JP7471331B2 - 油跳ねしにくいバッター液 - Google Patents

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Description

本発明は、点心類に用いられるバッター液に関するものである。
従来、餃子、ワンタン、シューマイ、にら饅頭等の点心類は挽肉や海産物、野菜等が混ぜられて生成された具材(中具)が皮に包まれて製造されるものであり、広く需要者に受け入れられて、家庭においても外食においても人気のある食品である。
点心類の中でも特にフライパンで調理する種類の点心類は調理が難しい傾向にある。その理由としては、フライパンに蓋をして加熱調理すると、フライパンに並べられた餃子の加熱加減を直に観察できないので、焼け具合を見ながらのその時々に応じた火加減や調理時間の調節がしづらいからである。
また、他の理由として、フライパンに蓋をしないで加熱調理すると、特にフライパンに水を入れた時点でフライパンから油跳ねが生じて、加熱調理器である例えばガスコンロの五徳の周りが汚れてしまうと同時に、やけどする懸念も拭い切れないからである。
従来において、フライパンに蓋をして点心類の加熱調理を行う際の欠点を補うべく、蓋なし焼き調理用の点心類の技術が開発されている(特許文献1参照。)。
この技術文献に記載された蓋なし焼き調理用の点心類は、羽根を形成するバッター液が底面部に冷凍状態で付加されたものであり、この点心類では、バッター液に含まれる乳化剤の含有量を0.1重量%から3重量%として油の分散性を良くすることで、蓋をしないフライパンによる加熱調理時における油跳ねといった欠点に対応するようにしている。
特願2019-566376号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、油跳ねをある程度少なく抑えることができるものの、加熱調理を行う者にとっては必ずしも満足のいくものではなかった。
本発明は、従来の課題を解決するためになされたものであり、フライパンでの調理時に蓋をしなくても良好な調理仕上がりとなるのは勿論のこと、油跳ねを少なく抑えて加熱調理器を汚すことなく、また、やけどの懸念もなく調理することができる点心類に用いるバッター液を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために本発明において、以下の点心類に用いられるバッター液を提供する。すなわち、第一の発明として、バッター液の全重量に対する重量%で油の重量%をY、乳化剤の重量%をX、穀物粉の重量%をZとし、油の重量%が4.0%≦Y≦16.0%で、乳化剤の重量%が0.2%≦X≦3.0%、とした場合に、穀物粉の重量%が1.0%<Z≦2.0%での範囲であって、XとYが、次の式Aを満たす範囲であり、
式A Y≦17.7X+4.0%
穀物粉の重量%が2.0%<Z≦12.0%の範囲であって、XとYが次の式Bを満たす範囲である点心類に用いられるバッター液。
式B Y≦9.0X+4.0%(請求項1対応)。
また、第二の発明として、バッター液の全重量に対する重量%で油の重量%をY、乳化剤の重量%をX、穀物粉の重量%をZとし、油の重量%が4.0%≦Y≦16.0%で、乳化剤の重量%が0.2%≦X≦3.0%、とした場合に、穀物粉の重量%が0<Z≦1.0%であって、XとYが、次の式Cを満たす範囲である点心類に用いられるバッター液。
式C Y≦20.0X+4.0%(請求項2対応)。
本発明に係る点心類に用いられるバッター液によれば、点心類をフライパンで加熱調理するに際して、蓋をしないで加熱調理したとしても、良好な調理仕上がりとなるのは言うまでもなく、油跳ねを少なく抑えて加熱調理器を汚すことなく、また、やけどの懸念もなく調理することが可能である。
フライパンなどの調理器具で加熱調理する際に油跳ねが生じる原理を説明する概念図(a)~(d)である。 水に油を分散させた混合液体を加熱した際の油跳ねの状況を説明する概念図(a)~(d)である。 本発明の実施形態1-1に係る点心類に用いられるバッター液の構成を説明するグラフである。 フライパンなどの調理器具で加熱調理する際の中火を説明する概念図(a)~(c)である。 バッター液を実験に供した際の油跳ね評価方法を説明する図である。 バッター液を実験に供した際の油跳ね評価方法を説明する図である。 油跳ね評価で使用する油跳ね評価領域を説明する図である。 油跳ね評価で使用する油跳ね評価領域を説明する図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 本発明の実施形態1-2に係る点心類に用いられるバッター液の構成を説明するグラフである。 実験に供した実施形態1-2のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-2のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-2のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-2のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-2のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-2のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 本発明の実施形態1-3に係る点心類に用いられるバッター液の構成を説明するグラフである。 実験に供した実施形態1-3のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-3のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-3のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-3のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-3のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-3のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-3のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-3のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-3のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-3のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-3のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-3のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-3のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態1-3のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-3のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態1-3のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 本発明の実施形態2に係る点心類に用いられるバッター液の構成を説明するグラフである。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した参考形態1のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した参考形態1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した参考形態1のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した参考形態1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した参考形態1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した参考形態1のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した参考形態1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した参考形態1のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した参考形態1のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した参考形態1のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した参考形態2のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した参考形態2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した参考形態2のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した参考形態2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね評価及び焼き上がり評価を示す図である。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。 実験に供した実施形態2のバッター液の油跳ね状況を示す図である。
以下、図面を用いて本発明に係る点心類に用いるバッター液の実施形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得る。
<バッター液の油跳ねについて>
一般に、油跳ねがフライパン調理などで生じる原理は以下のように推定される。まず、油と水はお互いに親和しないので、両者を混合した液体は、油の領域と水の領域とに大きく分かれる。特にバッター液のような調味料は、両者を比較した場合に、油の占める重量%が水の占める重量%よりも小さくなるのが一般的である。そうすると、図1(a)に示すように、混合物の微視的な構成は、優勢な水Wの中に油Oがその表面近傍に集中する、という構成になる。
ところでこのような構成の中で全体が加熱されると、油及び水はともにその温度が上昇するが、水の沸点の方が油の沸点よりも低いために、油及び水がともに摂氏100度近辺に昇温すると、水のみが沸騰することになる。しかしながら、図1(b)に示すように、前述の通り、この混合液体の表面付近は、油Oの油滴が集中して覆っているために簡単には水分蒸発が起こらず、ある程度の水蒸気がたまって圧力が上昇した状態において、油の油滴集中層を抜けて、図1(c)に示すようにして一気に沸騰する。これが油跳ねの原因であると考えられる。水が突発的に沸騰する時点において、図1(d)に示すように、その大きな運動エネルギーに周囲の油滴や油が随伴してフライパン0100の上方や遠方に飛び出す現象が起こる。
このような現象をできるだけ小規模に抑えるために考えられる方策としては、水の高圧化を少なくするか、沸騰に際しての水の高圧によって発生するエネルギーを小さくするかのいずれかである。
まず、水の高圧化を少なくする方法としては、沸騰という現象でなく、蒸発、蒸散という現象によって水を逃すことが考えられるが、これは点心などの調理対象に対する単位時間当たりの加熱エネルギーを小さくすることによって達成されるので、加熱対象となる調理対象に対する適切なエネルギーの印加(加熱)に満たないことになる。したがって、一般の調理においてこの手段を採用することは難しい。つまり、時間を相当程度多く費やさなければならなかったり、適当な焦げ目を作ることができなかったり、調理対象に含まれるべきジューシーさを実現する肉汁などが少なくなったりするなどの問題を生じる。
そこで、もう一つの方策として挙げた、沸騰に際しての水の高圧によって発生するエネルギーを小さくするという方策であるが、これは、最も簡単には水の沸騰単位を小さくするか、油の混合液体表面に集積しているもののカバー力を小さくするかである。前者は、水の塊をできるだけ分断して一度に沸点に達する量を細切れにすることであり、後者は、混合液体の表面に集積している油滴の径を小さくすることである。前者も後者も水の中に存在する油の分散性を良好にすることによって実現することができる。
水の中に存在する油を分散させた場合には、図2(a)に示すように、混合液体WAの表面に径の小さな油滴ODが集積する、という構成になる。このような構成の中で全体が加熱されて、油及び水がともに摂氏100度近辺に昇温すると、沸点が油の沸点よりも低い水のみが沸騰することになるが、この混合液体の表面を覆っている油滴の径が小さいために、図2(b)に示すように、小規模な水蒸気の噴出が混合液体の表面全域において発生し、やがて集積している油滴の合間合間において、図2(c)に示すようにして小規模に沸騰する。したがって、このように混合液体の表面全域において水が沸騰したとしても、図2(d)に示すように、小規模な沸騰に随伴して跳ね出る油滴や油の大半は、フライパン0200の調理面内に落下することになる。つまり、水が沸騰して油の集積を突破する際に必要なエネルギーを小さくすることで油跳ねの規模を小さくできることとなる。
この油の分散性を良好にする役割を担うものとして挙げられるのがいわゆる乳化剤である。乳化剤は油滴を小径化する機能を有するので、傾向としては乳化剤の量を適切に多くすることによって油跳ねを少なくできると予見できる。
また、全体に含まれる油の重量%が小さくなることによっても同様の効果を得ることができるので、調理対象が適切な仕上げを達成できる範囲で油の量を相対的に少なくすることが油跳ねを少なくできる原因となり得るものと推定できる。一方、油の量は点心類に対する熱量の印加と食感に影響を及ぼす。から揚げなどを除外した点心類に対する加熱の観点からは油の量が多すぎると点心類に対する特に加熱接触面での加熱面積が大きくなりすぎるし油の量が少なすぎると加熱接触面における熱量分布が急峻になりすぎて焦げの発生原因となる。また食感に関して言えば油の量が多すぎると、同じくから揚げなどを除いた料理においてはべとべとに感じるなどの食感の悪化が起こり、逆に油量が少なすぎると乾いた食感となってしっとり感にかけ、からからの食感となる。
以上のことから、バッター液に関しては油及び水の各重量%をどの程度とするか、あるいは、これに加える乳化剤の重量%をどの程度にするかが主要な創作ポイントになるものと考えられる。勿論、これらの前提としては、乳化剤が十分にその機能を発揮できるように混合すること、並びに、良好に混合された状態でフライパンなどの加熱プロセスに移行できることなどが考えられる。例えば、冷凍食品にこれを利用する場合には、十分に混合され、油滴の径が大きい側に復帰する前に凍結状態とすることが重要となる。
以上から、本件明細書においては、点心類に利用されるバッター液の水と油の混合比、つまりは全体の重量に占める水の重量%と油の重量%、並びにこれらに混合される乳化剤の重量%を検討し、最適な領域を考案するものとする。なお、バッター液が羽根を形成する羽根形成剤として利用される場合には、これに穀物粉等が加えられるが、穀物粉が油跳ねに影響を与える場合には、これに関しても最適範囲を見出すことを目的とする。
<実験の全体像>
バッター液の利用目的は、焼成する際の油分の供給と、餃子に羽根を形成するための羽根形成剤の供給、焼成する際に餃子の皮が乾燥し過ぎないようにするという三つの目的がある。
このうち、油分の供給はバッター液中の油がその役割を担い、羽根の形成はバッター液中の穀物粉がその役割を担い、餃子の皮の乾燥の防止は水分がその役割を担う。そして、乳化剤は油跳ねを適度に防止するために利用される。
この中で比較的含有量の変化の自由度が高い成分は穀物粉である。羽根形成という目的から穀物粉の含有量は0重量%よりも大きく、12.0%よりも小さい値に限定した。この限定された穀物粉の重量%の範囲内で油と乳化剤の油跳ねしない重量%の範囲を知ることが実験の主要目的となる。
発明者らの経験則に基づくと、穀物粉の重量%が少なくなるほど油の許容される重量%の範囲が大きくなることが分かっている。つまり、経験則では穀物粉の量が油跳ねの発生量を決定する重要なファクターであると考えられる。
そこで、穀物粉の含まれる重量%毎に油跳ねが少ない油の重量%と乳化剤の重量%の範囲を観測する。なお、当然であるが、100%-穀物粉重量%-油重量%-乳化剤重量%=略水の重量%となる。なお、微量であるが増粘剤とデンプンが合わせて1%重量%程度がすべてのパターンに共通して含まれる。乳化剤の適切含有量は、0.2重量%から3.0重量%の範囲であり、油の適切含有量は、4.0重量%から16.0重量%である。実験は油の重量%については22.0重量%まで行ったが、油跳ねの観点から16.0重量%よりも多い範囲は結果として不適切であると推定できたので、主に油の重量%は4.0重量%から16.0重量%である。
以下では、主要なパラメータとして穀物粉の含有重量%毎に油跳ねの関係から許容される油の重量%軸と、乳化剤の重量%軸で構成される平面内に適当な領域を見出す、との方針で実験を行った。
<実施形態1 請求項1に対応>
<実施形態1 概要>
<パターンの構成>
本実施形態では、穀物粉の重量%の全領域として1.0重量%<穀物粉の重量%≦12.0重量%の領域で適切な油の重量%軸(縦軸)と、乳化剤の重量%軸(横軸)で構成される平面内に適当な領域を見出す。実験の途中で穀物粉の重量%で2重量%のあたりに領域の良否境界を定める境界線の傾きに変化があることが判明したので、穀物粉の領域を、1.0重量%<穀物粉の重量%≦2重量%と2重量%<穀物粉の重量%≦12.0重量%に分割して実験を行った。以下に本実施形態の説明をする。
本実施形態に係る点心類に用いられるバッター液は、点心類羽根形成剤として利用されるバッター液であり、その全重量に対する穀物粉の重量を限定したうえで、乳化剤及び油の各重量の最適範囲を限定することにより、フライパン(蓋の有無を問わない)を用いた点心類の加熱調理時において、油跳ねを少なく抑えることができる。
<実施形態1 構成の説明>
本実施形態1(本実施形態1-1)に係る点心類に用いられるバッター液は、図3に示すように、バッター液の全重量に対する重量%で油の重量%をY、乳化剤の重量%をX、穀物粉の重量%をZとし、油の重量%が4.0%≦Y≦16.0%で、乳化剤の重量%が0.2%≦X≦3.0%、とした場合に、穀物粉の重量%が1.0%<Z≦2.0%の範囲内の2.0%であって、XとYが、次の式Aを満たす範囲であるように構成している。 式A Y≦17.7X+4.0%
<実施形態1 構成の説明>
<実施形態1 構成の説明 点心類>
「点心類」としては、餃子、小籠包、シュウマイ、春巻き、点心類の皮を利用した挟み揚げ(具材を皮で包んで焼く)、点心類の皮を容器に見立てて中に具材を入れて焼いた料理などを挙げることができる。冷凍食品の場合には、これらの点心本体に凍結された本件発明に係るバッター液が凍結状態で付帯している。常温の点心類の場合には、本件発明のバッター液は別途袋に入れられており、フライパン等に投入される際には袋を十分に振動させたり、もみこんだりして中の油と水分とを分散状態にするものとする。調理方法は、フライパンや鉄板の上に点心類を並べて下からガス等で加熱する調理方法がある他、鍋の底面に配置して同じく加熱する調理方法がある。この場合には、バッター液をフライパンや鉄板の上に乗せるようにする。
本明細書全体を通して、上述した点心類のうち、皮の上に具材の餡を乗せ、包餡して皮をつなぎ合わせるタイプの餃子などにおいては、フライパン調理時に、つなぎ合わせ部分を上に配置して(フライパンの焼き面から一番遠い側に配置して)調理している。
<実施形態1 構成の説明>
<実施形態1 構成の説明 点心類に用いられるバッター液>
「点心類に用いられるバッター液」とは、水、油、乳化剤、場合により穀物粉を原材料として含み、例えば、電源周波数60Hz、回転数5000~10000rpmのミキサー(撹拌装置)でこれら原材料を撹拌することで製造される。この点心類に用いるバッター液は、常温販売される調理済みないしは半調理済みの点心類や、冷凍食品として販売される冷凍餃子等の冷凍点心類をフライパンや鉄板、タコ焼き器、鍋、などの調理器具(底面部分に油や水がたまる形態の調理器具)で加熱調理する際に追加的に油や水を用いることなく調理できるようにするための材料である。バッター液の定義上、穀物粉やデンプン類の含有の有無は問わないが、穀物粉やデンプンを用いる場合の利用の一例としては、工場の製造工程において包装用トレーに載置された加熱済点心類(例えば、加熱済餃子)に点心類羽根形成剤として油と水(両者は非相溶性)と穀物粉やデンプン類が十分に分散状態となっている未加熱のバッター液(加熱済みでもよい)を(充填)滴下し、トレー底面に滞留させて点心類と合わせて急速凍結(前記分散状態を保ったままの凍結を言う)することで、家庭において追加的な油や水を使わずに調理できる冷凍点心類(例えば、冷凍餃子)が作られる。すなわち、点心類に用いられるバッター液を餃子に用いる場合は、餃子羽根形成剤として機能する。
<実施形態1 構成の説明>
<実施形態1 構成の説明 水>
バッター液が点心類羽根形成剤である場合、水は、羽根の大きさに影響を与える。水分の多い少ないによってフライパン上での羽根の広がり具合が変化する。
<実施形態1 構成の説明>
<実施形態1 構成の説明 油>
「油」とは、植物や動物からとれる植物油脂や動物油脂をいう。後述する検討は、バッター液の全重量に対して、油の望ましいレンジとして、4~28重量%で、菜種油、キャノーラ油、大豆油、サラダ油、トウモロコシ油、バター、ごま油、アマニ油、オリーブ油などを使用して行った。油の種類としては、特に、菜種油、サラダ油が望ましい。
<実施形態1 構成の説明>
<実施形態1 構成の説明 乳化剤>
「乳化剤」とは、互いに混じり合いにくい水と油を、一方の液中に他方を分散させる乳化作用を発生させる薬剤をいう。ここで言う乳化剤は市販されている乳化剤を利用する。例えば太陽化学が販売する乳化剤である。後述する検討は、乳化剤の望ましいレンジとして、0.2~3.0重量%で、レシチン、酵素分解レシチン、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル等を主要成分として使用して行った。乳化剤としては、特に、レシチンが好ましい。
<実施形態1 構成の説明>
<実施形態1 構成の説明 穀物粉>
「穀物粉」とは、穀物を挽いて作った粉、または穀物由来の澱粉をいう。小麦粉、米粉、トウモロコシ粉、大麦粉、大豆粉、小豆粉、など又は、これらの二以上の混合物が該当する。澱粉としては天然のデンプンの他に加工デンプンを用いることも考えられる。具体的にはタピオカデンプン、米デンプン、馬鈴薯デンプン、エンドウ豆デンプン、トウモロコシデンプン、サゴデンプン、タピオカ加工デンプン等を一例として挙げることができる。
<実施形態1 実験のやり方:バッター液組成と油跳量との関係を求める実験>
本実施形態1におけるバッター液は点心類羽根形成剤として利用されるものであり、その全体の重量に占める穀物粉の重量%、水の重量%及び油の重量%、並びに、これらに混合される乳化剤の重量%の検討を行うため、以下のような環境で実験を行った。
すなわち、家庭用ガスコンロ及び底面が直径24cmのテフロン(登録商標)加工が施されたフライパンを用い、フライパンの表面温度を約30℃にして調理を開始して、合わせ目を上にして包装用トレーに収納した状態でトレーの内底面に接する部分にバッター液(餃子羽根形成剤)を冷凍状態で付加して点心として製造した12個の実験用冷凍餃子を水、油等を一切追加しない状態でフライパンにバッター液の凍結部分がフライパンの底面側に来るように円形状に並べ、中火で6~7分加熱調理した。この間、バッター液は約100℃で完全に溶け切った状態となり、その後、バッター液の水分を中心として蒸発しつつ約180℃で羽根が形成された。この羽根はフライパンの底面が黒色の場合にはフライパンの上側から観察して判別しにくいが、フライパンの開口に皿をあてて、皿ごとフライパンを上下にひっくり返してさらに焼きあがった餃子を盛り付けることで鮮明に羽根の観察が可能となる。本件出願に図面として採用している写真は、すべてこのような状態で撮影されたものである。ここで実験用の点心として餃子を採用しているが、点心類であれば餃子に限定される権利ではない。なお、「中火」とは、図4(a)に示すように、コンロ0400の炎0401が五徳0410に載せたフライパン0411の底0412に届く位の火加減であり、左右に開いて立ち上がった炎0401がフライパン0411の底0412よりも一回り程度小さい面積を熱している状態をいう。比較のため、図4(b)に「強火」の状態を示し、図4(c)に「弱火」の状態を示す。
製造工場において冷凍状態で付加するバッター液には、乳化剤が十分にその機能を発揮できるように上述したミキサーで十分に混合され、混合状態における油滴の径が大きい側に復帰する前に凍結状態としたバッター液を使用する。これにより、バッター液は、水,油及び乳化剤が良好に混合された状態でフライパンによる加熱プロセスに移行する。
<実施形態1 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める:油跳評価方法>
上記実験に供したバッター液に対して、油跳ね評価を行った。
油跳ね評価は、図5A,図5Bに示すように、フライパン0500の底面から5cmの周縁部にコピー用紙0501を広げてセットし、上記の加熱調理中にコピー用紙の後述する油跳ね評価領域に付着した油の跡の多少で評価した。なお、図5Aは、フライパンの底面からコピー用紙までの高さを図るためにコピー用紙を半分まで広げてセットした状態を示しており、実験をする際には、図5Bに示すように、コピー用紙をフライパンにかぶせるので、図5Aのようにフライパンの底面が大きく見える状態とはならない。
上記したコピー用紙の油跳ね評価のためのフライパンに対する配置は、図6Aに示すコピー用紙の重心点Cがフライパンの開口円の中心と合致するように配置する。フライパン0600にセットしたコピー用紙0601の重心点Cを中心とした円形領域Aに対応するエリアに設定してあり、図6Bに示すように、縦209mm、横297mmのコピー用紙0601の中央における直径Dが75mmの円内を油跳ね評価領域Aとしている。なお、後述する油跳ね状況を示す図は油跳ね評価領域Aの範囲内で観察結果を示しており原寸大である。
油跳ねの評価は5段階で行い、「4」及び「5」は適切と判断し、評価項目が「3」,「2」,「1」の場合は不適とする判断を行った。項目の評価は同じタイミング及び火力でコピー用紙の有無の一対の加熱実験を行い、コピー用紙がない場合とコピー用紙がある場合との対応関係をとることで評価した。「1」と評価されるコピー用紙への油の付着の場合には、同じ火力条件でコピー用紙がない実験で油がフライパンから五徳の周囲に多量に飛散し、飛散した油滴同士が連結するような状況が観察され、場合によりキッチンの床面にまで飛び跳ねた油が観察された。「2」と評価される場合には、同様に観察して油が五徳の周囲に全面的に飛散した状態が観察された。「3」と評価される場合には、同様に観察して五徳の周囲のところどころに油が付着している状態が観察された。油の飛散量としては、評価値「1」:「2」:「3」=5:3:1程度と見積もられた。評価「4」の場合には五徳の周囲には数える程度しか油滴は観察されず、評価「5」の場合には五徳の周囲に油滴は一見して発見できなかった。
<実施形態1 バッター液組成と油跳量との関係を求める:焼上がり評価方法>
<注意:ただし、この評価は請求の範囲には反映していない>
この際、焼き上がりについても評価した。この評価は、加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像を取得して、こんがりきつね色を基準にして焼き具合を評価し、この焼き上がり評価においては、「4」及び「5」を適切と判断し、「3」を概ね適切と判断した。
<実施形態1-1 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉2.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
バッター液は、穀物粉(でん粉)、水、植物油脂、乳化剤、増粘剤を上述したミキサーで高速撹拌して作製するが、本実施形態において、穀物粉2.0重量%、増粘剤0.1重量%とし、植物油脂の割合を4.0重量%,6.0重量%,8.0重量%,10.0重量%,16.0重量%,22.0重量%と6通りに変化させる毎に、乳化剤の割合を0.2重量%,0.5重量%,1.0重量%,1.5重量%,2.0重量%,2.5重量%,3.0重量%と変化させたバッター液を作製した。つまり、総パターン数は6×7の42パターンとした。「増粘剤」とは、バッター液に含まれる穀物粉が水分中において沈まないようにするためのものである。
以下の表1-1に植物油脂及び乳化剤の各割合の組み合わせを示し、後述する油跳ね評価「4」及び「5」が得られた組み合わせには「〇」を付し、油跳ね評価「3」,「2」,「1」の場合の組み合わせには「×」を付した。
Figure 0007471331000001
<実施形態1-1 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉2.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉2.0重量%固定、植物油脂4.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂4.0重量%」の場合は、図7Aに示すようになった。ここで図7Aは一番上の行が実験のケース番号を示し、最も左側の列は、バッター液に含まれる組成として「乳化剤」の行、「増粘剤」の行、「植物油脂」の行、「でん粉(穀物粉と等しい。以下同じ。)」の行、「水」の行を示し、各行についてケース番号ごとに示されている数字は、各組成の和が1000である場合の各組成の量を示すものであり、いわゆる「何部」として表現されうるものである。従って、例えばケース1の乳化剤「2」は、全体1000部に対する2部を指すので、パーセントに変換すれば0.2%に該当する。また、図7Aの最も左側の列における下から2段目は、「油跳ね」の行であり、図7Aの最も左側の列における最下段は、「焼き上がり」の行である。以下、この種の図8A,図9A,図10A,図11A,図12A,図14,図15A,図16A,図17A,図18A,図19A,図21,図22,図23A,図24A,図25A,図26A,図28A,図29A,図30A,図31A,図32A,図33A,図34A,図35A,図36A,図37,図38,図39A,図40A,図41Aに関しても同様である。
実験の内容であるが、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、いずれもコピー用紙に付着した油の跡(0701a~e)が数個(この図の例では5個)は認められたものの、油跳ね(図7Aの一番左側の「油跳ね」の行)については評価「5」の適切となった。乳化剤0.2重量%を含む評価「5」の場合の油跳ね状況を図7Bに示す。
<焼き上がり評価>
焼き上がり(図7Aの一番左側の列における「焼き上がり」の行)の評価結果については、図7Aにおける加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像(図7Aにおける各ケースについての「画像」の行)から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、評価「3」の概ね適切となった。
<実施形態1-1 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉2.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉2.0重量%固定、植物油脂6.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂6.0重量%」の場合は、図8Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%~1.5重量%の範囲で変えた4パターンにおいて、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が数個は認められたが、油跳ね評価「4」の適切となった。乳化剤0.2重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図8Bに示す。
また、乳化剤の割合を2.0重量%~3.0重量%の範囲で変えた3パターンにおいては、いずれもコピー用紙に付着した油の跡は全く認められず、油跳ねについて評価「5」の適切となった。油跳ね評価「5」の油跳ね状況を示す図は省略する。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについても、図8Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、評価「3」の概ね適切となった。
<実施形態1-1 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉2.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉2.0重量%固定、植物油脂8.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂8.0重量%」の場合は、図9Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%としたパターンにおいて、かなりの量のコピー用紙に付着した油の跡が認められ、油跳ね評価「3」の不適切となった。乳化剤0.2重量%を含む評価「3」の場合の油跳ね状況を図9Bに示す。
しかし、乳化剤の割合を0.5重量%~1.5重量%の範囲で変えた3パターンでは、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が数個は認められたが、油跳ね評価は「4」の適切となった。乳化剤0.5重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図9Cに示す。
また、乳化剤の割合を2.0重量%~3.0重量%の範囲で変えた3パターンにおいては、いずれもコピー用紙に付着した油の跡は認められず、油跳ねについて評価「5」の適切となった。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについては、図9Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、焼き上がり評価「3」の概ね適切となった。
<実施形態1-1 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉2.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉2.0重量%固定、植物油脂10.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂10.0重量%」の場合は、図10Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%としたパターンにおいて、コピー用紙に付着した油の跡がかなりの量認められ、油跳ね評価「3」の不適切となった。乳化剤0.2重量%を含む評価「3」の場合の油跳ね状況を図10Bに示す。
しかし、乳化剤の割合を0.5重量%~3.0重量%の範囲で変えた6パターンでは、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が若干認められたが、油跳ね評価「4」又は「5」の適切となった。乳化剤0.5重量%及び2.5重量%を含む評価「4」又は「5」の場合の各油跳ね状況を図10C,Dに示す。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについては、図10Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、焼き上がり評価「3」又は「4」の概ね適切以上となった。
<実施形態1-1 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉2.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉2.0重量%固定、植物油脂16.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂16.0重量%」の場合は、図11Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%及び0.5重量%とした2パターンにおいて、コピー用紙に付着した油の跡がかなりの量認められ、油跳ね評価「1」又は「3」の不適切となった。乳化剤0.5重量%を含む評価「3」の場合の油跳ね状況を図11Bに示す。
しかし、乳化剤の割合を1.0重量%~3.0重量%の範囲で変えた5パターンでは、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が若干認められたが、油跳ね評価「4」の適切となった。乳化剤1.0重量%及び3.0重量%を含む評価「4」の場合の各油跳ね状況を図11C,Dに示す。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについては、図11Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、焼き上がり評価「3」の概ね適切となった。
<実施形態1-1 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉2.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉2.0重量%固定、植物油脂22.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂22.0重量%」の場合は、図12Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%~1.0重量%とした3パターンにおいて、コピー用紙に付着した油の跡がかなりの量認められ、油跳ね評価「1」~「3」の不適切となった。乳化剤1.0重量%を含む評価「3」の場合の油跳ね状況を図12Bに示す。
しかし、乳化剤の割合を1.5重量%~3.0重量%の範囲で変えた4パターンでは、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が若干認められたが、油跳ね評価「4」又は「5」の適切となった。乳化剤1.5重量%及び3.0重量%を含む評価「4」又は「5」の場合の各油跳ね状況を図12C,Dに示す。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについては、図12Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、焼き上がり評価「3」の概ね適切となった。
<実施形態1-1 効果:バッター液組成と油跳量との関係>
<バッター液組成 穀物粉2.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
上記した穀物粉を2.0重量%として作製した本実施形態1-1に係るバッター液の油跳ね実験において、高い油跳ね評価「4」,「5」を得たバッター液における乳化剤(X)及び油(Y)の組み合わせ(油跳ね評価「4」,「5」を得た組成)を、式A Y≦17.7X+4.0%を示す図3のグラフに「〇」で示し、油跳ね評価「3」以下となったバッター液における乳化剤(X)及び油(Y)の組み合わせ(油跳ね評価「3」以下となった組成)を、図3のグラフに「×」で示す。この図3のグラフから、上記した表1-1にも示しているように、高い油跳ね評価「4」,「5」を得たバッター液における乳化剤(X)及び油(Y)の各重量%は、4.0%≦Y≦16.0%で、0.2%≦X≦3.0%の範囲であって、式A Y≦17.7X+4.0%を満たしていることが判る。
したがって、本実施形態1-1によれば、点心類をフライパンで加熱調理するに際して、例えば、蓋をしないで加熱調理したとしても、油跳ねを少なく抑えて加熱調理器を汚すことなく、また、やけどの懸念もなく調理可能なことが実証できた。
<実施形態1-2 請求項1に対応 穀物粉8.0重量%>
<実施形態1-2 概要>
本実施形態1-2に係る点心類に用いられるバッター液も、点心類羽根形成剤として利用されるバッター液である。この実施形態では、バッター液の全重量に対する穀物粉の重量を実施形態1-1の点心類に用いられるバッター液よりも多くしている。
<実施形態1-2 構成の説明>
本実施形態1-2に係る点心類に用いられるバッター液は、図13に示すように、その全重量に対する重量%で油の重量%をY、乳化剤の重量%をX、穀物粉の重量%をZとし、油の重量%が4.0%≦Y≦16.0%、乳化剤の重量%が0.2%≦X≦3.0%、とした場合に、穀物粉の重量%が2.0%<Z≦12.0%の範囲内の8.0%であって、XとYが 次の式Bを満たす範囲であるように構成している。 式B Y≦9.0X+4.0%
<実施形態1-2 実験のやり方:バッター液組成と油跳量との関係を求める実験>
本実施形態1-2においても、点心類に用いられるバッター液の全体の重量に占める油の重量%及び乳化剤の重量%、並びに、穀物粉の重量%の検討を行うため、先の実施形態1-1と同様の環境で実験を行い、油跳ね評価及び焼き上がり評価を行った。
<実施形態1-2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉8.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
本実施形態1-2において、バッター液の穀物粉8.0重量%、増粘剤0.1重量%とし、植物油脂の割合を4.0重量%,6.0重量%,8.0重量%,10.0重量%,16.0重量%,22.0重量%と6通りに変化させる毎に、乳化剤の割合を0.2重量%,0.5重量%,1.0重量%,1.5重量%,2.0重量%,2.5重量%,3.0重量%と変化させたバッター液を作製した。つまり、総パターン数は6×7の42パターンとした。
以下の表1-2に植物油脂及び乳化剤の各割合の組み合わせを示し、後述する油跳ね評価「4」及び「5」が得られた組み合わせには「〇」を付し、油跳ね評価「3」,「2」,「1」の場合の組み合わせには「×」を付した。
Figure 0007471331000002
<実施形態1-2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉8.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉8.0重量%固定、植物油脂4.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂4.0重量%」の場合は、図14に示すように、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、いずれもコピー用紙に付着した油の跡は全く認められず、油跳ねについて評価「5」の適切となった。油跳ね評価「5」の油跳ね状況を示す図は省略する。
<焼き上がり評価>
焼き上がりについては、図14における加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、焼き上がり評価「4」の適切となった。
<実施形態1-2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉8.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉8.0重量%固定、植物油脂6.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂6.0重量%」の場合は、図15Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンにおいて、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が数個は認められたが、油跳ね評価「4」又は「5」の適切となった。乳化剤1.0重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図15Bに示す。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについても、図15Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、評価「3」の概ね適切又は「4」の適切となった。
<実施形態1-2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉8.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉8.0重量%固定、植物油脂8.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂8.0重量%」の場合は、図16Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%としたパターンにおいて、かなりの量のコピー用紙に付着した油の跡が認められ、油跳ね評価「3」の不適切となった。乳化剤0.2重量%を含む評価「3」の場合の油跳ね状況を図16Bに示す。
しかし、乳化剤の割合を0.5重量%~3.0重量%の範囲で変えた6パターンでは、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が数個は認められたが、油跳ね評価は「4」の適切となった。乳化剤1.0重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図16Cに示す。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについては、図16Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、焼き上がり評価「4」の適切となった。
<実施形態1-2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉8.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉8.0重量%固定、植物油脂10.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂10.0重量%」の場合は、図17Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%及び0.5重量%とした2パターンにおいて、コピー用紙に付着した油の跡がかなりの量認められ、油跳ね評価「3」の不適切となった。乳化剤0.5重量%を含む評価「3」の場合の油跳ね状況を図17Bに示す。
しかし、乳化剤の割合を1.0重量%~3.0重量%の範囲で変えた5パターンでは、いずれもコピー用紙に付着した油の跡(1601a~c)が数個(後記図17Dの例では3個)は認められたが、油跳ね評価「4」又は「5」の適切となった。乳化剤1.0重量%及び3.0重量%を含む評価「4」又は「5」の場合の各油跳ね状況を図17C,17Dに示す。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについては、17Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、焼き上がり評価「4」の適切となった。
<実施形態1-2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉8.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉8.0重量%固定、植物油脂16.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂16.0重量%」の場合は、図18Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%~1.0重量%とした3パターンにおいて、コピー用紙に付着した油の跡がかなりの量認められ、油跳ね評価「2」~「3」の不適切となった。乳化剤1.0重量%を含む評価「3」の場合の油跳ね状況を図18Bに示す。
しかし、乳化剤の割合を1.5重量%~3.0重量%の範囲で変えた4パターンでは、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が若干は認められたが、油跳ね評価「4」又は「5」の適切となった。乳化剤1.5重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図18Cに示す。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについては、図18Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、焼き上がり評価「4」の適切となった。
<実施形態1-2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉8.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉8.0重量%固定、植物油脂22.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂22.0重量%」の場合は、図19Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%~1.5重量%とした4パターンにおいて、コピー用紙に付着した油の跡がかなりの量認められ、油跳ね評価「1」~「3」の不適切となった。乳化剤1.0重量%を含む評価「3」場合の油跳ね状況を図19Bに示す。
しかし、乳化剤の割合を2.0重量%~3.0重量%の範囲で変えた3パターンでは、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が若干は認められたが、油跳ね評価「4」又は「5」の適切となった。乳化剤2.0重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図19Cに示す。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについては、図19Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、焼き上がり評価「4」の適切となった。
<実施形態1-2 効果:バッター液組成と油跳量との関係>
<バッター液組成 穀物粉8.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
上記した穀物粉を8.0重量%として作製した本実施形態2に係るバッター液の油跳ね実験において、高い油跳ね評価「4」,「5」を得たバッター液における乳化剤(X)及び油(Y)の組み合わせ(油跳ね評価「4」,「5」を得た組成)を、式B Y≦9.0X+4.0%を示す図13のグラフに「〇」で示し、油跳ね評価「3」以下となったバッター液における乳化剤(X)及び油(Y)の組み合わせ(油跳ね評価「3」以下となった組成)を、図13のグラフに「×」で示す。この図13のグラフから、上記した表1-2にも示しているように、高い油跳ね評価「4」,「5」を得たバッター液における乳化剤(X)及び油(Y)の各重量%は、4.0%≦Y≦16.0%で、0.2%≦X≦3.0%の範囲であって、式B Y≦9.0X+4.0%を満たしていることが判る。
したがって、本実施形態1-2によっても、点心類をフライパンで加熱調理するに際して、例えば、蓋をしないで加熱調理したとしても、油跳ねを少なく抑えて加熱調理器を汚すことなく、また、やけどの懸念もなく調理可能なことが実証できた。
<実施形態1-3 請求項に対応 穀物粉8.0重量%→12.0重量%>
<実施形態1-3 概要>
本実施形態1-3に係る点心類に用いられるバッター液も、点心類羽根形成剤として利用されるバッター液である。この実施形態では、バッター液の全重量に対する穀物粉の重量を実施形態2の点心類に用いられるバッター液よりも多くしている。
<実施形態3 構成の説明>
本実施形態1-3に係る点心類に用いられるバッター液は、図20に示すように、その全重量に対する重量%で油の重量%をY、乳化剤の重量%をX、穀物粉の重量%をZとし、油の重量%が4.0%≦Y≦16.0%、乳化剤の重量%が0.2%≦X≦3.0%、とした場合に、穀物粉の重量%が2.0%<Z≦12.0%の範囲内の12.0%であって、XとYが次の式Bを満たす範囲であるように構成している。 式B Y≦9.0X+4.0%
<実施形態1-3 実験のやり方:バッター液組成と油跳量との関係を求める実験>
本実施形態1-3においても、点心類に用いられるバッター液の全体の重量に占める油の重量%及び乳化剤の重量%、並びに、穀物粉の重量%の検討を行うため、先の実施形態1-1,1-2と同様の環境で実験を行い、油跳ね評価及び焼き上がり評価を行った。
<実施形態1-3 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉12.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
本実施形態1-3において、バッター液の穀物粉12.0重量%、増粘剤0.1重量%とし、植物油脂の割合を4.0重量%,6.0重量%,8.0重量%,10.0重量%,16.0重量%,22.0重量%と6通りに変化させる毎に、乳化剤の割合を0.2重量%,0.5重量%,1.0重量%,1.5重量%,2.0重量%,2.5重量%,3.0重量%と変化させたバッター液を作製した。つまり、総パターン数は6×7の42パターンとした。
以下の表1-3に植物油脂及び乳化剤の各割合の組み合わせを示し、後述する油跳ね評価「4」及び「5」が得られた組み合わせには「〇」を付し、油跳ね評価「3」,「2」,「1」の場合の組み合わせには「×」を付した。
Figure 0007471331000003
<実施形態1-3 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉12.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉12.0重量%固定、植物油脂4.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂4.0重量%」の場合は、図21に示すように、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、いずれもコピー用紙に付着した油の跡は認められず、油跳ねについて評価「5」の適切となった。油跳ね評価「5」の油跳ね状況を示す図は省略する。
<焼き上がり評価>
焼き上がりについては、図21における加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、焼き上がり評価「3」又は「4」の概ね適切以上となった。
<実施形態1-3 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉12.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉12.0重量%固定、植物油脂6.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂6.0重量%」の場合も、図22に示すように、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、いずれもコピー用紙に付着した油の跡は認められず、油跳ねについて評価「5」の適切となった。この場合も、油跳ね評価「5」の油跳ね状況を示す図は省略する。
<焼き上がり評価>
焼き上がりについても、図22における加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、評価「3」又は「4」の概ね適切以上となった。
<実施形態1-3 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉12.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉12.0重量%固定、植物油脂8.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂8.0重量%」の場合は、図23Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%としたパターンにおいて、コピー用紙に付着した油の跡がかなりの量認められ、油跳ね評価「3」の不適切となった。乳化剤0.2重量%を含む評価「3」の場合の油跳ね状況を図23Bに示す。
しかし、乳化剤の割合を0.5重量%~3.0重量%の範囲で変えた5パターンでは、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が数個は認められたが、油跳ね評価「4」又は「5」の適切となった。乳化剤0.5重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図23Cに示す。油跳ね評価「5」の油跳ね状況を示す図は省略する。
<焼き上がり評価>
焼き上がりについては、図23Aにおける加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、評価「3」~「5」の概ね適切以上となった。
<実施形態1-3 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉12.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉12.0重量%固定、植物油脂10.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂10.0重量%」の場合は、図24Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%及び0.5重量%とした2パターンにおいて、コピー用紙に付着した油の跡がかなりの量認められ、評価「3」の不適切となった。乳化剤0.5重量%を含む評価「3」の場合の油跳ね状況を図24Bに示す。
しかし、乳化剤の割合を1.0重量%~3.0重量%の範囲で変えた5パターンでは、いずれもコピー用紙に付着した油の跡2401aが数個認められたが、評価「4」又は「5」の適切となった。乳化剤1.5重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図24Cに示す。油跳ね評価「5」の油跳ね状況を示す図は省略する。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについては、図24Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、評価「3」又は「4」の概ね適切以上となった。
<実施形態1-3 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉12.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉12.0重量%固定、植物油脂16.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂16.0重量%」の場合は、図25Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%~1.0重量%とした3パターンにおいて、コピー用紙に付着した油の跡がかなりの量認められ、評価「2」又は「3」の不適切となった。乳化剤1.0重量%を含む評価「3」の場合の油跳ね状況を図25Bに示す。
しかし、乳化剤の割合を1.5重量%~3.0重量%の範囲で変えた4パターンでは、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が若干は認められたが、評価「4」の適切となった。乳化剤1.5重量%及び3.0重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図25C,Dに示す。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについては、図25Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、評価「3」又は「4」の概ね適切以上となった。
<実施形態1-3 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉12.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉12.0重量%固定、植物油脂22.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂22.0重量%」の場合は、図26Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%~1.5重量%とした4パターンにおいて、コピー用紙に付着した油の跡がかなりの量認められ、いずれも評価「3」の不適切となった。乳化剤1.0重量%を含む評価「3」の場合の油跳ね状況を図26Bに示す。
しかし、乳化剤の割合を2.0重量%~3.0重量%の範囲で変えた3パターンでは、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が若干は認められたが、評価「4」又は「5」の適切となった。乳化剤2.0重量%及び3.0重量%を含む評価「4」又は「5」の場合の各油跳ね状況を図26C,Dに示す。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについては、図26Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、評価「4」の適切となった。
<実施形態3 効果:バッター液組成と油跳量との関係>
<バッター液組成 穀物粉12.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
上記した穀物粉を12.0重量%として作製した本実施形態3に係るバッター液の油跳ね実験において、高い油跳ね評価「4」,「5」を得たバッター液における乳化剤(X)及び油(Y)の組み合わせ(油跳ね評価「4」,「5」を得た組成)を、式B Y≦9.0X+4.0%を示す図20のグラフに「〇」で示し、油跳ね評価「3」以下となったバッター液における乳化剤(X)及び油(Y)の組み合わせ(油跳ね評価「3」以下となった組成)を、図20のグラフに「×」で示す。この図20のグラフから、上記した表1-3にも示しているように、高い油跳ね評価「4」,「5」を得たバッター液における乳化剤(X)及び油(Y)の各重量%は、4.0%≦Y≦16.0%で、0.2%≦X≦3.0%の範囲であって、式B Y≦9.0X+4.0%を満たしていることが判る。
したがって、本実施形態3によっても、点心類をフライパンで加熱調理するに際して、例えば、蓋をしないで加熱調理したとしても、油跳ねを少なく抑えて加熱調理器を汚すことなく、また、やけどの懸念もなく調理可能なことが実証できた。
<実施形態2 請求項2に対応 穀物粉1.0重量%>
<実施形態2 概要>
本実施形態2に係る点心類に用いられるバッター液も、点心類羽根形成剤として利用されるバッター液であるが、この実施形態では、バッター液の全重量に対する穀物粉の重量を実施形態1の点心類に用いられる穀物粉2.0重量%を含むバッター液よりも少なくしている。
<実施形態2 構成の説明>
本実施形態2に係る点心類に用いられるバッター液は、図27に示すように、バッター液の全重量に対する重量%で油の重量%をY、乳化剤の重量%をX、穀物粉の重量%をZとし、油の重量%が4.0%≦Y≦16.0%で、乳化剤の重量%が0.2%≦X≦3.0%、とした場合に、穀物粉の重量%が0<Z≦1.0%であって、XとYが、次の式Cを満たす範囲であるように構成している。 式C Y≦20.0X+4.0%
<実施形態2 実験のやり方:バッター液組成と油跳量との関係を求める実験>
本実施形態2においても、点心類に用いられるバッター液の全体の重量に占める油の重量%及び乳化剤の重量%、並びに、穀物粉の重量%の検討を行うため、先の実施形態1-1,1-2,1-3と同様の環境で実験を行い、油跳ね評価及び焼き上がり評価を行った。
<実施形態2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉1.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
本実施形態2において、バッター液の穀物粉1.0重量%、増粘剤0.1重量%とし、植物油脂の割合を4.0重量%,6.0重量%,8.0重量%,10.0重量%,16.0重量%,22.0重量%と6通りに変化させる毎に、乳化剤の割合を0.2重量%,0.5重量%,1.0重量%,1.5重量%,2.0重量%,2.5重量%,3.0重量%と変化させたバッター液を作製した(パターン数は6×7の42)。加えて、微妙と思われる領域を明確化するために追加のパターンとして、植物油脂の割合を14.0重量%として、乳化剤の割合を0.5重量%,0.6重量%と変化させた2パターンのバッター液と、植物油脂の割合を16.0重量%として、乳化剤の割合を0.7重量%としたバッター液を作製した(追加パターン数は3)。つまり、総パターン数は42+3の45パターンとした。この総数45のパターンのバッター液を添加した状態で餃子を冷凍し、冷凍後のバッター液付きの餃子をフライパンで調理した。
以下の表2に植物油脂及び乳化剤の各割合の組み合わせを示し、後述する油跳ね評価「4」及び「5」が得られた組み合わせには「〇」を付し、油跳ね評価「3」,「2」,「1」の場合の組み合わせには「×」を付した。
Figure 0007471331000004
<実施形態2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉1.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉1.0重量%固定、植物油脂4.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂4.0重量%」の場合は、図28Aに示すように、乳化剤の割合が1.0重量%及び2.0重量%の2パターンにおいて、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が数個は認められたが、油跳ね評価「4」の適切となった。乳化剤1.0重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図28Bに示す。
また、乳化剤の割合が0.2重量%,0.5重量%,1.5重量%,2.5重量%及び3.0重量%の5パターンにおいては、いずれもコピー用紙に付着した油の跡は全く認められず、油跳ねについて評価「5」の適切となった。油跳ね評価「5」の油跳ね状況を示す図は省略する。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについても、図28Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、評価「3」の概ね適切となった。
<実施形態2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉1.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉1.0重量%固定、植物油脂6.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂6.0重量%」の場合は、図29Aに示すように、乳化剤の割合が0.2重量%及び1.5重量%の2パターンにおいて、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が数個は認められたが、油跳ね評価「4」の適切となった。乳化剤0.2重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図29Bに示す。
また、乳化剤の割合が0.5重量%,1.0重量%,2.0重量%~3.0重量%の5パターンにおいては、いずれもコピー用紙に付着した油の跡は全く認められず、油跳ねについて評価「5」の適切となった。油跳ね評価「5」の油跳ね状況を示す図は省略する。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについても、図29Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、評価「3」の概ね適切となった。
<実施形態2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉1.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉1.0重量%固定、植物油脂8.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂8.0重量%」の場合は、図30Aに示すように、乳化剤の割合が0.2重量%~1.0重量%,2.0重量%及び3.0重量%の5パターンにおいて、いずれもコピー用紙に付着した油の小さい跡(3101a)が数個(後記図30Bの例では10個程度)は認められたが、油跳ね評価「4」の適切となった。乳化剤0.2重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図30Bに示す。
また、乳化剤の割合が1.5重量%及び2.5重量%の2パターンにおいては、いずれもコピー用紙に付着した油の跡は全く認められず、油跳ねについて評価「5」の適切となった。油跳ね評価「5」の油跳ね状況を示す図は省略する。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについても、図30Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、評価「3」の概ね適切となった。
<実施形態2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉1.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉1.0重量%固定、植物油脂10.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂10.0重量%」の場合は、図31Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%としたパターンにおいて、コピー用紙に付着した油の跡がかなりの量認められ、評価「3」の不適切となった。乳化剤0.2重量%を含む評価「3」の場合の油跳ね状況を図31Bに示す。
しかし、乳化剤の割合が0.5重量%~1.5重量%及び2.5重量%の4パターンでは、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が若干認められたが、評価「4」の適切となり、乳化剤の割合を2.0重量%としたパターンでは、コピー用紙に付着した油の跡は全く認められず、油跳ねについて評価「5」の適切となった。乳化剤0.5重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図31Cに示し、油跳ね評価「5」の油跳ね状況を示す図は省略する。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについては、図31Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、評価「3」の概ね適切となった。
<実施形態2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉1.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉1.0重量%固定、植物油脂14.0重量%固定、乳化剤0.5重量%及び0.6重量%>
<油跳ね評価>
微妙と思われる領域を明確化するために追加した「植物油脂14.0重量%」の場合は、図41Aに示すように、乳化剤の割合をケース番号2の0.5重量%及びケース番号ex2.5の0.6重量%としたパターンにおいて、コピー用紙に付着した油の跡が若干認められたが、いずれも評価「4」の適切となった。乳化剤0.5重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図41Bに示し、乳化剤0.6重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図41Cに示す。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについては、図41Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合が0.5重量%及び0.6重量%の2パターンにおいて、いずれも評価「3」の概ね適切となった。
<実施形態2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉1.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉1.0重量%固定、植物油脂16.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂16.0重量%」の場合は、図32Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%及び1.0重量%とした2パターンにおいて、コピー用紙に付着した油の跡がかなりの量認められ、評価「1」又は「2」の不適切となった。乳化剤0.5重量%を含む評価「2」の場合の油跳ね状況を図32Bに示す。
しかし、乳化剤の割合が1.0重量%~3.0重量%の5パターンに加えて、微妙と思われる領域を明確化するために追加した乳化剤の割合がケース番号ex2.5の0.7重量%のパターンでは、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が若干認められたが、評価「4」の適切となった。乳化剤0.7重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図32Cに示す。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについては、図32Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた8パターンすべてにおいて、評価「3」の概ね適切となった。
<実施形態2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉1.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉1.0重量%固定、植物油脂22.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂22.0重量%」の場合は、図33Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%~1.5重量%とした4パターンにおいて、コピー用紙に付着した油の跡がかなりの量認められ、評価「1」乃至は「3」の不適切となった。乳化剤1.5重量%を含む評価「3」の場合の油跳ね状況を図33Bに示す。
しかし、乳化剤の割合が2.0重量%~3.0重量%の3パターンでは、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が若干は認められたが、評価「4」の適切となった。乳化剤2.5重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図33Cに示す。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについては、図33Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、評価「3」の概ね適切となった。
<実施形態2 効果:バッター液組成と油跳量との関係>
<バッター液組成 穀物粉1.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
上記した穀物粉を1.0重量%として作製した本実施形態2に係るバッター液の油跳ね実験において、高い油跳ね評価「4」,「5」を得たバッター液における乳化剤(X)及び油(Y)の組み合わせ(油跳ね評価「4」,「5」を得た組成)を、式C Y≦20.0X+4.0%を示す図27のグラフに「〇」で示し、油跳ね評価「3」以下となったバッター液における乳化剤(X)及び油(Y)の組み合わせ(油跳ね評価「3」以下となった組成)を、図27のグラフに「×」で示す。この図27のグラフから、上記した表2にも示しているように、高い油跳ね評価「4」,「5」を得たバッター液における乳化剤(X)及び油(Y)の各重量%は、4.0%≦Y≦16.0%で、0.2%≦X≦3.0%の範囲であって、式C Y≦20.0X+4.0%を満たしていることが判る。
また、微妙と思われる領域を明確化するために追加した3パターンのバッター液の組成、すなわち、乳化剤の割合0.5重量%及び植物油脂の割合14.0重量%の組み合わせ,乳化剤の割合0.6重量%及び植物油脂の割合14.0重量%の組み合わせ、並びに、乳化剤の割合0.7重量%及び植物油脂の割合16.0重量%の組み合わせが、いずれも高い油跳ね評価「4」を得ており、これらのバッター液における乳化剤(X)及び油(Y)の各重量%も、4.0%≦Y≦16.0%で、0.2%≦X≦3.0%の範囲であって、式C Y≦20.0X+4.0%を満たしていることが判る。
したがって、本実施形態2によっても、点心類をフライパンで加熱調理するに際して、例えば、蓋をしないで加熱調理したとしても、油跳ねを少なく抑えて加熱調理器を汚すことなく、また、やけどの懸念もなく調理可能なことが実証できた。
<参考形態1 穀物粉なし>
<参考形態1 概要>
上記した実施形態1-1,1-2,1-3,2で説明したバッター液の全重量に対する穀物粉の重量%の最適範囲の下限を検証するために、参考形態1に係る点心類に用いられるバッター液を作製した。本参考形態1に係る点心類に用いられるバッター液は、上記実施形態1-1,1-2,1-3,2に係るバッター液とは異なり、穀物粉を含んでいない。つまり、このバッター液は、点心類の加熱調理時において羽根の形成を目的としないバッター液である。
<参考形態1>
<参考形態1 構成の説明>
<参考形態1 穀物粉0.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
本参考形態1に係る点心類に用いられるバッター液は、その全重量に対する重量%で油の重量%をY、乳化剤の重量%をXとした場合に、乳化剤の重量%が0.2%≦X≦3.0%、油の重量%が4.0%≦Y≦16.0%の範囲であって、穀物粉の重量%が0.0%であるように構成している。
<参考形態1 実験のやり方:バッター液組成と油跳量との関係を求める実験>
本参考形態1においても、点心類に用いられるバッター液の全体の重量に占める油の重量%及び乳化剤の重量%の検討を行うため、先の実施形態1-1,1-2,1-3,2と同様の環境で実験を行い、油跳ね評価及び焼き上がり評価を行った。
<参考形態1 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉0.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
本参考形態1において、穀物粉を含めないバッター液であり、その全重量に対する増粘剤を0.1重量%とし、植物油脂の割合を4.0重量%,6.0重量%,10.0重量%,16.0重量%と4通りに変化させる毎に、乳化剤の割合を0.2重量%,0.5重量%,1.0重量%,1.5重量%と変化させたバッター液を作製した。また、植物油脂の割合を8.0重量%とした場合にのみ、乳化剤の割合を0.2重量%,0.5重量%,1.0重量%,1.5重量%,2.0重量%,2.5重量%,3.0重量%と変化させたバッター液を作製した。つまり、総パターン数は16+7のパ23パターンとした。
<参考形態1 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉0.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉0.0重量%固定、植物油脂4.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~1.5重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂4.0重量%」の場合は、図34Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%~1.5重量%の範囲で変えた4パターンすべてにおいて、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が数個認められたものの、油跳ねについて評価「4」の適切となった。乳化剤0.2重量%を含む評価「4」の場合の各油跳ね状況を図34Bに示す。
<焼き上がり評価>
焼き上がりについては、図34Aにおける加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~1.5重量%の範囲で変えた3パターンすべてにおいて、評価「3」の概ね適切となった。
<参考形態1 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉0.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉0.0重量%固定、植物油脂6.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~1.5重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂6.0重量%」の場合は、図35Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%としたパターンにおいて、コピー用紙に付着した油の跡が多数認められ、評価「2」の不適切となった。また、乳化剤の割合を1.0重量%及び1.5重量%とした2パターンにおいても、コピー用紙に付着した油の跡がかなりの量認められ、評価「3」の不適切となった。。乳化剤1.5重量%を含む評価「3」の場合の油跳ね状況を図35Bに示す。
しかし、乳化剤の割合を0.5重量%としたパターンでは、コピー用紙に付着した油の跡が若干認められたが、評価「4」の適切となった。乳化剤0.5重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図35Cに示す。
<焼き上がり評価>
焼き上がりについては、図35Aにおける加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~1.5重量%の範囲で変えた4パターンすべてにおいて、評価「4」の適切となった。
<参考形態1 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉0.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉0.0重量%固定、植物油脂8.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂8.0重量%」の場合は、図36Aに示すように、乳化剤の割合を0.2重量%及び0.5重量%とした2パターンにおいて、コピー用紙に付着した油の跡がかなりの量認められ、評価「3」の不適切となった。乳化剤0.5重量%を含む評価「3」の場合の油跳ね状況を図36Bに示す。
しかし、乳化剤の割合を1.0重量%~3.0重量%の範囲で変化させた5パターンでは、いずれもコピー用紙に付着した油の跡が若干認められたが、評価「4」の適切となった。乳化剤1.0重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図36Cに示す。
<焼き上がり評価>
焼き上がりについては、図36Aにおける加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~3.0重量%の範囲で変えた7パターンすべてにおいて、評価「3」の概ね適切となった。
<参考形態1 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉0.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉0.0重量%固定、植物油脂10.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~1.5重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂10.0重量%」の場合は、図37に示すように、乳化剤の割合を0.2重量%~1.5重量%の範囲で変えた4パターンにおいて、いずれもコピー用紙に付着した油の跡がかなりの量認められ、評価「2」又は「3」の不適切となった。
<焼き上がり評価>
焼き上がりについては、図37における加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~1.5重量%の範囲で変えた4パターンすべてにおいて、評価「3」の概ね適切となった。
<参考形態1 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉0.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉0.0重量%固定、植物油脂16.0重量%固定、乳化剤0.2重量%~1.5重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂16.0重量%」の場合も、図38に示すように、乳化剤の割合を0.2重量%~1.5重量%の範囲で変えた4パターンにおいて、いずれもコピー用紙に付着した油の跡がかなりの量認められ、評価「1」乃至「3」の不適切となった。
<焼き上がり評価>
焼き上がりについては、図38における加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、乳化剤の割合を0.2重量%~1.5重量%の範囲で変えた4パターンすべてにおいて、評価「3」の概ね適切となった。
上記の結果から、穀物粉を0.0重量%とすると、乳化剤(X)及び油(Y)の各重量%を、油の重量%が4.0%≦Y≦6.0%で、乳化剤の重量%が0.2%≦X≦1.5%とした場合には、油跳ね評価及び焼き上がり評価がいずれもおおよそ「3」又は「4」(「2」も現れる)になり、油の重量%が8.0%で、乳化剤の重量%が1.0%≦X≦3.0%とした場合には、油跳ね評価及び焼き上がり評価がいずれも「3」又は「4」になるが、総合的に判断すると、バッター液の全重量に対する穀物粉の重量%の最適範囲の下限は、実施形態2の1.0%とすることが望ましいことが判った。
<参考形態2 穀物粉15.0重量%>
<参考形態2 概要>
上記した実施形態1-1,1-2,1-3,2で説明したバッター液の全重量に対する穀物粉の重量%の最適範囲の上限を検証するために、参考形態に係る点心類に用いられるバッター液を作製した。
<参考形態2>
<参考形態2 構成の説明>
<参考形態2 穀物粉15.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
本参考形態2に係る点心類に用いられるバッター液は、その全重量に対する重量%で油の重量%をY、乳化剤の重量%をXとした場合に、乳化剤の重量%が0.2%≦X≦3.0%、油の重量%が4.0%≦Y≦16.0%の範囲であって、穀物粉の重量%が15.0%であるように構成している。
<参考形態2 実験のやり方:バッター液組成と油跳量との関係を求める実験>
本参考形態2においても、先の実施形態1-1,1-2,1-3,2と同様の環境で実験を行い、油跳ね評価及び焼き上がり評価を行った。
<参考形態2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉15.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
本参考形態2では、バッター液の穀物粉15.0重量%、増粘剤0.1重量%とし、植物油脂の割合を4.0重量%、乳化剤の割合を0.2重量%としたパターンのバッター液、及び、植物油脂の割合を28.0重量%、乳化剤の割合を3.0重量%としたパターンのバッター液の合計2パターンのバッター液を作製した。
<参考形態2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉15.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉15.0重量%固定、植物油脂4.0重量%固定、乳化剤0.2重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂4.0重量%、乳化剤0.2重量%」の場合は、図39Aに示すように、コピー用紙に付着した油の跡が若干認められ、油跳ねについて評価「4」の適切となったが、焼き上がりについては、図39Aにおける加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、評価「1」の不適切となった。乳化剤0.2重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図39Bに示す。
<参考形態2 実験:バッター液組成と油跳量との関係を求める>
<バッター液組成 穀物粉15.0重量%固定>
<バッター液全重量中の油重量%と乳化剤重量%をパラメータとして振る>
<穀物粉15.0重量%固定、植物油脂28.0重量%固定、乳化剤3.0重量%>
<油跳ね評価>
「植物油脂28.0重量%、乳化剤3.0重量%」の場合は、図40Aに示すように、コピー用紙に付着した油の跡が若干認められたが、油跳ねについて評価「4」の適切となった。乳化剤3.0重量%を含む評価「4」の場合の油跳ね状況を図40Bに示す。
<焼き上がり評価>
この際、焼き上がりについては、図40Aの加熱調理終了後の実験用冷凍餃子の画像から、評価「4」の適切となった。
上記の結果から、穀物粉15.0重量%を超えると、植物油脂28.0重量%、乳化剤3.0重量%とした場合には、油跳ね評価及び焼き上がり評価がいずれも「4」になるが、総合的に判断すると、バッター液の全重量に対する穀物粉の重量%の最適範囲の上限は、実施形態3の12.0%とすることが望ましいことが判った。
0500 フライパン
0501 コピー用紙

Claims (2)

  1. バッター液の全重量に対する重量%で油の重量%をY、乳化剤の重量%をX、穀物粉の重量%をZとした場合に
    油の重量%が4.0%≦Y≦16.0%、乳化剤の重量%が0.2%≦X≦3.0%、穀物粉の重量%が1.0%<Z≦2.0%の範囲であって、かつ、XとYが、
    次の式Aを満たす範囲である(但し、穀物粉の重量%Zが2.0%、油の重量%Yが10.0%、乳化剤の重量%Xが0.5%の場合を除く)冷凍点心類に付加して用いられる未加熱バッター液。
    式A Y≦17.7X+4.0%
  2. バッター液の全重量に対する重量%で油の重量%をY、乳化剤の重量%をX、穀物粉の重量%をZとした場合に
    油の重量%が4.0%≦Y≦16.0%、乳化剤の重量%が0.2%≦X≦3.0%、穀物粉の重量%が0<Z≦1.0%であって、かつ、XとYが、
    次の式Cを満たす範囲である(但し、穀物粉の重量%Zが1.0%、油の重量%Yが10.0%、乳化剤の重量%Xが0.5%の場合、及び、穀物粉の重量%Zが1.0%、油の重量%Yが10.0%、乳化剤の重量%Xが1.0%の場合を除く)冷凍点心類に付加して用いられる未加熱バッター液。
    式C Y≦20.0X+4.0%
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