JP2019515824A - 車両ホイール用防音セルフシールタイヤ - Google Patents

車両ホイール用防音セルフシールタイヤ Download PDF

Info

Publication number
JP2019515824A
JP2019515824A JP2018547993A JP2018547993A JP2019515824A JP 2019515824 A JP2019515824 A JP 2019515824A JP 2018547993 A JP2018547993 A JP 2018547993A JP 2018547993 A JP2018547993 A JP 2018547993A JP 2019515824 A JP2019515824 A JP 2019515824A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
self
sealing
optionally
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018547993A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6918010B2 (ja
Inventor
ジャンニーニ,ルカ
カラチーノ,パオラ
スコッティ,アンドレア
Original Assignee
ピレリ・タイヤ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ピレリ・タイヤ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ filed Critical ピレリ・タイヤ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
Publication of JP2019515824A publication Critical patent/JP2019515824A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6918010B2 publication Critical patent/JP6918010B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C19/00Tyre parts or constructions not otherwise provided for
    • B60C19/002Noise damping elements provided in the tyre structure or attached thereto, e.g. in the tyre interior
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C73/00Repairing of articles made from plastics or substances in a plastic state, e.g. of articles shaped or produced by using techniques covered by this subclass or subclass B29D
    • B29C73/16Auto-repairing or self-sealing arrangements or agents
    • B29C73/163Sealing compositions or agents, e.g. combined with propellant agents
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C19/00Tyre parts or constructions not otherwise provided for
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C19/00Tyre parts or constructions not otherwise provided for
    • B60C19/12Puncture preventing arrangements
    • B60C19/122Puncture preventing arrangements disposed inside of the inner liner
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L7/00Compositions of natural rubber
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L9/00Compositions of homopolymers or copolymers of conjugated diene hydrocarbons
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L9/00Compositions of homopolymers or copolymers of conjugated diene hydrocarbons
    • C08L9/06Copolymers with styrene
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2205/00Polymer mixtures characterised by other features
    • C08L2205/02Polymer mixtures characterised by other features containing two or more polymers of the same C08L -group
    • C08L2205/025Polymer mixtures characterised by other features containing two or more polymers of the same C08L -group containing two or more polymers of the same hierarchy C08L, and differing only in parameters such as density, comonomer content, molecular weight, structure
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L2205/00Polymer mixtures characterised by other features
    • C08L2205/03Polymer mixtures characterised by other features containing three or more polymers in a blend

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Tires In General (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Sealing Material Composition (AREA)
  • Tyre Moulding (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)

Abstract

本発明は、車両ホイール用防音セルフシールタイヤおよびその製造方法に関する。特に本発明の防音セルフシールタイヤは、独立気泡発泡ポリオレフィン材料を含み、独立気泡発泡ポリオレフィン材料は、好ましくは独立マクロ気泡を有し、任意選択で穿孔される。これらの騒音低減材料は、驚くべきことに、開放気泡発泡ポリウレタンを主成分とする従来の騒音低減材料の場合には損なわれる従来のセルフシールシステムのシール性能を維持することができる。

Description

説明
「車両ホイール用防音セルフシールタイヤ」と題される工業発明の特許出願に添付される。Milanに本社があるイタリアの企業であるPIRELLI TYRE S.P.A.を代理する。代理人:選任書を参照されたい。
本発明は、車両ホイール用の防音シールシーリング(seal-sealing)タイヤに関する。特に、本発明は、セルフシールタイヤ、すなわち、釘などのとがった物体によって生じる穴による空気の漏れおよびその結果生じるデフレーションの遅延または防止が可能なタイヤに関する。さらに、本発明のタイヤは防音性でもあり、すなわち、タイヤ自体のキャビティ音が減衰されるために、車両の同乗者室内で感じる騒音を低減することができる。
従来技術
セルフシールタイヤは、タイヤに穴を開けるとがった物体に付着可能なシールエラストマー組成物の少なくとも1つの層を内部に含むタイヤである。シールエラストマー組成物は、とがった物体が放出または除去されるときに穴の内部に引き込まれるように作製され、それによって穴自体がシールされ、タイヤからの空気の漏れが防止される。
セルフシールタイヤの製造方法では、シールエラストマー組成物は、既に加硫したタイヤの半径方向最内壁に、一般にはライナー上に配置することができ、またはグリーンタイヤの組立中に取り付けて、別の構成要素とともに加硫させることができる。第2の場合では、シールエラストマー組成物層は、タイヤ中に一体化(ビルトイン)されると考えられる。
シールエラストマー組成物の取り扱いおよび輸送をより容易にし、その最終シール性能を改善するために、保護および支持フィルムが使用されることが多く、その上にシールエラストマー組成物が均一層で堆積される。
グリーンタイヤ中の半径方向最内層として配置された場合のこのようなフィルムによって、タイヤの製造が容易になり、作業者、取り扱いおよび組み立ての装置、ならびにタイヤの別の構成要素とのシールエラストマー組成物のあらゆる望ましくない接触が防止される。さらに、フィルムは、シール組成物に対する重要な支持の役割も有し、プラント上でのそれらの輸送および取り扱いが可能となる。このようなフィルムは自己支持フィルムとも呼ばれる。
自己支持保護フィルムは、一時的なものであって加硫後に除去することができるし、またはタイヤの最終構造中に残存して、場合により穴のシールに寄与する場合があるので、永続的なものであってもよい。
この目的のために当業界で使用される保護フィルムは、種々の性質および厚さものである。
車両ホイール用防音タイヤは、典型的には、好ましくはライナーの内面上のストライプの形態で取り付けられる騒音低減要素を内部空洞内に含む。
騒音低減要素は、いわゆるキャビティ音を特に低減することができる。上記キャビティ音は、道路上でタイヤが転動する間に発生し、内部環状空洞中に存在する空気は、トレッドが押しつぶされる段階で周期的に圧縮されるので、振動状態になり、そのため共振によって増幅された音波が発生する。次にキャビティ音は、リム、ハブ、サスペンション、およびフレームを介して伝達されることで同乗者室まで伝播され、同乗者により非常に不快なものとして認識される。
空洞内で空気が共振する周波数は、タイヤの円周に反比例し、特に空洞自体の形状、その内部を裏打ちする材料の性質および形状にも依存する。例としては、共振周波数は、約600〜800mmの直径を有する自動車タイヤの場合は約50〜400Hz、典型的には約180〜220Hzの範囲となることができ、約750〜1200mmの直径を有する大型車両のタイヤの場合は130〜150Hzの範囲となることができる。
使用中、タイヤの内部空洞内に挿入される騒音低減材料は、非常に大きな機械的および熱的応力にさらされる。
実際、転動中、一方では、これらはタイヤの変形によって常に引っ張られ、他方では、これらは、周囲温度、道路上での使用中にトレッドによって発生する熱のために、周囲温度よりも十分高温となるまで加熱される。
したがって、特定の用途の場合、使用中の騒音低減材料は、一般に、熱および応力の複合作用による劣化および/または変形が生じないように、良好な熱的および機械的性質を示す。特に、ポリウレタンなどの耐熱性ポリマー材料を主成分とする騒音低減材料を含む防音タイヤが開発されており、耐熱性ポリマー材料は、一般に150℃を超える高融点を有し、音響性能を改善するための、および同時に、独立気泡材料と比較してより迅速で効率的な熱の分散を可能にするための開放気泡を有するマイクロ気泡構造で典型的には使用される。
米国特許出願公開第2008/0264539号A1および米国特許出願公開第2013/0087267号A1には、防音タイヤおよびその製造が記載されている。
国際公開第2015/149959号A1には、自己シール性材料層を含む防音タイヤが記載されている。
発明の概要
自動車産業では、運転者および同乗者の快適さの改善、特に車両、特に高性能車両の騒音の低減に対する要求が高まっている。さらに、騒音がより少ないことに加えて、同時にセルフシール性であるタイヤ、すなわち穴あき事象においてセルフシールが得られ安全に走行できるタイヤを有する必要性が感じられる。
本出願人は、車両ホイール用のセルフシール性および防音性のタイヤの製造に関する研究に着手しており、セルフシールの従来の構成要素(任意選択で自己支持フィルムを有するシール組成物)と、防音システム(騒音低減材料)との単純な組合せでは、シール性に関して期待外れの結果が得られることが分かっている。
特に、本出願人は、同じ最内面上(すなわちライナーの内面上)に取り付けられたシールエラストマー組成物の層、および自己支持フィルムからなるシールシステムと、そのフィルム上に接着された従来の吸音材料(開放マイクロ気泡ポリウレタン発泡体のストリップ)とを含むタイヤを実現した。このタイヤは、シール性能に関して不十分であることが分かっている。実際、動的シール試験では、従来の騒音低減要素が、中型から大型(4および5mm)の穴だけでなく、小型(3mm)の穴を閉じることも妨害することが確認された。
なんらかの説明的理論によって束縛されることを望むものではないが、ポリウレタン発泡体は、材料自体の性質およびその開放マイクロ気泡構造の両方のために、穴における釘の動きによって細かく粉砕されると、本出願人は考えている。これが取り込まれると、その粉末がシールエラストマー組成物によって穴の中に引き込まれ、これによって空気の通過に対する十分な抵抗に対抗できなくなる。実際、穴の内部のポリウレタン発泡体によって、シール作用を無効にするマイクロチャネルが形成される。
本出願人は、驚くべきことに、騒音低減材料として、好ましくは独立マクロ気泡を有し、任意選択で穿孔された、特殊な独立気泡ポリオレフィン材料を使用することによって、この種類のタイヤのシール性を顕著に改善可能であることを見出した。これらの材料を用いることで、単純で機能的な方法で同じタイヤ中で優れた防音特性と高いシール性能とを併せ持つ可能となった。さらに、これらの材料は、驚くべきことに、タイヤの転動中に発生する熱および機械応力に耐え、それらの物理的完全性および騒音低減能力を長時間にわたって維持する。さらに、本発明の材料は、湿気の影響を受けず、これらは水を吸収せず、特に軽量である。
したがって、本発明の第1の態様は、車両ホイール用防音セルフシールタイヤであって:
カーカス構造と;
上記カーカス構造に対して半径方向外側位置にあるトレッドバンドと;
カーカス構造に対して半径方向内側位置に取り付けられた気密エラストマー材料の層(ライナー)と;
気密エラストマー材料の層の半径方向内側面の少なくとも一部に取り付けられ、トレッドバンドの少なくとも一部において軸方向に延在するシールエラストマー組成物の層と;
任意選択で、シール組成物の層の半径方向内側面の少なくとも一部に取り付けられた自己支持フィルムと;
シールエラストマー組成物の層の、または存在する場合には自己支持フィルムの、半径方向内側面の少なくとも一部に取り付けられた騒音低減要素とを含み、
上記騒音低減要素が、独立マクロ気泡を好ましくは有する独立気泡発泡ポリオレフィン材料を含む、車両ホイール用防音セルフシールタイヤである。
本発明の第2の態様は、本発明による車両ホイール用防音セルフシールタイヤの第1の製造方法に関し、シールシステムおよび騒音低減要素の完成タイヤ中への取り付けを提供する。特に、この第1の方法は、少なくとも:
i)加硫され成形されたタイヤであって、少なくとも:
カーカス構造と;
カーカス構造に対して半径方向外側位置にあるトレッドバンドと;
カーカス構造に対して半径方向内側位置に取り付けられた気密エラストマー材料の層(ライナー)とを含むタイヤを提供することと;
ii)気密エラストマー材料の層の半径方向内側面の少なくとも一部に、トレッドバンドの少なくとも一部において軸方向に延在するシールエラストマー組成物の層を取り付けて、セルフシールタイヤを提供することであって、任意選択で、シール組成物の層の半径方向内側面に自己支持フィルムが取り付けられていることと;
iii)独立気泡発泡ポリオレフィン材料を含む騒音低減要素を提供することであって、独立気泡発泡ポリオレフィン材料は、好ましくは独立マクロ気泡を有し、任意選択で穿孔されることと;
iv)上記セルフシールタイヤの任意選択の自己支持フィルムの半径方向内側面の少なくとも一部を任意選択でクリーニングすることと;
v)タイヤの任意選択の自己支持フィルムの半径方向内側面の、任意選択でクリーニングされた少なくとも一部に、および/または上記騒音低減要素の半径方向外側になる表面に、接着剤を任意選択で塗布することと;
vi)上記騒音低減要素の任意選択で粘着付与された表面を、エラストマーシール組成物の層の半径方向内側面の少なくとも一部に接着し、または、存在する場合には自己支持フィルムの半径方向内側面の任意選択でクリーニングされ粘着付与された少なくとも一部に接着して、防音セルフシールタイヤを提供することとを含む。
本発明の第3の態様は、シールエラストマー組成物および自己支持フィルムが、加硫され成形されたグリーンタイヤの上に取り付けられ、その後にのみ騒音低減要素が取り付けられる、車両ホイール用防音セルフシールタイヤの第2の製造方法に関する。この第2の方法は、少なくとも:
i)加硫され成形されたセルフシールタイヤであって、少なくとも:
カーカス構造と;
カーカス構造に対して半径方向外側位置にあるトレッドバンドと;
カーカス構造に対して半径方向内側位置に取り付けられた気密エラストマー材料の層(ライナー)と;
気密エラストマー材料の層の半径方向内側面の少なくとも一部の上に取り付けられ、トレッドバンドの少なくとも一部において軸方向に延在するシールエラストマー組成物の層と;
シール組成物の層の半径方向内側面に取り付けられた自己支持フィルムとを含むタイヤを提供することと;
iii)独立気泡発泡ポリオレフィン材料を含む騒音低減要素を提供することであって、独立気泡発泡ポリオレフィン材料は、好ましくは独立マクロ気泡を有し、任意選択で穿孔されることと;
iv)任意選択で、上記タイヤの自己支持フィルムの半径方向内側面の少なくとも一部をクリーニングする、またはフィルムを除去することと;
v)存在する場合には自己支持フィルムの半径方向内側面の任意選択でクリーニングされた少なくとも一部に、および/または上記騒音低減要素の半径方向外側になる表面に、接着剤を任意選択で塗布することと;
vi)上記騒音低減要素の任意選択で粘着付与された表面を、存在する場合には自己支持フィルムの半径方向内側面の任意選択でクリーニングされ粘着付与された少なくとも一部に接着し、またはフィルムが除去された場合は、エラストマーシール組成物の層に直接接着して、防音セルフシールタイヤを提供することとを含む。
図面の簡単な説明
添付の図面は、示唆するために提供され、したがって非限定的な目的でのみ提供される。
図1は、車両ホイール用防音シールシーリング(seal-sealing)タイヤの半径方向半断面を概略的に示している。 図2は、エラストマー材料の2つの細長い断片と結合し、図1中の防音シールシーリング(seal-sealing)タイヤの一部を形成することが意図されたシール複合材料の断面を示している。 図3は、図2中のシール複合材料と、第2の取り外し可能な保護フィルムとを含む多層シール複合材料の断面図である。 図4は、本発明によるタイヤ(試料INV1−3)、および騒音低減要素を有さない比較用セルフシールタイヤC1の衝撃試験におけるキャビティ音減衰性能を示している。 図5は、65Km/hの速度における、本発明によるタイヤ(試料INV3)、騒音低減要素を有さない比較用タイヤC1、および従来の開放マイクロ気泡ポリウレタン発泡体を含むC2の半無響室中での騒音測定試験におけるキャビティ音減衰性能を示している。 図6は、80Km/hの速度における、本発明によるタイヤ(試料INV3)、騒音低減要素を有さない比較用タイヤC1、および従来の開放マイクロ気泡ポリウレタン発泡体を含むC2の半無響室中での騒音測定試験におけるキャビティ音減衰性能を示している。 図7aは、穿孔された独立マクロ気泡を有する発泡ポリエチレン材料を含む本発明によるタイヤ(試料INV3)、ならびに騒音低減要素を全く含まない比較用タイヤ(C1)、または開放マイクロ気泡を有する従来のポリウレタン材料を含む比較用タイヤ(C2)を用いて、車両の同乗者室の1つの場所で、40〜80Km/hの間の速度における道路上での試験で測定された内部騒音に関するグラフを示している。 図7bは、穿孔された独立マクロ気泡を有する発泡ポリエチレン材料を含む本発明によるタイヤ(試料INV3)、ならびに騒音低減要素を全く含まない比較用タイヤ(C1)、または開放マイクロ気泡を有する従来のポリウレタン材料を含む比較用タイヤ(C2)を用いて、車両の同乗者室の1つの場所で、40〜80Km/hの間の速度における道路上での試験で測定された内部騒音に関するグラフを示している。 図8は、基準のミリメートルの目盛を有する定規の隣に、防音タイヤ中に好ましくは使用される穿孔された独立マクロ気泡を有する発泡ポリオレフィン材料試料の写真である。 図9は、疲労試験の前後の本発明によるタイヤ(試料INV3)の半無響室中での騒音測定試験におけるキャビティ音減衰性能を示している。
定義
「phr」(“parts per hundred of rubber”(ゴム100部当たりの部数)の頭字語)という用語は、全エラストマーベース100重量部当たりの重量部を示している。全エラストマーベース100部の計算に、任意の添加剤(任意のエラストマー樹脂または伸展油など)は考慮されない。
本明細書において使用される場合、「ポリオレフィン」という用語は、エチレンまたはジエン官能基を含有する不飽和炭化水素の重合によって誘導される任意の熱可塑性ポリマーを意味する。
特に、ポリオレフィンという用語は、オレフィンホモポリマーおよびコポリマー、およびそれらの混合物を含む。具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテンホモポリマー、エチレン−α−オレフィン、プロピレン−α−オレフィン、ブテン−α−オレフィンコポリマー、ポリメチルペンテン、およびそれらの変性ポリマーが挙げられる。
「シール複合材料」という用語は、自己支持フィルムと結合しそれによって支持されるシールエラストマー組成物層を含む複合材料を意味する。
発泡材料に対して言及される「マクロ気泡」(macrocell)または「マクロ気泡の」という用語は、上記材料の気泡が、ASTM D3576に準拠して測定して少なくとも1.5mmの気泡の平均サイズを有することを示すことを意味する。
「貫通穿孔」という用語は、発泡材料の厚さ全体にわたって通る穿孔を意味する。
「部分穿孔」という用語は、発泡材料の厚さ全体にわたって横断しない穿孔を意味する。
「上記騒音低減要素の半径方向最外面」という語句は、完成タイヤ中で、空洞中の空気とは接触しないが、存在する場合には自己支持フィルムに接着される、またはシールエラストマー組成物に直接接触される、騒音低減要素表面を示すことを意味する。
タイヤに対して言及される「後処理される」、またはその製造方法に対して言及される「後処理」という用語は、たとえば米国特許第4418093号に記載のように、シールエラストマー組成物、および任意選択で自己支持フィルムが、既に加硫され成形されたタイヤ上に取り付けられることを示すことを意味する。
タイヤまたはその製造方法に対して言及される「ビルトイン」という用語は、本出願人による国際公開第2011064698号に記載されるように、シール複合材料がグリーンタイヤ上に取り付けられ、それとともに加硫および成形が行われることを示すことを意味する。
発明の詳細な説明
本発明による防音シールシーリング(seal-sealing)タイヤは、個別にまたは別のものとの組合せで採用される以下の好ましい特徴の少なくとも1つを示すことができる。
本発明の目的では、シール材料の組成は異なっていてよく、たとえば、参照により本明細書に援用される以下の文献に記載の組成を使用することができる:本出願人による国際公開第2009143895号、国際公開第2011064698号、もしくは国際公開第2013093608号、または米国特許出願公開第2004/194862号、米国特許出願公開第2012/0180923号、米国特許出願公開第2012/234449号、または米国特許第8609758号。
好ましくは、シール組成物は、
(a)少なくとも1つの不飽和スチレン系熱可塑性エラストマー、および/または
(b)少なくとも1つのジエンエラストマー;
(c)任意選択で少なくとも1つの架橋剤;
(d)少なくとも1つの粘着付与樹脂、
(e)任意選択で少なくとも1つの可塑剤、
(f)任意選択で少なくとも1つの補強用フィラー、
(g)任意選択で少なくとも1つの均質剤、および
(h)任意選択で少なくとも1つの素練り促進剤を含む。
好ましくは、不飽和スチレン系熱可塑性エラストマー(a)は、任意選択でスチレン−ブタジエン(SB)およびスチレン−イソプレン(SI)などの対応するジブロック熱可塑性エラストマーをも含む、スチレン/ブタジエン/スチレン(SBS)、スチレン/イソプレン/スチレン(SIS)、スチレン/ブタジエン/イソプレン/スチレン(SBIS)ブロックコポリマー、およびそれらの混合物から好ましくは選択されるスチレン−ジエン−スチレンブロックポリマーである。スチレン/イソプレン/スチレンブロックコポリマー、または少なくとも50%のスチレン/イソプレン/スチレンブロックコポリマーを含有する1つ以上の不飽和スチレン系熱可塑性エラストマーの混合物が特に好ましい。
好ましくは、ブロックコポリマーは、約10%〜約30%、より好ましくは約12%〜約18%のスチレン含有量を有する。
好ましくは、ブロックコポリマーの「ジブロック」のパーセント値は70%未満、さらにより好ましくは60%未満である。
好ましくは、「ジブロック」のパーセント値は15%〜55%の間である。
ジブロックのパーセント値は、ポリスチレン系セグメントおよびエラストマーセグメントの2つのみのセグメントからなるブロックポリマーのパーセント値を意味する。
このような「ジブロック」は、主としてスチレン−エラストマー−スチレンの3つのセグメントからなるブロックポリマー中に存在し、「リビング」重合の不完全な効率による不純物と見なされているが、本出願人は、シール組成物の品質を改善するためにジブロックの存在を有利に調節できると考えている。
ジブロックのより大きなパーセント値は、シール組成物のより大きな粘着性、より低いモジュラス、およびより低い凝集性に対応すると考えられる。
20%以下、より好ましくは14%〜20%の間のスチレン含有量を有するスチレン/イソプレン/スチレンブロックコポリマーが特に好ましい。
これらのコポリマーは、たとえばPolimeri EuropaよりEuroprene(登録商標)SOL T190、T9133、Dexco PolymersよりVector(登録商標)4113、4114、KratonよりKraton(登録商標)D1111、D1112、およびD1107Jの名称で販売されている。
好ましくは、シール組成物中に含まれる合成または天然のいずれかの任意選択の少なくとも1つのジエンエラストマー(b)は、タイヤの製造に特に適切な硫黄または過酸化物と架橋可能なエラストマー材料の一般に使用されるものから選択することができ、すなわち一般に20℃未満、好ましくは0℃〜−110℃の範囲内のガラス転移温度(Tg)の不飽和鎖を有するエラストマーポリマーまたはコポリマーから選択することができる。これらのポリマーまたはコポリマーは、天然由来のものであってよいし、または60重量%以下の量のモノビニルアレーンおよび/または極性コモノマーから選択される少なくとも1つのコモノマーと任意選択で混合された1種類以上共役ジオレフィンの溶液重合、エマルジョン重合、または気相重合によって得ることができる。共役ジオレフィンは、一般に4〜12個、好ましくは4〜8個の炭素原子を含有し、たとえば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、またはそれらの混合物を含む群から選択することができる。1,3−ブタジエンまたはイソプレンが特に好ましい。
任意選択で使用できる極性コモノマーは、たとえば、ビニルピリジン、ビニルキノリン、アクリル酸およびアルキルアクリル酸エステル、ニトリル、またはそれらの混合物、たとえば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、アクリロニトリル、またはそれらの混合物から選択することができる。
好ましくは、シール組成物中に含まれる合成または天然のエラストマーは、たとえば、cis−1,4−ポリイソプレン(天然または合成ゴム)、3,4−ポリイソプレン、ポリブタジエン(特に、高含有量で1,4−cisを有するポリブタジエン)、任意選択でハロゲン化されたイソプレン/イソブテンコポリマー、1,3−ブタジエン/アクリロニトリルコポリマー、スチレン/1,3−ブタジエンコポリマー(SBR)、スチレン/イソプレン/1,3−ブタジエンコポリマー、スチレン/1,3−ブタジエン/アクリロニトリルコポリマー、またはそれらの混合物から選択することができる。
任意選択のジエンエラストマー(b)は、少なくとも部分的に予備架橋させることができる(b’)。
適切な予備架橋エラストマーは、たとえば国際公開第2009143895号に記載されている。
好ましくは、少なくとも1つの架橋剤(c)は、硫黄、好ましくは亜鉛および脂肪酸を含有する化合物の存在下での硫黄含有分子、または過酸化物から選択される。
セルフシールタイヤの製造のためのシール材料中の架橋剤として使用可能な特定の硫黄含有分子の例は、元素硫黄、チウラム、たとえばテトライソブチルチウラムジスルフィドもしくはテトラベンジルチウラムジスルフィド、またはジチオホスフェート、たとえばジブチルジチオリン酸亜鉛、またはジチオカルバメート、たとえばジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、これらとともにZnOもしくは亜鉛含有化合物、脂肪酸、およびスルフェンアミド、たとえばN−t−ブチル−2−ベンゾチアジルスフフェンアミド(TBBS)、またはN−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスフフェンアミド(CBS)、またはチアゾール、たとえば2,2’−ジチオビス−(ベンゾチアゾール)(MBTS)である。
セルフシールタイヤの製造のためのシール材料中の架橋剤として使用可能な過酸化物の具体例は、過酸化ジクミル(DCP)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル−ペルオキシ)ヘキサン(DBPH)、ビス−(2,4−ジクロロベンゾイル)ペルオキシド(DCBP)、ジ−t−ブチル−ペルオキシドなどの有機過酸化物である。
好ましくは、過酸化物が架橋剤として使用され、さらにより好ましくは2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル−ペルオキシ)ヘキサン(DBPH)が使用される。
使用可能なDBPHの具体例の1つは、ArkemaよりLuperox 101 XL45の名称で販売される45%DBPHと炭酸カルシウムおよびシリカとの混合物である。
過酸化物の量は、好ましくは約0.1phr〜約6phrの範囲である。
過酸化物もしくは硫黄またはその他の架橋剤が存在することで、タイヤの加硫中にシール組成物を部分的に化学架橋させて、シール組成物層の動的シール特性を改善することができる。
好ましくは、本発明に有利に使用される少なくとも1つの粘着付与樹脂(d)は、200〜50000の間、典型的には500〜10000の間の数平均分子量を有する、炭化水素樹脂、フェノール系樹脂、炭素系樹脂、キシレン系樹脂、およびロジン系樹脂もしくはテルペン系樹脂などの天然樹脂の群からから選択することができる、この樹脂を天然または合成ゴム混合することで粘着性が付与される。
上記の数平均分子量(Mn)は、たとえばゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)などによる当分野において周知の技術により測定することができる。炭化水素樹脂の市販製品の例としては、Tosoh Co., Ltdによって製造されたPETCOALなどの芳香族石油を主成分とする樹脂、Tosoh Coによって製造されたPETROTACKなどのC5/C9炭化水素を主成分とする樹脂、Escorez(登録商標)1102(Exxon Mobilによって製造された)などのC5炭化水素を主成分とする樹脂が挙げられる。
フェノール系樹脂の例には、アルキルフェノール−ホルムアルデヒドベースを有する樹脂、およびロジンで変性された誘導樹脂、アルキルフェノール−アセチレンベースを有する樹脂、変性アルキルフェノール系およびテルペン−フェノール樹脂が含まれる。ブランドによって示される具体例としては、オクチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂であるRESINA SP-1068(SI GROUP Inc.によって製造された)、およびpt−ブチルフェノール−アセチレン樹脂であるKORESIN(BASF Companyによって製造された)などの市販製品が挙げられる。
炭素系樹脂の例としては、クマロン−インデン樹脂が挙げられる。具体例としては、合成インデン−クマロン樹脂であるNOVARES C樹脂(RUTGERS CHEMICAL GmbHによって製造された)(NOVARES C10、C30、およびC70など)などのブランドで示される市販製品が挙げられる。
天然樹脂の例は、そのままであっても変性されてもよいロジン樹脂およびテルペン樹脂であり、これらの種類の例は、DRTによって製造されたテルペン樹脂のDERCOLYTE、DRTによって製造されたロジン酸から誘導される樹脂のDERTOLINE、GRANOLITE、およびHYDROGRALである。
キシレン系樹脂の例としては、キシレン−ホルムアルデヒド樹脂が挙げられる。
上記粘着付与樹脂は、単独で使用できるし、または互いに混合することができる。
好ましくは、当産業で一般に使用されるエキステンダー油または液体ポリマーから選択される1つ以上の可塑剤(e)を、好ましくは200phr未満、より好ましくは100phr未満、さらにより好ましくは80phr未満の総量でシール組成物に加えることができる。
適切な可塑化用油の例は、ポリオレフィン油、パラフィン系油、ナフテン系油、芳香族油、鉱油、およびそれらの混合物である。
適切な液体ポリマーの例は、ブタジエン(BR)、イソプレン(IR)、イソプレン/ブタジエンゴム(IBR)、スチレン/ブタジエンゴム(SBR)、任意選択でヒドロキシおよびエポキシ官能化された、または解重合された液体天然ポリマー(NR)を主成分とする液体ポリマーである。
少なくとも1つの補強用フィラー(f)は、一般に1phr〜40phr、好ましくは5phr〜15phrの量で上記シール組成物に有利に加えることができる。補強用フィラーは、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、アルミノシリケート、炭酸カルシウム、カオリン、またはそれらの混合物などの、架橋生成物、特にタイヤに一般に使用されるモノから選択することができる。カーボンブラック、シリカ、およびそれらの混合物が特に好ましい。
好ましくは、カーボンブラック補強用フィラーは、20m/g以上の表面積(統計的厚さ表面積(Statistical Thickness Surface Area)(STSA)(ISO 18852:2005に準拠)によって求められる)を有するものから選択することができる。
好ましくは、シール組成物は、芳香族特性を有するスチレンを含むポリマーと、主として脂肪族、または少なくとも非芳香族の特性を有する別のエラストマーとの混合を促進するために使用される、約1phr〜約20phrの少なくとも1つの均質剤(g)をさらに含むことができる。典型的には、このような均質剤は、炭化水素樹脂、脂肪酸のエステル、およびナフテン系油の混合物を含む。均質剤の好ましい一例は、Struktol Canada Inc.によって製造されたStruktol 40 MSとして市販される材料である。
好ましくは、シール組成物は、粉砕を促進し、それによって粘度を低下させ結果として得られる混合物の均一性を改善するために、0.05phr〜5phrの少なくとも1つの素練り促進剤(h)をさらに含むことができる。ペンタクロロチオフェノールおよびジベンズアミドジフェニルジスルフィドなどのチオフェノール類およびジスルフィド類が素練り促進剤として広く使用されている。具体例としては、Akrochem USA corporationによって製造されたAkrochem peptizer 4Pおよび6P、ならびにLanxess GmbHによって製造されたRenacit 11/WGが挙げられる。
シール層の組成および厚さは、製造されるタイヤの種類および選択された製造方法(ビルトインまたは後処理)と関連して、またはタイヤ自体の使用の各条件の場合に最適な粘弾性特性および粘着性が得られるように、好ましくは前述の特徴の範囲内で選択される。
好ましくは、加硫したタイヤ中のシール組成物の層は、1.5mmを超え、好ましくは2mmを超える厚さを有する。好ましくは、加硫したタイヤ中のシール組成物の層は、5mm未満、好ましくは4mm未満の厚さを有する。
好ましくは、シール組成物は、
(a)20phr〜100phrの少なくとも1つの不飽和スチレン熱可塑性エラストマー、
(b)0〜80phrの少なくとも1つの天然または合成ジエンエラストマー、
(c)0.1〜6phrの少なくとも1つの架橋剤、
(d)20〜200phr、好ましくは30phr〜150phrの少なくとも1つの粘着付与樹脂、および任意選択で
(e)10〜200phr、好ましくは20〜60phrの可塑剤(油または液体ポリマー)、および
(f)1〜40phr、好ましくは5〜30phrの少なくとも1つの補強用フィラーを含む。
好ましくは、本発明のタイヤが第1の方法(後処理)に記載のように製造される場合は、たとえば国際公開第2009/059709号に記載のようなシール組成物を使用することができる。
好ましくは、タイヤがビルトインとして知られる手順により(本発明の方法により)製造される場合、シール組成物は
(b)55〜95phrの1つ以上の天然または合成ジエンエラストマー、
(b’)5〜45phrの1つ以上の予備架橋したエラストマー、
(d)5〜50phrの少なくとも1つの粘着付与樹脂、および
(f)1〜40phrの少なくとも1つの補強用フィラーを含むことができる。
好ましくは、予備架橋したエラストマー(b’)は、2〜50重量%、好ましくは15%〜35%のスチレン含有量を有する高温エマルジョン中の重合方法によって生成されるブタジエン−スチレンコポリマーである。Lion Elastomersによって製造されたエラストマーSBR1009、1009AF、および4503Cが特に好ましい。
特に好ましい一実施形態によると、ビルトインの場合のシール組成物は、
(c)0.1〜6phrの少なくとも1つの架橋剤、および/または
(e)25〜65phrの可塑剤(油または液体ポリマー)、および/または
(g)約1phr〜約20phrの少なくとも1つの均質剤、および/または
(h)0.05phr〜1phrの少なくとも1つの素練り促進剤をさらに含むことができる。
適切なシール組成物は、たとえば:
国際公開第2011064698号に記載の:
40〜80phr、好ましくは50phr〜70phrの合成または天然のエラストマー、
20phr〜60phr、好ましくは30phr〜50phrのエラストマーブロックポリマー、好ましくはスチレン−ブタジエンエラストマー(SBR)、
40〜60phr、好ましくは50phr〜60phrのプロセスオイル、
15〜60phr、好ましくは20phr〜40phrの少なくとも1つの粘着付与剤;および
1phr〜40phr、好ましくは5phr〜30phrの少なくとも1つの補強用フィラーを含む組成物(これらの成分は、その説明の中で定義されている);
国際公開第2013093608号に記載の
少なくとも約20phrの少なくとも1つの不飽和スチレン熱可塑性エラストマー、
0〜80phrの少なくとも1つのジエンエラストマー;
約0.1phr〜約6phrの架橋剤を含む組成物(これらの成分は、その説明の中で定義されている);
米国特許出願公開第2012180923号に記載の
主要エラストマーとしての不飽和ジエンエラストマー;
30〜90phrの炭化水素樹脂;
Tg(ガラス転移温度)が−20℃未満である0〜60phrの液体可塑剤、および
0〜30phr未満の補強用フィラーを含む組成物(これらの成分は、その説明の中で定義されている);
米国特許第8609758号に記載の
主要エラストマーとしてのスチレン系熱可塑性エラストマー(TPS);
200phrを超える希釈油(thinning oil)、および
ガラス転移温度(Tg)が0℃よりも高温の20phrを超える炭化水素樹脂
を含む組成物(これらの成分は、その説明の中で定義されている);
国際公開第2009143895号に記載の
55〜95phr、好ましくは65〜90phrの少なくとも1つの天然または合成のエラストマー;
5〜45phr、好ましくは10〜35phrの少なくとも1つの予備架橋したエラストマー、好ましくはスチレン−ブタジエンエラストマー;
5〜50phr、好ましくは20phr〜40phrの少なくとも1つの粘着付与剤、および
1〜40phr、好ましくは5phr〜30phrの少なくとも1つの補強用フィラーを含む組成物(これらの成分は、その説明の中で定義されている);
米国特許出願公開第2004194862号に記載の
0.2〜20重量部の過酸化物、および
5〜50重量部の、エチレン/α−オレフィン液体ポリマー、液体ポリブタジエン、および液体ポリイソプレンからなる群から選択される少なくとも1つ、
50重量%以上のポリイソブチレンを含有する100重量部のゴムを含む組成物(これらの成分は、その説明の中で定義されている)
であってよい。
好ましくは、本発明によるタイヤは自己支持フィルムを含む。
好ましくは、自己支持フィルムは:
ポリアミド(たとえばYokohamaの欧州特許第1435301号、本出願人の国際公開第2011064698号に記載のもの、任意選択で、たとえばGoodyearの米国特許出願2009/0084482号におけるようなエラレストマーと混合もされる)、好ましくは、延伸されていない(キャストされた)ことが好ましいナイロン6、ナイロン12、ナイロン6,6、または米国特許出願公開第2012/0180923号に記載のArkemaより“Pebax”として販売される屈曲性ポリエステルセグメントを有するポリアミドブロックコポリマーから選択されるポリアミド;
ポリオレフィン(本出願人のイタリア特許出願第102015000086751号、およびたとえばMichelinの米国特許出願公開第2010/0300593号に記載されるようなもの、これらの全体が参照により本明細書に援用される)、好ましくはエチレン、プロピレン、C4−C20α−オレフィン、好ましくはC4−C10α−オレフィンのホモポリマーおよびコポリマー、ならびにそれらの混合物から選択されるポリオレフィン、より好ましくはエチレンホモポリマーおよびコポリマーおよびそれらの混合物から選択され、このようなポリオレフィンが4グラム/10分未満、好ましくは2グラム/10分未満、より好ましくは1.5グラム/10分未満、さらにより好ましくは1グラム/10分未満のメルトフローインデックス(MFI)(ASTM D1238、190℃/2.16Kg)を有するポリオレフィン;
たとえば本出願人の国際公開第2011064698号出願に記載のようなポリエステル;
たとえば、任意選択で高分子量可塑剤と混合される米国特許出願公開第2012/234449号に記載のもの、および米国特許出願公開第2010/0300593号(どちらもMichelin)に記載のものなどの塩素化ポリマー(PVC、PVDC);
たとえばMichelinの米国特許出願公開第2012/0199260号に記載のようなフッ素化エチレン−プロピレン(FEP)、エチレンテトラフルオロエチレン(ETFE)、またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などのフッ素化ポリマー、好ましくはPTFE;
その全体が参照により本明細書に援用される国際公開第2015079384号に記載されるようなポリウレタン(TPU)、好ましくはTPUポリエーテル、
から選択される少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%、80%、90%、およびそれを超える1つ以上のポリマーを含む熱可塑性フィルムである。
好ましくは、自己支持フィルムは、1つ以上のポリアミド、または1つ以上のポリオレフィンを含む熱可塑性フィルムである。
好ましくは、自己支持フィルムは、延伸されていないことが好ましいナイロン6、ナイロン12、ナイロン6−6から好ましくは選択される1つ以上のポリアミド、またはエチレン、プロピレン、もしくはC4−C20α−オレフィンのホモポリマーおよびコポリマーから好ましくは選択される1つ以上のポリオレフィンからなる熱可塑性フィルムである。
好ましくは、自己支持熱可塑性フィルムは、エチレン、プロピレン、C4−C20α−オレフィン、好ましくはC4−C10α−オレフィンのホモポリマーおよびコポリマーから選択され、より好ましくはエチレンのホモポリマーおよびコポリマーならびにそれらの混合物から選択される1つ以上のポリオレフィンからなる。
好ましくは、ポリオレフィン自己支持フィルムの場合、少なくとも1つのポリオレフィンは、4グラム/10分未満、好ましくは2グラム/10分未満、より好ましくは1.5グラム/10分未満、さらにより好ましくは1グラム/10分未満のメルトフローインデックス(MFI)(ASTM D1238、190℃/2.16Kg)を特徴とする。
本発明のフィルムの少なくとも1つのポリオレフィンは、一般に0.01〜4.0グラム/10分、好ましくは0.1〜2.0グラム/10分、より好ましくは0.1〜1.0グラム/10分、さらにより好ましくは0.2〜0.9グラム/10分の範囲内のメルトフローインデックス(MFI)(ASTM D1238、190℃/2.16Kg)を特徴とする。
ポリエチレンは、0.941g/cm以上の密度を有する場合の高密度ポリエチレン(HDPE)、0.926〜0.940g/cmの範囲内の密度を有する場合の中密度(MDPE)、0.915〜0.925g/cmの範囲内の密度を有する場合の線状低密度(LLDPE)、0.910〜0.940g/cmの範囲内の密度を有する場合の低密度(LDPE)、0.880〜0.915g/cmの範囲内の密度を有する場合の超低密度(VLDPE)として、密度により一般に分類される。
好ましくは、自己支持熱可塑性フィルムのポリエチレンは、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、または低密度ポリエチレン(LDPE)、または酢酸ビニル(LDPE−EVA)と共重合した低密度ポリエチレン、または中密度ポリエチレン(MDPE)、またはそれらの混合物である。
一般に、ポリエチレンは約135℃未満、典型的には約110〜約130℃の間の溶融温度を有する。
適切な市販のポリオレフィンの例は、Exxon LL 1201 KG(LLDPE 190℃/2.16KgにおいてMFI 0.70g/10分;1250ppmのスリップ剤)、Exxon Enable 20-05 HH(m−PE 190℃/2.16KgにおいてMFI 0.50g/10分、スリップ剤なし)、Exxon Exceed 1012 MK(m−VLDPE 190℃/2.16KgにおいてMFI 0.50g/10分、1000ppmのスリップ剤)、またはそれらの混合物から選択されるポリエチレンである。
好ましくは、上記ポリオレフィン自己支持フィルムは、ポリ酢酸ビニル、エチレン−酢酸ビニルコポリマー、EVOH、高度の加水分解(EVOH)を有するポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール(PVA、PVOH)、またはそれらの混合物から選択される、1〜50重量%、好ましくは10〜40重量%、より好ましくは15〜35重量%の1つ以上の極性ポリマーをさらに含む。
好ましくは、上記ポリオレフィン自己支持フィルムは、4グラム/10分未満、好ましくは2グラム/10分未満、より好ましくは1.5グラム/10分未満、さらにより好ましくは1グラム/10分未満のメルトフローインデックス(MFI)(ASTM D1238、190℃/2.16Kg)を有する、少なくとも50%、60%、70%、80%、90%のポリエチレンを含む。
有利には、ポリアミド系フィルムの安定性と比較して、ポリオレフィン系熱可塑性フィルムによって、経時によるグリーンタイヤのより長期の安定性が可能となる。これによって、成形および加硫の間のグリーンタイヤの管理時間におけるより高い自由度、および/またはフィルム接合部の費用がかかり複雑な固定の必要性の減少が可能となる。
好ましくは、自己支持ポリオレフィン熱可塑性フィルムは、23℃において500mm/分の速度で変形させた幅12.57mmの試験片に対してASTM D882に準拠して測定して、100%を超え、より好ましくは150%を超え、さらにより好ましくは200%以上の破断時伸びを長手方向に示す。
好ましくは、自己支持フィルムは、ポリウレタン(たとえば、その全体が参照により本明細書に援用される本出願人の国際公開第2015/079384号に記載のTPUなど)およびブロックポリマー(たとえば、その全体が参照により本明細書に援用されるMichelinの米国特許出願公開第2012/0180923号に記載のもの)から選択される、少なくとも50%、好ましくは少なくとも70%、80%、90%、およびそれを超える1つ以上のポリマーを含むエラストマーフィルムである。
自己支持フィルムは、架橋される場合も架橋されない場合もあり、好ましくは、たとえば放射線、過酸化物、またはアイオノマーなどの当業者に周知の方法も用いて架橋される。
好ましくは、シール組成物に接触する自己支持フィルムの表面は、その接着能力を高めるために、たとえば、コロナ処理またはプラズマ処理、および/またはたとえばEVA、EVOHなどの極性コポリマーを、フィルム自体、または多層フィルムの場合は対応するその表面層のみにコーティングおよび/または混入することによって処理することができる。
好ましくは、シール複合材料がグリーン上に取り付けられる場合、すなわちシール組成物および自己支持フィルムの両方がグリーンタイヤ中に取り付けられる場合、タイヤ中の半径方向最内位置に位置するフィルムの表面、すなわちタイヤ加硫プロセス中に加硫室に露出する表面に、流動を促進する流動化剤またはアンチブロック剤を含む組成物がコーティングされる。
好ましくは、シール複合材料がグリーンタイヤ中に取り付けられる場合、自己支持熱可塑性フィルムの2つの外面は、異なる性質を有することができ、すなわち一方はシール組成物に対する高い接着能力、他方は加硫室に対する改善された流動性を有することができ、これらは上記のように考慮された1つ以上の処理により得ることができる。
流動の促進に適切な物質は、たとえばエルクアミドおよびオレアミドなどの一不飽和第1級アミド、ならびにステアラミドおよびビーンアミド(beenammide)などの飽和第1級アミドの両方であり;別の物質は、ステアリルエルクアミドおよびオレイルパルミトアミドなどの第2級アミド、ならびにエチレンビスステアラミドのビスアミドであり、好ましくは、これらは第1級アミドである。
自己支持フィルムは、単層、または二層などの多層であってよい。
好ましくは、成形前の自己支持フィルムは10μm〜50μmの間、好ましくは10〜40μmの間、より好ましくは15〜30μmの間の厚さを有する。
好ましくは、完成タイヤ中、自己支持フィルムは7μm〜40μmの間、好ましくは10〜30μmの間の厚さを有する。
本発明によるタイヤは、少なくとも1つの独立気泡発泡ポリオレフィン材料を含む騒音低減要素、好ましくはそのような独立気泡発泡ポリオレフィン材料から構成される騒音低減要素を含み、独立気泡発砲ポリオレフィンは、好ましくは独立マクロ気泡を有する。
好ましくは、マクロ気泡発泡材料は、ASTM D3576に準拠したサイズ評価で、少なくとも1.5mm、より好ましくは少なくとも3mm、さらにより好ましくは少なくとも4mmの平均気泡サイズを有する気泡を含む。
好ましくは、マクロ気泡発泡騒音低減材料は、ASTM D3576に準拠して1.5mm〜15mmの間、2mm〜10mmの間、3mm〜10mmの間、より好ましくは4mm〜8mmの間の平均気泡サイズを有する気泡を含む。
一実施形態によると、発泡ポリオレフィン材料は、方法BS 4443/1 Met.4に準拠して測定して25mm中に30未満、好ましくは20未満、より好ましくは10未満のマクロ気泡数を含む。
好ましくは、本発明によるタイヤは、4個/直線センチメートル未満の気泡数を有する独立マクロ気泡発泡ポリオレフィン材料を含む騒音低減要素、好ましくはそのような独立マクロ気泡発泡ポリオレフィン材料から構成される騒音低減要素を内部空洞中に含む。
別の一実施形態によると、本発明によるタイヤの騒音低減要素は、方法BS 4443/Met.4に準拠して測定される25mm中の気泡数が40〜250の間である、Tekspan Automotiveより販売される材料のX105SMまたはK630などの少なくとも1つの独立気泡発泡ポリオレフィン材料を含み、好ましくはそのような独立気泡発泡ポリオレフィン材料から構成される。
好ましくは、本発明によるタイヤの騒音低減要素は、エチレン、プロピレン、C4−C20α−オレフィン、好ましくはC4−C10α−オレフィンのホモポリマーおよびコポリマー、ならびにそれらの混合物から選択され、最も好ましくはエチレンのホモポリマーおよびコポリマーならびにそれらの混合物から選択されるポリオレフィン材料を発泡させることによって得ることができる発泡ポリオレフィン材料を含み、好ましくはそのような発泡ポリオレフィン材料から構成される。
市販のポリオレフィンの例は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、およびα−オレフィンを有するエチレンコポリマーなどのそれらのコポリマー、ならびにそれらの混合物である。
好ましくは、ポリオレフィン材料は、エチレンホモポリマー、プロピレンを有するエチレンコポリマー、およびC4−C8α−オレフィンを有するエチレンコポリマーから選択されるポリエチレンである。
好ましくは、ポリエチレンは0.940g/cm以上、好ましくは0.910〜0.940g/cmの間の密度を有する低密度ポリエチレン(LDPE)である。
一般に、ポリエチレンは、約120℃未満、典型的には約95〜約115℃の間の軟化温度を有する。
一般に、ポリエチレンは、0.01〜100グラム/10分の間、好ましくは0.05〜50グラム/10分の間、より好ましくは0.1〜20グラム/10分の間のメルトフローインデックス(ASTM D1238、190℃/2.16)を有する。
好ましくは、本発明によるタイヤの騒音低減要素は独立気泡発泡ポリオレフィン材料から構成され、独立気泡発泡ポリオレフィン材料は、好ましくは独立マクロ気泡を有し、任意選択で穿孔される。
好ましくは、騒音低減要素は独立気泡発泡ポリエチレン材料から構成され、独立気泡発泡ポリエチレン材料は、好ましくは独立マクロ気泡を有し、任意選択で穿孔される。
好ましくは、発泡ポリオレフィン材料は、ASTM D3575-08 Suffix Wに準拠して測定して、40Kg/m以下、好ましくは30Kg/m以下、より好ましくは25Kg/m以下の密度を有する。
好ましくは、発泡ポリオレフィン材料は、UNI EN 12088(RH>95%、28日後)に準拠して、6Kg/m未満、より好ましくは4Kg/m未満、さらにより好ましくは3Kg/m未満の吸水率を特徴とする。
好ましくは、発泡ポリオレフィン材料は、ISO 3385 1986 part 1に準拠して、100mm/分の圧縮速度で4回目の圧縮において以下の表1による圧縮強度を特徴とする。
本発明のタイヤ中の騒音低減要素として使用される発泡ポリオレフィン材料は架橋させることができる。
本発明のタイヤ中の騒音低減要素として使用される発泡ポリオレフィン材料は、独立気泡発泡材料であり、好ましくは独立マクロ気泡であり、好ましくは穿孔される。
独立マクロ気泡を有し、好ましくは穿孔される騒音低減発泡材料は、たとえばDow Chemicalの特許出願の国際公開第01/70859号に記載されている。
穿孔された独立気泡発泡材料は、従来の用途で知られており、たとえば特許出願の国際公開第2012/156416号A1およびそれに記載の別の文献に記載されている。
好ましくは、独立マクロ気泡を好ましくは有する上記独立気泡発泡ポリオレフィン材料は、10cmの表面当たり少なくとも1個の穿孔、より好ましくは少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも20個、少なくとも30個の穿孔を有する。
発泡材料の穿孔は、部分的、貫通、または両方の組合せ、すなわち二重または三重の穿孔であってよく、好ましくは貫通穿孔と部分穿孔との組合せである二重穿孔である。
好ましくは、発泡ポリオレフィン材料は、少なくとも1つの貫通穿孔および少なくとも1つの部分穿孔を含む。
部分穿孔は、発泡材料の厚さ未満の深さ、一般にそのような厚さの約25%〜85%の間の深さを有する。
発泡材料を通る貫通穿孔または部分穿孔は、典型的には断面が円形であるが、これらは楕円形、正方形、三角形、卵形などの別の形状を有することもできる。
穿孔の平均幅は、一般に0.01mmを超え、好ましくは0.1mmを超え、好ましくは0.5mmを超える。
穿孔の平均幅は、好ましくは0.01mm〜2mmの間、より好ましくは0.05mm〜1.0mmの間である。
部分穿孔および貫通穿孔は、同じ形状および/または幅を有する場合があるし、これらは互いに異なる場合もある。
典型的には、穿孔は、発泡材料シートの表面の少なくとも一部、好ましくは全体で、特にその厚さに依存した距離において均等に分布する。
独立気泡発泡材料の二重穿孔プロセスの一例が欧州特許第1026194号B1に記載されている。
発泡材料の穿孔によって、独立マクロ気泡の一部に開口部が形成される。
開放気泡含有量は、ASTM D2856-Aに記載の方法などの規格化された試験によって一般に求められる。
好ましくは、穿孔後の発泡材料は、少なくとも40体積%、好ましくは少なくとも60体積%、より好ましくは少なくとも65体積%の独立気泡を依然として含む。
好ましくは、穿孔後の発泡材料は、穿孔によって開放された気泡を少なくとも10体積%、好ましくは少なくとも20体積%、少なくとも25体積%、少なくとも30体積%含む。
好ましくは、穿孔後の発泡材料は、穿孔によって開放された気泡を約10〜50体積%、好ましくは約15〜40体積%、20〜35体積%含む。
独立気泡発泡材料中のある数の気泡が開放されることで、音波の曲がりくねった経路が形成されるので、改善された吸音特性が得られる。
さらに、なんらかの説明的な理論に束縛しようと望むものではないが、発泡ポリオレフィン材料のマクロ気泡構造と穿孔との組合せによって、より迅速で効果的な放熱も得られ、それ自体が熱的性質が低いことを特徴とするこれらのポリオレフィン材料を、タイヤ空洞中、すなわち顕著な熱的および機械的応力条件において高融点であることが知られている従来のポリウレタン材料の代わりの騒音低減材料としてさらに有利に使用できると本出願人は考えている。さらに、制限された数の穿孔では、発泡材料の構造強度が損なわれず、したがって、ポリマーの種類および発泡後のマクロ気泡構造の両方のおかげで、シール複合材料のシール性能は妨害されない。
本発明のタイヤでは、騒音低減要素は、好ましくは単層として使用され、あるいは2つ以上の層を連結したものとして使用され、この場合好ましくは積層することによって結合される。
騒音低減要素は、好ましくは少なくとも5mm、より好ましくは5〜50mm、7〜40mm、さらにより好ましくは10〜30mmの厚さを有する。
穿孔された独立マクロ気泡ポリエチレンでできた特に好ましい市販の騒音低減要素の一例は、Sogimiより供給されるStratocell Whisper(商標)と呼ばれるものであり、本明細書において図8中に示されている。
図8中の写真から、このStratocell Whisperの試料の外観と、定規のミリメートル目盛と直接比較する場合にそのマクロ気泡の実際のサイズとが分かる。
騒音低減材料は、通常は長方形であるシートの形態、またはロールの形態で販売されている。
一般に、騒音低減材料の2つの主面の1つには、適切な接着剤材料の層がコーティングされ、次にこれが第1の除去可能なフィルムで保護され、一方、他方の表面は第2の保護フィルムを有する場合も有さない場合もある。第1の除去可能なフィルムを除去することによって、騒音低減材料を、エラストマーシール組成物、または存在する場合にはタイヤシール複合材料の自己支持フィルムの半径方向内側面に、接着可能となる。
しかし、騒音低減要素がエラストマーシール組成物の半径方向最内面に直接取り付けられ、自己支持フィルムを有さず、シール組成物が適切な接着性を有する場合には、接着材料は不要となりうる。
これらの目的に一般的に使用される接着材料の例は、Tekspan Automotiveより2Cの名称で販売される変性感圧アクリル接着剤、またはNittoより5015TPまたはD5952の名称で販売される変性感圧アクリル接着剤、または3Mにより販売される積層用アクリル接着剤9472LEなどのアクリル接着剤である。
しかし、騒音低減要素の自己支持フィルムまたはシール組成物への安定な接着を補償するのに適切となるのであれば、当産業において一般に別の種類の接着剤を付与することもできる。当業者であれば、結合させる材料、すなわち騒音低減材料および自己支持フィルムまたはシール組成物の化学的性質を考慮して、最適の接着剤を選択することができる。
本発明によるタイヤでは、騒音低減材料の少なくとも1つ層が、シールエラストマー組成物の層に対して、または存在する場合には自己支持フィルムに対して、半径方向内側位置に取り付けられる。
本発明の第1の方法によって製造されるタイヤの場合、存在する場合の自己支持フィルムの半径方向内側面に騒音低減要素を接着する前に、たとえばこすることによって機械的に、または溶媒および/または洗剤を用いて化学的に、または別の適切な(レーザー)技術を用いて、形成ステップによって場合により残存する汚染物質をそのような表面から除去することが一般に好都合である。
好ましい一実施形態では、騒音低減材料の1つの層が取り付けられる。
別の一実施形態では、互いに同じまたは異なるものであり、好ましくは部分的または全体的に重なり合う騒音低減材料の2つ以上の層が取り付けられ、シール組成物、または存在する場合には自己支持フィルムに接触するその少なくとも1つは、独立マクロ気泡を好ましくは有し任意選択で前述のように穿孔された独立気泡発泡ポリオレフィン材料を含む。
複数の層の場合、複数の騒音低減材料は、好ましくはたとえば接着または積層によって互いに付着し、シール複合材料に接触する層は、独立マクロ気泡を好ましくは有し任意選択で前述のように穿孔された独立気泡発泡ポリオレフィン材料である。
本発明によるタイヤにおいて、騒音低減要素は、シールエラストマー組成物の層、または存在する場合には自己支持フィルムの半径方向内側面の少なくとも一部に、取り付けられる。
好ましくは、タイヤの全周囲に延在し、および、タイヤの少なくともトレッドバンド部分において軸方向に、好ましくはタイヤのトレッドバンドの幅10%〜70%の間で延在するエラストマーシール組成物の層、または存在する場合には自己支持フィルムの半径方向内側面に、騒音低減要素が取り付けられる。
あるいは、騒音低減要素は、トレッドバンド幅の100%以上に対応する幅で取り付けることができ、すなわち、エラストマーシール組成物の層、または存在する場合には自己支持フィルムの半径方向内側面だけではなく、シールエラストマー組成物、または存在する場合には自己支持フィルムによって覆われていない耐水性エラストマー材料の半径方向内側面の一部にも取り付けることができる。
好ましくは、タイヤの赤道面に対して実質的に中央の位置で軸方向に延在するエラストマーシール組成物の層、または存在する場合には自己支持フィルムの半径方向内側面に、騒音低減要素が取り付けられる。
本発明によるタイヤでは、エラストマーシール組成物の層、または存在する場合には自己支持フィルムの半径方向内側面に、および任意選択で気密エラストマー材料の半径方向内側面に、1つのストリップとして、または好ましくは互いに円周方向で平行であるか、赤道面に対して傾いたパターンを有する複数のストライプとして、騒音低減要素を取り付けることができる。このようなストリップは、好ましくはタイヤ断面幅(最大弦)未満の幅と、好ましくはタイヤの内周方向の展開部の0.5〜0.05の間で構成される互いに同じまたは異なる長さとを有する実質的に長方形の部分であってよく;このような実質的に長方形の部分は、好ましくはタイヤの赤道面に対して実質的に中央の位置で前述のように取り付けられる。
好ましくは、材料のストリップの数は、1以上、好ましくは2〜8の間、好ましくは10未満である。
好ましくは、タイヤの姿勢にアンバランスが生じないようにするため、できるかぎり対称に荷重が分布するように、騒音低減要素が取り付けられる。
好ましくは、材料の1つ以上のストリップの末端フラップの重なり合いを回避して、騒音低減要素が取り付けられる。
好ましくは、内面のコーティングは、100%未満であり、好ましくは40%を超え、より好ましくは50%を超え、さらにより好ましくは60%を超え、この内面は、シールエラストマー組成物の層、または存在する場合には自己支持フィルムの表面に対応する表面である。
本発明のタイヤ中に使用される騒音低減要素は、穿孔をシールする場合にシールエラストマー組成物と協働し、同時に優れた防音性能を提供する能力に加えて、従来のポリウレタン材料と比較していくつかのさらなる利点を有する。
実際、本発明のポリオレフィン材料は、水分を容易に吸収する傾向を有さず、したがって、においを発生させる細菌およびかびの繁殖が起こらない。さらに、ポリエステル系ポリウレタンとは異なり、これらは加水分解が生じない。したがって、タイヤの内部空洞中に水が蓄積せず、これらは加水分解による分解が生じないので、これらは、運転および同乗者の快適性、道路上での車両の性能、および最後に安全性に対して悪影響を生じさせうる姿勢のアンバランスが生じない。有利には、ポリウレタン材料に対して、これらは、水分から保護するための特殊な保管および輸送上の対策も、かびの発生を防止するための抗真菌剤の使用も不要である。最後に、これらのポリオレフィン材料は特に軽量である。
したがって、本発明のポリオレフィン材料は、実質的に軽量、加水分解安定性、および低い吸水性のために、持続時間、より良い姿勢のバランスおよびより低い転がり抵抗、それら、およびそれらを含む防音タイヤの予備部品の製造および保管の手順の単純化に関する利点が得られ、これらの利点によってコストも削減される。予期せぬことに、本出願人は、これらの特定のマクロ気泡ポリオレフィン材料が、シールプロセスを妨害せず、タイヤ空洞中の使用条件に対して抵抗性があることを見出した。
人を運ぶための中および高出力の自動車への搭載にタイヤを適合させたので(195mm〜245mmの最大弦サイズ)、本出願人は、道路で使用するための四輪車両用のタイヤへの本発明の適用に主に焦点を当てている。本出願人は、本発明が、たとえば145mm〜355mmの最大弦サイズを有する小型車用タイヤまたは高性能タイヤ(HPの高性能〜UHPの超高性能)、またはオートバイ、または人もしくは道具を運ぶための重荷重車両などの種々の車両のタイヤにも適応すると考えている。
防音セルフシールタイヤは、セダン、ミニバン、ファミリー、SUV(Sport Utility Vehicle(スポーツ用多目的車))、および/またはCUV(Crossover Utility Vehicle(クロスオーバーユーティリティー車))などの主として人を運ぶための車両への搭載が意図されたHP(高性能)またはUHP(超高性能)タイヤであってよく、典型的には高速で運転可能なタイヤであってよい。
高性能タイヤおよび超高性能タイヤは、特に、少なくとも160km/hを超え、200km/hを超え、最高300km/hを超える速度に到達可能なタイヤである。このようなタイヤの例は、特に四輪高出力車両の場合の、E.T.R.T.O.(European Tyre and Rim Technical Organisation)規格に準拠したクラス「T」、「U」、「H」、「V」、「Z」、「W」、「Y」に属するタイヤである。典型的には、これらのクラスに属するタイヤは、185mm以上、好ましくは325mm以下、より好ましくは195mm〜325mmの間の断面幅を有する。これらのタイヤは、好ましくは、15インチ以上、好ましくは24インチ以下、より好ましくは17インチ〜22インチの間の取付部直径を有するリム上に搭載される。SUVおよびCUVは、レイズドディストリビューション(raised distribution)を有し、典型的には四輪駆動であり、典型的には排気量が1800cc以上、より好ましくは2000cc〜6200ccの間である車両を意味する。好ましくは、これらの車両は1,400kgを超え、より好ましくは1500Kg〜3000Kgの間の質量を有する。
本発明のタイヤは、夏用または冬用または「オールシーズン」(全ての季節で使用可能なタイヤ)タイヤとして使用できる。
さらなる特徴および利点は、本発明による防音タイヤの好ましいが非排他的な実施形態の詳細な説明からより明らかとなるであろう。
このような説明は、説明的であり、したがって非限定的な目的で提供される図1中の図を参照しながら行われる。
図1中、参照番号1は、車両ホイール用防音セルフシールタイヤを示しており、これは一般に、任意選択でエラストマーフィラー4aと連係するそれぞれの環状固定構造4と連結して、「ビード」の名称で通常は識別される領域5中で一体化される、それぞれの両側の末端フラップを有するカーカスプライ3を含むカーカス構造2を一般に含む。少なくとも1つのカーカスプライ3は、互いに平行に配列されエラストマー材料の層で少なくとも部分的に覆われた複数の繊維または金属補強コードを含む。
カーカス構造2は、互いに対して、および繊維もしくは金属補強コードを有するカーカスプライ3に対して、半径方向に重なり合って配置される1つ以上のベルト層を含むベルト構造6と連係することができる。
このような補強コードは、タイヤ1の円周展開方向に対して横断する方向を有することができる。
ベルト構造6の半径方向外側に位置に、タイヤ1を構成する他の半製品と同様のエラストマー組成物でできたトレッドバンド7が取り付けられる。
カーカス構造2の側面上の軸方向外側位置に、トレッドバンド7の側方端の1つからビード5に対する環状固定構造までそれぞれ延在するエラストマー組成物の各サイドウォール8がさらに取り付けられる。
さらに、タイヤ1の半径方向内側面は、好ましくは、実質的に気密のエラストマー材料の層、いわゆるライナー9で内部がライニングされる。
図1中に示される実施形態では、タイヤ1は、自動車用の種類のものである。
ベルト構造6は、タイヤの円周展開方向に対して実質的にゼロの角度で配列された繊維または金属コードまたは繊維/金属の組合せを含む少なくとも1つの半径方向外側層をさらに含むことができる。
本発明の別の実施形態によると、防音セルフシールタイヤは、オートバイまたは重荷重車両用の使用が意図される。
本発明による防音セルフシールタイヤ1は、タイヤ1のトレッドバンドの位置において(またはクラウン領域の位置において)、ライナー9に対して半径方向内側位置に配されたシール組成物の層10をさらに含む。シール組成物の層10は、タイヤ1の円周方向展開部全体に延在する。シール組成物の層10は、好ましくは、完成タイヤ1、すなわち成形され加硫されたタイヤ1の実質的に赤道面「X」において最大厚さを有し、トレッドバンドの軸方向末端に向かって薄くなる(図1)。ポリアミド(ナイロン)またはポリオレフィンでできた自己支持の熱可塑性フィルム11が任意選択で、シール組成物の層10に対して半径方向内側位置に、シール組成物の層10に接触して配置される。自己支持熱可塑性フィルム11は、シール組成物の層10と同様に、タイヤ1の円周方向展開部全体に延在し、上記層10の軸方向の延在よりもわずかに小さく軸方向に延在する幅を有する。
シール複合材料12のためのシール組成物の層10および自己支持熱可塑性フィルム11。シール複合材料12は、とがった要素(釘など)がタイヤ中に進入して、シール組成物の層10および自己支持熱可塑性フィルム11を貫通する場合に、内部に侵入した物体に接着することができ、そのような物体が離れるときに、穴の中に流入することもでき、それによって穴自体をシールし、タイヤから空気が漏れるのを防止することができる。シール複合材料12は、とがった要素によって容易に穿孔され、同時に、とがった要素が排出されるときのシール組成物の移動に寄与するような変形性および粘着性が維持される。
タイヤ1は、さらに好ましくは、シール複合材料12の円周方向に沿う端部にそれぞれ配置されるエラストマー材料の2つの細長い要素13を含む。エラストマー材料のそれぞれの細長い要素13の軸方向内側部分13aは、好ましくはシール複合材料12に重ね合わされ、上記シール複合材料12中の半径方向内側位置に配置される。エラストマー材料のそれぞれの細長い要素13の軸方向外側部分13bは、ライナー9に接触する。軸方向内側部分13aは、軸方向外側部分13bに対してタイヤ1の赤道面「X」により近い位置を意味する。
より詳細には、さらに、半径方向内側部分13aは、好ましくは、自己支持熱可塑性フィルム11に直接取り付けられた軸方向内側区域と、シール組成物の層10の表面に直接取り付けられた軸方向外側区域とを有する。実際、シール組成物の層10は、好ましくは、自己支持熱可塑性フィルム11の軸方向展開部よりも大きな軸方向展開部を有する。したがって、エラストマー材料のそれぞれの細長い要素13は、シール組成物の層10と、自己支持熱可塑性フィルム11との両方に接触する。
図3中、シール組成物10は第2の除去可能な保護フィルム14で覆われて、多層シール複合材料15が形成される。多層シール複合材料15は、たとえば、シール組成物10を第2の保護フィルム14上に押出成形し、自己支持熱可塑性フィルム11および側方の細長い要素13と機械的に連結させてリボン状複合材料を形成し、これを冷却し、通常はリールに巻き取って保管することによって作製することができる。
最後にタイヤ1は、たとえば接着によって、タイヤの円周全体およびタイヤのトレッドバンドの幅の約60%で軸方向に、赤道面Xに対して対称に、自己支持フィルム11の半径方向内側面の上に取り付けられた、好ましくは穿孔された独立マクロ気泡発泡ポリオレフィン材料を含む騒音低減材料または要素の層16を含む。
騒音低減要素または層16は、アクリル接着剤などの適切な接着剤を用いた接着によって、またはからみあいもしくは圧縮によって、自己支持フィルム11の半径方向内側面に接着することで、タイヤの内径よりも大きい騒音低減層を形成することができる。フィルム11が存在しない場合は、直接、または適切な接着剤の使用のいずれかで、層16をシール組成物の層10に接着することができる。
シール複合材料12を含むが、騒音低減要素16はまだ含まないタイヤ1のグリーン前駆体の製造は、図示されていない1つ以上の成形支持体上でそれぞれの半製品を組み立てることによって実施される。
カーカス構造およびベルト構造は、一般に、それぞれの作業場所において互いに別々に作製され、後に相互に組み立てられる。
特に、「ビルトイン」プロセスによると、カーカス構造の製造では、上記シール複合材料12(図2)の長手方向に沿った両側端部と連係するエラストマー材料の細長い要素13と結合した自己支持熱可塑性フィルム11の上に配置され、それによって支持されるシール組成物の層10を含む、連続テープとしてのシール複合材料12の形成が最初に行われる。
エラストマー材料のそれぞれの細長い要素13とともに提供されたシール複合材料12は、ベベルを好ましくは有する適切なサイズに切断され、半径方向最内位置に熱可塑性フィルム11を維持しながら、構成ドラムの半径方向外側面の周囲に巻き付けられる。シール複合材料12の両側の末端フラップは、シール組成物の接着性の効果によって相互に接合され;好ましくは、接合部は、たとえば接着テープ(接合部)によって覆われ(加硫中にシール組成物が離れるのを防止するため)、固化される。好ましくは、上記接着テープは、シール複合材料自体において使用されるものと同様または類似の自己支持熱可塑性フィルムへの接着剤の結合によって実現され、好ましくは「接着熱可塑性フィルム」が使用される。これによって、接着熱可塑性フィルム自体の端部における応力集中が解消され、成形後の接着熱可塑性フィルムの剥離の可能性が低下し、典型的には熱可塑性フィルムよりもはるかに剛性が高い一般的な接着テープの場合に生じうる、接着熱可塑性フィルムの端部付近における自己支持フィルムの局所的な引き裂きの可能性が低下する。使用可能な接着剤は、たとえば、9472 LEの名称で3Mによって製造された接着剤、または5015Tの名称でNITTOによって製造された接着剤である。
ライナー9および1つ以上のカーカスプライ3が、シール複合材料12の上に取り付けられて、典型的には実質的に円筒形のいわゆる「カーカススリーブ」が形成される。ビード5への環状固定構造4が、1つ以上のカーカスプライ3の両側の末端フラップ上に取り付けられ、または形成され、次にこれらは環状構造4自体の周囲にループして戻り、一種のループの中で環状構造4が取り囲まれる。
相互に重なり合って取り付けられたベルト層6と、任意選択で、半径方向外側位置でベルト層6に取り付けられたトレッドバンド7とを含むいわゆる「外側スリーブ」が、第2のドラムまたは補助ドラムの上で製造される。次に外側スリーブを補助ドラムから取り外して、カーカススリーブに結合させる。この目的ために、外側スリーブはカーカススリーブの周囲に同軸上に配置され、その後、1つ以上のカーカスプライ3は、ビード5の相互の軸方向の接近によって、トロイダル構造に成形され、同時に加圧下で流体がカーカススリーブ中に導入され、それによってカーカスプライ3が半径方向に膨張して、外側スリーブの内面に接着される。
カーカススリーブと外側スリーブとの組立は、カーカススリーブの製造に使用したものと同じドラム上で行うことができ、この場合は「1ステップ製造プロセス」または「単一ステージプロセス」と呼ばれる。いわゆる「2ステップ」型の製造プロセスも知られており、その場合、いわゆる「第1ステップドラム」が最初にカーカススリーブの作製に使用され、一方、カーカススリーブと外側スリーブとの間の組立はいわゆる「第2ステップドラム」または「成形ドラム」の上で行われる。そこに、第1ステップドラムから取り外されたカーカススリーブが移動され、次に補助ドラムから取り外された外側スリーブが移動される。
グリーンタイヤの製造後、エラストマー組成物の架橋によるタイヤの構造安定化の確定、ならびにトレッドバンド7上への所望のトレッドパターンの形成、およびサイドウォール8における任意の識別用グラフィック標示の形成のために、成形および加硫の処理が一般に行われる。共有結合パターンが加硫中にシール組成物のエラストマー高分子間に形成され、それによって、その密度に依存するが、その流動が防止されて、材料がますます不溶性、非溶融性、および弾性になる。加硫後、シール組成物の層10の最適の変形性、粘着性、および凝集特性が実現される。
あるいは、シール複合材料12を部分的または完全に加硫したタイヤの半径方向最内面に取り付けて、任意選択で引き続く熱および/または化学的固化処理を行うことができる。
あるいは、シール組成物10を部分的または完全に加硫したタイヤの半径方向最内面に取り付けて、任意選択で引き続く熱および/または化学的固化処理を行うことができる。
最後に、騒音低減材料16のストリップは、ある長さに切断し、接着剤表面から保護フィルム(図示せず)を除去し、必要であれば、石けん水に浸したスポンジでこすることによる、またはレーザー洗浄によるなどの適切な手段を用いて、自己支持フィルム11の半径方向内側面をクリーニングした後で、完成シール複合材料12またはシール組成物10単独を含む加硫タイヤに、接着によって取り付けられる。
前述され以下に第1および第2の方法と記載される変形形態における本発明による本発明の防音セルフシールタイヤの製造方法によって、好ましくは、本発明による防音セルフシールタイヤに関連して前述した好ましい騒音低減材料の使用および取り付け方法が提供される。
第1の方法では、組成物は、自己支持フィルムを伴って、または伴わずに、完成タイヤ中に取り付けられて、加硫(後処理)は行われず、一方、第2の方法では、自己支持フィルムとともにグリーンタイヤ中に取り付けられ、それとともに加硫が行われる(ビルトイン)ことを考慮して、選択された方法により、当業者は、本発明の防音セルフシールタイヤ中で所望のシール性能を有するために適切なエラストマーシール組成物を選択することができる。
特に、第1の方法では、エラストマーシール組成物は、種々の技術を用いて(たとえば吹き付けまたはコーティングなどによって)タイヤライナーに取り付けられた後に、140〜190℃の典型的な温度における加硫は行われないが、最大限で、所望の可撓性を付与するために低温度(50〜100℃)における固化反応が行われる。
セルフシールタイヤの「後処理」製造の一例は、米国特許第4418093号に記載されている。
「ビルトイン」の場合、グリーンタイヤ中に使用するためのシールエラストマー組成物は、すでに非常に高い流動性および粘着性を有する場合があるし(この場合、加硫中にのみ固化する)、またはさらには、最終的な使用に必要な程度よりも高い剛性および緻密性であり、したがって最適なシール性能を実現するために部分的な解重合および流動化が必要となる場合もある。
セルフシールタイヤの「ビルトイン」製造の一例は、本出願人の国際公開第2011064698号に記載されている。
第1の方法の場合に適切なエラストマーシール組成物は、たとえば特許出願の国際公開第2009/059709号に記載されている。
第2の方法の場合に適切なエラストマーシール組成物は、たとえば特許出願の国際公開第2009143895号、および本明細書の実験の項に記載されている。
本発明の第2の方法によると、車両ホイール用防音セルフシールタイヤを製造するために、加硫され成形されたセルフシールタイヤを提供するステップi)は、少なくとも、
a)カーカス構造と、半径方向外側位置で上記カーカス構造に取り付けられたトレッドバンドと、半径方向内側位置で上記カーカス構造に取り付けられた気密エラストマー材料の層(ライナー)と、気密エラストマー材料の層の半径方向内側面の少なくとも一部に取り付けられ、トレッドバンドの少なくとも一部において軸方向に延在するエラストマーシール組成物の層と、シール組成物の層の半径方向内側面に取り付けられた自己支持フィルムとを含むグリーンタイヤを、形成ドラム上に形成することと;
b)膨張可能な加硫チャンバーを配置することと;
c)上記グリーンタイヤ内で上記膨張可能なチャンバーを膨張させて、グリーンタイヤの形成、成形、および加硫を行い、加硫され成形されたセルフシールタイヤを得ることとを含む。
本発明の方法の任意選択のクリーニング作業iv)は、一般に、ステップi)で得られたタイヤの自己支持フィルムの半径方向内側面が、その成形中にその上に付いた潤滑剤または油またはエマルジョンおよび付着防止溶液で汚染される場合に行われる。
これらの汚染物質の存在によって一般に、費用がかかり取り扱いが困難な高接着性接着剤を使用してさえも、後の使用中の応力に耐えるのに十分な接着性で騒音低減要素を自己支持フィルムの内面の上に取り付けることができなくなる。
この場合、これらの問題を回避するために、騒音低減要素の取り付けに関連する自己支持フィルムの半径方向内側面の少なくとも一部でクリーニング作業を行うことが好ましい。
クリーニングは、スポンジ、ぼろぎれ、もしくはブラシを用いた機械的除去、および適切な溶媒による汚染物質の溶解の両方、またはそれらの組合せによる任意の適切な方法により行うことができる。
自己支持フィルムがない場合、加硫後に、エラストマーシール組成物の層の半径方向内側部分の少なくとも一部に騒音低減要素の表面を接着する作業(vi)は、好ましくは、エラストマーシール組成物自体の接着特性のために、接着剤を使用せずに単に圧力によって行われる。
あるいは、完成タイヤ中で騒音低減要素の半径方向外側面となる表面の少なくとも一部に、および任意選択で、さらにシール組成物の層の半径方向内側面の少なくとも一部に、またはその両方の対応する部分または対応しない部分に、接着剤を塗布することができる。
自己支持フィルムが存在する場合、自己支持フィルムの半径方向内側面の任意選択でクリーニングされた一部に騒音低減材料の表面を接着する作業(vi)は、接着剤を用いて行われる。完成タイヤ中で騒音低減要素の半径方向外側面となる表面の少なくとも一部に、および/または自己支持フィルムの半径方向内側面の任意選択でクリーニングされた少なくとも一部の対応する部分または対応しない部分に、接着剤を塗布することができる。
騒音低減要素の接着は、その目的に適切な接着剤またはのり、好ましくはアクリル接着剤を用いて行われる。
好ましくは、市販されているように、一方の主面の上に堆積された接着材料のさらなる層が既に設けられており、接着剤層は第1の除去可能なフィルムによって適切に保護されている、シートまたはロールの形態の騒音低減材料が使用される。
取り付ける場合は、任意選択で騒音低減材料を適切なサイズに切断した後に、第1の保護フィルムを接着剤層から取り外し、シール組成物または自己支持フィルムの所望の表面部分に、手作業または適切な自動システムの使用のいずれかで圧力によって取り付けられる。
騒音低減材料は典型的には、接着剤で覆われていない他方の主面の上にさらなる(第2の)除去可能な保護フィルムが配置されて販売されている。発泡騒音低減材料を保護する機能を主として果たすこの第2のフィルムは一般に熱可塑性フィルムからなる。
本発明による防音セルフシールタイヤでは、この第2のフィルムは、接着したまま残すことができ、または好ましくは騒音低減要素を取り付けた後に除去することができる。
本出願人は、一般に、騒音低減材料のこの第2のフィルムが除去される場合に、本発明によるタイヤの音響性能がより良好になることに言及しておく。
これより以下の実施例が、単に説明的および非限定的な目的で提供される。
実施例
比較用タイヤと比較して本発明のタイヤのキャビティ音減衰およびセルフシール性能を評価するために、以下により詳細に記載されるように、完成した加硫セルフシールタイヤの自己支持フィルムの内面に騒音低減材料のストリップを取り付けることによって試料タイヤを作製した。
次に、リム上に取り付けたタイヤにおける音響試験(衝撃試験またはハンマー試験)、および自動車に取り付けたタイヤにおける室内評価(半無響室中の試験)および道路上評価(内部騒音測定および試験員の評価)の両方を行って、音響性能を測定した。最後に、動的シール試験でシール性能を評価した。
試料タイヤの作製
本出願人によって製造されたセルフシールタイヤのScorpion(商標)Verdeを使用した(比較用試料1)。このタイヤは、235/55R18のサイズを有し、騒音低減要素を除いたすべてのグリーン部品を組み立て、続いて成形および加硫を行うことによって作製された。
特に、シール複合材料(後述のようなシールエラストマー組成物および自己支持フィルム)を、トレッドバンドの位置においてライナーの半径方向内側位置に取り付けることによって、グリーンタイヤを作製した(図1中に示される)。
成形前のシールエラストマー組成物の層の厚さは約5.0mmであった。
以下の表2に示される組成物をシールエラストマー組成物として使用した。
表中、IRは、Nizhnekamskneftechim Export, Russiaによって製造されたcis−1,4−ポリイソプレンエラストマーであり;SBR 1502は、Lanxessによって製造されたBuna SE 1502として販売されるスチレン−ブタジエンエラストマーコポリマーであり;SBR 1009は、Lion Polymersにより高温乳化重合法によって製造された予備架橋ブタジエン−スチレンエラストマーポリマーであり;Luperox 101 XL45は、Arkemaによって製造された過酸化物であり;プロセスオイルは、(MES−軽度抽出溶媒和物)であり、溶媒の使用および/または水素化処理によって高度に精製された鉱油系基油であり(Shellによって製造されたCatenex SNR);Escorez(登録商標)1102は、ExxonMobilによって製造された脂肪族粘着付与樹脂であり;6-PPDは、Eastmanによって製造されたN−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミンの酸化防止剤およびオゾン分解防止剤;Struktol(登録商標)40MSは、芳香族脂肪族−ナフテン系炭化水素樹脂の混合物(Struktol Corporation)であり;N326は、Birlaによって製造されたカーボンブラックである。
表2中の処方によるシールエラストマー組成物を使用して押出成形によって、全体の厚さが約5.1mmであり、ケイ素ポリエステルでできた除去可能な保護フィルム、25×1mmのサイズの側方のゴムの細長い要素、および公称18ミクロンのサイズのナイロンの自己支持フィルム(Filmon CXS18)を含むシール複合材料を作製した。
保護フィルムを除去した後に、シール複合材料を構成ドラム上に直接取り付けた。
セルフシールおよび防音性のタイヤの作製
標準的な条件下で成形および加硫を行った後、タイヤの半径方向最内面、すなわちナイロンの自己支持フィルムの内面を、石けん水中に浸した軟質研磨用スポンジでクリーニングして、汚染物質を除去した。
こうしてクリーニングした自己支持フィルムの表面上に、選択された騒音低減材料の1つをアクリル接着剤の層によって取り付けた。接着剤ではない騒音低減要素の他方の表面は、除去可能な保護プラスチックフィルムで覆った。
騒音低減要素によって、シール複合材料の内面の円周全体を、赤道面に対して対称に覆った。
表2中に示されるようなシールエラストマー組成物と、ナイロンでできた自己支持フィルムとを含むシール複合材料は、成形後の全体の厚さが約3.6mmであった。
以下の表3に比較用(C1〜C2)および本発明によるもの(INV1〜INV3)の両方の試料タイヤの構成的な特徴をまとめている。
防音性能評価
それぞれ:
前述の規定のシール複合材料を含み、騒音低減要素は含まない(比較用C1−タイヤScorpion(商標)Verde);
前述の規定のシール複合材料および開放マイクロ気泡ポリウレタン騒音低減要素Bを含む(比較用試料C2);
前述の規定のシール複合材料および穿孔された独立マクロ気泡ポリエチレン騒音低減要素Aを含む(本発明のINV1、INV2およびINV3の試料)、
試料タイヤの防音性能を比較した。
騒音低減要素Aは、二重穿孔;ASTM D3575-08 Suffix Wに準拠して測定して25Kg/mの密度;BS 4443/1 Met.4に準拠して気泡数/25mm<10;10または20mmの厚さを有し、SogimiによってStratocell Whisper(登録商標)の商品名で販売される独立マクロ気泡ポリエチレン材料であった(図8)。この騒音低減要素は、接着剤および第1の保護フィルムで覆われた第1の表面と、第2の保護フィルムで直接覆われた第2の表面とを有した。試料INV1およびINV2では、第2の保護フィルムが維持され、一方、試料INV3ではこれを除去した。
騒音低減要素Bは、35〜41Kg/mの密度(ISO 1855)、気泡数/25mm>40、10または20mmの厚さの開放マイクロ気泡ポリウレタン材料PL38LWF (Tekspan Automotive)でできたものであった。
測音試験
衝撃試験(ハンマー試験)
基本的に品質タイプの試験であるこの内部試験は、キャビティ音の減衰における有効性に基づく材料の予備的選択のために使用される。
本発明による試料INV1−3の防音セルフシールタイヤ(ポリエチレン騒音低減材料Aを有する)および比較用の非防音性タイヤC1(騒音低減要素を有さない)をリム9JX20 E.T.R.T.O.の上に取り付け、2.6barの圧力まで膨張させた。
荷重を加えていないそれぞれのタイヤを動力測定ハンマーでたたき、衝撃によって種々の周波数で発生した音の大きさを軸Xに沿って記録し、図4中の図に示した。
グラフに見られるように、空洞共振現象は、おおよそ170〜200Hzの間の一連のピークで生じる。
約190HZにおける騒音低減要素を有さないタイヤC1の共鳴ピークの強度は、騒音低減要素の厚さに比例して本発明のINV1−3の全ての試料で減衰した。両方の保護フィルムがない試料(試料INV3)の騒音低減作用の顕著な増加も存在し、20mmの厚さにおいて、試験した試料の中で最良の減衰作用を示した。
半無響室中の自動車の内部での騒音の測定
この試験では、半無響室中で、騒音低減材料を有さない比較用タイヤC1、または従来のポリウレタン材料を含む比較用タイヤC2と比較される、本発明による防音セルフシールタイヤ(試料INV3)の騒音減衰性能が比較される。
評価するタイヤをリム9JX20 E.T.R.T.O.の上に取り付け、2.6barの圧力まで膨張させ、自動車に取り付けた。
それぞれのタイヤの組で、20〜150Km/hの間で速度を増加させて、自動車の内部の騒音の強度を測定した。自動車製造業者の公式試験では、一般に40〜80Km/hの間の範囲の速度におけるタイヤのキャビティ音減衰性能が評価されるが、その理由は、この範囲未満または超える速度では、別の騒音発生現象を伴い、そのためこの測定があまり重要ではなくなるからである。
図5および6は、それぞれ65および80Km/hの速度において周波数に関して評価される種々のタイヤの車両の室内で測定した音響強度曲線を示している。
これより分かるように、空洞共振ピークの周波数において(約190HzにおけるC1)、セルフシールタイヤINV3は、従来のポリウレタン騒音低減材料C2を含むタイヤと同等の騒音減衰の有効性を示している。したがって、この試験は、加水分解に対する安定性および騒音低減材料の非吸湿性のために有利な本発明の防音セルフシールタイヤは、従来のポリウレタン材料を含む比較用防音タイヤと比較すると、音響性能に関して少なくとも同等であることを示している。
道路上でのコンパートメント騒音測定
この試験では、騒音低減要素を有さない比較用タイヤ(C1)、または従来のポリウレタン材料を含む比較用タイヤ(C2)と比較される、本発明によるセルフシールタイヤINV3の道路上での騒音減衰性能が比較される。
評価するタイヤを、リム9.0 Jx20の上に取り付け、2.3〜2.5barの圧力まで膨張させ、VW Touareg 3.0 TD車の上に取り付けた。
自動車を9〜13℃の粗いアスファルト走路上で約80Km/hの速度にして、その後、エンジンを切り、自動車が停車するまで、テストライダーが同乗者室内の騒音の測定および評価を行った。
自動車の中央(右チャネル)および窓側(左チャネル)にマイクロフォンを配置し、自動車の速度40〜80Km/hの間および0〜22000Hzの周波数において、同乗者室内の騒音の測定を行った。
図7aおよび7bから分かるように、室内の2つの異なる位置(図7aは自動車の中央、図7bは窓側)で測定される騒音は速度とともに増加する。
これらのグラフは、本発明によるセルフシールタイヤINV3は、従来の開放マイクロ気泡ポリウレタン材料を含む防音タイヤ(C2)よりも、室内の騒音低減における効果が高くはないとしても、少なくとも同等であることを示している。
以下の表4および5は、評価する種々のタイヤの自動車の同乗者室内の2つの場所で約190Hzのピーク周波数およびそれぞれ60および80Km/hの速度で測定した音の強度を示している。
このデータは、本発明による防音セルフシールタイヤ(試料INV3)は、従来のポリウレタン材料(比較用タイヤC2)によって示されるよりも高くはないとしても、少なくとも同等の騒音減衰効率を一般に有することを示している。
さらに特に、60および80Km/hの速度での測定におけるデータは、これらの試験で使用した穿孔されたマクロ気泡ポリエチレン材料が、従来のポリウレタン材料よりもさらに良好なキャビティ音低減能力を有することを示している。
テストドライバーの道路騒音の評価
自動車のテストドライバーは、前述の運転条件において、同乗者室内で感じた騒音レベルに関して以下の意見を表した。
また自動車のテストドライバーの意見からは、本発明によるセルフシールタイヤが、従来のポリウレタン材料を含む防音タイヤより改善されていないとしても同等の吸音性能を示すと結論づけることができる。
騒音低減材料の持続時間の評価
3.0barの圧力まで膨張させた本発明によるタイヤ275/45 R20 110W(試料INV3)に対して室内疲労試験を行い、この室内疲労試験は、80Km/hの一定速度、25℃の温度、1380Kgの一定荷重で、直径2.0mの道路上を400時間回転させ、80時間の間隔で、タイヤを停止させ取り外した後に騒音低減層の完全性を検査することで構成された。本発明によるタイヤINV3は、中間劣化の兆候を示さず、所定の400時間を超えても騒音低減層の剥離や損傷が見られなかった。
疲労試験後の騒音低減材料の音響性能の評価
本発明による防音セルフシールタイヤ(試料INV3)について、前述の半無響室中の疲労試験の前後に、音響性能を測定した。
図9は、疲労試験の前後において、192および208Hzの周波数において、80〜60Km/hの速度の範囲内で、本発明によるセルフシールタイヤINV3によって得られた、人間の耳により近い重み曲線「A」に従ってPaの単位で測定された騒音チャートを示している。重なり合う曲線によって示されるように、騒音低減要素によって、驚くべきことに400時間の転動後に同じ防音作用が維持された。
シール試験
比較用試料のタイヤC2および本発明によるINV3を標準リム上に取り付け、2.4barの圧力まで膨張させた。
動的シール試験
40mmの長さを有する直径3、4、5mmの釘(タイヤ1つ当たり12本)を:
厚さ約18ミクロンのポリアミドフィルムおよび表2による3.6mmのシール組成物を有し騒音低減要素を有さないセルフシール複合材料(比較用C1);
厚さ約18ミクロンのポリアミドフィルムおよび表2による3.6mmのシール組成物およびポリウレタン騒音低減材料Bを有するセルフシール複合材料(比較用C2);
厚さ約18ミクロンのポリアミドフィルムおよび表2の3.6mmシール組成物および本発明による穿孔された独立マクロ気泡ポリエチレン騒音低減材料Aを有する(INV3)セルフシール複合材料
をそれぞれ含むタイヤのトレッド中に打ち込んだ。
穿孔されたトレッド領域は、ベルトに対応している。ブロックおよびくぼみを含む釘の配置は円周方向に不規則であった。
120km/hの速度において550kgの荷重で、直径2.8mのディスクであるいわゆる「ロードホイール」上で、釘を打ち込んだカバーを転動できるようにした。
ゼロドリフト角度での10分間、および−6°〜+6°の間で振動するドリフト角度での10分間を交互に行って、500km移動させた。ドリフト速度は1°/秒であり:各ドリフトサイクルで25回振動させた。
この試験時間全体にわたってタイヤから空気が漏れることはなかった。
打ち込まれた釘を抜き取ると、穴からの空気の漏れを石けん水溶液で確認し、表7および8中に示した。
その直後、550kgの荷重および−2°〜+2°で振動するドリフト角度でさらに20kmを移動させた。穴からの空気の漏れを再び評価し、結果を表7および8に示しており、これら両方はシールの絶対数およびパーセント値に関するものである。
図7中に示されるデータから分かるように、特に、従来の開放マイクロ気泡ポリウレタン材料が存在することを特徴とする比較用試料C2のシール結果を、騒音低減材料を有さない試料C1の結果と比較すると、騒音低減材料が従来のポリウレタン材料からなる場合にシール性能が大幅に低下し、その結果、市販製品中での使用が許容されなくなる。
逆に、本発明によるタイヤのマクロ気泡ポリエチレン騒音低減材料(表8、試料INV3)は、従来のシールシステム(比較用C1)で得られる顕著な値よりごくわずかに低いが、商業的関心のある防音セルフシールタイヤの製造にとって十分以上のシール値を示す。
本出願人は、試料INV3中に使用される防音騒音低減材料は、比較用試料C2の開放マイクロ気泡ポリウレタン材料とは異なり、シール組成物によって穿孔中に引き込まれるが、空気が通過できるマイクロチャネルの網目構造を形成するのではなく、穴の中で圧縮される多層構造として機能し、それによって通過が妨げられ、そのシールに効果的に寄与すると考えている。
言い換えるとポリマーの機械的性質および騒音低減材料の独立気泡セル構造の両方ため、試料INV3の騒音低減材料は、従来の開放マイクロ気泡ポリウレタン騒音低減材料よりもはるかに剛性が高く砕けにくくなく、したがって崩壊する傾向はなく、シールにおいてシールエラストマー組成物と協働する。

Claims (14)

  1. 車両ホイール用防音セルフシールタイヤであって:
    カーカス構造と;
    前記カーカス構造に対して半径方向外側位置にあるトレッドバンドと;
    前記カーカス構造に対して半径方向内側位置に取り付けられた気密エラストマー材料の層(ライナー)と;
    前記気密エラストマー材料の層の半径方向内側面の少なくとも一部に取り付けられ、前記トレッドバンドの少なくとも一部において軸方向に延在するシールエラストマー組成物の層と;
    任意選択で、前記シール組成物の層の半径方向内側面の少なくとも一部に取り付けられた自己支持フィルムと;
    前記シールエラストマー組成物の層、または存在する場合には前記自己支持フィルムの、半径方向内側面の少なくとも一部に取り付けられた騒音低減要素とを含み、
    前記騒音低減要素が、独立マクロ気泡を好ましくは有する少なくとも1つの独立気泡発泡ポリオレフィン材料を含む、車両ホイール用防音セルフシールタイヤ。
  2. 前記シールエラストマー組成物が、
    (a)少なくとも1つの不飽和スチレン系熱可塑性エラストマー、および/または
    (b)少なくとも1つのジエンエラストマー;
    (c)任意選択で少なくとも1つの架橋剤;
    (d)少なくとも1つの粘着付与樹脂、
    (e)任意選択で少なくとも1つの可塑剤、
    (f)任意選択で少なくとも1つの補強用フィラー、
    (g)任意選択で少なくとも1つの均質剤、および
    (h)任意選択で少なくとも1つの素練り促進剤
    を含む、請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記シールエラストマー組成物が:
    (a)20phr〜100phrの少なくとも1つの不飽和スチレン熱可塑性エラストマーと、
    (b)0〜80phrの少なくとも1つの天然または合成ジエンエラストマーと、
    (c)0.1〜6phrの少なくとも1つの架橋剤と、
    (d)20〜200phr、好ましくは30phr〜150phrの少なくとも1つの粘着付与樹脂と、任意選択で
    (e)10〜200phr、好ましくは20〜60phrの可塑剤と、
    (f)1〜40phr、好ましくは5〜30phrの少なくとも1つの補強用フィラーとを含む;または
    (b)55〜95phrの1つ以上の天然または合成ジエンエラストマーと、
    (b’)5〜45phrの1つ以上の予備架橋したエラストマーと、
    (d)5〜50phrの少なくとも1つの粘着付与樹脂と、
    (f)1〜40phrの少なくとも1つの補強用フィラーと
    を含む、請求項1または2に記載のタイヤ。
  4. 前記シールエラストマー組成物の層が、1.5mmを超え、好ましくは2mmを超え、および/または5mm未満、好ましくは4mm未満の厚さを有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のタイヤ。
  5. 前記自己支持フィルムが存在し、1つ以上のポリアミド、または1つ以上のポリオレフィンを含む熱可塑性フィルムである、請求項1〜4のいずれか一項に記載のタイヤ。
  6. 前記発泡ポリオレフィン材料が、ASTM D3576に準拠して少なくとも1.5mm、より好ましくは少なくとも3mm、さらにより好ましくは少なくとも4mmの平均サイズを有する独立マクロ気泡を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のタイヤ。
  7. 前記発泡ポリオレフィン材料が独立マクロ気泡を有し、方法BS 4443/1 Met.4に準拠して測定して25mm中に30未満、好ましくは20未満、より好ましくは10未満の気泡数を含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載のタイヤ。
  8. 独立気泡を有する前記発泡ポリオレフィン材料が、エチレン、プロピレン、C4−C20α−オレフィンホモポリマーおよびコポリマー、またはそれらの混合物から選択され、好ましくはエチレンホモポリマーおよびコポリマーまたはそれらの混合物から選択されるポリオレフィン材料の発泡によって得られ、好ましくは前記ポリオレフィン材料は0.940g/cm以下の密度、好ましくは0.910〜0.940g/cmの間の密度を有する低密度ポリエチレン(LDPE)である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のタイヤ。
  9. 前記発泡ポリオレフィン材料が40Kg/m以下、好ましくは30Kg/m以下、より好ましくは25Kg/m以下の密度を有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のタイヤ。
  10. 独立気泡を有し、好ましくは独立マクロ気泡を有する前記発泡ポリオレフィン材料が、
    前記材料自体の表面10cm当たり、少なくとも1個の穿孔、好ましくは、少なくとも5個、少なくとも10個、少なくとも20個、少なくとも30個の穿孔を含む;および/または
    前記穿孔によって開放された気泡を少なくとも10%、好ましくは少なくとも20%、より好ましくは少なくとも25%含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載のタイヤ。
  11. 前記穿孔された発泡ポリオレフィン材料の前記穿孔が、0.01mmを超え、好ましくは0.1mmを超え、好ましくは0.5mmを超える平均幅を有する、請求項10に記載のタイヤ。
  12. 前記発泡ポリオレフィン材料の厚さが少なくとも5mm、好ましくは5〜50mm、より好ましくは7〜40mm、さらにより好ましくは10〜30mmである、請求項1〜11のいずれか一項に記載のタイヤ。
  13. 車両ホイール用防音セルフシールタイヤの製造方法であって:
    i)加硫され成形されたタイヤであって、少なくとも:
    カーカス構造と;
    前記カーカス構造に対して半径方向外側位置にあるトレッドバンドと;
    前記カーカス構造に対して半径方向内側位置に取り付けられた気密エラストマー材料の層とを含むタイヤを提供することと;
    ii)前記気密エラストマー材料の層の半径方向内側面の少なくとも一部に、前記トレッドバンドの少なくとも一部において軸方向に延在するシールエラストマー組成物の層を取り付けて、セルフシールタイヤを提供することであって、任意選択で、前記シール組成物の層の半径方向内側面に自己支持フィルムが取り付けられていることと;
    iii)独立気泡発泡ポリオレフィン材料を含む騒音低減要素を提供することであって、前記独立気泡発泡ポリオレフィン材料は、好ましくは独立マクロ気泡を有し、任意選択で穿孔されることと;
    iv)前記セルフシールタイヤの任意選択の前記自己支持フィルムの半径方向内側面の少なくとも一部を任意選択でクリーニングすることと;
    v)前記タイヤの任意選択の前記自己支持フィルムの半径方向内側面の、任意選択でクリーニングされた前記少なくとも一部に、および/または前記騒音低減要素の半径方向外側になる表面に、接着剤を任意選択で塗布することと;
    vi)前記騒音低減要素の任意選択で粘着付与された前記表面を、前記エラストマーシール組成物の層の半径方向内側面の少なくとも一部に接着し、または、存在する場合には前記自己支持フィルムの半径方向内側面の任意選択でクリーニングされ粘着付与された少なくとも一部に接着して、防音セルフシールタイヤを提供することと、
    を含む製造方法。
  14. 車両ホイール用防音セルフシールタイヤの製造方法であって:
    i)加硫され成形されたセルフシールタイヤであって、少なくとも:
    カーカス構造と;
    前記カーカス構造に対して半径方向外側位置にあるトレッドバンドと;
    前記カーカス構造に対して半径方向内側位置に取り付けられた気密エラストマー材料の層と;
    前記気密エラストマー材料の層の半径方向内側面の少なくとも一部に取り付けられた、前記トレッドバンドの少なくとも一部において軸方向に延在するシールエラストマー組成物の層と;
    前記シール組成物の層の半径方向内側面に取り付けられた自己支持フィルムとを含むタイヤを提供することと;
    iii)独立気泡発泡ポリオレフィン材料を含む騒音低減要素を提供することであって、前記独立気泡発泡ポリオレフィン材料は、好ましくは独立マクロ気泡を有し、任意選択で穿孔されることと;
    iv)任意選択で、前記タイヤの前記自己支持フィルムの半径方向内側面の少なくとも一部をクリーニングする、または前記フィルムを除去することと;
    v)存在する場合には前記自己支持フィルムの半径方向内側面の任意選択でクリーニングされた前記少なくとも一部に、および/または前記騒音低減要素の半径方向外側になる表面に、接着剤を任意選択で塗布することと;
    vi)前記騒音低減要素の任意選択で粘着付与された前記表面を、存在する場合には前記自己支持フィルムの半径方向内側面の任意選択でクリーニングされ粘着付与された前記少なくとも一部に接着し、または前記フィルムが除去された場合は、前記エラストマーシール組成物の層に直接接着して、防音セルフシールタイヤを提供することと、
    を含む製造方法。
JP2018547993A 2016-03-25 2017-03-24 車両ホイール用防音セルフシールタイヤ Active JP6918010B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
ITUA20162026 2016-03-25
IT102016000031478 2016-03-25
PCT/IB2017/051713 WO2017163219A1 (en) 2016-03-25 2017-03-24 Soundproof self-sealing tyre for vehicle wheels

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019515824A true JP2019515824A (ja) 2019-06-13
JP6918010B2 JP6918010B2 (ja) 2021-08-11

Family

ID=56235904

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018547993A Active JP6918010B2 (ja) 2016-03-25 2017-03-24 車両ホイール用防音セルフシールタイヤ

Country Status (8)

Country Link
US (1) US20190092103A1 (ja)
EP (1) EP3433112B1 (ja)
JP (1) JP6918010B2 (ja)
CN (1) CN108883673B (ja)
BR (1) BR112018068858B1 (ja)
MX (1) MX2018011013A (ja)
RU (1) RU2725565C2 (ja)
WO (1) WO2017163219A1 (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021008202A (ja) * 2019-07-01 2021-01-28 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2021195119A (ja) * 2020-06-16 2021-12-27 ハンコック タイヤ アンド テクノロジー カンパニー リミテッド シーラント層及び吸音材層を含むタイヤ
KR20220066509A (ko) * 2020-11-16 2022-05-24 한국타이어앤테크놀로지 주식회사 실란트 및 흡음재를 포함하는 타이어
WO2022158250A1 (ja) * 2021-01-21 2022-07-28 横浜ゴム株式会社 シーラント材組成物およびそれを用いたタイヤ
WO2022163359A1 (ja) * 2021-01-26 2022-08-04 横浜ゴム株式会社 シーラント材組成物およびそれを用いたタイヤ
WO2022163256A1 (ja) * 2021-01-26 2022-08-04 横浜ゴム株式会社 シーラント材組成物およびそれを用いたタイヤ
JP7348009B2 (ja) 2019-09-19 2023-09-20 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10864782B2 (en) * 2016-09-07 2020-12-15 Bridgestone Americas Tire Operations, Llc Devices for reducing tire noise
WO2018094026A1 (en) * 2016-11-17 2018-05-24 Bridgestone Americas Tire Operations, Llc Pneumatic tire having dampening element adhered to air barrier layer
WO2018163825A1 (ja) * 2017-03-06 2018-09-13 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
KR101861476B1 (ko) * 2017-03-23 2018-07-05 한국타이어 주식회사 공명음 저감 공기압 타이어
WO2019021080A1 (en) * 2017-07-28 2019-01-31 Pirelli Tyre S.P.A. METHOD AND APPARATUS FOR APPLYING NOISE REDUCING ELEMENTS ON VEHICLE WHEEL TIRES
JP6583383B2 (ja) * 2017-10-19 2019-10-02 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
GB201721970D0 (en) 2017-12-27 2018-02-07 Apollo Tyres Global R & D Bv Noise reducing tyre
DE102018213480A1 (de) * 2018-08-10 2020-02-13 Continental Reifen Deutschland Gmbh Selbstabdichtender Fahrzeugluftreifen mit Dichtmittellage und Verfahren zu dessen Herstellung
WO2020059482A1 (ja) * 2018-09-19 2020-03-26 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP7205186B2 (ja) * 2018-11-20 2023-01-17 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
KR102147517B1 (ko) 2018-12-11 2020-08-25 한국타이어앤테크놀로지 주식회사 실란트층 및 흡음재층을 포함하는 타이어
CN110027367A (zh) * 2019-04-16 2019-07-19 安徽佳通乘用子午线轮胎有限公司 一种用于充气轮胎的噪音吸收体及其粘贴方法
KR20210022383A (ko) * 2019-08-20 2021-03-03 한국타이어앤테크놀로지 주식회사 실란트층 및 흡음재층을 포함하는 타이어
JP2021123331A (ja) * 2020-02-07 2021-08-30 ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー 空気入りタイヤ
JP7484365B2 (ja) * 2020-04-15 2024-05-16 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2021172251A (ja) * 2020-04-27 2021-11-01 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
CN117222533A (zh) * 2021-04-30 2023-12-12 倍耐力轮胎股份公司 用于车辆车轮的自密封轮胎
IT202100012329A1 (it) 2021-05-13 2022-11-13 Pirelli Pneumatico insonorizzato per ruote di veicoli
CN114367413B (zh) * 2022-01-24 2023-04-21 江苏世丰新材料有限公司 一种轮胎隔音海绵及其加工工艺
CN114539641A (zh) * 2022-03-28 2022-05-27 赛轮集团股份有限公司 自密封轮胎用胶料组合物、胶料及其制备方法
CN115257246A (zh) * 2022-06-20 2022-11-01 山东玲珑轮胎股份有限公司 一种兼顾低噪音和高安全特性的车辆轮胎及其制造方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002524635A (ja) * 1998-09-17 2002-08-06 ザ ダウ ケミカル カンパニー 穴のある発泡体
JP2005518471A (ja) * 2002-02-22 2005-06-23 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレーテッド 粒状添加物を含有するマクロセル状防音性発泡体
JP2012011779A (ja) * 2010-06-21 2012-01-19 Goodyear Tire & Rubber Co:The フォーム製ノイズダンパーを有する空気入りタイヤの製造法
WO2015149959A1 (de) * 2014-03-31 2015-10-08 Continental Reifen Deutschland Gmbh Fahrzeugluftreifen

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007112395A (ja) * 2005-10-24 2007-05-10 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤとリムとの組立体
FR2915428B1 (fr) * 2007-04-26 2011-04-29 Michelin Soc Tech Pneumatique a bruit de roulement reduit
JP4862918B2 (ja) * 2009-06-05 2012-01-25 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
US20110308704A1 (en) * 2010-06-21 2011-12-22 Paul Harry Sandstrom Method for making pneumatic tire with foam noise damper
ITMI20112360A1 (it) * 2011-12-22 2013-06-23 Pirelli Pneumatico auto-sigillante per ruote di veicoli
DE102013106015A1 (de) * 2013-06-10 2014-12-11 Continental Reifen Deutschland Gmbh Fahrzeugluftreifen
JP6120887B2 (ja) * 2014-04-25 2017-04-26 クムホ タイヤ カンパニー インコーポレイテッドKumho Tire Co.,Inc. 空洞共鳴音低減タイヤ

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002524635A (ja) * 1998-09-17 2002-08-06 ザ ダウ ケミカル カンパニー 穴のある発泡体
JP2005518471A (ja) * 2002-02-22 2005-06-23 ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレーテッド 粒状添加物を含有するマクロセル状防音性発泡体
JP2012011779A (ja) * 2010-06-21 2012-01-19 Goodyear Tire & Rubber Co:The フォーム製ノイズダンパーを有する空気入りタイヤの製造法
WO2015149959A1 (de) * 2014-03-31 2015-10-08 Continental Reifen Deutschland Gmbh Fahrzeugluftreifen

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021008202A (ja) * 2019-07-01 2021-01-28 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP7293919B2 (ja) 2019-07-01 2023-06-20 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP7348009B2 (ja) 2019-09-19 2023-09-20 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤ
JP2021195119A (ja) * 2020-06-16 2021-12-27 ハンコック タイヤ アンド テクノロジー カンパニー リミテッド シーラント層及び吸音材層を含むタイヤ
KR20220066509A (ko) * 2020-11-16 2022-05-24 한국타이어앤테크놀로지 주식회사 실란트 및 흡음재를 포함하는 타이어
KR102421270B1 (ko) * 2020-11-16 2022-07-14 한국타이어앤테크놀로지 주식회사 실란트 및 흡음재를 포함하는 타이어
JP7168012B2 (ja) 2021-01-21 2022-11-09 横浜ゴム株式会社 シーラント材組成物およびそれを用いたタイヤ
JP2022112404A (ja) * 2021-01-21 2022-08-02 横浜ゴム株式会社 シーラント材組成物およびそれを用いたタイヤ
WO2022158250A1 (ja) * 2021-01-21 2022-07-28 横浜ゴム株式会社 シーラント材組成物およびそれを用いたタイヤ
WO2022163256A1 (ja) * 2021-01-26 2022-08-04 横浜ゴム株式会社 シーラント材組成物およびそれを用いたタイヤ
JP2022113937A (ja) * 2021-01-26 2022-08-05 横浜ゴム株式会社 シーラント材組成物およびそれを用いたタイヤ
WO2022163359A1 (ja) * 2021-01-26 2022-08-04 横浜ゴム株式会社 シーラント材組成物およびそれを用いたタイヤ
JP7188468B2 (ja) 2021-01-26 2022-12-13 横浜ゴム株式会社 シーラント材組成物およびそれを用いたタイヤ
JP7464878B2 (ja) 2021-01-26 2024-04-10 横浜ゴム株式会社 シーラント材組成物およびそれを用いたタイヤ

Also Published As

Publication number Publication date
RU2725565C2 (ru) 2020-07-02
EP3433112B1 (en) 2020-08-05
WO2017163219A1 (en) 2017-09-28
CN108883673A (zh) 2018-11-23
US20190092103A1 (en) 2019-03-28
JP6918010B2 (ja) 2021-08-11
BR112018068858B1 (pt) 2022-05-03
EP3433112A1 (en) 2019-01-30
RU2018136586A (ru) 2020-04-27
BR112018068858A2 (pt) 2019-01-22
MX2018011013A (es) 2018-11-09
CN108883673B (zh) 2021-06-08
RU2018136586A3 (ja) 2020-05-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6918010B2 (ja) 車両ホイール用防音セルフシールタイヤ
US20200376905A1 (en) Soundproof tyre for vehicle wheels
JP6445667B2 (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
EP2794244B1 (en) Self-sealing tyre for vehicle wheels
EP2562009B1 (en) Pneumatic tire and method for manufacturing the same
JP2017119510A (ja) シーラントタイヤ
WO2003103989A1 (ja) 空気入りタイヤとリムとの組立体、それに用いる制音体、及び空気入りタイヤの保管方法
EP3393777B1 (en) Self-sealing tyre for vehicle wheels
EP3074212B1 (en) Self-sealing tyre for vehicle wheels and striplike multilayer composite
JP7230498B2 (ja) 空気入りタイヤ
WO2022229914A1 (en) Self-sealing tyre for vehicle wheels
EP4227119A1 (en) Tyre cavity resonance noise absorber
WO2004076207A1 (ja) 空気入りタイヤ及びその製造方法
JP2002240506A (ja) タイヤ
JP4513525B2 (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200131

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210521

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210629

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210720

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6918010

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150