JP7484365B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、詳しくは、トレッド部のタイヤ内腔側にシーラント層を備えた空気入りタイヤに関する。
従来、車両走行時に発生するタイヤのノイズを低減するために、トレッド部のタイヤ内腔側にスポンジ状の制音体が固着された空気入りタイヤが提案されている(下記特許文献1参照)。
また、近年では、タイヤのノイズ性能とパンクシール性との両方を高めるために、トレッド部のタイヤ内腔側に、シーラント層と、前記シーラント層に貼り付けられた制音体とを含む空気入りタイヤが提案されている(下記特許文献2参照)。この空気入りタイヤでは、釘等の異物のトレッド部への突き刺さりにより、トレッド部に貫通孔が形成された際に、シーラント層の一部が貫通孔に流れ込む。これにより、前記貫通孔が封止され、タイヤのエアシール性能が確保されるという作用が期待されている。
特許第3787343公報 特開2017-65673号公報
ところで、シーラント層に制音体が貼り付けられた空気入りタイヤでは、釘等の異物がトレッド部を貫通して制音体に接触すると、制音体の一部が破壊されることがある。また、異物がトレッド部から抜け出た後は、制音体の破片がトレッド部の貫通孔内を塞ぐことがある。このような場合、シーラント剤による貫通孔のシーリングが妨げられ、ひいては、エアシール性能が低下するという問題があった。
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、ノイズを抑制しつつ、エアシール性能の低下を抑制しうる空気入りタイヤを提供することを主たる課題としている。
本発明は、トレッド部を有する空気入りタイヤであって、前記トレッド部のタイヤ内腔側に配された自己封止型のシーラント層と、前記シーラント層に貼り付けられた制音体とを含み、前記トレッド部を貫通した異物が前記制音体に接触した際に、前記制音体が前記シーラント層から剥離するように構成されている、空気入りタイヤである。
本発明の他の態様では、前記制音体と前記シーラント層との間の接着力が0.10~5.0(N/cm)とされても良い。
本発明の他の態様では、前記制音体の伸びが100%~400%であっても良い。
本発明の他の態様では、前記制音体の硬さが10~250(N/314cm)であっても良い。
本発明の他の態様では、前記制音体は、スポンジであっても良い。
本発明の他の態様では、前記制音体は、エーテル/エステル系混合のポリウレタンスポンジであっても良い。
本発明の他の態様では、前記制音体は、前記シーラント層と直接接触していても良い。
本発明の空気入りタイヤは、上記の構成を採用したことにより、走行時のノイズを抑制しつつ、エアシール性能の低下が抑制される。
本実施形態の空気入りタイヤの断面図である。 (A)~(C)は、本実施形態の作用を説明するトレッド部の模式的な部分断面図である。
以下、本発明の実施形態が図面に基づき説明される。図面は、本発明の理解を助けるために、誇張表現や、実際の構造の寸法比とは異なる表現が含まれていることが理解されなければならない。また、各実施形態を通して、同一又は共通する要素については同一の符号が付されており、重複する説明が省略される。さらに、実施形態及び図面に表された具体的な構成は、本発明の内容理解のためのものであって、本発明は、図示されている具体的な構成に限定されるものではない。
[タイヤの全体構造]
図1は、本実施形態の空気入りタイヤ1の断面図である。図1に示されるように、空気入りタイヤ1は、例えば、ラジアル構造のチューブレスタイヤであって、トレッド部2と、一対のサイドウォール部3と、一対のビード部4とを有するトロイド状に構成されている。一対のビード部4には、それぞれ非伸張性のビードコア5が埋設されている。
また、空気入りタイヤ1は、例えば、ビードコア5、5間を跨るように延びるカーカス6と、このカーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されたベルト層7と、ベルト層7の外側に配されたトレッドゴム8とを備える。これらの要素については、適宜、慣例にしたがって実施され得る。また、必要に応じて、ベルト層7とトレッドゴム8との間に、タイヤ周方向に延びる補強コードを備えたバンド層などが配置されても良い(図示省略)。
カーカス6のタイヤ内腔iの側には、そのほぼ全域に、インナーライナ層9が配されている。インナーライナ層9は、空気非透過性を有するブチルゴム等のゴムからなり、タイヤ内腔iの空気の透過を防ぎ、エアシール性を保持する。
また、本実施形態の空気入りタイヤ1は、トレッド部2のタイヤ内腔iの側に自己封止型のシーラント層10と、このシーラント層10に貼り付けられた制音体12とを備えている。
[シーラント層]
シーラント層10は、トレッド部2のタイヤ内腔iの側、すなわち、インナーライナ層9のさらに内側に配されている。本実施形態のシーラント層10は、所定の粘着性、粘度及び流動性を有するシーラント剤からなり、これがトレッド部2の内腔側に塗布されることにより、構成されている。シーラント層10は、パンク時のエアシール性能を発揮するために、例えば1mm以上、好ましくは2mm以上の厚さで構成されるのが望ましい。
トレッド部2を貫通するようにトレッド部2に釘が突き刺さった場合、シーラント剤は、タイヤ内腔i内に飛び出した釘を覆うようにその周囲に付着し空気の漏洩を防止する。また、釘がトレッド部2から外れた場合、トレッド部2には貫通孔が形成されるが、シーラント剤は、タイヤ内圧や釘の移動に伴って、貫通孔内へと進入し、この貫通孔をシールすることができる。本実施形態の自己封止型のシーラント層10は、このような2つの機能を有する。
シーラント層10は、例えば、釘踏み等が生じやすい領域に形成されるのが望ましい。このような観点から、シーラント層10は、トレッド部2の路面と接地する接地領域に亘って形成されているのが好ましい。他の形態では、シーラント層10は、トレッド部2の接地領域の範囲を超えて配されても良い。
なお、上記「接地領域」は、空気入りタイヤ1の標準的な走行状態での接地領域であり、例えば、空気入りタイヤ1が、正規リムに装着され、正規内圧へ調整された後、正規荷重の下、キャンバ角0°で路面に接触する領域とされても良い。
本明細書において、「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めているリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば"Measuring Rim" である。
本明細書において、「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。
本明細書において、「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば "最大負荷能力" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY" である。
[シーラント剤]
シーラント剤は、典型的には、ゴム成分と、液状ポリマーと、架橋剤等とを含んで構成される。
ゴム成分としては、例えば、ブチルゴム及びハロゲン化ブチルゴム等のブチル系ゴムが採用される。また、ゴム成分として、ブチル系ゴムと、ジエン系ゴムとがブレンドされて用いられても良い。この場合、シーラント剤の流動性を確保するために、ゴム成分100重量部中のブチル系ゴムの含有量が90重量部以上であるのが望ましい。
液状ポリマーとしては、例えば、液状ポリブテン、液状ポリイソブテン、液状ポリイソプレン、液状ポリブタジエン、液状ポリα-オレフィン、液状イソブチレン、液状エチレンα-オレフィン共重合体、液状エチレンプロピレン共重合体、液状エチレンブチレン共重合体等が挙げられる。なかでも、シーラント剤の粘着性という観点から、液状ポリブテンが特に望ましい。
液状ポリマーの含有量は、シーラント剤の粘着性を考慮して適宜決定されればよいが、ゴム成分100重量部に対して、好ましくは50重量部以上、より好ましくは100重量部以上が望ましい。また、シーラント剤の流動性等を考慮すると、液状ポリマーの含有量は、ゴム成分100重量部に対して、好ましくは400重量部以下、より好ましくは300重量部以下が望ましい。
架橋剤としては、慣例にしたがった化合物を使用できるが、例えば、有機過酸化物が好ましい。有機過酸化物架橋系において、ブチル系ゴムや液状ポリマーを用いることで、粘着性、シール性、流動性、加工性等が改善される。有機過酸化物としては、例えば、アシルパーオキサイド類が好ましく、ジベンゾイルパーオキサイドが特に好ましい。
有機過酸化物(架橋剤)の含有量は、ゴム成分100重量部に対して、0.5重量部以上、さらには1.0重量部以上が好ましい。0.5重量部未満では、架橋密度が低くなり、シーラント材の流動が生じるおそれがある。該含有量の上限は、40重量部以下、さらには20重量部以下が好ましい。40重量部を超えると、架橋密度が高くなり、シール性が低下するおそれがある。
[制音体]
制音体12は、シーラント層10の内側に貼り付けられている。本実施形態では、制音体12は、そのタイヤ半径方向外側の表面が、シーラント層10と直接接触し、シーラント層10が有する粘着性によってシーラント層10に保持されている。
制音体12は、例えば、海綿状の多孔構造体であり、例えば、ゴムや合成樹脂を発泡させたスポンジで形成されている。好ましい態様では、制音体12は、連続気泡を有するスポンジで形成されている。スポンジの表面及び/又はその内部の多孔部は、タイヤ内腔iでの空気の振動エネルギーを熱エネルギーに変換する。したがって、制音体12は、タイヤ走行時の共鳴ノイズ等を小さくすることができる。
スポンジの材質などは、特に限定されるものではないが、例えば、耐候性に優れたポリウレタンスポンジなどが好適であり、なかでも、エーテル/エステル系混合のポリウレタンスポンジが望ましい。
制音体12は、例えば、断面矩形状の帯状のスポンジをタイヤ周方向に沿ってほぼ環状に配置することにより構成されている。他の態様では、制音体12は、タイヤ周方向に間欠的に設けられても良い。制音体12の形状や大きさは、特に限定されるものではなく、タイヤ走行時のノイズを低減できるようにその形状ないし大きさが適宜決定されれば良い。
図2(A)~(C)は、トレッド部2に、異物としての釘20が貫通するときの状態を模式的に示す。図2(A)では、釘20の先端部がトレッド部2に突き刺さった状態を示す。ここでは、まだ、釘20はトレッド部2を貫通していない。
図2(B)では、釘20がトレッド部2にさらに深く突き刺さった状態を示す。本実施形態の空気入りタイヤ1は、図2(B)に示されるように、トレッド部2を貫通した釘20が制音体12に接触した際に、制音体12がシーラント層10から剥離するように構成されている。好ましい態様では、走行中の標準的な釘踏み状況を想定し、例えば、JIS N100の丸くぎ(胴径4.2mm)を、10mm/sの打ち込み速度で、正規状態の空気入りタイヤ1のトレッド部2(溝底部)に垂直に40mmの長さを打ち込んだときに、釘の周囲の制音体12がシーラント層10から剥離するように構成される。
図2(B)の態様では、制音体12は、釘20の先端部との接触によってタイヤ半径方向内側への力を受け、シーラント層10から部分的に剥離するように押し上げられている。このため、釘20が制音体12に突き刺さることが防がれ、ひいては、制音体12の破壊が抑制される。
図2(C)には、釘20がトレッド部2から抜け落ち、トレッド部2に貫通孔2aが形成された状態を示す。図2(C)から明らかなように、本実施形態の空気入りタイヤ1では、釘20の突き刺さりによる制音体12の破壊が抑制されることから、制音体12の破片が、貫通孔2aに進入することもない。したがって、シーラント層10のシーラント剤は、制音体12の破片等に邪魔されることなく貫通孔2aに進入し、エアシール効果を発揮することができる。
以上のように、本実施形態の空気入りタイヤ1は、制音体12によって走行時のノイズを抑制しつつ、エアシール性能の低下が抑制される。
[制音体とシーラント層との間の接着力]
上述の機能を有効に発揮させるために、制音体12とシーラント層10との間の接着力が、例えば、5.0(N/cm)以下、好ましくは3.0(N/cm)以下とされるのが望ましい。このように、制音体12とシーラント層10との間の接着力を小さく調整することにより、制音体12と異物との接触時、制音体12がシーラント層10からより剥離しやすくなり、ひいては、制音体12への異物の突き刺さりがより一層確実に抑制される。
他方、制音体12とシーラント層10との間の接着力が過度に小さくなると、通常走行時に、制音体12がシーラント層10から外れやすくなる。このような観点より、制音体12とシーラント層10との間の接着力は、例えば0.10(N/cm)以上、好ましくは0.50(N/cm)以上に調整されるのが望ましい。
なお、本明細書において、制音体12とシーラント層10との間の接着力は、次のように測定される。まず、制音体12から、接着面が30mm×30mmの正方形とされ、厚さが10mmとされた直方体状の試験片を切り出し、その試験片の接着面を平坦なシーラント層10に密着させる。試験片の接着面とは反対の面は治具に強固に接着される。次に、前記治具を用いて、試験片をシーラント層10に対して垂直に引っ張り、試験片がシーラント層10から剥がれたときの力が測定され、この力を試験片の接着面の面積で除すことにより、接着力が求められる。なお、治具の引張速度は300mm/分とされる。
また、制音体12とシーラント層10との間の接着力を低下させる方法としては、例えば、シーラント剤の配合中の液状ポリマーの添加量を減らすことが挙げられる。また、他の方法として、トレッド部2にシーラント層10を塗布、形成した後、そのシーラント層10への温風照射、乾燥、さらには、紫外線照射等によってもシーラント層10の制音体12に対する接着力を低下させることができる。
[制音体の伸び]
制音体12は、特に限定されるものではないが、例えば、100%以上、より好ましくは150%以上の伸びを有するものが望ましい。このような制音体12は、異物との接触時、弾性変形が促進されやすく、ひいては、異物の突き刺さりがより一層抑制される。また、制音体12は、その伸びが大きいほど、高いノイズ低減効果を発揮する傾向があるため、このような制音体12は、エアシール性能及びノイズ性能の両方の観点から望ましい。制音体12の伸びは、例えば、入手容易性などを考慮して、例えば400%以下、好ましくは300%以下とされるのが望ましい。なお、本明細書において、制音体12の伸びは、JIS K6400-5(2012)に準拠し、試験片が破断したときの伸びとして定義される。
[制音体の硬さ]
制音体12の硬さは、特に限定されるものではないが、小さすぎると、異物との接触時、異物が制音体12に突き刺さりやすくなる。このような観点より、制音体12の高さは、例えば、10(N/314cm)以上、好ましくは100(N/314cm)以上であるのが望ましい。他方、制音体12の硬さが過度に大きくなると、制音体12のノイズ低減効果が相対的に低下するおそれがある。このような観点より、制音体12の硬さは、例えば250(N/314cm)以下、好ましくは200(N/314cm)以下とされるのが望ましい。なお、本明細書において、制音体12の硬さは、JIS K6400-2(2012)の硬さ試験のD法に基づいて測定された硬さとして定義される。
以上、本発明の実施形態が詳細に説明されたが、本発明は、上記の具体的な開示に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範囲内において、種々変更して実施することができる。
次に、本発明のより具体的な、かつ、非限定的な実施例が説明される。
図1の基本構造を有するシーラント層と制音体とを有する空気入りタイヤが、表1の仕様に基づいて複数種類試作された。各シーラント剤の配合は、表2に示されるとおりである。各タイヤの共通仕様は、次の通りである。
タイヤサイズ: 235/45R17
リムサイズ: 17×8J
タイヤのリム装着時のタイヤ内腔の断面積: 187cm
初期内圧: 230kPa
制音体: ポリエウレタンスポンジ(幅200mm×厚さ10mm×長さ1900mm)
シーラント層のタイヤ軸方向の幅: 190mm
シーラント層の厚さ:約3mm
そして、各タイヤについて、以下のテストが行われた。
[制音体とシーラント層の接着力]
上で述べたように、まず、制音体から、接着面が30mm×30mmの正方形とされ、かつ、厚さが10mmとされた直方体状の試験片を切り出し、その試験片の接着面を平坦なシーラント層に密着させる。試験片の接着面と反対の面は治具に強固に接着される。次に、前記治具を用いて、試験片をシーラント層10に対して垂直に引っ張り、試験片がシーラント層から剥がれたときの力が測定され、この力を試験片の接着面の面積で除すことにより、接着力が求められた。なお、治具の引張速度は300mm/分とされる。
[剥離及びエアシール性能等のテスト]
まず、各テストタイヤがリムに装着され、初期内圧に調整された。次に、釘20本を各テストタイヤの周方向溝の溝底位置に、一定の間隔を空けて、トレッド部を貫通するように40mmの長さで打ち込んだ。次に、各テストタイヤをリムから外し、制音体がシーラント層から剥離しているかを肉眼で観察した(表1の「制音体の剥離の有無」の項目)。1箇所でも剥離していれば、評価は、「有」とする。なお、釘には、JIS N100の丸くぎ(胴径4.2mm)が使用された。
また、制音体がシーラント層から剥離している箇所の数を測定した(表1の「制音体の剥離箇所の数」の項目)。
上記測定の後、再び、各テストタイヤをリムに装着し、釘が取り除かれ、内圧が充填され、24時間放置した後、釘穴がシーラント層によってシールされている箇所の数が測定された(表1の「エアシールされている数」の項目)。
[走行時の制音体の損傷テスト]
各テストタイヤがリムに装着され、初期内圧に調整された。次に、タイヤの周方向溝の溝底に、上記釘を40mmの長さにカットし、その釘1本を頭までトレッド部に打ち込み、約0.5時間テストコースを走行した。その後、タイヤをリムから外し、制音体の剥離や損傷の有無を調べた。
[吸音性能]
各試供タイヤを、初期内圧及び荷重4.6kNの条件で、ドラム試験機上を走行させ、このときのロードノイズがマイクロホンで採取され、タイヤの上下軸力の205Hz近傍の空洞共鳴音のピーク値の音圧レベル(dB(A))が測定された。評価は、比較例1と比較例2の音圧レベルの差が100となるように指数化した。数値が100を下回るものは、比較例2よりも吸音性能が低く、ロードノイズが大きくなることを意味する。逆に、数値が100を上回ると、比較例2より吸音性能が高くなり、ロードノイズが小さくなることを意味する。
テストの結果等が、表1及び表2に示される。
Figure 0007484365000001
Figure 0007484365000002
テストの結果、実施例の空気入りタイヤは、走行時のノイズを抑制しつつ、良好なエアシール性能を有することが確認できる。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
10 シーラント層
12 制音体
i タイヤ内腔

Claims (6)

  1. トレッド部を有する空気入りタイヤであって、
    前記トレッド部のタイヤ内腔側に配された自己封止型のシーラント層と、
    前記シーラント層に貼り付けられた制音体とを含み、
    前記トレッド部を貫通した異物が前記制音体に接触した際に、前記制音体が前記シーラント層から剥離するように構成されており、
    前記制音体と前記シーラント層との間の接着力が0.10~5.0(N/cm )である、 空気入りタイヤ。
  2. 前記制音体の伸びが100%~400%である、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記制音体の硬さが10~250(N/314cm )である、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記制音体は、スポンジである、請求項1ないし3のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記制音体は、エーテル/エステル系混合のポリウレタンスポンジである、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記制音体は、前記シーラント層と直接接触している、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の空気入りタイヤ。
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