JP7472542B2 - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

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Description

本開示は、ゴルフクラブヘッドに関する。
中空部を有するウッド型ゴルフクラブヘッドにおいて、フェース部以外のボディ部分に溝等の低剛性の部分を設けて反発性能を高める構造が知られている。特開2010-279847号公報は、ヘッド主部にひだ状部を有するヘッドを開示する。
特開2010-279847号公報
フェース部だけでなくボディ部分まで変形させることで、反発性能を高めることができる。本発明者が鋭意検討した結果、ボディ部分に溝等を設けても、ボディ部分が十分に変形しないことが判明した。本開示は、反発性能が高いゴルフクラブヘッドを提供する。
一つの態様では、ゴルフクラブヘッドは、打撃フェースを有するフェース部と、クラウン部と、ソール部とを備えている中空のゴルフクラブヘッドである。前記打撃フェースがフェースセンターを有している。前記フェースセンターを通りフェース-バック方向に沿ったセンター縦断面が、次の(a)及び(b)を満たしている。
(a)前記クラウン部の内面と前記フェース部の内面との境界点がCF内面境界点と定義されるとき、前記CF内面境界点におけるヘッド内面の曲率半径が6.0mm以上10.0mm以下であり、且つ前記CF内面境界点でのヘッド厚みが2.0mm以上である。
(b)前記CF内面境界点からクラウン側(バック側)に10mm隔てた地点が地点C10と定義されるとき、前記CF内面境界点から前記地点C10までヘッド厚みが徐々に減少しており、且つ前記地点C10でのヘッド厚みが1.0mm以下である。
他の態様では、ゴルフクラブヘッドは、打撃フェースを有するフェース部と、クラウン部と、ソール部とを備えている中空のゴルフクラブヘッドである。前記打撃フェースがフェースセンターを有している。前記フェースセンターを通りフェース-バック方向に沿ったセンター縦断面が、次の(c)及び(d)を満たしている。
(c)前記ソール部の内面と前記フェース部の内面との境界点がSF内面境界点と定義されるとき、前記SF内面境界点におけるヘッド内面の曲率半径が4.0mm以上8.0mm以下であり、且つ前記SF内面境界点でのヘッド厚みが2.0mm以上である。
(d)前記SF内面境界点からソール側に15mm隔てた地点が地点S15と定義されるとき、前記SF内面境界点から前記地点S15までヘッド厚みが徐々に減少しており、且つ前記地点S15でのヘッド厚みが1.0mm以下である。
一つの側面では、反発性能が高いゴルフクラブヘッドが得られうる。
図1は、第1実施形態のゴルフクラブヘッドの平面図である。 図2は、図1のA-A線に沿った断面図である。 図3は、図2の部分拡大図である。 図4は、第2実施形態のヘッドの部分拡大断面図である。 図5は、比較例1のヘッドの部分拡大断面図である。 図6は、比較例2のヘッドの部分拡大断面図である。 図7は、比較例3のヘッドの部分拡大断面図である。 図8は、実施例1及び比較例1のシミュレーション結果を示す断面図である。 図9は、基準状態を説明するための概念図である。
以下、適宜図面が参照されつつ、実施形態が詳細に説明される。
本願では、以下の用語が定義される。
[基準状態、基準垂直面]
所定のライ角及びフェース角で水平面HP上にヘッドが載置された状態が、基準状態とされる。図9が示すように、この基準状態では、水平面HPに対して垂直な平面VPに、ホーゼル孔の中心線Zが含まれている。前記平面VPが、基準垂直面とされる。所定のライ角及びフェース角は、例えば、製品カタログに掲載されている。
[トウ-ヒール方向]
トウ-ヒール方向とは、前記基準垂直面VPと前記水平面HPとの交線NLの方向である(図9参照)。
[フェース-バック方向]
フェース-バック方向とは、前記トウ-ヒール方向に対して垂直であり且つ前記水平面HPに対して平行な方向である。
[上下方向]
上下方向とは、前記トウ-ヒール方向に対して垂直であり且つ前記フェース-バック方向に対して垂直な方向である。
[フェースセンター]
フェースセンターは次のように決定される。まず、上下方向およびトウ-ヒール方向において、フェース面の概ね中央付近の任意の点Prが選択される。次に、この点Prを通り、当該点Prにおけるフェース面の法線方向に沿って延び、かつトウ-ヒール方向に平行な平面が決定される。この平面とフェース面との交線を引き、その中点Pxが決定される。次に、この中点Pxを通り、当該点Pxにおけるフェース面の法線方向に沿って延び、かつ上下方向に平行な平面が決定される。この平面とフェース面との交線を引き、その中点Pyが決定される。次に、この中点Pyを通り、当該点Pyにおけるフェース面の法線方向に沿って延び、かつトウ-ヒール方向に平行な平面が決定される。この平面とフェース面との交線を引き、その中点Pxが新たに決定される。次に、この新たな中点Pxを通り、当該点Pxにおけるフェース面の法線方向に沿って延び、かつ上下方向に平行な平面が決定される。この平面とフェース面との交線を引き、その中点Pyが新たに決定される。この工程を繰り返して、Px及びPyが順次決定される。この工程の繰り返しの中で、新たな中点Pyとその直前の中点Pyとの間の距離が最初に0.5mm以下となったときの当該新たな位置Py(最後の位置Py)が、フェースセンターである。
図1は、第1実施形態のゴルフクラブヘッド2の平面図である。図2は、図1のA-A線に沿った断面図である。図2は、フェースセンターFcを通る断面である。
ヘッド2は、フェース部4、クラウン部6、ソール部8及びホーゼル部10を有する。フェース部4は、フェース外面4aと、フェース内面4bとを有する。フェース外面4aは、打撃フェースであり、ボールが当たる面である。フェース内面4bは、フェース部4の内面である。クラウン部6は、クラウン外面6aと、クラウン内面6bとを有する。ソール部8は、ソール外面8aと、ソール内面8bとを有する。ホーゼル部10は、ホーゼル孔12を有する。ヘッド2は、中空である。フェース内面4b、クラウン内面6b及びソール内面8bは、ヘッド2の中空部に面している。フェース内面4b、クラウン内面6b及びソール内面8bは、ヘッド内面を構成している。フェース外面4a、クラウン外面6a及びソール外面8aは、ヘッド外面を構成している。ヘッド2は、ドライバー(1番ウッド)のヘッドである。
フェース外面4a(打撃フェース)は、フェースセンターFcを有する。なお、フェース外面4aにはスコアライン(溝)が設けられているが、本願の全図面において、このスコアラインの記載は省略されている。
フェース外面4aは、外側に向かって凸の三次元曲面である。フェース外面4aは、バルジ及びロールを有する。
構成部材の観点からは、ヘッド2は、ヘッド本体h1と、フェースインサートf1と、クラウン部材cr1とを有する。更にヘッド2はウエイトw1を有する。ヘッド本体h1はフェース開口を有しており、このフェース開口にフェースインサートf1が配置されている。フェースインサートf1は、プレート状の部材である。フェースインサートf1は、フェース部4のうちフェースセンターFcを含む部分を構成している。フェース部4の中央部がフェースインサートf1で構成され、フェース部4の周縁部はヘッド本体h1で構成されている。また、ヘッド本体h1はクラウン開口を有しており、このクラウン開口にクラウン部材cr1が配置されている。
ヘッド本体h1の材質は限定されず、金属が好ましい。この金属として、純チタン、チタン合金、ステンレス鋼、マレージング鋼、アルミニウム合金、マグネシウム合金及びタングステン-ニッケル合金から選ばれる一種以上の金属が例示される。
フェースインサートf1の材質は限定されず、金属が好ましい。強度の観点から、好ましい材質としてチタン合金及びマレージング鋼が挙げられる。強度の観点から、フェースインサートf1は、板材をプレス加工することによって製造されうる。この板材として、圧延材が用いられうる。圧延材は、欠陥が少なく、強度に優れる。更に、圧延材は、厚みの精度が高い。圧延材を用いることで、フェース部4の厚みの精度が高まる。フェースインサートf1は、例えば鍛造によっても製造されうる。
クラウン部材cr1の材質として、金属及びCFRP(炭素繊維強化プラスチック)が例示される。ヘッド重心を下げる観点からは、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)が好ましい。
なお、フェースインサートf1及びクラウン部材cr1は、用いられなくてもよい。また、フェース部4は、いわゆるカップフェース部材によって形成されてもよい。このカップフェースは、フェース部4の全体と、フェース部4の上縁からバック側に延びクラウン部6の一部を構成する部分と、フェース部4の下縁からバック側に延びソール部8の一部を構成する部分とを有している。
図3は、フェースセンターFcを通りフェース-バック方向に沿った縦断面である。この断面は、フェース-バック方向に沿い且つ上下方向にも沿っている。この断面は、本願においてセンター縦断面とも称される。フェース-バック方向に沿い且つ且つ上下方向にも沿った断面は、トウ-ヒール方向の各位置で定まる。フェース-バック方向に沿い且つ且つ上下方向にも沿った断面は、本願において縦断面とも称される。センター縦断面は、縦断面の一つである。
本願では、前記縦断面において、CF内面境界点、CF境界領域及び地点C10が定義される。トウ-ヒール方向の各位置における縦断面のそれぞれにおいて、CF内面境界点、CF境界領域及び地点C10が定まる。
CF内面境界点は、クラウン内面6bとフェース内面4bとの境界点である。クラウン内面6bとフェース内面4bとの境界の近傍において、前記縦断面における曲率半径が最小である地点が、CF内面境界点である。曲率半径が最小である部分が点でなく曲線(円弧)である場合、その曲線の中点が、CF内面境界点である。
CF境界領域は、ヘッドの内面における領域である。CF境界領域は、CF内面境界点から5mm以内の領域である。CF内面境界点からクラウン側(バック側)に5mm隔てた地点がP11とされ、CF内面境界点からフェース側に5mm隔てた地点がP12とされるとき、CF内面境界点は、地点P11から地点P12までの領域である。これらの距離(5mm)は、ヘッドの内面の断面線に沿った道のり距離である。
本願では、前記縦断面において、SF内面境界点、SF境界領域及び地点S15が定義される。トウ-ヒール方向の各位置における縦断面のそれぞれにおいて、SF内面境界点、SF境界領域及び地点S15が定まる。
SF内面境界点は、ソール内面8bとフェース内面4bとの境界点である。ソール内面8bとフェース内面4bとの境界の近傍において、前記縦断面における曲率半径が最小である地点が、SF内面境界点である。曲率半径が最小である部分が点でなく曲線(円弧)である場合、その曲線の中点が、SF内面境界点である。
SF境界領域は、ヘッドの内面における領域である。SF境界領域は、SF内面境界点から5mm以内の領域である。SF内面境界点からソール側に5mm隔てた地点がP21とされ、SF内面境界点からフェース側に5mm隔てた地点がP22とされるとき、SF内面境界点は、地点P21から地点P22までの領域である。これらの距離(5mm)は、ヘッドの内面の断面線に沿った道のり距離である。
本願における曲率半径は、前記縦断面での断面線において測定される。ある点の曲率半径は、その点と、その点の一方側に1mm隔てた点と、その点の他方側に1mm隔てた点との、3点を通る円の半径である。これらの「1mm」は、前記断面線に沿った道のり距離である。例えば、CF内面境界点の曲率半径は、CF内面境界点からクラウン側に1mm隔てた地点と、CF内面境界点からフェース側に1mm隔てた地点と、CF内面境界点との、3点を通る円の半径である。例えば、SF内面境界点K2の曲率半径は、SF内面境界点からソール側に1mm隔てた地点と、SF内面境界点からフェース側に1mm隔てた地点と、SF内面境界点との、3点を通る円の半径である。
本願において、ヘッド厚みは、前記縦断面で測定される。このヘッド厚みは、ヘッド内面の断面線の法線に沿って測定される。この法線は、ヘッド厚みの測定点における接線に垂直な直線である。
図3が示すように、縦断面におけるヘッド内面の断面線は、CF内面境界点K1と、CF境界領域R1と、地点C10とを有する。なお、地点の名称である「地点C10」を示す符号として、当該名称と同じ「C10」を用いる。前記縦断面におけるヘッド内面の断面線は、CF内面境界点K1からクラウン側(バック側)に5mm隔てた地点P11と、CF内面境界点K1からフェース側(下側)に5mm隔てた地点P12とを有する。CF境界領域R1は、地点P11から地点P12までの領域である。両矢印t1で示されるのは、CF内面境界点K1におけるヘッド厚みである。両矢印t10で示されるのは、地点C10におけるヘッド厚みである。
ヘッド2では、センター縦断面が、次の(a)及び(b)を満たしている。
(a)CF内面境界点におけるヘッド内面の曲率半径が6.0mm以上10.0mm以下であり、且つ、CF内面境界点K1でのヘッド厚みt1が2.0mm以上である。
(b)CF内面境界点K1から地点C10までヘッド厚みが徐々に減少しており、且つ地点C10でのヘッド厚みt10が1.0mm以下である。
ヘッド2では、センター縦断面が、次の(a1)を満たしている。
(a1)前記CF内面境界点から5mm以内の領域がCF境界領域と定義されるとき、前記CF境界領域におけるヘッド内面の曲率半径が6.0mm以上10.0mm以下である。
(a1)では、CF境界領域R1に属するあらゆる点において、ヘッド内面の曲率半径が6.0mm以上10.0mm以下である。
図3が示すように、縦断面におけるヘッド内面の断面線は、SF内面境界点K2と、SF境界領域R2と、地点S15とを有する。なお、地点の名称である「地点S15」を示す符号として、当該名称と同じ「S15」を用いる。前記縦断面におけるヘッド内面の断面線は、SF内面境界点K2からソール側(バック側)に5mm隔てた地点P21と、SF内面境界点K2からフェース側(下側)に5mm隔てた地点P22とを有する。SF境界領域R2は、地点P21から地点P22までの領域である。両矢印t2で示されるのは、SF内面境界点K2におけるヘッド厚みである。両矢印t15で示されるのは、地点S15におけるヘッド厚みである。
ヘッド2では、センター縦断面が、次の(c)及び(d)を満たしている。
(c)SF内面境界点におけるヘッド内面の曲率半径が4.0mm以上8.0mm以下であり、且つ、SF内面境界点K2でのヘッド厚みt2が2.0mm以上である。
(d)SF内面境界点K2から地点S15までヘッド厚みが徐々に減少しており、且つ、地点S15でのヘッド厚みt15が1.0mm以下である。
ヘッド2では、センター縦断面が、次の(c1)を満たしている。
(c1)前記SF内面境界点から5mm以内の領域がSF境界領域とされるとき、前記SF境界領域におけるヘッド内面の曲率半径が4.0mm以上8.0mm以下である。
(c1)では、SF境界領域R2に属するあらゆる点において、ヘッド内面の曲率半径が4.0mm以上8.0mm以下である。
このヘッド2は、以下の作用効果を奏する。
前述した特開2010-279847号公報のように、中空部を有するウッド型ゴルフクラブヘッドにおいて、フェース部以外のボディ部分に低剛性の部分を設けて反発性能を高める構造が知られている。フェース部だけでなくボディ部分まで変形させることで、反発性能を高めることができる。しかし、ボディ部分に低剛性部分溝等を設けても、フェース部が十分に変形していないことが判明した。
フェース部が十分に変形しない原因について、鋭意検討がなされた。その結果、実際の打撃では、フェース部とボディ部分との境界部が屈曲の起点となってしまい、フェース部のみが撓み、ボディ部分はほとんど撓んでいないことが分かった。結果として、ボディ部分の撓みによりフェース部の撓みを増幅することが、ほとんど達成できていなかった。
本実施形態では、フェース部とボディ部分との境界領域に丸みを付与し、且つこの境界を厚くしたため、当該境界領域が屈曲点にならず、フェース部の変形がボディ側に伝達される。加えて、ボディ部分を当該境界からボディ側に向かって徐々に薄くすることで、効率よくボディ部分を撓ませることができる。結果として、ボディ部分の撓みによりフェース部の撓みが増幅され、反発性能が高まる(ボディ撓み効果)。
上記(a)により、CF内面境界点K1での屈曲を抑制し、屈曲の起点をボディ(クラウン部6)側に移動させることができる。このため、撓みがクラウン部6に及び、ボディ撓み効果(クラウン撓み効果)が高まる。上記(b)により、肉厚を漸減することで応力集中が緩和されて耐久性が高まるとともに、フェース部4の近傍に薄い部分を設けることでボディ(クラウン部6)を効果的に撓ませることができる。上記(c)は、SF内面境界点K2での屈曲を抑制し、撓みをソール部8に波及させ、ソール部8の撓みに起因するボディ撓み効果(ソール撓み効果)を高める。上記(b)により、肉厚を漸減することで応力集中が緩和されて耐久性が高まるとともに、フェース部4の近傍に薄い部分を設けることでボディ(ソール部8)を効果的に撓ませることができる。クラウン撓み効果の観点から、(a)又は(b)の少なくとも一方を満たすヘッドが好ましく、(a)及び(b)との両方を満たすヘッドがより好ましい。ソール撓み効果の観点から、(c)又は(d)の少なくとも一方を満たすヘッドが好ましく、(c)及び(d)の両方を満たすヘッドがより好ましい。クラウン撓み効果及びソール撓み効果によりボディ撓み効果を高める観点から、(a)、(b)、(c)及び(d)を満たすヘッドがより好ましい。
上記(a1)は、CF内面境界点K1での屈曲を抑制し、クラウン撓み効果を更に高める。(a1)を満たすヘッドがより好ましい。上記(c1)は、SF内面境界点K2での屈曲を抑制し、ソール撓み効果を更に高める。(c1)を満たすヘッドがより好ましい。ボディ撓み効果の観点から、(a1)及び(c1)を満たすヘッドがより好ましい。
(a)では、CF内面境界点K1におけるヘッド内面の曲率半径が6.0mm以上10.0mm以下である。CF内面境界点K1での屈曲を抑制し、クラウン部6に撓みを波及させる観点から、CF内面境界点K1におけるヘッド内面の曲率半径は、6.0mm以上が好ましく、6.5mm以上がより好ましく、7.0mm以上がより好ましい。フェース部4とクラウン部6との形状的な繋がりの観点から、CF内面境界点K1におけるヘッド内面の曲率半径は、10.0mm以下が好ましく、9.5mm以下がより好ましく、9.0mm以下がより好ましい。
(a)では、CF内面境界点K1でのヘッド厚みt1が2.0mm以上である。CF内面境界点K1での屈曲を抑制し、クラウン部6に撓みを波及させる観点から、CF内面境界点K1でのヘッド厚みt1は、2.0mm以上が好ましく、2.1mm以上がより好ましく、2.2mm以上がより好ましい。厚みt1が過大であると、CF内面境界点K1の周囲の厚みも過大となり、撓みが減少しうる。この観点から、CF内面境界点K1でのヘッド厚みt1は、4.0mm以下が好ましく、3.8mm以下がより好ましく、3.6mm以下がより好ましい。
(b)では、地点C10でのヘッド厚みt10が1.0mm以下である。クラウン撓み効果を高める観点から、地点C10でのヘッド厚みt10は、1.0mm以下が好ましく、0.9mm以下がより好ましく、0.8mm以下がより好ましい。強度の観点から、地点C10でのヘッド厚みt10は、0.4mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、0.6mm以上がより好ましい。
(a1)では、CF境界領域R1におけるヘッド内面の曲率半径が6.0mm以上10.0mm以下である。CF境界領域R1での屈曲を抑制し、クラウン部6に撓みを波及させる観点から、CF境界領域R1におけるヘッド内面の曲率半径は、6.0mm以上が好ましく、6.5mm以上がより好ましく、7.0mm以上がより好ましい。フェース部4とクラウン部6との形状的な繋がりの観点から、CF境界領域R1におけるヘッド内面の曲率半径は、10.0mm以下が好ましく、9.5mm以下がより好ましく、9.0mm以下がより好ましい。
(c)では、SF内面境界点K2におけるヘッド内面の曲率半径が4.0mm以上8.0mm以下である。SF内面境界点K2での屈曲を抑制し、ソール部8に撓みを波及させる観点から、SF内面境界点K2におけるヘッド内面の曲率半径は、4.0mm以上が好ましく、5.0mm以上がより好ましく、6.0mm以上がより好ましい。フェース部4とソール部8との形状的な繋がりの観点から、SF内面境界点K2におけるヘッド内面の曲率半径は、8.0mm以下が好ましく、7.8mm以下がより好ましく、7.6mm以下がより好ましい。
(c)では、SF内面境界点K2でのヘッド厚みt2が2.0mm以上である。SF内面境界点K2での屈曲を抑制し、ソール部8に撓みを波及させる観点から、SF内面境界点K2でのヘッド厚みt1は、2.0mm以上が好ましく、2.1mm以上がより好ましく、2.2mm以上がより好ましい。厚みt2が過大であると、SF内面境界点K2の周囲の厚みも過大となり、撓みが減少しうる。この観点から、SF内面境界点K2でのヘッド厚みt2は、4.0mm以下が好ましく、3.8mm以下がより好ましく、3.6mm以下がより好ましい。
(d)では、地点S15でのヘッド厚みt15が1.0mm以下である。ソール撓み効果を高める観点から、地点S15でのヘッド厚みt15は、1.0mm以下が好ましく、0.9mm以下がより好ましく、0.8mm以下がより好ましい。強度の観点から、地点S15でのヘッド厚みt15は、0.4mm以上が好ましく、0.5mm以上がより好ましく、0.6mm以上がより好ましい。
(c1)では、SF境界領域R2におけるヘッド内面の曲率半径が4.0mm以上8.0mm以下である。SF境界領域R2での屈曲を抑制し、ソール部8に撓みを波及させる観点から、SF境界領域R2におけるヘッド内面の曲率半径は、4.0mm以上が好ましく、5.0mm以上がより好ましく、6.0mm以上がより好ましい。フェース部4とソール部8との形状的な繋がりの観点から、SF境界領域R2におけるヘッド内面の曲率半径は、8.0mm以下が好ましく、7.8mm以下がより好ましく、7.6mm以下がより好ましい。
CF境界領域R1での屈曲を抑制し、クラウン部6に撓みを波及させる観点から、CF境界領域R1におけるヘッド厚みの最小値は、ヘッド厚みt1の50%以上が好ましく、60%以上がより好ましく、70%以上がより好ましい。地点C10でのヘッド厚みt10を薄くする観点から、CF境界領域R1におけるヘッド厚みの最小値は、ヘッド厚みt1の95%以下が好ましく、90%以下がより好ましく、85%以下がより好ましい。上記実施形態では、CF境界領域R1におけるヘッド厚みの最小値は、地点P11におけるヘッド厚みである。
SF境界領域R2での屈曲を抑制し、ソール部8に撓みを波及させる観点から、SF境界領域R2におけるヘッド厚みの最小値は、ヘッド厚みt2の50%以上が好ましく、60%以上がより好ましく、70%以上がより好ましい。地点S15でのヘッド厚みt15を薄くする観点から、SF境界領域R2におけるヘッド厚みの最小値は、ヘッド厚みt2の95%以下が好ましく、90%以下がより好ましく、85%以下がより好ましい。上記実施形態では、SF境界領域R2におけるヘッド厚みの最小値は、地点P21におけるヘッド厚みである。
図4は、第2実施形態に係るヘッド20のセンター縦断面を示す部分断面図である。図示されていない部分は、第1実施形態のヘッド2と同じである。
ヘッド20のヘッド内面の形状は、ヘッド2と同じである。ヘッド20とヘッド2とでは、ヘッド外面の形状が相違する。
ヘッド外面は、CF外面境界領域R3を有する。CF外面境界領域R3は、フェース外面4aとクラウン外面6aとの境界領域である。CF外面境界領域R3は、CF境界領域R1に対応する領域である。図3及び図4では、ヘッド外面の断面線に、地点P13及び地点P14が示されている。地点P13は、地点P11におけるヘッド内面の法線とヘッド外面との交点である。地点P14は、地点P12におけるヘッド内面の法線とヘッド外面との交点である。地点P13から地点P14までの領域が、CF外面境界領域R3である。図4のヘッド20は、次の(e)を満たす。
(e)CF外面境界領域R3が、CF内面境界点K1における曲率半径よりも小さな曲率半径を有する外面特異点Pxを有する。
図3のヘッド2は、(e)を満たさない。ヘッド2は、CF外面境界領域R3が、CF内面境界点K1における曲率半径よりも小さな曲率半径を有する外面特異点Pxを有さない。
図4が示す通り、外面特異点Pxは、CF外面境界領域R3に位置する。CF内面境界点K1におけるヘッド内面の法線とヘッド外面との交点が、外面点K3である。外面特異点Pxは、外面点K3よりも下側に位置する。外面特異点Pxは、外面点K3と地点P14との間に位置する。外面特異点Pxにおけるヘッド外面の曲率半径は、CF内面境界点K1におけるヘッド内面の曲率半径よりも小さい。
アドレスにおいて、ゴルファーは、目標方向に打撃フェースを向ける。外面特異点Pxが存在すると、打撃フェースの上端が明確となり、打撃フェースの向きが分かりやすい。このように、外面特異点Pxはアドレスし易さを高める(アドレス視覚効果)。また、外面特異点Pxは、CF内面境界点K1でのヘッド厚みt1を大きくするのに寄与しうる。この厚みt1の増加により、クラウン撓み効果が高まる。
CF内面境界点K1でのヘッド厚みt1を増加させる観点から、外面特異点Pxは外面点K3に近いほうがよい。この観点から、外面特異点Pxと外面点K3との距離は、4mm以下が好ましく、3mm以下がより好ましく、2mm以下がより好ましい。この距離は、ヘッド外面の断面線に沿った道のり距離である。この距離はゼロであってもよい。すなわち、外面点K3が外面特異点Pxであってもよい。
クラウン撓み効果及びアドレス視覚効果の観点から、外面特異点Pxにおけるヘッド外面の曲率半径は、5.0mm以下が好ましく、4.0mm以下がより好ましく、3.0mm以下がより好ましく、2.0mm以下がより好ましく、1.0mm以下がより好ましい。外面特異点Pxは、角であってもよい。この場合でも、外面特異点Pxの曲率半径の定義は上述の通りである。すなわち、上述の通り、当該角の頂点とその両側のそれぞれに1mm離れた点との3点が決定され、この3点を通る円の半径が、外面特異点Pxの曲率半径である。
前述の通り、上記縦断面は、トウ-ヒール方向の各位置において設定される。上述した形状がトウ-ヒール方向に拡がることで、ボディ撓み効果が高まる。上述された全ての構成は、センター縦断面で充足されるのが好ましく、フェースセンターFcのトウ側10mmからヒール側10mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましく、フェースセンターFcのトウ側15mmからヒール側15mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましく、フェースセンターFcのトウ側20mmからヒール側20mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましい。上記(a)は、センター縦断面で充足されるのが好ましく、フェースセンターFcのトウ側10mmからヒール側10mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましく、フェースセンターFcのトウ側15mmからヒール側15mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましく、フェースセンターFcのトウ側20mmからヒール側20mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましい。上記(b)は、センター縦断面で充足されるのが好ましく、フェースセンターFcのトウ側10mmからヒール側10mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましく、フェースセンターFcのトウ側15mmからヒール側15mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましく、フェースセンターFcのトウ側20mmからヒール側20mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましい。上記(c)は、センター縦断面で充足されるのが好ましく、フェースセンターFcのトウ側10mmからヒール側10mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましく、フェースセンターFcのトウ側15mmからヒール側15mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましく、フェースセンターFcのトウ側20mmからヒール側20mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましい。上記(d)は、センター縦断面で充足されるのが好ましく、フェースセンターFcのトウ側10mmからヒール側10mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましく、フェースセンターFcのトウ側15mmからヒール側15mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましく、フェースセンターFcのトウ側20mmからヒール側20mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましい。上記(a1)は、センター縦断面で充足されるのが好ましく、フェースセンターFcのトウ側10mmからヒール側10mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましく、フェースセンターFcのトウ側15mmからヒール側15mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましく、フェースセンターFcのトウ側20mmからヒール側20mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましい。上記(c1)は、センター縦断面で充足されるのが好ましく、フェースセンターFcのトウ側10mmからヒール側10mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましく、フェースセンターFcのトウ側15mmからヒール側15mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましく、フェースセンターFcのトウ側20mmからヒール側20mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましい。上記(e)は、センター縦断面で充足されるのが好ましく、フェースセンターFcのトウ側10mmからヒール側10mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましく、フェースセンターFcのトウ側15mmからヒール側15mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましく、フェースセンターFcのトウ側20mmからヒール側20mmまでのあらゆる縦断面で充足されるのがより好ましい。
ボールとの衝突によりフェース部4に付加された力をクラウン部6及びソール部8に伝達し、クラウン部6及びソール部8を変形させる観点から、フェース部4とクラウン部6及びフェース部4とソール部8とは、直角に近い角度で交差しているのがよい。よって、ロフト角は小さいほうがよい。この観点から、リアルロフト角は、14度以下が好ましく、13度以下がより好ましく、12度以下がより好ましい。適正な打ち出し角度の観点から、リアルロフト角は、7度以上が好ましく、7.5度以上がより好ましく、8度以上がより好ましい。
[実施例1]
ヘッド2と同じヘッドを作製した。ヘッド本体h1は、ロストワックス精密鋳造で作製した。ヘッド本体h1の材質は、チタン合金とされた。フェースインサートf1は、圧延材をプレス加工することで作製された。フェースインサートf1の材質はチタン合金とされた。フェースインサートf1は、ヘッド本体h1のフェース開口に溶接で取り付けられた。クラウン部材cr1の材質は、CFRPとされた。クラウン部材cr1はヘッド本体h1のクラウン開口に接着で取り付けられた。
[実施例2及び比較例1から5]
下記の表1に示される仕様の他は実施例1と同じにして、実施例2及び比較例1から5のヘッドを得た。
実施例2の形状は、前述した第2実施形態(図4)と同じとされた。この実施例2は、外面特異点Pxを有する。
図5は、比較例1のヘッド30におけるセンター縦断面を示す部分断面図である。図6は、比較例2のヘッド40におけるセンター縦断面を示す部分断面図である。図7は、比較例3のヘッド50におけるセンター縦断面を示す部分断面図である。図5から図7で記載が省略されているヘッドのバック側部分は、実施例1のヘッドと同じである。図5から図7で示されている符号の意味は、図3と同じである。
実施例1から2及び比較例1から5の仕様及び評価結果が、下記の表1で示される。
Figure 0007472542000001
評価方法は次の通りである。
[固有振動数]
フェースセンターFcでの1次固有振動数が測定された。この1次固有振動数とは、モード解析で得られるヘッド全体における固有振動数のうち、最小の固有振動数を意味する。モード解析は、実験モード解析により実施された。モード解析の拘束条件はフェースを固定した一端固定条件とされ、フェースセンターFcが固定された状態で1次固有振動数が測定された。この結果が、固有振動数として上記表1に示されている。この固有振動数は、ヘッドの軟らかさを示している。固有振動数が小さいほど、ヘッドが軟らかく、フェース部の撓みが大きい。
[耐久性]
ヘッドにシャフト及びグリップを取り付けてクラブとし、これをスイングロボットに装着した。打点をフェースセンターFcとして50m/sのヘッドスピードで5000回まで打撃させ、ヘッドが割れたときの打撃回数を記録した。5000回の打撃でヘッドが割れなかった場合、上記表1で「OK」と表示されている。5000回以下の打撃でヘッドが割れた場合、割れたときの打撃回数が上記表1で示されている。
実施例1では、撓みがボディ部分にまで及び、フェース部4の撓みが増大し、固有振動数が小さかった。実施例2では、外面特異点Pxに起因して、CF内面境界点K1でのヘッド厚みt1が実施例1よりも大きかった。このためクラウン撓み効果は維持され、固有振動数は小さかった。また、外面特異点Pxに起因して、打撃フェースの向きが明確で、アドレスが容易であった。比較例1では、CF内面境界点K1及びSF内面境界点K2が屈曲の起点となり、ボディ部分がほとんど撓まず、固有振動数が大きかった。比較例2では、地点C10及び地点S15は薄いが、やはりCF内面境界点K1及びSF内面境界点K2が屈曲し、ボディ部分に撓みがほとんど及ばなかった。比較例3では、CF内面境界点K1での屈曲は抑制されたが、地点C10及び地点S15が厚いため、撓みが小さかった。比較例4では、CF内面境界点K1及びSF内面境界点K2は丸くされたものの、CF内面境界点K1及びSF内面境界点K2が薄いため、撓みがボディ部分にほとんど及ばなかった。比較例5でも、CF内面境界点K1及びSF内面境界点K2が薄いため、撓みがボディ部分にほとんど及ばなかった。地点C10及び地点S15が薄いため、比較例4よりは固有振動数が小さかったが、耐久性が悪かった。
実施例1及び比較例1のヘッドで、シミュレーションにより、ヘッドの変形を確認した。各ヘッドのFEMモデルを作成し、各部材の材料特性を設定して、ボールを衝突させるシミュレーションを行った。ボールが衝突する位置はフェースセンターFcとされ、ボール速度は48.87m/sとされた。図8は、このシミュレーションの結果を示す。相違を明らかにするため、図8では、実施例1の断面Ex1と比較例1の断面Cx1とが重ねられており、変形倍率が20倍とされている。
図8が示すように、実施例1では、比較例1と比べて、撓みの起点がボディ側となり、撓みがクラウン部6及びソール部8に波及している。実施例1は、比較例1に比べて、フェース部4の変形が大きい。
表1及び図8の結果から、本開示の効果は明らかである。
上述した実施形態に関して、以下の付記を開示する。
[付記1]
打撃フェースを有するフェース部と、クラウン部と、ソール部とを備えている中空のゴルフクラブヘッドであって、
前記打撃フェースがフェースセンターを有しており、
前記フェースセンターを通りフェース-バック方向に沿ったセンター縦断面が、次の(a)及び(b)を満たすゴルフクラブヘッド。
(a)前記クラウン部の内面と前記フェース部の内面との境界点がCF内面境界点と定義されるとき、前記CF内面境界点におけるヘッド内面の曲率半径が6.0mm以上10.0mm以下であり、且つ前記CF内面境界点でのヘッド厚みが2.0mm以上である。
(b)前記CF内面境界点からクラウン側に10mm隔てた地点が地点C10と定義されるとき、前記CF内面境界点から前記地点C10までヘッド厚みが徐々に減少しており、且つ前記地点C10でのヘッド厚みが1.0mm以下である。
[付記2]
前記センター縦断面が次の(a1)を満たす付記1に記載のゴルフクラブヘッド。
(a1)前記CF内面境界点からの距離が5mm以内であるヘッド内面の領域がCF境界領域と定義されるとき、前記CF境界領域におけるヘッド内面の曲率半径が6.0mm以上10.0mm以下である。
[付記3]
前記センター縦断面が次の(c)及び(d)を満たす付記1又は2に記載のゴルフクラブヘッド。
(c)前記ソール部の内面と前記フェース部の内面との境界点がSF内面境界点と定義されるとき、前記SF内面境界点におけるヘッド内面の曲率半径が4.0mm以上8.0mm以下であり、且つ前記SF内面境界点でのヘッド厚みが2.0mm以上である。
(d)前記SF内面境界点からソール側(バック側)に15mm隔てた地点が地点S15と定義されるとき、前記SF内面境界点から前記地点S15までヘッド厚みが徐々に減少しており、且つ前記地点S15でのヘッド厚みが1.0mm以下である。
[付記4]
前記センター縦断面が次の(c1)を満たす付記3に記載のゴルフクラブヘッド。
(c1)前記SF内面境界点から5mm以内の領域がSF境界領域とされるとき、前記SF境界領域におけるヘッド内面の曲率半径が4.0mm以上8.0mm以下である。
[付記5]
前記CF内面境界点からの距離が5mm以内であるヘッド内面の領域がCF境界領域と定義され、前記CF境界領域に対応するヘッド外面の領域がCF外面境界領域と定義されるとき、
前記センター縦断面において、前記CF外面境界領域が、前記CF内面境界点よりも曲率半径が小さい外面特異点を有している付記1から4のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
[付記6]
打撃フェースを有するフェース部と、クラウン部と、ソール部とを備えている中空のゴルフクラブヘッドであって、
前記打撃フェースがフェースセンターを有しており、
前記フェースセンターを通りフェース-バック方向に沿ったセンター縦断面が、次の(c)及び(d)を満たすゴルフクラブヘッド。
(c)前記ソール部の内面と前記フェース部の内面との境界点がSF内面境界点と定義されるとき、前記SF内面境界点におけるヘッド内面の曲率半径が4.0mm以上8.0mm以下であり、且つ前記SF内面境界点でのヘッド厚みが2.0mm以上である。
(d)前記SF内面境界点からソール側に15mm隔てた地点が地点S15と定義されるとき、前記SF内面境界点から前記地点S15までヘッド厚みが徐々に減少しており、且つ前記地点S15でのヘッド厚みが1.0mm以下である。
[付記7]
前記センター縦断面が、次の(c1)を満たす付記6に記載のゴルフクラブヘッド。
(c1)前記SF内面境界点から5mm以内の領域がSF境界領域とされるとき、前記SF境界領域におけるヘッド内面の曲率半径が4.0mm以上8.0mm以下である。
2、20、30、40、50・・・ゴルフクラブヘッド
4・・・フェース部
4a・・・フェース外面(打撃フェース)
4b・・・フェース内面
6・・・クラウン部6
6a・・・クラウン外面
6b・・・クラウン内面
8・・・ソール部
8a・・・ソール外面
8b・・・ソール内面
10・・・ホーゼル部
Fc・・・フェースセンター
K1・・・CF内面境界点
K2・・・SF内面境界点
R1・・・CF境界領域
R2・・・SF境界領域
R3・・・CF外面境界領域
Px・・・外面特異点
Ex1・・・実施例1
Cx1・・・比較例1

Claims (4)

  1. 打撃フェースを有するフェース部と、クラウン部と、ソール部とを備えている中空のゴルフクラブヘッドであって、
    前記打撃フェースがフェースセンターを有しており、
    前記フェースセンターを通りフェース-バック方向に沿ったセンター縦断面が、次の(a)(b)、(c)及び(d)を満たすゴルフクラブヘッド。
    (a)前記クラウン部の内面と前記フェース部の内面との境界点がCF内面境界点と定義されるとき、前記CF内面境界点におけるヘッド内面の曲率半径が6.0mm以上10.0mm以下であり、且つ前記CF内面境界点でのヘッド厚みが2.0mm以上である。
    (b)前記CF内面境界点からクラウン側に10mm隔てた地点が地点C10と定義されるとき、前記CF内面境界点から前記地点C10までヘッド厚みが徐々に減少しており、且つ前記地点C10でのヘッド厚みが1.0mm以下である。
    (c)前記ソール部の内面と前記フェース部の内面との境界点がSF内面境界点と定義されるとき、前記SF内面境界点におけるヘッド内面の曲率半径が4.0mm以上8.0mm以下であり、且つ前記SF内面境界点でのヘッド厚みが2.0mm以上である。
    (d)前記SF内面境界点からソール側(バック側)に15mm隔てた地点が地点S15と定義されるとき、前記SF内面境界点から前記地点S15までヘッド厚みが徐々に減少しており、且つ前記地点S15でのヘッド厚みが1.0mm以下である。
  2. 前記センター縦断面が次の(a1)を満たす請求項1に記載のゴルフクラブヘッド。
    (a1)前記CF内面境界点からの距離が5mm以内であるヘッド内面の領域がCF境界領域と定義されるとき、前記CF境界領域におけるヘッド内面の曲率半径が6.0mm以上10.0mm以下である。
  3. 前記センター縦断面が次の(c1)を満たす請求項1又は2に記載のゴルフクラブヘッド。
    (c1)前記SF内面境界点から5mm以内の領域がSF境界領域とされるとき、前記SF境界領域におけるヘッド内面の曲率半径が4.0mm以上8.0mm以下である。
  4. 前記CF内面境界点からの距離が5mm以内であるヘッド内面の領域がCF境界領域と定義され、前記CF境界領域に対応するヘッド外面の領域がCF外面境界領域と定義されるとき、
    前記センター縦断面において、前記CF外面境界領域が、前記CF内面境界点よりも曲率半径が小さい外面特異点を有している請求項1からのいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド。
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