JP6583382B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関し、更に詳しくは、高速走行時において吸音材による吸音効果を得ながら、高荷重時又は低温時において吸音材の剥離や破断を防止することを可能にした空気入りタイヤに関する。
タイヤ騒音を発生させる原因の一つにタイヤ空洞部に充填された空気の振動による空洞共鳴音がある。この空洞共鳴音は、車両走行時に路面と接地するタイヤのトレッド部が路面の凹凸によって振動し、この振動がタイヤ空洞部内の空気を振動させることによって生じる。この空洞共鳴音の中でも特定の周波数帯域の音が騒音として知覚されるので、その周波数帯域の音圧レベル(騒音レベル)を低下させることが空洞共鳴音を低減するうえで重要である。
このような空洞共鳴現象による騒音を低減させる方法として、タイヤ内面にスポンジ等の多孔質材料からなる吸音材を弾性固定バンドによりトレッド部の内周面に装着することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、吸音材の固定を弾性固定バンドに依存した場合、高速走行時において弾性固定バンドが変形してしまうという問題がある。
これに対して、吸音材をタイヤ内面に直接接着して固定する方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかしながら、タイヤ内面に固定された吸音材が高硬度かつ低伸度の特性を有する場合、高荷重時又は低温時において吸音材がタイヤの変形に追従することができず、吸音材の剥離や破断が発生するという問題がある。また、タイヤ内面に固定された吸音材が低硬度の特性を有する場合、高速走行時において吸音材が圧縮永久歪により変形し、十分な吸音効果を得ることができないという問題がある。
特許4281874号公報 特許5267288号公報
本発明の目的は、高速走行時において吸音材による吸音効果を得ながら、高荷重時又は低温時において吸音材の剥離や破断を防止することを可能にした空気入りタイヤを提供することにある。
上記目的を達成するための空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、前記トレッド部の内面にタイヤ周方向に沿って接着層を介して吸音材が固定され、前記吸音材におけるJIS−K6400のD法で測定された硬度x[N/314cm2]と前記吸音材の破断伸度y[%]とが、130≦y≦500、y≦−21x+2770及びx>80の関係を満たし、前記吸音材のセル数が30個/25mm〜80個/25mmであり、前記接着層が両面接着テープからなり、前記接着層の総厚さが10μm〜150μmであることを特徴とするものである。
本発明では、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、トレッド部の内面にタイヤ周方向に沿って接着層を介して吸音材が固定され、吸音材の硬度x[N/314cm2]と吸音材の破断伸度y[%]とが、130≦y≦500、y≦−21x+2770及びx>80の関係を満たすことで、高速走行時において吸音材の吸音効果を十分に確保することができると共に、高荷重時又は低温時において吸音材の剥離や破断を防止することができる。
本発明では、吸音材の密度は10kg/m3〜30kg/m3であり、吸音材のセル数は30個/25mm〜80個/25mmであることが好ましい。これにより、吸音材が低密度となって軽量化を図ることができ、転がり抵抗の低減に繋がる。また、吸音材のセル数を適度に設定することで、気泡を細かくすることができ、吸音材の吸音効果を十分に確保することができる。
本発明では、吸音材の体積はタイヤの内腔体積に対して10%〜30%であることが好ましい。これにより、吸音材の吸音効果を十分に確保することでき、静穏性の向上に繋がる。
本発明では、吸音材は長方形の断面形状を有する1枚の帯状体からなり、吸音材を構成する帯状体はタイヤ赤道を跨ぐように配置されていることが好ましい。タイヤ内面に1枚の吸音材が配置された場合において、高荷重時又は低温時における吸音材の剥離や破断を効果的に防止することができる。
本発明では、トレッド部にタイヤ全周に亘って連続的に延在してタイヤ赤道上に配置されたセンター陸部を有する空気入りタイヤであって、吸音材は長方形の断面形状を有する第一の帯状体と第二の帯状体からなり、吸音材を構成する第一の帯状体はセンター陸部のタイヤ幅方向の一方側の端部からタイヤ幅方向の他方側に向かってセンター陸部の幅の40%の位置よりもタイヤ幅方向の一方側に配置され、吸音材を構成する第二の帯状体はセンター陸部のタイヤ幅方向の他方側の端部からタイヤ幅方向の一方側に向かってセンター陸部の幅の40%の位置よりもタイヤ幅方向の他方側に配置され、かつ、吸音材を構成する第一の帯状体と第二の帯状体とはセンター陸部の幅の60%以上離間していることが好ましい。タイヤ内面に複数枚の吸音材を配置する場合には、ショルダー部に対応する領域付近にも吸音材を配置する必要が生じ、そのような部位に配置した吸音材において高速耐久性を十分に確保できないことがある。上述のようにタイヤ内面に複数枚の吸音材を配置することで、高速走行時における蓄熱を効果的に抑制し、高速耐久性を高めることができ、騒音性能と高速耐久性とをバランスよく改善することができる。
本発明では、接着層は両面接着テープからなり、接着層の総厚さは10μm〜150μmであることが好ましい。これにより、成形時の変形に対する追従性を確保することができる。
本発明では、吸音材はタイヤ周方向の少なくとも一箇所に欠落部を有することが好ましい。これにより、タイヤのインフレートによる膨張や、接地転動に起因する接着面のせん断ひずみに長期間耐えることが可能になる。
本発明において、吸音材の硬度、吸音材の破断伸度、吸音材の密度及び吸音材のセル数は、JIS−K6400に準拠して測定されるものである。吸音材の硬度について、吸音材の硬さ試験ではD法を採用する。また、タイヤの各種寸法や内腔体積は、タイヤを正規リムにリム組みして正規内圧を充填した状態で測定したものである。特に、タイヤの内腔体積は、この状態におけるタイヤとリムとの間に形成される空洞部の体積である。「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えば、JATMAであれば標準リム、TRAであれば“Design Rim”、或いはETRTOであれば“Measuring Rim”とする。但し、タイヤが新車装着タイヤの場合には、このタイヤが組まれた純正ホイールを用いて空洞部の体積を求めることとする。「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば最高空気圧、TRAであれば表“TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTOであれば“INFLATION PRESSURE”であるが、タイヤが新車装着タイヤの場合には、車両に表示された空気圧とする。
本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す子午線断面図である。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示す赤道線断面図である。 本発明の空気入りタイヤに用いる吸音材において硬度x[N/314cm2]と破断伸度y[%]との関係を示すグラフである。 本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの変形例を示す子午線断面図である。
以下、本発明の構成について添付の図面を参照しながら詳細に説明する。図1及び図2は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤを示すものである。図1において、符号CLはタイヤ赤道である。
図1及び図2に示すように、本実施形態の空気入りタイヤは、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部1と、トレッド部1の両側に配置された一対のサイドウォール部2と、これらサイドウォール部2のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部3とを備えている。
一対のビード部3,3間には少なくとも1層のカーカス層10が装架されている。このカーカス層10はタイヤ径方向に配向する複数本のカーカスコードを含んでおり、カーカスコードとして有機繊維コードが好ましく使用される。カーカス層10は各ビード部3に配置されたビードコア11の廻りにタイヤ内側から外側に巻き上げられている。各ビードコア11の外周側には断面三角形状のビードフィラー12が配置されている。そして、タイヤ内表面における一対のビード部3,3間の領域にはインナーライナー層13が配置されている。
一方、トレッド部1におけるカーカス層10の外周側には複数層のベルト層14が埋設されている。ベルト層14はタイヤ周方向に対して傾斜する複数本の補強コードを含み、かつ層間で補強コードが互いに交差するように配置されている。ベルト層14において、補強コードのタイヤ周方向に対する傾斜角度は例えば10°〜40°の範囲に設定されている。ベルト層14の補強コードとしては、スチールコードが好ましく使用される。ベルト層14の外周側には、高速耐久性の向上を目的として、補強コードをタイヤ周方向に対して5°以下の角度で配列してなる少なくとも1層のベルトカバー層15が配置されている。ベルトカバー層15の補強コードとしては、ナイロンやアラミド等の有機繊維コードが好ましく使用される。
なお、上述したタイヤ内部構造は空気入りタイヤにおける代表的な例を示すものであるが、これに限定されるものではない。
上記空気入りタイヤにおいて、図1及び図2に示すように、タイヤ内面4のトレッド部1に対応する領域には、タイヤ周方向に沿って接着層5を介して吸音材6が固定されている。接着層5は、特に限定されるものではなく、例えば、接着剤や両面接着テープを使用することができる。吸音材6は、連続気泡を有する多孔質材料から構成され、その多孔質構造に基づく所定の吸音特性を有している。吸音材6の多孔質材料としては発泡ポリウレタンを用いると良い。吸音材6は撥水剤を含有しないことが望ましい。図1の実施形態において、吸音材6は、長方形の断面形状を有する1枚の帯状体6Aからなる。
本発明では、吸音材6の物性として、吸音材6の硬度x[N/314cm2]と吸音材6の破断伸度y[%]とが、130≦y≦500、y≦−21x+2770及びx>80の関係を満たす。特に、80<x≦120、140≦y≦490及び/又はy≦−21x+2700の関係を満たすことが好ましく、80<x≦100、150≦y≦480及び/又はy≦−21x+2600の関係を満たすことがより好ましい。吸音材6の硬度x及び破断伸度yは、標準状態(温度23℃、相対湿度50%)において測定された硬度及び破断伸度である。
具体的には、図3に示す斜線部の領域Sが、本発明の空気入りタイヤに採用する吸音材6の物性の範囲を示している。図3において、吸音材6の硬度xが、上記関係式により特定される上限値を超えると荷重耐久時においてタイヤの変形に追従することができず、吸音材6の剥離が生じる傾向があり、80N/314cm2以下であると高速走行時において吸音材6が圧縮永久歪により変形し、吸音効果を十分に得ることができない。また、吸音材6の破断伸度yが130%より小さくなると、タイヤの高変形時において吸音材6の破断が生じ易くなる傾向があり、特に、低温下においてはその傾向が顕著になる。
上述した空気入りタイヤでは、タイヤ内面4のトレッド部1に対応する領域に吸音材6を接着するにあたって、吸音材6の硬度x[N/314cm2]と吸音材6の破断伸度y[%]とが、130≦y≦500、y≦−21x+2770及びx>80の関係を満たす吸音材6を配置しているので、高速走行時において吸音材6の吸音効果を十分に確保することができると共に、高荷重時又は低温時において吸音材6の剥離や破断を防止することができる。
上記空気入りタイヤにおいて、吸音材6の密度は10kg/m3〜30kg/m3であり、吸音材6のセル数は30個/25mm〜80個/25mmであることが好ましい。このように吸音材6の密度を設定することで、吸音材6が低密度となって軽量化を図ることができ、転がり抵抗の低減に繋がる。また、吸音材6のセル数を適度に設定することで、気泡を細かくすることができ、吸音材6の吸音効果を十分に確保することができる。
吸音材6の体積は、タイヤとリムRとの間に形成される空洞部7の体積(内腔体積)に対して10%〜30%であることが好ましい。また、吸音材6の幅がタイヤ接地幅に対して30%〜90%であることがより好ましい。これにより、吸音材6の吸音効果を十分に確保することでき、静穏性の向上に繋がる。ここで、吸音材6の体積がタイヤの内腔体積に対して10%を下回ると吸音効果を適切に得ることができない。また、吸音材6の体積がタイヤの内腔体積に対して30%を超えると空洞共鳴現象による騒音の低減効果が一定となり、より一層の低減効果が望めなくなる。
吸音材6は、図2に示すように、タイヤ周方向の少なくとも1箇所に欠落部8を有することが好ましい。欠落部8とはタイヤ周上で吸音材6が存在しない部分である。吸音材6に欠落部8を設けることにより、タイヤのインフレートによる膨張や接地転動に起因する接着面のせん断ひずみに長時間耐えることができ、吸音材6の接着面に生じるせん断歪みを効果的に緩和することが可能になる。このような欠落部8はタイヤ周上で1箇所又は3〜5箇所設けるのが良い。つまり、欠落部8をタイヤ周上の2箇所に設けると質量アンバランスに起因してタイヤユニフォミティの悪化が顕著になり、欠落部8をタイヤ周上の6箇所以上に設けると製造コストの増大が顕著になる。
なお、欠落部8をタイヤ周上の2箇所以上に設ける場合、吸音材6がタイヤ周方向に途切れることになるが、そのような場合であっても、例えば、両面接着テープからなる接着層5のような他の積層物で複数の吸音材6を互いに連結するようにすれば、これら吸音材6を一体的な部材として取り扱うことができるため、タイヤ内面4への貼り付け作業を容易に行うことができる。
上記空気入りタイヤにおいて、接着層5は両面接着テープからなり、接着層5の総厚さは10μm〜150μmであることが好ましい。このように接着層5を構成することで、成形時の変形に対する追従性を確保することができる。ここで、接着層5の総厚さが10μm未満であると両面接着テープの強度が不足して吸音材6との接着性が十分に確保できず、接着層5の総厚さが150μmを超えると高速走行時に放熱を阻害するため高速耐久性が悪化し易い。
図4は本発明の実施形態からなる空気入りタイヤの変形例を示すものである。図4に示すように、トレッド部1には、タイヤ周方向に延びる周方向溝20が2本以上形成される。これら周方向溝20によって、タイヤ幅方向に隣り合う2本の周方向溝20に挟まれて区画された陸部21が1列以上、タイヤ幅方向最外側に位置する周方向溝20のそれぞれのタイヤ幅方向外側に区画されたショルダー陸部22が2列(タイヤ幅方向両側に1列ずつ)形成される。陸部21は、タイヤ全周に亘って連続的に延在してタイヤ赤道CL上に配置されたセンター陸部21cを必ず含む。
ここで、図1に示す実施形態では、吸音材6が長方形の断面形状を有する1枚の帯状体6Aからなり、吸音材6を構成する帯状体6Aがタイヤ赤道CLを跨ぐように配置されている。これに対して、図4に示す実施形態では、吸音材6が長方形の断面形状を有する第一の帯状体6Aと第二の帯状体6Bからなり、吸音材6を構成する第一の帯状体6Aについてはセンター陸部21cのタイヤ幅方向の一方側の端部からタイヤ幅方向の他方側に向かってセンター陸部21cの幅Wの40%の位置よりもタイヤ幅方向の一方側に配置され、吸音材6を構成する第二の帯状体6Bについてはセンター陸部21cのタイヤ幅方向の他方側の端部からタイヤ幅方向の一方側に向かってセンター陸部21cの幅Wの40%の位置よりもタイヤ幅方向の他方側に配置され、かつ、第一の帯状体6Aと第二の帯状体6Bとの離間距離Dがセンター陸部21cの幅Wの60%以上に設定される。また、帯状体6A,6Bの各々とセンター陸部21cとの重複量L(第一の帯状体6Aの重複量L1と第二の帯状体6Bの重複量L2との和)がセンター陸部21cの幅Wの40%以下になるように設定されている。
上述のように、第一の帯状体6Aと第二の帯状体6Bとからなる一対の吸音材6を採用し、この一対の吸音材6を離間させて、トレッド部1において最も発熱し易く、吸音材6が直貼りされた際に蓄熱を生じ易いセンター陸部21cの内面側を避けた位置に配置するようにしているので、高速走行時における蓄熱を効果的に抑制し、高速耐久性を高めることができ、騒音性能と高速耐久性とをバランスよく改善することができる。
なお、第一/第二の帯状体6A,6Bがセンター陸部21cのタイヤ幅方向の一方側/他方側の端部からタイヤ幅方向の他方側/一方側に向かってセンター陸部21cの幅Wの40%の位置よりもタイヤ幅方向の一方側/他方側に配置される構造は、第一/第二の帯状体6A,6Bのタイヤ幅方向内側の端部がセンター陸部21cのタイヤ幅方向の一方側/他方側の端部からタイヤ幅方向の他方側/一方側に向かってセンター陸部21cの幅Wの40%の位置と一致する場合も含む。
タイヤサイズ275/35ZR20で、タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、トレッド部の内面にタイヤ周方向に沿って接着層を介して吸音材を固定し、その吸音材の物性として、吸音材の硬度[N/314cm2]、吸音材の破断伸度[%]、吸音材の密度[kg/m3]及び吸音材のセル数[個/25mm]を表1及び表2のように設定した比較例1〜8及び実施例1〜8のタイヤを製作した。
これら試験タイヤについて、下記試験方法により、キャンバー角付きの高速耐久性、荷重耐久性及び低温耐久性を評価し、その結果を表1及び表2に併せて示した。また、図3において、実施例1〜8のタイヤに貼り付けた吸音材の物性をそれぞれ丸形の印で示し、比較例1〜8のタイヤに貼り付けた吸音材の物性をそれぞれ三角形の印で示した。
キャンバー角度付きの高速耐久性:
各試験タイヤをそれぞれリムサイズ20×9Jのホイールに組み付け、走行速度330km/h、空気圧290kPa、荷重6kN、ネガティブキャンバー角度−3°、走行距離400kmの条件でドラム試験機にて走行試験を実施した後、吸音材の圧縮永久歪による変形の有無を目視により確認した。
荷重耐久性:
各試験タイヤをそれぞれリムサイズ20×9 1/2Jのホイールに組み付け、走行速度81km/h、空気圧160kPa、荷重8.5kN、走行距離6,480kmの条件でドラム試験機にて走行試験を実施した後、吸音材の接着面における剥離の有無を目視により確認した。
低温耐久性:
各試験タイヤをそれぞれリムサイズ20×9 1/2Jのホイールに組み付け、温度−20℃、走行速度81km/h、空気圧160kPa、荷重5kN、走行距離6,480kmの条件でドラム試験機にて走行試験を実施した後、吸音材の破断の有無を目視により確認した。
Figure 0006583382
Figure 0006583382
この表1及び表2から判るように、比較例1との対比において、実施例1〜8の空気入りタイヤはキャンバー角付きの高速耐久性及び低温耐久性が改善されていた。また、比較例3との対比において、実施例1〜8の空気入りタイヤは荷重耐久性が改善されていた。
比較例2,4,5においては、吸音材の硬度を低く設定したため、キャンバー角付きの高速耐久性の試験において吸音材の変形が確認された。比較例6,7においては、その吸音材の硬度が、本発明における吸音材の硬度と破断伸度の関係式により特定される上限値を超えて設定したため、荷重耐久性の試験において吸音材の剥離が確認された。比較例8においては、その吸音材の破断伸度が本発明における吸音材の破断伸度の上限値を超えており、実用的な生産を行うことが難しい。
1 トレッド部
2 サイドウォール部
3 ビード部
4 タイヤ内面
5 接着層
6 吸音材
6A,6B 帯状体
7 空洞部
8 欠落部
20 周方向溝
21 陸部
21c センター陸部
CL タイヤ赤道
R リム

Claims (6)

  1. タイヤ周方向に延在して環状をなすトレッド部と、該トレッド部の両側に配置された一対のサイドウォール部と、これらサイドウォール部のタイヤ径方向内側に配置された一対のビード部とを備えた空気入りタイヤにおいて、
    前記トレッド部の内面にタイヤ周方向に沿って接着層を介して吸音材が固定され、前記吸音材におけるJIS−K6400のD法で測定された硬度x[N/314cm2]と前記吸音材の破断伸度y[%]とが、130≦y≦500、y≦−21x+2770及びx>80の関係を満たし、前記吸音材のセル数が30個/25mm〜80個/25mmであり、前記接着層が両面接着テープからなり、前記接着層の総厚さが10μm〜150μmであることを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. 前記吸音材の密度が10kg/m3〜30kg/m3であことを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記吸音材の体積が前記タイヤの内腔体積に対して10%〜30%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記吸音材が長方形の断面形状を有する1枚の帯状体からなり、前記吸音材を構成する帯状体がタイヤ赤道を跨ぐように配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記トレッド部にタイヤ全周に亘って連続的に延在してタイヤ赤道上に配置されたセンター陸部を有する空気入りタイヤであって、前記吸音材が長方形の断面形状を有する第一の帯状体と第二の帯状体からなり、前記吸音材を構成する第一の帯状体は前記センター陸部のタイヤ幅方向の一方側の端部からタイヤ幅方向の他方側に向かって前記センター陸部の幅の40%の位置よりもタイヤ幅方向の一方側に配置され、前記吸音材を構成する第二の帯状体は前記センター陸部のタイヤ幅方向の他方側の端部からタイヤ幅方向の一方側に向かって前記センター陸部の幅の40%の位置よりもタイヤ幅方向の他方側に配置され、かつ、前記吸音材を構成する第一の帯状体と前記吸音材を構成する第二の帯状体とが前記センター陸部の幅の60%以上離間していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記吸音材がタイヤ周方向の少なくとも一箇所に欠落部を有することを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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