20は、認証部142による認証を条件として、一定量引出要求を転送制御部144に送信する要求部242と、転送制御部144から転送された一定引出量の電子遊技媒体を取得する取得部243とを有する。また、ゲーム装置20は、ゲーム装置20の利用者Hが認証部142により認証されているか否かを照合し、照合結果を要求部242に通知する照合部241を有する。なお、照合部241は、要求部242の機能の1つとして実現されてもよい。
本実施形態では、上述したように、転送制御部144が、ゲーム装置20から一定量引出要求を受信した場合に、設定部143により予め設定された一定引出量の電子遊技媒体をゲーム装置20に転送するため、一定引出量の電子遊技媒体を引き出す度に引出量を指定する操作を利用者Hが行う必要はない。このため、本実施形態では、電子遊技媒体を引き出す際の利用者Hの操作が煩雑になることを軽減することができる。すなわち、本実施形態では、利用者Hは、煩雑な操作を行うことなく、一定引出量の電子遊技媒体を引き出すことができる。このため、本実施形態では、ゲームシステム1の利便性を向上させることができる。
[2.変形例]
以上の各形態は多様に変形され得る。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様は、相互に矛盾しない範囲内で適宜に併合され得る。なお、以下に例示する変形例において作用や機能が実施形態と同等である要素については、以上の説明で参照した符号を流用して各々の詳細な説明を適宜に省略する。
[第1変形例]
上述した実施形態では、管理装置10の認証部142により認証された利用者Hによる管理装置10に対する操作に基づいて、管理装置10の設定部143が一定引出量を予め設定する場合を例示して説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、設定部143は、ゲームシステム1が設置される遊技施設の管理者又は従業員等の施設関係者による管理装置10に対する操作に基づいて、一定引出量を予め設定してもよい。すなわち、設定部143は、管理装置10の認証部142により認証された利用者H、又は、ゲームシステム1が設置される遊技施設の施設関係者等の特定の人物による管理装置10に対する操作に基づいて、一定引出量を予め設定してもよい。あるいは、管理装置10の制御装置14が制御プログラムPRaを起動した場合に、制御プログラムPRaにより指定された一定引出量、又は、一定引出量が予め記憶された記憶装置15のアドレス(一定引出量が記憶されている記憶領域の場所)を、設定部143が設定してもよい。
また、設定部143は、管理装置10の認証部142により認証された利用者Hによるゲーム装置20に対する操作に基づいて、一定引出量を設定してもよい。例えば、ゲーム装置20の操作部280は、ゲーム装置20の利用者Hが管理装置10の認証部142により認証されている利用者Hと合致している場合、一定引出量を設定するための操作を受け付けてもよい。この場合、ゲーム装置20は、例えば、ゲーム装置20の利用者Hによる操作部280に対する操作により指定された一定引出量を示す設定情報を、通信部260を介して管理装置10に送信してもよい。そして、管理装置10の設定部143は、ゲーム装置20から受信した設定情報に基づいて、一定引出量を設定してもよい。
操作部280に対する、一定引出量を設定するための操作は、管理装置10に対する操作に基づいて一定引出量が設定された後に受付可能となってもよいし、一定引出量が既に設定されているか否かに拘わらず受付可能となってもよい。第1変形例においても、上述した実施形態と同様の効果を得ることができる。
[第2変形例]
上述した実施形態及び第1変形例では、複数のゲーム装置20と一定引出量との関係について特に説明していないが、一定引出量は、複数のゲーム装置20に対して共通に設定されてもよいし、複数のゲーム装置20のうちの少なくとも2つのゲーム装置20で独立に設定されてもよい。少なくとも2つのゲーム装置20のうちの一のゲーム装置20は、「ゲーム装置」の一例であり、他のゲーム装置20は、「別のゲーム装置」の一例である。
例えば、管理装置10の設定部143は、複数のゲーム装置20のうちの一のゲーム装置20と他のゲーム装置20とで、一定引出量を独立に設定してもよい。すなわち、設定部143は、一のゲーム装置20からの一定引出要求に応じて引き出される電子遊技媒体の一定引出量と、他のゲーム装置20からの一定引出要求に応じて引き出される電子遊技媒体の一定引出量とを、独立に設定してもよい。ゲーム装置20からの一定引出要求に応じて引き出される電子遊技媒体の一定引出量は、「ゲーム装置からの一定引出要求に対応する一定引出量」に該当する。
複数のゲーム装置20のうちの少なくとも2つのゲーム装置20で一定引出量が独立に設定される態様では、例えば、1回のゲームを満足に実行するために使用される電子遊技媒体(例えば、クレジット)の量がゲーム装置20によって異なる場合、ゲーム装置20毎に一定引出量を設定することができる。これにより、複数のゲーム装置20のうちの少なくとも2つのゲーム装置20で一定引出量が独立に設定される態様では、電子遊技媒体を引き出す際の利用者Hの手間を軽減することができる。
例えば、複数の物理メダルを落下させるプッシャーゲームでは、利用者Hが満足にゲームをプレイするためには、大量の電子メダルが使用されることになる。これに対し、競馬ゲームでは、1回のプレイに使用する電子メダルの枚数がプッシャーゲームに比べて少ない場合でも、利用者Hは、満足にゲームをプレイできる傾向がある。例えば、プッシャーゲームと競馬ゲームとで共通の一定引出量が設定される態様において、一定引出量が少ない第1状況と一定引出量が多い第2状況とを想定した場合、ゲーム装置20毎に一定引出量を設定可能な態様に比べて、以下の問題が発生する可能性がある。
例えば、第1状況では、利用者Hがプッシャーゲームをプレイする場合、一定量引出指示を繰り返し行うことになり、電子遊技媒体を引き出す際の利用者Hの手間を軽減する効果が低下する可能性がある。また、例えば、第2状況では、利用者Hが競馬ゲームをプレイする場合、1回の一定量引出により引き出される電子遊技媒体の量が多いため、利用者Hが想定している量より多くの電子遊技媒体を1回のプレイで使用するおそれがある。
これに対し、ゲーム装置20毎に一定引出量を設定可能な態様(複数のゲーム装置20のうちの少なくとも2つのゲーム装置20で一定引出量が独立に設定される態様)では、例えば、ゲーム装置20が実行するゲームに応じて、一定引出量を適切な量に設定することができる。このため、ゲーム装置20毎に一定引出量を設定可能な態様では、上述の第1状況及び第2状況において説明した問題が発生することを抑止することができる。
なお、利用者Hは、管理装置10の操作部180を操作することにより、ゲーム装置20毎に一定引出量を設定する場合、一定引出量の設定対象のゲーム装置20又はゲームを指定し、指定したゲーム装置20又はゲームについて一定引出量を設定してもよい。
[第3変形例]
上述した実施形態、第1変形例及び第2変形例において、設定部143は、口座テーブルTBLaに登録されている電子遊技媒体の所有量Xに応じて一定引出量を設定してもよい。
例えば、設定部143は、電子遊技媒体の所有量Xが少ない場合、電子遊技媒体の所有量Xが多い場合に比べて、一定引出量を少ない量に変更してもよい。この場合、利用者Hは、一定引出要求に応答して引き出された電子遊技媒体の引出量が少なくなったことを把握することにより、口座テーブルTBLaに登録されている電子遊技媒体の所有量Xが少なくなったことを把握することができる。すなわち、第3変形例では、利用者Hは、口座テーブルTBLaに登録されている電子遊技媒体の所有量Xを照会する残高照会を行わなくても、口座テーブルTBLaに登録されている電子遊技媒体の所有量Xが少なくなったことを把握することができる。このため、一定引出要求に応じて引き出された電子遊技媒体の引出量が少なくなったことは、利用者Hが追加の電子遊技媒体の預け入れを通貨と引き換えに行うきっかけにもなる。例えば、利用者Hは、一定引出要求に応じて引き出された電子遊技媒体の引出量が少なくなったことを把握した場合、ゲームを継続して楽しむために、通貨と引き換えに、追加の電子遊技媒体の預け入れを行ってもよい。
このように、第3変形例では、利用者Hは、口座テーブルTBLaの残高照会を行わなくても、一定引出要求に応じて引き出された電子遊技媒体の引出量を把握することにより、口座テーブルTBLaに登録されている電子遊技媒体の所有量Xを大まかに把握することができる。このため、第3変形例では、ゲームシステム1の利便性を向上させることができる。
[第4変形例]
上述した実施形態、及び、第1変形例から第3変形例までの変形例において、設定部143は、現在の時刻、日付及び曜日のうちの1つ又は複数に応じて一定引出量を設定してもよい。
例えば、現在の時刻に応じて一定引出量が設定される場合、利用者Hは、一定引出要求に応じて引き出される電子遊技媒体の引出量の変化を、ゲームの区切りの目安とすることができる。例えば、電子メダルの一定引出量が、18時までは200枚に設定され、18時以降は50枚に設定される場合、利用者Hは、一定引出要求に応じて引き出される電子メダルの枚数が50枚に変化したことにより、夕方になったことを把握し、ゲームを終了させてもよい。
また、例えば、曜日に応じて一定引出量が設定される場合、電子遊技媒体の利用が増加する傾向にある曜日の一定引出量を、電子遊技媒体の利用が減少する傾向にある曜日の一定引出量に比べて多くしてもよい。この場合、例えば、電子遊技媒体の利用が増加する傾向にある曜日において、一定量引出指示を利用者Hが行う回数が増加することを抑止することができる。また、例えば、日付に応じて一定引出量が設定される場合においても、曜日に応じて一定引出量が設定される場合と同様に、一定量引出指示を利用者Hが行う回数が増加することを抑止することができる。
なお、管理装置10は、現在の時刻、日付及び曜日のうちの少なくとも1つの情報を取得する情報取得部を有してもよい。この場合、設定部143は、現在の時刻、日付及び曜日のうち、情報取得部が取得した情報に基づいて一定引出量を設定してもよい。なお、情報取得部が、現在の時刻、日付及び曜日のうちの複数の情報を取得した場合、設定部143は、情報取得部が取得した複数の情報のうちの1つ又は複数に基づいて、一定引出量を設定してもよい。
[第5変形例]
上述した実施形態、及び、第1変形例から第4変形例までの変形例において、転送制御部144は、口座テーブルTBLaから引き出された電子遊技媒体の1日の総量が予め決められた上限値に達した利用者Hの電子遊技媒体の引き出しを、制限してもよい。
例えば、転送制御部144は、口座テーブルTBLaから引き出された電子遊技媒体の1日の総量が予め決められた上限値に達した利用者Hに対して、口座テーブルTBLaからの電子遊技媒体の引き出しを停止してもよい。あるいは、転送制御部144は、口座テーブルTBLaから引き出された電子遊技媒体の1日の総量が予め決められた上限値に達した利用者Hに対して、一定量引出と指定量引出とのうち、一定量引出を停止し、指定量引出のみに制限してもよい。
第5変形例では、電子遊技媒体の1日の引出量が上限値に達した利用者Hの電子遊技媒体の引き出しが制限されるため、利用者Hが電子遊技媒体を使いすぎることを防止することができる。すなわち、第5変形例では、電子遊技媒体を引き出す際の利用者Hの手間を軽減しつつ、利用者Hの電子遊技媒体の使いすぎを防止することができる。また、第5変形例では、例えば、紛失した登録カードを他人が使用した場合でも、電子遊技媒体の1日の引出量に上限値が設定されているため、登録カードの紛失による損害を少なくすることができる。
[第6変形例]
上述した実施形態、及び、第1変形例から第5変形例までの変形例において、ゲーム装置20は、一定量引出指示を受け付けた後、一定量引出指示の受け付けを所定の期間停止してもよい。第6変形例では、ゲーム装置20が一定量引出指示を受け付けた後に一定量引出指示の受け付けを所定の期間停止するため、利用者Hの意に反して、一定量引出指示が連続して受け付けられることを防止することができる。
ここで、例えば、ゲーム装置20が一定量引出指示を受け付けた後に一定量引出指示の受け付けが所定の期間停止する機能がない場合、一定量引出指示が連続して受け付けられることにより、利用者Hが想定している量より多くの電子遊技媒体が引き出されるおそれがある。これに対し、第6変形例では、ゲーム装置20が一定量引出指示を受け付けた後に一定量引出指示の受け付けを所定の期間停止するため、利用者Hの誤操作等により電子遊技媒体が利用者Hの意に反して引き出されることを、抑止することができる。なお、第6変形例に対して、一定量引出指示の受け付けを所定の期間停止する機能がないゲーム装置20の利点の1つは、例えば、一定量引出指示が連続して受け付けられることにより、一定引出量より多くの量の電子遊技媒体を短時間で引き出すことができる点である。
[第7変形例]
上述した実施形態、及び、第1変形例から第6変形例までの変形例において、要求部242は、認証部142により認証された利用者Hがゲーム装置20内に所有する電子遊技媒体(例えば、クレジット)の量が所定値以下となった場合に、一定量引出要求を転送制御部144に送信してもよい。以下では、認証部142により認証された利用者Hがゲーム装置20内に所有する電子遊技媒体の量が所定値以下となった場合に、一定量引出要求が転送制御部144に自動的に送信される機能を、オート転送機能と称する場合がある。
所定値は、利用者H、又は、ゲームシステム1が設置される遊技施設の施設関係者等の特定の人物による管理装置10又はゲーム装置20に対する操作に基づいて、予め設定されてもよい。あるいは、管理装置10の制御装置14が制御プログラムPRaを起動した場合に、制御プログラムPRaにより指定された値、又は、ある値が予め記憶された記憶装置15のアドレス(ある値が記憶されている記憶領域の場所)を、設定部143が設定することにより、所定値が設定されてもよい。
例えば、第7変形例では、オート転送機能により、認証部142により認証された利用者Hがゲーム装置20内に所有する電子遊技媒体の量が所定値以下となった場合に、一定引出量の電子遊技媒体が管理装置10からゲーム装置20に自動的に転送される。この結果、第7変形例では、電子遊技媒体を引き出す際の利用者Hの手間を軽減することができる。なお、オート転送機能を使用するか否かは、認証部142により認証された利用者Hによって選択可能であってもよい。
[第8変形例]
上述した実施形態、及び、第1変形例から第7変形例までの変形例では、管理装置10の利用を試みる利用者Hが正当な利用者Hであるかの認証(認証部142による認証)に利用者Hの識別情報UIDが用いられる場合を例示して説明したが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、登録カードを識別するカード識別情報が、認証部142による認証に用いられてもよい。この場合、カード識別情報は、例えば、利用登録により識別情報UIDが利用者Hに付与される際に、識別情報UIDに対応付けられてもよい。カード識別情報が認証に用いられる態様では、例えば、利用者Hが登録カードを紛失した場合でも、新規に発行された登録カードのカード識別情報を識別情報UIDに対応付けることにより、利用者Hが紛失した登録カードの不正利用を防止することができる。
[第9変形例]
上述した実施形態、及び、第1変形例から第8変形例までの変形例では、未登録の利用者Hがゲームを実行した場合の電子遊技媒体の保管処理について特に説明していないが、未登録の利用者Hが利用したゲーム装置20は、以下に説明するように、保管処理を実行されてもよい。
例えば、未登録の利用者Hがゲーム装置20内に所有する電子遊技媒体の保管処理は、図10に示したステップS290の終了処理として実行されてもよい。以下では、未登録の利用者Hがゲーム装置20内に所有する電子遊技媒体の量を保持量と称する場合がある。ゲーム装置20の制御部240は、保管処理を開始すると、未登録の利用者H(ゲーム装置20の利用者H)に対して仮の識別情報を提示する。仮の識別情報は、当該利用者Hがゲーム装置20内の電子遊技媒体の正当な所有者であることを認証するための符号列である。具体的には、制御部240は、仮の識別情報を表示部270に表示することで当該仮の識別情報を未登録の利用者Hに提示する。仮の識別情報は未登録の利用者Hのみが確認可能である。未登録の利用者Hは、仮の識別情報を記憶またはメモする。なお、遊技施設の施設関係者が操作部280に対して所定の操作を行った場合に、制御部240が仮の識別情報を提示してもよい。
また、制御部240は、保管要求を、通信部260を介して管理装置10に送信する。保管要求は、未登録の利用者Hがゲーム装置20内に所有する電子遊技媒体を一時的に保管することを管理装置10に対して要求するメッセージである。保管要求は、未登録の利用者Hに提示された仮の識別情報と電子遊技媒体の保持量とを含む。
管理装置10の制御部140は、保管要求を、通信部160を介してゲーム装置20から受信する。制御部140は、保管要求に含まれる保持量と仮の識別情報とを対応付けて記憶部150に記憶する。すなわち、未登録の利用者Hがゲーム装置20内に所有していた電子遊技媒体は、現時点では口座テーブルTBLaに登録されず、記憶部150に一時的に保管される。記憶部150に記憶された保持量及び仮の識別情報は、例えば、所定の時間(例えば、24時間)が経過することで消去される。
仮の識別情報を提示された未登録の利用者Hは、遊技施設内でゲーム装置20から管理装置10に移動する。未登録の利用者Hは、管理装置10の操作部180を適宜に操作することで、利用登録のための登録処理を管理装置10に指示する。登録処理は、未登録の利用者Hによるゲームのプレイ後に、未登録の利用者Hがゲーム装置20内に所有している電子遊技媒体を事後的に口座テーブルTBLaに登録するための処理である。未登録の利用者Hが登録処理を行うことにより、仮の識別情報に対応付けられていた保持量が所有量Xとして、新たな識別情報UIDに対応付けられる。これにより、未登録の利用者Hがゲーム装置20内に所有していた電子遊技媒体は、口座テーブルTBLaに登録される。また、未登録の利用者Hは、登録済の利用者Hとなる。なお、仮の識別情報は、登録処理が行われるまで、照合処理に用いられてもよい。例えば、管理装置10の認証部142は、登録処理が行われる前に、未登録の利用者Hの認証を仮の識別情報を用いて実行してもよい。この場合、仮の識別情報を用いて認証された未登録の利用者Hは、管理装置10の操作部180を操作することにより、記憶部150に記憶された保持量の電子遊技媒体から一定の量の引出を行うための一定引出量を設定してもよい。第9変形例にいても、上述した実施形態、及び、第1変形例から第8変形例までの変形例と同様の効果を得ることができる。
[第10変形例]
上述した実施形態、及び、第1変形例から第9変形例までの変形例では、管理装置10が相互に別体で構成された複数の装置の集合として実現される場合の具体例を特に図示していないが、図14に示すように、口座管理装置12及び利用者管理装置13の集合として、管理装置10Aが実現されてもよい。
図14は、第10変形例に係るゲームシステム1Aの概要を説明するための説明図である。ゲームシステム1Aは、管理装置10Aを図1に示した管理装置10の代わりに有することを除いて、図1に示したゲームシステム1と同様である。図1から図13において説明した要素と同様の要素については、同様の符号を付し、詳細な説明を省略する。例えば、ゲームシステム1Aは、電子遊技媒体等のデータを利用者H毎に管理する管理装置10Aと、複数のゲーム装置20とを有する。管理装置10Aは、「管理システム」の別の例である。
また、口座管理装置12のハードウェア構成は、図3に示した管理装置10から受付装置19が省かれることを除いて、図3に示した管理装置10のハードウェア構成と同様である。また、利用者管理装置13のハードウェア構成は、図3に示した管理装置10のハードウェア構成と同様である。このため、利用者管理装置13及び口座管理装置12の各々のハードウェア構成については、図3に示したハードウェア構成と同様の符号を用いる。
管理装置10Aは、例えば、電子遊技媒体を利用者H毎に管理する口座管理装置12と、ゲームに関するサービスを利用者Hに提供する利用者管理装置13とを有する。ゲームに関するサービスは、例えば、利用者Hが過去に実行したゲームの進行状況(プレイ履歴)を利用者Hに提示することであってもよい。
口座管理装置12は、例えば、有線又は無線により利用者管理装置13に接続され、利用者管理装置13との間で通信する。なお、口座管理装置12は、通信網2を介して利用者管理装置13と通信してもよい。口座管理装置12は、例えば、口座管理装置12の各部を制御する制御部140aと、制御プログラムPR1及び口座テーブルTBLa等の各種情報を記憶する記憶部150aと、通信部160aと、表示部170aと、操作部180aとを有する。
制御部140aは、図2に示した制御部140から認証部142、設定部143及び転送制御部144が省かれることを除いて、図2に示した制御部140と同様である。例えば、制御部140aは、図2において説明した口座管理部141を有する。記憶部150a、通信部160a、表示部170a及び操作部180aは、図2に示した記憶部150、通信部160、表示部170及び操作部180と同様である。但し、記憶部150aに記憶される制御プログラムPR1は、図2に示した制御プログラムPRaと相違する。このため、例えば、口座管理装置12の制御装置14は、制御プログラムPR1を実行することにより、口座管理部141を有する制御部140aとして機能する。
また、利用者管理装置13は、例えば、複数のゲーム装置20の各々との間で通信網2を介して通信する。利用者管理装置13は、例えば、利用者管理装置13の各部を制御する制御部140bと、制御プログラムPR2及び認証済テーブルTBLb等の各種情報を記憶する記憶部150bと、通信部160bと、表示部170bと、操作部180bと、図2において説明した受付部190とを有する。
制御部140bは、図2に示した制御部140から口座管理部141が省かれることを除いて、図2に示した制御部140と同様である。例えば、制御部140bは、図2において説明した認証部142、設定部143及び転送制御部144を有する。記憶部150b、通信部160b、表示部170b及び操作部180bは、図2に示した記憶部150、通信部160、表示部170及び操作部180と同様である。但し、記憶部150bに記憶される制御プログラムPR2は、図2に示した制御プログラムPRaと相違する。このため、例えば、利用者管理装置13の制御装置14は、制御プログラムPR2を実行することにより、認証部142、設定部143及び転送制御部144を有する制御部140bとして機能する。
なお、ゲームシステム1Aの構成は、図14に示す例に限定されない。例えば、表示部170a及び操作部180aは、口座管理装置12から省かれてもよい。あるいは、口座管理装置12は、受付部190に相当する機能を有してもよい。また、ゲームシステム1Aは、例えば、利用者管理装置13の制御信号に対応していない非対応ゲーム装置と、制御信号を利用者管理装置13と非対応ゲーム装置との双方に適した形式に変換することにより、利用者管理装置13と非対応のゲーム装置との間の通信を仲介するアダプタとを有してもよい。
第10変形例においても、上述した実施形態、及び、第1変形例から第9変形例までの変形例と同様の効果を得ることができる。
[第11変形例]
上述した実施形態、及び、第1変形例から第10変形例までの変形例では、ゲーム装置20に転送された電子遊技媒体をクレジットに変換し、電子遊技媒体から変換したクレジットがゲームのプレイのために消費される場合を例示したが、電子遊技媒体からクレジットへの変換は、省略されてもよい。すなわち、ゲーム装置20に転送された電子遊技媒体の所定量の消費と引換えに利用者Hがゲームをプレイしてもよい。第11変形例においても、上述した実施形態、及び、第1変形例から第10変形例までの変形例と同様の効果を得ることができる。
[3.その他]
上述した実施形態、及び、第1変形例から第11変形例までの変形例に係る管理装置10又は10Aの機能(例えば、口座管理部141、認証部142、設定部143及び転送制御部144等)は、制御装置14とプログラムとの協働により実現される。同様に、上述した実施形態、及び、第1変形例から第11変形例までの変形例に係るゲーム装置20の機能(例えば、照合部241、要求部242及び取得部243)は、制御装置24とプログラムとの協働により実現される。以上の各形態に係るプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で提供されてコンピュータにインストールされ得る。記録媒体は、例えば、非一過性(non-transitory)の記録媒体であり、CD-ROM等の光学式記録媒体(光ディスク)が好例であるが、半導体記録媒体又は磁気記録媒体等の公知の任意の形式の記録媒体も包含される。なお、非一過性の記録媒体とは、一過性の伝搬信号(transitory, propagating signal)を除く任意の記録媒体を含み、揮発性の記録媒体も除外されない。また、配信装置が通信網を介してプログラムを配信する構成では、当該配信装置においてプログラムを記憶する記憶装置が、前述の非一過性の記録媒体に相当する。
[4.付記]
以上の記載から、本発明は例えば以下のように把握される。なお、各態様の理解を容易にするために、以下では、図面の符号を便宜的に括弧書で併記するが、本発明を図示の態様に限定する趣旨ではない。
[付記1]
本発明の好適な態様(付記1)に係るゲームシステム(1又は1A)は、電子遊技媒体を利用するゲームを実行するゲーム装置(20)と、前記ゲーム装置(20)と通信可能に接続された管理システム(10又は10A)とを備え、前記管理システム(10又は10A)は、電子遊技媒体の所有量(X)が利用者(H)毎に登録された口座データ(TBLa)を管理する口座管理部(141)と、前記管理システム(10又は10A)の利用を試みる利用者(H)を認証する認証部(142)と、電子遊技媒体の一定の量である一定引出量を、予め設定する設定部(143)と、前記ゲーム装置(20)から一定量引出要求を受信した場合に、前記設定部(143)により設定された前記一定引出量の電子遊技媒体を前記口座データ(TBLa)から引き出し、前記口座データ(TBLa)から引き出した前記一定引出量の電子遊技媒体を前記ゲーム装置(20)に転送する転送制御部(144)と、を有し、前記ゲーム装置(20)は、前記認証部(142)による認証を条件として、前記一定量引出要求を前記転送制御部(144)に送信する要求部(242)と、前記転送制御部(144)から転送された前記一定引出量の電子遊技媒体を取得する取得部(243)と、を有する。
この態様によれば、設定部(143)が一定引出量を予め設定し、転送制御部(144)が、ゲーム装置(20)から一定量引出要求を受信した場合に、一定引出量の電子遊技媒体をゲーム装置(20)に転送する。このため、本態様では、一定引出量の電子遊技媒体を引き出す度に引出量を指定する操作を利用者(H)が行う必要はない。この結果、本態様では、電子遊技媒体を引き出す際の利用者(H)の操作が煩雑になることを軽減することができる。このように、本態様では、少ない手間で一定引出量の電子遊技媒体が管理システム(10又は10A)からゲーム装置(2)に転送されるため、ゲームシステム(1又は1A)の利便性を向上させることができる。
ここで、「電子遊技媒体」は、例えば、ゲームにおいて使用される電子的な遊技媒体であってもよい。「電子的な遊技媒体」は、例えば、メダル(コイン)、トークン(代用硬貨(token coin))、硬貨及びチケット等の遊技媒体の価値を示す電子データであってもよい。なお、「遊技媒体」は、ゲームに関して価値を有する総ての要素を包括する概念である。以下では、電子遊技媒体を、コイン等の物理メダルとの対比において、電子メダルと称する場合がある。
また、「管理システム(10又は10A)」は、例えば、1つの装置により実現されてもよいし、複数の装置(例えば、口座管理部(141)を含む第1装置(12)と、認証部(142)、設定部(143)及び転送制御部(144)を含む第2装置(13)との2つの装置)により実現されてもよい。
また、「一定引出量を予め設定する」ことは、ゲーム装置(20)からの一定量引出要求を管理システム(10又は10A)が受信する前に、認証部(142)により認証された利用者(H)、又は、ゲームシステム(1又は1A)が設置される施設の従業員等の特定の人物による管理システム(10又は10A)に対する操作に基づいて、一定引出量を設定することであってもよい。また、「一定引出量を予め設定する」ことは、管理システム(10又は10A)が有するプロセッサ等の制御装置(14)がゲームシステム(1又は1A)のプログラム(PRa又はPR2)を起動した場合に、プログラム(PRa又はPR2)により指定された一定引出量を設定することであってもよいし、一定引出量が予め記憶された記憶装置(15)のアドレス(一定引出量が記憶されている記憶領域の場所)を設定することであってもよい。
[付記2]
付記1の好適例(付記2)において、前記設定部(143)は、前記認証部(142)により認証された利用者(H)による設定指示に応じて前記一定引出量を設定する。
この態様によれば、認証部(142)により認証された利用者(H)が所望する一定量を一定引出量として設定することができる。
ここで、「設定指示」は、例えば、一定引出量を新規に設定するための指示であってもよいし、既に設定された一定引出量を変更するための指示であってもよい。
[付記3]
付記1又は付記2の好適例(付記3)において、前記ゲーム装置(20)は、前記ゲーム装置(20)の利用者(H)が前記認証部(142)により認証されているか否かを照合し、照合結果を前記要求部(242)に通知する照合部(241)をさらに有する。
この態様によれば、ゲーム装置(20)の利用者(H)が認証部(142)により認証された利用者(H)と合致することを条件とすることが、認証部(142)による認証を条件とすることに該当する。従って、本態様では、要求部(242)は、ゲーム装置(20)の利用者(H)が認証部(142)により認証された利用者(H)と合致することを条件として、一定量引出要求を転送制御部(144)に送信する。
このため、本態様では、認証部(142)により認証されていない利用者(H)が利用するゲーム装置(20)から一定量引出要求が管理システム(10又は10A)に送信されることを防止することができる。すなわち、本態様では、ゲーム装置(20)において、ゲーム装置(20)の利用者(H)が認証部(142)により認証された利用者(H)であることが確認されるまで、一定量引出要求の送信は行われない。この結果、本態様では、認証部(142)により認証されていない利用者(H)によって一定引出量の電子遊技媒体が口座データ(TBLa)から不正に引き出されること(所謂、なりすまし)を、防止することができる。
[付記4]
付記1乃至3のうち何れか1項の好適例(付記4)において、前記ゲーム装置(20)は、前記ゲーム装置(20)の利用者(H)が前記認証部(142)により認証されている場合に、前記一定引出量の電子遊技媒体の転送を指示する転送指示を受け付ける指示受付部(280又は290)をさらに有し、前記要求部(242)は、前記指示受付部(280又は290)が前記転送指示を受け付ける度に、前記一定量引出要求を前記転送制御部(144)に送信する。
この態様によれば、利用者(H)は、一定引出量の電子遊技媒体を引き出したい所望のタイミングで転送指示を行うことにより、所望のタイミングで一定引出量の電子遊技媒体を引き出すことができる。なお、利用者(H)は、転送指示を行う際に、口座データ(TBLa)から引き出す電子遊技媒体の量を指定する必要がない。このため、本態様では、電子遊技媒体を引き出す際の利用者(H)の手間を軽減することができる。
ここで、「転送指示」は、例えば、認証部(142)により認証された利用者(H)による所定の操作が、利用者(H)による操作を受け付ける操作部(280)に対して行われることであってもよい。この場合、操作部(280)は、「指示受付部」の一例である。また、「転送指示」は、例えば、認証部(142)により認証された利用者(H)を識別する識別情報(UID)がゲーム装置(20)に入力されることであってもよい。「識別情報(UID)がゲーム装置(20)に入力されること」は、例えば、ICカードに記憶された識別情報(UID)がゲーム装置(20)に読み取られることであってもよい。この場合、ゲーム装置(20)は、ICカードから情報を取得するカード読取機等により実現される受付部(290)を有してもよい。ICカードに記憶された識別情報(UID)を受付部(290)が読み取ることが、転送指示を受け付けることに該当する場合、受付部(290)は、「指示受付部」の一例である。
[付記5]
付記4の好適例(付記5)において、前記指示受付部(280又は290)は、前記転送指示を受け付けた後、前記転送指示の受け付けを所定の期間停止する。
この態様によれば、利用者(H)の意に反して、転送指示が連続して受け付けられることを防止することができる。また、例えば、ゲーム装置(20)が転送指示を受け付けた後に転送指示の受け付けが所定の期間停止する機能がない場合、転送指示が連続して受け付けられることにより、利用者(H)が想定している量より多くの電子遊技媒体が引き出されるおそれがある。これに対し、本態様では、指示受付部(280又は290)が転送指示を受け付けた後に転送指示の受け付けを所定の期間停止するため、利用者(H)が想定している量より多くの電子遊技媒体が引き出されることを抑止することができる。なお、本態様に対して、転送指示の受け付けを所定の期間停止する機能がないゲーム装置(20)の利点の1つは、例えば、転送指示が連続して受け付けられることにより、一定引出量より多くの量の電子遊技媒体を短時間で引き出すことができる点である。
[付記6]
付記1乃至5のうち何れか1項の好適例(付記6)において、前記要求部(242)は、前記認証部(142)により認証された利用者(H)が前記ゲーム装置(20)内に所有する電子遊技媒体の量が所定値以下となった場合に、前記一定量引出要求を前記転送制御部(144)に送信する。
この態様によれば、認証部(142)により認証された利用者(H)がゲーム装置(20)内に所有する電子遊技媒体の量が所定値以下となった場合に、一定量引出要求が転送制御部(144)に送信される。このため、本態様では、認証部(142)により認証された利用者(H)がゲーム装置(20)内に所有する電子遊技媒体の量が所定値以下となった場合に、一定引出量の電子遊技媒体が管理システム(10又は10A)からゲーム装置(20)に自動的に転送される。この結果、本態様では、電子遊技媒体を引き出す際の利用者(H)の手間を軽減することができる。
[付記7]
付記1乃至6のうち何れか1項の好適例(付記7)において、前記ゲーム装置(20)とは別のゲーム装置(20)をさらに有し、前記設定部(143)は、前記ゲーム装置(20)からの前記一定量引出要求に対応する前記一定引出量と前記別のゲーム装置(20)からの前記一定量引出要求に対応する前記一定引出量とを、独立に設定する。
この態様によれば、例えば、ゲーム装置(20)が実行するゲームの種類が、別のゲーム装置(20)が実行するゲームの種類と異なる場合でも、ゲームの種類に応じて一定引出量を設定することができる。従って、本態様では、例えば、ゲームの種類によって、ゲームに利用される電子遊技媒体の量が異なる場合でも、ゲームの種類に応じて一定引出量を設定することができるため、ゲームシステム(1又は1A)の利便性を向上させることができる。
[付記8]
付記1乃至7のうち何れか1項の好適例(付記8)において、前記設定部(143)は、前記口座データ(TBLa)に登録されている電子遊技媒体の所有量(X)に応じて前記一定引出量を設定する。
この態様によれば、例えば、電子遊技媒体の所有量(X)が少ない場合、電子遊技媒体の所有量(X)が多い場合に比べて、一定引出量を少なくすることができる。この場合、利用者(H)は、一定引出要求に応答して引き出された電子遊技媒体の引出量が少なくなったことを把握することにより、口座データ(TBLa)に登録されている電子遊技媒体の所有量(X)が少なくなったことを把握することができる。すなわち、本態様では、利用者(H)は、口座データ(TBLa)に登録されている電子遊技媒体の所有量(X)を照会する残高照会を行わなくても、口座データ(TBLa)に登録されている電子遊技媒体の所有量(X)が少なくなったことを把握することができる。このため、一定引出要求に応じて引き出された電子遊技媒体の引出量が少なくなったことは、利用者(H)が追加の電子遊技媒体の預け入れを通貨と引き換えに行うきっかけにもなる。例えば、利用者(H)は、一定引出要求に応じて引き出された電子遊技媒体の引出量が少なくなったことを把握した場合、ゲームを継続して楽しむために、通貨と引き換えに、追加の電子遊技媒体の預け入れを行ってもよい。
このように、本態様では、利用者(H)は、口座データ(TBLa)の残高照会を行わなくても、一定引出要求に応じて引き出された電子遊技媒体の引出量を把握することにより、口座データ(TBLa)に登録されている電子遊技媒体の所有量(X)を大まかに把握することができる。このため、本態様では、ゲームシステム(1又は1A)の利便性を向上させることができる。
[付記9]
付記1乃至8のうち何れか1項の好適例(付記9)において、前記設定部(143)は、現在の時刻、日付及び曜日のうちの1つ又は複数に基づいて、前記一定引出量を設定する。
この態様によれば、例えば、現在の時刻に応じて一定引出量が設定される場合、利用者(H)は、一定引出要求に応じて引き出される電子遊技媒体の引出量の変化を、ゲームの区切りの目安とすることができる。例えば、電子メダルの一定引出量が、18時までは200枚に設定され、18時以降は50枚に設定される場合、利用者(H)は、一定引出要求に応じて引き出される電子メダルの枚数が50枚に変化したことにより、夕方になったことを把握し、ゲームを終了させてもよい。
また、本態様では、例えば、曜日に応じて一定引出量が設定される場合、電子遊技媒体の利用が増加する傾向にある曜日の一定引出量を、電子遊技媒体の利用が減少する傾向にある曜日の一定引出量に比べて多くすることができる。この場合、例えば、電子遊技媒体の利用が増加する傾向にある曜日において、一定引出量の電子遊技媒体を管理システム(10又は10A)からゲーム装置(20)に転送するための転送指示を行う回数が増加することを抑止することができる。また、例えば、日付に応じて一定引出量が設定される場合においても、曜日に応じて一定引出量が設定される場合と同様に、転送指示を行う回数が増加することを抑止することができる。
[付記10]
付記1乃至9のうち何れか1項の好適例(付記9)において、前記転送制御部(144)は、前記口座データ(TBLa)から引き出された電子遊技媒体の1日の総量が予め決められた上限値に達した利用者(H)の電子遊技媒体の引き出しを、制限する。
この態様によれば、電子遊技媒体の1日の引出量が上限値に達した利用者(H)の電子遊技媒体の引き出しが制限されるため、利用者(H)が電子遊技媒体を使いすぎることを防止することができる。すなわち、本態様では、電子遊技媒体を引き出す際の利用者(H)の手間を軽減しつつ、利用者(H)の電子遊技媒体の使いすぎを防止することができる。また、本態様では、例えば、紛失した登録カードを他人が使用した場合でも、電子遊技媒体の1日の引出量に上限値が設定されているため、登録カードの紛失による損害を少なくすることができる。
ここで、「電子遊技媒体の引き出しを制限する」ことは、例えば、口座データ(TBLa)からの電子遊技媒体の引き出しを停止することであってもよい。また、「電子遊技媒体の引き出しを制限する」ことは、例えば、一定量引出要求による口座データ(TBLa)からの電子遊技媒体の引き出しを停止し、他の引出方法に限定することであってもよい。他の引出方法は、例えば、利用者(H)が引出量を指定することにより、利用者(H)が指定した所望の量の電子遊技媒体を管理システム(10又は10A)からゲーム装置(20)に転送させる指定量引出であってもよい。なお、指定量引出では、利用者(H)は、電子遊技媒体の引き出しを試みる度に、引出量を指定する操作を行う必要がある。
[付記11]
本発明の他の態様(付記11)に係る管理システム(10又は10A)は、電子遊技媒体を利用するゲームを実行するゲーム装置(20)と通信可能に接続された管理システム(10又は10A)であって、電子遊技媒体の所有量(X)が利用者(H)毎に登録された口座データ(TBLa)を管理する口座管理部(141)と、前記管理システム(10又は10A)の利用を試みる利用者(H)を認証する認証部(142)と、電子遊技媒体の一定の量である一定引出量を、予め設定する設定部(143)と、前記ゲーム装置(20)から一定量引出要求を受信した場合に、前記設定部(143)により設定された前記一定引出量の電子遊技媒体を前記口座データ(TBLa)から引き出し、前記口座データ(TBLa)から引き出した前記一定引出量の電子遊技媒体を前記ゲーム装置(20)に転送する転送制御部(144)と、を有する。この態様においても、付記1と同様の効果を得ることができる。
[付記12]
本発明の他の態様(付記12)に係るプログラム(PRa、又は、PR1とPR2)は、電子遊技媒体を利用するゲームを実行するゲーム装置(20)と通信可能に接続された管理システム(10又は10A)のプログラムであって、前記管理システム(10又は10A)のプロセッサ(14)を、電子遊技媒体の所有量(X)が利用者(H)毎に登録された口座データ(TBLa)を管理する口座管理部(141)と、前記管理システム(10又は10A)の利用を試みる利用者(H)を認証する認証部(142)と、電子遊技媒体の一定の量である一定引出量を、予め設定する設定部(143)と、前記ゲーム装置(20)から一定量引出要求を受信した場合に、前記設定部(143)により設定された前記一定引出量の電子遊技媒体を前記口座データ(TBLa)から引き出し、前記口座データ(TBLa)から引き出した前記一定引出量の電子遊技媒体を前記ゲーム装置(20)に転送する転送制御部(144)と、して機能させる。この態様においても、付記1と同様の効果を得ることができる。
[付記13]
本発明の他の態様(付記13)に係るゲームシステム(1又は1A)の動作方法は、電子遊技媒体を利用するゲームを実行するゲーム装置(20)と、前記ゲーム装置(20)と通信可能に接続された管理システム(10又は10A)とを含むゲームシステム(1又は1A)の動作方法であって、前記管理システム(10又は10A)が、電子遊技媒体の所有量(X)が利用者(H)毎に登録された口座データ(TBLa)を管理し、前記管理システム(10又は10A)の利用を試みる利用者(H)を認証し、電子遊技媒体の一定の量である一定引出量を、予め設定し、前記ゲーム装置(20)から一定量引出要求を受信した場合に、予め設定した前記一定引出量の電子遊技媒体を前記口座データ(TBLa)から引き出し、前記口座データ(TBLa)から引き出した前記一定引出量の電子遊技媒体を前記ゲーム装置(20)に転送し、前記ゲーム装置(20)が、前記管理システム(10又は10A)による認証を条件として、前記一定量引出要求を前記管理システム(10又は10A)に送信し、前記管理システム(10又は10A)から転送された前記一定引出量の電子遊技媒体を取得する。この態様においても、付記1と同様の効果を得ることができる。
1、1A…ゲームシステム、2…通信網、10、10A…管理装置、12…口座管理装置、13…利用者管理装置、14…制御装置、15…記憶装置、16…通信装置、17…表示装置、18…操作装置、19…受付装置、20…ゲーム装置、24…制御装置、25…記憶装置、26…通信装置、27…表示装置、28…操作装置、29…受付装置、140、140a、140b…制御部、141…口座管理部、142…認証部、143…設定部、144…転送制御部、150、150a、150b…記憶部、160、160a、160b…通信部、170、170a、170b…表示部、180、180a、180b…操作部、190…受付部、240…制御部、241…照合部、242…要求部、243…取得部、250…記憶部、260…通信部、270…表示部、280…操作部、290…受付部。

Claims (1)

  1. 電子遊技媒体を利用するゲームを実行するゲーム装置と、
    前記ゲーム装置と通信可能に接続された管理システムとを備え、
    前記管理システムは、
    電子遊技媒体の所有量が利用者毎に登録された口座データを管理する口座管理部と、
    前記管理システムの利用を試みる利用者の識別情報を認証する認証部と、
    電子遊技媒体の一定の量である一定引出量を、予め設定する設定部と、
    前記ゲーム装置から一定量引出要求を受信した場合に、前記設定部により設定された前記一定引出量の電子遊技媒体を前記口座データから引き出し、前記口座データから引き出した前記一定引出量の電子遊技媒体を前記ゲーム装置に転送する転送制御部と、
    を有し、
    前記ゲーム装置は、
    前記認証部による認証を条件として、前記ゲーム装置への前記識別情報の入力の度に前記一定量引出要求を前記転送制御部に送信する要求部と、
    前記転送制御部から転送された前記一定引出量の電子遊技媒体を取得する取得部と、
    を有するゲームシステム。
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