JP2002240506A - タイヤ - Google Patents

タイヤ

Info

Publication number
JP2002240506A
JP2002240506A JP2001039412A JP2001039412A JP2002240506A JP 2002240506 A JP2002240506 A JP 2002240506A JP 2001039412 A JP2001039412 A JP 2001039412A JP 2001039412 A JP2001039412 A JP 2001039412A JP 2002240506 A JP2002240506 A JP 2002240506A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tire
rubber composition
rubber
tread
molten
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001039412A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4759150B2 (ja
Inventor
Susumu Ishizaki
進 石▲崎▼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Bridgestone Corp filed Critical Bridgestone Corp
Priority to JP2001039412A priority Critical patent/JP4759150B2/ja
Publication of JP2002240506A publication Critical patent/JP2002240506A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4759150B2 publication Critical patent/JP4759150B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/80Technologies aiming to reduce greenhouse gasses emissions common to all road transportation technologies
    • Y02T10/86Optimisation of rolling resistance, e.g. weight reduction 

Abstract

(57)【要約】 【課題】 一般路(乾燥路及び湿潤路)での優れた操縦
安定性、乗心地及びタイヤの転がり抵抗を兼ね備えたタ
イヤを得る。 【解決手段】 一対のビード部、該ビード部にトロイド
状をなして連なるカーカス、該カーカスのクラウン部を
たが締めするベルト及びトレッドを有するタイヤであっ
て、前記トレッドがゴムマトリックスと溶融短繊維を含
有する非発泡系ゴム組成物を含むと共に、タイヤ周方向
のゴム組成物の弾性率A(MPa)と、このゴム組成物
から溶融短繊維を除いたタイヤ周方向のゴム組成物の弾
性率B(MPa)との比率〔(A/B)×100〕が1
10%以上であることを特徴とするタイヤ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、タイヤに関し、特
に一般路(乾燥路及び湿潤路)での優れた操縦安定性、
乗心地及びタイヤの転がり抵抗をすべて兼ね備えたタイ
ヤに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、操縦安定性、乗心地及びタイ
ヤの転がり抵抗を改善するために、ドレッドの改良が行
われている。例えばトレッドゴムに短繊維を配合し、上
記性能を改良する技術は数多く提案されている(特開平
9−58206号公報、特開平10−315717号公
報、特開平11−78420号公報、特開平11−99
806号公報、特開平11−222012号公報等)。
【0003】しかしながら、上記のような従来技術によ
るトレッドを適用したタイヤは、転がり抵抗は低下する
ものの操縦安定性はあまり改善されなかった。また、操
縦安定性と乗心地は互いに相反する特性であるため、操
縦安定性を改良すると乗心地が悪くなってしまうという
問題があった。
【0004】一方、従来から、溶融短繊維は氷上性能向
上の手段として発泡ゴム組成物に配合されている(特開
平10−58918号公報、特開平11−60811号
公報、特開平11−80422号公報等)。これらの提
案は、短繊維が離脱することにより形成された溝状の凹
部が設地面内の水を吸収することにより氷上μを高める
ことができ、氷雪路面上での使用に適したものである
が、一般路(乾燥路及び湿潤路)での操縦安定性、乗心
地及びタイヤの転がり抵抗をすべて改善することは困難
であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
状況下、従来における諸問題を解決し、以下の目的を達
成することを課題とする。即ち、本発明は、溶融短繊維
とゴムマトリックスとを含む非発泡系のゴム組成物をタ
イヤトレッドに用いることにより、一般路(乾燥路及び
湿潤路)での優れた操縦安定性、乗心地及びタイヤの転
がり抵抗をすべて兼ね備えた高性能なタイヤを提供する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するため鋭意検討を重ねた結果、溶融短繊維とゴム
マトリックスとを含む非発泡系ゴム組成物をトレッドに
用いることにより、この溶融短繊維の周囲が加硫中に溶
け出し、加硫後にはゴムマトリックスと相溶し、短繊維
の性能を維持したまま強固に埋設されるため、トレッド
のブロック剛性が向上し、従来からの課題であった一般
路(乾燥路及び湿潤路)での優れた操縦安定性、乗心地
及びタイヤの転がり抵抗をすべて兼ね備えた高性能なタ
イヤが得られることを見出し、本発明を完成したもので
ある。
【0007】即ち、本発明は、前記課題を解決するた
め、下記のタイヤを提供する。請求項1の発明は、一対
のビード部、該ビード部にトロイド状をなして連なるカ
ーカス、該カーカスのクラウン部をたが締めするベルト
及びトレッドを有するタイヤであって、前記トレッドが
ゴムマトリックスと溶融短繊維を含有する非発泡系ゴム
組成物を含むと共に、タイヤ周方向のゴム組成物の弾性
率A(MPa)と、このゴム組成物から溶融短繊維を除
いたタイヤ周方向のゴム組成物の弾性率B(MPa)と
の比率〔(A/B)×100〕が110%以上であるこ
とを特徴とするタイヤである。請求項2の発明は、一対
のビード部、該ビード部にトロイド状をなして連なるカ
ーカス、該カーカスのクラウン部をたが締めするベルト
及びトレッドを有するタイヤであって、前記トレッドが
ゴムマトリックスと溶融短繊維を含有する非発泡系ゴム
組成物を含むと共に、該溶融短繊維が、加硫時には前記
ゴムマトリックスの温度が加硫最高温度に達するまでの
間にその粘度が該ゴムマトリックスよりも低くなり、加
硫後には短繊維の周囲が溶けてゴムマトリックスと相溶
し、該ゴムマトリックス中に短繊維形状を維持した状態
で埋設されていることを特徴とするタイヤである。請求
項3の発明は、一対のビード部、該ビード部にトロイド
状をなして連なるカーカス、該カーカスのクラウン部を
たが締めするベルト及びトレッドを有するタイヤであっ
て、前記トレッドがゴムマトリックスと溶融短繊維を含
有する非発泡系ゴム組成物を含むと共に、該ゴム組成物
に100%の歪みをかけた際に溶融短繊維がゴムマトリ
ックスから剥離しないことを特徴とするタイヤである。
請求項4の発明は、一対のビード部、該ビード部にトロ
イド状をなして連なるカーカス、該カーカスのクラウン
部をたが締めするベルト及びトレッドを有するタイヤで
あって、前記トレッドがゴムマトリックスと溶融短繊維
を含有する非発泡系ゴム組成物を含むと共に、該ゴム組
成物に100%の歪みをかけた際に溶融短繊維がゴムマ
トリックスから剥離しないことを特徴とする請求項1又
は2記載のタイヤである。請求項5の発明は、溶融短繊
維が、ゴム組成物の押出温度以上乃至加硫温度以下の融
点を有する請求項1乃至4のいずれか1項記載のタイヤ
である。請求項6の発明は、溶融短繊維の融点が100
℃以上190℃以下である請求項5記載のタイヤであ
る。請求項7の発明は、溶融短繊維が、炭素数2〜8の
オレフィン単量体から選ばれる1種又は2種以上を重合
したポリオレフィン系繊維である請求項1乃至6のいず
れか1項記載のタイヤである。請求項8の発明は、ポリ
オレフィン系繊維が、ポリエチレン又はポリプロピレン
である請求項7記載のタイヤである。請求項9の発明
は、溶融短繊維が、タイヤの周方向に沿って配向された
請求項1乃至8のいずれか1項記載のタイヤである。請
求項10の発明は、ゴム成分100質量部に対し、溶融
短繊維を0.5〜20質量部配合した請求項1乃至9の
いずれか1項記載のタイヤである。請求項11の発明
は、ゴムマトリックスに水酸化アルミニウムを配合した
請求項1乃至10のいずれか1項記載のタイヤである。
請求項12の発明は、溶融短繊維の太さが0.5〜50
dtex、長さが0.5〜10mmである請求項1乃至
11のいずれか1項記載のタイヤである。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳しく
説明する。本発明のタイヤ4は、図1に一例を示したよ
うに、一対のビード部1,1と、該ビード部1にトロイ
ド状をなして連なるカーカス2と、該カーカス2のクラ
ウン部をたが締めするベルト3と、トレッド5とを順次
配置したラジアル構造を有する。なお、トレッド5以外
の内部構造は一般のラジアルタイヤと同様であるのでそ
の説明を省略する。
【0009】トレッド5には、図2に示すように、複数
本の周方向溝7及びこの周方向溝7と交差する複数本の
横溝8とによって複数のブロック9が形成されている。
図2では、タイヤの幅方向に4個のブロック9が配列さ
れている。ブロック9のサイズは、タイヤの周方向の寸
法が35mmであり、タイヤの幅方向の寸法が30mm
である。このトレッドの構造は、直接路面に接する上層
のキャップ部と、このキャップ部の下層に配置されるベ
ース部とからなる所謂キャップ・ベース構造をとること
が好ましいが、これに制限されるものではない。なお、
トレッドがキャップ・ベース構造をとる場合には、少な
くともキャップ部が本発明の非発泡系ゴム組成物で形成
することが好ましい。前記タイヤは、内部に気体を充填
して用いることができ、該気体としては、特に制限はな
いが、例えば、空気、窒素などが挙げられる。
【0010】本発明においては、前記トレッド5が、ゴ
ムマトリックスと溶融短繊維を含有する非発泡系ゴム組
成物を含むと共に、タイヤ周方向のゴム組成物の弾性率
A(MPa)と、このゴム組成物から溶融短繊維を除い
たタイヤ周方向のゴム組成物の弾性率B(MPa)との
比率〔(A/B)×100〕が110%以上であり、好
ましくは115%以上、より好ましくは120%以上、
更に好ましくは125%以上であることを特徴とし、こ
のようにトレッドを形成するゴム組成物のブロック剛性
が高まることによって、操縦安定性が維持され、かつ乗
心地が向上し、転がり抵抗が低下するものである。
【0011】ここで、ゴム組成物の弾性率は、ゴム組成
物を加硫成形したサンプルを弾性率測定装置を用いて、
所定の条件で測定したものであり、本発明の非発泡系ゴ
ム組成物のタイヤ周方向の弾性率Aは5〜40MPa、
好ましくは7〜30MPaである。
【0012】また、本発明においては、トレッド5が、
ゴムマトリックスと溶融短繊維を含有する非発泡系ゴム
組成物を含むと共に、この溶融短繊維が、加硫時には前
記ゴムマトリックスの温度が加硫最高温度に達するまで
の間にその粘度が該ゴムマトリックスよりも低くなり、
加硫後には短繊維の周囲が溶けてゴムマトリックスと相
溶し、該ゴムマトリックス中に短繊維形状を維持した状
態で埋設されていることを特徴とし、非発泡系ゴム組成
物の短繊維が上記のような熱特性を有していることによ
り、トレッドのブロック剛性が高まり、操縦安定性が維
持され、かつ乗心地が向上するものである。
【0013】ここで、加硫最高温度とは、前記ゴム組成
物の加硫時における前記ゴムマトリックスが達する最高
温度を意味する。例えば、モールド加硫の場合には、ゴ
ム組成物がモールド内に入ってからモールドを出て冷却
されるまでにゴムマトリックスが達する最高温度を意味
する。この加硫最高温度は、例えば、前記ゴムマトリッ
クス中に熱電対を埋め込むこと等により測定することが
できる。
【0014】なお、前記ゴムマトリックスの粘度は流動
粘度を意味し、前記溶融短繊維の粘度は溶融粘度を意味
し、これらは、例えばコーンレオメーター、キャピラリ
ーレオメーター等を用いて測定することができる。
【0015】本発明において、「加硫後には短繊維の周
囲が溶けてゴムマトリックスと相溶し、該ゴムマトリッ
クス中に短繊維形状を維持した状態で埋設されている」
とは、加硫後においても短繊維としての性能を維持する
ことができる状態でゴムマトリックス中に短繊維が存在
していることを意味する。また、「埋設」には、溶融短
繊維全体がゴムマトリックス中にある状態以外にも、溶
融短繊維の一部が露出している状態も含まれる。
【0016】更に、本発明においては、上記のような状
態で溶融短繊維がゴムマトリックス中に埋設されている
ことによって、ゴムマトリックスと溶融短繊維とが強固
に接着し得、ゴム組成物に100%の歪みをかけた際に
溶融短繊維がゴムマトリックス中から剥離することがな
いものである。
【0017】ここで、溶融短繊維の剥離状態は、加硫ゴ
ム組成物から短繊維の断面が見える方向で縦5mm×横
10mm×厚さ2mmのサンプルを切り出し、このサン
プルを引っ張り治具に固定し、100%の歪みを与えた
際の短繊維とゴム界面の状態で評価する。
【0018】上記のようなトレッドは、ゴムマトリック
スと溶融短繊維を含有する非発泡系ゴム組成物を含ませ
ることにより得ることができる。なお、ゴム組成物に
は、未加硫のもの及び加硫後のものが含まれる。
【0019】本発明の非発泡系ゴム組成物の溶融短繊維
としては、炭素数2〜8、好ましくは炭素数2〜6のオ
レフィン単量体を重合したポリオレフィン系繊維を用い
ることが好ましく、例えばエチレン、プロピレン、ブチ
レンなどから選ばれる1種又は2種以上の単量体を重合
したものが好ましい。この場合、ポリオレフィン系繊維
の重量平均分子量(Mw)は1.0×10〜3.0×
10、好ましくは1.5×10〜2.5×10
ある。
【0020】このようなポリオレフィン系繊維として
は、例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(P
P)、ポリブチレン、ポリブチレンサクシネート、ポリ
エチレンサクシネート、シンジオタクティック−1,2
−ポリブタジエン(SPB)、ポリビニルアルコール
(PVA)、ポリ塩化ビニル(PVC)などが挙げら
れ、これらは1種を単独で使用してもよいし、2種以上
を併用してもよい。これらのポリオレフィン系繊維の中
でも、融点からみてポリエチレン(PE)、ポリプロピ
レン(PP)が好適である。
【0021】溶融短繊維が、ゴム組成物の押出温度以上
乃至加硫温度以下の融点を有することが好ましく、具体
的には溶融短繊維の融点が100℃以上190℃以下、
好ましくは110℃以上175℃以下である。溶融短繊
維の融点が押出温度未満であると短繊維が加硫前に溶け
出してしまうため、短繊維の性能を発揮することができ
ない場合がある。一方、融点が加硫温度を超えると加硫
時に短繊維が溶融しないため、ゴムマトリックスと相溶
せず、短繊維の剥離が生じる場合がある。
【0022】溶融短繊維の太さは0.5〜50dtex
であることが好ましく、更に好ましくは1〜20dte
xである。また、長さは0.5〜10mmであることが
好ましく、更に好ましくは1〜5mmである。溶融短繊
維の太さ及び長さが上記範囲を下回ると短繊維としての
性能を十分発揮できない場合があり、一方、上記範囲を
上回ると短繊維のゴムマトリックス中での分散性が問題
となる場合がある。
【0023】溶融短繊維の添加量は、ゴム成分100質
量部に対し、0.5〜20質量部、好ましくは1〜10
質量部である。溶融短繊維の添加量が多すぎると押出し
作業性、肌荒れなどの問題が生じる場合がある。一方、
少なすぎると短繊維を添加したことによる効果が発揮で
きない場合がある。
【0024】次に、本発明の非発泡系ゴム組成物のゴム
マトリックスは、天然ゴム及びジエン系合成ゴムから選
ばれる少なくとも1種からなるゴム成分と、充填剤、軟
化剤、硫黄等の加硫剤、加硫促進剤、老化防止剤、酸化
亜鉛、ステアリン酸、オゾン劣化防止剤等の添加剤等の
他、通常ゴム業界で用いる各種配合剤などを適宜使用す
ることができる。これらは1種を単独で使用してもよい
し、2種以上を併用してもよい。
【0025】ゴム成分としては、天然ゴム(NR)及び
ジエン系合成ゴムが挙げられ、ジエン系合成ゴムとして
は、例えばスチレン−ブタジエン共重合体(SBR)、
ポリブタジエンゴム(BR)、ポリイソプレン(I
R)、ブチルゴム(IIR)、エチレン−プロピレン共
重合体又はこれらの混合物などが挙げられる。また、そ
の一部が多官能型変性剤、例えば四塩化スズのような変
性剤を用いることにより分岐構造を有しているものであ
ってもよい。
【0026】充填剤としては、従来ゴム組成物において
慣用されているものの中から、任意のものを選択して用
いることができるが、特にカーボンブラック、シリカ、
及び水酸化アルミニウムから選ばれる1種又は2種以上
が好適である。この場合、充填剤の粒径が10μm以下
のものが好ましく、3μm以下であることが更に好まし
い。また、ゴムマトリックスに水酸化アルミニウムを配
合することにより、乾燥路操縦安定性が更に向上する。
【0027】カーボンブラックとしては、製造方法によ
りチャンネルブラック、ファーネスブラック、アセチレ
ンブラック及びサーマルブラックなどがあるが、いずれ
のものも使用することができる。また、このカーボンブ
ラックは、窒素吸着比表面積(BET)が70m/g
以上であり、かつジブチルフタレート吸油量(DBP)
が90ミリリットル/100g以上のものが好適であ
る。
【0028】このBET値が70m/g未満では充分
な耐摩耗性が得られにくく、耐摩耗性を考慮すると、こ
のBET値のより好ましい範囲は、90m/g〜18
0m /gである。なお、このBET値はASTM D
3037−88に準拠して測定した値である。更に、D
BP値が90ミリリットル/100g未満では充分な耐
摩耗性が得られにくく、また、このDBP値があまり大
きすぎるとゴム組成物の破断時伸びが悪化する原因とな
る。耐摩耗性及び破断時伸びを考慮すると、このDBP
値のより好ましい範囲は、100〜180ミリリットル
/100gである。なお、このDBP値は、JIS K
6221−1982(A法)に準拠して測定した値であ
る。
【0029】シリカとしては、特に制限はなく、従来ゴ
ム補強用として慣用されているもの、例えば乾式法シリ
カ、湿式法シリカ(含水ケイ酸)などの中から適宜選択
して用いることができるが、湿式法シリカが好適であ
る。このシリカは、窒素吸着比表面積(BET)が10
0m/g〜300m/gの範囲にあるものが好適で
ある。なお、BET値は、300℃で1時間乾燥後、A
STM D4820−93に準拠して測定した値であ
る。
【0030】具体的には、日本シリカ工業(株)製の
「ニップシールAQ」、デグサAG製の「ULTRAS
IL VN3」、「BV3370GR」、ローディア製
の「Zeosil 1165MP」、「Zeosil
165GR」、「Zeosil175P」、PPG社製
の「Hisil 233」、「Hisil 210」、
「Hisil 255」等の市販品を用いることができ
るが、特に限定されるものではない。充填剤の配合量
は、ゴム成分100質量部当たり、通常5〜100質量
部、好ましくは5〜80質量部である。
【0031】なお、充填剤としてシリカを用いた場合に
は、所望によりシランカップリング剤を配合することが
望ましい。ここで、シラン系カップリング剤の例として
は、一般式(RO)Si−S−Si(OR)又は
XSi(OR)〔但し、RはORが加水分解可能にな
るような基(例えばメチル基、エチル基等)であり、X
は有機物と反応する官能基(例えばメルカプトアルキル
基、アミノアルキル基、ビニル基、エポキシ基、グリシ
ドキシアルキル基、ベンゾチアゾリル基、N,N−ジメ
チルカルバモイル基等)であり、mは0<m≦9を満た
す整数である。〕で表される化合物が挙げられる。
【0032】具体的には、ビス(3−トリエトキシシリ
ルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキ
シシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−メチ
ルジメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス
(3−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、
ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィ
ド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフ
ィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリス
ルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラ
ン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、ビニ
ルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、3
−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチ
ルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエト
キシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N
−ジメチルカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメ
トキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィ
ド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリロイルモ
ノスルフィドなどが挙げられる。
【0033】本発明においては、この所望により用いら
れるカップリング剤は単独で用いてもよく、二種以上を
組み合わせて用いてもよい。また、その含有量は、前記
充填剤に対して、通常15質量%以下の範囲で選ばれ
る。このカップリング剤の好ましい含有量は10質量%
以下の範囲である。
【0034】軟化剤としては、特に制限はなく、従来ゴ
ム用軟化剤として慣用されているものの中から適宜選択
して用いることができる。この軟化剤には、鉱物油系,
植物油系,合成油系などがあり、鉱物油系としては、例
えばナフテン系,パラフィン系などのプロセス油が挙げ
られる。植物油系としては、例えばひまし油,綿実油,
あまに油、なたね油、大豆油、パーム油、ヤシ油、落花
生油、木ろう、パインオイル、オリーブ油などが挙げら
れる。また、合成油系としては、例えばポリイソブチレ
ン系オイルなどが挙げられる。
【0035】これらの軟化剤は単独で用いてもよく、二
種以上を組み合わせて用いてもよい。また、その総配合
量は、ゴム成分100質量部当たり、通常30質量部以
下、好ましくは10〜30質量部である。
【0036】老化防止剤としては、例えば、ナフチルア
ミン系、p−フェニレンジアミン系、ヒドロキノン誘導
体、ビス,トリス,ポリフェノール系、ジフェニルアミ
ン系、キノリン系、モノフェノール系、チオビスフェノ
ール系、ヒンダード・フェノール系などを挙げることが
できるが、これらの中でもジフェニルアミン系老化防止
剤、p−フェニレンジアミン系老化防止剤が更なる老化
防止効果向上の点で好ましい。
【0037】ジフェニルアミン系老化防止剤としては、
例えば、4,4’−(α−メチルベンジル)ジフェニル
アミン、4,4’−(α,α−ジメチルベンジル)ジフ
ェニルアミン、p−(p−トルエン・スルホニルアミ
ド)ジフェニルアミン、4,4’−ジオクチルジフェニ
ルアミンなどが挙げられ、これらの中で更なる老化防止
効果の点で4,4’−(α−メチルベンジル)ジフェニ
ルアミンが最も好ましい。また、p−フェニレンジアミ
ン系老化防止剤としては、例えば、N,N’−ジフェニ
ル−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’
−フェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−
2−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘ
キシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N
−フェニル−N’−(3−メタクリロイルオキシ−2−
ヒドロキシプロピル)−p−フェニレンジアミン、N,
N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジ
アミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)
−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチ
ル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、
N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p
−フェニレンジアミンなどが挙げられ、これらの中で更
なる老化防止効果及びコスト面から、N−(1,3−ジ
メチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジア
ミンが最も好ましい。
【0038】これら老化防止剤の配合量は、ゴム成分1
00質量部に対し、0.1〜5.0質量部の範囲で用い
られ、好ましくは0.2〜4.0質量部である。上記老
化防止剤が0.1質量部未満では、更に高い老化防止効
果を発揮できない場合があり、一方、5.0質量部を超
えると効果が飽和するばかりでなく、経済的でない場合
がある。
【0039】本発明に用いうる加硫促進剤としては、特
に制限はなく、公知のものを任意に使用し得るが、ベン
ゾチアゾール類、ベンゾチアゾリルスルフェンアミド
類、ベンゾチアゾリルスルフェンイミド類、チオウレア
類、グアニジン類、アルデヒドアミン類、ジチオリン酸
塩類、ジチオカルバミン酸塩類、キサントゲン酸塩類、
チウラム類などが好適なものとして挙げられ、これらは
1種のみを用いてもよく、目的に応じて2種以上を併用
してもよい。
【0040】具体的には、ベンゾチアゾール類、ベンゾ
チアゾリルスルフェンアミド類、ベンゾチアゾリルスル
フェンイミド類に属する加硫促進剤としては、ジベンゾ
チアジルジスルフィド、N−tert−ブチル−2−ベ
ンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−シクロヘキシル
−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド、N−ter
t−ブチル−ジ(2−ベンゾチアゾチアゾリルスルフェ
ン)イミド、ビス(4−メチルベンゾチアゾリル−2)
−ジスルフィドなどが挙げられる。また、ジチオリン酸
亜鉛類に属する加硫促進剤としては、ジイソプロピルジ
チオリン酸亜鉛、ジ−n−ブチルジチオリン酸亜鉛、ジ
−イソブチルジチオリン酸亜鉛などが挙げられる。チウ
ラム類に属する加硫促進剤としては、テトラベンジルチ
ウラムジスルフィド、テトラキス(2−エチルヘキシ
ル)チウラムジスルフィドなどが挙げられる。ジチオリ
ン酸ポリスルフィド類に属する加硫促進剤としては、ビ
ス(ジ−イソプロピルチオホスホリル)ジスルフィド、
ビス(ジ−イソブチルチオホスホリル)ジスルフィドな
どが挙げられる。ジチオカルバミン酸亜鉛類に属する加
硫促進剤としては、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、
N−エチル−N−フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、N
−ペンタメチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジベンジルジ
チオカルバミン酸亜鉛などが挙げられる。これら加硫促
進剤の配合量は、ゴム成分100質量部に対して0.1
〜5質量部、好ましくは0.2〜3質量部である。
【0041】次に、本発明の非発泡系ゴム組成物は、以
上の各成分を適宜選択した条件、手法にて混練り、熱入
れ、押出等することにより調製される。
【0042】前記ゴム組成物の混練り中の最高温度、熱
入れ中の最高温度、及び押出直後の最高温度を、それぞ
れ該溶融短繊維の融点未満に、好ましくは該融点よりも
5℃以上低く設定して、前記混練り、熱入れ及び押出を
行うことが好ましい。こうすると、前記混練り、熱入れ
及び押出の後においても、ゴム組成物中において溶融短
繊維の形態を保持することができる。
【0043】前記混練り中の最高温度、前記熱入れ中の
最高温度、又は前記押出直後の最高温度が、前記溶融短
繊維の融点を越える温度であると、該溶融短繊維の形態
を保持できない場合がある。
【0044】前記混練りは、混練り装置への投入体積、
ローターの回転速度、ラム圧等、混練り温度、混練り時
間、混練り装置等の諸条件について特に制限はなく、目
的に応じて適宜選択することができる。前記混練り装置
としては、市販品を好適に使用することができる。
【0045】前記熱入れ又は押出は、熱入れ又は押出の
時間、熱入れ又は押出の装置等の諸条件について特に制
限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前
記熱入れ又は押出の装置としては、市販品を好適に使用
することができる。ただし、熱入れ又は押出の温度は、
目的に応じて適宜選択される。なお、前記押出温度は、
一般的には90〜110℃程度である。
【0046】前記ゴム組成物においては、前記溶融短繊
維が押出方向に配向しているため、タイヤのトレッドに
おける地面と接触する表面に平行な方向、より好ましく
は該タイヤの周方向に、前記溶融短繊維を配向させた状
態で用いることが、タイヤ走行時の剛性感を向上させる
ことができる点で好ましい。
【0047】前記ゴム組成物の加硫の条件乃至方法等に
ついては、特に制限はなく、前記ゴム成分の種類等に応
じて適宜選択することができるが、前記トレッドを製造
する場合にはモールド加硫が好ましい。前記加硫の温度
としては、一般に前記加硫中の前記ゴム組成物の加硫最
高温度が前記溶融短繊維の融点以上になるように選択さ
れる。前記加硫最高温度が前記溶融短繊維の融点未満で
あると、前記溶融短繊維の周囲が溶融せず、ゴムマトリ
ックスと相溶せず短繊維の剥離が生じてしまう。なお、
前記加硫を行う装置としては、特に制限はなく、市販品
を好適に使用することができる。
【0048】前記加硫前の前記ゴム組成物においては、
該ゴム組成物よりも前記溶融短繊維の方が粘度が高い。
該ゴム組成物の加硫開始後であって前記ゴム組成物が加
硫最高温度に達するまでの間に、前記ゴムマトリックス
は加硫によりその粘度が上昇していき、前記溶融短繊維
はその周囲から溶融して粘度が大幅に低下していく。そ
して、加硫途中において、前記ゴムマトリックスよりも
該溶融短繊維の方が粘度が低くなる。即ち、加硫前の前
記ゴムマトリックスと該溶融短繊維との間における粘度
の関係が、加硫途中の段階で逆転する現象が生ずる。
【0049】従って、本発明の非発泡系ゴム組成物は、
短繊維の周囲が溶けてゴムマトリックスと相溶し、該ゴ
ムマトリックス中に短繊維形状を維持した状態(短繊維
の性能を十分発揮し得る状態)で埋設されている。
【0050】本発明のタイヤは、その製造方法について
は特に制限されないが、前記非発泡系ゴム組成物を調製
する。このゴム組成物においては、前記溶融短繊維を一
方向に配向させておく。該ゴム組成物を、生タイヤケー
スのクラウン部に予め貼り付けられた未加硫のトレッド
のベース部の上に貼り付ける。このとき、前記溶融短繊
維の配向の方向を、タイヤの周方向と一致させておく。
そして、所定のモールドで所定温度、所定圧力の下で加
硫成形する。その結果、本発明の非発泡系ゴム組成物で
形成されたトレッドのキャップ部を、加硫されたトレッ
ドのベース部上に有してなるタイヤが得られる。
【0051】本発明のタイヤは、所謂乗用車用のみなら
ず、トラック・バス用等の各種の乗物にも好適に適用で
きるものである。
【0052】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を更
に具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定され
るものではない。
【0053】〔実施例1〜4、比較例1,2〕表1に示
した配合処方にて常法によりゴム組成物を調製し、加硫
した。この場合、各ゴム組成物の押出温度はすべて11
0℃、加硫最高温度はすべて175℃であった。得られ
た各ゴム組成物について、下記方法に従って弾性率及び
剥離試験を行った。結果を表1に示す。
【0054】また、得られたゴム組成物を用いて、図2
に示した、タイヤの幅方向Bに4個のブロック9(タイ
ヤの周方向Aの寸法が35mmであり、タイヤの幅方向
Bの寸法が30mm)が配列されているトレッドを形成
し、通常のタイヤ製造条件に従って、図1に示した一対
のビード部1,1と、該ビード部1にトロイド状をなし
て連なるカーカス2と、該カーカス2のクラウン部をた
が締めするベルト3と、トレッド5とを順次配置したラ
ジアル構造を有する、サイズ175/65 R14の各
種空気入りラジアルタイヤを製造した。得られた各空気
入りタイヤについて、下記方法で乗心地、乾燥路操縦安
定性及び転がり抵抗を評価した。結果を表1に示す。
【0055】<弾性率の評価>ゴム組成物を加硫成形して
円筒形サンプルを作製し、このサンプルを粘弾性スペク
トロメーター(東洋精機(株)社製)を用いて、動的歪
振幅1%、周波数52Hz、測定温度30℃の条件で弾
性率(E’)を測定した。結果は比較例の弾性率を10
0とした場合の指数で表した。なお、数値が大きいほど
良好であることを示す。
【0056】<剥離試験>加硫ゴム組成物から短繊維の断
面が見える方向で縦5mm×横10mm×厚さ2mmの
サンプルを切り出し、このサンプルを引っ張り治具に固
定し、100%の歪みを与えた際の短繊維とゴム界面の
剥離状態を下記基準で評価した。 ○:短繊維の剥離なし △:短繊維の剥離少しあり ×:短繊維の剥離多くあり
【0057】<乗心地の評価>得られた各タイヤを乗用車
の4輪に取り付け、テストドライバー2人が乗車し、テ
ストコースにて実車走行を行い、良路及び悪路での乗心
地、振動(ハーシュネス、ロードノイズ等)を総合評価
した。結果は比較例を100とした時の指数で示した。
なお、数値が大きいほど良好である。
【0058】<乾燥路操縦安定性>得られた各タイヤを乗
用車の4輪に取り付け、テストドライバー2人が乗車
し、テストコースにて実車走行を行い、駆動性、制動
性、ハンドル応答性、操縦時のコントロール性を総合評
価した。結果は比較例を100とした時の指数で示し
た。なお、数値が大きいほど良好である。
【0059】<転がり抵抗>得られた各タイヤをホイール
に取り付けて空気圧210kPaとしてドラム試験機に
装着し、ロードセルにより転がり抵抗を測定した。結果
は比較例を100としたときの指数で示した。なお、数
値が小さいほど転がり抵抗が小さいことを示す。
【0060】
【表1】 *SBR1712:商標、ジェイエスアール(株)製、
スチレン−ブタジエン共重合体、油展量37.5質量% *カーボン N220:カーボンブラック(旭カーボン
(株)製) *老化防止剤6C:N−(1,3−ジメチルブチル)−
N'−フェニル−p−フェニレンジアミン(大内新興化
学工業(株)製、ノクラック6(商標)) *溶融短繊維:ポリエチレン、融点135℃、繊維直径
20μm、繊維長2mm *DPG:加硫促進剤、ジフェニルグアニジン *DM:加硫促進剤、ジベンゾチアゾリルジサルファイ
【0061】表1の結果から明らかなように、溶融短繊
維を添加していない比較例1,2に比べて、溶融短繊維
を添加し、該短繊維がゴムマトリックス中に強固に接着
された実施例1〜4はいずれも溶融短繊維の剥離がな
く、高い弾性率を有し、乗心地、乾燥路操縦安定性及び
転がり抵抗のすべてが向上することが認められる。ま
た、実施例1と実施例2、実施例3と実施例4とを対比
した結果から、水酸化アルミニウムを添加すると、更に
乾燥路操縦安定性が向上することが認められる。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、溶融短繊維とゴムマト
リックスとを含む非発泡系ゴム組成物をタイヤトレッド
に用いることにより、一般路(乾燥路及び湿潤路)での
優れた操縦安定性、乗心地及びタイヤの転がり抵抗をす
べて兼ね備えたタイヤを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のタイヤの一部断面概略説明図である。
【図2】本発明のタイヤの周面の一部概略説明図であ
る。
【符号の説明】
1 ビード部 2 カーカス 3 ベルト 4 タイヤ 5 トレッド 7 周方向溝 8 横溝 9 ブロック
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) //(C08L 21/00 (C08L 21/00 23:00) 23:00)

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のビード部、該ビード部にトロイド
    状をなして連なるカーカス、該カーカスのクラウン部を
    たが締めするベルト及びトレッドを有するタイヤであっ
    て、前記トレッドがゴムマトリックスと溶融短繊維を含
    有する非発泡系ゴム組成物を含むと共に、タイヤ周方向
    のゴム組成物の弾性率A(MPa)と、このゴム組成物
    から溶融短繊維を除いたタイヤ周方向のゴム組成物の弾
    性率B(MPa)との比率〔(A/B)×100〕が1
    10%以上であることを特徴とするタイヤ。
  2. 【請求項2】 一対のビード部、該ビード部にトロイド
    状をなして連なるカーカス、該カーカスのクラウン部を
    たが締めするベルト及びトレッドを有するタイヤであっ
    て、前記トレッドがゴムマトリックスと溶融短繊維を含
    有する非発泡系ゴム組成物を含むと共に、該溶融短繊維
    が、加硫時には前記ゴムマトリックスの温度が加硫最高
    温度に達するまでの間にその粘度が該ゴムマトリックス
    よりも低くなり、加硫後には短繊維の周囲が溶けてゴム
    マトリックスと相溶し、該ゴムマトリックス中に短繊維
    形状を維持した状態で埋設されていることを特徴とする
    タイヤ。
  3. 【請求項3】 一対のビード部、該ビード部にトロイド
    状をなして連なるカーカス、該カーカスのクラウン部を
    たが締めするベルト及びトレッドを有するタイヤであっ
    て、前記トレッドがゴムマトリックスと溶融短繊維を含
    有する非発泡系ゴム組成物を含むと共に、該ゴム組成物
    に100%の歪みをかけた際に溶融短繊維がゴムマトリ
    ックスから剥離しないことを特徴とするタイヤ。
  4. 【請求項4】 一対のビード部、該ビード部にトロイド
    状をなして連なるカーカス、該カーカスのクラウン部を
    たが締めするベルト及びトレッドを有するタイヤであっ
    て、前記トレッドがゴムマトリックスと溶融短繊維を含
    有する非発泡系ゴム組成物を含むと共に、該ゴム組成物
    に100%の歪みをかけた際に溶融短繊維がゴムマトリ
    ックスから剥離しないことを特徴とする請求項1又は2
    記載のタイヤ。
  5. 【請求項5】 溶融短繊維が、ゴム組成物の押出温度以
    上乃至加硫温度以下の融点を有する請求項1乃至4のい
    ずれか1項記載のタイヤ。
  6. 【請求項6】 溶融短繊維の融点が100℃以上190
    ℃以下である請求項5記載のタイヤ。
  7. 【請求項7】 溶融短繊維が、炭素数2〜8のオレフィ
    ン単量体から選ばれる1種又は2種以上を重合したポリ
    オレフィン系繊維である請求項1乃至6のいずれか1項
    記載のタイヤ。
  8. 【請求項8】 ポリオレフィン系繊維が、ポリエチレン
    又はポリプロピレンである請求項7記載のタイヤ。
  9. 【請求項9】 溶融短繊維が、タイヤの周方向に沿って
    配向された請求項1乃至8のいずれか1項記載のタイ
    ヤ。
  10. 【請求項10】 ゴム成分100質量部に対し、溶融短
    繊維を0.5〜20質量部配合した請求項1乃至9のい
    ずれか1項記載のタイヤ。
  11. 【請求項11】 ゴムマトリックスに水酸化アルミニウ
    ムを配合した請求項1乃至10のいずれか1項記載のタ
    イヤ。
  12. 【請求項12】 溶融短繊維の太さが0.5〜50dt
    ex、長さが0.5〜10mmである請求項1乃至11
    のいずれか1項記載のタイヤ。
JP2001039412A 2001-02-16 2001-02-16 タイヤ Expired - Fee Related JP4759150B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001039412A JP4759150B2 (ja) 2001-02-16 2001-02-16 タイヤ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001039412A JP4759150B2 (ja) 2001-02-16 2001-02-16 タイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002240506A true JP2002240506A (ja) 2002-08-28
JP4759150B2 JP4759150B2 (ja) 2011-08-31

Family

ID=18902203

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001039412A Expired - Fee Related JP4759150B2 (ja) 2001-02-16 2001-02-16 タイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4759150B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006169538A (ja) * 2004-12-18 2006-06-29 Degussa Ag ゴム混合物、その製造方法および使用
JP2010509415A (ja) * 2006-11-09 2010-03-25 ソシエテ ド テクノロジー ミシュラン 新規な酸化防止剤系を含むタイヤ用のゴム組成物
JP2013133401A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Bridgestone Corp ゴム組成物の製造方法
JP2014133828A (ja) * 2013-01-10 2014-07-24 Bridgestone Corp ゴム組成物の製造方法

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1178420A (ja) * 1997-09-10 1999-03-23 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りラジアルタイヤ
JPH1178421A (ja) * 1997-09-10 1999-03-23 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りラジアルタイヤ
JPH1199806A (ja) * 1997-09-30 1999-04-13 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りラジアルタイヤ
JPH11180108A (ja) * 1997-12-19 1999-07-06 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JPH11222012A (ja) * 1998-02-09 1999-08-17 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JPH11315170A (ja) * 1998-03-03 1999-11-16 Bridgestone Corp ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP2000071725A (ja) * 1998-06-19 2000-03-07 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2001011240A (ja) * 1999-04-30 2001-01-16 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1178420A (ja) * 1997-09-10 1999-03-23 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りラジアルタイヤ
JPH1178421A (ja) * 1997-09-10 1999-03-23 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りラジアルタイヤ
JPH1199806A (ja) * 1997-09-30 1999-04-13 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りラジアルタイヤ
JPH11180108A (ja) * 1997-12-19 1999-07-06 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JPH11222012A (ja) * 1998-02-09 1999-08-17 Yokohama Rubber Co Ltd:The 空気入りタイヤ
JPH11315170A (ja) * 1998-03-03 1999-11-16 Bridgestone Corp ゴム組成物及びそれを用いた空気入りタイヤ
JP2000071725A (ja) * 1998-06-19 2000-03-07 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ
JP2001011240A (ja) * 1999-04-30 2001-01-16 Bridgestone Corp 空気入りタイヤ

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006169538A (ja) * 2004-12-18 2006-06-29 Degussa Ag ゴム混合物、その製造方法および使用
JP2010509415A (ja) * 2006-11-09 2010-03-25 ソシエテ ド テクノロジー ミシュラン 新規な酸化防止剤系を含むタイヤ用のゴム組成物
JP2013133401A (ja) * 2011-12-26 2013-07-08 Bridgestone Corp ゴム組成物の製造方法
JP2014133828A (ja) * 2013-01-10 2014-07-24 Bridgestone Corp ゴム組成物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4759150B2 (ja) 2011-08-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3390072B1 (en) A tire comprising a tread
KR100984070B1 (ko) 차륜용 고성능 타이어
RU2304050C2 (ru) Шина для колес транспортных средств с протекторным браслетом в виде конструкции из бегового слоя и основания
RU2338761C2 (ru) Резиновая композиция и пневмошина с использованием указанной композиции в протекторе
EP1561605A2 (en) Tire with rubber tread of circumferential zones with graduated physical properties
EP2231759B1 (en) Tire and crosslinkable elastomeric composition comprising diatomite particles
WO2008145155A1 (en) Tire and crosslinkable elastomeric composition
JP3350291B2 (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物
BRPI0722121B1 (pt) Pneu
ITMI20121623A1 (it) Pneumatico per ruote di veicoli
JP2002097311A (ja) タイヤトレッド用ゴム組成物及びこれを用いたタイヤ
CN114174406A (zh) 用于车辆车轮的轮胎
JP4759150B2 (ja) タイヤ
EP2379349B1 (en) Tire for vehicle wheels provided with tread band protected against groove anomalies
EP2379350B1 (en) Tire for vehicle wheels provided with tread band showing improved fatigue resistance
US10737531B2 (en) Rubber composition comprising an essentially spherical, relatively unstructured silica
EP2231422B1 (en) Run-flat tire
JP2002155166A (ja) ゴム組成物及びタイヤ
JP2002052902A (ja) 空気入りタイヤ
JP7364874B2 (ja) 自動二輪車用タイヤ
JP2004300340A (ja) タイヤ用ゴム組成物及び空気入りタイヤ
EP4275916A1 (en) Tire
JP2010155941A (ja) ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ
JPH115871A (ja) ゴム組成物、加硫ゴム及びタイヤ
JPH06328905A (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080123

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100819

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100831

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110510

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110606

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4759150

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140610

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees