JP7472455B2 - 注出口組立体、注出口付き容器、注出口及びキャップ - Google Patents

注出口組立体、注出口付き容器、注出口及びキャップ Download PDF

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本開示は、注出口組立体、注出口付き容器、注出口及びキャップに関する。
従来、例えば、飲料等を内部に収納したゲーブルトップ型紙容器(以下、紙容器)や、このような紙容器に取り付けられる注出口組立体が知られている。
例えば特許文献1には、ねじを有する円筒状の注出口本体と、注出口本体のねじに係合するねじを有する円筒状キャップとからなる紙容器に装着する、注出口組立体が開示されている。
特開2004-18046号公報
ところで、注出口組立体においては、キャップの開封後、バンドがキャップ本体から外れて注出口本体のフランジ部側に落下する。しかしながら、従来の注出口組立体においては、キャップとフランジ部との隙間が小さく、したがって、キャップ本体を再封した際にバンドとキャップ本体の位置関係が大きく変わらない。このため、開封前と開封後で注出口組立体の外観の変化が小さく、キャップを開封した否かの判断が付きにくいという問題がある。これに対して、キャップとフランジ部との隙間を単純に広げることも考えられる。しかしながら、この場合、充填ライン等で、フランジ部が他の注出口組立体のキャップと台座部との隙間に嵌まり込むおそれがある。
一方、キャップを開封した際に、バンドが周方向の途中の部分で破断して横に開くタイプのピルファープルーフバンドも存在する。しかしながら、このようなタイプのピルファープルーフバンドは、開封前と開封後で外観の変化が大きいが、バンドがキャップ本体側に残存するため、キャップ本体を再封するたびにバンドが邪魔になってしまうという問題がある。
本開示は、キャップ本体を再封した際の見た目の変化が大きく、キャップ本体にバンドが付属しないため使いやすく、かつ生産性が良好な、注出口組立体、注出口付き容器、注出口及びキャップを提供する。
本実施の形態による注出口組立体は、外面におねじが形成された円筒部と、前記円筒部の下方に位置するフランジ部と、前記フランジ部上に位置する台座部とを有する注出口と、天部と、前記天部から延びるとともに、内面に前記注出口の前記おねじに螺合するめねじが形成されたキャップ筒部と、前記キャップ筒部に薄肉部を介して連結されたバンド部とを有するキャップとを備え、前記注出口の前記台座部には、周方向に沿って複数の第1突起部が配置され、前記キャップの前記バンド部には、周方向に沿って複数の第2突起部が配置されている。
本実施の形態による注出口組立体において、各第1突起部と各第2突起部とがそれぞれ上下に対向していてもよい。
本実施の形態による注出口組立体において、前記第1突起部と前記第2突起部との、前記注出口の軸線方向に沿う第1間隔は、0mm以上0.5mm以下であってもよい。
本実施の形態による注出口組立体において、前記バンド部は、前記キャップを開栓方向に回転させた際に前記薄肉部が切断されて前記キャップ筒部から分離可能であり、前記バンド部を分離した後、前記第2突起部が前記第1突起部同士の間に落下し、前記キャップ筒部の下面と前記バンド部の上面との間に0.8mm以上の隙間が形成されてもよい。
本実施の形態による注出口組立体において、前記第1突起部の側面から径方向に押さえ突起が突出していてもよい。
本実施の形態による注出口組立体において、前記注出口の前記第1突起部同士の間に注出口ラチェットが設けられ、前記キャップの前記第2突起部の内面に、前記キャップを初期開封する際に前記注出口ラチェットに当接するバンドラチェットが設けられていてもよい。
本実施の形態による注出口組立体において、前記台座部の上面と前記バンド部の下面との、前記注出口の軸線方向に沿う第2間隔は、1.5mm以上3.5mm以下であってもよい。
本実施の形態による注出口組立体において、前記第1突起部の上面の一部は、前記バンド部の下面と上下に対向しており、前記第1突起部の前記上面の一部と前記バンド部の前記下面との、前記注出口の軸線方向に沿う第3間隔は、0.8mm以上2.5mm以下であってもよい。
本実施の形態による注出口組立体において、前記フランジ部の厚みをTとし、前記第1突起部と前記第2突起部との、前記注出口の軸線方向に沿う第1間隔をH1としたとき、0≦H1<Tとなってもよい。
本実施の形態による注出口組立体において、前記フランジ部の厚みをTとし、前記台座部の上面と前記バンド部の下面との、前記注出口の軸線方向に沿う第2間隔をH2としたとき、2T<H2<3T又は3T<H2<4T又は4T<H2<5Tとなってもよい。
本実施の形態による注出口組立体において、前記第1突起部の上面の一部は、前記バンド部の下面と上下に対向しており、前記フランジ部の厚みをTとし、前記第1突起部の前記上面の一部と前記バンド部の前記下面との、前記注出口の軸線方向に沿う第3間隔をH3としたとき、T≦H3≦3Tとなってもよい。
本実施の形態による注出口組立体において、前記円筒部の内面に、閉鎖部材としての中栓が取り付けられていてもよい。
本実施の形態による注出口組立体において、前記中栓は、プルリングであってもよい。
本実施の形態による注出口組立体において、前記第1突起部の周方向長さと、前記第2突起部の周方向長さとが互いに同一であってもよい。
本実施の形態による注出口組立体において、前記バンド部の下面に、下方に突出する第3突起部が形成され、前記第3突起部は、前記第2突起部から周方向に離間して配置されていてもよい。
本実施の形態による注出口付き容器は、容器本体と、前記容器本体に装着された、本実施の形態による注出口組立体とを備えている。
本実施の形態による注出口は、注出口組立体用の注出口であって、外面におねじが形成された円筒部と、前記円筒部の下方に位置するフランジ部と、前記フランジ部上に位置する台座部とを備え、前記台座部には、周方向に沿って複数の第1突起部が配置されている。
本実施の形態によるキャップは、注出口組立体用のキャップであって、天部と、前記天部から延びるとともに、内面にめねじが形成されたキャップ筒部と、前記キャップ筒部に薄肉部を介して連結されたバンド部とを備え、前記バンド部には、周方向に沿って複数の第2突起部が配置されている。
本実施の形態によれば、キャップ本体を再封した際の見た目の変化が大きく、キャップ本体にバンドが付属しないため使いやすく、かつ生産性を良好にすることができる。
図1は、本実施の形態による注出口組立体を示す斜視図。 図2は、本実施の形態による注出口組立体を示す垂直断面斜視図。 図3は、本実施の形態による注出口組立体を示す垂直断面図(図1のIII-III線断面図)。 図4は、本実施の形態による注出口組立体を示す水平断面図(図1のIV-IV線断面図)。 図5は、本実施の形態による注出口を示す斜視図。 図6は、本実施の形態による注出口を示す正面図。 図7は、本実施の形態による注出口を示す垂直断面斜視図。 図8は、本実施の形態によるキャップを示す斜視図。 図9は、本実施の形態によるキャップを示す垂直断面斜視図(図8のIX-IX線断面図)。 図10は、本実施の形態によるキャップを示す水平断面斜視図(図8のX-X線断面図)。 図11は、本実施の形態による注出口組立体を示す正面図。 図12は、本実施の形態による注出口付き容器を示す斜視図。 図13(a)(b)は、例えば充填ラインで複数の注出口組立体が搬送及び収容されている状態を示す概略図。 図14は、本実施の形態による注出口組立体を示す正面図。 図15は、第1の変形例による注出口組立体を示す垂直断面図。 図16は、第2の変形例による注出口組立体を示す斜視図。 図17は、第3の変形例による注出口組立体を示す斜視図。 図18は、第4の変形例による注出口組立体を示す斜視図。 図19は、開封後における、第4の変形例による注出口組立体を示す正面図。 図20は、第4の変形例による注出口組立体において、バンド部の他の構成を示す正面図。 図21は、第5の変形例による注出口組立体を示す正面図。
以下、一実施の形態について、図1乃至図14を用いて説明する。図1乃至図14は、一実施の形態を示す図である。なお、本明細書中、「上」、「下」、及び「水平方向」とは、それぞれ注出口組立体10を正立させた状態(図1乃至図4)における上方、下方、及び水平方向のことをいう。
(注出口組立体)
まず、図1乃至図4を参照して、本実施の形態による注出口組立体の概略について説明する。
図1乃至図4に示すように、本実施の形態による注出口組立体10は、注出口20と、この注出口20に装着されるキャップ40とを備えている。
このうち注出口20は、おねじ24が形成された円筒部21と、円筒部21の下方に位置するフランジ部22と、フランジ部22上に位置する台座部23とを有している。
また、キャップ40は、天部41と、天部41から延びるとともに、内面にめねじ44が形成されたキャップ筒部42と、キャップ筒部42に薄肉部48(図8及び図9参照)を介して連結されたバンド部50とを有している。
注出口20の台座部23には、周方向(注出口20の軸線Aを中心とする円の円周方向)に沿って複数(3つ)の第1突起部30が配置されている。キャップ40のバンド部50には、周方向に沿って複数(3つ)の第2突起部60が配置されている。各第1突起部30と各第2突起部60とがそれぞれ上下に対向している。
(注出口)
次に、図5乃至図7を参照して、注出口20について説明する。注出口20は、後述する容器本体71(図12参照)内の内容物を注出するものである。
図5乃至図7に示すように、注出口20は、中空の円筒形状を有するとともに外面におねじ24が形成された円筒部21と、円筒部21の下方に位置するフランジ部22と、円筒部21の下方かつフランジ部22上に位置する台座部23とを有している。これら円筒部21、フランジ部22及び台座部23は、例えばポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等の合成樹脂により一体に成形されている。また注出口20は、例えば熱可塑性樹脂を用いた射出成形法によって作製されても良い。
注出口20には平面視略円形状の貫通孔25が形成されている。この貫通孔25は、注出口20の軸線A方向に沿って上下に延びている。貫通孔25は、後述する容器本体71の内部と連通しており、この貫通孔25を介して容器本体71に収容された内容物が外部に注出される。
円筒部21の外面には、キャップ40の内周面に設けられためねじ44と螺合するおねじ24が設けられている。このおねじ24は、一条ねじ又は多条のねじからなっていても良い。
円筒部21の下部には、円周凸部26が形成されている。円周凸部26は、キャップ40を開封した後、後述するバンド部50の内周突起55(図9参照)が係合して、バンド部50の脱落を防止する。また、円周凸部26の下方には、全周にわたって円周面28が形成されている。この円周面28に対向するように、バンド部50の後述する内周突起55が配置される。また円周面28上には、複数の注出口ラチェット29が径方向(注出口20の軸線Aに直交する方向)外側に向けて突出している。注出口ラチェット29は、キャップ40を開封する際、バンド部50のバンドラチェット57(図4参照)が当接してバンド部50の回転を抑制するものである。注出口ラチェット29は、それぞれ第1突起部30同士の間に位置しており、第1突起部30と同数(3つ)設けられている(図4参照)。
フランジ部22は、円筒部21の下方に設けられている。フランジ部22は、平面視略円環形状の板状部材からなっている。フランジ部22の上面は、後述する容器本体71の天面パネル72に接着される。このフランジ部22は、台座部23の外面から径方向外側に向けて延びている。
フランジ部22の径方向内側には、平面視略円環形状を有する台座部23が設けられている。この台座部23は、キャップ40のバンド部50と上下方向(注出口20の軸線A方向)に対向する。また台座部23は、円周面28よりも径方向外側に位置している。
台座部23には、周方向に沿って等間隔に複数の第1突起部30が配置されている。第1突起部30は、キャップ40の第2突起部60に対応する位置にそれぞれ配置され、各第1突起部30と各第2突起部60とがそれぞれ上下方向(注出口20の軸線A方向)に対向している。なお、平面方向から見た場合、1つの第1突起部30とこれに対向する第2突起部60とは、必ずしも周方向の全体にわたって重なっていなくても良く、周方向の一部が重なっていれば良い。例えば本実施の形態において、平面方向から見て、第1突起部30の周方向の一部と第2突起部60の周方向の一部とが重なっている(図1のRで示す領域)。
また台座部23のうち、第1突起部30同士の間には、第1ストレート部31が形成されている。この第1ストレート部31の上面は、フランジ部22の上面(フランジ部22が位置する水平面S)に対して平行となっている。
この場合、第1突起部30は、周方向に3つ設けられているが、2つ又は4つ以上設けられていても良い。例えば、おねじ24及びめねじ44がそれぞれ二条ねじからなる場合には、第1突起部30は4つ設けられていても良い。
第1突起部30は、上方(第2突起部60側)を向く第1対向面32と、第1対向面32の周方向に隣接する第1ストレート部31に向けて延びる第1垂直面33とを有している。また、第1突起部30の側面からは、径方向に押さえ突起(カートン止め)34が突出している。フランジ部22と押さえ突起34との間には、容器本体71の天面パネル72(図12参照)が収容される。押さえ突起34により、注出口組立体10を容器本体71の天面パネル72と溶着する前において、注出口組立体10が天面パネル72から脱落することを抑制することができる。
第1対向面32は、水平に位置しており、フランジ部22の上面(フランジ部22が位置する水平面S)に対して平行となっている。第1垂直面33は、第1対向面32に対して垂直に延びている。
(キャップ)
次に、図8乃至図10を参照して、キャップ40について説明する。キャップ40は、注出口20に装着されて後述する容器本体71内の内容物を密封するものである。具体的には、キャップ40は、注出口20の円筒部21に対して着脱可能となっている。
図8乃至図10に示すように、キャップ40は、天部41と、天部41から延びるとともに、内面に注出口20のおねじ24に螺合するめねじ44が形成されたキャップ筒部42と、キャップ筒部42に薄肉部48を介して連結されたバンド部50とを有している。これら天部41、キャップ筒部42及びバンド部50は、例えばポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等の合成樹脂により一体に成形されている。またキャップ40は、例えば熱可塑性樹脂を用いた射出成形法によって作製されても良い。
天部41は、平面視略円形状であり、平坦な上面を有している。天部41の下面であってキャップ筒部42の径方向内側には、円筒状の内側リング46が形成されている。この内側リング46は、注出口20の円筒部21の内面に配置される(図2及び図3参照)。なお、天部41とキャップ筒部42とにより、キャップ本体45が構成される。
キャップ筒部42は略円筒状であり、天部41から垂下している。キャップ筒部42の外面には、キャップ40を手で握ったときの滑り止めとしての機能をもつ複数のローレット43が形成されている。各ローレット43は、キャップ筒部42から径方向外方に突出するとともに、キャップ筒部42の上下方向(注出口20の軸線A方向)に平行に延びている。また、キャップ筒部42の内面には、注出口20のおねじ24に螺合するめねじ44が形成されている。このめねじ44は、一条ねじ又は多条のねじからなっていても良い。
バンド部50は、リング状のピルファープルーフバンドからなり、開封後にも周方向の一部で破断することなく円環形状を維持するタイプのものからなる。バンド部50は、キャップ筒部42に薄肉部48を介して連結されており、キャップ筒部42との間には隙間が形成されている。このバンド部50は、キャップ40を注出口20に装着した状態で(図1乃至図4参照)、注出口20の台座部23と上下方向(注出口20の軸線A方向)に対向する。バンド部50は、キャップ筒部42を開栓方向に回転させた際に薄肉部48が切断されて、キャップ筒部42から分離可能となっている。
バンド部50の下面(キャップ筒部42の反対側の面)には、周方向に沿って等間隔に複数の第2突起部60が配置されている。第2突起部60は、注出口20の第1突起部30に対応する位置にそれぞれ配置され、各第1突起部30に対して上下方向(注出口20の軸線A方向)に対向している。
またバンド部50の下面のうち、第2突起部60同士の間には、第2ストレート部61が形成されている。この第2ストレート部61の下面は、天部41の上面及びフランジ部22の上面に対して平行となっている。
この場合、第2突起部60は、周方向に3つ設けられているが、これに限られるものではない。第2突起部60の数は、第1突起部30と同数であれば良く、2つ又は4つ以上設けられていても良い。
第2突起部60は、第1突起部30側を向く第2対向面62と、第2対向面62から周方向に隣接する第2ストレート部61に向けて延びる第2垂直面63とを有している。
第2対向面62は、水平に位置しており、フランジ部22の上面(フランジ部22が位置する水平面S)に対して平行となっている。第2垂直面63は、第2対向面62に対して垂直に延びている。
バンド部50の上面には、周方向に間隔を空けて複数のバンド台座部51が配置されている。バンド台座部51は、それぞれキャップ筒部42に向けて突出している。また、バンド部50の上面であって、第2ストレート部61に対応する位置には、それぞれ補強部52が設けられている。補強部52は、それぞれキャップ筒部42側に向けて突出している。このように補強部52を設けることにより、バンド部50の厚み(上下方向の長さ)が薄い部分を補強し、バンド部50が変形することを抑制することができる。
また、キャップ40のキャップ筒部42とバンド部50に、キャップ40を注出口20にねじ込む際互いに係合する係合突起53、54が円周方向に関して相対向する位置に各々設けられている。このような係合突起53、54によって、キャップ40を注出口20にねじ込む際、薄肉部48が破断することを未然に防止することができる。
薄肉部48は、キャップ筒部42とバンド部50との間に設けられている。薄肉部48は、薄肉の柱状となっている。本実施の形態においては、薄肉部48は、補強部52又はバンド台座部51上に設けられているとともに、円周方向に間隔をおいて複数(例えば4個)設けられている。また各薄肉部48は、キャップ筒部42からバンド部50側に向って先細状に形成されている。このため薄肉部48においてキャップ筒部42とバンド部50とは容易に破断可能となっており、このとき薄肉部48の破断箇所はバンド部50側に位置するようになっている。
また、バンド部50の内周面には、内周突起55が円周方向に所定間隔をおいて複数形成されている。内周突起55は、キャップ40を開封した後、注出口20の円周凸部26に係合し、バンド部50の脱落を防止する。また、内周突起55同士の間には、基本肉厚部56が形成されていても良い。この場合、基本肉厚部56には内周突起55が存在せず、バンド部50の他の部分の厚み(径方向長さ)と同一の厚みを有している。この基本肉厚部56には、注出口20の注出口ラチェット29が配置される。これにより、キャップ40を注出口20から取り外す際、注出口ラチェット29が内周突起55に干渉することを防止することができる。
バンド部50の内周面であって、内周突起55よりも下方の部分には、複数のバンドラチェット57が形成されている。バンドラチェット57は、バンド部50から径方向内側に突出している。バンドラチェット57は、キャップ40を初期開封する際、注出口20の注出口ラチェット29に当接してバンド部50の回転を抑制するものである。バンドラチェット57は、それぞれ第2突起部60の内面に形成されており、第2突起部60と同数(3つ)設けられている(図4参照)。注出口ラチェット29及びバンドラチェット57がこの位置に設けられていることにより、初期開封時に、注出口20の第1突起部30同士の間の第1ストレート部31上に第2突起部60が脱落する位置で、バンド部50がキャップ本体45から切断される。
図11は、本実施の形態による注出口組立体10を示す正面図であり、キャップ40を初期開封する前の状態を示している。
図11に示すように、第1突起部30の第1対向面32(上面)の一部と第2突起部60の第2対向面62(下面)の一部とが、上下方向(注出口20の軸線A方向)に互いに対向している。また、第1対向面32(上面)のうちの他の一部は、第2ストレート部61の下面と上下方向に対向している。さらに、第2対向面62(下面)のうちの他の一部は、第1ストレート部31の上面と上下方向に対向している。
図11に示すように、注出口20とキャップ40とが組み合わされた状態で、注出口20の台座部23とバンド部50との間には、上下方向に隙間15が形成される。この隙間15は、正面視で上下方向に間隔が広い部分と間隔が狭い部分とを有している。
隙間15のうち周方向において最も間隔が狭い部分は、第1突起部30と第2突起部60との間となっている。この第1突起部30と第2突起部60との間の第1間隔H1(注出口20の軸線A方向に沿う距離)は、0mm以上0.5mm以下とすることが好ましい。上記第1間隔H1を0mm以上とすることにより、注出口組立体10の製造時に、キャップ40を注出口20に対して確実にねじ込むことができる。また、上記第1間隔H1を0.5mm以下とすることにより、充填ラインでフランジ部22が他の注出口組立体10の隙間に嵌まることを抑制することができる。なお、第1突起部30と第2突起部60との第1間隔H1とは、第1対向面32と第2対向面62との間の隙間を軸線A方向に測定した距離をいう。
また、フランジ部22の厚みをTとしたとき、フランジ部22の厚みTと第1間隔H1との間で、0≦H1<Tという関係が成立することが好ましい。上記第1間隔H1を0以上かつフランジ部22の厚みTより小さくすることにより、充填ラインでフランジ部22が他の注出口組立体10の隙間に嵌まることを抑制することができる。なお、フランジ部22の厚みTは、フランジ部22の最外周縁においてマイクロメータを用いて周方向に間隔を空けて複数箇所測定し、その平均値によって求めることができる。また、フランジ部22の厚みTは、例えば0.4mm以上1.0mm以下となっている。
隙間15のうち周方向において最も間隔が広い部分は、台座部23の上面とバンド部50の下面との間となっている。この台座部23の上面とバンド部50の下面との間の第2間隔H2(注出口20の軸線A方向に沿う距離)は、1.5mm以上3.5mm以下とすることが好ましい。上記第2間隔H2を1.5mm以上とすることにより、キャップ40の開栓後、キャップ本体45を再封したとき、バンド部50とキャップ本体45との間の隙間が大きく開く。これにより、キャップ40を開栓したことを見た目でわかりやすくすることができる。また、上記第2間隔H2を3.5mm以下とすることにより、バンド部50が細くなりすぎないようにし、バンド部50の強度を維持することができる。なお、台座部23の上面とバンド部50の下面との第2間隔H2とは、第1ストレート部31と第2ストレート部61との間の隙間を軸線A方向に測定した距離をいう。
また、上述したフランジ部22の厚みTと第2間隔H2との間で、2T<H2<3T又は3T<H2<4T又は4T<H2<5Tという関係が成立することが好ましい。上記第2間隔H2をフランジ部22の厚みTの2倍(2T)より大きくすることにより、キャップ40の開栓後、キャップ本体45を再封したとき、バンド部50とキャップ本体45との隙間を広くすることができ、キャップ40を一旦取り外したことを目視で認識しやすくすることができる。上記第2間隔H2をフランジ部22の厚みTの5倍(5T)より小さくすることにより、バンド部50が細くなりすぎないようにし、バンド部50の強度を維持することができる。また、上記第2間隔H2がフランジ部22の厚みTの自然数倍とならないことにより、充填ラインでフランジ部22が他の注出口組立体10の隙間に嵌まることを抑制することができる。
さらに、第1突起部30の上面とバンド部50の下面とが対向する位置において、第1突起部30の上面とバンド部50の下面との間の第3間隔H3(注出口20の軸線A方向に沿う距離)は、1mm以上2.5mm以下とすることが好ましい。この第3間隔H3は、第1間隔H1よりも大きく、第2間隔H2よりも小さい(H1<H3<H2)。上記第3間隔H3を1mm以上とすることにより、キャップ40の開栓後、キャップ本体45を再封したとき、バンド部50とキャップ本体45との間の隙間が大きく開く。これにより、キャップ40を開栓したことを見た目でわかりやすくすることができる。また、上記第3間隔H3を2.5mm以下とすることにより、バンド部50が細くなりすぎないようにし、バンド部50の強度を維持することができる。なお、第1突起部30の上面とバンド部50の下面との間の第3間隔H3とは、第1対向面32と第2ストレート部61との間の隙間を軸線A方向に測定した距離をいう。
また、上述したフランジ部22の厚みTと第3間隔をH3との間で、T≦H3≦3Tという関係が成立することが好ましい。上記第3間隔をH3をフランジ部22の厚みTよりも大きくすることにより、充填ラインでフランジ部22が他の注出口組立体10の隙間に嵌まることを抑制することができる。上記第3間隔をH3をフランジ部22の厚みTの3倍(3T)より小さくすることにより、バンド部50が細くなりすぎないようにし、バンド部50の強度を維持することができる。
第1突起部30の高さである第1高さH4(軸線A方向の距離)は、0.7mm以上2mm以下とすることが好ましい。この第1高さH4は、軸線A方向における第1突起部30の第1対向面32と第1ストレート部31の上面との距離をいう。また、第2突起部60の高さである第2高さH5(軸線A方向の距離)は、1mm以上2.5mm以下とすることが好ましい。この第2高さH5は、軸線A方向における第2突起部60の第2対向面62と第2ストレート部61の下面との距離をいう。なお、上述した第2間隔H2は、第1間隔H1と第1高さH4と第2高さH5との合計に等しい(H2=H1+H4+H5)。
さらに、第1突起部30の第1高さH4と第2突起部の第2高さH5とが互いに同一となることが好ましい(H4=H5)。これにより、キャップ本体45とフランジ部22との間隔H6(軸線A方向の距離)を一定とした場合に、キャップ40の開栓後、キャップ本体45を再封した際のバンド部50とキャップ本体45との隙間を最も広くすることができる。なお、開栓後のバンド部50の落下距離は、第1高さH4と第2高さH5との間でH4<H5という関係が成立する場合、H4となり、H4>H5という関係が成立する場合、H5となる。本実施の形態においては、H4=H5となるため、落下距離はH4=H5となる。この落下距離が、キャップ40の開栓後におけるバンド部50とキャップ本体45との間の隙間に相当する。
(注出口付き容器)
次に、図12を参照して、本実施の形態による注出口付き容器70について説明する。図12に示すように、注出口付き容器70は、ゲーブルトップタイプの紙製の容器本体71と、容器本体71に装着された注出口組立体10とを備えている。このうち容器本体71は、天面パネル72と、胴部パネル73と、底面パネル74とを備えている。また、注出口組立体10は、図1乃至図4に示すものであり、天面パネル72に内面側から取り付けられている。
なお、注出口組立体10が取り付けられる容器本体としては、ゲーブルトップ型の紙製容器に限られるものではない。例えば、容器本体は、ブリックタイプ又はフラットタイプの紙製容器であっても良い。あるいは、容器本体は、注出口組立体10を取り付け可能なものであれば、合成樹脂容器、ガラス製容器、金属製容器等であっても良い。
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
まず、図1乃至図4に示す注出口組立体10を作製する。この場合、まず注出口20と、キャップ40とをそれぞれ別途例えば射出成形法によって作製する。続いて、注出口20側のおねじ24とキャップ40側のめねじ44とを螺合させて注出口20にキャップ40がねじ込まれ、キャップ40が注出口20のフランジ部22側へ接近する。その後注出口20側の注出口ラチェット29上をキャップ40側のバンドラチェット57が乗り越えて、キャップ40が注出口20に対して確実に装着される。注出口20へキャップ40をねじ込む場合、上述のように、キャップ筒部42の係合突起53とバンド部50の係合突起54とが係合するので、キャップ筒部42とバンド部50との間に設けられた薄肉部48が破断することはない。このように、注出口20にキャップ40がねじ込まれた後、注出口20の各第1突起部30とキャップ40の各第2突起部60とがそれぞれ上下方向に対向するよう位置付けられる。このため第1突起部30と第2突起部60との間に、幅の狭い第1間隔H1が形成され、台座部23の上面とバンド部50の下面との間に、幅の広い第2間隔H2が生じる。
続いて、図12に示す注出口付き容器70を作製する。この場合、まず積層材として、紙基材を積層した積層材を製造し、この積層材から容器本体71を製造するための図示しないブランク板を製造する。次に、ブランク板が角筒状になるように胴部パネル73同士を熱により溶着する。
次に、充填ラインで、ブランク板から容器本体71の底面パネル74が成形される。次いで天面パネル72の内面に対して注出口組立体10が超音波や熱によって溶着され、注出口組立体10が容器本体71に取り付けられる。その後、天面パネル72が開口した状態で容器本体71内に飲料等の内容物が充填される。次いで、天面パネル72が封止され、上述したゲーブルトップタイプの容器本体71と、容器本体71に装着された注出口組立体10とを備えた注出口付き容器70(図12参照)が得られる。
ところで、このようにして、充填ラインで注出口組立体10をブランク板に取り付ける際、多数の注出口組立体10が様々な方向を向いた状態でまとめて搬送及び収容される場合がある。これに対して本実施の形態においては、注出口20の台座部23に複数の第1突起部30が配置され、キャップ40のバンド部50に複数の第2突起部60が配置されている。また、各第1突起部30と各第2突起部60とがそれぞれ上下に対向しており、各第1突起部30と各第2突起部60との間に、それぞれ幅の狭い第1間隔H1が形成される。これにより、平板状のフランジ部22が、他の注出口組立体10の第1突起部30と第2突起部60との間の隙間に嵌まり込みにくくなっている。この結果、注出口組立体10同士が嵌り合うことを抑制し、生産性の低下を抑えることができる(図13(a)参照)。これに対して、比較例として注出口20の台座部23とキャップ40のバンド部50との間の隙間が水平であり、第1突起部30及び第2突起部60が設けられていない場合、隙間にフランジ部22が嵌まり込み、注出口組立体10同士が嵌り合うおそれがある(図13(b)参照)。この場合、充填ラインを停止し、注出口組立体10同士を引き離す作業が必要となり、生産効率が低下するおそれがある。
使用に際しては、まず使用者がキャップ40のキャップ本体45を把持し、キャップ本体45を注出口20から緩める方向(ねじ込み方向と逆方向)に回転させる。この場合、注出口20側の注出口ラチェット29とキャップ40側のバンドラチェット57とが円周方向において係合し、バンド部50が注出口20側に係止される。このため、キャップ本体45のみが注出口20から緩む方向に回転し、キャップ本体45とバンド部50との間の薄肉部48が破断し、キャップ本体45とバンド部50とが分離する。
更にキャップ本体45を注出口20に対して緩める方向に回転させることによって、注出口20側のおねじ24と、キャップ本体45側のめねじ44との係合が解除してキャップ本体45のみが注出口20から取り外される。
この間、キャップ本体45から分離したバンド部50は、その自重により円筒部21に沿って摺動しながらフランジ部22側へ落下する。このようにバンド部50を分離した後、バンド部50の第2突起部60は、第1突起部30同士の間の第1ストレート部31上に落下するため、キャップ本体45とバンド部50との隙間が大きくなり、キャップ40の初期開封の前後での外観変化を大きくすることができる。次に、使用者は容器本体71を傾けて、注出口20から内容物を注ぎ出す。
その後使用者は、注出口20に対してキャップ本体45を再度装着する。この場合、キャップ40はキャップ本体45とバンド部50とが分離した状態となっているので、外部からキャップ40を一旦取り外したことを容易に認識することができる(図14の仮想線参照)。また、図14に示すように、バンド部50がキャップ本体45から分離した後、バンド部50の第2突起部60は、注出口20の第1ストレート部31上に位置する。このためバンド部50が落下した後、キャップ本体45を再度装着したとき、バンド部50とキャップ本体45との隙間が十分広くなっており、キャップ40を一旦取り外したことが目視で認識しやすくなっている。具体的には、バンド部50が落下した後、キャップ本体45のキャップ筒部42の下面とバンド部50の上面との間に形成された隙間の間隔H7(図14参照)は、例えば0.8mm以上2mm以下程度まで広がる。
以上のように本実施の形態によれば、注出口20の台座部23には、周方向に沿って複数の第1突起部30が配置され、キャップ40のバンド部50には、周方向に沿って複数の第2突起部60が配置されている。また、各第1突起部30と各第2突起部60とがそれぞれ上下に対向している。これにより、キャップ40を一旦取り外した後再封した際の見た目の変化が大きく、キャップ40が初期開封されたことが目視で認識しやすくなっている。また、キャップ40を初期開封した後、キャップ本体45にバンド部50が付属しないため使いやすく、バンド部50がキャップ本体45を再封するたびに邪魔になることはない。さらに、注出口20の第1突起部30とキャップ40の第2突起部60との隙間15が狭く形成されるので、充填ライン等で注出口20のフランジ部22が他の注出口組立体10の隙間15に嵌まり込みにくい。
また本実施の形態によれば、第1突起部30と第2突起部60との第1間隔H1は、0mm以上0.5mm以下である。これにより、充填ラインでフランジ部22が他の注出口組立体10の隙間に嵌まることを抑制することができる。
また本実施の形態によれば、台座部23の上面とバンド部50の下面との第2間隔H2は、1.5mm以上3.5mm以下である。これにより、キャップ40を開栓したことを見た目でわかりやすくすることができるとともに、バンド部50が細くなりすぎないようにすることができる。
また本実施の形態によれば、第1突起部30の上面の一部とバンド部50の下面との第3間隔H3は、1mm以上2.5mm以下である。これにより、キャップ40を開栓したことを見た目でわかりやすくすることができるとともに、バンド部50が細くなりすぎないようにすることができる。
また本実施の形態によれば、フランジ部22の厚みをTとし、第1突起部30と第2突起部60との第1間隔をH1としたとき、H1<Tとなる。これにより、充填ラインでフランジ部22が他の注出口組立体10の隙間に嵌まることを抑制することができる。
また本実施の形態によれば、フランジ部22の厚みをTとし、台座部23の上面とバンド部50の下面との第2間隔をH2としたとき、2T≦H2≦5Tとなる。これにより、キャップ40を開栓したことを見た目でわかりやすくすることができるとともに、バンド部50が細くなりすぎないようにすることができる。
また本実施の形態によれば、フランジ部22の厚みをTとし、第1突起部30の上面の一部とバンド部50の下面との第3間隔をH3としたとき、T≦H3≦3Tとなる。これにより、キャップ40を開栓したことを見た目でわかりやすくすることができるとともに、バンド部50が細くなりすぎないようにすることができる。
また本実施の形態によれば、第1突起部30同士の間には、第1ストレート部31が形成され、第2突起部60同士の間には、第2ストレート部61が形成されている。第1ストレート部31の上面及び第2ストレート部61の下面は、それぞれフランジ部22が位置する水平面Sに対して平行となっている。これにより、キャップ40と注出口20を締めた際の締め切り位置に余裕を持たせることができる。すなわち、キャップ40を注出口20に対して締める強さや滑りなどの影響により、キャップ40の締め切り位置は円周方向に数十度ぶれる場合がある。このため、第1ストレート部31及び第2ストレート部61を設けることにより、設計上のキャップ40の締め切り位置に対するずれを吸収することができる。
(変形例)
次に、図15乃至図21を参照して、注出口組立体の各種変形例について説明する。図15乃至図21は、注出口組立体の各種変形例を示す図である。図15乃至図21において、図1乃至図14に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
(第1の変形例)
図15に示すように、注出口20の円筒部21の内面に、プルリング(中栓)81が取り付けられていても良い。このプルリング81は、閉鎖部材としての中栓を構成している。またプルリング81は、円筒部21に予め一体成形されており、注出口20の円筒部21を初期密封している。プルリング81は、貫通孔25を閉鎖する開口閉鎖部82と、開口閉鎖部82を引き上げるためのリング状の把持部83とを有している。開口閉鎖部82の周縁には、周方向に沿って開封薄肉部84が形成されている。そして円筒部21を初期開封する時には、プルリング81の把持部83を指で引き上げることにより、開封薄肉部84が破断して開口閉鎖部82が貫通孔25から分離されるようになっている。これにより、初期密封時に容器本体71の密封性を向上させることができる。
なお、図示していないが、プルリング81に代えて、円筒部21の内面に閉鎖部材としての中栓を設けても良い。この場合、初期開封時、薄肉部48が切れ、バンド部50がキャップ本体45から脱落してから閉鎖部材が開封する。この際、キャップ本体45を注出口20に対して緩めた際、閉鎖部材がキャップ本体45側と係合しているため、閉鎖部材がキャップ本体45とともに回転又は上昇し、あるいはその両方により、閉鎖部材が注出口20から分離し、開栓と同時に取り外すことができる。あるいは、閉鎖部材がキャップ本体45側から突き刺されることで閉鎖部材を開封してもよい。
(第2の変形例)
図16に示すように、第1突起部30の周方向長さと、第2突起部60の周方向長さとを互いに同一としても良い。図16に示す初期開封前の状態では、平面方向から見て、第1突起部30と第2突起部60とが周方向の全体にわたって重なっている。この場合、第1突起部30と第2突起部60との間に形成される幅の狭い領域(第1間隔H1の領域)を周方向により長く形成することができるので、充填ラインでフランジ部22が他の注出口組立体10の隙間に嵌まることをより確実に抑制することができる。
(第3の変形例)
図17に示すように、バンド部50の下面に、下方に突出する第3突起部67が形成されていても良い。第3突起部67は、第2突起部60から周方向に離間して配置されている。また第3突起部67は、図17に示す初期開封前の状態では、第1突起部30の上方に位置している。第3突起部67の高さは第2突起部60の高さと同一とすることが好ましい。この場合、第1突起部30と第2突起部60との間に加え、第1突起部30と第3突起部67との間にも幅の狭い領域(第1間隔H1の領域)が形成されるので、充填ラインでフランジ部22が他の注出口組立体10の隙間に嵌まることをより確実に抑制することができる。
(第4の変形例)
図18に示すように、第1突起部30は、第1対向面32と、第1垂直面33と、第1傾斜面35とを有している。第1垂直面33は、第1対向面32の周方向一側に隣接する第1ストレート部31に向けて延びている。第1傾斜面35は、第1対向面32に対して傾斜しており、第1対向面32の周方向他側に隣接する第1ストレート部31に向けて延びている。また第2突起部60は、第2対向面62と、第2垂直面63と、第2傾斜面65とを有している。第2垂直面63は、第2対向面62の周方向一側に隣接する第2ストレート部61に向けて延びている。第2傾斜面65は、第2対向面62に対して傾斜しており、第2対向面62の周方向他側に隣接する第2ストレート部61に向けて延びている。
初期開封時には、キャップ本体45を注出口20に対して緩める方向に回転させることにより、キャップ本体45のみが注出口20から取り外される。このとき、キャップ本体45から分離したバンド部50は、その自重によりフランジ部22側へ落下する。このようにバンド部50を分離した後、バンド部50の第2突起部60は、第1突起部30同士の間の第1ストレート部31上に落下する(図19参照)。このとき、第2突起部60は、第1突起部30同士の間に収容され、第2傾斜面65と第1傾斜面35とが互いに対向する状態となる。このとき、キャップ本体45の下面とバンド部50の上面との間に形成された隙間の間隔H7は、例えば0.8mm以上2mm以下程度まで広がる。
このように、注出口20の第1突起部30とキャップ40の第2突起部60との隙間15を斜めに形成することにより、充填ラインでフランジ部22が他の注出口組立体10の隙間に嵌まることをさらに抑制することができる。またバンド部50が脱落した際に、第1突起部30同士の間の第1ストレート部31上へ第2突起部60を誘い込み易くすることができる。なお、図20に示すように、第1傾斜面35が第1対向面32の周方向両側に設けられていても良く、第2傾斜面65が第2対向面62の周方向両側に設けられていても良い。この場合、バンド部50が脱落した際に、第1突起部30同士の間の第1ストレート部31上へ第2突起部60をより誘い込み易くすることができる。
(第5の変形例)
図21に示すように、各第1突起部30と各第2突起部60とが上下に対向していなくても良い。すなわち各第1突起部30と各第2突起部60とは、周方向に互いにずれて配置されていても良い。この場合、第1突起部30の第1対向面32は、周方向全体にわたって第2ストレート部61に対向し、第2突起部60の第2対向面62は、周方向全体にわたって第1ストレート部31に対向する。この場合、第1突起部30と第2突起部60との間に幅の狭い領域が形成されるので、充填ラインでフランジ部22が他の注出口組立体10の隙間に嵌まることを抑制することができる。
本開示は上記実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
10 注出口組立体
15 隙間
20 注出口
21 円筒部
22 フランジ部
23 台座部
24 おねじ
25 貫通孔
30 第1突起部
31 第1ストレート部
32 第1対向面
33 第1垂直面
40 キャップ
41 天部
42 キャップ筒部
43 ローレット
44 めねじ
45 キャップ本体
46 内側リング
48 薄肉部
50 バンド部
51 バンド台座部
52 補強部
55 内周突起
56 基本肉厚部
60 第2突起部
61 第2ストレート部
62 第2対向面
63 第2垂直面
70 注出口付き容器

Claims (8)

  1. 外面におねじが形成された円筒部と、前記円筒部の下方に位置するフランジ部と、前記フランジ部上に位置する台座部とを有する注出口と、
    天部と、前記天部から延びるとともに、内面に前記注出口の前記おねじに螺合するめねじが形成されたキャップ筒部と、前記キャップ筒部に薄肉部を介して連結されたバンド部とを有するキャップとを備え、
    前記注出口の前記台座部には、周方向に沿って複数の第1突起部が配置され、前記キャップの前記バンド部には、周方向に沿って複数の第2突起部が配置され、
    前記第2突起部は、対向面と、傾斜面とを有し、
    前記傾斜面は、前記対向面に対して傾斜しており、周方向に隣接するストレート部に向けて延びており、
    各第1突起部と各第2突起部とがそれぞれ上下に対向している、注出口組立体。
  2. 前記第1突起部と前記第2突起部との、前記注出口の軸線方向に沿う第1間隔は、0mm以上0.5mm以下である、請求項1に記載の注出口組立体。
  3. 外面におねじが形成された円筒部と、前記円筒部の下方に位置するフランジ部と、前記フランジ部上に位置する台座部とを有する注出口と、
    天部と、前記天部から延びるとともに、内面に前記注出口の前記おねじに螺合するめねじが形成されたキャップ筒部と、前記キャップ筒部に薄肉部を介して連結されたバンド部とを有するキャップとを備え、
    前記注出口の前記台座部には、周方向に沿って複数の第1突起部が配置され、前記キャップの前記バンド部には、周方向に沿って複数の第2突起部が配置され、
    前記第2突起部は、対向面と、傾斜面とを有し、
    前記傾斜面は、前記対向面に対して傾斜しており、周方向に隣接するストレート部に向けて延びており、
    前記バンド部は、前記キャップを開栓方向に回転させた際に前記薄肉部が切断されて前記キャップ筒部から分離可能であり、前記バンド部を分離した後、前記第2突起部が前記第1突起部同士の間に落下し、前記キャップ筒部の下面と前記バンド部の上面との間に0.8mm以上の隙間が形成される、注出口組立体。
  4. 前記第1突起部の側面から径方向に押さえ突起が突出している、請求項1乃至のいずれか一項に記載の注出口組立体。
  5. 前記注出口の前記第1突起部同士の間に注出口ラチェットが設けられ、前記キャップの前記第2突起部の内面に、前記キャップを初期開封する際に前記注出口ラチェットに当接するバンドラチェットが設けられている、請求項1乃至のいずれか一項に記載の注出口組立体。
  6. 前記円筒部の内面に、閉鎖部材としての中栓が取り付けられている、請求項1乃至のいずれか一項に記載の注出口組立体。
  7. 前記中栓は、プルリングである、請求項に記載の注出口組立体。
  8. 容器本体と、
    前記容器本体に装着された、請求項1乃至のいずれか一項に記載の注出口組立体とを備えた、注出口付き容器。
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