JP7464878B2 - シーラント材組成物およびそれを用いたタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、シーラント材組成物およびそれを用いたタイヤに関するものである。
空気入りタイヤにおいて、トレッド部におけるインナーライナー層のタイヤ径方向内側にシーラント層を設けた空気入りタイヤが知られている。このような空気入りタイヤでは、釘等の異物がトレッド部に突き刺さった際に、その貫通孔にシーラントが流入することにより、空気圧の減少を抑制し、走行を維持することが可能になる。
例えば、下記特許文献1には、不飽和ジエンエラストマー、30phrと90phrの間の炭化水素樹脂、および0~30phr未満の充填剤を含むセルフシーリングエラストマー組成物が開示されている。
また下記特許文献2には、主要エラストマーとしての、30モル%よりも多い共役ジエンから得られる繰り返し単位含有量を有する不飽和ジエンエラストマー、30phrと90phrの間の質量含有量の炭化水素樹脂、Tg(ガラス転移温度)が-20℃よりも低く、5phr~60phr未満の質量含有量を有する液体可塑剤;および、0~30phr未満の充填剤、を少なくとも含むことを特徴とする、インフレータブル物品におけるパンク防止層として用いるためのセルフシーリングエラストマー組成物が開示されている。
特許第5646474号公報 特許第5525522号公報
しかしながら、上記従来技術では、釘等の異物がトレッド部に突き刺さった際に形成された貫通孔に対するシール性、シーラント材組成物の粘度温度依存性、タイヤ保管時のシーラント材組成物の流れ性に課題があり、その解決が求められている。
本発明は、上記課題を解決することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ゴム成分に、粘着付与剤および可塑剤を特定量でもって配合したシーラント材組成物が、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成することができた。
本発明は、タイヤ内表面にシーラント層を備えた空気入りタイヤの前記シーラント層を構成するシーラント材組成物であって、
(A)ゴム成分100質量部に対し、
(B)粘着付与剤を30質量部未満、および
(C)可塑剤を20質量部以上
配合してなることを特徴とするシーラント材組成物を提供するものである。
本発明のシーラント材組成物は、(A)ゴム成分100質量部に対し、(B)粘着付与剤を30質量部未満、および(C)可塑剤を20質量部以上配合してなることを特徴としている。上記構成によれば、(B)粘着付与剤および(C)可塑剤の配合量が最適化され、トレッド部に形成された貫通孔にシーラント材組成物が流入し易くなってシール性が向上するとともに、シーラント材組成物の粘度温度依存性が低くなることから、走行中に加わる熱や遠心力の影響による流動が防止され、かつタイヤ保管時のシーラント材組成物の流れも抑制することが可能となる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
(A)ゴム成分
本発明で使用される(A)ゴム成分は、例えば、天然ゴム(NR)、合成イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、エチレン-プロピレン-ジエンターポリマー(EPDM)等のジエン系ゴムや、ブチルゴム等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
中でも、本発明の効果向上の観点から、(A)ゴム成分はNR、IR、SBR、BRまたはこれらのブレンドであることが好ましい。
(B)粘着付与剤
本発明で使用される(B)粘着付与剤としては、例えば炭化水素樹脂が挙げられる。炭化水素樹脂としては、原油を蒸留、分解、改質などの処理をして得られた成分を重合して製造される芳香族系炭化水素樹脂あるいは飽和または不飽和脂肪族系炭化水素樹脂等の石油系樹脂が挙げられる。石油系樹脂としては、例えばC5系石油樹脂(イソプレン、1,3-ペンタジエン、シクロペンタジエン、メチルブテン、ペンテンなどの留分を重合した脂肪族系石油樹脂)、C9系石油樹脂(α-メチルスチレン、o-ビニルトルエン、m-ビニルトルエン、p-ビニルトルエンなどの留分を重合した芳香族系石油樹脂)、C5C9共重合石油樹脂などが例示される。
また、(B)粘着付与剤のガラス転移温度(Tg)は、0℃よりも高いことが好ましい。このようにTgを規定することにより、流れ性が向上する。本発明で言うガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定(DSC)により20℃/分の昇温速度条件によりサーモグラムを測定し、転移域の中点の温度を指すものとする。
さらに好ましい前記Tgは、30℃以上90℃以下である。
また、(B)粘着付与剤の数平均分子量は、400~2000であることが好ましい。この範囲の数平均分子量を有することにより、粘着力が向上する。
(C)可塑剤
本発明で使用される可塑剤としては、例えば、カルボン酸エステル可塑剤、リン酸エステル可塑剤、スルホン酸エステル可塑剤、オイル、液状ゴム等が挙げられる。
カルボン酸エステル可塑剤としては、公知のフタル酸エステル、イソフタル酸エステル、テトラヒドロフタル酸エステル、アジピン酸エステル、マレイン酸エステル、フマル酸エステル、トリメリット酸エステル、リノール酸エステル、オレイン酸エステル、ステアリン酸エステル、リシノール酸エステル等がある。
リン酸エステル可塑剤としては、公知のトリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリ-(2-エチルヘキシル)ホスフェート、2-エチルヘキシルジフェニルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、イソデシルジフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリトリルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、トリス(クロロエチル)ホスフェート、ジフェニルモノ-o-キセニルホスフェート等がある。
スルホン酸エステル可塑剤としては、公知のベンゼンスルホンブチルアミド、トルエンスルホンアミド、N-エチル-トルエンスルホンアミド、N-シクロヘキシル-p-トルエンスルホンアミド等がある。
オイルとしては、公知のパラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル等の鉱物油系オイルが挙げられる。
液状ゴムとしては、液状ポリイソプレン、液状ポリブタジエンおよび液状ポリスチレンブタジエン等が挙げられ、その重量平均分子量は1000~100000が好ましく、1500~75000がさらに好ましい。なお、本発明で言う平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で分析されるポリスチレン換算の数または重量平均分子量を意味する。なお本発明で使用される液状ゴムは、23℃で液体である。したがって、この温度では固体である前記のゴム成分とは区別される。
上記の中でも、本発明の効果向上の観点から、可塑剤としてはオイルまたは液状ゴムが好ましい。
また、本発明のシーラント材組成物は、架橋剤を配合することもできる。架橋剤としては、硫黄や有機過酸化物等が挙げられる。本発明では、架橋剤としてとくに硫黄を用いることにより、シール性、粘度温度依存性を向上させることができ好ましい。
(シーラント材組成物の配合割合)
本発明のシーラント材組成物は、(A)ゴム成分100質量部に対し、(B)粘着付与剤を30質量部未満、および(C)可塑剤を20質量部以上配合してなることを特徴とする。
(A)ゴム成分100質量部に対し、(B)粘着付与剤の前記配合量が30質量部以上では、シーラント材組成物の粘度温度依存性および保管性が悪化する。(B)粘着付与剤の前記配合量は、1~29質量部が好ましく、10~29質量部がさらに好ましい。
(A)ゴム成分100質量部に対し、(C)可塑剤の前記配合量が20質量部未満ではシール性が悪化する。(C)可塑剤の前記配合量は、20~120質量部が好ましく、30~90質量部がさらに好ましい。
また、硫黄のような架橋剤を配合する場合、その配合量は(A)ゴム成分100質量部に対し0.1~10質量部が好ましい。
ここで従来技術では、シーラント材組成物の粘着性によって作業性や耐汚染性が悪化したりする等の問題点があった。この課題に対して、例えばシーラント材組成物の表面処理や粉体の塗布等が提案されているが、余分な工程が生じることとなり現実的とは言えない。そこで本発明では、前記(A)ゴム成分100質量部に対し、前記(B)粘着付与剤および前記(C)可塑剤の合計の配合量を60質量部以下にすることにより、上記課題を解決することができる。この形態では、前記シーラント材組成物の初期の粘着力が、30日以内に1/2以下まで低減し、さらに具体的には、前記シーラント材組成物の初期の粘着力が、30日以内に5N以下まで低減することが可能となり、シーラント層のタックを低減することができる。なお、「シーラント材組成物の初期の粘着力」とは、タイヤインナーライナー層のタイヤ径方向内側にシーラント材組成物を設けた直後の粘着力を指す。
一方、前記(A)ゴム成分100質量部に対し、前記(B)粘着付与剤および前記(C)可塑剤の合計の配合量を60質量部超とした形態では、シール性が向上し、好ましい。
また、本発明のシーラント材組成物は、前記作業性および耐汚染性をさらに高めるという観点から、前記(A)ゴム成分100質量部に対し、前記(B)粘着付与剤の配合量が、5質量部以上30質量部未満であり、かつ前記(C)可塑剤の配合量が、前記(B)粘着付与剤の配合量よりも多いことが好ましい。
(その他成分)
本発明におけるシーラント材組成物には、前記した成分以外の、加硫又は架橋剤;加硫又は架橋促進剤;酸化亜鉛;老化防止剤;カーボンブラック等の各種添加剤を配合することができ、かかる添加剤は一般的な方法で混練して組成物とすることができ、これらの添加剤の配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
例えば、加硫促進剤としては、公知のグアジニン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チオウレア系、ジチオカルバミン酸塩系、キサントゲン酸塩系、チウラム系の加硫促進剤等が挙げられ、中でもチアゾール系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤およびチウラム系加硫促進剤から選択された1種以上が好ましい。加硫促進剤の配合量は、(A)ゴム成分100質量部に対し、0.1~10質量部が好ましい。
本発明におけるシーラント材組成物は、加硫剤として硫黄を配合する場合、動的架橋することも可能である。
本発明のシーラント材組成物は、空気入りタイヤにおいて、トレッド部におけるインナーライナー層のタイヤ径方向内側にシーラント層として設けることができる。該シーラント層は、シート状に成型された本発明のシーラント材組成物からなるシーラント材をタイヤ内表面の全周に亘って貼付することで形成することができる。これとは別に、シーラント層は、本発明のシーラント材組成物からなり紐状または帯状に成型されたシーラント材をタイヤ内表面に螺旋状に貼付することでも形成できる。シーラント材は加硫物であることができる。該シーラント層は、釘等の異物がトレッド部に突き刺さった際に、その貫通孔にシーラント層を構成するシーラント材が流入することにより、空気圧の減少を抑制し、走行を維持することを可能にするものである。シーラント層は、例えば0.5mm~5.0mmの厚さを有する。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。なお、下記例中、「部」とあるのは「質量部」を意味する。
実施例1~4および比較例1
表1に示す配合(質量部)において、1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで40分間混練し、ゴム組成物を得た。次に得られたゴム組成物を所定の金型中で180℃、10分間プレス加硫して厚さ3mmのシーラント材を得た。
タイヤサイズ215/55R17であり、トレッド部と一対のサイドウォール部と一対のビード部とを備え、トレッド部におけるインナーライナー層のタイヤ径方向内側にシーラントからなるシーラント層を有する空気入りタイヤにおいて、シーラント層として上記シーラント材を貼り付け、各種試験タイヤを製作した。得られた試験タイヤについて、下記物性を測定した。
シール性:
試験タイヤをリムサイズ17×7Jのホイールに組み付けて、初期空気圧を250kPaとし、直径4mmの釘をトレッド部に打ち、抜いてから1時間放置した後、空気圧を測定した。評価結果は、放置後の空気圧が230kPa以上かつ250kPa以下である場合を「〇」で示し、放置後の空気圧が200kPa以上かつ230kPa未満である場合を「△」で示し、放置後の空気圧が200kPa未満である場合を「×」で示した。
シーラント材の流動性:
試験タイヤをリムサイズ16×6.5Jのホイールに組み付けてドラム試験機に装着し、空気圧を160kPaとし、荷重を8.5kNとし、走行速度を80km/hとする高撓み試験を80時間実施した後、シーラントの流動状態を調べた。評価結果は3mmのシーラントの厚みがシーラント端からの各位置で試験後に1.5mm以下となっていたときを流れたとし、シーラントの端から1cmの位置で流れが認められなかった場合を「○」で示し、シーラントの端から1cmの位置で流れが認められ、かつ2cmの位置で流れが認められなかった場合を「△」で示し、シーラントの端から2cmの位置で流れが認められた場合を「×」で示した。
保管性:試験タイヤを30℃のオーブンに1週間放置し、保管性を調べた。評価結果は、シーラント層のタイヤ幅方向の外端からの流れ性から判断し、シーラントの流動が全く認められない場合を「〇」で示し、シーラントの流動が端から1cm以内の領域で生じた場合を「△」で示し、シーラントの流動が端から1cm以上の領域で生じた場合を「×」で示した。
結果を表1に示す。
Figure 0007464878000001
*1:NR(SIR20)
*2:SBR(日本ゼオン株式会社製Nipol 1502)
*3:粘着付与剤1(エクソンモービル社製Escorez 2101、C5/C9石油樹脂)
*4:粘着付与剤2(ENEOS株式会社製T-REZ RC115、C5石油樹脂)
*5:可塑剤1(CRAY VALLEY社製Ricon 154、液状ブタジエンゴム)
*6:可塑剤2(出光興産株式会社社製ダイアナプロセスオイルNP250)
*7:カーボンブラック(カーボンブラックN772)
*8:硫黄(鶴見化学工業株式会社製金華印油入微粉硫黄)
*9:加硫促進剤DPG(大内新興化学工業株式会社製ノクセラーD)
*10:加硫促進剤DM-PO(三新化学工業株式会社製サンセラーDM-PO)
表1の結果から、各実施例のシーラント材組成物は、(A)ゴム成分100質量部に対し、(B)粘着付与剤を30質量部未満、および(C)可塑剤を20質量部以上配合してなるものであるので、シール性、流動性(粘度温度依存性)、保管性がいずれも良好な結果を示した。
これに対し、比較例1は(A)ゴム成分100質量部に対し(B)粘着付与剤の配合量が50質量部であり、(C)可塑剤の配合量が15質量部であるので、流動性が悪化した。
実施例5~8および比較例2~3
表2に示す配合(質量部)において、1.7リットルの密閉式バンバリーミキサーで40分間混練し、ゴム組成物を得た。次に得られたゴム組成物を所定の金型中で180℃、10分間プレス加硫して厚さ3mmのシーラント材を得た。
タイヤサイズ215/55R17であり、トレッド部と一対のサイドウォール部と一対のビード部とを備え、トレッド部におけるインナーライナー層のタイヤ径方向内側にシーラントからなるシーラント層を有する空気入りタイヤにおいて、シーラント層として上記シーラント材を貼り付け、各種試験タイヤを製作した。得られた試験タイヤについて、下記物性を測定した。
粘着力:株式会社東洋精機製作所製タッキネスチェッカを用い、接触子=アルミニウム、圧着時間=3秒、接触子圧力=10Nの条件でシーラント材の初期粘着力および30日後の粘着力を測定した。判定は、粘着力が初期から30日後で1/2以下に低下したものを「〇」とし、粘着力が初期から30日後で1/2以下まで低下しなかったものを「×」とした。
シール性:上記と同様の方法により測定した。
結果を表2に示す。
Figure 0007464878000002
表2の結果から、各実施例のシーラント材組成物は、(A)ゴム成分100質量部に対し、(B)粘着付与剤および前記(C)可塑剤の合計の配合量が、60質量部以下であるので、30日後の粘着力が低下し、シーラント材組成物の粘着性による作業性および耐汚染性の悪化を防止できることが分かった。また、シール性も良好な結果を示した。
これに対し、比較例2は(A)ゴム成分100質量部に対し(B)粘着付与剤の配合量が50質量部であり、(C)可塑剤の配合量が15質量部であるので、30日後の粘着力が高く作業性および耐汚染性が悪化した。
比較例3は、(B)粘着付与剤を配合していないので、30日後の粘着力が高く作業性および耐汚染性が悪化した。またシール性も悪化した。

Claims (13)

  1. タイヤ内表面にシーラント層を備えた空気入りタイヤの前記シーラント層を構成するシーラント材組成物であって、
    (A)天然ゴム、合成イソプレンゴム、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム、ブタジエンゴムまたはこれらのブレンドであるゴム成分100質量部に対し、
    (B)炭化水素樹脂である粘着付与剤を30質量部未満
    (C)オイルまたは液状ゴムである可塑剤を20質量部以上
    加硫促進剤として、チアゾール系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤およびチウラム系加硫促進剤から選択された1種以上を0.1~10質量部、および
    硫黄を0.1~10質量部
    配合してなることを特徴とするシーラント材組成物。
  2. 前記炭化水素樹脂が、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂またはC5C9共重合石油樹脂であることを特徴とする請求項に記載のシーラント材組成物。
  3. 前記炭化水素樹脂が、0℃よりも高いガラス転移温度を有することを特徴とする、請求項に記載のシーラント材組成物。
  4. 前記ガラス転移温度が、30℃以上90℃以下であることを特徴とする請求項に記載のシーラント材組成物。
  5. 前記炭化水素樹脂の数平均分子量が、400~2000であることを特徴とする請求項に記載のシーラント材組成物。
  6. 前記(C)可塑剤が、液状ポリイソプレン、液状ポリブタジエンおよび液状ポリスチレンブタジエンから選択された液状ゴムであり、前記液状ゴムの重量平均分子量が1000~100000であることを特徴とする請求項1に記載のシーラント材組成物。
  7. 前記(A)ゴム成分100質量部に対し、
    前記(B)粘着付与剤および前記(C)可塑剤の合計の配合量が、60質量部以下であることを特徴とする請求項1に記載のシーラント材組成物。
  8. 前記(A)ゴム成分100質量部に対し、
    前記(B)粘着付与剤および前記(C)可塑剤の合計の配合量が、60質量部超であることを特徴とする請求項1に記載のシーラント材組成物。
  9. 前記シーラント材組成物の初期の粘着力が、30日以内に1/2以下まで低減することを特徴とする請求項に記載のシーラント材組成物。
  10. 前記シーラント材組成物の初期の粘着力が、30日以内に5N以下まで低減することを特徴とする請求項に記載のシーラント材組成物。
  11. 前記(A)ゴム成分100質量部に対し、
    前記(B)粘着付与剤の配合量が、5質量部以上30質量部未満であり、かつ前記(C)可塑剤の配合量が、前記(B)粘着付与剤の配合量よりも多いことを特徴とする請求項に記載のシーラント材組成物。
  12. 請求項1に記載のシーラント材組成物を使用したタイヤ。
  13. タイヤ内表面にシーラント層を備えた空気入りタイヤにおける前記シーラント層のタック低減方法であって、
    前記シーラント層として、
    (A)天然ゴム、合成イソプレンゴム、スチレン-ブタジエン共重合体ゴム、ブタジエンゴムまたはこれらのブレンドであるゴム成分100質量部に対し、
    (B)炭化水素樹脂である粘着付与剤を30質量部未満
    (C)オイルまたは液状ゴムである可塑剤を20質量部以上
    加硫促進剤として、チアゾール系加硫促進剤、スルフェンアミド系加硫促進剤、チオウレア系加硫促進剤およびチウラム系加硫促進剤から選択された1種以上を0.1~10質量部、および
    硫黄を0.1~10質量部
    配合してなり、かつ、
    前記(A)ゴム成分100質量部に対し、
    前記(B)粘着付与剤および前記(C)可塑剤の合計の配合量が、60質量部以下であるシーラント材組成物を用いる、
    ことを特徴とする前記方法。
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