JP2022119068A - キャップおよびキャップ付き容器 - Google Patents

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Makoto Funashima
克巳 亀田
Katsumi Kameda
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Abstract

【課題】開栓後に、バンドが容器から取り外されてしまうことを抑制することが可能な、キャップおよびキャップ付き容器を提供する。【解決手段】キャップ20は、天部21と、天部21から延びる本体筒部22と、本体筒部22につなぎ23を介して連結されたバンド部30と、バンド部30の内周面30aに設けられ、径方向内側に突出する係合部40とを備えている。係合部40の上面40aは、バンド部30の上面30bと同一平面上に位置するか、または、係合部40の上面40aが、バンド部30の上面30bよりも上方に位置する。【選択図】図5

Description

本開示は、キャップおよびキャップ付き容器に関する。
従来から、飲料等を内部に収容する容器に用いられるキャップとして、円筒形状のキャップが用いられている。
例えば、特許文献1には、頂板部と頂板部の周端縁から降下した筒状側壁とを備えており、筒状側壁の下端に、イタズラ防止及び内容物の品質を保証するためのタンパーエビデントバンド(TEバンド)が設けられたプラスチック製キャップが開示されている。
特許第5481186号公報
ところで、キャップが取り付けられた容器を開栓した場合、キャップが分解されることにより、バンドが容器側に落下する。この場合、バンドが容器から取り外されてしまうことを抑制することが求められている。
本開示はこのような点を考慮してなされたものであり、開栓後に、バンドが容器から取り外されてしまうことを抑制することが可能な、キャップおよびキャップ付き容器を提供することを目的とする。
一実施の形態によるキャップは、天部と、前記天部から延びる本体筒部と、前記本体筒部につなぎを介して連結されたバンド部と、前記バンド部の内周面に設けられ、径方向内側に突出する係合部とを備え、前記係合部の上面は、前記バンド部の上面と同一平面上に位置するか、または、前記係合部の上面が、前記バンド部の上面よりも上方に位置する、キャップである。
一実施の形態によるキャップにおいて、前記係合部の径方向内側への突出量は、前記係合部の上端において最大になっていてもよい。
一実施の形態によるキャップにおいて、前記係合部の上面は、水平面に対して平行になっていてもよい。
一実施の形態によるキャップにおいて、前記バンド部の内周面からの前記係合部の径方向内側への最大の突出量は、0.3mm以上1.5mm以下であってもよい。
一実施の形態によるキャップにおいて、垂直断面において、前記係合部は、下方に向かうにつれて径方向外側に傾斜していてもよい。
一実施の形態によるキャップにおいて、円周方向において、前記係合部は、前記つなぎとは異なる位置に設けられていてもよい。
一実施の形態によるキャップにおいて、前記バンド部の内周面に、前記つなぎを破断させる爪部が設けられていてもよい。
一実施の形態によるキャップにおいて、円周方向において、前記爪部は、前記つなぎとは異なる位置に設けられていてもよい。
一実施の形態によるキャップにおいて、前記係合部は、円周方向に間隔をおいて複数設けられていてもよい。
一実施の形態によるキャップにおいて、水平断面において、前記係合部の内縁の形状は、円弧であってもよい。
一実施の形態によるキャップ付き容器は、容器本体と、前記容器本体に装着された、一実施の形態によるキャップとを備えた、キャップ付き容器である。
本開示によれば、開栓後に、バンドが容器から取り外されてしまうことを抑制できる。
図1は、一実施の形態によるキャップ付き容器を示す正面図である。 図2は、一実施の形態によるキャップを示す正面図である。 図3は、一実施の形態によるキャップを示す斜視図である。 図4は、一実施の形態によるキャップを示す断面図(図2のIV-IV線断面図)である。 図5は、一実施の形態によるキャップを示す断面図(図4のV-V線断面図を上下反転させた断面図)である。 図6は、一実施の形態によるキャップを示す拡大断面図(図5のVI部に対応する拡大断面図)である。 図7は、一実施の形態によるキャップの製造方法を示す断面図である。 図8は、一実施の形態によるキャップの製造方法を示す断面図である。 図9は、一実施の形態によるキャップの製造方法を示す断面図である。 図10は、一実施の形態によるキャップの製造方法を示す断面図である。 図11は、一実施の形態によるキャップの比較例の製造方法を示す断面図である。 図12は、一実施の形態によるキャップの変形例(第1変形例)を示す断面図(図6に対応する図)である。 図13は、一実施の形態によるキャップの変形例(第2変形例)を示す断面図(図6に対応する図)である。 図14は、一実施の形態によるキャップの変形例(第3変形例)を示す断面図(図4に対応する図)である。 図15は、一実施の形態によるキャップの変形例(第4変形例)を示す断面図(図4に対応する図)である。 図16は、一実施の形態によるキャップの変形例(第5変形例)を示す斜視図(図3に対応する図)である。
以下、図面を参照して一実施の形態について説明する。図1乃至図11は一実施の形態を示す図である。以下に示す各図は、模式的に示したものである。そのため、各部の大きさ、形状は理解を容易にするために、適宜誇張している。また、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。なお、以下に示す各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。また、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値および材料名は、実施の形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含むものとする。なお、本明細書中、「上」、「下」および「水平方向」とは、それぞれキャップ付き容器1またはキャップ20を正立させた状態(図1および図2)における上方、下方および水平方向のことをいう。
キャップ付き容器
まず、図1により、一実施の形態によるキャップ付き容器の概要について説明する。
図1に示すように、本実施の形態によるキャップ付き容器1は、容器本体2と、容器本体2に装着されたキャップ20とを備えている。
容器本体
容器本体2は、パウチ3と、パウチ3に装着されたスパウト10とを有している。
このうちパウチ3は、胴部4aと底部4bとを有するスタンディング形式のパウチである。胴部4aは、互いに対向して配置された一対の主面シート5a、5bを含んでおり、重ね合せられた一対の主面シート5a、5bの側縁6近傍および上縁7近傍が互いにヒートシールされている。
また、一対の主面シート5a、5bの下縁8間に、底部4bをなす底面シート9が配置されている。そして、一対の主面シート5a、5bと底面シート9とによって囲まれる空間内に、内容物を収容する収容空間2aが区画されている。
底面シート9は、収容空間2a側に向かって凸となるように曲げられ、その周縁近傍を、重なり合う主面シート5a、5bの下部とともにヒートシールされている。底面シート9が一対の主面シート5a、5bの下縁8の形状を保持することによって、パウチ3に自立性を付与している。
また、パウチ3の上部の中央部には、スパウト10が取り付けられている。スパウト10は、重ね合せられた一対の主面シート5a、5b間に配置されている。このように、パウチ3の上部は、一対の主面シート5a、5bと、スパウト10とによって閉鎖されている。
なお、図1において、パウチ3がスタンディング形式のパウチである例を示したが、これに限定されず、パウチ3は、ガセット袋や三方袋、四方袋等の平袋であってもよい。
パウチ3に用いる主面シート5a、5bおよび底面シート9としては、以下に示すような層構成を有する積層体を用いることができる。
PET/DL/AL/DL/ON/DL/CPPまたはLLDPE(内容物側)
PET/DL/ON/DL/AL/DL/CPPまたはLLDPE(内容物側)
蒸着PET/DL/ON/DL/CPPまたはLLDPE(内容物側)
PET/DL/蒸着ON/DL/CPPまたはLLDPE(内容物側)
蒸着PET/DL/CPPまたはLLDPE(内容物側)
コーティングPET/DL/CPPまたはLLDPE(内容物側)
蒸着ON/DL/CPPまたはLLDPE(内容物側)
PET/DL/蒸着PET/DL/ON/DL/CPPまたはLLDPE(内容物側)
PBT/DL/AL/DL/CPPまたはLLDPE(内容物側)
なお、「蒸着ON」は酸化珪素または酸化アルミを蒸着したON、「LLDPE」は直鎖状低密度ポリエチレン、「DL」はドライラミネーション法による接着剤層、「コーティングPET」はPVA(ポリビニルアルコール)やPVDC(ポリ塩化ビニリデン)などのバリア基材をコーティングしたPETを意味する。
次に、スパウト10について説明する。スパウト10は、中空の円筒形状を有するとともに外面に雄ねじ14が形成された円筒部11と、円筒部11の外周面に設けられたフランジ部12と、フランジ部12の下方に設けられ、パウチ3の一対の主面シート5a、5bが溶着される溶着部13とを有している。これら円筒部11、フランジ部12および溶着部13は、例えばポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等の合成樹脂により一体に成形されている。また、スパウト10は、例えば熱可塑性樹脂を用いた射出成形法によって作製されても良い。なお、スパウト10を成形する樹脂としては、上述した各種樹脂をブレンドして用いてもよく、バイオマス由来成分を含む樹脂を用いてもよい。
スパウト10には平面視略円形状の貫通孔15が形成されている。この貫通孔15は、スパウト10の軸線方向に沿って上下に延びている。貫通孔15は、パウチ3の内部と連通しており、この貫通孔15を介してパウチ3に収容された内容物が外部に注出される。
円筒部11の外面には、キャップ20の内周面に設けられた後述する雌ねじ26(図5参照)と螺合する雄ねじ14が設けられている。この雄ねじ14は、一条ねじ又は多条のねじからなっていても良い。
円筒部11の下部には、円周凸部16が形成されている。円周凸部16は、キャップ付き容器1を開栓した後、後述するバンド部30に設けられた係合部40(図3参照)が係合することにより、容器本体2(スパウト10)からバンド部30が脱落することを防止する役割を果たす。また、円周凸部16とフランジ部12との間には、バンド部30が収容されるようになっている。
また、円周凸部16とフランジ部12との間には、複数のラチェット部19が径方向外側に向けて突出している。ラチェット部19は、キャップ付き容器1を開栓する際、バンド部30の爪部34(図4参照)が当接してバンド部30の回転を抑制するものである。図示された例においては、2つのラチェット部19が設けられている。なお、ラチェット部19は、1つまたは3つ以上設けられていてもよい。
フランジ部12は、円筒部11の下部に設けられている。このフランジ部12は、円筒部11の外面から径方向外側に向けて延びている。
キャップ
次に、図2乃至図6を参照して、キャップ20について説明する。キャップ20は、容器本体2に装着されて、キャップ付き容器1内の内容物を密封するものである。キャップ20は、容器本体2に対して着脱可能となっている。
図2乃至図5に示すように、キャップ20は、天部21と、天部21から延びる本体筒部22と、本体筒部22につなぎ23を介して連結されたバンド部30と、バンド部30の内周面30aに設けられ、径方向内側に突出する係合部40(図3乃至図5参照)とを備えている。これら天部21、本体筒部22、バンド部30および係合部40は、例えばポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等の合成樹脂により一体に成形されている。また、キャップ20は、例えば熱可塑性樹脂を用いた射出成形法によって作製されても良い。なお、キャップ20を成形する樹脂としては、上述した各種樹脂をブレンドして用いてもよく、バイオマス由来成分を含む樹脂を用いてもよい。
天部21は、平面視略円形状であり、中央に窪み部21a(図5参照)が形成されている。天部21の下面であって本体筒部22の径方向内側には、円筒状の内側リング24aが形成されている。この内側リング24aは、スパウト10の円筒部11の内面に配置される(図5参照)。また、天部21の下面であって内側リング24aの径方向外側には、円環状のコンタクトリング24bが形成されている。このコンタクトリング24bが、スパウト10の円筒部11の上面に接触することにより、キャップ付き容器1の気密性を高めることができるようになっている。
図2および図3に示すように、本体筒部22は略円筒状であり、天部21から垂下している。本体筒部22の外面には、キャップ20を手で握ったときの滑り止めとしての機能をもつ複数のローレット25が形成されている。各ローレット25は、本体筒部22から径方向外側に突出するとともに、本体筒部22の上下方向(スパウト10の軸線方向)に平行に延びている。また、本体筒部22の内面には、スパウト10の雄ねじ14に螺合する雌ねじ26(図5参照)が形成されている。この雌ねじ26は、一条ねじ又は多条のねじからなっていても良い。
本体筒部22の下面には、円周方向に間隔を空けて複数(例えば4個)の台座部27が配置されている。台座部27は、それぞれバンド部30に向けて突出している。
バンド部30は、リング状のピルファーバンドからなり、開栓後にも円周方向の一部で破断することなく円環形状を維持するタイプのものからなる。バンド部30は、本体筒部22につなぎ23を介して連結されており、本体筒部22との間には隙間が形成されている。
また、キャップ20の本体筒部22とバンド部30とに、キャップ20をスパウト10にねじ込む際、互いに係合する係合突起28、33が円周方向に関して相対向する位置に各々設けられている。このような係合突起28、33によって、キャップ20をスパウト10にねじ込む際、つなぎ23が破断することを未然に防止することができる。
つなぎ23は、本体筒部22とバンド部30との間に設けられている。つなぎ23は、薄肉の柱状となっている。本実施の形態においては、つなぎ23は、台座部27から下方に延びるとともに、円周方向に間隔をおいて複数(例えば4個)設けられている。また、各つなぎ23は、本体筒部22からバンド部30側に向って先細状に形成されている。このため、つなぎ23において、本体筒部22とバンド部30とは容易に破断可能となっている。このとき、破断されたつなぎ23は、本体筒部22側に残るようになっている。そして、つなぎ23が破断されているかどうかを確認することにより、キャップ20の不正な開栓が生じていたかどうかを判断することができる。
図3および図4に示すように、バンド部30の内周面30aには、係合部40が設けられている。この係合部40は、キャップ付き容器1を初期開栓した後、スパウト10の円周凸部16に係合し、容器本体2からバンド部30が脱落することを防止する役割を果たす。
図3に示すように、径方向から見た場合に、係合部40の形状は、略逆三角形(下方の角部が丸められた逆三角形)になっている。すなわち、係合部40の幅(円周方向距離)は、下方に向かうにつれて徐々に狭くなっている。このため、キャップ20を容器本体2に装着する際に、係合部40が、スパウト10の円周凸部16を乗り越えやすくなっている。
図4に示すように、円周方向において、係合部40は、つなぎ23とは異なる位置に設けられている。これにより、キャップ20を作製する際に、後述する金型80(図7参照)のコア82と、係合部40とが干渉してしまうことを抑制できる。また、円周方向において、係合部40が、つなぎ23とは異なる位置に設けられていることにより、キャップ20を容器本体2に装着する際に、つなぎ23と、スパウト10の円周凸部16とが干渉してしまうことを抑制できる。ここで、つなぎ23の内縁の径方向位置と、係合部40の内縁40bの径方向位置とを同一にすることにより、キャップ20を作製する際にコア82と係合部40とを干渉させることなく、円周方向においてつなぎ23と重なる位置に係合部40を設けることもできる。一方、この場合、キャップ20を容器本体2に装着する際に、つなぎ23と、スパウト10の円周凸部16とが干渉してしまう可能性がある。これに対して本実施の形態では、円周方向において、係合部40が、つなぎ23とは異なる位置に設けられている。これにより、キャップ20を容器本体2に装着する際に、つなぎ23と、スパウト10の円周凸部16とが干渉してしまうことを抑制できる。図示された例においては、係合部40は、円周方向に間隔をおいて複数設けられている。これにより、係合部40を形成する際に使用する樹脂量を削減できる。
また、水平断面において、係合部40の内縁40bの形状は、円弧である。これにより、係合部40と、スパウト10のラチェット部19とが干渉してしまうことを抑制できる。このため、係合部40がラチェット部19に干渉することによって、つなぎ23が意図せずに破断してしまうことを抑制できる。
このような係合部40同士の間には、スパウト10のラチェット部19が配置されるようになっている。これにより、キャップ20をスパウト10から取り外す際、ラチェット部19が係合部40に干渉することを防止することができる。
また、バンド部30の内周面30aに、つなぎ23を破断させる爪部34が設けられている。この爪部34は、円周方向において、係合部40とは異なる位置に設けられている。爪部34は、バンド部30から径方向内側に突出している。爪部34は、キャップ付き容器1を初期開栓する際、スパウト10のラチェット部19に当接してバンド部30の回転を抑制するものである。このように、バンド部30の内周面30aに爪部34が設けられていることにより、つなぎ23を確実に破断させることができる。図示された例においては、2つの爪部34が設けられている。なお、爪部34は、1つまたは3つ以上設けられていてもよい。
円周方向において、爪部34は、つなぎ23とは異なる位置に設けられている。これにより、キャップ20を作製する際に、金型80のコア82と、爪部34とが干渉してしまうことを抑制できる。また、円周方向において、爪部34が、つなぎ23とは異なる位置に設けられていることにより、キャップ20を容器本体2に装着する際に、つなぎ23と、スパウト10の円周凸部16とが干渉してしまうことを抑制できる。
次に、図6により、係合部40についてより詳細に説明する。
図6に示すように、係合部40の上面40aは、バンド部30の上面30bと同一平面上に位置する。これにより、後述するように、キャップ20を作製する際に、金型80のコア82と、係合部40とが干渉してしまうことを抑制できる。このため、係合部40の径方向内側への突出量を大きくすることができる。この結果、係合部40をスパウト10の円周凸部16に係合させやすくすることができ、容器本体2からバンド部30が脱落することを防止することができる。
係合部40の径方向内側への突出量は、係合部40の上端において最大になる。これにより、後述するように、キャップ20を作製する際に、金型80のコア82と、係合部40とが干渉してしまうことをより効果的に抑制できる。バンド部30の内周面30aからの係合部40の径方向内側への最大の突出量Lは、0.3mm以上1.5mm以下であることが好ましい。突出量Lが0.3mm以上であることにより、係合部40をスパウト10の円周凸部16に係合させやすくすることができ、容器本体2からバンド部30が脱落することをより効果的に防止することができる。また、突出量Lが1.5mm以下であることにより、金型80の後述するスライド型83の突出部83b(図7参照)の長さ(径方向距離)が長くなり過ぎることを抑制できる。このため、突出部83bの強度が低下してしまうことを抑制できる。
係合部40の上面40aは、水平面S(図6参照)に対して平行になっている。ここで、一般的には、スパウト10の円周凸部16の下面は、キャップ付き容器1を正立させた状態において水平面Sに対して平行になるように形成されている。このため、係合部40の上面40aが水平面Sに対して平行になっていることにより、キャップ20を容器本体2に取り付けた際に、係合部40の上面40aと、スパウト10の円周凸部16の下面とが平行になる。この結果、係合部40をスパウト10の円周凸部16にしっかりと係合させることができる。このため、容器本体2からバンド部30が脱落することをより効果的に防止することができる。
垂直断面において、係合部40は、下方に向かうにつれて径方向外側に傾斜している。この場合、キャップ20を容器本体2に装着する際に、係合部40が、スパウト10の円周凸部16を乗り越えやすくすることができる。この場合、係合部40の水平面Sに対する傾斜角度αは、50°以上80°以下であることが好ましい。係合部40の水平面Sに対する傾斜角度αが50°以上であることにより、キャップ20を容器本体2に装着する際に、係合部40が、スパウト10の円周凸部16をより容易に乗り越えやすくすることができる。また、係合部40の水平面Sに対する傾斜角度αが80°以下であることにより、上述した突出量Lを大きくすることができる。
また、係合部40は、上下方向において、バンド部30の全域に設けられている。この場合、係合部40の径方向内側への突出量を大きくした場合であっても、係合部40の水平面Sに対する傾斜角度αを大きくすることができる。このため、キャップ20を容器本体2に装着する際に、係合部40が、スパウト10の円周凸部16を乗り越えやすくすることができる。なお、係合部40は、上下方向において、バンド部30の一部の領域にのみ設けられていてもよい。
次に、本実施の形態による作用について説明する。ここでは、キャップ20の製造方法について、図7乃至図11により説明する。
キャップの製造方法
まず、図7に示すように、キャビティ付き金型81と、コア82と、一対のスライド型83と、一対のストリッパー型84とを有する金型80を準備する。このうちキャビティ付き金型81には、天部21の窪み部21aに対応する位置に、射出樹脂を射出するためのゲート(注入口)81aが形成されている。また、一対のスライド型83には、バンド部30および係合部40に対応する窪み部83aと、窪み部83aの上方に設けられ、径方向内側に突出する突出部83bが形成されている。
次いで、図8に示すように、金型80内に、射出樹脂を射出する。この際、キャビティ付き金型81とコア82との間の空間に、ゲート81aから射出樹脂を射出する。射出樹脂としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレンを用いることができる。
射出された射出樹脂は、キャビティ付き金型81および一対のスライド型83と、コア82との間に侵入し、この射出樹脂によりキャップ20が成形される。
このようにして、金型80内でキャップ20が得られる。次に、図9に示すように、金型80のうち、キャビティ付き金型81が、コア82に取り付けられたキャップ20から取り外される。
次に、図10に示すように、コア82、一対のスライド型83および一対のストリッパー型84から、キャップ20が取り外される。この際、一対のスライド型83が径方向外側に移動した後に、一対のストリッパー型84が上方に移動する。これにより、ストリッパー型84がコア82からキャップ20を取り外す。
ところで、比較例として、図11に示すように、係合部40の上面40aがバンド部30の上面30bよりも下方に位置するキャップ20aの場合、コア82に径方向外側に突出する突出部82aが形成される。そして、この突出部82aが係合部40と干渉する。これにより、係合部40の径方向内側への突出量を大きくした場合、キャップ20をコア82から取り外すことができなくなる場合がある。あるいは、係合部40の径方向内側への突出量を大きくした場合、キャップ20をコア82から取り外す際に、係合部40が変形してしまう場合があり、係合部40を所望の形状に成形することができなくなる可能性がある。このため、係合部40の径方向内側への突出量を大きくすることは困難である。
これに対して、本実施の形態では、係合部40の上面40aは、バンド部30の上面30bと同一平面上に位置する。この場合、上述した図10に示すように、キャップ20をコア82から取り外す際に、係合部40をコア82に干渉させることなく、キャップ20をコア82から取り外すことができる。このため、係合部40の径方向内側への突出量を大きくすることができ、係合部40をスパウト10の円周凸部16に係合させやすくすることができる。
以上のように本実施の形態によれば、係合部40の上面40aが、バンド部30の上面30bと同一平面上に位置する。これにより、キャップ20を作製する際に、金型80のコア82と、係合部40とが干渉してしまうことを抑制できる。このため、係合部40の径方向内側への突出量を大きくすることができる。この結果、係合部40をスパウト10の円周凸部16に係合させやすくすることができ、容器本体2からバンド部30が脱落することを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、係合部40の径方向内側への突出量が、係合部40の上端において最大になっている。これにより、キャップ20を作製する際に、金型80のコア82と、係合部40とが干渉してしまうことをより効果的に抑制できる。
また、本実施の形態によれば、係合部40の上面40aが、水平面Sに対して平行になっている。これにより、下面が水平面Sに対して平行に形成され得る円周凸部16に、係合部40をしっかりと係合させることができる。このため、容器本体2からバンド部30が脱落することをより効果的に防止することができる。
また、本実施の形態によれば、垂直断面において、係合部40が、下方に向かうにつれて径方向外側に傾斜している。これにより、キャップ20を容器本体2に装着する際に、係合部40が、スパウト10の円周凸部16を乗り越えやすくすることができる。このため、係合部40の径方向内側への突出量を大きくした場合であっても、キャップ20を損傷させることなく、キャップ20を容器本体2に容易に装着させることができる。
また、本実施の形態によれば、円周方向において、係合部40が、つなぎ23とは異なる位置に設けられている。これにより、キャップ20を作製する際に、金型80のコア82と、係合部40とが干渉してしまうことを抑制できる。また、キャップ20を容器本体2に装着する際に、つなぎ23と、スパウト10の円周凸部16とが干渉してしまうことを抑制できる。
また、本実施の形態によれば、バンド部30の内周面30aに、つなぎ23を破断させる爪部34が設けられている。これにより、つなぎ23を確実に破断させることができる。
また、本実施の形態によれば、円周方向において、爪部34が、つなぎ23とは異なる位置に設けられている。これにより、キャップ20を作製する際に、金型80のコア82と、爪部34とが干渉してしまうことを抑制できる。また、キャップ20を容器本体2に装着する際に、つなぎ23と、スパウト10の円周凸部16とが干渉してしまうことを抑制できる。
また、本実施の形態によれば、係合部40が、円周方向に間隔をおいて複数設けられている。これにより、係合部40を形成する際に使用する樹脂量を削減できる。
さらに、本実施の形態によれば、水平断面において、係合部40の内縁40bの形状が、円弧である。これにより、係合部40と、スパウト10のラチェット部19とが干渉してしまうことを抑制できる。このため、係合部40がラチェット部19に干渉することによって、つなぎ23が意図せずに破断してしまうことを抑制できる。
なお、上述した本実施の形態において、容器本体2が、パウチ3と、パウチ3に装着されたスパウト10とを有している例について説明したが、これに限られない。例えば、図示はしないが、容器本体が、PETボトル等の容器であってもよい。
また、上述した本実施の形態において、キャップ20が金型80を用いて作製される例について説明したが、これに限られない。例えば、図示はしないが、キャップ20が、3Dプリンターを用いて作製されてもよい。
変形例
次に、図12乃至図16を参照して、キャップの各種変形例について説明する。図12乃至図16は、キャップまたはキャップの本体部の各種変形例を示す図である。図12乃至図16において、図1乃至図11に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
(第1変形例)
図12は、第1変形例によるキャップ20を示している。図12において、係合部40の上面40aが、バンド部30の上面30bよりも上方に位置している。この場合においても、キャップ20を作製する際に、金型80のコア82と、係合部40とが干渉してしまうことを抑制でき、係合部40の径方向内側への突出量を大きくすることができる。このため、係合部40をスパウト10の円周凸部16に係合させやすくすることができ、容器本体2からバンド部30が脱落することを防止することができる。
(第2変形例)
図13は、第2変形例によるキャップ20を示している。図13において、垂直断面において、係合部40が、上下方向に延びている。なお、図示された例において、係合部40は、バンド部30の上半分の領域にのみ設けられている。しかしながら、これに限られず、係合部40は、上下方向において、バンド部30の全域に設けられていてもよい。この場合、例えば、図示はしないが、垂直断面において、係合部40のうち、バンド部30の上半分の領域に設けられた部分の形状と、バンド部30の下半分の領域に設けられた部分の形状とが互いに異なっていてもよい。例えば、図示はしないが、垂直断面において、係合部40のうち、バンド部30の上半分の領域に設けられた部分が上下方向に延び、バンド部30の下半分の領域に設けられた部分が下方に向かうにつれて径方向外側に傾斜していてもよい。これらの場合においても、係合部40をスパウト10の円周凸部16に係合させやすくすることができ、容器本体2からバンド部30が脱落することを防止することができる。
(第3変形例)
図14は、第3変形例によるキャップ20を示している。図14において、バンド部30の内周面30aに爪部34が設けられていない。この場合、水平断面において、係合部40の形状が、略三角形になっている。これにより、バンド部30の内周面30aに爪部34が設けられていない場合であっても、キャップ付き容器1を初期開栓する際、係合部40がスパウト10のラチェット部19に当接してバンド部30の回転を抑制することができる。このため、つなぎ23を確実に破断させることができる。また、この場合においても、係合部40をスパウト10の円周凸部16に係合させやすくすることができ、容器本体2からバンド部30が脱落することを防止することができる。
(第4変形例)
図15は、第4変形例によるキャップ20を示している。図15において、水平断面において、係合部40の形状が、略台形になっている。この場合においても、係合部40をスパウト10の円周凸部16に係合させやすくすることができ、容器本体2からバンド部30が脱落することを防止することができる。
(第5変形例)
図16は、第5変形例によるキャップ20を示している。図16において、径方向から見た場合に、係合部40の形状が、略逆台形(上底が下底よりも長い台形)になっている。この場合においても、係合部40の幅(円周方向距離)は、下方に向かうにつれて徐々に狭くなっており、キャップ20を容器本体2に装着する際に、係合部40が、スパウト10の円周凸部16を乗り越えやすくなっている。また、この場合においても、係合部40をスパウト10の円周凸部16に係合させやすくすることができ、容器本体2からバンド部30が脱落することを防止することができる。
上記実施の形態および各変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記実施の形態および各変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
1 キャップ付き容器
2 容器本体
20 キャップ
21 天部
22 本体筒部
23 つなぎ
30 バンド部
30a 内周面
30b 上面
34 爪部
40 係合部
40a 上面
40b 内縁

Claims (11)

  1. 天部と、
    前記天部から延びる本体筒部と、
    前記本体筒部につなぎを介して連結されたバンド部と、
    前記バンド部の内周面に設けられ、径方向内側に突出する係合部とを備え、
    前記係合部の上面は、前記バンド部の上面と同一平面上に位置するか、または、前記係合部の上面が、前記バンド部の上面よりも上方に位置する、キャップ。
  2. 前記係合部の径方向内側への突出量は、前記係合部の上端において最大になる、請求項1に記載のキャップ。
  3. 前記係合部の上面は、水平面に対して平行になっている、請求項1または2に記載のキャップ。
  4. 前記バンド部の内周面からの前記係合部の径方向内側への最大の突出量は、0.3mm以上1.5mm以下である、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のキャップ。
  5. 垂直断面において、前記係合部は、下方に向かうにつれて径方向外側に傾斜している、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のキャップ。
  6. 円周方向において、前記係合部は、前記つなぎとは異なる位置に設けられている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のキャップ。
  7. 前記バンド部の内周面に、前記つなぎを破断させる爪部が設けられている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のキャップ。
  8. 円周方向において、前記爪部は、前記つなぎとは異なる位置に設けられている、請求項7に記載のキャップ。
  9. 前記係合部は、円周方向に間隔をおいて複数設けられている、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のキャップ。
  10. 水平断面において、前記係合部の内縁の形状は、円弧である、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のキャップ。
  11. 容器本体と、
    前記容器本体に装着された、請求項1乃至8のいずれか一項に記載のキャップとを備えた、キャップ付き容器。
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